JP2002243406A - 厚み測定装置及び同装置を用いた画像記録装置 - Google Patents

厚み測定装置及び同装置を用いた画像記録装置

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JP2002243406A
JP2002243406A JP2001033556A JP2001033556A JP2002243406A JP 2002243406 A JP2002243406 A JP 2002243406A JP 2001033556 A JP2001033556 A JP 2001033556A JP 2001033556 A JP2001033556 A JP 2001033556A JP 2002243406 A JP2002243406 A JP 2002243406A
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thickness
offset
measuring device
output
circuit
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JP2001033556A
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Shunji Muraoka
俊二 村岡
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Hosiden Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚み検知部のオフセットにバラツキがあった
としても、対象物の厚みを正確に測定することができる
ようにする。 【構成】 対象物である用紙Pの厚みを検知し検知信号
αとして出力する磁界センサ20を用いた厚み検知部1
と、厚み検知部1の出力のオフセットを調整するオフセ
ット調整部22、検知信号α’に基づいて用紙Pの厚み
を測定するとともにオフセット調整部2のオフセット調
整量を制御する測定制御部31とを備えている。測定制
御部31はマイコン3であって、厚み検知部1のオフセ
ット初期値がデータとして予め用意されており、厚み測
定前に厚み検知部1の出力値と前記オフセット初期値と
の偏差であるオフセット調整量を求め、厚み測定中に当
該オフセット調整量を調整指令信号βとしてオフセット
調整部に出力する構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はPPC(Plain Pape
r Copier) 、LBP(Laser Beam Printer) 等の画像記
録装置等に利用されるもので、用紙等の厚みを測定する
厚み測定装置及び同装置を用いた画像記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセス方式のプリンタにおい
ては、用紙の厚みとは無関係にトナー定着温度を定値制
御するようにすると、トナーの定着性が低下し、画質の
品位が低下する要因になることから、用紙の厚みを検知
し、この検知結果に応じてトナー定着温度を変化させる
機能を有するものがある。用紙の厚みを検知するために
この種のプリンタには厚み測定装置が備えられている。
【0003】従来の厚み測定装置としては、半導体レー
ザやポテンションメータを使用したものが一般的であっ
たが、低コスト化及び高精度化の要請から、特開2000-1
46510 号公報又は特開2000-321011 号公報に開示されて
いるように磁界センサを使用した構成のものが採用され
るに至っている。
【0004】この厚み測定装置の代表的な構成を図2及
び図6を参照して説明する。なお、図2は本発明の実施
の形態を説明するための図であるが、同図を借りて同装
置を説明することにする。
【0005】同装置は図2に示すようにべース板105
の表面上の用紙Pの厚みを検知する装置であって、用紙
Pの面上に当接する位置に配置されており且つ当該当接
により位置変位するように移動自在に設けられた可動コ
ア10と、べース板105の裏面側に取り付けられてお
り且つ可動コア10が作る磁界の大きさを用紙Pの厚み
として検知する磁界センサ20’とを備えた基本構成と
なっている。
【0006】磁界センサ20’は、図6に示すように互
いが磁気的に結合しており且つ可動コア10の位置変位
に応じてインダクタンスが変化するように配置されたコ
