JP2002240400A - ユーザ情報を登録できる画像形成媒体カートリッジおよびプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザとの関連付けを行なうことができるカ
ートリッジおよびプリンタを提供する。 【解決手段】 カートリッジ１０７およびプリンタ１の
メモリ領域にユーザ情報記憶部１８１、４１１を設け
る。ユーザ情報記憶部には、ユーザの氏名とパスワード
とを登録することができる。そして、カートリッジ１０
７をプリンタ１に装着したとき、印刷実行時等にこの情
報を用いて照合を行ない、印刷の可否等を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタおよび画
像形成媒体を格納したカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】家庭、ビジネス等で利用されるプリンタ
の画像形成媒体として代表的なものにインクとトナーと
がある。インクは主としてインクジェット方式のシリア
ルプリンタ（インクジェットプリンタ）で用いられ、紙
等の印刷媒体に吹き付けられることにより画像を形成す
る。また、トナーは主としてレーザ方式のページプリン
タ（レーザプリンタ）で用いられ、紙等の印刷媒体に転
写されることにより画像を形成する。

【０００３】インク、トナーのいずれにおいても、画像
形成媒体は印刷により消費される消耗品であり、通常は
カートリッジ（画像形成媒体カートリッジ）に充填され
た状態で流通する。そして、ユーザは購入したカートリ
ッジをプリンタに装着して、印刷を行なう。ユーザは、
インクあるいはトナーが無くなるとカートリッジを交換
することで、新たな画像形成媒体をプリンタに供給する
ことができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、ＬＡ
Ｎをはじめとるするコンピュータネットワークが普及
し、プリンタを複数のユーザが共有して使用することが
多くなっている。ネットワークに接続された共有プリン
タは、基本的にどのコンピュータからでも印刷すること
ができる。このため、例えば、個人または特定のメンバ
ー等が専用カートリッジとして管理しているカートリッ
ジがあった場合でも、プリンタに装着した状態では、他
人に使用されてしまうおそれがある。また、カートリッ
ジは取り外し自在であるため、他人が取り外して別のプ
リンタで利用してしまうおそれもある。このため、専用
カートリッジとして管理しているカートリッジについ
て、他人の利用を防ぎたいという要望がある。

【０００５】また、ネットワークに接続されたプリンタ
についても、例えば、管理上等の要請から、特定のユー
ザからの印刷を許可し、他人の利用を防ぎたいという要
望がある。

【０００６】本発明の目的は、ユーザとの関連付けを行
なうことができるカートリッジを提供することにある。
また、本発明の別目的は、ユーザとの関連付けを行なう
ことができるプリンタを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、記憶素子を備えた画像形成媒体カ
ートリッジであって、前記記憶素子に、当該画像形成媒
体カートリッジのユーザを識別するための認証情報を記
録する領域を設けたことを特徴とする画像形成媒体カー
トリッジが提供される。

【０００８】この画像形成媒体カートリッジにユーザ情
報を登録することにより、画像形成媒体カートリッジと
ユーザとの関連付けを行なうことができる。

【０００９】また、上記課題を解決するため、本発明に
よれば、記憶素子を備えたプリンタであって、前記記憶
素子に、当該プリンタのユーザを識別するための認証情
報を記録する領域を設けたことを特徴とするプリンタが
提供される。

【００１０】このプリンタにユーザ情報を登録すること
により、プリンタとユーザとの関連付けを行なうことが
できる。

【００１１】さらに、上記課題を解決するため、本発明
によれば、ユーザからの印刷要求に応じ、プリンタに印
刷制御データを送信する印刷制御装置であって、印刷要
求を受け付けると、プリンタまたはカートリッジから、
当該プリンタまたはカートリッジのユーザを識別するた
めの登録ユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
ユーザから当該ユーザを識別するためのユーザ識別情報
を受け付ける手段と、取得した登録ユーザ情報と受け付
けたユーザ識別情報とから当該ユーザの印刷要求に対す
る応答を判断する印刷要求応答手段とを備えることを特
徴とする印刷制御装置が提供される。

【００１２】このようにすることにより、プリンタまた
はカートリッジに関連付けられていないユーザが印刷を
行なうことを防ぐことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本実施の形態について、図面を参
照して詳細に説明する。本実施形態では、画像形成媒体
としてインクを用いるインクジェットプリンタおよびイ
ンクを充填したインクカートリッジを例に説明する。し
かし、本発明を適用できるプリンタおよび画像形成媒体
カートリッジはこれに限られない。例えば、トナーを画
像形成媒体として用いるレーザプリンタおよびトナーを
充填したトナーカートリッジにおいても適用することが
できる。

