JP2002244205A - プロジェクタの光学系及びプロジェクタ - Google Patents

プロジェクタの光学系及びプロジェクタ

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JP2002244205A
JP2002244205A JP2001039478A JP2001039478A JP2002244205A JP 2002244205 A JP2002244205 A JP 2002244205A JP 2001039478 A JP2001039478 A JP 2001039478A JP 2001039478 A JP2001039478 A JP 2001039478A JP 2002244205 A JP2002244205 A JP 2002244205A
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light
projector
illumination
relay
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JP2001039478A
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Koichi Akiyama
光一 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ライトバルブの画像表示領域を効率良く
照明することが可能なプロジェクタの光学系及びこれを
備えたプロジェクタを提供する。 【解決手段】 照明光学系130からの照明光を複数の
色光に分離し、分離された複数の色光のうち、他の色光
に比して液晶ライトバルブ160cまでの光路長が長い
色光をリレー光学系によって液晶ライトバルブ160c
へと導くようにしたプロジェクタの光学系において、リ
レー光学系に使用されるリレーレンズのうち、照明光学
系130の第一レンズアレイ131による一次像300
を再結像して液晶ライトバルブ160c上に二次像を形
成する第二リレーレンズ153を、一次像を形成した光
束のうち、照明エリアの境界線を形成した光束310に
対して収差が小さくなるように補正する非球面レンズで
構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロジェクタの光学
系に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、RGBの各色に対応して3枚
の液晶ライトバルブ等の光変調装置を用いたいわゆる3
板式のプロジェクタにおいては、近年の小型化の傾向に
伴って光学系をコンパクト化するために、一般的にクロ
スダイクロイックプリズムや、RGBの各色光束のう
ち、液晶ライトバルブまでの光路が他の色光に比して長
い色光束をその照度を低減させることなく液晶ライトバ
ルブに導くためのリレー光学系が用いられている。
【0003】このようなリレー光学系を用いたプロジェ
クタにおける公知の光学系を図5に示す。図5におい
て、プロジェクタ100は、光源110と、光源110
からの光を反射する反射鏡120と、反射鏡120から
の反射光の照度分布を均一化して、液晶ライトバルブの
画像表示領域を均一に照明するための照明光学系130
と、この照明光学系130から出射される光束Wを、
赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離すると共に赤色
光束R及び緑色光束Gをそれぞれ対応する液晶ライトバ
ルブに導く色光分離光学系140と、色光分離光学系1
40によって分離された各色光束のうち、光路の長い青
色光束Bを対応する液晶ライトバルブに導くリレー光学
系200と、各色光束を与えられた画像情報に従って変
調する液晶ライトバルブ160a、160b、160c
(特に区別しない場合は160と符号を付す。)と、変
調された各色光束を合成するクロスダイクロイックプリ
ズム170と、合成された光束を投写面180上に拡大
投写する投写レンズ190とを備えている。
【0004】照明光学系130は、第一レンズアレイ1
31と、第二レンズアレイ132と、重畳レンズ133
とを備えており、光源110から発せられた光を第一レ
ンズアレイ131によって複数の部分光束に分割し、そ
の部分光束のそれぞれを第二レンズアレイ132を介し
て重畳レンズ133に入射させ、入射された複数の部分
光束を、重畳レンズ133によって液晶ライトバルブ1
60の画像表示領域に重畳して照射するもので、このよ
うに重畳照明することにより液晶ライトバルブ160の