イルL1、L2と、一定の発振周波数fで発振しその信
号をコイルL1に出力する発振回路21と、コイルL1
に並列接続されており同コイルとの間で共振回路221
を構成するコンデンサC1と、コイルL2に並列接続さ
れており同コイルとの間で共振回路222を構成するコ
ンデンサC2と、共振回路222から出力された信号を
検波して検知信号αを生成する検波回路23と、検波回
路23から出力された検知信号を電流増幅するバッファ
アンプOP1とを有した構成となっている。共振回路2
21、222とで同調回路22が構成されている。
【0007】即ち、用紙Pの厚みに応じて可動コア10
が位置変位すると、これに応じて可動コア10とコイル
L1、L2との間のインダクタンスが変化する。これに
伴って同調回路22の同調状態が変化することから、可
動コア10の位置変位が僅かであっても、磁界センサ2
0’の出力電圧が大きく変化する。よって、用紙Pの厚
みを高精度で検知することが可能となる。図7は用紙P
の厚みと磁界センサ20’の出力電圧との関係を示して
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
厚み測定装置による場合、以下に述べる理由により磁界
センサ20’のオフセット電圧にバラツキが生じ易いと
いう欠点がある。
【0009】まず、磁界センサ20’の取り付けに誤差
があると、可動コア10に対するコイルL1、L2との
位置関係が変化し、両者の間のインダクタンスが設計通
りの値を示さなくなる。また、電子写真プロセス方式の
プリンタには、磁界センサ20’の周辺に光源や定着用
発熱体等が設けられており、これらの熱源により環境温
度の変化にすると、これに応じて上記インダクタンスが
変動する。このようにインダクタンスが変化すると、こ
れが磁界センサ20’のオフセット電圧のバラツキとし
て現われる。磁界センサ20’に供給される電源電圧に
バラツキがあったときも同様の結果となる。
【0010】磁界センサ20’のオフセット電圧がV0
からV0 ±Δvに変化すると、磁界センサ20’の測定
特性は図7中破線に示すように変化する結果となる。も
っとも、磁界センサ20’の取り付け誤差や電源電圧の
バラツキについては調整可能であるものの、環境温度の
変化については、恒温槽等の別の手段を用いない限り対
応することは不可能である。その結果、常に安定した紙
厚の測定精度を保つことができない。このように磁界セ
ンサ20’のオフセット電圧にバラツキがあるから、磁
界センサ20’の出力信号を増幅する増幅器のゲインを
高く設定することができず、これらの点が装置の高性能
化を図る上で大きな問題となっている。これは上記した
センサだけの特有の問題ではなく、ホール素子センサ等
を用いたときも同様の問題が指摘されている。
【0011】本発明は上記した背景の下で創作されたも
のであり、その目的とするところは、厚み検知部のオフ
セットにバラツキがあったとしても、対象物の厚みを正
確に測定することが可能な厚み測定装置及び同装置を用
いた画像記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る厚み測定装
置は、対象物の厚みを検知し検知信号として出力する厚
み検知部と、厚み検知部の出力のオフセットを調整する
オフセット調整部と、前記検知信号に基づいて対象物の
厚みを測定するとともにオフセット調整部のオフセット
調整量を制御する測定制御部とを具備し、測定制御部
は、厚み検知部のオフセット初期値がデータとして予め
用意されており、厚み測定前に厚み検知部の出力値と前
記オフセット初期値との偏差であるオフセット調整量を
求め、厚み測定中に当該オフセット調整量を調整指令信
号としてオフセット調整部に出力する構成となっている
ことを特徴としている。
【0013】このような構成による場合、厚み検知部か
ら出力された検知信号が測定制御部に入力されると、当
該信号に基づいて対象物の厚みが測定制御部により測定
される。厚み検知部の出力のオフセットが何らかの要因
で変化すると、これに応じて厚み検知部の出力値とその
オフセット初期値との偏差が大きくなる。測定制御部に
おいては、厚み測定前に当該偏差であるオフセット調整
量が求められ、厚み測定中に当該オフセット調整量が調
整指令信号としてオフセット調整部に出力される。オフ
セット調整部により厚み検知部の出力のオフセットが当
該信号に基づいて調整される。その結果、厚み検知部の
出力のオフセットが何らかの要因で変化しても、測定制
