JP2002240125A - 冷却ロールの清掃方法及びそれに用いる清掃装置 - Google Patents

冷却ロールの清掃方法及びそれに用いる清掃装置

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JP2002240125A JP2001037784A JP2001037784A JP2002240125A JP 2002240125 A JP2002240125 A JP 2002240125A JP 2001037784 A JP2001037784 A JP 2001037784A JP 2001037784 A JP2001037784 A JP 2001037784A JP 2002240125 A JP2002240125 A JP 2002240125A
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roll
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flame
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Takao Arai
隆夫 荒井
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    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B38/00Ancillary operations in connection with laminating processes
    • B32B38/16Drying; Softening; Cleaning
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラミネート方法あるいはラミネータ装置におい
て、冷却ロールと基材との剥離不良に伴う事故を防止
し、製品品質の安定性を向上すること。 【解決手段】ラミネータ装置の冷却ロールに付着する低
分子成分を除去する清掃方法あるいは装置であり、低分
子成分を除去するエネルギー源として、高出力のレーザ
光源を使用するか、フレームバーナーを使用することを
特徴とする冷却ロール清掃方法あるいは装置により目的
が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂被覆(ラミネ
ート)紙の製造方法及び装置に関するものであり、特
に、溶融樹脂を被覆する工程を含むラミネータ装置にお
いて、冷却ロールに付着する低分子成分を除去する冷却
ロールの清掃方法、及び、それに用いる冷却ロールの清
掃装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン樹脂に代表される高分子
体を高温で溶融し、スリットダイより押しだし、連続す
る基材に被覆させる一連の工程はラミネーションと呼ば
れ、写真用印画紙やIJ記録紙などの画像記録用紙、食
品包装紙、カップなどの食品用容器、剥離紙等の製造に
用いられている。
【0003】基材に溶融したポリオレフィン樹脂を被覆
する場合、ドローダウン性を良好にし、加工速度を向上
し、さらに、基材への接着性を確保するなどの目的で、
通常はポリオレフィンの融点よりも、明らかに高い温度
で操作されている。低密度ポリエチレンの融点が105
〜110℃程度であるのに対し、加工温度は280〜3
40℃程度になっている。かかる温度において、押出機
のスクリューにおいて、高い剪断力が加わるため、分子
構造においては分解、あるいはラジカルが発生して、架
橋が進むなどの変化が起こる。
【0004】特に、写真印画紙においては、画像の鮮鋭
性を確保するため、酸化チタンが添加されることが多
く、この添加に際しては、マスターバッチの製造工程で
金属石鹸あるいは酸化防止剤等の添加剤が加わり、これ
らの熱分解温度は、一般には、ポリオレフィン樹脂の熱
分解温度よりも低い。
【0005】このように、ラミネート工程において、ポ
リオレフィン樹脂単体あるいは添加剤を含んだポリオレ
フィン樹脂は分子構造に何らかの変化を来した状態で、