画像表示領域を均一に照明するものである。
【0005】ここで、この重畳照明による液晶ライトバ
ルブ160の照明エリアは、図6に示すように、液晶ラ
イトバルブ160の画像表示領域EAに対して所望のマ
ージンMを確保した大きさとなるように設定されてお
り、これにより液晶ライトバルブ160の画像表示領域
EAを正確且つ確実に照明するようになっている。
【0006】色光分離光学系140は、青緑反射ダイク
ロイックミラー141と緑反射ダイクロイックミラー1
42と、反射鏡143とを備え、これらにより照明光学
系130からの照明光Wが赤、緑、青の各色光束R、
G、Bに分離され、それぞれ対応する液晶ライトバルブ
160a、160b、160cに達するようになってい
る。
【0007】リレー光学系200は、3枚の単レンズ
(第一リレーレンズ201、第二リレーレンズ202、
コンデンサーレンズ203)と、これらの間にそれぞれ
配置された反射鏡204,205とを備えている。第一
リレーレンズ201は、第一レンズアレイ131の一次
像の結像面付近に配置され、一次像を形成した光束を第
二リレーレンズ202に集光する機能を有し、第二リレ
ーレンズ202は第一リレーレンズ201から導かれた
光束を再結像して液晶ライトバルブ160c上に二次像
を形成する機能を有し、コンデンサーレンズ203は、
第二リレーレンズ202からの光束をその中心軸(主光
線)に対して平行な光束に変換する機能を有するもので
ある。かかる構成により、第二レンズアレイ132から
出射された各部分光束は、第一リレーレンズ201に入
射された後、反射鏡204によって第二リレーレンズ2
02へと導かれ、そして、反射鏡205によってコンデ
ンサーレンズ203へと導かれ、ここで平行光束となっ
て図6に示した照明エリアをもって液晶ライトバルブ1
60を照明するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
プロジェクタ100において、リレー光学系200の結
像関係において重要な役割を有する第二リレーレンズ2
02には、通常球面単レンズが用いられており、当該レ
ンズはかなり大きな収差を持っていることから、リレー
光学系200を経由した青色光束Bによる照明エリア
は、収差の影響を受けて境界線がぼけてしまう。すなわ
ち、図7に示すように、第一レンズアレイ131の一次
像400を形成した光束のうち、照明エリアの境界線を
形成した光束410が、第二リレーレンズ202に入射
された後、コンデンサーレンズ203を透過して液晶ラ
イトバルブ160cに達するが、このとき、図中の点線
円A内に示されているように、第二リレーレンズ202
の収差の影響を受けて液晶ライトバルブ160c上で一
点に集中せず、ぼけてしまう。
【0009】図8(a)は、収差の影響を受けた照明エ
リアを示す図、(b)はこのときの光強度分布状態を示
す図で、これらの図に示されているように、照明エリア
の境界線部分でその光強度分布が曲線となり、すなわち
光強度にムラがあり境界線がぼけてしまう。このため、
液晶ライトバルブ160cをムラなく確実に照明するた
めに、現状ではリレー光学系を用いない他の色光の光路
よりもマージンMを大きく取る(投影倍率を上げる)方
法が採用されている。
【0010】しかしながら、この方法では、マージンM
を大きくした分だけ液晶ライトバルブ160cに照射さ
れる光の照度が低くなってしまうため、近年の液晶プロ
ジェクタの高輝度化に反する結果を招いていた。そこ
で、第二リレーレンズ202を球面レンズのままにし、
他のレンズ枚数を増やすことで収差を減らし、マージン
Mを大きくする必要性を排除する方法も考えられるが、
この方法はコストアップ、システムの大型化につながる
ため有効な手段とは言えない。また、単純に第二リレー
レンズ202を非球面レンズ化するとしても、実際上全
ての収差を補正する非球面レンズの作成は困難であっ
た。
【0011】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、照明エリアの境界線を形成した光束に対する収差
を補正した非球面を第二リレーレンズに設け、液晶ライ
トバルブの画像表示領域の周囲に設けるマージンを少な
くして光源からの光を有効に利用し、液晶ライトバルブ
の画像表示領域を効率良く照明することが可能なプロジ
ェクタの光学系及びこれを備えたプロジェクタを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様に係
るプロジェクタの光学系は、照明光学系からの照明光を
複数の色光に分離し、分離された複数の色光のうち、他
