JP2002244683A - 音響信号処理装置 - Google Patents

音響信号処理装置

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JP2002244683A
JP2002244683A JP2001042107A JP2001042107A JP2002244683A JP 2002244683 A JP2002244683 A JP 2002244683A JP 2001042107 A JP2001042107 A JP 2001042107A JP 2001042107 A JP2001042107 A JP 2001042107A JP 2002244683 A JP2002244683 A JP 2002244683A
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JP2001042107A
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Yuji Yamada
裕司 山田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な処理で音響効果を施すことができる音
響信号処理装置を提供する。 【解決手段】 音響信号処理装置は、第1の音源データ
に対してソフトウエアにより予め所定の音響効果を施す
ように前置信号処理が施された第2の音源データ3を格
納する第2の音源データ格納部と、第2の音源データ3
を第2の音源データ格納部から読み出してヘッドホン7
R,7Lにより再生するときに、入力部4からの情報に
基づいてミドルウエア処理部10により第2の音源デー
タ3の音響効果を制御するサウンド制御処理部8とを備
え、第2の音源データ3による再生出力信号D1、D2
に対して音響効果を制御するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ゲームプ
ログラム上のサウンド・ミドルウエアの提供を行う音響
信号処理装置に関するものである。詳しくは、サウンド
素材に残響効果、音像定位等の各種サウンド効果情報を
付加するためのユーティリティー・ソフトウエアと、上
記ユーティリティー・ソフトウエアにより生成された第
2のサウンド素材を制御することによりサウンド効果を
実際にゲームソフト上で実現するミドルウエアとで構成
されるゲームプログラム上のサウンド・ミドルウエアの
提供を行うものである。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン受像機に画像を表示
させて入力手段による入力指示に対応して画像を移動さ
せると共にサウンド効果を実現するゲーム機等があっ
た。このゲーム機では、ハードウエアを加えることなく
様々なサウンド効果をサウンド素材に付加するために、
残響、周波数特性または音像定位などのサウンド効果を
すべてソフトウエアを用いた演算で実現し、リスナの操
作によりインタラクティブにサウンド効果を制御するよ
うにしていた。
【0003】さらに、ソフトウエアを用いてこのサウン
ド効果を付加したサウンド素材をサウンド・ミドルウエ
アとして提供して、ゲーム動作のためのゲームソフトウ
エアに組み込むというサウンド・ミドルウエア提供の方
法があった。
【0004】図20は、従来のミドルウエアによる残響
付加処理を示す図である。図20において、従来のミド
ルウエアによる残響付加処理は、音源データ201を2
系統のデータに分けて、その一方の系統のデータに対し
て残響処理部202によりソフトウエア演算による残響
付加処理をリアルタイムで行い、その残響付加処理出力
を、他方の系統のデータに加算器203で加算して端子
204から出力信号S1を出力するようにしていた。
【0005】また、図21は、従来のミドルウエアによ
る音像定位処理を示す図である。図21において、端子
217に入力される音源データの入力信号I0を2系統
のデータに分けて、一方の系統のデータに対して遅延器
211−1〜211−nと係数器212−1〜212−
n+1と加算器213−1〜213−nと端子218と
からなるFIRフィルタによるインパルス応答の畳み込
み演算処理をソフトウエア演算によりリアルタイムで行
い、他方のデータに対して遅延器214−1〜214−
nと係数器215−1〜215−n+1と加算器216
−1〜216−nと端子219とからなるFIRフィル
タによるインパルス応答の畳み込み演算処理をソフトウ
エア演算によりリアルタイムで行い、端子218、21
9からステレオデータとして出力信号D1、D2を出力
するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来のゲーム機においてサウンド・ミドルウエアを提供
する場合に、提供されてきたミドルウエアそれ自体をゲ
ームソフトウエアに組み込み、必要な演算を全てゲーム
機あるいはパーソナルコンピュータ上のリソースを利用
して実現するため、CPUの速度によっては演算をする
時間が莫大なものとなり、ミドルウエアのゲームソフト
ウエアへの組み込みに使用するリソースが大きくなりす
ぎるという不都合があった。
【0007】また、図20に示す従来のミドルウエアに
よる残響付加処理では、ソフトウエア演算による残響付
加処理をリアルタイムで行っていたため、残響付加処理
に多くの時間及び遅延メモリを必要とするという不都合
があった。
【0008】また、図21に示す従来のミドルウエアに
