JP2002240174A - ハニカム材セルにフェノールフォーム充填の不燃サンドイッチ構造体 - Google Patents
ハニカム材セルにフェノールフォーム充填の不燃サンドイッチ構造体Info
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Abstract
イッチ構造体の不燃化構造材料設計を発明の課題とし
た。 【解決手段】不燃芯材に不燃性の金属・セラミック・水
酸化アルミニウム・アラミッド材質からなるハニカム材
1を選択しハニカム材セルに有機質でも化学構造から燃
えにくい性質とハニカム材セルに充填しやすい密度範囲
の20〜30kg/m3のフェノールフォーム2を充填
した芯材を用いることを発明の特徴とし、可燃接着剤4
の燃焼時の着炎をハニカム材セルにフェノールフォーム
が充填された複合芯材が燃焼で変化する炭化層構造で酸
素の供給を遮断し着炎を防止できる構造を不燃化構造の
設計手段としたサンドイッチ構造体である。
Description
断熱・防音性能及び不燃特性のある複合芯材を用いたた
サンドイッチ構造体である。軽量・高強度・断熱・防音
性能があり不燃特性を持つ材料は、人間及び機器の安全
に対し必要な材料である。サンドイッチ構造体の産業上
での応用技術分野としては、輸送機器の安全対策材、高
層化する総合ビル・住宅分野の安全対策材、情報管理機
器の保全及び航空・防衛機器材に利用分野がある。
一般的である。無機材料は重い、断熱性能が悪い、吸水
する、脆い等の品質上の問題及び施工がしにくい取扱い
上の改善点が多くある。燃焼問題があるにしても、有機
質のウレタン・スチレン・フェノール・ポリエチレン・
塩ビ・ポリプロピレン等の高分子製品が問題点の対策品
として市場で多く使用されている。不燃化構造の発明に
使用したフェノールフォームは化学構造から不燃材質で
あり、しかも構造に塩素を含有せず燃焼時のダイオキシ
ン問題もないので利用の拡大が期待されていたが、性能
上で脆く取扱がしにくい問題点があり、現状は限られた
分野のみに使用されている。従って軽量で、断熱・防音
・強度を備え不燃特性を持つサンドイッチ構造品は市場
にない。発明に結びつく不燃構造体の選択材料として軽
量で高強度であるがセル空間が問題とされているハニカ
ム材、不燃材質であるが脆さが問題点であるフェノール
フォーム、接着力に信頼はあるが危険物に属する接着
剤、それぞれに問題のある材料であるが優れた長所の特
性を引出す構成で複合の不燃構造体開発を実施したこと
が従来の技術常識を破る発明につながった。この材料選
択の中で特に可燃性の接着剤及びペーパーハニカム材を
採用し不燃化を理論付た上で材料設計を証明した技術は
従来になかった。
条件としては、使用する全ての材料を不燃材で構成する
のが早道であるが目的とする性能を満たす条件がつく
と、不燃材の良い材料だけ集めても軽量で高強度、断熱
・防音及び不燃特性がありサンドイッチ構造体の芯材と
して適した構成材料にはならない。取上げた不燃複合サ
ンドイッチ構造体の開発には不燃材質の面材と芯材の接
着に優れた性能を持つエポキシ又はウレタン系接着剤の
使用は欠かすことの出来ない条件になるが危険物に属す
る可燃物であることが問題になる。可燃性の接着剤を使
用する場合、接着剤の塗布量を100g/m2以下の少
量で対策をとる方法もあるが、ハニカム材セルにフェノ
ールフォームが充填された芯材が実用に耐えるサンドイ
ッチ構造体としての性能を維持するためには300g/
m2前後が必要になる。不燃化設計の手段としてフェノ
ールフォームの存在下で可燃性の接着剤及びペーパーハ
ニカム材を使用したサンドイッチ構造体の不燃化構造の
確立及び公的機関での不燃証明が本発明の課題であり狙
いである。
造体は使用材料からの対策と共に着炎要素である可燃物
・酸素・着火源対策にも解決手段があると狙いをつけ
た。燃焼条件には一定濃度の酸素の供給が必要であり、
構造体の構成材料が燃焼時の酸素遮断になれば可燃物は
着炎せず、温度の上昇と共に乾留され炭化することにな
る。従って燃焼に必要な酸素の供給を遮断する状態の材
質構成に不燃化の設計手段をしていれば可燃性の接着剤
或いはペーパーハニカム材を使用する場合でも着炎はし
ない。ここにサンドイッチ構造体の発明のポイントがあ
る。本構造体の設計の一つは表面材に不燃金属板である
