JP2002243076A - 異形管による管路構造 - Google Patents

異形管による管路構造

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JP2002243076A JP2001043144A JP2001043144A JP2002243076A JP 2002243076 A JP2002243076 A JP 2002243076A JP 2001043144 A JP2001043144 A JP 2001043144A JP 2001043144 A JP2001043144 A JP 2001043144A JP 2002243076 A JP2002243076 A JP 2002243076A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異形管継手部Bは、不平均力Pに抗し、か
つ、地震等の大きな地盤変動に対しては伸縮して追従す
る。 【解決手段】 異形管1’を有する土中埋設管路構造で
ある。その異形管1’両端の管継手におけるフランジ1
b、1b間を抜け止め杆30、30’で固定するととも
に、一方に介在物40を介設する。この介在物40は、
管路内水圧による不平均力では破壊せず、地震による圧
縮力では破壊するものとする。通常時は、介在物40の
存在により、異形管1’とその両隣りの直管1、1が抜
け止め杆によってその管軸方向に不動とされて一体化さ
れ、不平均力によって動くことはない。地震などの大き
な地盤変動が加われば、その変動により、介在物が破壊
されて、異形管の両継手部においても、管軸方向の移動
を許容して、その変動に追従する。その追従は、ナット
31が係止部材20に当接するまで行われ、それ以後
は、抜け止めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一の管の受口に
他の管の挿し口を挿入した管継手を管路方向に順々に構
成し、前記両管の少なくとも一方を異形管とした管継手
を有する土中埋設管路構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上下水道などの液体輸送施設(以下、管
路という)は、一の管の受口に挿し口を挿入した管継手
を管路方向に順々に構成して施設され、一般に、その管
継手の伸縮と屈曲(受口に対する挿し口の抜き差しと屈
曲)によってある程度の地震や地盤沈下などに順応する
柔構造とされている。その柔構造管路における管継手形
式には、図18乃至図20に示す、A形、K形、T形な
どの伸縮機能は有するものの、離脱防止機能を有しない
ものがある。そのA形継手及びK形継手は、図18、図
19に示すように、一の管1の受口1aに他の管1の挿
し口2aを挿し込み、その受口1aと挿し口2aの間に
ゴム輪6を介在したのち、押し輪4をTボルト・ナット
5により受口フランジ1bに締め付け、その締め付けに
よりゴム輪6を圧入した構成である。T形継手は図20
に示すように、受口1a内にゴム輪6を装填した後、挿
し口2aを受口1aに挿入した構成である。
【0003】これらのいずれの継手構造も、受口1aか
ら挿し口2aが抜け出ない限りにおいて、一の管1に対
し他の管1が管軸方向に動くことにより、管1、1間の
伸縮を吸収して、経年変化による地盤沈下や地震時にお
ける継手部の地盤変動などに対して地盤追従性を発揮
し、止水性能を損なうことはない。
【0004】しかし、管路設計時に想定していた伸縮量
を越えた場合、例えば大地震などの場合には、受口1a
から挿し口2aが抜け出る恐れがある。このため、伸縮
時、最終的には、止水機能を保持するために、離脱阻止
機能が働くことが求められる。この離脱阻止機能を有す
る継手構造として、図21、図22に示す、NS形継
手、SII形継手などがある。この両継手とも、受口1a
の内面にロックリング3を設け、挿し口2aには突起3
bを設け、その突起3bをロックリング3に係止するこ
とにより、受口1aから挿し口2aの抜け出しを阻止す
る。図中、3aはロックリング3の心出しゴム、3cは
