JP2002245852A - 導電ペースト - Google Patents

導電ペースト

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JP2002245852A
JP2002245852A JP2001042718A JP2001042718A JP2002245852A JP 2002245852 A JP2002245852 A JP 2002245852A JP 2001042718 A JP2001042718 A JP 2001042718A JP 2001042718 A JP2001042718 A JP 2001042718A JP 2002245852 A JP2002245852 A JP 2002245852A
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conductive
conductive paste
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copper
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JP2001042718A
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Junichi Kikuchi
純一 菊池
秀次 ▲桑▼島
Hideji Kuwajima
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ付け性及び導電性に優れる導電ペース
トを提供する。 【解決手段】 導電粉、バインダ及び溶剤を含み、かつ
導電粉が銅粉及び銅合金粉の一部を露出して大略銀で被
覆され、その形状が扁平状で、アスペクト比が3〜20
及び長径の平均粒径が5〜30μmである導電ペース
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品、回路配
線材料、電極材料、導電接合材料として使用され、直接
はんだ付けをすることが可能な導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の導電ペーストは電子材料、199
4年10月号の42〜46項に記載されているように、
金、銀、銅、カーボン等の導電性粉末を用い、それにバ
インダ、有機溶剤及び必要に応じて添加剤を加えてペー
スト状に混合して作製していた。特に高導電性が要求さ
れる分野では、金粉又は銀粉が一般的に用いられてい
た。
【0003】銀粉を含有する導電ペーストは、導電性が
良好なことから印刷配線板、電子部品等の電気回路や電
極の形成に使用されているが、これらは高温多湿の雰囲
気下で電解が印可されると、電気回路や電極にマイグレ
ーションと称する銀の電析が生じ電極間又は配線間が短
絡するという欠点が生じる。このマイグレーションを防
止するための方策はいくつか行われており、導体の表面
に防湿塗料を塗布するか又は導電ペーストに含窒素化合
物などの腐食抑制剤を添加するなどの方策が検討されて
いるが十分な効果の得られるものではなかった。
【0004】また、導通抵抗の良好な導体を得るには銀
粉の配合量を増加しなければならず、銀粉が高価である
ことから導電ペーストも高価になるという欠点があっ
た。銀被覆銅粉を使用すればマイグレーションを改善で
き、これを用いれば安価な導電ペーストが得られること
になる。しかし銀被覆を均一にかつ厚く被覆するとマイ
グレーションの改善効果はない。しかも得られる導電ペ
ーストの塗膜に、直接はんだ付けを適用することができ
ないという欠点があった。また銀粉を使用した導電ペー
ストにはんだ付けを行う場合、銀喰われが起こり、接合
が十分に行えないという欠点もあった。
【0005】一方、銅粉を使用した導電ペーストは、加
熱硬化後の銅の被酸化性が大きいため、空気中及びバイ
ンダー中に含まれる酸素と銅粉が反応し、その表面に酸
化膜を形成し、導電性を著しく低下させる。そのため、
各種添加剤を加えて、銅粉の酸化を防止し、導電性が安
定した銅ペーストが開示されているが、その導電性は銀
ペーストには及ばず、また保存安定性にも欠点があっ
た。しかも、得られた銅ペーストの塗膜に、従来の銅ペ
ーストでは、直接はんだ付けを適用することができない
という欠点もあった。
【0006】従来、公知の導電ペーストは、前記のよう
にはんだ付けが直接適用することができないため、導電
ペーストの塗膜に活性化処理を施して無電解めっきする
か又は塗膜を陰極としてめっき液中に電気銅めっきを施
した後、銅面上にはんだ付けをしていた。
【0007】しかし、塗膜と銅めっきとの層間の結合が
確実でないと実用的ではない。従って、無電解めっき又
は電気めっきを施す必要のないはんだ付け可能な導電ペ
ーストが開発されれば、回路形成工程が大幅に短縮され
るので、そのメリットは大きい。
【0008】従来の導電ペーストに直接はんだ付けする
ことは難しいが、導電粉として略球状導電粉を用い、導
電粉:バインダの配合割合において、導電粉の割合を高
くすると、導電ペーストに直接はんだ付けが可能になっ