ダイスリットから押し出され、基材にラミネートされ
る。基材にラミネートされるとき、溶融フィルムは、一
方が基材と接し、他方は冷却ロールと接する。
【0006】冷却ロールの役割は、溶融したフィルムを
冷却し固化させ、ラミネート層を形成することと、冷却
ロール上に形成された3次元的な形状をフィルムに転写
させることである。冷却ロールに溶融フィルムが接する
初期の段階においては、基材の裏面からプレスロールが
押しつけされており、空気の同伴を防止し、冷却ロール
上のパターンの転写を確実にし、さらに、空隙のある基
材を用いた場合には、溶融樹脂の一部が、かかる空隙に
押し込まれ、樹脂と基材の接着を促す。冷却ロールに
も、高い圧力で溶融樹脂が接するため、熱により分解さ
れた成分の一部は、冷却ロールに転移され、加工時間の
経過とともに成分が堆積する。
【0007】冷却ロールに堆積した成分は、冷却ロール
に形成されたパターンを変化させ、同時に、フィルムに
転写されるパターンにも変化を来たし、加工時間の経過
とともに、生産されるラミネート製品の表面の品質が変
化を来してしまう。また、低分子成分の付着は、冷却ロ
ールとラミネートフィルムの剥離性を損ない、剥離時に
固化したラミネート面の一部を剥離してしまいフィルム
面を粗化してしまったり、剥離がさらに悪くなると、冷
却ロールに基材ごと巻き付き、断紙してまう。
【0008】このように、ポリオレフィン樹脂のラミネ
ート加工においては、冷却ロールへの低分子成分の転移
・付着が避けられず、品質上あるいは工程上の問題が起
こるまえに、加工装置を停止して、冷却ロールを人手に
より、清掃することが実状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷却ロール
に付着、堆積して、ラミネートフィルム面の面形状を変
化させたり、冷却ロールへの基材の巻き付きなどの工程
上のトラブルを未然に防止し、かかるような品質上、工
程上の問題を解決するために、装置を停止させて、人出
による清掃作業を実施することを省くことを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】ラミネータ装置の冷却ロ
ールに付着する低分子成分を除去する清掃方法であり、
低分子成分を除去するエネルギー源として、高出力のレ
ーザ光源、あるいは、フレームバーナーの火炎を使用し
て冷却ロールの表面にエネルギーを印加することを特徴
とする冷却ロール清掃方法であり、好ましくは、レーザ
光源の出力が、50mW以上であり、照射されるエネルギー
密度が、0.002〜1J/mm2の範囲であり、レーザ動作が、
CW(連続発光動作)であることを特徴とするか、フレ
ームバーナーの火炎が冷却ロールに達する部分の温度が
800℃以上である冷却ロール清掃方法により、目的が達
成される。ダイ1より流下する溶融樹脂6がプレスロー
ル5と冷却ロール2により、基材7に接触しながらニッ
プされ、基材7に接着した溶融樹脂6は冷却ロール2に
接触している間に冷却され、フィルム層が形成されて被
覆材22となり、該被覆材22は、剥離ロール3を介し
て冷却ロール2より剥離されるラミネート装置における
冷却ロール2に対して、非接触状態で冷却ロールの清掃
装置8が配置され、該清掃装置8は被覆材22が剥離ロ
ール3で剥離された後の冷却ロール2の表面にレーザ発
振端10またはバーナーノズル20より発するエネルギ
ーを印加できる位置に配置され、移動ステージ14、該
ステージ14に付設された素子を含むレーザ装置9及び
レーザ発振端装置10を備えているか、又は摺動装置1
9、バーナーチューブ21に付設された燃料−空気混合
器15及びバーナーノズル20を備えている冷却ロール
の清掃装置であり、好ましくは、レーザ装置9のレーザ
光源の出力が、50mW以上であり、照射されるエネルギー
密度が、0.002〜1J/mm2の範囲であり、レーザ動作が、
CW(連続発光動作)であるか、フレームバーナーの火
炎18が冷却ロールに達する部分の温度が800℃以上で
あることを特徴とする冷却ロール清掃装置であることに
より、目的が達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、冷却ロール清掃方法及び