の色光に比して光変調装置までの光路長が長い色光をリ
レー光学系によって光変調装置へと導くようにしたプロ
ジェクタの光学系において、リレー光学系に使用される
リレーレンズのうち、照明光学系による一次像を再結像
して光変調装置上に二次像を形成するリレーレンズを、
一次像を形成した光束のうち、照明エリアの境界線を形
成した光束に対して収差が小さくなるように補正する非
球面レンズで構成したものである。
【0013】本発明によれば、照明エリアの境界線が良
好に結像するようになるので、光変調装置の画像表示領
域の周囲に確保するマージンを少なくすることが可能と
なり、よって、照明光の利用率を向上させて、光変調装
置の画像表示領域を効率良く照明することが可能とな
る。
【0014】本発明の他の態様に係るプロジェクタの光
学系は、非球面の形状を、非球面と照明光学系の光軸と
の交点を原点とした光軸に軸対象なrθZ円柱座標系に
おける座標値をr及びZとし、近軸曲率半径をcとし、
円錐定数をKとしたとき、
【数3】 において、K<−1を満足する形状としたものである。
【0015】本発明によれば、非球面の形状を容易に決
定することができ、また、この式に基づいてその非球面
の形状が決定されたリレーレンズを用いることにより、
照明エリアの境界線を形成した光束に対しての収差を更
に小さくすることができる。その結果、照明エリアの境
界線をより良好に結像させることができるため、マージ
ンを更に小さくすることが可能となり、より効率良く光
変調装置の画像表示領域を照明することが可能となる。
また、高次の非球面係数を用いずに収差補正を行うた
め、単純なレンズ形状となり、加工が簡単で生産性の向
上にも寄与する。
【0016】本発明の他の態様に係るプロジェクタの光
学系は、非球面の形状を、非球面と照明光学系の光軸と
の交点を原点とした光軸に軸対象なrθZ円柱座標系に
おける座標値をr及びZとし、近軸曲率半径をcとし、
第n次の非球面係数をAnとし、円錐定数をKとしたと
【数4】 において、K<−1を満足する形状としたものである。
【0017】本発明によれば、高次の非球面係数で収差
補正を行うので、更に良好に収差補正が可能となり、よ
り効率良く光変調装置の画像表示領域を照明することが
可能となる。
【0018】本発明の他の態様に係るプロジェクタの光
学系は、非球面の形状を、一次像を形成した光束のう
ち、像高が所定範囲内の光線の収差が小さくなるように
補正する非球面形状とすることで照明エリアの境界線を
形成した光束に対して収差が小さくなるように補正する
非球面形状を得るものとする。なお、所定範囲とは、光
変調装置の画像表示領域のアスペクト比に応じて特定さ
れるものである。
【0019】本発明によれば、所定範囲内の光線の収差
さえ補正すれば、良好に結像された照明エリアの境界線
を得ることが可能となる。
【0020】本発明の一つの態様に係るプロジェクタの
光学系は、前記収差としてディストーション及び/又は
像面湾曲を補正するものである。
【0021】本発明によれば、ディストーション及び/
又は像面湾曲が良好に補正されて照明エリアの境界線が
きれいに結像し、よってマージンを少なくでき、より効
率良く光変調装置の画像表示領域を照明することが可能
となる。
【0022】本発明の一つの態様に係るプロジェクタ
は、上記の何れかに記載のプロジェクタの光学系を備え
てなるものである。
【0023】本発明によれば、上記の効果を奏するプロ
ジェクタを得ることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
るプロジェクタの光学系におけるリレー光学系の説明
図、図2は図1のリレー光学系が組み込まれたプロジェ
クタの光学系を示す図で、その構成は、従来の図5に示
した構成において、リレー光学系200を変更したもの
で、その他の構成は図5と同じである。機能が同じ部分
には同符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0025】プロジェクタ1は、例えばメタルハライド
ランプ等の高輝度ランプで構成される光源110と、光
源110からの光を反射する回転放物面を有する反射鏡
120と、反射鏡120からの反射光の照度分布を均一
化して、液晶ライトバルブの画像表示領域を均一に照明
するための照明光学系130と、この照明光学系130
から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、
G、Bに分離すると共に赤色光束R及び緑色光束Gをそ
れぞれ対応する液晶ライトバルブに導く色光分離光学系
140と、色光分離光学系140によって分離された各