アルミニウム板を使用し、構造体の芯材は金属であるア
ルミニウム、水酸化アルミニウム・セラミック系である
ケイ酸マグネシウム及びアラミッド材質のハニカム材の
中から使用する不燃ハニカム材を選びフェノールフォー
ムをハニカム材セルに充填した複合芯材を特徴としてお
り、可燃性の接着剤は不燃の表面材と不燃複合芯材にサ
ンドイッチされた材料構成になっている。燃焼時に芯材
である不燃性のハニカム材とフェノールフォームが炭化
し形状を変えず芯材の役目を果しておれば、サンドイッ
チされている接着剤への燃焼に必要な酸素が供給はされ
ず、可燃性の接着剤は炭化する。燃焼試験で使用した芯
材に水酸化アルミニウムハニカム使用のサンドイッチ構
造体全体及び複合芯材の状態を確認すると、可燃のエポ
キシ接着剤はアルミ面材と水酸化アルミニウムハニカム
にフェノールフォームが充填された芯材に挟まれ黒く炭
化したまま接着構造を焼結状態で残存しパネル構造体を
維持させ、複合芯材もハニカム形状を保持しフェノール
フォームがハニカム材セルに包まれた状態で炭化する。
使用するフェノールフォームが水酸化アルミニウムハニ
カムのセルの中で形状が破壊されることなく炭化した状
態は構造体の不燃芯材構成が空気の侵入を防ぎ接着剤へ
の酸素供給を遮断する役割を果し燃焼防止効果をもって
いる証明である。
チ構造体は、軽量化及び安全対策として不燃性能が要求
される鉄道車両の内装材に或いは高層建築分野の軽量で
高強度・不燃性の壁材としての実用が見込まれる。鉄道
車両の内装材は、内装芯材となる断熱材として塩ビ系・
ウレタン・ガラス繊維等の有機・無機材が使用されてい
るが、塩ビ系はサンドイッチ構造体の芯材として主流で
あるが廃棄問題及び燃焼焼却時のダイオキシン発生問題
がある。その他の断熱材は限られた空間で厚みは取るが
強度効果は全くない材料として使用されている。建築分
野に使用される場合でも軽量で断熱・防音・不燃特性の
ある多機能材料になると見当らない。本発明構造体の多
機能な新素材からは使用材料数の圧縮、ハニカム構造の
高強度性能からは軽量のブロック化加工及びユニット化
加工が実現でき工程の合理化にも結びつき、実施の形態
は壁材等のサンドイッチパネル単品材料の使用範囲にだ
けにとどまらない。
イズ19mmの水酸化アルミニウムハニカム材に同一寸
法形状の密度23kg/m3のフェノールフォームが特
願平11−309740の方法のハニカム材セルの切断
力で切断され充填された複合芯材の断面図である。図2
は図1の複合芯材を可燃性エポキシ接着剤で面材厚み
1.0mmの材質5052アルミニウム表面材に塗布量
300g/m2で接着したサンドイッチパネル構造体の
断面図である。図3は建築基準法第2条九号の不燃材料
防火試験で実施した100×100×22mmのパネル
切断試験体の防火試験後の断面図である。試験体は試験
中及び試験完了後も形状を維持しており、防火試験中も
着炎がない結果を確認した。この結果は不燃材質の芯材
構成が可燃性の接着剤に対し酸素を遮断し着炎防止にな
っている事の証明である。ハニカム材がアルミニウムハ
ニカム材の場合も同じ結果を得ており鉄道車両用材料燃
焼試験、官鉄保第16号、地車第50号−IVの試験で
も本設計構造体は不燃性に合格した。 実施例−2 樹脂含浸のセルサイズ9mm、厚み27mmの可燃性ペ
ーパーハニカム材に実施例1と同じ方法でフエノールフ
ォームが充填された芯材に1.0mmの材質5052ア
ルミニウム面材を使用し可燃性のエポキシ系接着剤を3
00g/m2の塗布量で塗布し接着した試験体は鉄道車
両用材料燃焼試験、官鉄保第16号、地車第50号−I
Vの試験で不燃性に合格した。この結果はフェノールフ
ォームで可燃性のペーパーハニカム及び接着剤が覆わ
れ、燃焼時にフェノールフォームの炭化層で空気の侵入
を防ぎ酸素の供給が遮断され不燃結果になった証明であ
る。
用材料燃焼試験、官鉄保第16号、地車第50号−IV
の不燃性に合格、又建築基準法第2条九号不燃材料防火
試験についても合格し、構造体が不燃である結果を確認
した。今までは技術常識として材料の不燃化には可燃物
の使用は避けるべきとされていたサンドイッチ構造体を
材料対策からでなく、燃焼要素の除去により構成材料の
可燃物問題を解決した。本発明は不燃の表面材と不燃性
の芯材で可燃性である接着剤がサンドイッチ構造になる
ことより、燃焼要素の一つである酸素の供給を遮断がで
