JP2002245829A - バックライト及び表示装置及びその製造方法 - Google Patents

バックライト及び表示装置及びその製造方法

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JP2002245829A
JP2002245829A JP2001146925A JP2001146925A JP2002245829A JP 2002245829 A JP2002245829 A JP 2002245829A JP 2001146925 A JP2001146925 A JP 2001146925A JP 2001146925 A JP2001146925 A JP 2001146925A JP 2002245829 A JP2002245829 A JP 2002245829A
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mercury
backlight
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heat conducting
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English (en)
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Tetsuya Kobayashi
哲也 小林
哲也 ▲浜▼田
Tetsuya Hamada
Takeshi Goto
猛 後藤
Keiji Hayashi
啓二 林
Mari Sugawara
真理 菅原
Toshihiro Suzuki
敏弘 鈴木
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21VFUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS THEREOF; STRUCTURAL COMBINATIONS OF LIGHTING DEVICES WITH OTHER ARTICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F21V29/00Protecting lighting devices from thermal damage; Cooling or heating arrangements specially adapted for lighting devices or systems
    • F21V29/50Cooling arrangements
    • F21V29/502Cooling arrangements characterised by the adaptation for cooling of specific components
    • F21V29/503Cooling arrangements characterised by the adaptation for cooling of specific components of light sources
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21YINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES F21K, F21L, F21S and F21V, RELATING TO THE FORM OR THE KIND OF THE LIGHT SOURCES OR OF THE COLOUR OF THE LIGHT EMITTED
    • F21Y2103/00Elongate light sources, e.g. fluorescent tubes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源装置及びバックライトに関し、高輝度
で、光の利用効率の高い光源装置及びバックライトを提
供することである。 【解決手段】 放電管24と、放電管24から放射され
た光を反射させるリフレクタ26と、放電管24及びリ
フレクタ26の少なくとも一方に接着している、または
水素結合より強い結合状態にある導熱部材32とを備
え、放電管24の一部分が導熱部材32によって局所的
に冷却されるようにした構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は希薄な気体の中で放
電することで発光させる放電管を有するバックライト及
び表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置などの表示装置のバックラ
イトは、1つ又は複数の放電管とリフレクタとからなる
光源装置を用いている。放電管は冷陰極管であり、水銀
がArガスやNeガスの中に封入され、管壁には蛍光物
質が塗布されている。水銀ガスは放電中に紫外線を発生
し、紫外線が蛍光物質に当たって可視光が発生する。
【0003】液晶表示装置の多くのバックライトは導光
板を含み、一例においては、2つの光源装置が導光板の
両側に向かい合わせて配置される。各光源装置は2つの
放電管とリフレクタとからなる。この配置では、10m
m以下の狭い領域に、直径数mmの2つの放電管を配置
する。そのため、放電管の周囲の温度が70℃以上にな
ることが多い。
【0004】放電管の発光量−温度特性は、以下の機構
によって、高温域で発光量が低下するという傾向があ
る。まず水銀ガスが紫外線を発する確率を考えると、水
銀ガス濃度と電流に概ね比例する。一方で、水銀ガスは
紫外線を吸収する性質もあり、その吸収率は水銀ガス濃
度と透過しなければならない距離との積に対して指数関
数的に変化する(濃度が大きくなるにつれ、かつ、透過
しなければならない距離が増すにつれて、透過率が代わ
る)。紫外線は管壁に塗ってある蛍光物質で可視光に変
換される。1個の紫外線光子が蛍光物質へ入射する確率
は、放電管の直径と水銀ガス濃度との積になる。以上の
ことをまとめると、可視光の発光量Iは、管の直径d、
水銀ガス濃度n(放電管の温度の関数)、電流Jとし
て、次のように書き表せる。
【0005】 I〜k×(J×n)×exp(−b×n×d) (1) (k、bは比例定数) 数式(1)は、所定の水銀ガス濃度nに対して、Iが最
大値をとる性質があり、水銀ガス濃度が所定の濃度nよ
り高くなると、可視光発光量が減少する。水銀ガス濃度
は水銀ガスの温度に対して指数関数的に変化するので、
高温域では管温度が高くなるにつれて輝度が低下する。
また、管温度は電流を増すにつれて高くなるため、一定
の環境温度のもとでは、電流を増加させた場合にも、可
視光発光量が減少する。これらの減少はバックライトを
高輝度にする上で問題になっていた。
【0006】特開平5−225819号公報は、放電管
に冷却用金具を取り付け、放電管全体を冷却することに
より、放電管の輝度を制御することを開示している。ま
た、特開昭60−168134号公報は、複写機照明用
光源を開示しており、この光源は、蛍光ランプと、蛍光
ランプを包囲するランプヒータと、ランプヒータの切り
欠き部に配置されたヒートポンプとからなる。ヒートポ
ンプは蛍光ランプ管壁からの熱を吸収して蛍光ランプを
冷却し、蛍光ランプ管内の水銀蒸気圧を制御することに
より、蛍光ランプの発光量を制御する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、放電管に冷却
用金具を取り付ける技術を表示装置のバックライトの光
源装置に適用することは難しい。すなわち、表示装置の
バックライトにおいては、放電管の管径が細く、且つ放
電管のまわりにリフレクタがあるので、放電管に大きな
冷却用金具を取り付けることができない。また、冷却用
金具を通しての電流のリークが大きくなり、かつ、表示
装置のバックライトは一般照明用の蛍光管に比べて消費
電力が小さいために、放電管が冷えすぎるという問題が
あり、実用的でない。
【0008】また、蛍光ランプを包囲するランプヒータ
を有する光源装置は、液晶表示装置のバックライトで
は、使用できない。また、特開2000−323099
号公報は、蛍光ランプを長い時間冷い環境下に放置する
と、液体水銀が蛍光ランプの両端に集って、その後の使
用時に数秒間蛍光ランプの中央部が暗くなるのを防止す
るために、蛍光ランプの中央部に液体水銀を集めるよう
にした蛍光ランプの製造方法を開示している。しかし、
この公報は、蛍光ランプの中央部を両端部よりも10℃
ほど低くなるように冷却すると、液体水銀が蛍光ランプ
の中央部に集まると記載しているが、実際には、蛍光ラ
ンプ内のほとんど全ての液体水銀が1箇所に集まること
はない。
【0009】バックライトに用いる細径の放電管につい
て、我々が調べたところ、内径5mm以下の放電管をバ
ックライトに組み込んでも液体水銀は放電管の端部から
離れたところに集まることは一切ない。また放電管に通
電し、点灯すると通常は波形の非対称性があるために、
一方の端部に集まってしまう。たとえ、波形が対称であ
っても、直径5mm以下の細いガラス管を使用したバッ
クライトの放電管では、管が細いことと、放電に必要な
気体ガス量よりもかなり多くの水銀が封入されているこ
とから、放電管内に任意に分布している液体水銀はなか
なか1ヶ所に集まらない。我々の実験では、200〜1
000時間掛かった。そして、液体水銀が1ヶ所に集る
過程において、蛍光ランプの劣化がすすみ、輝度が低下
していく。
【0010】本発明は、一面において、放電管の所定の
位置に最冷部を形成することにより、輝度を向上するこ
とのできるバックライトを提供するものである。しか
し、そのようなバックライトでは、液体水銀が前記所望
の位置に集まっていないと、所望の輝度の向上を達成す
ることができないことが分った。従って、本発明は、他
の一面において、放電管の所定の位置に液体水銀を集め
ておき、その所定の位置を最冷部としたバックライトを
提供するものである。
【0011】また、放電管を含むバックライトを有する
表示装置では、放電管に流す電流を増加しても、輝度は
あまり増加しないという問題がある。さらに、直線偏光
を使用する液晶表示装置の場合には、無偏光の光源光は
半分しか利用されないために光の利用効率が低い。この
ために、表示装置のバックライトに偏光分離素子を設け
て、光の利用効率を向上させる提案がある。分離偏光素
子は導光板と液晶パネルとの間に配置される反射型偏光
板(偏光分離シート)からなる。反射型偏光板は、導光
板から反射型偏光板へ向かった光のうちの第1の直線偏
光を透過させ、第1の直線偏光の偏波面と直交する偏波
面を有する第2の直線偏光が反射型偏光板で反射され
る。導光板へ再入射した第2の直線偏光は、第2の直線
偏光を第1の直線偏光へ変化する手段により、偏波面を
変換され、第1の直線偏光として再び導光板から反射型
偏光板へ向かい、反射型偏光板を透過する。このように
すれば、光の利用効率を向上させることができ、明るい
表示装置を実現することができる。
【0012】従来提案されているバックライトでは、第
2の直線偏光を第1の直線偏光変換する第1の手段とし
て、導光板の下方に拡散反射板を配置していた。反射型
偏光板で反射して導光板へ再入射した第2の直線偏光
は、拡散反射板で散乱反射されて無偏光となり、こうし
て無偏光が反射型偏光板に入射するので、第2の直線偏
光の少なくとも一部が利用され、第2の直線偏光が全く
利用されない場合よりも光の利用効率を向上する。しか
し、第2の直線偏光の一部は拡散反射板で散乱反射さ
れ、導光板から反射型偏光板へ向かうことなく、導光板
の周辺に散らされ、光源や筐体に吸収されるので、光の
利用効率は制限されていた。
【0013】さらに他の例では、第2の直線偏光を第1
の直線偏光変換する第2の手段として、反射型偏光板の
下方にλ/四板を配置し、かつ導光板の下方に等方性金
属ミラーを配置していた。反射型偏光板で反射した第2
の直線偏光は、λ/四板を通ることにより左(右)円偏
光となり、等方性金属ミラーで反射されて右(左)円偏
光となり、再びλ/四板を通ることにより第1の直線偏
光となる。第1の直線偏光は反射型偏光板を透過するの
で、光の利用効率を向上する。しかし、この場合には、
光が等方性金属ミラーに吸収されるので、光の利用効率
は制限されていた。
【0014】本発明の目的は、放電管の所定の位置に最
冷部を形成することにより、輝度を向上することのでき
るバックライト及び表示装置及びその製造方法を提供す
ることである。本発明の他の目的は、例えば液晶表示装
置で使用することができ、光の利用効率の高い表示装置
のバックライトを提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、輝度を大きく変える
ことのできる表示装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による光源装置
は、放電管と、該放電管から放射された光を反射させる
リフレクタと、該放電管の一部分接触し且つ該リフレク
タに取付けられていることを特徴とするものである。
この構成において、放電管に封入された発光物質、例え
ば水銀ガスの濃度には発光量を最大にする最適値があ
り、その最適値は電流によらずほぼ一定になる。この結
果に基づき、水銀ガスの濃度をガスの温度によらず一定
にする方法を考えた。
【0017】最適の水銀ガスの濃度をnとし、放電管の
内容積をVとしたとき、仮に放電管に水銀をnV以下し
か封入しなかった場合には、温度によらず濃度はn以下
になる。しかし、現状では放電管の寿命を確保するため
に、この必要量の1000倍以上の水銀を入れてある。
これらの水銀のうち、nVに対して余剰になっている量
を、温度を制御できた放電管の部分に集中させると、放
電管内部の水銀ガス圧力は温度を制御した放電管の部分
での液体水銀の温度のもとでの水銀の飽和蒸気圧に等し
くなる。放電管内部の温度分布が、この温度制御部分の
温度よりもそれ以外の部分の温度が高くなっている条件
で平衡状態に達したときの、温度が等しい微小領域を定
義して以下考える。それらの微小領域間での水銀原子の
出入りは等しいので、水銀ガス圧力は全ての領域で等し
い。一方で、水銀ガスについての状態方程式は温度がそ
れぞれの微小領域内で満たされると考えられるので、各
微小領域の水銀ガス(原子)濃度は水銀ガスの温度に反
比例する。そのため、温度の高い範囲では、水銀ガス
(原子)濃度が低くなるといえる。放電管内部の温度
を、この温度制御部分よりも高くした場合には、圧力が
各点で最大になり、圧力が各点で一定であることから、
水銀ガス濃度は温度を制御した部分で最大になり、その
他の区域ではそれ以下になる。
【0018】温度制御する放電管の部分の温度を、最適
の水銀ガスの濃度を与える温度にすることで、放電管全
体で概ね発光量最大の条件にできる。この温度条件を達
成するために、次の手段を採用することができる。温度
制御する放電管の部分に放電管から熱を逃がす導熱部材
を接触させ、この導熱部材をリフレクタに取付け、導熱
部材の熱伝導度が、上記の温度に制御できる範囲とし
た。放熱部材が通常使われる室温(20℃)にあると
き、最大輝度を与える放電管表面温度を維持するために
は、50℃の温度差で放電管の発熱を逃がさなくてはな
らない。放電管内部では横方向への熱伝導が小さいの
で、導熱部材が接触している面積で発生する熱を排出す
ればよい。放電管に入るエネルギーのうち熱に変換され
る割合をηとする。この熱が放電管の全面で均等に放出
されるとすると、単位長さ当たりの発熱量はη×W/L
に近似される。導熱部材が接している長さaに対して
は、η×a×W/L発熱していることになり、この熱量
を50℃の温度差で逃がさなければならないと言える。
よって、導熱部材の熱抵抗は0.02×η×a×W/L
(W/K)以上でなければならない。
【0019】導熱部材は固体の物体とする。好ましく
は、導熱部材が非金属である。また、導熱部材が導熱性
樹脂、導熱性ゴム及び導熱性接着剤の少なくとも一つか
らなる。放電管の消費エネルギーの上限を決めること
で、シリコーンゴムを用いた排熱で適温になるようにし
た。上記の固体物体に管の直径に対し小さめの穴を開
け、その穴に放電管を固定する。導熱部材は、リフレク
タまたは放電管に接着してある。もしくは、導熱部材を
粘着性の物質を用いる。熱伝導の能力が最も低下する部
分は、物質間の界面であり、界面の熱伝導度は、接着し
た界面、粘着している界面、単に接触している界面の順
に高いことが知られている。よって、放電管の温度を下
げるためには、放電管、リフレクタの双方に接着してあ
ることが、より好ましい。さらに、別に設けた接着性物
質を介して、導熱部材と放電管(またはリフレクタ)に
接着した構造よりも、導熱部材自体が放電管(またはリ
フレクタ)に固着している構造のほうが、導熱性がよく
なり、好ましい。より好ましくは、導熱部材が放電管及
びリフレクタの少なくとも一方と水素結合よりも強い結
合状態にあるようにするとよい。(特にシリコーン系導
熱部材を用いた場合に、この傾向が顕著である)。
【0020】導熱のための動作物質を放電管の周辺で気
化させる構造にする。このことにより、気化熱を用いて
放電管から熱を奪うことができ、排熱の速度を早くでき