バックアップリングである。
【0005】この伸縮余裕代と離脱防止機能(抜け止め
機能)を有する管継手からなる管路は鎖構造となり、こ
の鎖構造の管路は、おおきな地盤変動に対して、ちょう
ど地中に埋没された鎖のように継手が伸縮・屈曲しなが
ら追従し、さらに限界まで伸び出した後は、離脱防止構
造によって管路を維持する。
【0006】近年、耐震性が望まれることから、管路に
は上述のNS形、S形、SII形などの離脱阻止機能付き
伸縮継手を使用した鎖構造が採用されているが、旧来の
管路にはA形などの離脱阻止機能のないものが使われて
いる。このため、そのような管路を離脱阻止機能付き継
手からなるものにするには、NS形継手などの管路への
布設替えが考えられるが、コスト的に高いものとなる。
【0007】このため、従来から、離脱阻止機能のない
管路にその機能を付与する技術が開発され、その一つと
して、特開平10−122456号公報で示されるもの
がある。この技術は、図23に示すように、受口1a及
び挿し口2aにリング状板体11、12をそれぞれ嵌
め、挿し口2aの板体12にはロック部材13を設け、
このロック部材13をボルト14によって挿し口2aに
圧接することにより、そのロック部材13を挿し口2a
外周面に喰い込ませて板体12を固定している。その両
板体11、12間にねじ棒15を掛け渡し、そのねじ棒
15両端のナット16で許容される両板体11、12の
接離により、受口1aと挿し口2a間の伸縮及び離脱を
阻止する。
【0008】これらの離脱防止及び伸縮機能を有する継
手Bを使用した柔構造管路において、図29に示すその
わん曲部や分岐部には、曲管、T字管、片落ち管などの
各種の異形管1’が採用されるが、これらの管路部分に
は、その内水圧により不平均力Pが働く。このとき、そ
の管継手Bが伸縮可能なものであると、その機能によっ
て、管1、1’が移動し、地盤中に空隙が生じて上部の
道路面に陥没などの悪影響を及ぼす恐れがある。このた
め、通常、その異形管1’から成る継手は、伸縮及び屈
曲機能を有しない一体化したものとして、その不平均力
Pによって異形管1’が他の接続直管1に対し動かない
ようにしている。
【0009】例えば、図23に示す管継手Bにあって
は、同図鎖線のごとく、ナット16をリング状板体12
に当接させて、挿し口2aの移動幅を少なくして一体化
管継手としている。NS形継手にあっては、図24に示
すように、直管受口1aに異形管1’の挿し口2aを挿
入した管継手B’にあっては、受口1a内面に、心出し
用ゴム9aを介してライナ9を設け、このライナ9によ
り挿し口2aの差し込みを阻止するとともに、ロックリ
ング3に対する突起3bの移動幅を少なくして一体化管
継手としている。図中、1cは屈曲防止突部である。ま
た、図25に示すように、異形管1’の受口1aに直管
1の挿し口2aを挿入した管継手B”にあっては、同じ
く、ロックリング3に対する突起3bの移動幅を少なく
し、屈曲防止リング8aをセットボルト8bにより挿し
口2a外面に圧接して一体化管継手としている。図29
中、黒く塗り潰した継手B’がライナ9を介在して伸縮
機能を防止したものである(以下、同じ)。
【0010】また、A、T、K形の一般管路及びSII、
NS形の耐震管路共通の防護工法として、図30に示す
ように、不平均力Pが働く異形管1’全体を囲むように
コンクリートを打設し、そのコンクリートブロックCに
より、異形管1’を不動にして不平均力Pに抗する構造
もある。
【0011】さらに、図31に示すように、異形管1’
全体ではなく、その中程を囲むようにコンクリートを打
設し、そのコンクリートブロックCで異形管1’を不動
にした構成のものもある。このとき、異形管1’の挿し
口2aと直管1の受口1a間は図24に示す一体化継手
B’として、直管1のずれが抑制される。
【0012】これらの一体化継手B’、B”を使用して
異形管1’の部分を一体化した管路において、異形管
1’部分を一体化しても、それに続く、直管1が動き得
ると、上記不平均力Pの働く継手B’、B”がその直管
1も含めて移動する恐れがある。このため、図29に示