装置に関して、実施態様の詳細を述べる。
【0012】ラミネート装置の全体概略図を図1に示
す。ダイ1より流下する溶融樹脂6を、プレスロール5
と冷却ロール2で、基材7に接触させながらニップし、
フィルム層を形成する。プレスロール5は、バックアッ
プロール4により、冷却ロール2方向に加圧されてい
る。基材に接着した溶融樹脂は、冷却ロール2に接触し
ている間に十分に冷却され、剥離ロール3により、冷却
ロール2より剥離される。
【0013】清掃装置を付帯するラミネート装置を図2
に示し、清掃装置の配置に関して述べる。清掃装置8
は、剥離ロール3で被覆材22が剥離された直後の冷却
ロール2の位置に、非接触の状態で配置することが望ま
しい。これは、レーザ照射あるいはフレームバーナーに
よって、加熱により低分子成分を除去するため、ロール
表面の温度も上昇を来たす。清掃装置8による加熱か
ら、溶融樹脂6が冷却ロール2に接する位置までの距離
あるいは時間ができるだけ長いほうが、ロール内部から
の冷却が進み、ロール表面温度を、清掃装置によりエネ
ルギー印加しない状態に近い温度まで下降させることが
できるためである。
【0014】本発明における冷却ロールの清掃装置の概
略図を図3、図4に示す。図3は、清掃装置のエネルギ
ー源として、高出力レーザを用いたものである。半導体
レーザの場合にはレーザ素子、固体レーザの場合には励
起源と結晶体素子を含むレーザ装置9からは、レーザ発
振端10を通して、冷却ロール2表面に対してレーザが
照射される。電源供給は、レーザドライバ11により行
う。レーザの照射により、低分子成分が分解・揮発し、
その再付着を防ぐため、ガス吸引ノズル12により、か
かる成分を吸引することが好ましい。レーザの照射面積
は数mm2以下と小さいため、素子を含むレーザ装置9
は、移動ステージ14上に固定され、ロールの長手方向
に一定速度で移動させることができる。この移動と、冷
却ロール2の一定速度の回転を組み合わせることによ
り、ロール全体を螺旋状に清掃することが可能となる。
また、汚れたロールの任意の部分へ移動させ、汚れた部
分のみを清掃することも可能である。
【0015】図4は、清掃装置のエネルギー源として、
フレームバーナーの炎を用いたものである。燃料供給装
置16と空気供給装置17からそれぞれ燃料と空気が搬
送され、燃料-空気混合器15において、適切な混合比
に混合され気化される。冷却ロール2の長手方向に沿っ
て、バーナーチューブ21が渡され、かかるバーナーチ
ューブ21に燃料が充填され、バーナーノズル20から
燃料が噴出されることにより、火炎18を形成保持す
る。火炎18は、回転する冷却ロール2の表面に接する
ことにより、付着した低分子成分が、分解・気化し、さ
らには、燃焼分解する。バーナーチューブ21は、摺動
装置19に固定され、冷却ロール2の長手方向に沿って
摺動し、火炎の照射ムラを避けることができる。また、
レーザ装置と同様に、バーナーノズル20を、摺動装置
19の移動ストロークの範囲で、冷却ロール2の長手方
向の任意の位置に移動させ、局所的に発生した低分子成
分の汚れを除去することが可能である。
【0016】エネルギーに高出力レーザを用いる場合の
レーザとしては、CW(連続)発振型が好ましい。波長
範囲は、250〜1200nmの範囲であることが好ま
しい。具体的には、CW型の半導体レーザ、半導体レー
ザで励起されるYAGレーザなど固体レーザを用いるこ
とができる。
【0017】レーザ光源の出力は、50mW以上であること
が望ましい。50mWより低いと、照射面積を回折限界まで
小さくし、さらに、ロールへの照射時間(露光時間)を
長くとった場合でも、ロールにおける熱拡散が、レーザ
による入力を上回り、十分な加熱状態にならず、ロール
表面における低分子成分の除去を行うことは難しい。
【0018】レーザ光源により照射される部分のエネル
ギー密度は、0.002〜1J/mm2の範囲であることが好まし
い。レーザ照射される部分のエネルギー密度は、レーザ
の出力と照射面積、レーザ照射面とロールとの相対速度
で決定される。エネルギー密度が0.002J/mm2より小さい
場合には、低分子成分の除去を行うためのエネルギー量