よる音像定位処理では、2系統のデータに対してFIR
フィルタによるインパルス応答の畳み込み演算処理をソ
フトウエア演算によりリアルタイムで行うため、FIR
フィルタにおける積和演算に多くの処理時間を必要とす
るという不都合があった。
【0009】そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなさ
れたものであり、簡単な処理で音響効果や音像定位を実
現することができる音響信号処理装置を提供することを
課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の音響信号処理装
置は、音響再生手段により音響を受聴する際に、第1の
音源データがファイルデータとして供給され、この第1
の音源データに対して所定の信号処理を施した後に再生
することにより、入力手段により提供された位置情報に
基づく位置に仮想音源が定位するようにする音響信号処
理装置において、上記第1の音源データに対して所定の
ソフトウエアにより予め所定の音響効果を付加するよう
に前置信号処理が施された第2の音源データを格納する
第2の音源データ格納部と、上記第2の音源データを上
記第2の音源データ格納部から読み出して上記音響再生
手段により再生するときに、所定のモジュールに対して
制御を行うミドルウエアにより上記入力手段からの制御
情報に基づく音響制御処理を上記第2の音源データに施
す音響制御処理手段とを備え、上記第2の音源データに
よる再生出力信号に対して音響効果を制御するようにし
たものである。
【0011】従って本発明によれば、以下の作用をす
る。この音響信号処理装置は、音源データが所定のソフ
トウエアにより予め所定の前置処理として音響効果処理
を施されて記録媒体上にファイル等のデータとして保存
されていて、この音源データに対して入力部からの指示
による制御データ変換処理部からの制御信号により、所
定のモジュールに対して制御を行うミドルウエアを用い
てサウンド制御処理部によるサウンド制御処理を行うよ
うにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本実施の形態の音響信号処理装置
は、ゲーム機等で使用するサウンド素材に対して、各種
サウンド効果情報を付加した第2のサウンド素材を生成
するユーティリティー・ソフトウエアと、上記第2のサ
ウンド素材を使用して、所定のモジュールに対して制御
を行いサウンド効果を制御するミドルウエアとを併せて
提供するものである。
【0013】図1に、本実施の形態による音響信号処理
装置について説明する。本実施の形態による音響信号処
理装置では、音源データが後述するユーティリティー・
ソフトウエア2により予め所定の前置処理として音響効
果処理またはインパルス応答の畳み込み演算処理を施さ
れて記録媒体上にファイル等のデータとして保存されて
いて、この音源データに対して入力部4からの指示によ
る制御データ変換処理部9からの制御信号Cにより、所
定のモジュールに対して制御を行うミドルウエア処理部
10を用いてサウンド制御処理部8においてサウンド制
御処理を行うようにしたものである。
【0014】図13に、本実施の形態による音響信号処
理装置における固定分信号処理部と変化分信号処理部と
を示す。図13において、固定分信号処理部130は、
第1の音源データとしての入力信号I1が入力される端
子135と、第1の音源データとしての入力信号I1に
対してインパルス応答の畳み込み演算処理を施して第2
の音源データを生成する第2の音源データ生成部132
と、第2の音源データがファイルデータとして格納され
た第2の音源データ格納部133とを有して構成され
る。例えば、固定分信号処理部130は、比較的処理量
の多い音響効果処理またはインパルス応答の畳み込み演
算処理などを施す。
【0015】また、変化分信号処理部131は、第2の
音源データ格納部133からの入力信号D1、D2に対
して図1に示す制御データ変換処理部9からの制御信号
Cによりサウンド制御処理を施すサウンド制御処理部1
34と、出力信号S1、S2が出力される端子136と
を有して構成される。例えば、変化分信号処理部131
は、比較的処理量の少ない数回の演算処理などのサウン
ド制御処理を施す。また、変化分信号処理部111は、
音像定位に必要な付加処理を施す。
【0016】図3に、ミドルウエア処理部の構成を示
す。図3において、ミドルウエア処理部は、サウンド効
果処理が施された各種データが格納されたテーブル31
と、制御データ変換処理部9からの制御信号Cによりサ
ウンド制御処理を施す対象となるデータをテーブル31
から選択する選択部32とを有して構成される。図3に
示すミドルウエア処理部は、離散的な処理を施すもので
ある。例えば、後述する時間差付加処理は、図3に示す
ミドルウエア処理部により離散的な処理により施す。図
3に示すミドルウエア処理部は、例えば、ROM(Re
ad Only Memory)および制御ソフトウエ
ア、DSP(Digital Signal Proc
essor)および制御ソフトウエア、またはマイクロ
コンピュータおよび制御ソフトウエアで構成される。
【0017】図4に、他のミドルウエア処理部の構成を
示す。図4において、ミドルウエア処理部は、サウンド
効果処理において変換された各種パラメータが格納され
たパラメータ格納部41と、制御データ変換処理部9か
らの制御信号Cによりサウンド制御処理を施すためのパ
ラメータをパラメータ格納部41から読み出して演算す
る演算部42とを有して構成される。図4に示すミドル