る。導熱のために熱サイフォンを用い、動作物質を上部
で凝結させ、重力で還流させる方法をとる。また、導熱
のためにヒートパイプを用いる。点灯時の温度近傍の温
度を境に、高温域で熱伝導度を大きくするようにする。
このときの所定の温度を、上記の最適温度に近づけるこ
とにより、放電管全体の水銀濃度をほぼ最適にすること
ができる。所望の導熱特性を得るために、沸点が上記の
所定の温度に近い物質を用いた。
【0021】また、熱の排出元は放電管のまわりに配置
したリフレクタである。導熱部材又はリフレクタと接触
する放熱板を設けることもできる。放熱板は所定の温度
以下で導熱部材と接触しないようにすることもできる。
導熱部材及び/又は導熱部材の近傍の部材は、白色又は
透明にし、光吸収を押さえる。放電管からのリーク電流
を減らすことで、輝度を保った。
【0022】さらに、本発明による表示装置のバックラ
イトは、導光板の下に、光吸収のない透明な複数のフィ
ルム層の多層構造の干渉型ミラーを用いる。複数のフィ
ルム層の一部又は全部は複屈折をもつ。複屈折をもつフ
ィルム層では、同一波長の異なる2つの直線偏光が実質
的に干渉し又は異なる層で反射されるようになり、反射
光に所定の位相差が生じる。そして、2つの直線偏光が
均等光量となるように干渉型ミラーの複屈折をもつ層の
進相軸又は遅相軸の方向と偏光分離素子で反射される偏
光の方向を概ね45度(23度から67度の角度範囲以
内)とした。
【0023】その結果、干渉型ミラーでの吸収損失と散
乱損失とがなく、反射率を100パーセントにでき(透
過損失がなく)、かつ、反射光が偏光分離素子を透過し
やすく、高輝度の液晶表示装置を得ることができる。さ
らに、本発明は、水銀を含み且つ放電時の気体水銀量を
除くほとんど全ての液体水銀が放電管の端部から離れた
第1の位置に集められた放電管と、該放電管の第1の位
置を冷却する冷却装置とからなるバックライトを提供す
る。このバックライトは時間が経過しても発光特性が変
化することなく使用できる。
【0024】さらに、本発明は、水銀を含む放電管を備
えたバックライトの製造方法であって、放電管の端部か
ら離れた放電管の第1の位置に放電時の気体水銀量を除
くほとんど全ての液体水銀を集め、その後、該放電管の
第1の位置を冷却する冷却装置を設けることを特徴とす
るバックライトの製造方法を提供する。この製造方法で
製造されたバックライトは、時間が経過しても発光特性
が変化することなく使用できる。
【0025】好ましくは、水銀が複数の0.2mm以下
の大きさの水銀粒からなり、又は前記水銀が放電管の内
壁に塗布された蛍光物質に染み込んでいる。この特徴に
よれば、第1の位置に集められた液体水銀が移動するこ
とがなく第1の位置に位置し、発光特性が変化すること
なく使用できる。好ましくは、冷却装置が冷却能力可変
機構を含む。この特徴によれば、バックライトが温度変
化の大きい環境で使用される場合にも発光特性が変化す
ることなく使用できる。
【0026】好ましくは、冷却装置が可動の導熱部材を
含む。この特徴によれば、バックライトが温度変化の大
きい環境で使用される場合にも発光特性が変化すること
なく使用できる。さらに、本発明は、上記バックライト
を備えた表示装置を提供する。さらに、本発明は、水銀
を含み且つ液体水銀が第1の位置に集められた放電管
と、該放電管の第1の位置を冷却することができ且つ冷
却能力が可変の冷却装置とからなる光源装置と、該光源
装置によって照明される表示素子とを備えた表示装置を
提供する。この表示装置によれば、放電管へ供給される
電流を変え、且つ冷却装置の冷却能力を変えることによ
り、輝度を大きく変えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について図面
を参照して説明する。図1は本発明のバックライトを含
む液晶表示装置を示す図、図2は図1のバックライトの
断面図である。図1及び図2において、液晶表示装置1
0は、液晶パネル12と、バックライト14とを含む。
バックライト14は、導光板16と、導光板16の両側
に配置された光源装置18と、導光板16の下側に配置
された散乱反射板20と、導光板16の上側に配置され
た散乱板22とを含む。
【0028】各光源装置18は、2つの放電管24と、
リフレクタ26とからなる。放電管24の出射光の一部
は直接に導光板16に入射し、放電管24の出射光の他
の一部はリフレクタ26で反射されて導光板16に入射
する。光は導光板16内を進み、散乱反射板20で反射
されてから液晶パネル12へ向かって導光板16から出
射し、散乱板22で散乱されて液晶パネル12に入射す
る。液晶パネル12は画像を形成し、バックライト14
から供給された光が液晶パネル12で形成された画像を
照明し、観視者は明るい画像を見ることができる。
【0029】図3は本発明の原理を説明するための光源
装置18を示す略断面図である。実施例においては、放
電管24は蛍光ランプと呼ばれる冷陰極管であり、放電
管24の内径は2.0mm、外径は2.6mm、全長は
316mmのもの(消費電力3.5W)である。放電管
24の内部には水銀28が封入され、放電管24の内壁
には蛍光物質30が塗布されている。リフレクタ26は
アルミミラーであり、2本の放電管24を覆うように高
さ(導光板16の厚さ方向の高さ)が8.5mmのもの
である。
【0030】導熱部材32が放電管24の一部分に接触
し且つリフレクタ26に取付けられている。従って、放
電管24の一部分が導熱部材32によって局所的に冷却
される。リフレクタ26は金属であり、熱伝導性及び放
熱性が高いので、放電管24の熱は導熱部材32を介し
てリフレクタ26へ伝達され、リフレクタ26から排熱
される。
【0031】このように、本発明では、放電管24の温
度の低い部分を作り、水銀28は温度の低い部分では主
として液体の状態にある。水銀28は主として温度の低
い部分で蒸発し、発生した水銀ガス28Gが放電管24
の全部分へ拡散していく。拡散していった水銀ガス28
Gは温度の低い部分へも戻ってくる。このようにして、
水銀ガス28Gは放電管24の全部分でほぼ一様に分布
し、水銀ガス28Gの圧力が放電管24の全部分でほぼ
等しくなる。つまり、放電管24の温度の低い部分を作
ることによって、水銀ガス28Gの濃度を制御すること
ができる。
【0032】水銀ガス28Gは放電管24内の放電によ
り紫外線を発生し、紫外線が蛍光物質30に衝突する
と、放電管24から可視光が出射する。放電管24から
出射する可視光量は、電流に概ね比例する。水銀ガスは
紫外線を吸収する性質もあり、放電管24から出射する
可視光の量は、最適の水銀ガス濃度、及びそれに対応す
る最適の管内温度で最大になり、水銀ガス濃度が最適値
より高くても低くても、また管内温度が最適値より高く
ても低くても、放電管24から出射する可視光量は最大
値よりも低下する。本願の発明では、放電管24の温度
の低い部分を作り、それによって管内温度が最適値に又
は最適値近くにし、放電管24から出射する光の輝度を
最大にしようとするものである。
【0033】導熱部材32を放電管24及びリフレクタ
26に結合するように構成することによって、導熱部材
32を放電管24を覆っているリフレクタ26内の狭い
スペースに配置することができ、かつ放電管24の一部
分の熱を効率よく排熱することができる。導熱部材32
は、好ましくは非金属からなり、そして、導熱性樹脂、
導熱性ゴム及び導熱性接着剤の少なくとも一つからな
る。
【0034】図4は本発明の変形例の光源装置を示す断
面図、図5は導熱部材を通る図4の光源装置の断面図、
図6は図4及び図5のリフレクタを示す背面図である。
図4から図7において、光源装置18は、2つの放電管
24と、2つの放電管24を覆うリフレクタ26と、放
電管24の一部分に接触し且つリフレクタ26に取付け
られた導熱部材32とからなる。放電管24及びリフレ
クタ26は図3を参照して説明したものと同様である。
【0035】導熱部材32は、放電管24及びリフレク
タ26の中心に幅D(例えば約2.0mm)にわたって
設けられた放熱用シリコーン(東レダウコーニング社製
SE4450、熱伝導度2.5W/m/K)からなる。
導熱部材32は、リフレクタ26の底部から放電管24
が半分埋まる高さまで充填される。導熱部材32を設け
た位置に相当する部分のリフレクタ26の裏面にヒート
シンク34を取り付けた。この際に、リフレクタ26と
ヒートシンク34を接着させるために、導熱性接着剤転
写テープ(住友3M製9882、熱伝導度0.61W/
m/K)36を用いた。
【0036】この結果、導熱部材32及びヒートシンク
34がない場合と比べて、熱伝導度が6.1倍高くなっ
た。従来構造では、放電管24に定格電力を供給したと
きには放電管24の温度は室温に対して45℃高くなっ
ており、内径2.0mmの放電管(冷陰極管)24にと
っての適温付近(65℃)になっていた。言い換えれ
ば、定格電力よりも大電力を放電管24に供給した場合
には、発光量が低下する傾向にあった。それに対して、
この実施例では、投入電力を6Wにしたときに管表面の
最冷点温度を最適温度にすることができる。その結果、
光源の輝度の最大値を1.7倍にすることができた。
【0037】図7は本発明の変形例の光源装置を示す断
面図、図8は導熱部材を通る図7の光源装置の断面図、
図9は図7及び図8のリフレクタを示す斜視図である。
図7から図9において、光源装置18は、2つの放電管
24と、2つの放電管24を覆うリフレクタ26と、放
電管24の一部分に接触し且つリフレクタ26に取付け
られた導熱部材32とからなる。放電管24及びリフレ
クタ26は図3を参照して説明したものと同様である。
さらに、ヒートシンク34をリフレクタ26の裏面に導
熱性接着剤転写テープ36によって取り付けた。
【0038】導熱部材32は、導熱性パッド(住友3M
製4470CV、熱伝導度2.0W/m/K)を用い
た。導熱部材32は、放電管24及びリフレクタ26の
中心に幅D(例えば約1.5mm)を有し、放電管24
を通すためにφ2.0mmの貫通穴を2こ設けた。この
穴が開口する表面面(表裏2面)を白色の顔料で塗装し
てある。この塗装は導熱性パッド(黒灰色)で吸収され
る光を減らす目的と、この表面からの熱の出入りを減少
させる目的とで処置したものである。
【0039】放電管24は導熱部材32の貫通穴に差し
込み、導熱部材32が放電管24の中央に来るようにセ
ットしてある。この際に、導熱部材32の貫通穴が放電
管24の外径よりもわずかに小さくしてあるために、弾
性のある導熱部材32が変形して放電管24と密着す
る。その上でリフレクタ26と放電管24とを組み合わ
せるが、この際にリフレクタ26と放電管24との間の
隙間をなくすために、シリコーン系接着剤で隙間を埋め
る。この結果、熱伝導度が従来に比べ4.5倍になり、
放電管24が最適温度になるときの投入電力は5.5W
となり、最大光量は従来の1.6倍になった。
【0040】図10は本発明の変形例の光源装置を含む
バックライトを示す平面図、図11は図10の上方の放
電管を通る光源装置の断面図、図12は図11の相転移
により冷却作用を行う物質を挿入した容器を含む冷却装
置を示す断面図である。図13は図10の下方の放電管
を通る光源装置の平面図、図14は図13の上方の放電
管を通る光源装置の断面図、図15は図14の相転移に
より冷却作用を行う物質を挿入した容器を含む冷却装置
を示す断面図である。
【0041】図10から図15において、バックライト
14は導光板16と、導光板16の両側に配置された2
つの光源装置18とを含む。この場合、液晶表示装置は
モニタとして使用されるものとし、バックライト14は
垂直配置されるものとする。従って、2つの光源装置1
8は、図10で見て、上方に位置する光源装置18と、
下方に位置する光源装置18となる。
【0042】各光源装置18は、2つの放電管24と、
2つの放電管24を覆うリフレクタ26と、放電管24
の一部分に接触し且つリフレクタ26に取付けられた導
熱部材32とからなる。放電管24及びリフレクタ26
は図3を参照して説明したものと同様である。さらに、
相転移により冷却作用を行う冷却装置(又は熱サイフォ
ン素子)38が導熱部材32とリフレクタ26との間に
配置される。
【0043】図11及び図12に示される上方に位置す
る光源装置18の冷却装置38は、肉厚0.5mmのス
テンレス板で作った、高さ2.5mmの容器38aと相
転移により冷却作用を行う物質38bとからなる。容器
38aを排気した後、冷却作用を行う物質(メチルアル
コール)38bを容器38aにを封入した。放電管24
は冷却装置38の下側に位置しており、容器38aの下
辺に溜まった冷却作用を行う物質(メチルアルコール)
38bを加熱する。放電管24の温度が上記の最適温度
(65℃)に達するとメチルアルコールが沸騰し、急激
に上に向かって蒸発する。容器38aの上面はリフレク
タ26に接しており、この面にメチルアルコール蒸気が
接すると凝結する。その結果できるメチルアルコール液
滴は重力で下面に戻る。このようにして、熱サイクルが
形成され、放電管24からリフレクタ26へ熱伝導す
る。
【0044】図13から図15に示される下方に位置す
る光源装置18の冷却装置38は、ステンレス板で作っ
た容器38aと冷却作用を行う物質(メチルアルコー
ル)38bとからなる。下方に位置する光源装置18の
冷却装置38は、上方に位置する光源装置18の冷却装
置38の構成及び作用とほぼ同様である。しかし、下方
に位置する光源装置18の冷却装置38の場合には、リ
フレクタ26が冷却装置38の下方に位置するので、容
器38aの上壁がリフレクタ26に接しない。そのた
め、容器38aの上壁38cをリフレクタ26の高さ
(導光板の高さ方向)より大きめに作り、容器38aの
上壁38cをリフレクタ26の側壁に接触させる。
【0045】図16は図12及び図15の相転移により
冷却作用を行う物質を挿入した容器を含む冷却装置の変
形例を示す断面図である。光源装置18の冷却装置38
は、ステンレス板で作った容器38aと、冷却作用を行
う物質(メチルアルコール)38bと、ステンレスメッ
シュ38dとからなる。この例では、ステンレスメッシ
ュ38dの働きにより、冷却作用を行う物質(メチルア
ルコール)38bが毛細管現象で蒸発する側に戻るた
め、図12及び図15の装置のように上下の光源を別構
造にする必要はない。これは、図12及び図15の熱サ
イフォン素子の代わりに、ヒートパイプと同等の構造と
なっている。
【0046】図17は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。この例の光源装置18は、前の例と同様
に、放電管24とリフレクタ26とを含む。各放電管2
4は導熱性パッド(リング)32Aで覆われ、アクリル
容器40が導熱性パッド32Aとリフレクタ26との間
に配置される。容器40はリフレクタ26の内部形状及
び導熱性パッド32Aの形状に合わせた形状になってい
る。グリセリン42が容器40に一杯に入れてある。こ
の容器40の幅は10mmである。導熱性パッド32A
と容器40とグリセリン42とからなる導熱部材を設け
ることにより、熱伝導度は従来の2.5倍になり、結果
として光源の最大輝度は従来の1.2倍になった。
【0047】図18は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。図19は図18の光源装置の側面図、図
20は図18及び図19のファンの制御を示すブロック
図である。この例の光源装置18は、前の例と同様に、
放電管24とリフレクタ26とを含む。導熱部材32B
は放電管24の半分が埋まるまでの高さにわたって放電
管24とリフレクタ26との間に充填された放熱性のコ
ンパウンド又は放熱性のシリコーンからなる。導熱部材
32Bの幅は10mmである。導熱部材32Bを設けた
位置に、リフレクタ26裏面から10mm離して40m
mの直径のブレードをもつDCファン44を導熱製接着
剤転写テープ36により取り付けた。
【0048】図20において、ファン44は直流電源4
6に接続される。ファン44は熱電対48の出力を受け
る電位差検出回路及びファン制御回路50により制御さ
れる。ファン44の回転制御は熱電対48の出力に応じ
て下表のように温度により制御される。この熱電対48
の先端は、放電管24が導熱性コンパウンドに接してい
る位置で、放電管24の回転方向については重力の作用
で下方向にあたる点で放電管24の表面に接して設置し
てある。
【0049】 熱電対の温度(℃) ファン回転数(rpm) 〜45 0 45〜65 3000 65〜 4000 図21は本発明の変形例の光源装置を示す断面図、図2
2は図21の光源装置の断面図、図23は図21及び図
22の導熱部材を示す斜視図である。この例の光源装置
18は、前の例と同様に、放電管24と、リフレクタ2
6と、導熱部材32とを含む。リフレクタ26の背後の
一部にヒートシンクを取り付けている。導熱部材32は
熱膨張率の大きい導熱ゴムからなる。導熱ゴムにはφ
2.4mmの貫通穴が設けてあり、その穴に放電管24
を通し、この導熱ゴムが放電管24の中央にくるように
配置する。導熱部材32の幅Dは1.5mmである。導
熱部材32のリフレクタ26に接しない面には、0.5
mmのスモークアクリル板(白色)52が接着してあ