【００１４】図１に、本発明の実施形態において用いら
れるハードウェアシステムの構成を示す。本図に示すよ
うに、本実施の形態では、印刷制御装置として機能する
コンピュータ２と、このコンピュータ２に接続されるプ
リンタ１とを備えて構成される。

【００１５】コンピュータ２は、コンピュータ本体２０
０と、これに接続されるディスプレイ装置２２１と、キ
ーボード２２２とを備えている。コンピュータ本体２０
０は、各種プログラムを実行するＣＰＵ２０１と、各種
データ、各種プログラム等があらかじめ不揮発的に記憶
されているＲＯＭ２０２と、データおよびプログラムを
一時的に記憶するＲＡＭ２０３と、ディスプレイ装置２
２１と接続され、このディスプレイ装置２２１を制御す
るディスプレイコントローラ２０４と、キーボード２２
２と接続され、このキーボード２２２を制御するキーボ
ードコントローラ２０５と、フレキシブルディスク３２
０の読み書きを行うフレキシブルディスクドライブ２０
６と、データおよびプログラム等を記憶するハードディ
スクドライブ２０７と、ＣＤ−ＲＯＭ３１０等からのデ
ータの読み出しを行うＣＤ−ＲＯＭドライブ２０８と、
プリンタ１と接続するためのプリンタインタフェース２
０９と、ネットワークと接続するためのネットワークイ
ンタフェース２１０とを有する。

【００１６】プリンタ１は、例えば、カラー印刷が可能
なインクジェットプリンタである。このプリンタ１は、
印刷機構１００と、印刷制御部１６０とを有する。ま
た、プリンタ１には、インクを収容している交換可能な
インクカートリッジが装着される。そして、インクカー
トリッジが装着されるとインクカートリッジに設けられ
た記憶素子４００が電気的に接続される。

【００１７】印刷制御部１６０は、各種プログラムを実
行するＣＰＵ１６２と、各種データおよび各種プログラ
ムがあらかじめ不揮発的に記憶されているＲＯＭ１６２
と、データおよびプログラムを一時的に記憶するＲＡＭ
１６３と、コンピュータ２と接続するためのインタフェ
ース１６４と、書き換え可能な不揮発性メモリであるＥ
ＥＰＲＯＭ１６５と、パラレル入出力インタフェース１
６６とを有する。パラレル入出力インタフェース１６６
は印刷機構１００、インクカートリッジの記憶素子４０
０および操作パネル１６７と印刷制御部１６０とを接続
するためインタフェースである。この印刷制御部１６０
は、印刷機構１００と接続され、印刷データを送ると共
に、印刷動作を制御する。また、印刷機構１００の印刷
の状態を示す情報を取得し、コンピュータ２に送る。

【００１８】本実施形態においては、ＥＥＰＲＯＭ１６
５上に、ユーザに関する情報を記録する領域を設ける。
この領域には、例えば、氏名とパスワードとからなるユ
ーザ情報を一または複数記録できるようにしておく。ま
た、ＲＯＭ１６２上には、この領域に記録するユーザ情
報を管理するためのプログラムが記録されている。この
プログラムの処理については後述する。また、インクカ
ートリッジの記憶素子４００上にもユーザに関する情報
を記録する領域を設ける。

【００１９】図３に、印刷機構１００の構成の概要を示
す。図３に示すように、印刷機構１００は、キャリッジ
１０１と、キャリッジ１０１に支持される、インクジェ
ット式の記録ヘッド１１０と、キャリッジ１０１を支持
すると共に、ライン方向に往復運動させるキャリッジ機
構１２０と、用紙Ｐを送る紙送り機構１３０とを有す
る。

【００２０】キャリッジ機構１２０は、キャリッジ１０
１と連結されるタイミングベルト１２１と、このタイミ
ングベルト１２１を往復運動させるキャリッジモータ１
２３とを有する。キャリッジモータ１２３は、タイミン
グベルト１２１を介してキャリッジ１０１を、ガイド部
材１０４に案内されて記録用紙Ｐの紙幅方向に往復運動
させる。

【００２１】キャリッジ１０１には、記録用紙Ｐと対向
する面、この図に示す例では、下面にインクジェット式
の記録ヘッド１１０が取り付けられている。記録ヘッド
１１０は、キャリッジ１０１の上に保持される。記録ヘ
ッド１１０は、インクカートリッジ１０７Ｋ、１０７Ｆ
からインクの補給を受け、キャリッジ１０１の移動に合
わせて記録用紙Ｐにインク滴を吐出してドットを形成
し、記録用紙Ｐに画像、文字等を印刷する。