御部において正確な対象物の厚みが測定されることにな
る。
【0014】本発明に係る厚み測定装置を備えた画像表
示装置は、用紙の種類又はその厚みに応じて定着温度、
記録ヘッド駆動時間又は記録ヘッドと用紙との間隔を変
化させる機能を有した装置であって、上記厚み測定装置
により対象物としての用紙の厚みを測定し、当該測定結
果に応じて定着温度、記録ヘッド駆動時間又は記録ヘッ
ドと用紙との間隔を変化させる構成となっている。
【0015】このような構成による場合、用紙の厚みが
変化すると、これに応じて定着温度、記録ヘッド駆動時
間又は記録ヘッドと用紙との間隔が自動的に調整され
る。上記したように厚み測定装置により測定される用紙
の厚みが正確であるので、結果として、定着温度、記録
ヘッド駆動時間又は記録ヘッドと用紙との間隔の自動調
整も正確に行われることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。ここでは厚み測定装置を備えた画
像記録装置として電子写真プロセス方式のレーザプリン
タを例に掲げて詳しく説明する。
【0017】図1は画像記録装置に備えられた厚み測定
装置の回路図、図2は同厚み測定装置の厚み検知部の基
本構成を説明するための模式図、図3は同厚み測定装置
の測定制御部であるマイコンにより処理されるオフセッ
ト調整用プログラム及び厚み測定用プログラムのフロー
チャート、図4は同厚み測定装置の変形例を説明するた
めの回路図、図5は同厚み測定装置の他の変形例を説明
するための回路図である。
【0018】この画像記録装置は、図2中左側に配置さ
れた用紙供給カセット(図示省略)内の用紙Pをフィー
ドローラ104により取り出すとともに、図中右側に配
置された記録ヘッド部(図示省略)にベース板105上
に沿わしめて送り出し、記録ヘッド部により用紙Pに対
して印刷を行う基本構成となっている。同装置は用紙P
の厚みに応じてトナー定着温度を変化させる機能を有し
ており、この機能を発揮させるために、図1及び図2に
示すような用紙Pの厚みを測定する厚み測定装置Aが備
えられている。
【0019】なお、図1中3は画像記録装置の全体を制
御するマイコンである。マイコン3のA/D入力ポート
32、D/A出力ポート33には、厚み測定装置Aが接
続されている一方、I/O出力ポートにはトナー定着温
度を調整する定着温度調整回路101等が接続されてい
る。
【0020】厚み測定装置Aはべース板105の表面上
にある対象物としての用紙Pの厚みを測定する装置であ
り(図2参照)、用紙Pの厚みを検知し検知信号αとし
て出力する厚み検知部1(図2及び図1参照)と、厚み
検知部1の出力のオフセットを調整するオフセット調整
部2(図1参照)と、厚み検知部1の出力に基づいて用
紙Pの厚みを測定するとともにオフセット調整部2のオ
フセット調整量を制御する測定制御部31とを備えてい
る。
【0021】測定制御部31としてここではマイコン3
を用いている。即ち、マイコン3に備えられたプログラ
ムメモリに図3に示すプログラム(正確には図3(a)
に示すオフセット調整用プログラム)を新たに追加する
ことにより、マイコン3が測定制御部31としての機能
を発揮するようになっている。
【0022】測定制御部31は、厚み測定前に厚み検知
部1の出力値と予め用意された厚み検知部1のオフセッ
ト初期値(詳しくは後述する)との偏差であるオフセッ
ト調整量を求め、厚み測定中に当該オフセット調整量を
調整指令信号βとしてオフセット調整部2に出力する構
成となっている。ここでは、オフセット調整量に応じた
電圧をマイコン3のD/A出力ポート33から調整指令
信号βとしてオフセット調整部2にアナログ出力してい
る。このような調整指令信号βがオフセット調整部2に
入力されると、厚み検知部1のオフセットが自動的に調
整されるようになっている。以下、厚み測定装置Aの各
構成部を順次詳しく説明する。
【0023】厚み検知部1は、図2に示すように用紙P
の面上に当接する位置に配置されており且つ当該当接に
より位置変位するように移動自在に設けられた可動コア
10(可動磁性体に相当する)と、可動コア10が作る
磁界の変位を用紙Pの厚みとして検知する磁界センサ2
0とを有した構成となっている。
【0024】可動コア10はニッケル亜鉛系フェライト
等からなる略直方体のマグネットであって、画像記録装
置のフレーム106にスプリング107を介して取り付
けられている。このスプリング107により可動コア1