る。このスモークアクリル板52が拘束板として働き、
リフレクタ表面に面する方向のみに、導熱ゴムからなる
導熱部材32が膨張可能になっている(室温下)。放電
管24が点灯し、導熱部材32が60℃まで加熱される
と、導熱部材32がリフレクタ26に接触するようにな
る。この結果、60℃以上で熱伝導率が空気の場合の
2.0倍以上になり、光源の最大輝度は従来の1.1倍
になる。
【0050】図24は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図、図25は図24の光源装置の部分拡大図、図2
6は動作時の図25の光源装置を示す図である。この例
の光源装置18は、前の例と同様に、放電管24と、リ
フレクタ26と、導熱部材32とを含む。リフレクタ2
6の背後の一部にヒートシンクを取り付けている。導熱
部材32は、導熱性パッド((住友3M製4470C
V、熱伝導度2.0W/m/K)を用いた。この導熱部
材32の厚さを1.5mmにして、放電管24とリフレ
クタ26との両者に接する高さに整形してある。バイメ
タル54が導熱部材32の両側でリフレクタ26に取付
けられている。放電管24の温度が所定値よりも低いと
きにはバイメタル54の変形は小さく、導熱部材32は
実質的に放電管24に接触しない。放電管24の温度が
所定値よりも高くなると、バイメタル54の変形は大き
くなり、導熱部材32は実質的に放電管24に接触し、
放電管24の一部分を冷却する。
【0051】図27は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図、図28は図27の光源装置の断面図、図29は
接着剤を垂らした状態のリフレクタを示す図である。こ
の例の光源装置18は、前の例と同様に、放電管24
と、リフレクタ26と、導熱部材32とを含む。導熱部
材32は導熱性の接着剤(東レダウコーニングシリコー
ン(株)製SE4486)からなる。図29に示される
ように0.03mlの接着剤をリフレクタ26の内面に
垂らし、幅5.8mm、高さ0.9mmの接着剤の玉を
作る。放電管24をリフレクタ26の内面から0.8m
mの距離で接着剤の玉に押しつけた。
【0052】図30は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。図31は図30の光源装置の断面図であ
る。この例の光源装置18は、前の例と同様に、放電管
24と、リフレクタ26と、導熱性の接着剤からなる導
熱部材32とを含む。導熱部材32の両側部は半透明の
シリコーンゴム(GE東芝シリコーン製TSE221−
5U)52aでサンドイッチされる。シリコーンゴム5
2aは放電管24を通す穴を有する。一対のシリコーン
ゴム52aの穴に放電管24を通し、一対のシリコーン
ゴム52aをある間隔に維持しつつその間に接着剤を
0.02mlの接着剤を注入する。その結果、導熱部材
32は放電管24の表面(円周)のうち1/3を覆い、
且つリフレクタ26に接合される。この例においては、
従来に比べてリフレクタ26への放熱が1.8倍になっ
た。放電管24への電流を10mAとしたとき、放電管
24の温度は室温に対して20℃程度の上昇に抑えるこ
とができた。
【0053】図32は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。この例の光源装置18は、前の例と同様
に、放電管24と、リフレクタ26と、導熱性の接着剤
からなる導熱部材32とを含む。導熱部材32は導熱性
ゴム32Cと導熱性接着剤32Dとからなる。導熱性ゴ
ム32Cは厚さ0.5mmのシリコーン系の導熱性ゴム
((株)日東シンコー製、HT−50)を5.5mm×
5.0mmに切断したものを導熱性接着剤32Dで放電
管24とリフレクタ26に接着した。導熱性接着剤32
Dはφ0.5mmの針金の先端に付けて導熱性ゴム32
C上に滴下し、導熱性ゴム32Cの全面に延ばした後に
放電管24とリフレクタ26に接着した。この結果、従
来の構造に比べてリフレクタへの放熱の効率が1.9倍
になる。放電管24への電流を10mAとしたとき、放
電管24の温度は室温に対して18℃程度の上昇に抑え
ることができた。
【0054】図33は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。図34は図33の光源装置を含む液晶表
示装置を示す略斜視図である。図35は図33の光源装
置の外気温とペリチェ素子の電流との関係を示す図、図
36はペリチェ素子の駆動回路の例を示す図である。こ
の例の光源装置18は、前の例と同様に、放電管24
と、リフレクタ26と、導熱性の接着剤からなる導熱部
材32とを含む。導熱部材32は導熱性ゴム32Cと導
熱性接着剤32Dとからなる。
【0055】リフレクタ26の底部には5.5mm×
5.5mmの穴が開けてあり、導熱性ゴム(富士高分子
製サーコンGR−D、1.0mm厚さ、熱伝導度1.5
W/m/K)からなる導熱部材32が、一方において放
電管24に接触され、一方においてリフレクタ26の穴
に通されている。6.0mm×6.0mmのペリチェ素
子56が導熱性ゴムの粘着力によって導熱部材32の外
面に取付けられている。ペリチェ素子56及び導熱部材
32を放電管24に対して100kPaの圧力で押しつ
けた状態で、ペリチェ素子56及び導熱部材32をリフ
レクタ26に固定した。さらに、ヒートシンク58がペ
リチェ素子56の外側に取付けられる。ペリチェ素子5
6はリフレクタ26が導熱部材32と接触または接着し
ている点付近でリフレクタ26に接触または接着してい
る。
【0056】ペリチェ素子56は制御装置57により制
御され、リード線56aによりDC電流が供給される。
図36においては、制御装置57はDC電源57aと変
換回路57bを含み、熱電対48の出力が変換回路57
bに供給される。ペリチェ素子56に対しては、バック
ライトユニット外の気温に対して制御して直流電流を供
給するようにしている。熱電対48の温度測定端子は液
晶表示装置の筐体内でバックライトユニットり裏面(光
を出さない面)から10mm離れた位置に配置してあ
る。外気温20℃で極性を反転させるようにし、外気温
35℃以上では1.2KWを供給するように設定してあ
る。ペリチェ素子56を設けることにより、最大35℃
放電管24の温度を下げることができる。なお、この例
では、熱電対48の温度測定端子を液晶表示装置の筐体
内に配置しているが、放電管24を取り囲む空気の温度
と気温に相関があるならば、熱電対48の温度測定端子
をどこに配置してもよい(例えば、液晶表示装置の筐体
外に配置してもよい)。
【0057】図37は図36の制御装置の変形例を示す
図である。図38は周囲温度と放電管電圧との関係を示
す図である。図37において、光源装置18は、前の例
と同様に、放電管24と、リフレクタ26と、導熱部材
32とを含む。ペリチェ素子56が導熱部材32の外面
に取付けられ、ヒートシンク58がペリチェ素子56の
外側に取付けられる。ペリチェ素子56は制御装置60
により制御される。
【0058】制御装置60は、放電管24に電流を供給
する放電管点灯用インバータ60Aを含み、インバータ
60AはDC電源回路60B及びスイッチ60Cに接続
されている。タイマ60Dはスイッチ60Cに接続され
ている。ペリチェ素子56は定電圧電源60Eに接続さ
れ、放電管24の両端電圧(A−A′電圧)を検出する
電圧計60Fが定電圧電源60Eに接続されている。ス
イッチ60Gが電圧計60Fの回路に配置されている。
【0059】インバータ60A及びDC電源回路60B
は、放電管24の光量を概ね一定にするために、放電管
24へ一定の電流を供給するようにしている。放電管2
4の温度と放電管24の抵抗には負の相関があるため、
放電管24の電流を一定にしたときには、放電管24の
電圧は単調に減少していく。放電管24の電流を10m
Aとしたときには、光量が最大となる温度条件下で放電
管24の電圧は550Vになる(図38参照)。
【0060】そこで、ペリチェ素子56の制御装置60
は、放電管24の電圧を反映させる機構を備え、それに
よって、放電管24の温度を最適にするようにしてい
る。放電管24の温度はペリチェ素子56で制御され
る。電圧計60Fは放電管24の降下電圧を測定し、タ
イマ60Dは電圧計60Fが電圧を測定するタイミング
を制御する。電圧計60Fの出力は定電圧電源60Eに
送られ、ペリチェ素子56への電圧に反映させる。タイ
マ60Dは放電管24を点灯させた後1分間放電管24
のHI側電極(駆動側電極)と電圧計60Fの端子との
間を切断状態にするようにしている。これにより、点灯
時にかかる初期電圧(>1000V)が電圧計60Fに
かかることを防いでいる。
【0061】図39は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。図40は図39の光源装置の断面図であ
る。図41は図39及び図40の光源装置の作用を説明
する図である。この例の光源装置18は、前の例と同様
に、放電管24と、リフレクタ26と、導熱性ゴムから
なる導熱部材32と、ペリチェ素子56とを含む。導熱
部材32は導熱性ゴム32Cと導熱性接着剤32Dとか
らなる。さらに、厚さ0.5mmのベーク板62が導熱
部材32の周囲に貼り合わせられている。
【0062】図41においては、曲線T0は導熱部材3
2の温度を示し、曲線T1は周囲の空気温度を示す。T
2は曲線T0と曲線T1との間の差である。また、位置
P0は放電管24の表面、位置P1はペリチェ素子56
の放電管24側の表面、位置P2はペリチェ素子56の
排熱側の表面である。ペリチェ素子56を用いて導熱部
材32から極端に吸熱した場合には、導熱部材32を通
じて導熱部材32の周囲から熱を奪っていた。すなわ
ち、温度T2の分だけ導熱部材32の冷却熱をロスして
いた。その内訳を調べたとろ、ペリチェ素子56から排
熱される熱量1W(0.36平方センチメートルあた
り)のうち、0.7Wを空気から奪っていた。この例で
は、ベーク板62を設けることにより、放電管24以外
の部分から熱を奪いにくくしており、よって大幅に放電
管24の所定の部分の冷却効率を高くできる。これによ
って、放電管24の管壁温度を30℃下げるために、必
要な電力を1.2Wから0.7Wに下げることができ
た。
【0063】図42は本発明の変形例の光源装置を示す
断面図である。図43は図42の光源装置の断面図であ
る。図44は図42及び図43のファンの制御回路を示
す図、図45は図42から図43の光源装置の作用を説
明する図である。この例の光源装置18は、複数本の放
電管24と、該複数本の放電管24の全てを覆うリフレ
クタ26とを含む。放電管24を冷却するために、ファ
ン64とダクト66とが設けられる。リフレクタ26の
底部の中央には直径0.5mmの穴26aが開けられて
いる。
【0064】冷却風はリフレクタ26の下側に取り付け
られている軸流ファン(φ40mm)64からダクト6
6及びリフレクタ26の穴26aを通って2本の放電管
24の互いに向かい合う部分に吹きつけられるようにな
っている。この結果、放電管24の円周方向について
は、2本の放電管24の互いに対向する側の一点が最冷
点になり、未蒸発の水銀粒28を放電管24のこの部分
に集中させている。この水銀粒28は光を遮るため、放
電管24の部分の輝度を下げるが、水銀粒28が付着し
ている放電管24の部分から出射する光は向かい合う放
電管24に入射するため、光量の損失とはならず、水銀
粒を他の部分に付着させた場合と比べて光量の損を実質
的に小さくできる。さらに、ファン64の回転数は放電
管24の表面温度により制御される。
【0065】図43に示すように熱電対48を用い、こ
れを放電管24の表面(リフレクタ26の底部に対向し
た付近で、長手方向には冷却風を吹きつけている位置か
ら50mm離れている)に取付けている。図44はファ
ン64を制御するためのDC電源67と電圧変換回路6
8とを示す。図45に示されるように、熱電対48の検
出する温度が65℃以下の場合には、ファン回転数を0
にし、それ以上の温度では温度により回転数を制御す
る。
【0066】図46は本発明の他の実施例の液晶表示装
置のバックライトを示す図である。図46において、液
晶表示装置のバックライト70は、導光板72と、導光
板72の両側に配置された光源装置74と、導光板72
の下側に配置された干渉型ミラー76と、導光板16の
上側に配置された直線偏光分離素子78とを備える。光
源装置74は上記したように放電管とリフレクタとから
なる。アクリル導光板72には従来的な散乱層をスクリ
ーン印刷により塗布してある。
【0067】偏光分離素子78は、コレステリック液晶
高分子フィルムと、このコレステリック液晶高分子フィ
ルムの両面に広帯域四分の一波長板を貼り合わせた構造
のものである。干渉型ミラー76は、光吸収のない透明
な複屈折をもつ複数のフィルム層を積層してなる多層構
造のものである。偏光分離素子78は、導光板16から
出射する光を受け、透過軸を含む偏波面(振動面)をも
つ第1の直線偏光を透過し、反射軸を含む偏波面をもつ
第2の直線偏光を反射する。干渉型ミラー76は、偏光
分離素子78で反射された第2の直線偏光の偏波面を回
転させて主として第1の直線偏光に変換し、変換された
第1の直線偏光が導光板72を介して再び偏光分離素子
78に入射し、偏光分離素子78を透過するようにして
いる。従って、このバックライト70によれば、光の利
用効率を向上させることができる。
【0068】図47は図46の偏光分離素子78と干渉
型ミラー76の関係を示す図である。矢印Xは偏光分離
素子78で反射された第2の直線偏光の振動方向を示
す。実線の直線Yは干渉型ミラー76の進相軸又は遅相
軸の方向を示す。破線の直線Zは偏光分離素子78の導
光板72側の四分の一波長板の進相軸又は遅相軸の方向
を示す。
【0069】この例においては、直線Yで示される干渉
型ミラー76の進相軸又は遅相軸の方向は、矢印Xで示
される偏光分離素子78で反射された第2の直線偏光の
振動方向に対して45度の角度で配置される。直線Zで
示される偏光分離素子78の導光板72側の四分の一波
長板の進相軸又は遅相軸の方向も、第2の直線偏光の振
動方向に対して45度の角度で配置される。つまり、干
渉型ミラー76の進相軸又は遅相軸の方向は、偏光分離
素子78の導光板72側の四分の一波長板の進相軸又は
遅相軸の方向と同じである。
【0070】図48は本発明の変形例のバックライトの
偏光分離素子78と干渉型ミラー76の関係を示す図で
ある。変形例のバックライトは図46に示されるものと
同様の構成を有する。しかし、この例では、偏光分離素
子78は、干渉型ミラー76と同様の干渉型のフィルム
を用いた。干渉型ミラー76は、光吸収のない透明な材
料で形成された多層構造ものである。
【0071】図48においては、直線Yで示される干渉
型ミラー76の進相軸又は遅相軸の方向は、矢印Xで示
される偏光分離素子78で反射された第2の直線偏光の
振動方向に対して45度の角度で配置される。直線Zで
示される偏光分離素子78の進相軸又は遅相軸の方向
は、第2の直線偏光の振動方向に対して90度の角度で
配置される。つまり、干渉型ミラー76の進相軸又は遅
相軸の方向は、偏光分離素子78の進相軸又は遅相軸の
方向に対して45度の角度で配置される。
【0072】図49は、干渉型ミラー76の構成を示す
図である。干渉型ミラー76は、比較的に強い延伸によ
り複屈折を発現させた極く薄いポリエステルフィルム
と、比較的に弱い延伸により複屈折を発現させた極く薄
いポリエステルフィルムとを交互に積層した多層構造フ
ィルムである。Fi1〜Fi4はフィルム層を示す。d
i1〜di4はフィルム層Fi1〜Fi4の厚さを示
す。
【0073】干渉型ミラー76の第i番目のフィルム層
Fi1は、互いに直交する2つの直線偏光a、bに対し
て所定の波長λaiが、nai×di=nai×(N+
0.5)の関係を満たし、同じく所定の波長λbiが、
nbi×di=nbi×(N+0.5)の関係を満たし
ている。ここで、nai、nbiは互いに直交する2つ
の直線偏光に対する当該フィルム層の屈折率であり、λ
ai≠λbiとなっている。
【0074】さらに、2つの直線偏光a、bの各々に対
するλai、λbiは、近似的に、番号iが増加すると
大きくなり、可視光域(波長帯域400〜700nmの
光)をカバーするように構成されている(図50参
照)。例えば、図50においては、B色帯域の波長の直
線偏光aが反射する位置(すなわち、フィルム層)は、
B色帯域の波長の直線偏光bが反射する位置(すなわ
ち、フィルム層)とは異なっている。他の色の帯域の波
長の直線偏光についても同様である。
【0075】同じ波長λに対する実効的反射フィルム層
が異なることで、同じ波長λの2つの直線偏光a、b間
に位相差Δλ≒0.5λが生じる。位相差Δλは、全て
の波長でΔλ=0.5λであることが好ましいが、所定
の帯域の波長(B色光帯域の420〜500nm、G色
光帯域の415〜590nm、R色光帯域の600〜6
70nm)でΔλ≒0.5λであればよく、所定の帯域
の波長(B色光帯域の420〜500nm、G色光帯域
の410〜590nm、R色光帯域の600〜670n
m)でΔλ又はΔλの平均値が概ね0.25λから0.