すように、直管1と直管1の継手部においても、伸縮不
能の一体化を図っている。その直管1同士の継手B’に
あっては、図26、図27に示すように、上述と同様
に、心出し用ゴム9aを介してライナ9を設けて一体化
しており、φ300以上の管路であれば、図28に示
す、KF形継手構造を採用する場合もある。このように
すれば、一体化構造(図29乃至図33中、長さL)が
長くなることにより、地盤反力Qと管体摩擦力Rによる
制動力が大きくなって不平均力Pに抗して、管継手内の
管移動を有効に阻止する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図23に示す継手構造
は、一方の板体12を食い込みによって挿し口2aに固
定しているため、大地震などにより大きな引き抜き力が
働くと、その喰い込み力では、その引き抜き力に抗する
ことができず、受口1aから挿し口2aが抜け出る恐れ
がある。
【0014】図30、図31に示す構造にあっては、コ
ンクリートブロックCの添設は煩雑であり、コストアッ
プの要因になる。図中、Fは柔構造部分を示す。また、
最近の市街地配管のように管路が複雑に入り込み、曲が
り管が連続するなどの輻輳している個所では、コンクリ
ートブロックCの埋設スペースの確保が困難になってい
る。また、図32(a)に示す直線管路において、同図
斜線のごとく、その管路上に他埋設物Dが新設される場
合には、同図(b)に示すように、その管路を迂回させ
る(切り廻す)必要があるが、図33に示すように、コ
ンクリートブロックCの打設を行うと、コンクリートの
養生時間を必要とするため、工事期間が長くなり、通水
再開となるまで時間がかかる。通常、上水道、下水道、
工業用水道等は日常生活や産業活動に欠かすことのでき
ない、重要なライフラインであるので、既設管路の更
新、切り廻し配管に伴う断水時間はできるだけ短い方が
よい。また、新設管路敷設工事でも同様に工事期間が長
くなる。
【0015】このように、従来、異形管1’の継手部
B’、B”は不動とするが、その継手部においても、不
平均力Pに対しては不動で、地震時などの大きな地盤変
動時には受口1aから挿し口2aが抜け出ない限りにお
いて、異形管1’に対し他の管1が軸方向に動いて追従
し、管路の破損を防止して止水性能を確保することが好
ましい。
【0016】この発明は、コンクリートを打設すること
なく、異形管部が地震時に離脱防止力(一般に3DK
N)を発揮することを第1の課題とし、不平均力には抗
じることができ、地震時などの大きな地盤変動には追従
し、最終的に離脱防止力を発揮することを第2の課題と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を達成す
るために、この発明は、フランジ付き受口から成る管継
手の管路を前提とし、その隣接する管のフランジ間に杆
を掛け渡し、この杆によって、両フランジの接離を規制
することとしたのである。
【0018】受口に設けたフランジであるため、そのフ
ランジは、破損しないかぎり十分な耐抗力を有し、ま
た、杆の破損及び両端のフランジとの係止部の破損を招
かないかぎり、フランジ間は規制される。このため、異
形管両端の継手部は一体化されて、不平均力によって異
形管は動かず、コンクリートブロックなどによるその異
形管を含めた管路の一体化を行う必要がなくなる。
【0019】また、上記第2の課題を達成するために、
この発明は、上記両フランジ間に杆を掛け渡す構成にお
いて、その杆がフランジに対し不平均力では動かず、大
きな地盤変動が生じたときには、フランジに対し動いて
その変動に追従するようにしたのである。
【0020】
【発明の実施の形態】上記第1の課題を達成するこの発
明の実施形態としては、一の管の受口に他の管の挿し口
を挿入した管継手を管路方向に順々に構成し、前記両管
の少なくとも一方を異形管とした管継手を有する土中埋
設管路構造において、前記異形管両端の管継手における
フランジ間に抜け止め杆を掛け渡し、その抜け止め杆の
両端をそれぞれ前記フランジに固着して両フランジ間を
拡張不能とした構成を採用し得る。