0がベース板105を加重Fでもって押し付けられてい
る。用紙Pがないときには可動コア10の下面がベース
板B105に直接に当接している。加重Fの大きさは、
用紙Pが可動コア10とベース板105との間に入り込
み、用紙Pの厚みに応じて可動コア10が無理なく上方
向に位置変位するような値に設定されている。用紙Pが
可動コア10とベース板105との間にスムーズに入り
込むように、可動コア10の下面の両端には図示のよう
な湾曲面11が各々形成されている。
【0025】なお、磁界センサ20はオフセット調整部
2とともに同一基板(図示せす)上に実装されており、
同基板は略円筒状をなした樹脂性のケース201内に収
納されている。ケース201は可動コア10に対向した
位置に配置されており、ベース板105の裏面側に固定
されている。
【0026】磁界センサ20は、図1に示すように互い
が磁気的に結合しており且つ可動コア10の位置変位に
応じてインダクタンスが変化するように配置されたコイ
ルL1、L2(第1、第2のコイルに相当する)と、一
定の発振周波数fで発振しその信号をコイルL1に出力
する発振回路21と、コイルL1に並列接続されており
同コイルとの間で共振回路221を構成するコンデンサ
C1と、コイルL2に並列接続されており同コイルとの
間で共振回路222を構成するコンデンサC2と、共振
回路222から出力された信号を検波して検知信号αを
生成する検波回路23と、検波回路23から出力された
検知信号αを電流増幅するバッファアンプOP1とを備
えている。共振回路221、共振回路222とで同調回
路22が構成されている。なお、Vccは電源電圧を示
している。
【0027】発振回路21はセラミック発振子CO、抵
抗R1、R2、コンデンサC3、トランジスタQ1等か
ら構成されており、一定の発振周波数fで発振するよう
になっている。発振周波数fは専ら経済的な理由により
数MHzから数十MHzに選定されている。即ち、周波
数を低くすると、コイルL1、L2のインダクタンス及
びコンデンサC1、C2のキャパシタンスが大きくなり
寸法的に大きいものを用いることが必要になる一方、周
波数を高くすると、回路設計上の取り扱いが難しくなり
コストアップを招来するからである。また、共振器とし
てセラミック発振子COを用いたのは、水晶発振子等に
比べて安価であり、容易に発振周波数fの安定化を図る
ことができるという理由からである。
【0028】ここでは、発振回路21を安定して発振さ
せるために、共振回路221の共振周波数を発振周波数
fより小さく設定し、共振回路222の共振周波数を発
振周波数fより大きく設定している。また、周囲温度の
変化に対する安定性を向上させるために、ここではコイ
ルL2とコンデンサC2について互いの温度特性が逆に
なるものを用いることにより、温度補償を行うようにし
ている。
【0029】コイルL1、L2は図示されていないが、
ニッケル亜鉛系フェライト等からなる円柱状のコアに各
々巻回されている。即ち、コイルL1、L2はコアの上
下に同軸上に配列されている。コアの上端面はケース2
01から露出しており、ベース板105の下面に臨むよ
うになっている。
【0030】検波回路23はダイオードD1、抵抗R
3、コンデンサC5から構成されている。検波回路23
によって生成された検知信号αはオペアンプを用いたバ
ッファアンプOP1を介してオフセット調整部2に出力
されている。
【0031】オフセット調整部2は以下のような回路構
成となっている。これは、抵抗R4〜R8、可変抵抗器
VR1、2、オプアンプOP2から構成された差動増幅
回路である。差動増幅回路の正側入力にはバッファアン
プOP1から出力された検知信号αが入力されている一
方、負側入力には、電源電圧Vccを抵抗R7、可変抵
抗器VR2、抵抗R8でもって分圧した電圧に加えて、
調整指令信号βが入力されている。即ち、オフセット調
整部2は、厚み検知部1から出力された検知信号αの電
圧から調整指令信号βに応じた電圧を減算し、減算した
信号をマイコン3に出力する回路構成となっている。可
変抵抗器VR1はゲイン調整用として用いる一方、可変
抵抗器VR2はオフセット微調整用として用いている。
なお、オフセット調整部2を介してマイコン3に入力さ
れる検知信号αを便宜上検知信号α’として表してい
る。
【0032】次に、以上のように構成された厚み測定装
置A等の動作について説明し、併せて図3に示すプログ
ラムの内容について説明する。