てくる。しかし導電粉に略球状の導電粉を使用している
ため、導電ペーストの塗膜は高導電性にならない。導電
性を向上させるためには扁平状導電粉を使用すればよい
が、扁平状導電粉の割合をバインダに比較して多くする
と、導電ペーストの粘度が高くなるという問題点が生じ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、はんだ付け性及び導電性に優れる導電ペーストを提
供するものである。請求項2記載の発明は、はんだ付け
性の向上効果及びマイグレーション性に優れる導電ペー
ストを提供するものである。請求項3記載の発明は、は
んだ付け性及び導電性の向上効果及に優れる導電ペース
トを提供するものである。請求項4及び5記載の発明
は、請求項1、2及び3記載の効果を奏し、さらに作業
性に優れる導電ペーストを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電粉、バイ
ンダ及び溶剤を含み、かつ導電粉が銅粉又は銅合金粉の
一部を露出して表面が大略銀で被覆され、その形状が扁
平状で、アスペクト比が3〜20及び長径の平均粒径が
5〜30μmである導電ペーストに関する。また、本発
明は、銅粉又は銅合金粉の露出面積が、10〜60%で
ある導電ペーストに関する。
【0011】また、本発明は、導電粉とバインダの配合
割合が、導電ペーストの固形分に対して重量比で導電
粉:バインダが88:12〜96.5:3.5である導
電ペーストに関する。また、本発明は、溶剤が、導電ペ
ーストに対して2〜20重量%含有したものである導電
ペーストに関する。さらに、本発明は、溶剤の沸点が1
50〜260℃である導電ペーストに関する。
【0012】
【発明の実施の形態】導電粉は接触点が少ないと抵抗が
高くなり易い。本発明においては導電粒子同士の接触面
積を大きくして高導電性を得るため、導電粉に衝撃を与
えて粒子の形状を扁平状に変形して用いるものである。
【0013】本発明に用いられる扁平状導電粉として
は、アスペクト比が3〜20及び長径の平均粒径が5〜
30μmの範囲、好ましくはアスペクト比が3〜15及
び長径の平均粒径が5〜20μmの範囲の導電粉を用い
ることが必要とされ、アスペクト比が3未満であると導
電性が低くなり、20を超えると作業性が困難になる。
また長径の平均粒径が5μm未満であると作業性が困難
となり、30μmを超えると印刷に用いるメッシュなど
に目詰まりが生じ作業性が低下する。
【0014】なお、上記でいう平均粒径は、レーザー散
乱型粒度分布測定装置により測定することができる。本
発明においては、前記装置としてマスターサイザー(マ
ルバン社製)を用いて測定した。
【0015】本発明に用いられる導電粉は、銅粉又は銅
合金粉の一部を露出して表面が大略銀で被覆された銀被
覆銅粉又は銀被覆銅合金粉を用いることが好ましく、特
に銀被覆銅合金粉を用いれば酸化防止の点で好ましい。
もし銅粉又は銅合金粉の一部を露出させないで全面に銀
を被覆したものを用いるとはんだ付け性が悪くなり、本
発明の目的を達成することができず、またマイグレーシ
ョン性も悪くなる。
【0016】銅合金粉の露出面積は、はんだ付け性、露
出部の酸化、導電性等の点から10〜60%の範囲が好
ましく、10〜50%の範囲がより好ましく、10〜3
0%の範囲がさらに好ましい。
【0017】銅粉又は銅合金粉の表面に銀を被覆するに
は、置換めっき、電気めっき、無電解めっき等の方法が
あり、銅粉又は銅合金粉と銀の付着力が高いこと及びラ
ンニングコストが安価であることから、置換めっきで被
覆することが好ましい。
【0018】銅粉又は銅合金粉の表面への銀の被覆量
は、耐マイグレーション性、コスト、導電性向上等の点
から銅粉又は銅合金粉に対して5〜25重量%の範囲が
好ましく、10〜23重量%の範囲がさらに好ましい。
【0019】本発明におけるアスペクト比とは、導電粉
の粒子の長径と短径の比率(長径/短径)をいう。本発
明においては、粘度の低い硬化性樹脂中に導電粉の粒子
をよく混合し、静置して粒子を沈降させるとともにその
まま樹脂を硬化させ、得られた硬化物を垂直方向に切断
し、その切断面に現れる粒子の形状を電子顕微鏡で拡大
して観察し、少なくとも100の粒子について一つ一つ
の粒子の長径/短径を求め、それらの平均値をもってア
スペクト比とする。
【0020】ここで、短径とは、前記切断面に現れる粒
子について、その粒子の外側に接する二つの平行線の組
み合わせ粒子を挟むように選択し、それらの組み合わせ
のうち最短間隔になる二つの平行線の距離である。一
方、長径とは、前記短径を決する平行線に直角方向の二
つの平行線であって、粒子の外側に接する二つの平行線
の組み合わせのうち、最長間隔になる二つの平行線の距
離である。これらの四つの線で形成される長方形は、粒
子がちょうどその中に納まる大きさとなる。なお、本発
明において行った具体的方法については後述する。
【0021】本発明において、導電粉とバインダの配合
割合は、導電ペーストの固形分に対して重量比で導電
粉:バインダが88:12〜96.5:3.5の範囲で
あることが好ましく、90:10〜95:5の範囲であ
ることがさらに好ましい。導電粉が上記の範囲を下回る