【００２２】ここで、インクカートリッジ１０７Ｋのイ
ンク収容室には、黒（Ｋ）のインクが充填されている。
また、インクカートリッジ１０７Ｆには、複数のインク
収容室１０７Ｃ、１０７ＬＣ、１０７Ｍ、１０７ＬＭ、
１０７Ｙがそれぞれ独立して形成され、これらのインク
収容室１０７Ｃ、１０７ＬＣ、１０７Ｍ、１０７ＬＭ、
１０７Ｙには、シアン（Ｃ）、ライトシアン（ＬＣ）、
マゼンタ（Ｍ）、ライトマゼンタ（ＬＭ）、イエロー
（Ｙ）のインクがそれぞれ充填されている。したがっ
て、インク収容室１０７Ｃ、１０７ＬＣ、１０７Ｍ、１
０７ＬＭ、１０７Ｙからは、各色のインクがそれぞれ記
録ヘッド１１０に供給される。これらのインクは、それ
ぞれ記録ヘッド１１０から各色のインク滴として吐出さ
れてカラー印刷が行われる。もちろん、本発明において
カラーインクの種類は、シアン（Ｃ）、ライトシアン
（ＬＣ）、マゼンタ（Ｍ）、ライトマゼンタ（ＬＭ）、
イエロー（Ｙ）に限られない。例えば、シアン（Ｃ）、
マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）とすることもできる。

【００２３】記録ヘッド１１０では、黒（Ｋ）、シアン
（Ｃ）、ライトシアン（ＬＣ）、マゼンタ（Ｍ）、ライ
トマゼンタ（ＬＭ）、イエロー（Ｙ）に対応するノズル
開口（図示せず）が列ごとに並んでいる。

【００２４】インクカートリッジ１０７Ｋおよび１０７
Ｆにそれぞれ備えられた記憶素子４００として、本形態
では、図４にブロック図で示すように、メモリセル４１
０と、このメモリセル４１０でのデータの読み書きを制
御するリード・ライト制御部４２０と、クロック信号Ｃ
ＬＫに基いてリード・ライト制御部４２０を介してプリ
ンタ本体１００とメモリセル４１０との間でデータの読
み書きを行う際のカウントアップを行うアドレスカウン
タ４３０とを備えたＥＥＰＲＯＭが用いられている。

【００２５】記憶素子４００のメモリセル４１０には、
黒用のインクカートリッジ１０７Ｋまたはカラー用のイ
ンクカートリッジ１０７Ｆにおけるインク量に関連する
情報、例えばインク残量等が記憶される。さらに本実施
形態においては、メモリセル４１０上に、ユーザに関す
る情報を記録する領域を設ける。この領域には、例え
ば、氏名とパスワードとからなるユーザ情報を一または
複数記録できるようにしておく。

【００２６】図２に、本実施形態において、コンピュー
タ本体２００、プリンタの印刷制御部１６０およびイン
クカートリッジ１０７により実現される特徴的な機能構
成を示す。なお、以下に示す構成は例示であり、本発明
はこれらの構成に限定されない。

【００２７】コンピュータ本体２００は、アプリケーシ
ョンプログラムによって実現される各種アプリケーショ
ン２８０と、プリンタドライバプログラムによって実現
されるプリンタドライバ２５０と、接続されるプリンタ
１の印刷制御部１６０とのデータ通信を行うためのイン
タフェース部２５３とを備えている。

【００２８】プリンタドライバ１５０は、印刷すべき情
報をプリンタが解釈できる制御命令に変換するプリンタ
制御命令生成部２５１と、インクカートリッジ１０７あ
るいはプリンタ１６０に記録するユーザ情報に基づいて
ユーザ確認等の処理を行なうユーザ情報管理部２５２と
を備えている。

【００２９】プリンタ１の印刷制御部１６０は、コンピ
ュータ２００とのデータ通信を行なうためのインタフェ
ース部１８２と、プリンタ制御命令を解釈して印刷処理
を制御する制御命令解釈部１８３と、プリンタ１に記録
されるユーザ情報およびインクカートリッジ１０７に記
録されるユーザ情報を管理するユーザ情報管理部１８０
と、ＥＥＰＲＯＭ１６５上に設けられ、例えば、当該プ
リンタ１のユーザの氏名とパスワードとを関連付けて記
憶するユーザ情報記憶部１８１とを備えている。

【００３０】また、プリンタ１に装着されるインクカー
トリッジ１０７は、記憶素子４００のメモリセル４１０
に設けられ、例えば、当該インクカートリッジ１０７の
ユーザの氏名とパスワードとを関連付けて記憶するユー
ザ情報記憶部４１１を備えている。