75λの範囲にあれば、干渉型ミラーフィルム76で反
射されて偏光分離素子78に入射する光の大半が偏光分
離素子78を透過して有効利用される。
【0076】図51及び図52は干渉型ミラー76の特
性例(1)を示し、できるだけ多くのB色反射光とR色
反射光が偏光分離素子78を透過するようにしたもの
で、高輝度を目的とする例である。図53及び図54は
干渉型ミラー76の特性例(2)を示し、三原色光の間
のスペクトルが偏光分離素子78を透過しにくくしたも
ので、高純度三原色色度(広色再現範囲)を目的とする
例である。
【0077】図55及び図56は干渉型ミラーフィルム
の特性例(3)を示し、干渉型ミラー76の進相軸(遅
相軸)と、偏光分離素子78を構成する導光板側の四分
の一波長板の進相軸(遅相軸)との関係において、両者
が同じ向きの場合には、偏光分離素子78を透過する方
向の偏波面をもつ有効な反射光が多いが、両者が角度4
5度をなすときには有効な反射光は非常に少なくなるこ
とを示すものである。
【0078】本実施例によれば、偏光分離素子78を備
えるバックライト70に対して、従来の散乱反射板を干
渉型ミラー76に代えることにより、散乱反射板による
散乱性の消滅により、光利用効率を0〜10パーセント
向上させることができる。あるいは、従来の金属ミラー
を干渉型ミラ76に代えることにより、金属ミラーによ
る吸収がなくなったことにより、光利用効率を0〜20
パーセント向上させることができる。さらに、干渉型ミ
ラー76を構成する複屈折フィルム層の進相軸(遅相
軸)の方向を制御することにより、光利用効率を10〜
20パーセント向上させることができる。
【0079】このように、干渉型ミラー76は複屈折フ
ィルム材料で形成されており、同一波長の異なる2つの
直線偏光が互いに干渉し又は異なる層で反射されるよう
にして反射型ミラー76に所定の位相差をつけるととも
に、2つの直線偏光が均等光量となるように干渉型ミラ
ー76の複屈折層の進相軸又は遅相軸の方向と偏光分離
素子78で反射される偏光の方向を概ね45度とした。
この場合、干渉型ミラー76の複屈折をもつ層の進相軸
又は遅相軸の方向と偏光分離素子78で反射される偏光
の方向とは、45度±22.5度以内(23〜67度)
にすれば、当初の目的を達成できる。
【0080】なお、干渉型ミラー76は多層構造のフィ
ルム層からなるものであり、干渉型ミラー76の複屈折
をもつ層の進相軸又は遅相軸の方向が全てのフィルム層
において完全に一定の方向に揃っているとは言えないこ
ともある。しかし、干渉型ミラー76の複屈折をもつ層
の進相軸又は遅相軸の方向が全てのフィルム層において
(あるいは、ほとんどのフィルム層又は少なくとも2つ
のフィルム層において)概ね揃っている、ということは
できる。従って、干渉型ミラー76全体としての進相軸
又は遅相軸の方向は、全てのフィルム層の進相軸又は遅
相軸の方向の平均値として定めることができる。
【0081】詳細に言えば、干渉型ミラー76の複屈折
をもつ層の進相軸又は遅相軸の方向は、隣接するフィル
ム層間の層面内かつ同方向にある屈折率の差が最大とな
る方向の群、または、複屈折をもつフィルム層の進相軸
又は遅相軸の方向の群の統計的な方向(相関性の強い方
向)ということができる。偏光分離素子78で反射され
る偏光の方向とは、偏光分離素子78の反射軸の方向と
言うことができる。
【0082】干渉型ミラー76を採用した結果、干渉型
ミラー76での吸収損失と散乱損失とがないので、所定
の直線偏光の反射率を100パーセントにでき(透過損
失がなく)、かつ、反射光が偏光分離素子78を透過し
やすい。図48に示す構成でも、上記したのと同様な作
用が得られる。上記角度を45度±22.5度以内(2
3〜67度)にすればよいので、実際の延伸フィルムで
も処理が容易である。実際の延伸フィルム(特に二軸延
伸フィルム)では、フィルムロールの幅方向で進相軸
(遅相軸)が湾曲するが、大きくても±20度の範囲に
納まっているので、多層フィルムを作る場合に大判のま
まフィルム層を重ね、後で裁断しても問題はないと思わ
れる。
【0083】干渉型ミラー76のフィルム材料として、
実施例はポリエステルを用いたが、その他の複屈折性を
もつ透明なプラスチックフィルム(例えばポリエチレン
テレフタレートなど)であれば全て使用可能である。こ
れは干渉型偏光分離素子78についてもそうである。さ
らに、干渉型ミラー76の変形例において、干渉型ミラ
ー76は複屈折を有するフィルムの多層構造からなると
きに、あるいは、干渉型ミラー76は複屈折を有するフ
ィルムと複屈折を有しないフィルムとの多層構造からな
るときに、隣接層間の層面内かつ同方向にある屈折率の
差が最大となる方向の群、または、複屈折層の進相軸又
は遅相軸の方向の群が、統計的に方向性がない(全方位
に概ね均等に分布している、あるいは方向性に相関性が
小さいか無い)構成のものとすることもできる。
【0084】図57は本発明の他の実施例のバックライ
トの光源装置18を示す図である。光源装置18は、水
銀28を含む放電管24と、リフレクタ26と、放電管
24とリフレクタ26との間に配置された導熱部材32
とからなる。放電管24は電極25を有し、蛍光物質3
0が放電管24を形成するガラス管の内面に塗布されて
いる。導熱部材32は放電管24の第1の位置(放電管
24の導熱部材32が配置された位置を第1の位置と言
う)を最冷部とする冷却装置であり、放電管24内の第
1の位置に液体水銀を集め、放電管24が第1の位置の
温度に基づいた最大の輝度で発光するようにしたもので
ある。この実施例では、製品出荷の前に、特別の工程を
経て、液体水銀28が放電管の第1の位置に集められて
いる。なお、光源装置18は、液晶表示装置10のバッ
クライト14のハウジング14Hに取り付けられる。
【0085】図58は図1から図45までの例の光源装
置18において、水銀が最冷部に集中されていない状態
で使用した場合の光源装置18の特性が変化する現象を
説明する図である。図58(A)〜(C)は使用日数の
経過とともに液体水銀28の位置が変わることを示し、
図58(D)は室温と輝度との関係を示す図である。図
58(D)においては、曲線Xは製造直後に光源装置1
8を使用した場合の室温と輝度との関係を示す図であ
る。曲線Xにおいては、室温が25℃付近のときに輝度
の最大値がAになり、室温が25℃よりも上又は下へ変
化したときに輝度は最大値Aよりも低下する。従って、
この光源装置18は室温が25℃付近で使用するのに適
している。
【0086】しかし、光源装置18の使用日数が経過す
るにつれて、光源装置18の特性が変化することが分か
った。曲線Yは製造後に50日間光源装置18を使用し
た場合の室温と輝度との関係を示す図である。曲線Yに
おいては、室温が40℃付近で輝度が最大になる。曲線
Zは製造後に100日間光源装置18を使用した場合の
室温と輝度との関係を示す図である。曲線Zにおいて
は、室温が50℃付近で輝度が最大になる。100日間
経過した後は、光源装置18の特性の変化は少なく、安
定する。
【0087】光源装置18の特性がこのように変化する
と、例えば光源装置18が常時室温25℃付近で使用さ
れる場合、日数が経過した場合には最大輝度Aを実現す
ることができない。つまり、曲線Yにおける25℃付近
での輝度はBとなり、曲線Zにおける25℃付近での輝
度はCとなり、光源装置18の輝度が低下することにな
る。そのため、光源装置18を出荷する前に、光源装置
18を点灯させた状態で維持するエージングを行い、光
源装置18の特性を安定化させることが必要になる。し
かし、長い期間に渡ってエージングを行うと、製造の工
数が増加し、広い場所が必要になり、製造コストが増加
するうえ、光源装置そのものが中古品となり、輝度が低
下する。そこで、そのようなエージングの要らない光源
装置及びバックライトの製造方法が求められた。
【0088】図58(A)は製造直後に光源装置18を
使用する場合を示す図である。図58(B)は製造後に
幾らか日数が経過した光源装置18を使用する場合を示
す図である。図58(C)は製造後にさらに日数が経過
した光源装置18を使用する場合を示す図である。図5
8(A)、(B)、(C)において、24A、24B、
24Cは放電管24内の位置を示し、Ta、Tb、Tc
は位置24A、24B、24Cにおける温度を示す。こ
こでは、Ta>Tb>Tcとする。つまり、導熱部材3
2に対応する放電管24内の位置24Cの温度Tcが最
も低い。Pa、Pb、Pcは温度Ta、Tb、Tcにお
ける水銀の飽和蒸気圧である。Pa>Pb>Pcとす
る。
【0089】図58(A)において、光源装置18の使
用の初期においては、液体水銀28は放電管24内に全
体的に分布している。放電管24の電極に通電すると、
放電が開始され、放電管24の温度が上昇し、水銀ガス
28Gは放電中で紫外線を発生し、紫外線が蛍光物質に
当たって可視光が発生する。液体水銀28は水銀ガス2
8Gを発生する。下記の式で示すように水銀の飽和蒸気
圧Phgは水銀の温度Thgが高いほど高い(E、kは
定数)。
【0090】Phg=Eexp(−k/Thg) 放電管24の高温の位置24Aにある液体水銀がその温
度Taで決まる水銀の飽和蒸気圧Paに従ってまず蒸発
する。水銀蒸気は圧力平衡になろうとして管内全域が概
ね圧力Paになる。放電管24から外気までの熱勾配
は、位置24Aの温度Taが65℃であり、室温は25
℃であるように設計されているとする。すると、最大輝
度は、放電管24の温度65℃において、すなわち室温
25℃において与えられる。このときの光源装置18の
温度と輝度との関係は、図58(D)の曲線Xで示され
る。
【0091】このとき、放電管24の他の位置24B、
24Cにおいては、水銀の飽和蒸気圧はPb、Pcであ
る。このため、位置24Aで発生し、管内を拡がってき
た水銀蒸気は位置24B、24Cで液化する。この現象
は位置24Aにおいて液体水銀がなくなるまで続く。図
58(B)において、位置24Aにおいて液体水銀がな
くなった後、次に温度の高い位置24Bの液体水銀がそ
の部分の温度Tbに従った水銀の飽和蒸気圧Pbに従っ
て蒸発する。この場合にも、水銀蒸気は圧力平衡になろ
うとして管内全域が概ね圧力Pbになる。このときに温
度Tbが概ね65℃になるときに最大輝度になる。位置
24Aの温度Taが65℃であり、室温は25℃である
とした上記熱勾配の条件から見ると、位置24Bの温度
が65℃になったときには室温は40℃に相当する。こ
のときの光源装置18の温度と輝度との関係は、図58
(D)の曲線Yで示される。
【0092】このとき、放電管24の他の位置24Cに
おいては、水銀の飽和蒸気圧はPcである。このため、
位置24Bで発生し、管内を拡がってきた水銀蒸気は位
置24Cで液化する。この現象は位置24Bにおいて液
体水銀がなくなるまで続く。Pa>Pbであるため、位
置24Aでは水銀の液化は起きない。図58(C)にお
いて、位置24Bにおいて液体水銀がなくなった後、最
も温度の低い位置24Cの液体水銀がその部分の温度T
cに従った水銀の飽和蒸気圧Pcに従って蒸発する。こ
の場合にも、水銀蒸気は圧力平衡になろうとして管内全
域が概ね圧力Pcになる。このときに温度Tcが概ね6
5℃になるときに最大輝度になる。このときの室温は5
0℃に相当する。このときの光源装置18の温度と輝度
との関係は、図58(D)の曲線Zで示される。
【0093】温度の低い位置24Cにおいては、室温の
変化などにより放電管24内の水銀の蒸気圧が過飽和に
なったら、位置24Cにおいて再液化が起こる。これに
より、位置24Cに位置する液体水銀は移動せず、温度
−輝度特性は安定する。従って、光源装置18を製品と
して出荷するときに、図57に示すように、エージング
によらない方法で液体水銀24を最初から放電管24内
の導熱部材32に対応する位置(第1の位置)に集めて
おき、それから導熱部材32を第1の位置に配置して、
光源装置18が所望の輝度で使用できるようにするのが
望ましい。
【0094】図59は光源装置の製造装置及び製造方法
を示す図である。この段階では、すでに製造されている
放電管24を使用し、液体水銀が放電管24の第1の位
置(導熱部材32に対応する位置)に集められる。リフ
レクタ26及び導熱部材32はまだ放電管24に取り付
けられていない。光源装置18の製造装置は、ヒータ8
2と冷却用開口部84とを有する電気炉80を含む。さ
らに、冷却用ファン86が冷却用開口部84に挿入され
たダクト88に配置されている。冷却用ファン86は電
気炉80内の放電管24の第1の位置に冷却空気を吹き
出す。
【0095】放電管24は図1から図3を参照して説明
したものと同様な蛍光ランプと呼ばれる冷陰極管であ
る。例えば、放電管24は、内径が2.2mm、外径が
2.8mm、全長が386mmのもの(消費電力3.5
W)である。放電管24の内容積は1467mm3 であ
る。放電管24の内部には水銀28が2.5mg封入さ
れ、放電管24を形成するガラス管の内壁には蛍光物質
30(図59では図示せず)が塗布されている。放電管
24の両端部には電極25が取り付けられ、放電管24
内には水銀と希ガスが封入されている。
【0096】図60は図59の光源装置18の製造装置
の作動を説明する図である。放電管24を電気炉80内
に入れ、ヒータ82に通電して電気炉80内の温度を上
昇させる。最初は、図58(A)を参照して説明したよ
うに、液体水銀28は放電管24内に全体的に分布して
いる。電気炉80内の温度が上昇するにつれて、液体水
銀28は蒸発する。
【0097】好ましくは、電気炉80内の温度を300
℃以上まで上昇させる。放電管24内の温度が300℃
以上になると、放電管24内の水銀の飽和蒸気圧が高く
なり、封入された全ての水銀が蒸発する。好ましくは、
電気炉80内の温度を350℃以上まで上昇させる。実
施例においては、電気炉80内の温度は400℃まで上
昇させられる。
【0098】電気炉80内の温度を300℃以上まで上
昇させる理由は下記の通りである。容積が1467mm
3 の放電管24に2.5mgの水銀が封入されている場
合に、放電管24内で蒸発できる水銀の量を計算すると
次のようになる。まず、水銀の飽和蒸気圧P(tor
r)は、P=Eexp(A/T)である。ここで、Tは
温度(K)、Eは定数(=1.51×108 )、Aは定
数(=7495)である。パスカルであらわした飽和蒸
気圧はP′(Pa)は、P′(Pa)=133.32×
Pである。
【0099】この値を気体の状態方程式(PV=nR
T)に挿入し、放電管24内で蒸発できる水銀の量を計
算すると表1のようになる。Rは定数(=8.31
4)、n=N/200.6である。200.6は水銀の
原子量。蒸気水銀量Nは、N=PV×200.6/R/
Tとなる。 表1(温度と蒸発できる水銀の量(N)との関係) 温度(℃) 温度(K) P′(Pa) 蒸気水銀量(N:mg) 0 273 0.024025 0.0000 50 323 1.684061 0.0002 100 373 37.77732 0.0036 150 423 406.2085 0.034 200 473 2643.547 0.20 250 523 12025.19 0.81 300 573 41993.22 2.6 350 623 119975.8 6.8 400 673 293267.8 15.4 450 723 633499.4 31.0 500 773 1238675 56.7 表1から、温度が300℃以上であれば、2.5mgの
水銀は全て蒸発できることが分かる。しかし、放電管2
4内に封入される水銀の量はバラツキがあるので、温度
が350℃以上であるのが好ましい。バラツキ量が0.