ウエア処理部は、連続的な処理を施すものである。例え
ば、後述する残響効果処理、レベル差付加処理、周波数
特性付加処理は、図4に示すミドルウエア処理部により
連続的な処理により施す。
【0018】図1において、第2の音源データ3は、予
め所定の前置処理としてユーティリティー・ソフトウエ
ア2による音響効果処理またはインパルス応答の畳み込
み演算処理を施されて記録媒体上にファイル等のデータ
として保存されている。
【0019】図2に、第2の音源データ生成部の構成を
示す。図2において、第1の音源データ1に対して、予
めユーティリティー・ソフトウエア2により音響効果処
理またはインパルス応答の畳み込み演算処理を施される
ことによりサウンド効果情報が付加されて、第2の音源
データ3が生成されて記録媒体上にファイル等のデータ
として保存される。ユーティリティー・ソフトウエア2
は、例えば、システムのアプリケーション側に情報を伝
達するためのインターフェースを行うためのソフトウエ
アである。
【0020】まず、上述した本実施の形態による音響信
号処理装置において、入力部4からの指示による制御デ
ータ変換処理部9からの制御信号Cにより、所定のモジ
ュールに対して制御を行うミドルウエア処理部10を用
いてサウンド制御処理部8においてサウンド制御処理の
一例として、残響効果を制御する場合を説明する。
【0021】図12は、残響付加処理を示す図である。
上述した図2において示したように、第1の音源データ
1に対して、予めユーティリティー・ソフトウエア2に
より信号分離処理を施して元の第1の音源データ1と同
じ音源データ121と、残響効果処理を施されることに
より残響効果情報が付加された音源データ122とが生
成されて記録媒体上にファイル等の第2の音源データ1
20として保存されている。
【0022】サウンド制御処理部123は、入力部4か
らの指示による制御データ変換処理部9からの制御信号
Cにより、第2の音源データ120のうちの元の第1の
音源データ1と同じ音源データ121からの入力信号D
1を読み出して、係数器124により係数を乗じて入力
信号D1を徐々に小さくまたは大きくして加算器126
の一方の入力に供給し、残響効果情報が付加された音源
データ122からの入力信号D2を読み出して、係数器
125により他の係数を乗じて入力信号D2を徐々に大
きくまたは小さくして加算器126の他方の入力に供給
して加算器126により加算演算することにより端子1
27から出力信号S1を出力する。また、同様の構成に
より他のチャンネルの出力信号S2を得ることができ
る。
【0023】図1に戻って、入力部4からの指示による
制御データ変換処理部9からの制御信号Cにより、この
ような残響効果を制御させるように処理するために、図
1に示した第2の音源データ3のステレオ出力D1、D
2間にサウンド制御処理部8により上述した図12に示
したサウンド制御処理部123の係数器124、125
および加算器126を用いてこの残響効果を制御するこ
とにより、残響効果を施した出力S1、S2を得ること
ができる。
【0024】そして、右音声出力信号S1、左音声出力
信号S2は、それぞれD/Aコンバータ5L、5Rでア
ナログ信号に変換され、さらに増幅器6L、6Rで増幅
された後にヘッドホン7L、7Rに供給される。
【0025】したがって、ヘッドホン7L、7Rは、右
音声出力信号S1、左音声出力信号S2により駆動され
て、第2の音源データ3による音響出力に対して残響効
果を施すことができる。
【0026】また、図12において、残響付加処理のみ
に限らず、周波数特性付加処理を行っても良く、周波数
特性付加処理については以下のように行う。上述した図
2において示したように、第1の音源データ1に対し
て、予めユーティリティー・ソフトウエア2により信号
分離処理を施して元の第1の音源データ1と同じ周波数
特性の音源データ121と、所定の周波数特性付加処理
を施されることにより周波数特性が付加された音源デー
タ122とが生成されて記録媒体上にファイル等の第2
の音源データ120として保存されている。
【0027】サウンド制御処理部123は、入力部4か
らの指示による制御データ変換処理部9からの制御信号
Cにより、第2の音源データ120のうちの元の第1の
音源データ1と同じ周波数特性の音源データ121から
の入力信号D1を読み出して、係数器124により係数
を乗じて入力信号D1を徐々に小さくまたは大きくして
加算器126の一方の入力に供給し、所定の周波数特性
が付加された音源データ122からの入力信号D2を読
み出して、係数器125により他の係数を乗じて入力信
号D2を徐々に大きくまたは小さくして加算器126の
他方の入力に供給して加算器126により加算演算する
ことにより端子127から出力信号S1を出力する。ま
た、同様の構成により他のチャンネルの出力信号S2を
得ることができる。
【0028】図1に戻って、入力部4からの指示による
制御データ変換処理部9からの制御信号Cにより、この
ような周波数特性を制御させるように処理するために、
図1に示した第2の音源データ3のステレオ出力D1、
D2間にサウンド制御処理部8により上述した図12に
示したサウンド制御処理部123の係数器124、12
5および加算器126を用いてこの周波数特性を制御す
ることにより、所定の周波数特性の付加処理を施した出
力S1、S2を得ることができる。
【0029】これにより、ヘッドホン7L、7Rは、右
音声出力信号S1、左音声出力信号S2により駆動され
て、第2の音源データ3による音響出力に対して周波数
