JP2002243394A - 熱交換器用撥水熱伝導性構造体 - Google Patents

熱交換器用撥水熱伝導性構造体

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JP2002243394A
JP2002243394A JP2001088763A JP2001088763A JP2002243394A JP 2002243394 A JP2002243394 A JP 2002243394A JP 2001088763 A JP2001088763 A JP 2001088763A JP 2001088763 A JP2001088763 A JP 2001088763A JP 2002243394 A JP2002243394 A JP 2002243394A
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heat
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repellent
conductive structure
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Goro Yamauchi
五郎 山内
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F13/00Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing
    • F28F13/18Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by applying coatings, e.g. radiation-absorbing, radiation-reflecting; by surface treatment, e.g. polishing

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】熱交換効率に優れ、長期耐久性に優れた熱交換
器用超撥水性熱伝導性構造体の提供を目的とする。 【解決手段】本発明においては、フラクタル理論に基づ
く撥水性の向上と、熱伝導率0.051cal/cm・
deg以上の熱伝導性を有する材料23の表面に厚さ1
00nM以下,接触角100度以上の撥水処理膜23を
形成させることによる相乗効果により、高熱交換効率の
実現と水膜生成阻止や付着生成物の堆積阻止による長期
耐久性の向上を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水性と熱伝導性に優
れた熱交換器用撥水熱伝導性構造体を提供し、これによ
り熱交換器の熱交換効率を高め、付着物の堆積を防ぎ、
長期耐久性を向上させるためのものである。
【0002】
【従来の技術】従来の熱交換器では、熱伝導性の観点か
ら銅、アルミニウムなどの金属材料が機器材料として用
いられてきた。これらにおいて、水や水蒸気の循環に伴
う金属の腐食を防ぐため亜鉛塩のような防錆処理が施さ
れてきた。無機材料や塗料などによる防錆では防錆膜自
体に起因する熱交換効率の低下と付着生成物の堆積によ
る熱交換効率の低下はさけられず、また亜鉛めっきやス
テンレスの使用では、付着生成物の堆積による熱交換効
率の低下とともに、壁面に水蒸気が凝集して生成する水
膜による熱交換効率の低下がさけられなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱交換器では、高温水
蒸気の凝縮時の潜熱を利用するものと、水の循環を利用
するものとが存在する。前者においては水蒸気が凝縮し
て水になる時、熱交換器内表面に水膜が形成し、その水
膜の低熱伝導性が、熱交換器の熱交換効率の大きな妨げ
となっていた。一方、後者では、熱交換器内表面に付着
堆積物が形成し、熱交換器の大きな劣化要因となってい
た。このため高温水蒸気の凝縮時に水膜が形成せず、ま
た水循環時に付着堆積物の形成しにくい熱交換器用構造
体の実現が望まれてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、フラ
クタル理論に基づく撥水性の向上と、熱伝導率0.05
1cal/cm・deg以上の熱伝導性を有する材料の
表面に厚さ100nM以下の撥水処理膜を形成させるこ
とによる相乗効果により、高熱交換効率の実現と付着生
成物の堆積阻止による熱交換効率の劣化防止を実現す
る。フラクタル(Fractal)とは非整数次元をも
つ図形の総称である1)が、具体的にはリアス式海外
線、稲妻、肺の構造等々は、フラクタル的な図形といわ
れる。フラクタル理論によれば、表面がフラクタル構造
を有する材料の水の接触角は以下2)の式で表される。
【数1】 フラクタル次数Dの値が大きいほど表面粗さが粗く、
【数1】式よりD>2、かつθ>90度であれば、撥水
性がより強化される。この理論によれば、表面が平坦な
場合の接触角が90度を超えていれば、フラクタルな表
面は、平坦な場合よりもさらに撥水性が増し、究極的に
は接触角180度の超撥水性も可能となる。金属などの
熱伝導性材料の表面をフラクタル次数2.01以上の表
面粗さとした後に、撥水処理を施せば、上記
【数1】式で表されるように、撥水性を著しく向上させ
ることができる。この“フラクタル効果”の援助のもと
に撥水処理膜の厚さを100nM以下に薄層化でき、熱
交換効率の向上と付着生成物の堆積防止による長期信頼
性の向上を実現することができる。
【0005】
【構成と作用】材料が撥水性を有するか否かは材料の上
に水滴をたらし、図1に示すがごとく、材料と水滴がな
す角度すなわち接触角によって評価される。図1におい
て、11は水滴、12は評価対象の板材、13は接触角
である.本発明の請求項において接触角の値を100度
以上としたのはこれより少ない接触角をしめす材料では
水滴の付着を阻止するには十分といえないず、水膜の形
成も阻止できないからである。この高い接触角を有する
材料では表面エネルギーが小さく、水との相互作用も少
ないことから水の付着を阻止する作用が現れる。また水
蒸気が凝縮し、水となる時も、その水は壁面にて水膜を
形成することなく熱交換効率を下げることはない。さら
に、接触角の大きな材料は表面エネルギーが小さく壁面
への付着生成物の堆積を阻止し、熱交換効率の長期的劣
化を阻止することができる。本発明の基本構成をの例を
断面図として図2に示す。図2の22は撥水処理膜を示
す。この撥水処理膜の第1の特徴は、フラクタル的な表