きる材質構成となる設計により不燃化構造体が得られる
事を発明でき又不燃性構造体の証明ができた。多機能材
の開発は材料開発者の目標であるが無機及び有機の単一
材料からは難しい課題であり、無機材と有機材を組合せ
た複合材を設計に近道があることが分かっていても、使
用材料の可燃問題、本発明の特徴となるハニカム材のセ
ル空間へのフェノールフォーム充填の材料設計に着眼が
されなかった事と充填技術を解決する事が壁となり実現
が出来ていなかったが、充填技術は特願平11−309
740の方法を使用し、可燃性の接着剤及び条件により
使用するペーパーハニカム材の対策はフェノールフォー
ムの存在下で不燃化の材料構成とさせる本発明の方法に
より解決させ、不燃サンドイッチ構造体を完成させ証明
できた。本発明の不燃サンドイッチ構造体の産業上の利
用は、鉄道車両・特装自動車・船・航空の輸送機器分野
及び建築・防衛・分野に至るまであり、今まではハニカ
ム材セルを空間のまま使用しているがフェノールフォー
ム充填により断熱・防音のハニカム複合材として新しい
設計素材としての価値がある。又有機系断熱材しては8
0℃までが限界であった高温領域をフェノールフォーム
充填のハニカム複合材で100〜130℃までの分野ま
で引上げての応用ができ、本サンドイッチ構造体は不燃
を特徴とした多機能効果により新しい設計材料になる。
カム材のセルに密度23kg/m3のフェノールフォー
ムが充填され複合材芯材となった断面図である。
に塗布量300g/m2のエポキシ系接着剤を接着面に
塗布し、水酸化アルミニウムハニカム材にフェノールフ
ォームが充填された複合芯材と接着した断面図である。
用した厚み1.0mmの材質5052アルミニウム板表
面材に塗布量300g/m2で水酸化アルミニウムハニ
カム材にフェノールフォームが充填された芯材をエポキ
シ系接着剤で接着した試験体の断面図であり防火試験で
エポキシ系接着剤・水酸化アルミニウムハニカム材・フ
ェノールフォームの芯材は炭化したが試験体の形状は破
壊せず試験前と同じ形状に維持されていた状態を示して
いる断面図である。
材 2 密度23kg/m3のフェノールフォーム 3 厚み1.0mmの材質5052アルミニウム板 4 エポキシ系接着剤
Claims (2)
- 【請求項1】一定寸法形状に加工された不燃材質のアル
ミニウム等の金属系或いは水酸化アルミニウム・ケイ酸
マグネシウム・アラミッド材質ハニカム材から選んだハ
ニカム材セルに同一寸法形状に成形された密度20〜3
0kg/m3範囲のフェノールフォームを重ね合せた後
に荷重をかけ、ハニカム材セルの切断力で切って充填さ
せ、充填されたハニカム材とフェノールフォームの複合
材を芯材に使用することを特徴とし、表面材にはアルミ
ニウム板等の不燃面材を使用し特別な難燃処理のしてい
ないエポキシ又はウレタン系接着剤で接着し製造された
サンドイッチ構造体で、可燃性である接着剤の着炎防止
設計を接着剤と接するフェノールフォームとハニカム材
の燃焼時の不燃材質と体積及び形状に変化の発生がなく
炭化状態になる燃焼材質を燃焼に必要な酸素供給遮断の
不燃層構造として活用した設計を不燃化構造の手段とし
たハニカム材セルにフェノールフォームを充填した芯材
を表面材に接着することで製造されたサンドイッチ構造
体。 - 【請求項2】一定寸法形状に加工された樹脂含浸の可燃
性ペーパーハニカム材セルに同一寸法形状に成形された
密度20〜30kg/m3範囲のフェノールフォーを重
ね合せた後に荷重をかけ、ハニカム材セルの切断力で切
って充填させ、充填されたハニカム材とフェノールフォ
ームの複合材を芯材に使用することを特徴とし表面材に
はアルミ板等の不燃面材を使用し特別な難燃処理のして
ないエポキシ又はウレタン系接着剤で接着し製造された
サンドイッチ構造体で、可燃性である接着剤とペーパー
ハニカム材の着炎防止設計は接着剤及びペーパーハニカ
ム材を充填フェノールフォームの燃焼時の形状変化と体
積変化の発生がなく炭化状態になる燃焼材質で覆い燃焼
に必要な酸素供給遮断の不燃層構造として活用した設計
を不燃化構造の手段としたハニカム材セルにフェノール
フォームを充填した芯材を表面材に接着することで製造
されたサンドイッチ構造体。
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