特性を施すことができる。
【0030】この場合、リアルタイムでの処理はサウン
ド制御処理部123における係数器124および係数器
125の2回の乗算と、加算器125の1回の加算のみ
であるので、演算量を大幅に低減することができる。
【0031】次に、上述した本実施の形態による音響信
号処理装置において、入力部4からの指示による制御デ
ータ変換処理部9からの制御信号Cにより、所定のモジ
ュールに対して制御を行うミドルウエア処理部10を用
いてサウンド制御処理部8においてサウンド制御処理の
一例として、ヘッドホンにおける音像定位情報を付加す
る場合を説明する。
【0032】一般にヘッドホンによる再生音声の受聴に
おいて、音像をリスナの周囲の任意の位置に頭外定位さ
せる機能を以下に説明する。図14は、ヘッドホン装置
の構成を示している。このヘッドホン装置は、受聴者の
頭外の任意の位置に音像を定位させるものである。この
ヘッドホン装置は、図15に示すようにリスナLがスピ
ーカSから左右の伝達関数HL,LRの再生音を聴取し
ているかのような状態をヘッドホンを使用して再現する
ものである。
【0033】図14に示すヘッドホン装置は、入力信号
I0が供給される端子141と、入力信号I0をデジタ
ル信号I1に変換するA/Dコンバータ142と、変換
されたデジタル信号I1に対してフィルタ処理を施す信
号処理装置143とを有している。
【0034】図14に示す信号処理装置143は、例え
ば図16に示すように、端子163、デジタルフィルタ
161、162、端子164、165で構成され、図1
4に示す入力信号I1の入力側は図16に示す端子16
3に対応し、図14に示す出力信号S141の出力側は
端子164に対応し、図14に示す出力信号S142の
出力側は端子165に対応する。
【0035】図16に示すデジタルフィルタ161、1
62は、それぞれ図17に示すようにFIRフィルタで
構成され、図16に示す端子163は図17に示す端子
174に対応し、図16で示す164端子は図17で示
す端子175に対応し、図16で示す165端子は図1
7で示す同様の端子175に対応する。
【0036】図17において、FIRフィルタは、端子
174と、遅延器171−1〜171−nと、係数器1
72−1〜172−n+1と、加算器173−1〜17
3−nと、端子175とを有して構成される。
【0037】これにより、図16に示すデジタルフィル
タ161では、入力音声信号I0に対して伝達関数HL
を時間軸に変換したインパルス応答が畳み込み演算処理
された左音声出力信号S141が生成される。一方、図
16に示すデジタルフィルタ162では、入力音声信号
I0に対して伝達関数HRを時間軸に変換したインパル
ス応答が畳み込み演算処理された右音声出力信号S14
2が生成される。
【0038】また、図14に戻って、ヘッドホン装置
は、信号処理装置143より出力される音声信号S14
1、S142をそれぞれアナログ音声信号に変換するD
/Aコンバータ144L、144Rと、アナログ音声信
号をそれぞれ増幅する増幅器145L、145Rと、増
幅された音声信号が供給されて音響再生を行うヘッドホ
ン146L、146Rとを有している。
【0039】このように構成された図14に示したヘッ
ドホン装置の動作を説明する。端子141に入力された
入力信号I0はA/Dコンバータ142でデジタル信号
に変換された後に信号処理装置143に供給される。信
号処理装置143内の図16に示したデジタルフィルタ
161、162では、それぞれ入力信号I0に対して伝
達関数HL、HRを時間軸に変換したインパルス応答が
畳み込み演算処理されて左音声出力信号S141、右音
声出力信号S142が生成される。
【0040】そして、左音声出力信号S141、右音声
出力信号S142は、それぞれD/Aコンバータ144
L、144Rでアナログ信号に変換され、さらに増幅器
145L、145Rで増幅された後にヘッドホン146
L、146Rに供給される。
【0041】したがって、ヘッドホン146L、146
Rは、左音声出力信号S141、右音声出力信号S14
2により駆動されて、入力信号I0による音像を頭外に
定位させることができる。つまり、リスナがヘッドホン
146L、146Rを頭部に装着するとき、図15に示
すように頭外の任意の位置に伝達関数HL、HRの再生
音声の音源Sがある状態が再現される。
【0042】また、図16のデジタルフィルタを構成す
る図17に示す2個のFIRフィルタの遅延器171−
1〜171−nを共通に使用して、図18に示すように
してデジタルフィルタを構成するようにしても良い。図
18において、2個のFIRフィルタで構成されるデジ
タルフィルタは、端子186と、遅延器181−1〜1
81−nと、係数器182−1〜182−n+1と、加
算器183−1〜183−nと、係数器184−1〜1
84−n+1と、加算器185−1〜185−nと、端
子187、188とを有して構成される。
【0043】また、図14に示した信号処理装置143
は、図19に示すように構成しても良い。図19におい
て、他の信号処理装置は、端子195、196と、デジ
タルフィルタ191、192と、加算器193、194
と、端子197、198とを有して構成される。
【0044】図19において、複数の音源から例えば2
つの入力信号I1,I2が端子195、196にそれぞ
れ供給される場合には、一方のデジタルフィルタ191
の第1の出力と他方のデジタルフィルタ192の第1の
出力とを加算器193で加算して出力信号S141を