5mgあっても、温度が350℃以上であれば、水銀は
全て蒸発できる。
【0100】図60に示す実施例においては、最初は冷
却用ファン86を停止した状態で、放電管24を加熱
し、放電管24の温度が概ね350℃以上になったとき
に(時点t1)、冷却用ファン86を駆動して放電管2
4の第1の位置の冷却を開始する。放電管24の第1の
位置の温度は破線で示すように低下する。時点t1の後
の適当な時点t2において、ヒータ82の通電を停止
し、電気炉80内の(第1の位置以外の部分の)温度を
実線で示されるように下降させる。放電管24の第1の
位置が放電管24の他の位置よりも温度が低い状態を保
ちながら、電気炉80の温度を室温まで低下させた。ヒ
ータ82は時点t2においてオフにしてしまうこともで
きるが、ヒータ82は時点t2においてオフにされた後
でオンオフを繰り返しながら、電気炉80内の(第1の
位置以外の部分の)温度を緩やかに下降させることもで
きる。
【0101】放電管24の第1の位置の温度が破線で示
されるように低下するにつれて、この部分の水銀の飽和
蒸気圧が低下し、水銀が第1の位置において液化するよ
うになる。第1の位置は図58(A)〜(C)の最冷位
置24Cに対応し、図58(A)〜(C)を参照して説
明したのと同様にして、液体水銀28が放電管24の第
1の位置に集められる。このようにして、加熱と冷却を
行うことによって、液体水銀28が最冷位置である放電
管24の第1の位置に短時間で集められる。
【0102】これによって、比較的に短い時間で液体水
銀28を放電管24の第1の位置に集めることができ
た。その後で、リフレクタ26及び導熱部材32を放電
管24に取り付けた。導熱部材32は上記の工程で液体
水銀28が集められている放電管24の第1の位置に接
触するように放電管24とリフレクタ26の間に配置し
た。
【0103】図61は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図61においては、放電管24を
製造した後で、インバータを含む電源85から放電管2
4の電極25に通電することにより、放電管24を加熱
するようにしている。放電管24を製造した後で、放電
管24の電極25に通電することにより、放電管24を
加熱することは、エージングと呼ばれる。しかし、単な
るエージングを行うだけでは、液体水銀を第1の位置
(導熱部材32に対応する位置)に集めるのに数百時間
以上もかかってしまう。
【0104】図61においては、冷却用ファン86がダ
クト88に配置され、放電管24の第1の位置に冷却空
気を吹き出す。このように、放電管24の第1の位置を
積極的に冷却しながら、放電管24のエージングを行う
と、より短い時間で液体水銀28を放電管24の第1の
位置に集めることができる。エージングは、リフレクタ
26及び導熱部材32を放電管24に取り付けた状態で
行うことができる。よって、ダクト88の先端部の位置
と、導熱部材32の位置とを容易に一致させることがで
きる。
【0105】図62は放電管24の温度を一定にして放
電管24の第1の位置の温度を変えたときの水銀集中完
了時間を示す図である。水銀集中完了時間は、ほとんど
の液体水銀を放電管24の第1の位置(導熱部材32に
対応する位置)に集めるのに要する時間である。エージ
ングにより、放電管24(の第1の位置以外の部分)の
温度は約80℃になる。そこで、冷却用ファン86から
の冷却空気を受ける放電管24の第1の位置の温度は8
0℃よりも低くなる。放電管24の第1の位置の温度が
低いほど、水銀の飽和蒸気圧は低くなり、水銀の液化量
は多くなり、水銀集中完了時間を短縮することができ
る。また、放電管24(の第1の位置以外の部分)の温
度が高いほど、水銀の飽和蒸気圧は高くなり、液体水銀
の蒸発量は多くなり、気体水銀の量が多いほど第1の位
置における水銀の液化量は多くなり、水銀集中完了時間
を短縮することができる。
【0106】図63は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図63においては、ヒータ82が
放電管24を加熱できるようになっている。さらに、電
源85から放電管24の電極25に通電することによ
り、放電管24を加熱するようにしている。放電管24
をヒータ82によって加熱しながら、エージングを行
う。さらに、冷却用ファン86がダクト88に配置さ
れ、放電管24の第1の位置に冷却空気を吹き出す。こ
のように、放電管24を積極的に加熱し且つ放電管24
の第1の位置を積極的に冷却しながら、放電管24のエ
ージングを行うと、より短い時間で液体水銀28を放電
管24の第1の位置に集めることができる。エージング
は、リフレクタ26及び導熱部材32を放電管24に取
り付けた状態で行うことができる。よって、ダクト88
の先端部の位置と、導熱部材32の位置とを容易に一致
させることができる。
【0107】図64は放電管24の第1の位置の温度を
一定にして放電管24(の第1の位置以外の部分)の温
度を変えたときの水銀集中完了時間を示す図である。エ
ージングにより、放電管24の第1の位置の温度は約6
0℃とする。放電管24の第1の位置以外の部分の温度
は容易に100℃以上になる。放電管24の第1の位置
以外の部分の温度が100℃の場合に、水銀集中完了時
間は40時間に短縮することができる。放電管24の第
1の位置の温度を約20℃とし、放電管24の第1の位
置以外の部分の温度を100℃とすると、水銀集中完了
時間は約10時間に短縮することができる。
【0108】図65は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図65においては、ミラー90が
放電管24を覆って設けられている。ミラー90はエー
ジングされる放電管24の放射光を放電管24に向かっ
て反射させる。それによって、放電管24は単にエージ
ングされる場合よりもさらに加熱される。冷却用ファン
86がダクト88に配置され、放電管24の第1の位置
に冷却空気を吹き出す。このようにして、より短い時間
で液体水銀28を放電管24の第1の位置に集めること
ができる。なお、ミラー90の代わりに断熱剤で放電管
24を囲むこともできる。
【0109】図66は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図66においては、金属板(例え
ばアルミ板)83が隙間83Aを開けて放電管24を囲
み、ヒータ82が金属板83を介して放電管24を加熱
するようになっている。隙間83Aは放電管24の第1
の位置を大気に開放し、ヒータ82によって加熱される
放電管24を第1の位置において冷却するようになって
いる。ヒータ82は金属板83と同様に分割して配置さ
れ、分割されたヒータ82の各部分が電圧調整器82X
によって制御されるようになっている。
【0110】図67は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図67においては、放電管24は
ヒータ82を有する電気炉80内に入れられ、電源85
から放電管24の電極25に通電してエージングを行
い、そして、冷却用ファン86がダクト88に配置さ
れ、放電管24の第1の位置に冷却空気を吹き出すよう
になっている。
【0111】図68は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図68においては、光源装置の製
造装置は、ヒータ82と冷却用開口部84とを有する電
気炉80を含む。さらに、ヒートシンク94A付き冷却
金具94が、冷却用開口部84に出没自在に配置され
る。ファン95がヒートシンク94Aを介して冷却金具
94を冷却する。冷却金具94は水銀集中時に放電管2
4に接触して、放電管24の第1の位置を冷却する。図
59の冷却用ファン86の代わりに、ヒートシンク94
A付き冷却金具94を用いることによって、放電管24
の第1の位置に形成される液体水銀集中部の範囲を小さ
くすることができる。液体水銀集中部の範囲を小さくす
ることにより、使用時の液体水銀集中部による光の散
乱、吸収が抑えられ、光の利用効率が向上する。
【0112】図69は図68の冷却金具94の例を示す
図である。図70は図69の冷却金具94を使用したと
きの放電管24の第1の位置に形成される液体水銀集中
部の範囲28Cを示す。図69(A)は冷却金具94の
平坦な表面が放電管24の表面に接触する例を示す。図
70(A)は図69(A)の冷却金具94を使用した場
合の液体水銀集中部の範囲28Cを示す。
【0113】図69(B)は冷却金具94の円弧状凹面
が放電管24の表面に接触する例を示す。図70(B)
は図69(B)の冷却金具94を使用した場合の液体水
銀集中部の範囲28Cを示す。図70(B)において
は、液体水銀集中部の範囲28Cは、放電管24の周方
向に広げることができ、放電管24の軸方向に短縮する
ことができる。図69(C)は冷却金具94の円弧状凹
面が放電管24の表面に接触し、且つ円弧状凹面を有す
る補助金具94Bが放電管24の反対側の表面に接触す
る例を示す。補助金具94Bは脱着可能になっている。
図70(C)は図69(C)の冷却金具94を使用した
場合の液体水銀集中部の範囲28Cを示す。図70
(C)においては、液体水銀集中部の範囲28Cは、放
電管24の周方向にさらに広げることができ、放電管2
4の軸方向にさらに短縮することができる。
【0114】図71は図59の光源装置の製造装置の変
形例を示す図である。図71の例は、図59の光源装置
の製造装置にさらに回転機構96を設けたものである。
回転機構96は2つのサポートローラ及び1つの駆動ロ
ーラからなる。図71(A)は縦断面図、図71(B)
は横断面図である。放電管24は図71(B)で示され
るように回転される。こうすることにより、液体水銀を
円周方向に分布させることができる。これにより、図7
0(C)で説明したように、液体水銀集中部の範囲28
Cを放電管24の軸方向にさらに短縮することができ
る。
【0115】図72は液体水銀の集中位置及び導熱部材
32の位置を放電管24の概ね中央部に配置した例を示
している。電極25はタングステンやニッケルで作られ
る。従来、放電管24は点灯中水銀蒸気又は希ガスの一
部がイオン化され、電極25間の電界により加速されな
がら電極25に衝突する。その結果、電極25がスパッ
タされ、電極原子が放電管24内に飛び出す。この電極
原子は活性化されており、不安定であるため、比較的に
直ぐに、放電管24の内壁に付着し、安定化する。この
電極原子が放電管24の内壁で安定化するときに周囲の
液体水銀と化合し、水銀アマルガムになり、水銀が消費
される原因となっていた。放電管24の寿命はこの水銀
消費量で決まる。封入された多くの水銀がアマルガム化
して発光に寄与できなくなったときに、放電管24の水
銀発光はなくなり、希ガス、特にアルゴンの発光が主に
なり、放電管24の発光色が変化して寿命がきたと判断
されていた。
【0116】図72に示される構成にすることにより、
電極25の近くには液体水銀がないので、電極25がス
パッタされてもアマルガム化されることがなく、放電管
24の寿命を長くすることができる。液体水銀の集中位
置及び導熱部材32の位置は放電管24の概ね中央部に
配置しなくても、電極25からある程度離れた位置に設
ければ、同様の効果が得られる。
【0117】さて、液体水銀を第1の位置に集め且つ導
熱部材32を第1の位置に配置した放電管24では、消
灯時に発光に寄与していた水銀蒸気が消灯に伴う管温度
の低下に従い、管壁で液化する。この水銀が次の点灯時
に蒸発して水銀発光に寄与する。ところが、点灯時の環
境温度が非常に低い場合、先に昇温する電極付近の水銀
が少いため、管内の蒸気圧がなかなか上昇せず、長い時
間放電管24の電極近傍で赤みがかかったアルゴン発光
が見られることがある。また、ユーザーが調光スイッチ
を使用し、暗い輝度の状態で放電管24を消灯し、その
後再点灯した場合(小さい管電流で点灯した場合)、管
温度の上昇が遅く、放電管24の電極近傍で赤みがかか
ったアルゴン発光が見られることがある。
【0118】図73は放電管の点灯時間と発光の色度
(x値)との関係を示す図である。曲線Hは放電管24
に最大管電流(例えば14mA)をかけた場合を示し、
曲線Iは放電管24に最大管電流の1/2をかけた場合
を示し、曲線Jは放電管24に最大管電流の1/10を
かけた場合を示す。放電管24に電流を流すと、最初に
赤みがかかったアルゴン発光が生じ、その後水銀発光
(白色)となる。曲線Hでは約5秒間アルゴン発光が生
じ、曲線Iでは約30秒間アルゴン発光が生じ、曲線J
では約60秒間アルゴン発光が生じた。これは放電管2
4の管壁に付着した水銀及び水銀集中部の水銀が蒸発
し、気体水銀が電極25の近くまで移動する時間であ
る。この結果より、管電流が大きいほど、アルゴン発光
の時間を短くすることができることが分かる。
【0119】図74は放電管24の点灯時間と輝度との
関係を示す図である。曲線Kは典型的な電流で放電管2
4を点灯させたときの点灯時間と輝度との関係を示し、
曲線Lは点灯の初期に最大の管電流を流し、その後で典
型的な電流で放電管24を点灯させたときの点灯時間と
輝度との関係を示す。曲線Lで示されるように、点灯の
初期に最大の管電流を流し、その後(最低5秒後)で典
型的な電流で放電管24を点灯させると、アルゴン発光
の時間を短縮でき、且つその後でユーザーの希望する輝
度の管電流にすることができる。曲線Kにおいては、点
灯初期には暗く、30秒程度かけて徐々に明るくなる。
これは、管温度が室温から徐々に上昇し、水銀の発光効
率が上昇するためである。曲線Lに示されるように点灯
の初期に管電流を増加しても、明るすぎることにはなら
ない。管温度が上昇する時間の短縮にもなるため、点灯
初期の暗い時間を短縮できる。
【0120】図75は光源装置の変形例を示す図であ
る。この例では、放電管24は、液体水銀が第1の位置
に集められたものであり、導熱部材32が液体水銀を集
められた第1の位置に配置されている。さらに、ヒータ
ー92が第1の位置以外の部分に配置されている。ヒー
ター92は放電管24の点灯の初期に放電管24を加熱
するようになっている。それによって、放電管24の点
灯初期の管温度の上昇を促し、水銀蒸発を促して、アル
ゴン発光を防止する。
【0121】このようにして、高輝度の光源装置を得る
ことができる。さらに、光利用効率の高い高輝度のバッ
クライトを得ることができる。図76は図57から図7
5の実施例の放電管の一部を拡大して示す図である。放
電管24は、液体水銀を第1の位置に集められたもので
あり、導熱部材32が液体水銀を集められた第1の位置
に配置されている(図76では導熱部材32は示されて
いない)。放電管24のガラス管24Gの内壁には蛍光
物質30が塗布されている。
【0122】第1の位置に集められた液体水銀28の粒
は28Pで示されている。液体水銀の粒28Pは複数の
微小な水銀粒であり、液体水銀の粒28Pの大きさ(直
径)Aは0.2mm以下の大きさであるのが好ましい。
あるいは、液体水銀の粒28Pは蛍光物質30に染み込
んでいるのが好ましい。図76において左側に位置する
液体水銀の粒28Pは蛍光物質30の上に載っており、
図76において右側に位置する液体水銀の粒28Pは蛍
光物質30に染み込んでいる。
【0123】図77は衝撃試験を行った場合の図3と同
様の光源装置を示す図である。液体水銀28は導熱部材
32と対応する第1の位置に集められているが、衝撃試
験を行うと、液体水銀が28′で示されるように第1の
位置から移動することがある。衝撃試験は、光源装置を
液晶表示装置のバックライトとして用い、バックライト
ユニットに30G程度の衝撃を加えて実施した。
【0124】図78は衝撃試験を行う前と衝撃試験を行
った後の室温と放電管24の輝度との関係を示す図であ
る。曲線Mは衝撃試験を行う前の室温と放電管24の輝
度との関係を示し、曲線Nは衝撃試験を行った後の室温
と放電管24の輝度との関係を示す。曲線Mにおいては
室温30℃付近で放電管24の輝度が最大になるように
なっていたのに対し、曲線Nにおいては室温20℃付近
で放電管24の輝度が最大になる。このように、衝撃試
験を行ったところ、放電管24の発光特性が変化するこ
とがある。放電管24の発光特性がこのように変化する
原因の一つは、図77に示されるように、液体水銀が2
8′で示されるように第1の位置から移動するためであ
ると思われる。
【0125】放電管24には通常1〜5mg(実施例に
おいては2.5mg)の水銀が封入されている。液体水
銀28が放電管24内の第1の位置に集められている
と、液体水銀は表面張力により直径0.3mm以上の球
状又は半球状の1個又は複数の粒になる。液体水銀の粒
は大きさに応じた重量をもっているので、衝撃試験を行
うと図77を参照して説明したように、液体水銀は大き
い粒ほど第1の位置から移動しやすい。
【0126】図76において、蛍光物質30は直径数μ
m〜10数μmの蛍光体粒からなり、蛍光体粒は厚さ2
0μm〜50μmで放電管24のガラス管24Gの内壁