【００３１】次に、本実施例における処理について説明
する。まず、プリンタ１あるいはインクカートリッジ１
０７にユーザ情報を登録する処理について説明する。

【００３２】本実施例においては、プリンタ１およびイ
ンクカートリッジ１０７の少なくとも一方にユーザ情報
を登録できるようになっている。ユーザ情報は、例え
ば、氏名とパスワードとを含むものとする。ユーザ情報
は１または複数登録することができ、プリンタ１および
インクカートリッジ１０７には、前述のようにユーザ情
報を記憶するための領域が設けられている。以下、プリ
ンタ１およびインクカートリッジ１０７にユーザ情報を
登録する処理は基本的に同じであるので、プリンタ１に
ユーザ情報を登録する場合を例に説明する。

【００３３】本実施例においては、最初にプリンタ１に
ユーザ情報を登録したユーザを、そのプリンタの管理者
とする。管理者は、例えば、ユーザ情報を記録する領域
の先頭にその情報を格納することで、他のユーザと区別
するようにする。管理者が定められたプリンタ１は、そ
の後は管理者のみがユーザの追加等を行うことができる
ものとする。そして、管理者以外の登録ユーザは、自分
のパスワードの変更のみ行なえるものとする。

【００３４】また、本実施例では、プリンタ１にユーザ
情報を登録させないようにするための設定（フリー設
定）を行なうことができる。フリー設定は、例えば、ユ
ーザ情報を記録する領域に特別なコードを記録すること
で識別することができる。

【００３５】図５は、プリンタ１にユーザ情報を登録す
るとき等の処理の流れと、コンピュータ２が表示する画
面とを説明するためのフロー図である。本処理を行なう
ためのプログラムは、アプリケーション２８０あるいは
プリンタドライバ２５０に用意しておく。そして、本処
理は、ユーザからプリンタ１あるいはインクカートリッ
ジ１０７へのユーザ登録処理を行なう旨の命令を受け付
けて開始される。すなわち、ユーザは、ユーザ情報登録
のためのアプリケーションプログラム２８０あるいはプ
リンタドライバ２５０を立ち上げて、以下の処理を行な
わせることができる。以下では、プリンタドライバ２５
０が備えるユーザ情報管理部２５２により処理が行なわ
れる場合を例に説明する。

【００３６】ユーザ情報管理部２５２は、プリンタ選択
ボタンとインクカートリッジ選択ボタンとを備えるユー
ザ情報登録画面Ｗ１０１を表示して、プリンタに登録す
るか、インクカートリッジに登録するかの選択を促す。

【００３７】ユーザ情報管理部２５２は、プリンタ選択
ボタンのクリックを受け付けると、プリンタ１のユーザ
情報管理部１８０に、プリンタ１のユーザ情報記憶部１
８１が記憶しているユーザ情報（プリンタユーザ情報）
を問い合わせて、これを取得する（Ｓ１０２）。なお、
インクカートリッジ選択ボタンのクリックを受け付けた
場合には、プリンタ１のユーザ情報管理部１８０に、イ
ンクカートリッジ１０７のユーザ情報記憶部４１１が記
憶している情報（インクカートリッジユーザ情報）を問
い合わせる。

【００３８】そして、取得したプリンタユーザ情報にフ
リー設定がされているかどうかを調べる（Ｓ１０３）。
フリー設定がされている場合には、そのプリンタ１にユ
ーザ情報の登録は行なえないため、本処理を終了する。
ただし、管理者にフリー設定の解除を可能とするように
してもよい。この場合は、後述する画面Ｗ１１０でフリ
ー設定解除の処理を行なえるようにする。

【００３９】一方、フリー設定がされていない場合に
は、プリンタユーザ情報に、ユーザ情報が登録されてい
るかどうかを調べる（Ｓ１０４）。そして、ユーザ情報
がまだ登録されていない場合には、フリー選択ボタンと
管理者選択ボタンとを備える新規登録画面Ｗ１０５を表
示して、フリー設定登録をするか、管理者登録をするか
の選択を促す。

【００４０】ユーザ情報管理部２５２は、フリー選択ボ
タンのクリックを受け付けると、あらかじめ定めたコー
ドをプリンタ１のユーザ情報記憶部に登録して（Ｓ１０
６）、本処理を終了する。以降、このプリンタ１にユー
ザ情報を登録することはできなくなる。一方、管理者選
択ボタンのクリックを受け付けると、氏名登録欄とパス
ワード登録欄とＯＫボタンとを備えた管理者登録画面Ｗ
１０７を表示して、氏名とパスワードとの入力を促す。