得、他方のデジタルフィルタ192の第2の出力と一方
のデジタルフィルタ191の第2の出力とを加算器19
4で加算して出力信号S142を得るようにする。
【0045】以上説明した原理から、実音源からのイン
パルス応答データを入力信号に畳み込み演算処理するこ
とにより、音源データをリスナの周囲の任意の位置に音
像を定位させることができる。
【0046】図2に示したように、第1の音源データ1
に対して、予めユーティリティー・ソフトウエア2によ
りインパルス応答の畳み込み演算処理を施されることに
よりサウンド効果情報が付加されて、第2の音源データ
3が予め生成されて記録媒体上にファイル等のデータと
して保存されている。
【0047】これにより、サウンド効果情報の付加処理
により、音像を定位させたい位置からリスナの両耳に至
るまでの2系統の伝達関数の畳み込み演算処理を行うこ
とにより、複数の音源位置の第2のステレオ音源データ
である出力信号D1、・・・nを得る。以下、同様に説
明を簡単にするため、第2のステレオ音源データを出力
信号D1、D2として説明する。
【0048】次に、2系統の出力信号D1、D2はサウ
ンド制御加処理部8に入力される。リスナが入力部4に
より、サウンド効果を施すための入力情報を入力したと
き、制御データ変換処理部9は、入力情報をソフトウエ
ア上で使用するためのパラメータに変換し、このパラメ
ータに基づいて、サウンド制御加処理部8は第2のステ
レオ音源データD1、D2に対してサウンド制御処理が
施される。
【0049】入力部4により例えばポインティングデバ
イスなどで入力される3次元の入力情報は、制御データ
変換処理部9により音源位置を示すデータ、例えば、
X,Y,Zで示される直交座標、または極座標などのパ
ラメータ情報に変換される。また、入力部4によりプロ
グラムされた入力情報を入力するようにしても良い。
【0050】図5に示すように、サウンド制御処理部5
0は、入力信号D1、D2に対して制御データ変換処理
部9からの制御信号Ctにより時間差を付加して出力信
号Stを出力する時間差付加処理部51と、入力信号D
1、D2に対して制御データ変換処理部9からの制御信
号Clによりレベル差を付加して出力信号Slを出力す
るレベル差付加処理部52と、入力信号D1、D2に対
して制御データ変換処理部9からの制御信号Cfにより
周波数特性を付加して出力信号Sfを出力する周波数特
性付加処理部53とを有するように構成することができ
る。
【0051】なお、サウンド制御処理部50は、時間差
付加処理部51、レベル差付加処理部52または周波数
特性付加処理部53のいずれか一つを設けても良く、時
間差付加処理部51およびレベル差付加処理部52、レ
ベル差付加処理部52および周波数特性付加処理部5
3、時間差付加処理部51および周波数特性付加処理部
53のいずれか二つを設けても良い。
【0052】図5に示す端子54は、図1に示す入力信
号D1、D2側が対応し、図5に示す端子55は、図1
に示す出力信号S1、S2側が対応する。なお、入力信
号D1、D2は、前後、左右のデータが対称な特性とな
るデータで構成される場合には、図5に示すように入力
信号D1またはD2のうちの1個のデータを共通化して
使用し、サウンド制御処理部50内部において対称な特
性の信号に対する処理をすることもできる。
【0053】ここで、例えば、サウンド制御処理で変換
されたパラメータがリスナLの正面方向からの音源Sの
変位角度データであり、サウンド制御処理が時間差付加
処理により構成される場合には、図6に示すように時間
差付加処理部により、図9に示す特性のように角度に対
する時間差特性を入力信号D1、D2に対して付加する
ことにより、任意の角度に音像を定位させることができ
る。
【0054】ミドルウエア処理部10のサウンド制御処
理部8は、第2の音源データ3からの入力信号D1、D
2に対してサウンド制御処理として例えば時間差付加処
理を施す。
【0055】第2の音源データ3の出力信号D1、D2
はサウンド制御処理部8に入力される。時間差付加処理
部としてのサウンド制御処理部8の構成例を図6に示
す。図6の時間差付加処理部は、2系統の入力信号に対
して時間差を付加するものである。図6に示す時間差付
加処理部は、端子65と、遅延器61−1〜61−n
と、切り替えスイッチ62と、端子66と、端子67
と、遅延器63−1〜63−nと、切り替えスイッチ6
4と、端子68とを有して構成される。
【0056】入力信号D1は端子65に入力され、遅延
器61−1〜61−nに供給され、切り替えスイッチ6
2により選択された遅延器61−1〜61−nからの出
力に応じて、端子66から出力される出力信号S1tは
入力信号D1に対して時間差が付加される。
【0057】入力信号D2は端子67に入力され、遅延
器63−1〜63−nに供給され、切り替えスイッチ6
4により選択された遅延器63−1〜63−nからの出
力に応じて、端子68から出力される出力信号S2tは
入力信号D2に対して時間差が付加される。
【0058】音源からリスナの両耳に至る信号はリスナ
の正面方向からの角度によって、図9に示すような時間
差を生じる。図9において、回転角0度は図15に示す
リスナLの正面に音源Sが位置する状態である。図9に
おいて、例えば、音源SがリスナLに対して左方向に−
90度回転すると、Taに示すように右耳に到達する音
声は正面方向に対して到達時間が遅くなり、Tbに示す
ように左耳に到達する音声は正面方向に対して到達時間
が早くなり、時間差が生じる。
【0059】逆に、音源SがリスナLに対して右方向に