とバインダの割合が多くなるため、はんだ付け性が低下
する傾向があり、上記の範囲を上回ると導電ペーストの
塗膜の強度が低下してしまい、また粘度が極端に高くな
る傾向がある。
【0022】扁平状導電粉を使用した導電ペーストの粘
度は略球状導電粉を使用した導電ペーストよりも、同一
組成では高くなり、作業性も悪くなる。本発明では、溶
剤を添加することによりこの問題を解決することができ
る。溶剤を添加した場合、導電ペーストの塗膜の膜厚が
溶剤の体積分薄くなる。また塗膜表面の研磨工程などが
入る場合、塗膜の薄いのは好ましくないが、その場合は
複数回導電ペーストを塗布し、塗膜を厚くすればこの問
題は回避できる。
【0023】添加する溶剤の含有量は、導電ペーストの
粘度及び塗膜の膜厚の点で導電ペーストに対して2〜2
0重量%の範囲であることが好ましく、2〜15重量%
の範囲であることがさらに好ましい。
【0024】また、溶剤の沸点は、作業時における導電
ペーストの粘度安定性の点及び溶剤の乾燥時間の点で1
50〜260℃の範囲であることが好ましく、170〜
240℃の範囲であることがさらに好ましい。
【0025】溶剤は、1種又は必要に応じて2種以上の
溶剤を混合した溶剤が使用される。上記条件に適した溶
剤としては、例えばエチルカルビトール、ジプロピレン
グリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエ
チルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールイソプロピルメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールイソプロピルエチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピ
レングリコールターシャリーブチルエーテル、プロピレ
ングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールエチルエーテルアセテート、エチレングリコール
ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、3
ーメチルー3ーメトキシブタノール、3ーメチルー3ー
メトキシブチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル等が
挙げられる。
【0026】本発明に用いられるバインダは、エポキシ
樹脂組成物及びその硬化剤が好ましく、エポキシ樹脂は
常温で液状のものが好ましい。常温で結晶化するものは
液状物と混合することで結晶化を回避できる。本発明に
おける常温で液状のエポキシ樹脂とは、例えば常温で固
形のものでも常温で液状のエポキシ樹脂と混合すること
で常温で安定して液状となるものも含む。なお本発明に
おいて常温とは温度が約25℃を示すものを意味する。
【0027】本発明に用いられるエポキシ樹脂は公知の
ものが用いられ、分子量中にエポキシ基を2個以上含有
する化合物、例えばビスフェノールA、ビスフェノール
AD、ビスフェノールF、ノボラック、クレゾールノボ
ラック類とエピクロルヒドリンとの反応により得られる
ポリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグ
リシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の
脂肪族エポキシ樹脂やジグリシジルヒダントイン等の複
素環式エポキシ、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、
ジシクロペンタンジエンジオキサイド、アリサイクリッ
クジエポキシアジペイトのような脂環式エポキシ樹脂が
挙げられる。
【0028】本発明においては必要に応じて可撓性付与
剤が用いられる。可撓性付与剤も公知の物が用いられ、
分子量中にエポキシ基を1個だけ有する化合物、例えば
nーブチルグリシジルエーテル、バーサティックハ酸グ
リシジルエステル、スチレンオキサイド、エチルヘキシ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
クレジルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル等のような通常のエポキシ樹脂が挙げられ
る。これらのエポキシ樹脂及び可撓性付与剤は、単独又
は2種以上を混合して用いることができる。
【0029】バインダに添加される硬化剤としては、例
えばメンセンジアミン、イソフオロンジアミン、メタフ
ェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、メチレンジアニリン等のアミン
類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の酸無
水物、イミダゾール、ジシアンジアミド等の化合物系硬
化剤、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂等の樹
脂系硬化剤が用いられるが、必要に応じて、潜在性アミ