に粗く付着している。付着した蛍光体層では、蛍光体粒
と蛍光体粒との間に数μm〜10数μmの隙間が空くと
ともに、蛍光体層の表面に0.1mm程度の凹凸ができ
ている。
【0127】そこで、液体水銀の粒28Pの大きさ(直
径)Aが0.2mm以下であり、あるいは液体水銀の粒
28Pが蛍光物質30染み込んでいると、放電管24に
衝撃を与えても、液体水銀の粒28Pが移動しにくくな
る。つまり、液体水銀の粒28Pが蛍光体層の表面の凹
凸の大きさと同じ位に小さいと、液体水銀の粒28Pと
蛍光物質30との間の接触面積が大きくなり、水銀分子
と蛍光体分子との分子間力が摩擦として働き、衝撃を加
えられても摩擦が勝り、液体水銀の粒28Pは移動しな
い。また、液体水銀の粒28Pが蛍光物質30の隙間に
染み込んでいると、液体水銀の粒28Pに衝撃が加えら
れても蛍光物質30が邪魔になり、液体水銀の粒28P
は移動しない。従って、光源装置に衝撃が加えられて
も、光源装置の発光特性は変化しない。
【0128】図79は衝撃試験を行う前と50Gでの衝
撃試験を行った後の液体水銀の粒28Pの移動率を調査
した結果を示す図である。横軸は液体水銀の粒28Pの
直径であり、縦軸は移動率である。衝撃試験を行う前の
液体水銀の粒28Pの数をN1とし、衝撃試験を行った
後に移動しなかった液体水銀の粒28Pの数をN2とし
たときに、移動率=(N1−N2)/N1とした。液体
水銀の粒28Pの数は、蛍光体があるため、透過光によ
る顕微鏡観察により確認した。液体水銀の粒28Pの数
は、X線観察でも確認することができる。
【0129】図79において、直径が0.8mm以上の
液体水銀の粒28Pの場合には、50Gの衝撃でほとん
ど移動してしまう。直径が0.2mm以下の液体水銀の
粒28Pの場合には、50Gの衝撃でほとんど移動しな
いことが分かった。同様に、X線観察で、蛍光物質30
に染み込んでいる液体水銀の粒28Pは50Gの衝撃で
ほとんど移動しないことが分かった。従って、液体水銀
の粒28Pの移動に基づく光源装置の発光特性の変化は
ない。
【0130】図80は放電管24内の蛍光物質30に染
み込んでいる液体水銀の粒28Pの形成を説明する図で
ある。図80において、放電管24のガラス管25Gの
内壁に付着している蛍光物質30の内面の温度をT1、
放電管24のガラス管25Gの内面と接触している蛍光
物質30の外面の温度をT2、放電管24のガラス管2
5Gの外面の温度をT3とする。
【0131】図80において左側に位置する液体水銀の
粒28Pは図59の光源装置の製造装置(点灯エージン
グなし)で形成されたものであり、図80において右側
に位置する液体水銀の粒28Pは図67の光源装置の製
造装置(点灯エージングあり)で形成されたものであ
る。点灯エージングなしで放電管24の第1の位置を冷
却した場合、放電管24のガラス管25Gの外面が最も
冷却されるため、T3<T1、T2となる。蛍光体の厚
さが20μmしかないため、T1とT2との間にはほと
んど差がない。このため、ガラス管25Gの水銀蒸気は
T1とT2の温度を感じて同じ確率で液化する。このた
め、液化水銀の種が28S1で示されるように蛍光物質
30の内面近くに形成される。
【0132】点灯エージングありで放電管24の第1の
位置を冷却した場合、放電管24の内部に陽光柱98と
呼ばれる放電が発生し、この陽光柱98から熱と光が温
度T1の蛍光物質30の内面に供給される。このため、
T2<T1、T2<T3の関係になり、放電管24のガ
ラス管25Gの内面と蛍光物質30の外面との接触部の
温度T2が最低になる。放電管24内の水銀蒸気は最も
温度の低い位置で液化するため、液化水銀の種が28S
2で示されるように蛍光物質30の外面近くに形成され
る。水銀の液化は液化水銀の種28S2から蛍光物質3
0の内面方向に拡がっていき、液化水銀の粒28Pは放
電管24内の蛍光物質30に染み込んだ状態で第1の位
置に集められる。放電管24内の蛍光物質30に染み込
んだ液化水銀の粒28Pはその後衝撃を与えても移動し
にくく、光源装置の発光特性が変化することがない。
【0133】図81は本発明の実施例によるバックライ
トを示す図である。バックライトは、放電管24と、放
電管24を冷却する導熱部材(冷却構造)32とを有す
る。放電管24は、蛍光物質30(図81では不図示)
と、2個の電極25と、水銀とから構成される。液体水
銀28は放電管24の中央部分(第1の位置)に集めら
れ、導熱部材32は放電管24の中央部分(第1の位
置)に配置されている。使用時には、液体水銀28が気
化して水銀蒸気となり、水銀蒸気が放射する紫外線を蛍
光体によって可視光に変換する。
【0134】図82は従来のバックライトの温度特性及
び液体水銀の分布を示す図である。液晶表示装置のバッ
クライトの温度(Te)及び液体水銀の量(Hg)はと
もに放電管24の両端部において高い。図83は図81
のバックライトの温度特性及び液体水銀の量を示す図で
ある。放電管24の温度(Te)は放電管24の中央部
分(第1の位置)において最も低く、中央部分(第1の
位置)の両側ではほぼ一定となり、放電管24の両端部
において高くなっている。液体水銀28の量(Hg)は
放電管24の中央部分(第1の位置)に局所的にほとん
ど集中している。
【0135】図84は他の例のバックライトの温度分布
の液体水銀の量を示す図である。放電管24の温度(T
e)の低い部分が放電管24の比較的広い領域にある液
体水銀28の量(Hg)は図83のものほど集中されて
はいないが、電極25を除く領域に全体的に概ね全て集
中されている。点灯時には、一部の液体水銀28は蒸発
するが、他の一部の液体水銀28はそのまま残留し、液
体水銀28の位置する部位は導熱部材32の作用で相対
的に低い温度に維持される。
【0136】図81のバックライトにおいては、放電管
24のガラス管の内径をDとし、2個の電極25の先端
の間の距離をLとする。望ましくは、液体水銀28の存
在領域は、各電極25の先端から20D以上離れている
中央領域、あるいは各電極25の先端から0.25L以
上離れている中央領域にする。第1の位置は、図83に
示されるように上記領域内の局所的な部分であり、ある
いは図84に示されるように上記領域内の全体的な部分
である。なお、電極25のスパッタ物の影響をさけるた
めには、液体水銀28は、電極25の先端から5D以上
離れた領域、より望ましくは10D以上離れた領域にあ
るのがよい。
【0137】液体水銀28の直径は、上記したように、
0.2mm以下にするのが望ましい。振動50Gで液体
水銀28を不動にするためには、液体水銀28の直径
は、0.1mm以下にするのが望ましい。あるいは、液
体水銀28の直径は、0.15D以下、好ましくは0.
1D以下にする。放電管24は水銀とともに希ガスを含
む。本発明の一実施例においては、希ガスはアルゴンを
含まない。
【0138】一般に、放電管24にはバッファーガスと
してのアルゴンと適量の水銀が封入されている。冷陰極
25はニッケル、ステンレス、あるいはニオブ等の金属
の板状、棒状、あるいは筒状(スリーブ)の構造をして
いる。バッファーガスとしてNe−Arが使用される。
ガス圧が高いと、始動電圧が高くなる。Ar/Ne比が
高いと、始動電圧が下がる。
【0139】放電管24の両端の電極25間に高電圧を
印加すると、放電管24内に残存する電子が陽極に引か
れて高速で移動する間にアルゴンと衝突する。衝突電離
で増殖した陽イオンが陰極に衝突し、陰極から二次電子
をたたき出して放電が開始される。放電により流れる電
子は水銀原子と衝突し,励起した水銀が紫外線を放射
し、この紫外線が蛍光物質30を励起し、蛍光物質特有
の可視光を発光する。
【0140】電子と衝突したアルゴンは、次に水銀原子
と衝突し、水銀原子を電離してそれが放電に寄与する。
アルゴンの電離電圧は15.75eVであり、アルゴン
の励起電圧は11.5eVであり、水銀の電離電圧は1
0.4eVである。アルゴンは11.5eVで励起でき
るので、電離電圧15.75eVからみればそれだけ低
い始動電圧になる。これをペニング効果という。周囲温
度が低くなると、水銀蒸気圧が下がるので、始動電圧が
高くなる。
【0141】アルゴンは、このように、始動電圧を低下
させる目的で混入されている。しかし、アルゴンが混入
されていると、アルゴンによる電子エネルギーの熱変
化、水銀が発光する紫外線をアルゴンが吸収して熱変換
する等、低効率、低発光量の問題を生じさせる。従っ
て、放電管24がアルゴンを含まないようにすれば、こ
れらの問題点を解決できる。この場合、始動電圧を高く
し、始動後に電圧を所定値にする。
【0142】さらに、一実施例においは、電極25は、
カーボンナノチューブからなる。カーボンナノチューブ
は、ダイヤモンド、グラファイトと異なる炭素の第三の
同素体であり、金属又は半導体としての性質を示す。電
極25として使用されたカーボンナノチューブは、始動
電圧を低く抑制できるだけでなく、融点が高いために、
スパッタされにくい。そのため、カーボンナノチューブ
を電極25として使用すると、アルゴンを含まなくて
も、放電を容易に始動することができる。スパッタ物に
トラップされる水銀の量も少なくなる。また、スパッタ
物がガラス管に付着して点灯中の赤熱から放電管割れも
発生しない。従って、カーボンナノチューブからなる電
極25を有する放電管24は、特性劣化がなく、寿命を
長くすることができる。
【0143】後述するエコロジーとも関係して、ランプ
1本の寿命を延ばすことは重要である。方策としては、
構成材料によって分けられる。蛍光体は、水銀や紫外線
による劣化を極力抑えられる材料の開発が必要である。
また、電極材料は、耐スパッタ性の高い材料にすること
で、黒化や、水銀の消耗を減少させることが必要であ
る。
【0144】エコロジーは冷陰極蛍光ランプである放電
管24の使用中と使用後との両者で問題になる。放電管
24の使用中は省電力と寿命が問題である。放電管24
の使用後は、構成材料の環境への影響が重要である。特
に水銀の回収は、ランプの交換を容易にでき、機器ない
しランプの回収を完全に行うことができれば、比較的容
易となろう。(予め、分解しやすい機器構成にしておく
ことも重要である。)カーボンナノチューブは、炭素の
みからなるため、環境にやさしい材料である。
【0145】放電管24に接触して放電管24の第1の
位置を冷却する導熱部材32は、サーモクロミック材
料、又はサーモクロミック材料を含有する透明材料から
なる。水銀の発光を利用するタイプの放電管において
は、温度が上がりすぎても下がりすぎても効率低下、発
光量低下となる特性がある。すなわち、機械的仕様に依
存する最適な水銀蒸気圧がある。水銀蒸気圧は管の内壁
に付着する液体水銀の温度で決まるため、室温や管電流
などの環境変化にかかわらず、常に最大効率で最大発光
を維持するには、液体水銀を所定の一定温度に維持する
必要がある。
【0146】サーモクロミック材料からなる導熱部材3
2は、熱を伝導させて逃がすヒートパイプとしての機能
と、サーモクロミック材料による光を吸収して発熱する
発熱体としての機能を合わせもっている。ここで使用す
るサーモクロミック材料は可逆性の材料であり、所定の
温度よりも低い温度では光の吸収が多く、所定の温度よ
りも高い温度では光の吸収が少なくなるものである。
【0147】放電管24の点灯直後は、管の温度が低い
ため、ヒートパイプは光吸収が多く、光を吸収して発熱
し、急速に放電管24を温め、従って、放電管24の内
側に付着している液体水銀を加熱して、急速に水銀を蒸
発させ、水銀の蒸気圧を高くする。水銀の蒸気圧が高く
なると、ますます発光量が増大するので、サーモクロミ
ック材料の光吸収熱は大きくなり、温度は急激に高くな
る。
【0148】サーモクロミック材料は所定の温度を越え
ると光吸収が少なくなるため、ヒートパイプとしての機
能だけが発現して、放電管24から例えばリフレクタ2
6とその外側のハウジング部材に熱を逃がすために温度
が下がることになる。このようにして、放電管24の第
1の位置の温度はサーモクロミック材料の転移温度に保
つことができる。
【0149】サーモクロミック材料は、例えばカプセル
化されたインクとして、CTI社からダイナカラーサー
モクロミックインクとして販売されている。ここでは転
移点50℃のものを使用したが、液体水銀の位置からさ
らに離すことで、転移点が低いものを使用でき、液体水
銀の位置にさらに近づければ、転移点が高いものを使用
することもできる。
【0150】図85は本発明の光源装置の他の実施例を
示す図である。この例の光源装置18は、水銀を含み且
つ液体水銀が第1の位置に集められた放電管と、放電管
の第1の位置を冷却する冷却装置とからなる。この冷却
装置は、放電管に印加される電圧(又は電流、電圧)、
光源装置のいずれかの位置の温度、又は放電管の発光量
に応じて、冷却能力が変化する冷却能力可変機構を含
む。
【0151】図85においては、冷却装置は、放電管2
4に接触する第1の導熱部材32Bと、リフレクタに接
触する第2の導熱部材32Cと、第2の導熱部材32C
と接触可能な可動の第3の導熱部材32Dと、第1の導
熱部材32Bに固定され且つ第3の導熱部材32Dを支
持している第4の導熱部材32Eとからなる。第1、第
2、第3の導熱部材32B、32C、32Dはシリコー
ン樹脂に導熱性フィラーを分散させた導熱シートからな
る。第3及び第4の導熱部材32D、32Eはバイメタ
ルからなり、放電管24の温度の変化に応じて変形して
第3の導熱部材32Dを第2の導熱部材32Cに接触さ
せ又は第3の導熱部材32Dと第2の導熱部材32Cと
の間の間隔を制御する。
【0152】第4の導熱部材32Eを形成するバイメタ
ルの部分は半円形状に形成され、一端が第1の導熱部材
32Bに埋め込まれ、固定されている。第3の導熱部材
32Dを形成するバイメタルの部分は平板状に形成され
る。バイメタルは板厚0.1mm、半円部分の曲率半径
が2.0mm、直線部分の長さが6.0mmである。放
電管24に接触する第1の導熱部材32Bの温度が55
℃のときに、第3の導熱部材32Dが破線で示すように
第2の導熱部材32Cに接触する。
【0153】光源装置18が液晶モニタのバックライト
として使用される場合、環境温度の変化(例えば5℃〜
40℃)があり、モニタの調光(放電管の電力の変化)
があり、放電管24の温度は大きく変化する場合があ
る。放電管24の温度が変化すると、放電管24の輝度
が変化する。放電管24の電流を50%に低下させたと
きには、第1の導熱部材32Bの温度が35℃になり、
バイメタルが変形して、第3の導熱部材32Dが実線で
示すように第2の導熱部材32Cから1mm離れる。こ
の形状変化によって、電流変化に伴う管温度変化15℃
を相殺することができ、発光効率最大の管温度に維持す
ることができる。また、この間の温度でも、バイメタル
と導熱シートとの間隔を管温度に対してほぼ直線的に変
化させることができることから、管温度をほぼ一定に維
持することができる。
【0154】図86は第2の導熱部材32Cと第3の導
熱部材32Dとの間の間隔と管温度との関係を示す図で
ある。図86は管温度が45℃のときを基準とし、同じ
条件で間隔を変えたときの管温度を示す。間隔がマイナ
スの値をとるのは、第2の導熱部材32Cと第3の導熱
部材32Dとが圧力をかけて接触することを示す。間隔
は1mm以上でも、管温度を制御することができる。
【0155】図87は図85の光学装置の変形例を示す
図である。この例では、導熱シートからなる第1の導熱
部材32Fが放電管24に接触又は放電管24から離れ
るように配置され、バイメタルからなる第2の導熱部材
32Gがその一端に第1の導熱部材32Fを支持してい
る。第2の導熱部材32Gの他端はリフレクタ26に溶
接されている。バイメタルは長さ125mm、幅6m
m、厚さ0.5mmのNi−Cu系のバイメタルであ
り、第1の導熱部材32Fはバイメタルの低膨張率側の
表面に貼り合わせてある。第1の導熱部材32Fは長さ
15mm、幅6mm、厚さ0.5mmのものである。
【0156】バイメタルは、リフレクタ26内の雰囲気
温度が45℃のときに第1の導熱部材32Fが放電管2
4に接触するようになっている。このとき、第1の導熱
部材32Fは、放電管24の有効長の中点と第1の導熱
部材32Fの中心とが誤差1mm以内で一致するように
位置合わせしてある。リフレクタ26内の雰囲気温度
(リフレクタ26から1mm離れた位置での値)と放電
管24の表面温度(ただし、周囲に2mm以上の空気層
がある場合)の間に下記の表2の関係があることが分か
った。
【0157】表2(雰囲気温度と管表面温度との関係) 管表面温度 90℃ 70℃ 60℃ 雰囲気温度 55℃ 45℃ 38℃ 表2から雰囲気温度と管表面温度との間に相関関係があ
ることが分かった。放電管24とリフレクタ26との間
の間隔が2mmとすると、バイメタルが感じる雰囲気温
度の平均的な値は、放電管24から1mmの位置での温
度になる。そのため、管温度が70℃を越える範囲で
は、第1の導熱部材32Fが放電管24に圧着されるよ
うになり、熱伝導度をます。また、管温度が60℃以下
になると、第1の導熱部材32Fは放電管24から0.