【００４１】管理者登録画面Ｗ１０７でＯＫボタンのク
リックを受け付けると、管理者登録処理（Ｓ１０８）を
行なう。本処理で、登録されるユーザは、プリンタ１に
最初に登録されるユーザであるため、管理者として登録
される。すなわち、プリンタ１のユーザ情報記憶部１８
１の最初の領域にユーザ情報が記録される。すなわち、
ユーザ情報管理部２５２は、入力された氏名とパスワー
ドとをプリンタ１のユーザ情報管理部１８０に送信し、
この情報を受け付けたユーザ情報管理部１８０は、ユー
ザ情報記憶部１８１の最初の領域に記録する。なお、プ
リンタカートリッジ１０７へのユーザ情報登録の場合
は、ユーザ情報管理部１８０は、インクカートリッジ１
０７のユーザ情報記憶部４１１に、ユーザ情報を記録す
る。

【００４２】次に、ユーザ情報変更画面Ｗ１０９を表示
し、ユーザ情報の変更をするかしないかの入力を促す。
ここで、ユーザ情報の変更は、ユーザの追加、ユーザの
削除、パスワードの変更とすることができる。なお、ユ
ーザ情報の変更を行えるのは管理者だけである。

【００４３】ユーザ情報の変更をしない旨の指示を受け
付けると本処理を終了する。ユーザ情報の変更を行なう
旨の指示を受け付けると、変更内容の指示を受け付ける
画面Ｗ１１０を表示し、それぞれの指示に応じた処理を
行う。これらの処理については、一般のユーザ管理と同
様であるので詳細な説明は省略する。

【００４４】そして、プリンタ１のユーザ情報記憶部１
８１に記録しているユーザ情報を更新して（Ｓ１１
１）、ユーザ情報管理部２５２のユーザ情報登録処理が
終了する。

【００４５】処理Ｓ１０４において、プリンタユーザ情
報に、ユーザ情報が登録されているかどうかを調べた結
果、ユーザ情報が既に登録されていた場合には、登録さ
れているユーザ情報に含まれる氏名を、選択可能にリス
ト形式で表示するユーザ選択画面Ｗ１１２を表示する。

【００４６】本画面で、ユーザは、リスト中の自分の氏
名を選択して、ＯＫボタンをクリックすることができ
る。ＯＫボタンのクリックを受け付けたユーザ情報管理
部２５２は、パスワード入力画面１１３Ｗを表示して、
パスワードの入力を促す。

【００４７】パスワードの入力を受け付けると、そのパ
スワードと、リストから選択された氏名とが、ユーザ情
報記憶部１８１の最初の領域に記録されている管理者の
ユーザ情報と一致するかを調べる（Ｓ１１４）。その結
果、一致する場合には、ユーザ情報の変更を行う権限が
あるものとして、前述のユーザ情報変更画面Ｗ１０９を
表示して、ユーザ情報の変更を受け付ける。一方、管理
者のユーザ情報と一致していない場合には、他のユーザ
情報と一致するかどうかを調べる（Ｓ１１５）。その結
果、いずれのユーザ情報とも一致しない場合には本処理
を終了する。

【００４８】一方、氏名とパスワードとが一致したユー
ザ情報があった場合には、そのユーザは自分のパスワー
ドを変更することが可能であるため、パスワード変更画
面Ｗ１１６を表示して、新たなパスワードの入力を促
す。そして、新たなパスワードの入力を受け付けると、
プリンタ１のユーザ情報記憶部１８１の当該ユーザの氏
名に対応するパスワード情報を更新して（Ｓ１１１）、
本処理を終了する。

【００４９】このような処理を行なうことにより、プリ
ンタ１あるいはインクカートリッジ１０７にユーザ情報
を登録することができる。

【００５０】次に、インクカートリッジ１１７をプリン
タ１に装着したときの処理について図６のフロー図を参
照して説明する。

【００５１】本実施例においては、ユーザ情報を登録し
たプリンタ１は、ユーザ情報を登録したインクカートリ
ッジ１０７が装着された場合には、共通のユーザ情報が
登録されているかどうかを照合し、その照合結果に応じ
た処理を行なう。ただし、インクカートリッジ１０７が
装着された場合以外、例えば、電源投入時等に行なうよ
うにしてもよい。ここで、照合結果は、「照合ＯＫ」と
「不一致」とのいずれかとすることができる。そして、
「照合ＯＫ」の場合には、インクカートリッジ１０７の
装着を受け付け、通常の印刷待機状態になるものとす
る。一方、「不一致」の場合には、例えば、当該インク
カートリッジ１０７では印刷が行なえない状態（擬似的
にインクエンド状態にする）とすることとする。もちろ
ん、照合結果に基づく処理はこれに限られない。本処理
を行なうためのプログラムは、例えば、プリンタ１のＲ
ＯＭ１６２に記憶させておく。そして、このプログラム
により実現されるユーザ情報管理部１８０により本処理
が行なわれる。