色光束のうち、光路の長い青色光束Bを対応する液晶ラ
イトバルブに導くリレー光学系150と、各色光束を与
えられた画像情報に従って変調する光変調装置としての
液晶ライトバルブ160a、160b、160c(特に
区別しない場合は160と符号を付す)と、変調された
各色光束を合成するクロスダイクロイックプリズム17
0と、合成された光束を投写面180上に拡大投写する
投写レンズ190とを備えている。
【0026】照明光学系130は、第一レンズアレイ1
31と、第二レンズアレイ132と、重畳レンズ133
とを備えており、光源110から発せられた光を第一レ
ンズアレイ131によって複数の部分光束に分割し、そ
の部分光束のそれぞれを第二レンズアレイ132を介し
て重畳レンズ133に入射させ、入射された複数の部分
光束を、重畳レンズ133によって液晶ライトバルブ1
60の画像表示領域EA上に重畳して照射するもので、
このように重畳照明することにより画像表示領域EAを
均一に照明するようにしている。なお、画像表示領域E
Aについては、先の図6を参照されたい。
【0027】色光分離光学系140は、青緑反射ダイク
ロイックミラー141と緑反射ダイクロイックミラー1
42と、反射鏡143とを備えている。青緑反射ダイク
ロイックミラー141は、照明光学系130からの照明
光の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑
色成分とを反射する。透過した赤色光束Rは、反射鏡4
3で反射されて、液晶ライトバルブ160aに達する。
一方、青緑反射ダイクロイックミラー141で反射され
た青色光束Bと緑色光束Gのうち、緑色光束Gは緑反射
ダイクロイックミラー142によって反射され、液晶ラ
イトバルブ160bに達する。一方、青色光束Bは、緑
反射ダイクロイックミラー142も透過してリレー光学
系150へと入射する。
【0028】リレー光学系150は、青色光束Bを対応
する液晶ライトバルブ160cに導く光路中に設けら
れ、青色光束Bをその強度を維持したまま液晶ライトバ
ルブ160cまで導くものであり、第二リレーレンズ1
53に集光する第一リレーレンズ151と、反射鏡15
2と、本発明の特徴を有する第二リレーレンズ153
と、反射鏡154と、コンデンサーレンズ155とを備
えている。
【0029】第一リレーレンズ151は、図1に示すよ
うに第一レンズアレイ131の一次像300の結像面付
近に配置され、第一レンズアレイ131の一次像300
を形成した光束は、反射鏡152で反射されて第二リレ
ーレンズ153へと集光され、第二リレーレンズ153
によって液晶ライトバルブ160c上で再結像して二次
像を形成し、液晶ライトバルブ160cの画像表示領域
EAをその周囲に所定のマージンを持った照明エリアで
照明する。このとき、第二リレーレンズ153からの出
射光は反射鏡154で反射され、コンデンサーレンズ1
55によって平行な光束に変換されて液晶ライトバルブ
160cに達するようになっている。
【0030】各液晶ライトバルブ160は、図示しない
外部の制御回路から与えられた画像情報に従って、それ
ぞれの色光を変調して画像を形成する光変調手段として
の電気光学装置に相当するもので、ここで変調された各
色光束は、ダイクロイックプリズム170によって合成
され、合成された光束は投写レンズ190によって投写
面180上に拡大投写される。
【0031】本実施の形態のプロジェクタ1の光学系に
おいては、リレー光学系150を経由する青色光束Bに
ついて、その青色光束Bによる照明エリアの境界線が液
晶ライトバルブ160c上できれいに結像するようにリ
レー光学系150を構成するもので、このように構成す
ることで、従来のようにリレー光学系150を経由させ
ない他の色光束よりもマージンを大きく確保する必要を
無くして、液晶ライトバルブ160の画像表示領域EA
を効率良く照明することを可能としたものである。
【0032】ここで、照明エリアの境界線がきれいに結
像するとは、第二レンズアレイ132の一次像300を
形成した光束のうち、照明エリアの境界線を形成した光
束310に対しての収差、特にディストーション及び像
面湾曲が小さくなるように補正することをいい、具体的
には図3に示すように、リレー光学系150の最大像高
をhとするとき、像高h’〜hの範囲の光線の収差を補
正することに相当する。なお、h’は、最大像高h及び
液晶ライトバルブ160の画像表示領域EAのアスペク
ト比(横Wと縦Hの寸法の比率)によって特定され、具
体的に例えばアスペクト比が4:3の場合においては、
0.6hとなり、この場合、像高0.6h〜hの範囲の