5mm以上離れることになり、放電管24の温度が極端
に低下することがなくなる。
【0158】図88は図85の光学装置の変形例を示す
図である。この例では、シリコーン樹脂成形品からなる
導熱部材32Hがリフレクタ24のコーナー部に配置さ
れ、放電管24及びリフレクタ24に接触している。導
熱部材32Hは凹所32Iを有し、ニクロム線32Jが
凹所32Iに配置され、接着剤32Kで放電管24に取
り付けられている。ニクロム線32Jは直径0.3mm
であり、放電管24の有効長の中点を中心にして長さ1
1mmを有する。
【0159】図90に示されるように、放電管24に接
触したニクロム線32Jの一端は直流電源32Lに接続
され、他端がグランド電位にされているリフレクタ24
に接続される。インバータ回路24Iは1本の放電管2
4当たり14mA(7W)の電流を供給し、デューティ
比で光量を調節する。調光は0〜3Vの直流電圧の信号
電圧を受けて行っている。直流電源32Lは、信号電圧
と管電流のデューティ比の関係を考慮にいれた上で、イ
ンバータ回路24Iへの信号電圧に応じて、ニクロム線
32Jへ電力を供給する。
【0160】図89は管電流のデューティ比とニクロム
線32Jへの供給電力との関係を示している。この例で
は、導熱部材32Hとニクロム線32Jとが放電管24
の冷却装置を構成する。導熱部材32Hは放電管24を
冷却し、ニクロム線32Jは放電管24を加熱すること
によって導熱部材32Hの冷却能力を補正する。このよ
うにして、放電管24とニクロム線32Jによって発生
する単位長さ当たりの熱量がほぼ一定になり、よって光
源装置の環境温度に対する放電管24の第1の位置の温
度をほぼ一定にすることができる。
【0161】さらに、図18から図20に示す構成、図
34から図36に示す構成、及び図37に示す構成、又
はそれらと類似する構成が、水銀を含み且つ液体水銀が
第1の位置に集められた放電管と、該放電管の第1の位
置を冷却する冷却装置とからなる光源装置の冷却能力可
変機構を含む冷却装置として、使用可能である。図91
は図85の光学装置の変形例を示す図である。この例で
は、導熱部材32が放電管24に取り付けられ、ペルチ
ェ素子56が導熱部材32に取り付けられている。導熱
部材32の存在する範囲から長手方向で30mm程度離
れたリフレクタ26の位置に、黒色のシリコーンシート
100を貼りつける。シリコーンシート100は、大き
さ0.5mm×0.5mm、厚さ0.5mm、熱伝導度
0.15W/K/mを有する。熱電対48の接点部分が
シリコーンシート100に埋め込まれる。熱電対48は
シリコーンシート100の熱吸収量に従って温度上昇し
ていく。つまり、放電管24に大電力を加えたときに高
温になる。このようにして、発光量をモニタしてペルチ
ェ素子56を制御する。
【0162】図92は本発明の他の実施例による表示装
置を示す図である。図1の表示装置10と同様に、この
表示装置10は、液晶パネル12と、バックライト14
とを含む。バックライト14は、導光板16と、導光板
16の両側に配置された光源装置18と、導光板16の
下側に配置された散乱反射板20と、導光板16の上側
に配置された散乱板22とを含む。各光源装置18は、
2つの放電管24と、リフレクタ26とからなる。この
光源装置18は、水銀を含み且つ液体水銀28が第1の
位置に集められた放電管24と、放電管24の第1の位
置を冷却することができ且つ冷却能力が可変の冷却装置
とからなる。
【0163】図93は図92の表示装置10の光源装置
18を示す斜視図である。図94は図93の光源装置の
横断面図である。図95は図94の矢印Qから見た図9
4の矢印Qから見た放電管及び冷却装置の側面図であ
る。液体水銀28は放電管24内の第1の位置に集めら
れている。冷却装置の一部である接着剤を含む導熱部材
32Mが2本の放電管24にわたって延び、それぞれの
放電管24の第1の位置に取り付けられている。冷却装
置の一部であるバイメタル32Nの一端が導熱部材32
Mに取り付けられている。図94及び図95において
は、バイメタル32Nの他端はリフレクタ26から離れ
ている。
【0164】図96はバイメタル32Nが延びた状態の
図94と同様の光源装置18の側面断面図である。図9
7は図96の矢印Qから見た光源装置18の側面図であ
る。図96及び図97においては、バイメタル32Nの
他端はリフレクタ26に接触している。従って、放電管
24の第1の位置は、導熱部材32Mとバイメタル32
Nからなる冷却装置によって冷却される。このようにし
て、放電管24へ供給される電流を変え、且つ冷却装置
の冷却能力を変えることにより、表示装置10の表示画
面の輝度を大きく変えることができる。
【0165】図92から図97の表示装置の作用につい
て説明する。図98は従来の表示装置の管電流と輝度と
の関係を示す図である。放電管24へ供給する管電流を
増加すると輝度は上昇するが、その上昇の程度は小さ
い。例えば、通常7mAの電流を流して表示装置10を
使用している場合に、特に表示の輝度を上げたいことが
あり、14mAの電流を流したとする。しかしながら、
電流を7mAから14mAへ変えたほどには、輝度は期
待したほど上がらない。
【0166】図99は液体水銀28が放電管24内の第
1の位置に集められ、冷却装置が放電管24の第1の位
置を冷却する場合の第1の位置(冷却部)の温度と輝度
との関係を示す図である。このような特徴をもった光源
装置18の作用については前の実施例で詳細に説明した
通りである。図99においては、放電管24の第1の位
置が約70℃に維持されるときに、最大の輝度が得られ
る。
【0167】そこで、7mAの電流を流して表示装置1
0を使用する場合には、図94及び図95に示されるよ
うに、バイメタル32Nの他端はリフレクタ26から離
れ、導熱部材32Mとバイメタル32Nとからなる冷却
装置は放電管24を実質的に冷却しないようにしてお
く。この状態で表示装置10を通常に使用できるように
しておく。
【0168】特に表示の輝度を上げたい場合には、14
mAの電流を流す。すると放電管24の温度が上昇する
ので、図96及び図97に示されるように、バイメタル
32Nが変形し、バイメタル32Nの他端はリフレクタ
26に接触する。導熱部材32Mとバイメタル32Nと
からなる冷却装置は放電管24の第1の位置を冷却し、
放電管24の第1の位置の温度が図99において約70
℃になるようにする。すると、放電管24の他の部位で
は温度が上昇しても、放電管24は最大輝度で発光する
ようになり、輝度が大きく上昇する。
【0169】導熱部材32Mは例えば東レダウ社製SE
4486(熱伝導度1.6W/Km)を用いた。バイメ
タル32Nは、高膨張材として、Ni−Cu、Cu−Z
n、Ni−Mn−Fe、Ni−Cr−Fe、Ni−Mo
−Fe、Ni−Mn−Cuなどの複合材料を使用でき
る。JISでは電気用バイメタル板をわん曲係数や体積
抵抗率により分類しているが、今回わん曲係数の大きい
TM2の種類を用いた。平板型のバイメタルのわん曲係
数は、K=Dt−ΔTl2 で表される。ここで、Kはわ
ん曲係数、Dは変位量、tは板厚、ΔTは温度差、lは
作動長である。
【0170】K=14×10-6/℃、t=0.5mm、
l=20mmのものを使用すると、室温20℃から75
℃へ温度上昇したときの変位量D=0.62mmとな
る。室温20℃において、放電管24に7mAの電流を
流すと、管温度は70℃付近まで上昇するが、75℃以
下であるので、バイメタル32Nの他端はリフレクタ2
6とは離れたままである。放電管24に14mAの電流
を流すと、管温度は75℃以上へ上昇し、バイメタル3
2Nの他端はリフレクタ26に接触する。
【0171】図100から図102は表示装置の光源装
置の冷却装置として形状記憶合金を使用した例を示す図
である。冷却装置の一部である接着剤を含む導熱部材3
2Mが放電管24の第1の位置に取り付けられ、冷却装
置の一部である形状記憶合金32Oの一端が導熱部材3
2Mに取り付けられている。形状記憶合金32Oの他端
はリフレクタ26に接触又は離れるようになっている。
図101は形状記憶合金32Oがリフレクタ26と離れ
ている状態を示す図である。図102の形状記憶合金3
2Oがリフレクタ26と接触している状態を示す図であ
る。
【0172】図103から図104は表示装置の光源装
置の冷却装置として形状記憶合金を使用した例を示す図
である。冷却装置の一部である接着剤を含む導熱部材3
2Mが放電管24の第1の位置に取り付けられ、冷却装
置の一部である形状記憶合金32Oの一端が導熱部材3
2Mに取り付けられている。形状記憶合金32Oの他端
はリフレクタ26に接触又は離れるようになっている。
図101は形状記憶合金32Oがリフレクタ26と離れ
ている状態を示す図である。図102は形状記憶合金3
2Oがリフレクタ26と接触している状態を示す図であ
る。
【0173】形状記憶合金32OはNi−Tiの合金
で、直径0.25mm、長さ30mmの直線形状に記憶
をもたせてある。さらに、ばね32Pが形状記憶合金3
2Oを曲がった形状になるように引っ張っている。形状
記憶合金32Oは75℃以下ではマルテンサイト相で弾
性係数は小さいので、ばね32Pに引っ張られてリフレ
クタ26とは接触しない。しかし、14mAの電流を放
電管24に流して、放電管24の温度が75℃以上にな
ると、形状記憶合金32Oは相転移して弾性係数が大き
くなり、形状記憶された直線形状になるので、放電管2
4の第1の位置の温度を下げ、効率よく輝度を向上させ
ることができる。
【0174】図103から図105は表示装置の光源装
置の冷却装置として形状記憶合金と樹脂を使用した例を
示す図である。冷却装置の一部である接着剤を含む導熱
部材32Mが放電管24の第1の位置に取り付けられ、
冷却装置の一部である形状記憶合金32Rを包囲した導
熱性のシリコーン樹脂のチューブ32Qの一端が導熱部
材32Mに取り付けられている。樹脂のチューブ32Q
の他端はリフレクタ26に接触又は離れるようになって
いる。図104は樹脂のチューブ32Qがリフレクタ2
6と離れている状態を示す図である。図105は樹脂の
チューブ32Qがリフレクタ26と接触している状態を
示す図である。図100から図102のように形状記憶
合金32Oのみを使用する場合と異なり、形状記憶合金
32Rを包囲した樹脂のチューブ32Qを用いると、リ
フレクタ26との接触面積が大きくなるので、接触の際
の熱移動も大きくなる。樹脂の材料は、形状記憶合金3
2Oの相転移によりチューブの形が変わり、熱伝導のよ
いものであれば、シリコーンに限定されない。
【0175】図106は形状記憶合金32Rを包囲した
樹脂のチューブ32Qの例を示す図である。図106
(A)はU形状の2つの形状記憶合金32Rを用いてい
る。図106(B)はCリング形状の4つの形状記憶合
金32Rを用いている。図106(C)はU形状の1つ
の形状記憶合金32Rを用いている。図106(D)は
コイル形状の形状記憶合金32Rを用いている。
【0176】図107は表示装置の光源装置の冷却装置
としてばね及び磁石を使用した例を示す図である。導熱
部材32Mが放電管24の第1の位置に取り付けられ、
先端に磁性体32Tを取り付けたばね32Sが導熱部材
32Mに取り付けられている。電磁石32Uがリフレク
タ26の磁性体32Tと対向する位置に設けられる。図
108は、放電管24に電流7mAが流され、磁性体3
2Tが電磁石32Uから離れている状態を示す図であ
る。図109は、放電管24に電流14mAが流され、
磁性体32Tが電磁石32Uに吸着されて接触している
状態を示す図である。電流14mAのときの放電管24
の温度が電流7mAのときの放電管24の温度と同じに
なるように、ばね32Sの幅や接触面積を調節する。
【0177】図110は表示装置の光源装置の冷却装置
として金属棒を含むボール部材を使用した例を示す図で
ある。導熱部材32Mが放電管24の第1の位置に取り
付けられている。金属棒32Xを含むボール部材32W
が導熱部材32Mとリフレクタ26との間に配置され
る。金属棒32Xの側面は絶縁され、金属棒32Xの端
面は磁性体となっている。導熱部材32Mの表面には円
弧断面の凹部が形成され、ボール部材32Wは導熱部材
32Mの凹部に配置されて、自由に回転することはでき
るが、導熱部材32Mの凹部から飛び出すことはないよ
うになっている。さらに、電磁石32Uがリフレクタ2
6のボール部材32Wと対向する位置に設けられる。
【0178】図111は、放電管24に電流7mAが流
され、ボール部材32Wは金属棒32Xの端面が電磁石
32Uとは外れた位置にある状態を示す図である。この
とき、導熱部材32Mはリフレクタ26に対して熱的に
分離されている。図112は、放電管24に電流14m
Aが流され、ボール部材32Wは金属棒32Xの端面が
電磁石32Uに吸着されて接触している状態を示す図で
ある。このとき、導熱部材32Mはリフレクタ26に対
して熱的に接触されている。
【0179】図114は表示装置の光源装置の冷却装置
として相転移材を使用した例を示す図である。導熱部材
32Mが放電管24の第1の位置に取り付けられてい
る。複数のカプセル32Zを含む容器32Yが導熱部材
32Mとリフレクタ26との間に配置される。カプセル
32Zはガラスカプセル又はアクリルカプセルであり、
沸点80℃の液体(3M社製フロリナートFC−84)
32ZLがカプセル32Zの中に少量封入されている。
【0180】図114は放電管24に電流7mAが流さ
れ、放電管24の温度が低いので液体32ZLは各カプ
セル32Z内の低い位置に位置している状態を示す図で
ある。このとき、カプセル32Z集合体の熱伝導度は低
く、導熱部材32Mはリフレクタ26に対して熱的に分
離されている。図115は放電管24に電流14mAが
流され、放電管24の温度が高くなるので80℃の温度
がカプセル32Zに伝わると液体32ZLは気体32Z
Gになり、気体32ZGは各カプセル32Z内で拡がっ
ている状態を示す図である。このとき、カプセル32Z
集合体の熱伝導度は高く(約400倍)なり、導熱部材
32Mはリフレクタ26に対して熱的に接触されてい
る。
【0181】このように、ある場合には放電管24にあ
る電流を流しながら表示装置10を使用し、特に輝度を
上げたい場合には放電管24に高い電流を流して冷却装
置を作動させ、最大の輝度で表示装置10を使用するこ
とができる。例えば、暗い室で表示装置を使用する場合
と明るい室で表示装置を使用する場合とでは、輝度を切
り換える。また、個人で表示装置を使用する場合と多人
数で表示装置を使用する場合とでは、輝度を切り換え
る。また、パソコンのディスプレイとして表示装置を使
用する場合とモニタで表示装置を使用する場合とでは、
輝度を切り換える。また、平均輝度の低い画像を見る場
合と平均輝度の高い画像を見る場合とでは、輝度を切り
換える。輝度を切り換えは自動的に又はマニュアルで実
施することができる。明るい画像はバックライト出力を
上げて、暗い画像はバックライト出力を下げて表示すれ
ば、よりダイナミックな画像を楽しむことができる。ま
た、出力の高い状態で表示装置を使い続けると放電管の
劣化が速くなるが、しゅつりっくを変化させて使用する
ことにより、放電管の寿命を長く維持することができ
る。
【0182】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高輝度の光源装置を得ることができる。さらに、本発明
によれば、光利用効率の高い、高輝度のバックライトを
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバックライトを含む液晶表示装置を示
す略図である。
【図2】図1のバックライトの断面図である。
【図3】本発明の原理を説明するための光源装置を示す
略断面図である。
【図4】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図5】導熱部材を通る図4の光源装置の断面図であ
る。
【図6】図4及び図5のリフレクタを示す背面図であ
る。
【図7】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図8】導熱部材を通る図7の光源装置の断面図であ
る。
【図9】図7及び図8のリフレクタを示す斜視図であ
る。
【図10】本発明の変形例の光源装置を含むバックライ
トを示す平面図である。
【図11】図10の上方の放電管を通る光源装置の断面
図である。
【図12】図11の相転移により冷却作用を行う物質を
挿入した容器を含む冷却装置を示す図である。
【図13】図10の下方の放電管を通る光源装置の平面
図である。
【図14】図13の上方の放電管を通る光源装置の断面
図である。
【図15】図14の相転移により冷却作用を行う物質を
挿入した容器を含む冷却装置を示す断面図である。
【図16】図12及び図15の相転移により冷却作用を
行う物質を挿入した容器を含む冷却装置の変形例を示す
図である。
【図17】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図18】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図19】図18の光源装置の側面図である。
【図20】図18及び図19のファンの制御を示すブロ
ック図である。
【図21】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図22】図21の光源装置の断面図である。