【0033】画像記録装置の電源スイッチがオンにされ
ると、磁界センサ20等が作動し、マイコン3により所
定のウォームアップの処理が行われる。
【0034】磁界センサ20が作動した時点では、用紙
Pのフィードは未だ行われていないことから、可動コア
10の下面がベース板105の面上に当接している。即
ち、可動コア10は基準位置にあり、コイルL1、L2
に最も近接している。その結果、同調回路30のインピ
ーダンスが最小となり、これに伴って検知信号αの電圧
が最大となる。
【0035】その後、画像記録装置の印刷開始等のスイ
ッチが押されると、マイコン3は用紙Pのフィード等を
行うのに必要な制御を開始するが、この開始前に図3
(a)に示すオフセット調整用プログラムを処理する。
【0036】まず、検知信号α’の電圧データをA/D
入力ポート32を通じて入力し(S1)、入力された電
圧データと厚み検知部1のオフセット初期値との偏差で
あるオフセット調整量を求める(S2)。
【0037】ここでいう厚み検知部1のオフセット初期
値とは、磁界センサ20が設計通りに用紙Pの厚みが動
作する条件の下で、可動コア10が上記基準位置にある
状態で磁界センサ20を動作させたときのオフセット値
をいう。このデータはマイコン3のメモリに予め記録さ
れている。もっとも、本実施形態の場合、オフセット調
整部2のオペアンプOP2の負入力側に可変調整器VR
2による電圧が印加されている関係上、当該電圧の影響
を排除した形で、厚み検知部1のオフセット初期値をマ
イコン3のメモリに記録するようにしている。
【0038】その後、オフセット調整量のデータを調整
指令信号βとしてD/A出力ポート33を通じてアナロ
グ出力し(S3)、オフセット調整用プログラムの処理
を終了する。同プログラムが終了しても、調整指令信号
βは連続して出力されるようになっている。
【0039】このようなオフセット調整用プログラムの
処理が終了すると、マイコン3は用紙Pのフィード等を
行うのに必要な制御を行う。この過程で用紙Pの厚みを
測定する必要があるときには図3(b)に示す厚み測定
用プログラムを処理する。
【0040】まず、検知信号α’の電圧値をA/D入力
ポート32を通じて入力する(S1)。そして、入力さ
れたデータに基づいて用紙Pの厚みを求める(S2)。
これで厚み測定用プログラムの処理する。
【0041】同プログラムの処理により用紙Pの厚みが
測定されると、マイコン3はこの測定結果を用いて、定
着温度調整回路101等を制御する。即ち、用紙Pの厚
みに応じた値をトナー定着温度の目標値として設定し、
当該設定値を信号として定着温度調整回路101に出力
し、トナー定着温度を用紙Pの厚みに応じて変化させ
る。その後、用紙Pに所定の印刷を行うように各部を制
御する。
【0042】このようにして用紙Pの印刷が終了し、次
の印刷を開始する際には、マイコン3はこの印刷を開始
する前に上記と全く同様の処理を行う。
【0043】図3(b)に示す厚み測定用プログラムの
内容は従来と同じであるが、同プログラムが処理されて
用紙Pの厚みを測定する前に、図3(a)に示すオフセ
ット調整用プログラムが処理される点が異なり、磁界セ
ンサ20のオフセットが自動的に調整されるようになっ
ている。
【0044】即ち、磁界センサ20の取り付け誤差、環
境温度の変化、電源電圧の変化等の要因により、磁界セ
ンサ20のオフセットにバラツキがあったとしても、用
紙Pの厚みを測定する前に、厚み検知部1の出力値とそ
のオフセット初期値との偏差が零となるようにオフセッ
ト調整が自動的になされることから、結果として、用紙
Pの厚みを正確に測定することが可能となり、常に安定
した紙厚の測定精度が保たれる。また、検知信号α’を
増幅するOP2のゲインを高く設定することができ、分
解能を高めることも可能であり、厚み測定装置Aの高性
能化を図る上で大きなメリットがある。しかも磁界セン
サ20の取り付けに細心の注意を図る必要がないだけで
なく、従来例とは異なり、環境温度の変化に対応するた
めに恒温槽等の別の手段を採用する必要がなく、同装置
の低コスト化を図ることも可能となる。
【0045】このような厚み測定装置Aにより用紙Pの
厚みが正確に測定される以上、定着温度等の自動調整も
正確に行われる結果となり、画像記録装置の高性能化及
び低コスト化を図る上でもメリットがある。
【0046】次に、厚み測定装置Aの変形例について説
明する。ここでは、オフセット調整部2の調整指令信号
入力端子21(図1参照)の前段に図4に示すようにD