面構造を有し、撥水性が増幅され、水膜形成を阻止し、
付着生成物の堆積を阻止することによる、熱交換効率の
向上を実現し、熱交換効率の劣化を防止する。 この撥
水処理膜の第2の特徴は、その厚さが100nM以下
で、表面に垂直方向の良好な熱伝導性を確保できること
にある。 図2の23は熱伝導性材料を示す。
【0006】
【実施例1】銅にアルミニウムを濃度が2.0重量%と
なるようを添加し、アルゴン気流中1500℃にて溶解
し、インゴットを作製後、皮むきし、圧延により、厚さ
2.0mmの銅−2.0重量%アルミニウム合金試料を
作製した。この試料を大気中900℃にて3時間加熱し
た後、試料の表面に形成された銅の酸化物のスケールを
取り除くと、アルミニウムの酸化物であるアルミナの微
粒子が表面に密集して生成しているのが認められた。こ
の試料に超音波振動を加えるとアルミナの微粒子が試料
表面から離脱し、フラクタル状の表面粗さを有する表面
が形成された。この表面をボックスカウンタ法により、
フラクタル次数Dを求めたところ、2.31の値が得ら
れた。この表面にメトキシ型シランカップリング剤溶液
を用い、加熱還流時間2.5時間、190℃にて40分
の熱処理を、施した。この試料の水の接触角を測定した
ところ、153度という高い値がえられ、表面が超撥水
状態になっていることが認められた。この試料の表面に
垂直方向の熱伝導率を測定したところ0.148cal
/cm・degと銅とほぼ等しい熱伝導性が得られ、撥
水処理膜の厚さが十分薄いことが認められた。この試料
と同様な条件で作製した材料を用いて熱交換器を構成
し、CaSOを1.6g/l含む水溶液で沸騰湯循環
加速劣化試験をおこなったところ、100時間経過後
も、熱伝導率は0.148cal/cm・degと初期
値と変わらなかった。一方、撥水処理を施さない銅の材
料を用いた熱交換器ではCaSOが付着堆積し熱伝導
率が0.042cal/cm・degへと低下し、本発
明の良好な熱交換性能と耐久性が実証された。
【0007】
【実施例2】SUS304ステンレスの表面に#200
のエメリー紙で研磨後、#800エメリー紙で軽く研磨
し、さらに#400エメリー紙で軽く研磨したところ、
このステンレスの表面にはフラクタル状の表面粗さが認
められた。この表面をボックスカウンタ方により、フラ
クタル次数Dを求めたところ、2.25の値が得られ
た。この表面にメトキシ型シランカップリング剤溶液を
用い、加熱還流時間3.5時間、210℃にて25分の
熱処理を、施した。この試料の水の接触角を測定したと
ころ、142度という高い値がえられ、表面が超撥水状
態になっていることが認められた。この試料の表面に垂
直方向の熱伝導率を測定したところと銅とほぼ等しい熱
伝導性が得られ、撥水処理膜の厚さが十分に薄いことが
認められた。この試料と同様な条件で作製した材料を用
いて熱交換器を構成し、この試料と同様な条件で作製し
た材料を用いて熱交換器を構成し、CaSOを1.6
g/l含む水溶液で沸騰湯循環加速劣化試験をおこなっ
たところ、200時間経過後も、熱伝導率は0.081
cal/cm・degと初期値と変わらなかった。一
方、撥水処理を施さない銅の材料を用いた熱交換器では
CaSOが付着堆積し熱伝導率が0.027cal/
cm・degへと低下し、本発明の良好な熱交換性能と
耐久性が実証された。
【0008】
【発明の効果】本発明の熱交換器用撥水熱伝導性構造体
によって、優れた熱交換効率と長期耐久性が得られ、全
世界で毎年6兆円にも及ぶ熱交換器のエネルギー損失
3)の低減に効果があり、発電機、家庭電化製品などの
産業分野への影響ははかりしれない。
【参考文献】1) B.B.Mandelbrot:
”The Fractal Geometry of
Nature”, Freeman, San Fr
anciscom(1982) 2)R.D.Hazlett:J.Colloid a
nd Interface Science,vol.
137(1990),p.527 3)H.Mueller−Steinhagen:”F
ouring of Heat Exchange S
urface”Chemistry and Indu
stry,No.5,p.171(1995)
【図面の簡単な説明】
【図1】接触角の定義
【図2】本発明の基本概念図
【符号の説明】
11:水滴、12:評価対象の板材、13:接触角 21:水滴 22:フラクタル構造のはっ水性表面 2
3:熱伝導性材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22C 9/01 F28F 19/00 501Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱伝導率0.051cal/cm・deg
    以上の熱伝導性を有する材料の表面をフラクタル次数に
    して2.01以上の表面粗さを形成させ、その表面に厚
    さ100nM以下の撥水処理膜を形成させ、表面の接触
    角100度以上、表面に垂直方向の熱伝導率0.05c
    al/cm・deg以上の熱伝導性を有することを特徴
    とする熱交換器用撥水熱伝導性構造体
  2. 【請求項2】請求項1において熱伝導性材料として、鉄
    およびステンレスを含む鉄合金、アルミニウムおよびア
    ルミニウム合金、銅および銅合金、ニッケルおよびニッ
    ケル合金、マグネシウムおよびマグネシウム合金、チタ
    ンおよびチタン合金であることを特徴とする、熱交換器
    用撥水熱伝導性構造体
  3. 【請求項3】請求項1および2において、撥水処理がシ
    ランカップリング処理であることを特徴とする熱交換器
    用撥水熱伝導性構造体
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138910A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Astrium Gmbh 高温ガスチャンバ
JP2016044327A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 三浦工業株式会社 熱交換器用部材及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010138910A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Astrium Gmbh 高温ガスチャンバ
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