【0021】その両フランジ間を拡張不能とする構成の
一例として、フランジに係止部材を嵌め、その係止部材
に上記抜け止め杆を挿し通し、その抜け止め杆の端には
係止部材からの抜け止め用突部を設けたものを挙げるこ
とができ、その突起にはねじ込みナットなどを採用し得
る。このとき、前記係止部材の側壁から前記フランジに
当接するボルトをねじ込んだ構成とすれば、係止部材と
フランジの固定を確実に行うことができ、係止部材とフ
ランジの嵌合公差の影響が少なくなって、管継手部の設
計伸縮量の施工精度を向上することができる。
【0022】上記係止部材は、管外面に当てがわれる突
片と、その突片から前記フランジに延びて係止するフッ
クとから成り、前記突片に前記抜け止め杆を挿し通し
て、その抜け止め杆の端には係止部材からの抜け止め用
突部を設けた構成とし得る。この構成の係止部材であれ
ば、A形、K形継手などの押し輪及びTボルト・ナット
等を有するものにおいて、その押し輪を迂回して抜け止
め杆をフランジ間に掛け渡し得る利点がある。
【0023】この係止部材の構成において、管の周方向
に分割されたものにあっては、その各係止部材の外周全
長に亘る拘束部材を設けて、各分割部材の浮き上がりを
防止するとよい。
【0024】また、上記抜け止め杆の中程で異形管全周
に至って拘束具を設け、この拘束具により、その抜け止
め杆を管外周面に押し付けて、抜け止め杆を管にでき得
るかぎり沿わせるとよい。
【0025】第2の課題を達成するこの発明の実施形態
は、上記各実施形態において、上記抜け止め杆の一端を
介在物を介して固着し、この介在物は、管路内水圧によ
る不平均力では破壊せず、地震による圧縮力では破壊す
るものとした構成を採用し得る。
【0026】その介在物としては、その機能を発揮する
ものであればいずれでもよいが、例えば、発泡樹脂成形
体を採用でき、そのとき、発泡樹脂成形体を剛板で挟持
し、その両剛板を上記抜け止め杆の一端が貫通するもの
を採用し得る。剛板で受圧して樹脂成形体全体に均一に
加圧されるため、発泡樹脂成形体であっても、容易に、
不平均力に十分に耐え得るものとなる。
【0027】
【実施例】一実施例を図1乃至図3に示し、この実施例
は、K形継手による管路に係り、直管1、1同士の継手
部Bにおいては、各受口1aのフランジ1bに、半割り
リング状の係止部材20を嵌合し、その係止部材20間
にPC鋼棒から成る抜け止め杆30を挿し通し、その杆
30の両端にナット31をねじ込み溶着したものであ
る。抜け止め杆30の長さは、ナット31、31間が両
管1、1の継手部の許容伸長長さとなるように適宜に選
定する。また、抜け止め杆30の管周方向の数は等分位
に任意である。
【0028】また、異形管1’との継手部Bにおいて
は、抜け止め杆30及び屈曲し得るPC鋼線30’など
を使用し、その中程を半割りの拘束具35で締結する。
この拘束具35は図3に示すように分割部材両端の突片
をボルト・ナット36で締結することによりリング状と
する。このとき、ナット31は係止部材20に当接させ
て両フランジ1b、1b間を拡張不能とする。必要があ
れば、図29に示すように、隣接する直管1、1同士の
継手部間でも同様にしてその拡張を不能とする。
【0029】係止部材20は半割り状の分割部材の両端
の突片21、21をボルト・ナット22で締結してリン
グ状とされる。また、係止部材20の断面はコ字状で、
このコ字状部23が受口1aのフランジ1bに嵌合され
る。コ字状部23の両側壁には周囲6等分位に突部24
が形成されており、この突部24がフランジ1bに深く
係止して左右両方向への離脱を確実に防止する。突部2
4の数はTボルト・ナット5の数に応じて任意である。
これらの係止部材20及び抜け止め杆30、30’の取
付けは、図1鎖線のごとく既設管路の周りを所要長さ掘
削して行う(掘削溝H)。
【0030】この係止部材20と抜け止め杆30、3
0’によって連結された管1、1’……から成る管路
は、大部分の直管1、1の継手管Bにおいては、各管1
……の抜け出し方向への移動に対しては、受口1aに対
し挿し口2aが前記抜け止め杆30で規制される範囲内