/Aコンバータ4が設けられている。D/Aコンバータ
4としてラダー抵抗形のものを用いている。上記実施形
態においては、マイコン3のD/A出力ポート32を用
いて調整指令信号βをアナログの形式で出力していた
が、D/A出力ポート32の代わりにI/Oポート35
(4ビット)を用いてデジタルの形式で出力するように
設計変更する。マイコン3からデジタル形式で出力され
た調整指令信号βがD/Aコンバータ4でもってアナロ
グ形式の電圧に変換されることから、上記実施形態と全
く同一の動作となる。
【0047】図4に示す変形例による場合、マイコン3
としてD/A出力ポートを有しない一般的なタイプのマ
イコンを使用することが可能となる。D/Aコンバータ
4についてもラダー抵抗形の安価もので十分であること
から、この点で装置の低コスト化を図ることが可能とな
る。
【0048】D/Aコンバータ4の代わりに、図5に示
すようなローパスフィルタ回路5を用いるようにしても
良い。ここではローパスフィルタ回路5として抵抗とコ
ンデンサとを組み合わせたループフィルタを用いてい
る。次に説明するPWM変調信号γの高調波成分を抑圧
して直流に変換し得るフィルタである限り、どのような
ものでもかまわないが、ラグフィルタ、ラグリードフィ
ルタ等を用いると良い。マイコン3においては、オフセ
ット調整量に応じたPWM信号(オフセット調整量に応
じたパルス幅を有した信号であり、ここではオフセット
電圧を上げるときにはHIGH区間のパルス幅を長くする一
方、下げるときにはHIGH区間のパルス幅を短くする) を
生成し、これをI/Oポート36(1ビット)を通じて
PWM変調信号γとして出力するように設計変更する。
PWM信号の形式で出力されたPWM変調信号γがD/
Aコンバータ4でもってアナログ形式の電圧に変換され
て調整指令信号βとなることから、上記実施形態と全く
同一の動作となる。
【0049】もっとも、マイコン3によりPWM変調信
号γを生成している以上、マイコン3の処理上の負担が
大きくなることから、用紙Pの厚みの測定中にだけPW
M変調信号γを生成して調整指令信号βとして出力する
ように設計変更すると良い。
【0050】図5に示す変形例による場合も上記したメ
リットに加えて、マイコン3においてPWM信号の形式
で調整指令信号βを生成している以上、磁界センサ20
のオフセット電圧を細かく制御することができ、装置の
高精度化を図ることが可能となる。また、マイコン3に
おいて調整指令信号βを出力するためのI/Oポートが
1つ分で良く、同ポートに関係した配線の手間を含め
て、装置の低コスト化を図ることが可能となる。
【0051】なお、本発明に係る厚み測定装置は用紙に
対して画像記録を行う画像記録装置だけの適用に止まら
ないことは勿論である。また、厚み検知部についてはホ
ール素子センサ等を用いてもかまわない。オフセット調
整部については、差動増幅回路だけでなく、厚み検知部
の出力のオフセットを調整する限り、どのような回路を
用いてもかまわない。測定制御部については、マイコン
を用いることなく、同一の機能を回路構成により実現す
るようにしても良い。
【0052】本発明に係る厚み測定装置を備えた画像記
録装置は、レーザプリンタだけの適用に止まらず、PP
Cについても同様に適用可能である。用紙の厚みに応じ
て記録ヘッド駆動時間又は記録ヘッドと用紙との間隔を
変化させる機能を有した画像記録装置である場合、図1
に示すようにマイコン3により定着温度調整回路101
を調整する代わりに、ヘッド駆動時間調整回路102又
はヘッド間隔調整機構103を同様に調整するようにす
ると良い。
【0053】
【発明の効果】以上、本発明の請求項1、2又は3に係
る厚み測定装置による場合、厚み検知部の出力のオフセ
ットにバラツキがあっても、厚み検知部の出力値とその
オフセット初期値との偏差が零となるようにオフセット
調整を自動的に行う構成となっているので、対象物の厚
みを正確に測定することができ、常に安定した測定精度
が保たれる。しかも厚み検知部の出力信号を増幅する増
幅器のゲインを高く設定することができ、これに伴って
分解能を高めることが可能となる。よって、装置の高性
能化を図る上でメリットがある。
【0054】本発明の請求項4に係る厚み測定装置によ
る場合、測定制御部としてD/A出力ポートを有しない
一般的なタイプのマイコンを使用することが可能な構成
となっているので、装置の低コスト化を図る上でメリッ
トがある。