【００５２】ユーザ情報管理部１８０は、プリンタ１に
インクカートリッジ１１７が装着されると、プリンタ１
のユーザ情報記憶部１８１を参照して、プリンタユーザ
情報を取得する（Ｓ２０１）。そして、取得したプリン
タユーザ情報にフリー設定がされているかどうかを調べ
る（Ｓ２０２）。そして、フリー設定されている場合に
は、「照合ＯＫ」とする。

【００５３】一方、フリー設定がされていない場合に
は、プリンタユーザ情報に、ユーザ情報が登録されてい
るかどうかを調べる（Ｓ２０３）。そして、ユーザ情報
がまだ登録されていない場合には、「照合ＯＫ」とす
る。ただし、この場合は「不一致」としてもよい。ユー
ザ情報が登録されているときは、インクカートリッジ１
０７のユーザ情報記憶部４１１を参照して、インクカー
トリッジユーザ情報を取得する（Ｓ２０４）。

【００５４】そして、プリンタユーザ情報とインクカー
トリッジ情報で、共通するユーザ情報があるかどうかを
調べる（Ｓ２０５）。その結果、共通するユーザ情報が
ある場合には「照合ＯＫ」とし、共通するユーザ情報が
ない場合には、「不一致」とする。

【００５５】このような処理を行なうことにより、プリ
ンタに装着された、特定のユーザで管理するカートリッ
ジを、他人が取り外して他のプリンタで利用されてしま
うことを防ぐことができる。

【００５６】次に、プリンタドライバ２５０が、印刷命
令を受け付けたときの処理について説明する。本実施例
においては、印刷命令を受け付けると、印刷に係るユー
ザが、プリンタ１あるいはインクカートリッジ１０７に
ユーザ情報が登録されているユーザかどうかの認証を行
う。すなわち認証は、プリンタユーザ情報とインクカー
トリッジユーザ情報と両方に対して行うことができる。
このとき、どちらか一方のみの認証を行うようにしても
よいし、順番に両方行うようにしてもよい。さらには、
同一のユーザ情報（氏名とパスワード）を登録している
場合には、一度に行うようにしてもよい。また、認証の
結果は、ユーザ情報を登録しているユーザであることが
確認できた場合は「認証ＯＫ」とし、確認できなかった
場合は「不一致」であるとする。また、プリンタ１ある
いはカートリッジ１０７にユーザ情報がまったく登録さ
れていない状態、および、フリー設定がされている場合
は、認証の必要がないものとして「認証ＯＫ」とする。
本処理を行なうためのプログラムは、例えば、プリンタ
ドライバ２５０に用意しておく。

【００５７】本実施例では、認証の結果に応じた処理と
して、「認証ＯＫ」の場合は通常の印刷が可能になるも
のとする。そして、「不一致」の場合には印刷を行えな
いようにするものとする。認証の結果に応じた処理はこ
れに限られない。例えば、「不一致」の場合にも、仕上
がり条件を劣化させる等の条件付きで印刷を許可するよ
うにしてもよい。例えば、印刷の解像度等を落として印
刷を行うようにする。このとき、解像度を落とした印刷
を行うか否かの判断をユーザに尋ねるようにしてもよ
い。

【００５８】以下、プリンタ１およびインクカートリッ
ジ１０７に登録したユーザ情報を用いてユーザ認証する
処理は基本的に同じであるので、プリンタ１のユーザ情
報を用いてユーザ認証する場合を例に説明する。

【００５９】図７は、ユーザ認証の処理の流れと、コン
ピュータ２が表示する画面とを説明するためのフロー図
である。

【００６０】プリンタドライバ２５０のユーザ情報管理
部２５２は、印刷命令を受け付けるとプリンタ１のユー
ザ情報管理部１８０に、プリンタ１のユーザ情報記憶部
１８１が記憶しているプリンタユーザ情報を問い合わせ
て、これを取得する（Ｓ３０１）。そして、プリンタユ
ーザ情報がフリー設定であるかどうかを調べる（Ｓ３０
２）。その結果、フリー設定であれば「認証ＯＫ」とす
る。

【００６１】一方、フリー設定が登録されていない場合
には、プリンタユーザ情報に、ユーザ情報が登録されて
いるかどうかを調べる（Ｓ３０３）。そして、ユーザ情
報がまだ登録されていない場合には「認証ＯＫ」とす
る。