において移動し、その変位を吸収して水密性が維持され
る。変位量が許容量に達すると、抜け止め杆30のナッ
ト31が係止部材20に当接してそれ以上の変位を阻止
して、受口1aからの挿し口2aの抜け出しを防止す
る。このとき、隣り合う管1、1の継手部Bにおいて、
その受口1aに対する挿し口2aの変位量が許容値に達
していなければ、抜け止めを阻止された管1側からの力
でもって、その変位量が許容値になるまで管1が移動さ
せられる。一方、異形管1’の継手部Bにおいては、異
形管1’とその両隣りの直管1、1が抜け止め杆30、
30’によりその管軸方向に不動とされて一体化されて
いる。このため、不平均力Pによって動くことはない。
このようにして、この構成の管路は、不平均力Pに抗し
つつ、その伸縮を管路全体によって吸収する。
【0031】なお、PC鋼棒、PC鋼線(抜け止め杆)
30、30’の管周方向の数及び太さは適用継手部Bの
伸長力を考慮して適宜に設定する。また、これらの棒
(線)30、30’の伸びは、線長が短いため、継手の
抜け出しには考慮する必要はない。
【0032】図4には、係止部材20のコ字状部23の
他方の側壁に調整ボルト25をねじ込んだ実施例を示
し、そのボルト25をフランジ1bに当接することによ
り、係止部材20がフランジ1bに確実に(ガタツクこ
となく)係止する。このため、フランジ1bの厚み公差
等の影響が少なくなり、設計伸縮量の施工精度を高くし
得る。
【0033】図5乃至図9に示す実施例は、係止部材2
0をフランジ1bを跨ぐサドル状としたものであり、図
6、図7に受口側のもの20a、図8、図9に挿し口側
のもの20bを示す。いずれも、抜け止め杆30、3
0’が挿通係止される伝達部(突片)26とフランジ1
bに係止する鉤状部(フック)27とから成る。各係止
部材20a、20bは半割りとなっており、前述と同様
にボルト・ナット22よりリング状に締結される。な
お、この係止部材20a、20bも含め、前述の係止部
材20の分割数は2個に限らず3個以上と任意である。
【0034】この実施例は、図5(a)に示すように、
一継手部Bに両係止部材20a、20bを嵌め、その係
止部材20a、20bは、同図(b)のごとく鉤状部2
7を周方向にずらしてフランジ1bに係止させる。この
とき、受口側係止部材20aの鉤状部27及び係止片2
7aはその厚みtを挿し口側係止部材20bのそれに比
べて薄くして、フランジ1bと押し輪4の間に入り易く
してある。この受口側係止片27aの厚みtを薄くした
ことにより、挿し口側に比べてその受口側係止片27a
の幅wを広くして引張り力に対して挿し口側と同一の強
度としている。
【0035】なお、この実施例では、各継手部間の抜け
止め杆30、30’の位置が管軸方向に向かって順々に
周方向にズレていくが、両係止部材20a、20bにお
いて、図10に示すように、抜け止め杆30、30’の
孔29を長孔としたり、周方向にズラすことにより、管
軸方向全長に亘って抜け止め杆30、30’を同一軸線
上とし得る。
【0036】図11乃至図12に示す実施例は、上記実
施例において、係止部材20a、20bを、抜け止め杆
30、30’の数に対応して分割したもの(分割サドル
片20a’、20b’)である。この実施例では、図1
1に示すように、図12(c)の半割りの拘束具28で
もって、各分割サドル片20a’、20b’を締結す
る。その締結個所は、伝達部26と鉤状部27の連結部
分及び鉤状部27の中程部分の両者又はどちらか一方を
適宜に選択する。
【0037】図13にはT形継手の場合の施工例を示
す。この実施例及び後述の各実施例も図4に示す調整ボ
ルト25を採用し得る。
【0038】図14乃至図17に示す実施例は異形管
1’の両端などの拡張不能とした継手部Bにおいても地
震などの地盤変動への追従機能を持たせたものであり、
抜け止め杆30、30’を少し長くし、その係止部材2
0から突出した部分に、管路内水圧の不平均力Pでは破
壊せず、地震による圧縮力では破壊する介在物40を介
設したものである。その介在物40は、図14(b)、