【0055】本発明の請求項5に係る厚み測定装置によ
る場合、測定制御部としてのマイコンにおいてオフセッ
ト調整量に応じたPWM信号を調整指令信号として出力
する構成となっているので、厚み検知部のオフセットを
細かく制御することができ、装置の高精度化を図ること
が可能となる。また、マイコンにおいて調整指令信号を
出力するためのI/Oポートが1つ分で良く、同ポート
に関係した配線の手間を含めて、装置の低コスト化を図
ることが可能となる。
【0056】本発明の請求項6に係る厚み測定装置によ
る場合、厚み検知部として、対象物の面上に当接する位
置に配置されており且つ当該当接により位置変位するよ
う、互いが磁気的に結合しており且つ前記可動磁性体の
位置変位に応じてインダクタンスが変化するように配置
された第1、第2のコイルと、一定の発振周波数で発振
しその信号を第1のコイルに出力する発振回路と、第1
のコイルに並列接続されており同コイルとの間で第1の
共振回路を構成する第1のコンデンサと、第2のコイル
に並列接続されており同コイルとの間で第2の共振回路
を構成する第2のコンデンサと、第2の共振回路から出
力された信号を検波して検知信号を生成する検波回路と
を備え、第1の共振回路と第2の共振回路とで同調回路
が構成されたものを用いている。
【0057】そのため、磁界センサの取り付け誤差、環
境温度の変化、電源電圧の変化等の要因により、磁界セ
ンサのオフセットにバラツキがあったとしても、対象物
の厚みを測定する前に、厚み検知部の出力値とそのオフ
セット初期値との偏差が零となるようにオフセット調整
が自動的になされ、結果として、対象物の厚みを正確に
測定することが可能となり、常に安定した測定精度が保
たれ、装置の高精度化を図ることができる。しかも磁界
センサの取り付けに細心の注意を図る必要がないだけで
なく、従来例とは異なり、環境温度の変化に対応するた
めに恒温槽等の別の手段を採用する必要がなく、同装置
の低コスト化を図ることも可能となる。
【0058】本発明の請求項7に係る厚み測定装置を用
いた画像記録装置による場合、対象物の厚みの正確な測
定結果に応じて定着温度、記録ヘッド駆動時間又は記録
ヘッドと用紙との間隔を変化させる構成となっているの
で、装置の高性能化を図る上でメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための図であっ
て、画像記録装置に備えられた厚み測定装置の回路図で
ある。
【図2】同厚み測定装置の厚み検知部の基本構成を説明
するための模式図である。
【図3】同厚み測定装置の測定制御部であるマイコンに
より処理されるオフセット調整用プログラム及び厚み測
定用プログラムのフローチャートである。
【図4】同厚み測定装置の変形例を説明するための回路
図である。
【図5】同厚み測定装置の他の変形例を説明するための
回路図である。
【図6】従来の厚み測定装置を説明するための回路図で
ある。
【図7】同厚み測定装置の測定特性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
P 用紙(対象物) A 厚み測定装置 1 厚み検知部 10 可動コア 20 磁界センサ 2 オフセット調整部 3 マイコン
フロントページの続き Fターム(参考) 2C064 DD07 2F063 AA16 BC09 CA09 CB04 CC01 DA02 DA13 DB03 DC08 DD03 EB24 GA05 JA09 LA05 LA06 LA20 NA02 2F069 AA46 BB20 CC06 EE02 FF01 GG02 GG06 GG62 JJ13 NN02 NN08 2H027 DC02 DE07 ED25 2H033 AA02 AA18 AA47 CA09 CA30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の厚みを検知し検知信号として出
    力する厚み検知部と、厚み検知部の出力のオフセットを
    調整するオフセット調整部と、前記検知信号に基づいて
    対象物の厚みを測定するとともにオフセット調整部のオ
    フセット調整量を制御する測定制御部とを具備し、測定
    制御部は、厚み検知部のオフセット初期値がデータとし
    て予め用意されており、厚み測定前に厚み検知部の出力
    値と前記オフセット初期値との偏差であるオフセット調
    整量を求め、厚み測定中に当該オフセット調整量を調整