光線の収差を補正すればよいことになる。また、液晶ラ
イトバルブ60の画像表示領域EAのアスペクト比が1
6:9の場合においては、0.663hとなり、この場
合、像高0.663h〜hの範囲の光線の収差を補正す
ればよいことになる。
【0033】本実施の形態では、像高h’〜hの範囲の
光線の収差を補正する手段として、リレー光学系150
の第二リレーレンズ153に以下の条件を満足する非球
面レンズを使用することを特徴とする。すなわち、この
非球面の形状を、以下の(1)式において、円錐定数K
が、K<−1を満足する形状とするものである。
【0034】
【数5】
【0035】ここで、r、Zは非球面と照明光学系13
0から出射される光束の中心軸である光軸110ax
(ここでは光源110から出射される光束の中心軸であ
る光源光軸と一致する)との交点を原点とした光軸11
0axに軸対象なrθZ円柱座標系における座標値であ
る。なお、rは前記原点からの光軸直交方向の距離、Z
は原点からの光軸方向の距離である。また、cは近軸曲
率半径、Anは第n次の非球面係数である。なお、この
ような円錐定数については、特開平2000-347293号公報
にもその記載がある。
【0036】なお、左辺第3項は十分に小さな値である
ため、本実施の形態ではこの左辺第3項を省略した以下
の(2)式において、円錐定数Kが、K<−1を満足す
る非球面形状とする。ここで、円錐定数KがK<−1で
あるとき、非球面の形状は双曲面となる。
【0037】
【数6】
【0038】ここで、図1に戻る。図1は、第二リレー
レンズ153を上述の非球面を有するように構成した場
合の光路図ある。図1には、第一レンズアレイ131の
一次像300を形成した光束のうち、照明エリアの境界
線を形成した光束310が、図中の点線円A内に示すよ
うに液晶ライトバルブ160c上に良好に結像する様子
が示されている。この場合の照明状態は次の図に示すよ
うになる。
【0039】図4は本発明の一実施の形態のプロジェク
タの光学系を採用した場合の照明状態を示す図で、
(a)は照明エリアを示しており、(b)は光強度分布
を示している。図に示されているように、照明エリアの
境界線はディストーション及び像面湾曲が良好に補正さ
れてきれいに結像している。
【0040】このように、本実施の形態によれば、第二
リレーレンズ153の非球面の形状を上記(2)式おい
て円錐定数KがK<−1を満足する形状としたことによ
り、第一レンズアレイ131の一次像300を形成した
光束のうち、照明エリアの境界線を形成した光束310
に対する収差、特にディストーション及び像面湾曲が良
好に補正され、境界線がぼけることなくきれいに結像す
るので、従来に比べてマージンを少なくすることが可能
となる。これにより、光源110からの照明光の利用率
を高めて液晶ライトバルブ160cを効率良く照明する
ことが可能となる。
【0041】また、非球面の形状を特定する式として、
高次の非球面係数を用いない(2)式を用いるようにし
たので、非球面の形状を容易に決定することができ、ま
た非球面の形状が複雑になりすぎないため、加工が簡単
で生産性の面でも有効である。
【0042】なお、本実施の形態においては、非球面の
形状を特定する式として上記(2)式を用いるとして説
明したが、(1)式を用いても良く、この場合、非球面
の形状は多少複雑になるものの、(1)式を用いた場合
に比して更に収差補正を良好に行うことが可能となる。
【0043】また、本実施の形態においては、反射鏡1
20を回転放物面を有した反射鏡として説明したが、回
転楕円面を有する反射鏡と、その反射鏡で反射された光
を光源光軸に対して平行にする平行化レンズとの組み合
わせで用いてもよい。
【0044】なお、本実施の形態では、透過型のプロジ
ェクタ1に本発明の光学系を適用した場合を例に説明し
ているが、本発明は反射型のプロジェクタにも適用する
ことが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶ライ
トバルブ等の光変調手段としての電気光学装置が光を透
過するタイプであることを意味しており、「反射型」と
は液晶ライトバルブ等の電気光学装置が光を反射するタ
イプであることを意味している。反射型の電気光学装置
を採用したプロジェクタでは、クロスダイクロイックプ
リズムが光を赤、緑、青の3つの光に分離する色光分離
手段として利用されるとともに、変調された3つの光を
合成して同一の方向に出射する色光合成手段としても利
用されることがある。反射型のプロジェクタに本発明を
適用した場合にも、透過型のプロジェクタと略同様の効
果を得ることができる。
【0045】また、本実施の形態においては、光変調用