図15(b)に示すように、発泡樹脂成形体41を鉄板
42で挟んで一体化したものであり、成形体41の強度
は、加わる不平均力Pを考慮して適宜に決定する。この
介在物40は、図14、図16に示すように、各杆3
0、30’毎にそれぞれ介在してもよいが、図15、図
17に示すように、リング状とすることもでき、また、
数本づつでもよい。図14、15がK形継手、図16、
図17がT形継手の場合である。発泡樹脂成形体41に
代えて、他の種々の素材のものを採用し得る。
【0039】これらの実施例は、通常時は、介在物40
の存在により、異形管1’とその両隣りの直管1、1’
などが抜け止め杆30、30’によってその管軸方向に
不動とされて一体化され、不平均力Pによって動くこと
はない。地震などの大きな地盤変動が加われば、その変
動により、介在物40が破壊されて、異形管1’の両継
手部B等においても、管軸方向の移動を許容して、その
変動に追従する。その追従は、ナット31が鉄板42を
介して係止部材20に当接するまで行われ、それ以後
は、抜け止めされる。
【0040】また、これらの実施例は、抜け止め杆3
0、30’の一端のみに介在物40を設けたが、他端、
すなわち抜け止め杆30、30’の両端に介在物40を
設けることもできる。このようにすれば、追従幅を広く
することができる。さらに、各実施例は、A、K、T形
継手の場合であったが、NS、SII形などのように、離
脱防止及び伸縮機能を有する継手でも、この発明は採用
し得ることは勿論である。この場合、図29に示すB’
の継手において、ライナー9を省略した介在物40の介
在構造を採用する。
【0041】この発明の異形管の管路構造は、水道をは
じめとする流体輸送配管の新管敷設工事、既設管更新工
事、他企業管敷設に伴う管路路線変更工事等のいずれに
おいても採用し得る。
【0042】
【発明の効果】この発明は、以上のように、異形管両端
のフランジ間に杆を掛け渡し、この杆により、両フラン
ジ間を一体化したので、A、K、T形の一般管路にも耐
震管並みの離脱阻止力を付与し得る。また、異形管設置
場所が近接して一体化長さが重複した場合にも、地震力
によって圧壊する介在物を付加することにより、地震時
に広範囲に渡って管路の一体化が連続することを防ぐこ
とができる。このようにして、地震に有利な柔構造部分
を従来手法で設計・施工した管路に比べて多く構築する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の一部切断正面図
【図2】図1の管継手部を示し、(a)は切断右側面
図、(b)は要部切断正面図
【図3】同実施例の拘束具の正面図
【図4】他の実施例を示し、(a)は要部切断正面図、
(b)は要部切断右側面図
【図5】他の実施例を示し、(a)は要部切断正面図、
(b)は(a)のA−A線断面図
【図6】同実施例の受口側係止部材の斜視図
【図7】(a)は同係止部材の左側面図、(b)は同切
断正面図、(c)は同右側面図
【図8】同実施例の挿し口側係止部材の斜視図
【図9】(a)は同係止部材の左側面図、(b)は同切
断正面図、(c)は同右側面図
【図10】(a)、(b)ともに同係止部材の他例の側
面図
【図11】他の実施例を示し、(a)は要部切断正面
図、(b)は(a)のA−A線断面図
【図12】(a)は同実施例の受口側分割サドル片の斜
視図、(b)は同挿し口側分割サドルの斜視図、(c)
は同拘束具の斜視図
【図13】他の実施例の要部切断正面図
【図14】(a)は他の実施例の切断正面図、(b)は
同介在物の断面図
【図15】(a)は他の実施例の切断正面図、(b)は
同介在物の断面図
【図16】他の実施例の要部切断正面図
【図17】他の実施例の要部切断正面図
【図18】一管継手の要部断面図
【図19】他の管継手の要部断面図
【図20】他の管継手の要部断面図
【図21】他の管継手の要部断面図
【図22】他の管継手の要部断面図
【図23】他の管継手の要部断面図
【図24】他の管継手の要部断面図
【図25】他の管継手の要部断面図
【図26】他の管継手の要部断面図
【図27】他の管継手の要部断面図
【図28】他の管継手の要部断面図