    指令信号としてオフセット調整部に出力する構成となっ
    ていることを特徴とする厚み測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の厚み測定装置において、
    前記オフセット調整部は、前記厚み検知部から出力され
    た検知信号の電圧から前記調整指令信号に応じた電圧を
    減算する回路構成となっていることを特徴とする厚み測
    定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の厚み測定装置において、
    前記測定制御部はマイコンであり、前記オフセット調整
    量に応じた電圧を調整指令信号としてアナログ出力する
    構成となっていることを特徴とする厚み測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の厚み測定装置において、
    前記オフセット調整部の調整指令信号入力端子の前段に
    設けられたD/Aコンバータを備えており、前記測定制
    御部はマイコンであり、前記オフセット調整量を調整指
    令信号としてD/Aコンバータに向けてデジタル出力す
    る構成となっていることを特徴とする厚み測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の厚み測定装置において、
    前記オフセット調整部の調整指令信号入力端子の前段に
    設けられたローパスフィルタ回路を備えており、前記測
    定制御部はマイコンであり、前記オフセット調整量に応
    じたPWM変調信号を生成し調整指令信号として前記ロ
    ーパスフィルタ回路に向けて出力する構成となっている
    ことを特徴とする厚み測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の厚み
    測定装置において、前記厚み検知部は、対象物の面上に
    当接する位置に配置されており且つ当該当接により位置
    変位するように移動自在に設けられた可動磁性体と、可
    動磁性体が作る磁界の変位を対象物の厚みとして検知す
    る磁界センサとを有した構成となっており、前記磁界セ
    ンサは、互いが磁気的に結合しており且つ前記可動磁性
    体の位置変位に応じてインダクタンスが変化するように
    配置された第1、第2のコイルと、一定の発振周波数で
    発振しその信号を第1のコイルに出力する発振回路と、
    第1のコイルに並列接続されており同コイルとの間で第
    1の共振回路を構成する第1のコンデンサと、第2のコ
    イルに並列接続されており同コイルとの間で第2の共振
    回路を構成する第2のコンデンサと、第2の共振回路か
    ら出力された信号を検波して検知信号を生成する検波回
    路とを具備しており、第1の共振回路と第2の共振回路
    とで同調回路が構成されていることを特徴とする厚み測
    定装置。
  7. 【請求項7】 用紙の厚みに応じて定着温度、記録ヘッ
    ド駆動時間又は記録ヘッドと用紙との間隔を変化させる
    機能を有した画像記録装置において、請求項1、2、
    3、4、5又は6の厚み測定装置により対象物としての
    用紙の厚みを測定し、当該測定結果に応じて定着温度、
    記録ヘッド駆動時間又は記録ヘッドと用紙との間隔を変
    化させる構成となっていることを特徴とする厚み測定装
    置を用いた画像記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012107891A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Yokogawa Electric Corp 差圧伝送器
CN104183052A (zh) * 2013-05-24 2014-12-03 北京嘉岳同乐极电子有限公司 厚度检测装置及其制造方法

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JP2012107891A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Yokogawa Electric Corp 差圧伝送器
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