ン硬化剤等の硬化剤と併用して用いてもよく、また3級
アミン、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テ
トラフェニルホスフェニルボレート等といった一般にエ
ポキシ樹脂とフェノール系硬化剤との硬化促進剤として
知られている化合物を添加してもよい。
【0030】これらの硬化剤の含有量は、導電ペースト
の硬化物のガラス転移点(Tg)の点でエポキシ樹脂1
00重量部に対して0.1〜25重量部の範囲であるこ
とが好ましく、1〜20重量部の範囲であることがさら
に好ましい。
【0031】本発明に用いられるバインダには、上記の
材料以外に必要に応じてチキソ剤、カップリング剤、消
泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤等を添加して均一に
混合して得られる。必要に応じて添加されるチキソ剤、
カップリング剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤
等は、公知のものでよく、その含有量は、導電ペースト
に対して0.01〜1重量%の範囲であることが好まし
く、0.03〜0.5重量%の範囲であることがさらに
好ましい。
【0032】本発明の導電ペーストは、上記のバイン
ダ、導電粉、溶剤及び必要に応じて添加されるチキソ
剤、カップリング剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防
止剤等と共に、らいかい機、ニーダー、三本ロール等で
均一に混合、分散して得ることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 エポキシ樹脂(三井化学(株)製、商品名140C)6
0重量部、脂肪族ジグリシジルエーテル(旭電化工業
(株)製、商品名ED−503)40重量部、2−フェ
ニル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製、
商品名キュアゾール2P4MHZ)3重量部及びジシア
ンジアミド3重量部を加えて均一に混合してバインダと
した。
【0034】次にアトマイズ法で作製した平均粒径が
5.4μmの球状銅粉(日本アトマイズ加工(株)製、
商品名SFーCu)を希塩酸及び純水で洗浄した後、水1
リットルあたりAgCN 80g及びNaCN75gを
含むめっき溶液で球状銅粉に対して銀の量が18重量%
になるように置換めっきを行い、水洗,乾燥して銀めっき
銅粉を得た。
【0035】この後、2リットルのボールミル容器内に
上記で得た銀めっき銅粉470g及び直径が10mmの
ジルコニアボール4kgを投入し、8時間回転させて形
状を変形させ、アスペクト比が平均6.2及び長径の平
均粒径が7.8μmの扁平状銀めっき銅粉を得た。得ら
れた扁平状銀めっき銅粉の粒子を10個取り出し、走査
型オージェ電子分光分析装置で定量分析して銅の露出面
積について調べたところ23〜58%の範囲で平均が4
8%であった。
【0036】上記で得たバインダ35g、扁平状銀めっ
き銅粉465gに溶剤としてエチルカルビトール(沸点
202℃)40gを加えて、撹拌らいかい機及び三本ロ
ールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。な
お、導電粉とバインダの割合は、導電ペーストの固形分
に対して重量比で導電粉:バインダが93:7であっ
た。また溶剤の含有量は7.4重量%であった。
【0037】次に、上記で得た導電ペーストを、厚さが
1.0mmの紙フェノール銅張積層板(日立化成工業
(株)製、商品名MCL−437F)の銅箔をエッチン
グにより除去した面に、図1及び図2に示すような形状
に塗布し、170℃で90分間加熱処理して導電体2及
びパターン3を得た。なお図1及び図2において1は紙
フェノール銅張積層板である。
【0038】上記で得られた図1に示す導電体2の表面
を#3000の耐水研磨紙で研磨して導電体2の表面を
平滑及び鏡面仕上げし、次いでこの平滑及び鏡面した面
にはんだフラックスを塗布した後、はんだ槽に浸積し
た。この後はんだ槽から引き上げ、室温に放置して冷却
した後、導電体2の表面のはんだ付けされた部分につい
てテープ試験(粘着テープを貼り付けた後引き剥がす試
験)を行った。その結果、テープにはんだが付着してお
らず、導電体2の表面にはんだ付けされていることが確
認できた。また、上記で得られた図2に示すテストパタ
ーンの比抵抗を評価した結果、6.1μΩ・mであっ
た。
【0039】なお、本実施例におけるアスペクト比の具
体的測定法を以下に示す。低粘度のエポキシ樹脂(ビュ
ーラー社製)の主剤(No.10ー8130)8gと硬
化剤(No.10ー8132)2gを混合し、ここへ導
電粉2gを混合してよく分散させ、そのまま30℃で真
空脱泡した後、10時間30℃の条件で静置して粒子を
沈降させ硬化させた。その後、得られた硬化物を垂直方向
に切断し、切断面を電子顕微鏡で1000倍に拡大して
切断面に現れた150個の粒子について長径/短径を求
め、それらの平均値をもって、アスペクト比とした。