【図23】図21及び図22の導熱部材を示す斜視図図
である。
【図24】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図25】図24の光源装置の部分拡大図である。
【図26】動作時の図25の光源装置を示す図である。
【図27】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図28】図27の光源装置の断面図である。
【図29】接着剤を垂らした状態の図27及び図28の
リフレクタを示す図である。
【図30】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図31】図30の光源装置の断面図である。
【図32】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図33】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図34】図33の光源装置を含む液晶表示装置を示す
略斜視図である。
【図35】図33の光源装置の外気温とペリチェ素子の
電流との関係を示す図である。
【図36】ペリチェ素子の駆動回路の例を示す図であ
る。
【図37】図36の制御装置の変形例を示す図である。
【図38】周囲温度と放電管電圧との関係を示す図であ
る。
【図39】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図40】図39の光源装置の断面図である。
【図41】図39及び図40の光源装置の作用を説明す
る図である。
【図42】本発明の変形例の光源装置を示す断面図であ
る。
【図43】図42の光源装置の断面図である。
【図44】図42及び図43のファンの制御回路を示す
図である。
【図45】図42から図43の光源装置の作用を説明す
る図である。
【図46】本発明の他の実施例の液晶表示装置のバック
ライトを示す図である。
【図47】図46の直線偏光分離素子と干渉型ミラーの
関係を示す図である。
【図48】本発明の変形例のバックライトの直線偏光分
離素子と干渉型ミラーの関係を示す図である。
【図49】干渉型ミラーの構成を示す図である。
【図50】干渉型ミラーの作用を説明する図である。
【図51】干渉型ミラーの特性例1を説明するための波
長と位相差との関係を示す図である。
【図52】干渉型ミラーの特性例1を説明するための波
長と光量比率の関係を示す図である。
【図53】干渉型ミラーの特性例2を説明するための波
長と位相差との関係を示す図である。
【図54】干渉型ミラーの特性例2を説明するための波
長と光量比率の関係を示す図である。
【図55】干渉型ミラーの特性例3を説明するための波
長と位相差との関係を示す図である。
【図56】干渉型ミラーの特性例3を説明するための波
長と光量比率の関係を示す図である。
【図57】本発明の他の実施例のバックライトの光源装
置を示す図である。
【図58】光源装置の特性が変化する現象を説明する図
である。
【図59】光源装置の製造装置及び製造方法を示す図で
ある。
【図60】図59の光源装置の製造装置の作動を説明す
る図である。
【図61】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図62】放電管の温度を一定にして放電管の第1の位
置の温度を変えたときの水銀集中完了時間を示す図であ
る。
【図63】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図64】放電管の第1の位置の温度を一定にして放電
管の温度を変えたときの水銀集中完了時間を示す図であ
る。
【図65】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図66】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図67】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図68】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図69】図68の冷却金具の例を示す図である。
【図70】図69の冷却金具を使用したときの放電管の
第1の位置に形成される液体水銀集中部の範囲を示す図
である。
【図71】図59の光源装置の製造装置の変形例を示す
図である。
【図72】液体水銀の集中位置及び導熱部材の位置を放
電管の概ね中央部に配置した例を示す図である。
【図73】放電管の点灯時間と発光の色度との関係を示
す図である。
【図74】放電管の点灯時間と輝度との関係を示す図で
ある。
【図75】光源装置の変形例を示す図である。
【図76】図57から図75の放電管の一部を拡大して
示す図である。
【図77】衝撃試験を行った場合の図3と同様の光源装
置を示す図である。
【図78】衝撃試験を行う前と衝撃試験を行った後の室
温と放電管の輝度との関係を示す図である。
【図79】衝撃試験を行う前と衝撃試験を行った後の液
体水銀の粒の移動率を調査した結果を示す図である。
【図80】放電管内の蛍光物質に染み込んでいる液体水
銀の粒の形成を説明する図である。
【図81】本発明の他の実施例によるバックライトを示
す図である。
【図82】従来のバックライトの温度特性及び液体水銀
の分布を示す図である。
【図83】図81のバックライトの温度分布及び液体水
銀の量を示す図である。
【図84】図81の変形例のバックライトの温度分布及
び液体水銀の量を示す図である。
【図85】本発明のバックライトの他の実施例を示す図
である。
【図86】第2の導熱部材と第3の導熱部材との間の間
隔と管温度との関係を示す図である。
【図87】図85の光学装置の変形例を示す図である。
【図88】図85の光学装置の変形例を示す図である。
【図89】図88の光源装置において管電流のデューテ
ィ比とニクロム線への供給電力との関係を示す図であ
る。
【図90】図88の光源装置のニクロム線への電力供給
を示すブロック図である。
【図91】図85の光学装置の変形例を示す図である。
【図92】本発明の他の実施例による表示装置を示す図
である。
【図93】図92の表示装置の光源装置を示す斜視図で
ある。
【図94】図93の光源装置の横断面図である。
【図95】図94の矢印Qから見た放電管及び冷却装置
の側面図である。
【図96】バイメタルが延びた状態の図94と同様の光
源装置の横断面図である。
【図97】図96の矢印Qから見た放電管及び冷却装置
の側面図である。
【図98】従来の表示装置の管電流と輝度との関係を示
す図である。
【図99】放電管の第1の位置の温度と輝度との関係を
示す図である。
【図100】表示装置の光源装置の冷却装置として形状
記憶合金を使用した例を示す図である。
【図101】図100の形状記憶合金がリフレクタと離
れている状態を示す図である。
【図102】図100の形状記憶合金がリフレクタと接
触している状態を示す図である。
【図103】表示装置の光源装置の冷却装置として形状
記憶合金と樹脂を使用した例を示す図である。
【図104】図103の樹脂がリフレクタと離れている
状態を示す図である。
【図105】図103の樹脂がリフレクタと接触してい
る状態を示す図である。
【図106】形状記憶合金を包囲した樹脂のチューブの
例を示す図である。
【図107】表示装置の光源装置の冷却装置としてばね
及び磁石を使用した例を示す図である。
【図108】図107の磁性体が電磁石から離れている
状態を示す図である。
【図109】図107の磁性体が電磁石に吸着されて接
触している状態を示す図である。
【図110】表示装置の光源装置の冷却装置として金属
棒を含むボール部材を使用した例を示す図である。
【図111】図110のボール部材は金属棒の端面が電
磁石とは外れた位置にある状態を示す図である。
【図112】図110のボール部材は金属棒の端面が電
磁石に吸着されて接触している状態を示す図である。
【図113】表示装置の光源装置の冷却装置として相転
移材を使用した例を示す図である。
【図114】図113の液体は各カプセル内の低い位置
に位置している状態を示す図である。
【図115】図113の液体は気体になり、気体は各カ
プセル内で拡がっている状態を示す図である。
【符号の説明】
16…導光板 24…放電管 26…リフレクタ 32…導熱部材 72…導光板 76…干渉型ミラー 78…直線偏光分離素子 80…電気炉 82…ヒータ 86…ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 G02F 1/13357 G09F 9/00 304 G09F 9/00 304B 336 336J 337 337Z H01J 9/38 H01J 9/38 B 61/52 61/52 L // F21Y 103:00 F21Y 103:00 (72)発明者 後藤 猛 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 林 啓二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 菅原 真理 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 鈴木 敏弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA10Z FA14Z FA23Z FA42Z FD22 LA16 3K014 LA04 LB02 MA03 MA05 MA08 5C012 NN10 5C039 AA03 5G435 AA03 AA12 BB12 BB15 EE27 FF08 GG24

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電管と、該放電管から放射された光を
    反射させるリフレクタと、該放電管の一部分に接触し且
    つ該リフレクタに取付けられている導熱部材とを備え、
    該放電管の一部分が該導熱部材によって局所的に冷却さ
    れるようにしたことを特徴とするバックライト。
  2. 【請求項2】 該導熱部材は該放電管及び該リフレクタ
    の少なくとも一方に接着している、または水素結合より
    強い結合状態にあることを特徴とする請求項1に記載の
    バックライト。
  3. 【請求項3】 前記導熱部材が非金属であることを特徴
    とする請求項1に記載のバックライト。
  4. 【請求項4】 前記導熱部材が導熱性樹脂、導熱性ゴム
    及び接着剤の少なくとも一つからなることを特徴とする
    請求項1に記載のバックライト。
  5. 【請求項5】 放熱部材が前記導熱部材及び前記リフレ
    クタの少なくとも一方に接触して設けられることを特徴
    とする請求項1に記載のバックライト。
  6. 【請求項6】 相転移により冷却作用を行う物質を挿入
    した容器が前記導熱部材に接触して設けられることを特
    徴とする請求項1に記載のバックライト。
  7. 【請求項7】 電気的に制御可能な冷却部材が前記導熱
    部材及び前記リフレクタの少なくとも一方に接触して設
    けられることを特徴とする請求項1に記載のバックライ
    ト。
  8. 【請求項8】 複数本の放電管と、該複数本の放電管を
    覆い且つ該複数本の放電管から放射された光を反射させ
    るリフレクタと、該複数本の放電管の間で該放電管の間
    の一部に空気を送風する送風手段とを備えたことを特徴
    とするバックライト。
  9. 【請求項9】 光源装置と、該光源装置からの光を受け
    る導光板と、該導光板の一方の側に配置された偏光分離
    素子と、該導光板の他方の側に配置された干渉型ミラー
    とを備え、 該偏光分離素子が、透過軸を含む偏波面をもつ第1の直
    線偏光を透過し、反射軸を含む偏波面をもつ第2の直線
    偏光を反射する素子であり、 該干渉型ミラーが、複屈折性をもつ複数の層を含む多層
    構造の干渉型ミラーであり、隣接する層間の層面内かつ
    同方向にある屈折率の差が最大となる方向、または複屈
    折性をもつ層の進相軸又は遅相軸の方向が少なくとも2
    つ以上の層において概ね揃っており、 該偏光分離素子の反射軸の方向と、該干渉型ミラーの隣
    接する層間の層面内の同方向にある屈折率の差が最大と
    なる方向とが形成する角度が、または、該偏光分離素子
    の反射軸の方向と、該干渉型ミラーの複屈折をもつ層の
    進相軸又は遅相軸の方向とがなす角度が、23度から6
    7度の角度範囲にあることを特徴とするバックライト。
  10. 【請求項10】 水銀を含み且つ放電時の気体水銀量を
    除くほとんど全ての液体水銀が放電管の端部から離れた
    第1の位置に集められた放電管と、該放電管の第1の位
    置を冷却する冷却装置とを備えるバックライト。
  11. 【請求項11】 該放電管から放射された光を反射させ
    るリフレクタと、該放電管から放射された光及び該リフ
    レクタから反射された光を受ける導光板とをさらに備え
    ることを特徴とする請求項10に記載のバックライト。
  12. 【請求項12】 該放電管の両端部には電極があり、該
    放電管の内径をD、該放電管の両端部の電極間の距離を
    Lとするとき、該第1の位置は、該放電管の各端部の電
    極の先端から10Dあるいは0.25L以上離れた領域
    内にあることを特徴とする請求項10に記載のバックラ
    イト。
  13. 【請求項13】 該第1の位置は前領域内の局所的な部
    分であり、あるいは該領域内の全体的な部分であること
    を特徴とする請求項12に記載のバックライト。
  14. 【請求項14】 前記水銀が0.2mm以下の大きさの
    水銀粒からなり、又は前記水銀が放電管の内壁に塗布さ
    れた蛍光物質の層に染み込んでいることを特徴とする請
    求項10に記載のバックライト。
  15. 【請求項15】 前記放電管は希ガスを含み、該希ガス
    はアルゴンを含まないことを特徴とする請求項10に記
    載のバックライト。
  16. 【請求項16】 該放電管の電極はカーボンナノチュー
    ブからなることを特徴とする請求項15に記載のバック
    ライト。
  17. 【請求項17】 該冷却装置は該放電管に接触するサー
    モクロミック材料、又はサーモクロミック材料を含有す
    る透明材料からなることを特徴とする請求項15に記載
    のバックライト。
  18. 【請求項18】 該冷却装置は、該放電管の該第1の位
    置に接触し又は該放電管の該第1の位置に近接して位置
    する導熱部材からなることを特徴とする請求項10に記
    載のバックライト。
  19. 【請求項19】 該冷却装置は、該放電管の該第1の位
    置に送風する送風手段からなることを特徴とする請求項
    10に記載のバックライト。
  20. 【請求項20】 該冷却装置が冷却能力可変機構を含む
    ことを特徴とする請求項10に記載のバックライト。
  21. 【請求項21】 該冷却装置が可動の導熱部材を含むこ
    とを特徴とする請求項10に記載のバックライト。
  22. 【請求項22】 請求項10から19のいずれか1項に
    記載のバックライトを備えた表示装置。
  23. 【請求項23】 水銀を含む放電管を備えたバックライ
    トの製造方法であって、放電管の端部から離れた放電管
    の第1の位置に放電時の気体水銀量を除くほとんど全て
    の液体水銀を集め、その後、該放電管の第1の位置を冷
    却する冷却装置を設けることを特徴とするバックライト
    の製造方法。
  24. 【請求項24】 水銀を含む放電管を備えたバックライ
    トの製造方法であって、放電管の端部から離れた放電管
    の第1の位置に放電時の気体水銀量を除くほとんど全て
    の液体水銀を集め、その後、該放電管の第1の位置を相
    対的に低い温度とするバックライトに組み込むことを特
    徴とするバックライトの製造方法。
  25. 【請求項25】 該液体水銀を集める工程が、該放電管
    の第1の位置を冷却するとともに該放電管の第1の位置
    以外の部分を加熱することからなる請求項23,24に
    記載のバックライトの製造方法。
  26. 【請求項26】 該放電管の第1の位置を冷却するとと
    もに該放電管の第1の位置以外の部分を加熱するため
    に、該放電管を冷却装置を有する加熱炉に入れることを
    特徴とする請求項23,24に記載のバックライトの製
    造方法。
  27. 【請求項27】 該加熱炉を300℃以上の温度へ加熱
    することを特徴とする請求項23,24に記載のバック
    ライトの製造方法。
  28. 【請求項28】 水銀を含み且つ液体水銀が第1の位置
    に集められた放電管と、該放電管の第1の位置を冷却す
    ることができ且つ冷却能力が可変の冷却装置とからなる
    光源装置と、該光源装置によって照明される表示素子と
    を備えた表示装置。
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