【００６２】ユーザ情報が登録されている場合には、登
録されているユーザ情報の氏名を、選択可能にリスト形
式で表示するユーザ選択画面Ｗ３０４を表示する。

【００６３】本画面で、ユーザは、リスト中の自分の氏
名を選択して、ＯＫボタンをクリックすることができ
る。ＯＫボタンのクリックを受け付けたユーザ情報管理
部２５２は、パスワード入力画面３０５Ｗを表示して、
パスワードの入力を促す。

【００６４】パスワードの入力を受け付けると、そのパ
スワードと、リストから選択された氏名とが、ユーザ情
報記憶部１８１のに記録されているいずれかのユーザ情
報と一致するかを調べる（Ｓ３０６）。その結果、一致
する情報があった場合には、「認証ＯＫ」として処理を
終了する。一方、いずれのユーザ情報とも一致しない場
合には、「不一致」として処理を終了する。

【００６５】このような処理を行なうことで、専用カー
トリッジとして管理しているカートリッジについて、他
人の利用を防ぐことができる。また、プリンタについて
も特定のユーザからの印刷を許可し、他人の利用を防ぐ
ことができる。

【００６６】

【発明の効果】上述のように、本発明によれば、ユーザ
との関連付けを行なうことができるカートリッジが提供
される。また、本発明によれば、ユーザとの関連付けを
行なうことができるプリンタが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、本発明の実施形態において用いられるハー
ドウェアシステムの構成の一例を示すブロック図であ
る。

【図２】は、本発明の機能構成を説明するためのブロッ
ク図である。

【図３】は、プリンタの印刷機構を示す斜視図である。

【図４】は、インクカートリッジに装着された記憶素子
の構成を示すブロック図である。

【図５】は、プリンタ１にユーザ情報を登録するとき等
の処理の流れと、コンピュータ２が表示する画面とを説
明するためのフロー図である。

【図６】は、インクカートリッジ１１７をプリンタ１に
装着したときの処理について説明するためのフロー図で
ある。

【図７】は、ユーザ認証の処理の流れと、コンピュータ
２が表示する画面とを説明するためのフロー図である。

【符号の説明】

１…プリンタ ２…コンピュータ １００…印刷機構 １０７…インクカートリッジ １６０…印刷制御部 １８０…ユーザ情報管理部 １８１…ユーザ情報記憶部 １８２…インタフェース部 １８３…制御命令解釈部 ２００…コンピュータ本体 ２０１…ＣＰＵ ２５０…プリンンタドライバ ２５１…プリンタ制御命令生成部 ２５２…ユーザ情報管理部 ２５３…インタフェース部 ４００…記憶素子 ４０１…メモリセル ４１１…ユーザ情報記憶部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０３Ｇ 21/00 ５１０ Ｂ４１Ｊ 29/00 Ｚ Ｇ０６Ｆ 3/12 Ｇ０３Ｇ 15/00 ５５６ Ｆターム(参考） 2C056 EB02 EB20 EB29 EB59 EC67 EC78 KC01 KC30 2C061 AP01 AQ05 AQ06 AR01 CL08 HH13 HJ10 HX10 2H027 DA27 EA18 EJ01 EK03 HB05 HB15 2H071 BA02 BA34 BA37 DA05 5B021 AA01 BB01 BB04 CC05 NN18