【0040】実施例2 実施例1で得た銀めっき銅粉470g及び直径が10m
mのジルコニアボール3kgを2リットルのボールミル
容器内に投入し、8時間回転させて形状を変形させ、ア
スペクト比が平均5.7及び長径の平均粒径が7.2μ
mの扁平状銀めっき銅粉を得た。得られた扁平状銀めっ
き銅粉の粒子を10個取り出し、走査型オージェ電子分
光分析装置で定量分析して銅の露出面積について調べた
ところ18〜52%の範囲で平均が40%であった。
【0041】実施例1で得たバインダ30g、上記で得
た扁平状銀めっき銅粉470gに溶剤としてエチルカル
ビトール45gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロール
で均一に混合、分散して導電ペーストを得た。 なお、導電粉とバインダの割合は、導電ペーストの固形
分に対して重量比で導電粉:バインダが94:6であっ
た。また溶剤の含有量は8.3重量%であった。
【0042】次に、実施例1と同様の工程を経て導電体
を作製し、実施例1と同様のテープ試験を行った結果、テ
ープにはんだが付着しておらず、導電体にはんだ付けさ
れていることが確認できた。また、テストパターンの比
抵抗は5.8μΩ・mであった。
【0043】比較例1 アトマイズ法で作製した平均粒径が5.1μmの球状銅
粉(日本アトマイズ加工(株)製、商品名SFR−C
u)を希塩酸及び純水で洗浄した後、水1リットルあたり
AgCN 80g及びNaCN75gを含むめっき溶液
で球状銅粉に対して銀の量が18重量%になるように置
換めっきを行い、水洗,乾燥して銀めっき銅粉を得た。
【0044】この後、2リットルのボールミル容器内に
上記で得た銀めっき銅粉750g及び直径が5mmのジ
ルコニアボール3kgを投入し、40分間回転させてア
スペクト比が平均1.3及び長径の平均粒径5.5μm
の略球状銀めっき銅粉を得た。得られた銀めっき銅粉の
粒子を10個取り出し、走査型オージェ電子分光分析装
置で定量分析して銅の露出面積について調べたところ1
0〜50%の範囲で平均が20%であった。
【0045】実施例1で得たバインダ35g、上記で得
た略球状銀めっき銅粉465gに溶剤としてエチルカル
ビトール11gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロール
で均一に混合、分散して導電ペーストを得た。 なお、導電粉とバインダの割合は、導電ペーストの固形
分に対して重量比で導電粉:バインダが93:7であっ
た。また溶剤の含有量は2.2重量%であった。
【0046】次に、実施例1と同様の工程を経て導電体
を作製し、実施例1と同様のテープ試験を行った結果、テ
ープにはんだが付着しておらず、導電体にはんだ付けさ
れていることが確認できたが、テストパターンの比抵抗
は16.4μΩ・mと高かった。
【0047】比較例2 実施例1で得た銀めっき銅粉470g及び直径が10m
mのジルコニアボール4kgを2リットルのボールミル
容器内に投入し、10時間と長時間回転させたが、導電
粉の凝集が大きくなるばかりで、偏平状銀めっき銅粉を
得ることができなかった。従ってこの段階で作業を打ち
切った。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明の導電ペーストは、
はんだ付け性及び導電性に優れる。請求項2記載の発明
の導電ペーストは、はんだ付け性の向上効果及びマイグ
レーション性に優れる。請求項3記載の発明の導電ペー
ストは、はんだ付け性及び導電性の向上効果及に優れ
る。請求項4及び5記載の発明の導電ペーストは、請求
項1、2及び3記載の効果を奏し、さらに作業性に優れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙フェノール銅張積層板上に形成した導電体の
平面図である。
【図2】紙フェノール銅張積層板上に形成したテストパ
ターンの平面図である。
【符号の説明】 1 紙フェノール銅張積層板 2 導電ペースト 3 テストパターン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電粉、バインダ及び溶剤を含み、かつ導
    電粉が銅粉又は銅合金粉の一部を露出して表面が大略銀
    で被覆され、その形状が扁平状で、アスペクト比が3〜
    20及び長径の平均粒径が5〜30μmである導電ペー
    スト。
  2. 【請求項2】銅粉又は銅合金粉の露出面積が、10〜6
    0%である請求項1記載の導電ペースト。
  3. 【請求項3】導電粉とバインダの配合割合が、導電ペー
    ストの固形分に対して重量比で導電粉:バインダが8
    8:12〜96.5:3.5である請求項1又は2記載
    の導電ペースト。
  4. 【請求項4】溶剤が、導電ペーストに対して2〜20重
    量%含有したものである請求項1、2又は3記載の導電
    ペースト。
  5. 【請求項5】溶剤の沸点が、150〜260℃である請
    求項1、2、3又は4記載の導電ペースト。
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