+90度回転すると、Taに示すように右耳に到達する
音声は正面方向に対して到達時間が早くなり、Tbに示
すように左耳に到達する音声は正面方向に対して到達時
間が遅くなり、時間差が生じる。
【0060】図1に戻って、入力部4からの入力指示に
よる制御データ変換処理部9からの制御信号C(Ct)
により、このような時間差を生じさせるように伝達関数
を畳み込んだデータを付加処理するために、図1に示し
た第2の音源データ3のステレオ出力D1、D2間にサ
ウンド制御処理部8によりこの時間差を付加することに
より、リスナの任意の音像定位位置を近似的に移動させ
た出力S1、S2を得ることができる。
【0061】以上説明したように、図1に示した音響信
号処理装置により、予め所定の前置処理としてデジタル
フィルタによるインパルス応答の畳み込み演算処理を施
されて記録媒体上にファイル等のデータとして保存され
た第2の音源データ3に対して、サウンド制御処理部8
においてリアルタイムで信号処理することにより、音像
をリスナの任意の位置に近似的に移動させて定位させる
ことが可能となる。
【0062】また、上述した説明では、サウンド制御処
理部8として、図6に示した時間差付加処理部を用いる
例を示したが、時間差付加処理部に対してレベル差付加
処理部をさらに加えて用いるようにしても良い。また、
時間差付加処理部に替えてレベル差付加処理部を用いる
ようにしても良い。
【0063】ここで、例えば、サウンド制御処理で変換
されたパラメータがリスナLの正面方向からの音源Sの
変位角度データであり、サウンド制御処理がレベル差付
加処理により構成される場合には、図7に示すようにレ
ベル差付加処理部により、図10に示す特性のように角
度に対するレベル差特性を入力信号D1、D2に対して
付加することにより、任意の角度に音像を定位させるこ
とができる。
【0064】レベル差付加処理部は、図7に示すように
構成することができる。図7において、レベル差付加処
理部は、端子73と、係数器71と、端子74と、端子
75と、係数器72と、端子76とを有して構成され
る。
【0065】図7において、レベル差付加処理部は、入
力部4からの入力指示による制御データ変換処理部9か
らの制御信号C(Cl)により、端子73に入力された
入力信号D1に対して係数器71においてレベルを更新
することによりレベル差が付加された出力信号S1lが
端子74に得られる。このようにして入力信号D1にレ
ベル差を付加することができる。
【0066】また、レベル差付加処理部は、入力部4か
らの指示による制御データ変換処理部9からの制御信号
C(Cl)により、端子75に入力された入力信号D2
に対して係数器72においてレベルを更新することによ
りレベル差が付加された出力信号S2lが端子76に得
られる。このようにして入力信号D2にレベル差を付加
することができる。
【0067】図15に示すように、音源SからリスナL
の両耳に至る信号は、0度で示すリスナLの正面方向か
らの角度によって、図10で示すようなレベル差を生じ
る。図10において、回転角0度は図15に示すリスナ
Lの正面に音源Sが位置する状態である。図10におい
て、例えば、音源SがリスナLに対して左方向に−90
度回転すると、Lbに示すように左耳に到達する音声は
正面方向に対してレベルが大きくなり、Laに示すよう
に右耳に到達する音声は正面方向に対してレベルが小さ
くなり、レベル差が生じる。
【0068】逆に、音源SがリスナLに対して右方向に
+90度回転すると、Lbに示すように左耳に到達する
音声は正面方向に対してレベルが小さくなり、Laに示
すように右耳に到達する音声は正面方向に対してレベル
が大きくなり、レベル差が生じる。
【0069】図1に戻って、入力部4からの指示による
制御データ変換処理部9からの制御信号C(Cl)によ
り、このようなレベル差を生じさせるように伝達関数を
畳み込んだデータを付加処理するために、図1に示した
第2の音源データ3のステレオ出力D1、D2間にサウ
ンド制御処理部8によりこのレベル差を付加することに
より、リスナの任意の音像定位位置を近似的に移動させ
た出力S1、S2を得ることができる。
【0070】また、上述した説明では、サウンド制御処
理部8として、図7に示したレベル差付加処理部を用い
る例を示したが、時間差付加処理部に対してレベル差付
加処理部および周波数特性付加処理部をさらに加えて用
いるようにしても良い。また、レベル差付加処理部に替
えて周波数特性付加処理部を用いるようにしても良い。
【0071】ここで、例えば、サウンド制御処理で変換
されたパラメータがリスナLの正面方向からの音源Sの
変位角度データであり、サウンド制御処理が周波数特性
付加処理により構成される場合には、図8に示すように
周波数特性付加処理部により、図11に示す特性のよう
に角度に対する周波数特性を入力信号D1、D2に対し
て付加することにより、任意の角度に音像を定位させる
ことができる。
【0072】周波数特性付加処理部は、図8に示すよう
に構成することができる。図8において、周波数特性付
加処理部は、端子85と、フィルタ81と、係数器82
と、端子86と、端子87と、フィルタ83と、係数器
84と、端子88とを有して構成される。
【0073】図8において、周波数特性付加処理部は、
入力部4からの指示による制御データ変換処理部8から
の制御信号C(Cf)により、端子85に入力された入
力信号D1に対してフィルタ81により通過処理された
所定の周波数帯域のみ係数器82においてレベルを更新