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記憶素子を備えた画像形成媒体カートリッ
   ジであって、 前記記憶素子に、当該画像形成媒体カートリッジのユー
   ザを識別するためのカートリッジユーザ情報を記録する
   領域を設けたことを特徴とする画像形成媒体カートリッ
   ジ。
2. 【請求項２】前記画像形成媒体はインクである請求項１
   に記載の画像形成媒体カートリッジ。
3. 【請求項３】記憶素子を備えたプリンタであって、 前記記憶素子に、当該プリンタのユーザを識別するため
   のプリンタユーザ情報を記録する領域を設けたことを特
   徴とするプリンタ。
4. 【請求項４】記憶素子を備えた画像形成媒体カートリッ
   ジを装着可能なプリンタであって、当該プリンタのユー
   ザを識別するためのプリンタユーザ情報を記憶する手段
   と、 画像形成媒体カートリッジが装着されると、前記記憶素
   子に当該画像形成媒体カートリッジのユーザを識別する
   ためのカートリッジユーザ情報が記録されているかどう
   かを調べ、 カートリッジユーザ情報が記録されている場合には、当
   該プリンタが記憶しているプリンタユーザ情報と、カー
   トリッジユーザ情報とを比較して、共通する情報が記録
   されていないときには、当該画像形成媒体カートリッジ
   による印刷を行なえないようにする手段とを備えること
   を特徴とするプリンタ。
5. 【請求項５】ユーザからの印刷要求に応じ、プリンタに
   印刷制御データを送信する印刷制御装置であって、 印刷要求を受け付けると、プリンタから、当該プリンタ
   のユーザを識別するためのプリンタユーザ情報を取得す
   る登録ユーザ情報取得手段と、 ユーザから当該ユーザを識別するためのユーザ情報を受
   け付ける手段と、 取得した登録ユーザ情報と受け付けたユーザ情報とから
   当該ユーザの印刷要求に対する応答を判断する印刷要求
   応答手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
6. 【請求項６】ユーザからの印刷要求に応じ、プリンタに
   印刷制御データを送信する印刷制御装置であって、 印刷要求を受け付けると、プリンタに装着された画像形
   成媒体カートリッジから、当該画像形成媒体カートリッ
   ジのユーザを識別するための登録ユーザ情報を取得する
   登録ユーザ情報取得手段と、 ユーザから当該ユーザを識別するためのユーザ情報を受
   け付ける手段と、 取得した登録ユーザ情報と受け付けたユーザ情報とから
   当該ユーザの印刷要求に対する応答を判断する印刷要求
   応答手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
7. 【請求項７】請求項５または６に記載の印刷制御装置で
   あって、 前記印刷要求応答手段は、取得した登録ユーザ情報に、
   受け付けたユーザ情報が含まれている場合には、当該ユ
   ーザの印刷要求に対して、要求に係る印刷制御データ
   を、プリンタに送信することを特徴とする印刷制御装
   置。
8. 【請求項８】請求項５または６に記載の印刷制御装置で
   あって、 前記印刷要求応答手段は、取得した登録ユーザ情報に、
   受け付けたユーザ情報が含まれていない場合には、当該
   ユーザの印刷要求に対して、印刷を許可しないことを特
   徴とする印刷制御装置。
9. 【請求項９】請求項５または６に記載の印刷制御装置で
   あって、 前記印刷要求応答手段は、取得した登録ユーザ情報に、
   受け付けたユーザ情報が含まれていない場合には、当該
   ユーザの印刷要求に対して、要求に係る印刷制御データ
   の仕上り条件を劣化させて、プリンタに送信することを
   特徴とする印刷制御装置。
10. 【請求項１０】ユーザからの印刷要求に応じ、プリンタ
    に印刷制御データを送信する印刷制御装置で実施可能な
    プログラムであって、 印刷要求を受け付けると、プリンタから、当該プリンタ
    のユーザを識別するための登録ユーザ情報を取得する処
    理と、 ユーザから当該ユーザを識別するためのユーザ情報を受
    け付ける処理と、 取得した登録ユーザ情報と受け付けたユーザ情報とから
    当該ユーザの印刷要求に対する応答を判断する印刷要求
    応答処理とを印刷制御装置に実行させることを特徴とす
    るプログラム。
11. 【請求項１１】ユーザからの印刷要求に応じ、プリンタ
    に印刷制御データを送信する印刷制御装置で実施可能な
    プログラムであって、 印刷要求を受け付けると、プリンタに装着された画像形
    成媒体カートリッジから、当該画像形成媒体カートリッ
    ジのユーザを識別するための登録ユーザ情報を取得する
    処理と、 ユーザから当該ユーザを識別するためのユーザ情報を受
    け付ける処理と、 取得した登録ユーザ情報と受け付けたユーザ情報とから
    当該ユーザの印刷要求に対する応答を判断する印刷要求
    応答処理とを印刷制御装置に実行させることを特徴とす
    るプログラム。
12. 【請求項１２】請求項１０または１１に記載のプログラ
    ムを記録した情報記録媒体。
13. 【請求項１３】画像形成媒体カートリッジを専用化する
    方法であって、 画像形成媒体カートリッジにユーザ情報を記憶させてお
    き、 印刷実行前に、当該印刷に係るユーザの情報を取得し、 取得したユーザ情報が、記憶しているユーザ情報に含ま
    れる場合には、当該印刷を行なうことを特徴とする画像
    形成媒体カートリッジの専用化方法。
14. 【請求項１４】画像形成媒体カートリッジを専用化する
    方法であって、 画像形成媒体カートリッジにユーザ情報を記憶させてお
    き、 印刷実行前に、当該印刷に係るユーザの情報を取得し、 取得したユーザ情報が、記憶しているユーザ情報に含ま
    れない場合には、当該印刷の仕上りを劣化させて行なう
    ことを特徴とする画像形成媒体カートリッジの専用化方
    法。