【図29】配管説明図
【図30】従来の配管説明図
【図31】従来の配管説明図
【図32】(a)、(b)ともに切り廻し配管説明図
【図33】切り廻し配管説明図
【符号の説明】
1、1’ 管 1a 受口 1b 受口フランジ 2a 挿し口 20、20a、20b 係止部材 20a’、20b’ 分割サドル片 22 ボルト・ナット 23 係止部材コ字状部 24 係止突起(ナット) 25 調整ボルト 26 伝達部(突片) 27 鉤状部(フック) 28 拘束具 30、30’ 抜け止め杆(PC鋼棒、PC鋼線) 31 ナット(抜け止め用突起) 35 拘束具 40 介在物 41 発泡樹脂成形体 42 剛板(鉄板)
フロントページの続き (72)発明者 冨田 直岐 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会 社栗本鐵工所内 Fターム(参考) 3H015 EA01 EA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一の管1、1’の受口1aに他の管1、
    1’の挿し口2aを挿入した管継手Bを管路方向に順々
    に構成し、前記両管の少なくとも一方を異形管1’とし
    た管継手Bを有する土中埋設管路構造において、 上記異形管1’両端の管継手におけるフランジ1b間に
    抜け止め杆30’を掛け渡し、その抜け止め杆30’の
    両端をそれぞれ前記フランジ1bに固着して両フランジ
    1b、1b間を拡張不能としたことを特徴とする土中埋
    設管路構造。
  2. 【請求項2】 上記フランジ1bに係止部材20、20
    a、20bを嵌め、その係止部材に上記抜け止め杆3
    0’を挿し通し、その抜け止め杆30’の端には係止部
    材からの抜け止め用突部31を設けて、両フランジ1
    b、1b間を拡張不能としたことを特徴とする請求項1
    に記載の土中埋設管路構造。
  3. 【請求項3】 上記係止部材の側壁から上記フランジ1
    bに当接するボルト25をねじ込んだことを特徴とする
    請求項2に記載の土中埋設管路構造。
  4. 【請求項4】 上記抜け止め杆30’の上記フランジ1
    bとの係止部材20a、20bを、管外面に当てがわれ
    る突片26と、その突片26から前記フランジ1bに延
    びて係止するフック27とから成り、前記突片26に前
    記抜け止め杆30’を挿し通して、その抜け止め杆3
    0’の端には係止部材からの抜け止め用突部31を設け
    て、両フランジ1b、1b間を拡張不能としたことを特
    徴とする請求項2又は3に記載の土中埋設管路構造。
  5. 【請求項5】 上記係止部材20a、20bが管1’の
    周方向に分割されたもの20a’、20b’にあって
    は、その各係止部材20a’、20b’の外周全長に亘
    る拘束部材28を設けたことを特徴とする請求項4に記
    載の土中埋設管路構造。
  6. 【請求項6】 上記抜け止め杆30’の中程で上記管
    1’全周に至ってその抜け止め杆30’を管外周面に押
    し付ける拘束具35を設けたことを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の土中埋設管路構造。
  7. 【請求項7】 上記抜け止め杆30’の一端を介在物4
    0を介して固着し、この介在物40は、管路内水圧によ
    る不平均力Pでは破壊せず、地震による圧縮力では破壊
    するものとしたことを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れかに記載の土中埋設管路構造。
  8. 【請求項8】 上記介在物40は発泡樹脂成形体41を
    鋼板42で挟持したものとし、その両鋼板42を上記抜
    け止め杆30’の一端が貫通していることを特徴とする
    請求項7に記載の土中埋設管路構造。
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