電気光学装置として液晶ライトバルブを用いた例を示し
ているが、これに限られたものではなく、例えばマイク
ロミラーを用いた装置であっても良い。また、本実施の
形態においては、投写像を観察する方向から投写を行う
前面投写型表示装置を例に説明したが、投写像を観察す
る方向とは反対側から投写を行う背面投写型プロジェク
タに本発明の光学系を適用することも可能である。
【0046】また、本実施の形態では、3つの液晶ライ
トバルブを用いたいわゆる3板方式のプロジェクタにお
いて本発明の光学系を適用した場合を例に示したが、液
晶ライトバルブを2枚又は4枚用いた2板方式又は4板
方式のプロジェクタにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るプロジェクタの光
学系におけるリレー光学系の説明図である。
【図2】図1のリレー光学系が組み込まれたプロジェク
タの光学系を示す図である。
【図3】補正範囲の説明図である。
【図4】図1のリレー光学系を採用した場合の照明状態
を示す図で、(a)は照明エリアを示す図、(b)は光
強度分布を示す図である。
【図5】リレー光学系を用いたプロジェクタの光学系を
示す図である。
【図6】マージンの説明図である。
【図7】従来のリレー光学系における収差の影響を示す
説明図である。
【図8】従来のリレー光学系を用いた場合の照明状態を
示す図で、(a)は照明エリアを示す図、(b)は光強
度分布を示す図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ 30 照明光学系 50 リレー光学系 53 第二リレーレンズ 160a、160b、160c 液晶ライトバルブ 310 照明エリアの境界線を形成した光束 EA 画像表示領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光学系からの照明光を複数の色光に
    分離し、分離された複数の色光のうち、他の色光に比し
    て光変調装置までの光路長が長い色光をリレー光学系に
    よって前記光変調装置へと導くようにしたプロジェクタ
    の光学系において、 前記リレー光学系に使用されるリレーレンズのうち、前
    記照明光学系による一次像を再結像して前記光変調装置
    上に二次像を形成するリレーレンズを、前記一次像を形
    成した光束のうち、照明エリアの境界線を形成した光束
    に対して収差が小さくなるように補正する非球面レンズ
    で構成したことを特徴とするプロジェクタの光学系。
  2. 【請求項2】 前記非球面の形状は、前記非球面と前記
    照明光学系の光軸との交点を原点とした光軸に軸対象な
    rθZ円柱座標系における座標値をr及びZとし、近軸
    曲率半径をcとし、円錐定数をKとしたとき、 【数1】 において、K<−1を満足する形状であることを特徴と
    する請求項1記載のプロジェクタの光学系。
  3. 【請求項3】 前記非球面の形状は、前記非球面と前記
    照明光学系の光軸との交点を原点とした光軸に軸対象な
    rθZ円柱座標系における座標値をr及びZとし、近軸
    曲率半径をcとし、第n次の非球面係数をAnとし、円
    錐定数をKとしたとき、 【数2】 において、K<−1を満足する形状であることを特徴と
    する請求項2記載のプロジェクタの光学系。
  4. 【請求項4】 前記非球面の形状は、前記一次像を形成
    した光束のうち、像高が所定範囲内の光線の収差が小さ
    くなるように補正する非球面形状とすることで前記照明
    エリアの境界線を形成した光束に対して収差が小さくな
    るように補正する非球面形状を得るものとし、前記所定
    範囲は、前記光変調装置の画像表示領域のアスペクト比
    に応じて特定されるものであることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3の何れかに記載のプロジェクタの光学
    系。
  5. 【請求項5】 前記収差は、ディストーション及び/又
    は像面湾曲であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4の何れかに記載のプロジェクタの光学系。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    プロジェクタの光学系を備えてなることを特徴とするプ
    ロジェクタ。
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