することにより所定の周波数帯域のみレベル差が付加さ
れた出力信号S1fが端子86に得られる。このように
して入力信号D1に所定の周波数帯域のみレベル差を付
加することができる。
【0074】また、レベル差付加処理部は、入力部4か
らの指示による制御データ変換処理部8からの制御信号
C(Cf)により、端子87に入力された入力信号D2
に対してフィルタ83により通過処理された所定の周波
数帯域のみ係数器84においてレベルを更新することに
より所定の周波数帯域のみレベル差が付加された出力信
号S2fが端子88に得られる。このようにして入力信
号D2に所定の周波数帯域のみレベル差を付加すること
ができる。
【0075】図15に示すように、音源SからリスナL
の両耳に至る信号は、0度で示すリスナLの正面方向か
らの角度によって、周波数帯域によって図11で示すよ
うなレベル差を生じる。図11において、回転角0度は
図15に示すリスナLの正面に音源Sが位置する状態で
ある。図15において、例えば、音源SがリスナLに対
して左方向に−90度回転すると、faに示すように左
耳に到達する音声は正面方向に対してレベルが大きくな
り、fbに示すように右耳に到達する音声は正面方向に
対してレベルが小さくなり、特に高周波数帯域において
レベル差が生じる。
【0076】逆に、音源SがリスナLに対して右方向に
+90度回転すると、fbに示すように左耳に到達する
音声は正面方向に対してレベルが小さくなり、faに示
すように右耳に到達する音声は正面方向に対してレベル
が大きくなり、特に高周波数帯域においてレベル差が生
じる。
【0077】図1に戻って、入力部4からの指示による
制御データ変換処理部9からの制御信号C(Cf)によ
り、このようなレベル差を生じさせるように伝達関数を
畳み込んだデータを付加処理するために、図1に示した
第2の音源データ3のステレオ出力D1、D2間にサウ
ンド制御処理部8によりこの所定の周波数帯域のみレベ
ル差を付加することにより、リスナの任意の音像定位位
置を近似的に移動させた出力S1、S2を得ることがで
きる。
【0078】このように、時間差付加処理部、レベル差
付加処理部、周波数特性付加処理部は同時に使用するこ
とも可能であり、図5に示したサウンド制御処理部50
においてカスケード接続して使用すればさらに品質の良
い音像移動を実現することができる。
【0079】また、音源データに対して目的とするサウ
ンド制御処理を任意に付加することにより音像定位をさ
らに改善することもできる。
【0080】
【発明の効果】この発明の音響信号処理装置は、音響再
生手段により音響を受聴する際に、第1の音源データが
ファイルデータとして供給され、この第1の音源データ
に対して所定の信号処理を施した後に再生することによ
り、入力手段により提供された情報に基づく音響効果処
理が施されるようにする音響信号処理装置において、上
記第1の音源データに対して所定のソフトウエアにより
予め所定の音響効果を付加するように前置信号処理が施
された第2の音源データを格納する第2の音源データ格
納部と、上記第2の音源データを上記第2の音源データ
格納部から読み出して上記音響再生手段により再生する
ときに、所定のモジュールに対して制御を行うミドルウ
エアにより上記入力手段からの制御情報に基づく音響制
御処理を上記第2の音源データに施す音響制御処理手段
とを備え、上記第2の音源データによる再生出力信号に
対して音響効果を制御するようにしたので、サウンド制
御処理を行うサウンド・ミドルウエアを提供する際に、
第1の音源データに対してサウンド効果情報を付加して
第2の音源データを生成するユーティリティー・ソフト
ウエアと、その第2の音源データを実際にゲーム・ソフ
トウエアあるいはパーソナルコンピュータ上で使用する
ためのミドルウエアとを一組にして提供することができ
るので、サウンド・ミドルウエアのみを提供する場合に
比べて、サウンド効果を得るために必要な処理を固定分
信号処理部と変化分信号処理部とに分割して、変化分信
号処理部におけるリアルタイムの演算処理を極端に低減
することができ、従って、ゲーム機の演算処理部やパー
ソナルコンピュータの演算処理部が実際にサウンド・ミ
ドルウエアを使用する際に演算処理部における演算処理
を大幅に低減することができるという効果を奏する。
【0081】また、この発明の音響信号処理装置は、上
述において、上記第2の音源データ格納部は、上記第1
の音源データに対して残響効果を付加した第2の音源デ
ータを格納し、上記音響制御処理手段は、第2の音源デ
ータによる再生出力信号に対する残響制御処理を行うの
で、予め残響効果が施された第2の音源データに対して
少ない演算処理で残響効果の制御処理を実行することが
できるという効果を奏する。
【0082】また、この発明の音響信号処理装置は、上
述において、上記第2の音源データ格納部は、上記第1
の音源データに対して周波数特性を付加した第2の音源
データを格納し、上記音響制御処理手段は、第2の音源
データによる再生出力信号に対する周波数特性制御処理
を行うので、予め周波数特性付加処理が施された第2の
音源データに対して少ない演算処理で周波数特性の制御
処理を実行することができるという効果を奏する。
【0083】また、この発明の音響信号処理装置は、上
述において、上記第2の音源データ格納部は、上記第1
の音源データに対してインパルス応答の畳み込み演算処
理を施した第2の音源データを格納し、上記音響制御処
理手段は、第2の音源データによる再生出力信号に対す
る音像定位制御処理を行うので、予めインパルス応答の
畳み込み演算処理が施された第2の音源データに対して
少ない演算処理で音像定位位置の制御処理を実行するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による音響信号処理装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】第2の音源データ生成部の構成例を示す図であ
る。
【図3】ミドルウエア処理部の構成例を示す図である。
【図4】他のミドルウエア処理部の構成例を示す図であ
る。
【図5】サウンド制御処理部の構成例を示す図である。
【図6】時間差付加処理部の構成例を示す図である。
【図7】レベル差付加処理部の構成例を示す図である。
【図8】周波数特性付加処理部の構成例を示す図であ
る。
【図9】頭部回転角と時間差との特性を示す図である。
【図10】頭部回転角とレベル差との特性を示す図であ
る。
【図11】頭部回転角と周波数との特性を示す図であ
る。
【図12】残響付加処理部の構成例を示す図である。
【図13】固定分信号処理部と変化分信号処理部を示す
図である。
【図14】ヘッドホン装置の構成を示す図である。
【図15】頭外音像定位型ヘッドホン装置の原理を示す
図である。
【図16】信号処理装置を示す図である。
【図17】FIRフィルタの構成例を示す図である。
【図18】デジタルフィルタの構成例を示す図である。
【図19】他の信号処理装置を示す図である。
【図20】従来の残響付加処理を示す図である。
【図21】従来の音像定位処理を示す図である。
【符号の説明】
1……第1の音源データ、2……ユーティリティーソフ
ト、3……第2の音源データ、4……入力部、5R,5
L……D/A変換器、6R,6L……増幅器、7R,7
L……ヘッドホン、8……サウンド制御処理部、9……
制御データ変換処理部、10……ミドルウエア処理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響再生手段により音響を受聴する際
    に、第1の音源データがファイルデータとして供給さ
    れ、この第1の音源データに対して所定の信号処理を施
    した後に再生することにより、入力手段により提供され
    た情報に基づく音響効果処理が施されるようにする音響
    信号処理装置において、 上記第1の音源データに対して所定のソフトウエアによ
    り予め所定の音響効果を付加するように前置信号処理が
    施された第2の音源データを格納する第2の音源データ
    格納部と、 上記第2の音源データを上記第2の音源データ格納部か
    ら読み出して上記音響再生手段により再生するときに、
    所定のモジュールに対して制御を行うミドルウエアによ
    り上記入力手段からの制御情報に基づく音響制御処理を
    上記第2の音源データに施す音響制御処理手段とを備
    え、上記第2の音源データによる再生出力信号に対して
    音響効果を制御するようにしたことを特徴とする音響信
    号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音響信号処理装置におい
    て、 上記第2の音源データ格納部は、上記第1の音源データ
    に対して残響効果を付加した第2の音源データを格納
    し、上記音響制御処理手段は、上記第2の音源データに
    よる再生出力信号に対する残響制御処理を行うことを特
    徴とする音響信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の音響信号処理装置におい
    て、 上記第2の音源データ格納部は、上記第1の音源データ
    に対して周波数特性を付加した第2の音源データを格納
    し、上記音響制御処理手段は、上記第2の音源データに
    よる再生出力信号に対する周波数特性制御処理を行うこ
    とを特徴とする音響信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の音響信号処理装置におい
    て、 上記第2の音源データ格納部は、上記第1の音源データ
    に対してインパルス応答の畳み込み演算処理を施した第
    2の音源データを格納し、上記音響制御処理手段は、上
    記第2の音源データによる再生出力信号に対する音像定
    位制御処理を行うことを特徴とする音響信号処理装置。
JP2001042107A 2001-02-19 2001-02-19 音響信号処理装置 Pending JP2002244683A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008056421A1 (fr) 2006-11-10 2008-05-15 Mitsubishi Electric Corporation Système d'affichage synthétisant une image de réseau

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008056421A1 (fr) 2006-11-10 2008-05-15 Mitsubishi Electric Corporation Système d'affichage synthétisant une image de réseau

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