の絶対量が不足し、低分子成分の除去を十分に行うこと
はできない。一方、エネルギー密度が、1J/mm2より高い
と、冷却ロール表面がレーザ照射により、揮発(アブレ
ーション)を起こし、表面が破壊されてしまう。
【0019】レーザの動作は、CWモードであることが
望ましい。パルスレーザの場合、照射が時間軸上で、間
歇の動作になり、照射面が連続せず、ロール前面の清掃
を行うことが困難である。
【0020】高出力レーザを用いた清掃装置の場合、レ
ーザ照射により分解・気化したガスのロールへの再付着
を防ぐために、ガスの吸引を行う吸引ノズルを設けるこ
とが望ましい。特に照射面積の小さいレーザの場合、分
解・気化したガスの濃度が初期の状態で極めて高いた
め、かかる吸引ノズルは効果が高い。
【0021】レーザをロール全面に照射して、清掃を実
施するためには、ロールの回転方向を副走査方向とする
と、主走査方向に、移動させる手段が必要になる。ま
た、全面に均一に照射するためには、一定の速度で移動
させる必要がある。この目的を達成するためには、回転
の速度安定性の高いDCサーボモータやステッピングモ
ータで駆動するスライド型アクチュエータが適してい
る。
【0022】フレームバーナーを用いた清掃装置の場
合、バーナーの燃料は、プロパンやブタンなどの通常燃
料として用いられるものであれば使用することができ
る。バーナーの火炎が冷却ロールに接する部分の温度
は、800℃以上であることが望ましい。火炎の温度が
800℃より低いと、低分子成分の酸化分解が進行せ
ず、冷却ロールからの脱離が起きにくい。
【0023】本発明における冷却ロールとは、ロール内
部より冷却を行いロール表面温度を低下させ、ダイヘッ
ドより流下する溶融樹脂を基材表面に均一になるように
押しつけ、溶融樹脂を融点以下に速やかに冷却すること
により、最終的に固体フィルム層を形成させる。また、
冷却ロール表面の形状は、最終的に固化する樹脂表面の
形状として転写させるため、必要に応じて、光沢を制御
したり、微少なパターンを転写させることもできる。
【0024】冷却ロールの材質は、加工性、機械的な強
度、熱伝導度を考慮して選択される。具体的な材質とし
ては、アルミニウム、鋼、鋳鉄、ステンレス、真鍮、銅
などが使用することができる。機械的な強度と熱伝導度
を考慮して、ロールコアはアルミ合金で作製し、ロール
シェル(筒の外側)を銅合金などをバレル・スリーブ構
成あるいは積層ハイブリッド構成とすることもできる。
【0025】冷却ロール表面は、樹脂フィルムの光沢性
あるいは表面粗さの制御の他、パターンの転写を目的
に、加工を施すことができる。加工方法は、サンドブラ
スティング、電解研磨、砂目立て、グラビア彫刻、など
の機械処理の他、電解メッキ、無電解メッキ、陽極酸
化、エッチング処理などの表面処理を行うことができ
る。また、表面硬度を高める目的で、セラミック溶射処
理などの表面硬化処理を行ってもよい。
【0026】冷却ロールの冷却方式としては、冷却され
た流体を内部ジャケットにより循環させる方式が挙げら
れる。冷却された流体=冷媒としては、水の他、多価ア
ルコール類や石油系パラフィンなどを用いることができ
る。
【0027】本発明におけるラミネータ装置は、走行す
る基材上にポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を主成分と
する樹脂組成物を溶融押し出し機を用いて、付帯するス
リットダイから、フィルム上に流延して、基材上に被覆
する装置であり、一般に、溶融押し出しコーティングと
称される加工方法である。
【0028】本発明のラミネータ装置で用いられる樹脂
としては、通常、ポリオレフィン樹脂を用いる。ポリオ
レフィン樹脂の種類としては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のホモポリマー、
エチレンーブチレン共重合体などのα−オレフィンの2
つ以上からなる共重合体及びこれらの混合物である。
【0029】かかる樹脂には、添加剤を加える場合があ
る。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸
カルシウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキ
ジン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸亜鉛、ミリ
スチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウムの脂肪族金属
塩、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、リン系
あるいはイオウ系の各種酸化防止剤、群青、コバルトブ
ルー、セリアンブルー、フタロシアニンブルー等の青系
の顔料あるいは染料、赤群青、コバルトバイオレット、
ファストバイオレット、マンガンバイオレット等のマゼ
ンタ系の顔料あるいは染料、その他、蛍光増白剤、紫外
線吸収剤等の添加剤を適宜組み合わせて、含有させるこ
とができる。
【0030】本発明における基材は、天然パルプを主成
分とする紙、他、パルプとして、合成パルプ、合成繊維
を混抄した紙あるいは合成紙、プラスチックフィルム、
ノンウーブン、アルミ等の金属コイルなどを使用でき
る。本発明の冷却ロールの清掃方法及びそれに用いる装
置は、乳剤を塗布して印画紙となした際、表面に光沢が
あり平滑性が要求される写真印画紙用途の写真印画紙用
ポリオレフィン樹脂被覆紙の製造に特に有用である。
【0031】
【実施例】以下で、実施例を用い、更に詳細に本発明の
効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるもの
ではない。また、実施例において用いられる「%」は特
に断りがない限り、質量%である。
【0032】実施例1 塗布幅を500mm、基材の搬送速度2m/秒に対し
て、下記の配合に調整した樹脂構成物を塗布量が25g
/m2となるように、ラミネータの流出流量を調整し
た。樹脂構成物の温度は、ラミネータのダイリップの直
下で310℃になるように調整した。
【0033】高圧法ポリエチレン:JIS K 6760で規定さ
れるメルトインデックス(以下、MIと略記する)5.3、
密度0.922g/cm3を70%と、アルミナ(含水
酸化アルミニウム)を酸化チタンに対して0.5%の量
で表面処理したアナターゼ型酸化チタンを60%含有し
て、希釈樹脂として、前記ポリエチレンを用いたマスタ
ーバッチを30%添加し、樹脂構成物とした。
【0034】冷却ロールのロール径は500mmであ
り、表面温度は、19℃に管理した。装置は、概略図を
図2に、詳細図を図3示す清掃装置として高出力レーザ
を用いたものである。用いたレーザはファイバカップリ
ングタイプのCW動作モードの半導体レーザで、中心波
長は、830nmである。出力は、ロールの照射面で、
60mWとし、照射面積は一辺10μmの正方形に整形
した。ロールの回転速度がライン速度と同一の2m/秒
であることを考慮すると、照射エネルギー密度は、0.
003J/mm2となる。
【0035】レーザ装置は、移動ステージにより、ロー
ル1回転する間に、レーザの照射面積の1辺の長さ10
μmの正方形の面積がロールの長手方向に定速で移動す
る。つまり、冷却ロールを螺旋状にレーザ照射していく
ことになる。500mmの幅を1走査するためには、お
よそ7時間要する。
【0036】かかる条件にて、ラミネータの運転を50
時間連続して行い、冷却ロールの汚れの状況を確認し
た。ロールの汚れは、ラミネータ運転中のラミネートさ
れた基材と冷却ロールとの剥離状態の観察、ラミネート
された基材の表面光沢の変化、運転終了後の冷却ロール
の汚れの目視観察により評価した。
【0037】実施例2 レーザを中心波長1064nm、ロール照射面で16WのYAGレー
ザとした以外は、実施例1と同じ方法による清掃装置を
用いて、ラミネート装置を50時間連続運転を行った。
YAGレーザの励起源としては、CW動作の半導体レーザア
レー(60W)を用いた。照射エネルギー密度は、0.8J
/mm2であった。
【0038】実施例3 レーザの中心波長1064nm、ロール照射面での出力を34mW
とした以外は、実施例1と同じ方法による清掃装置を用
いて、ラミネート装置を50時間連続運転を行った。照
射エネルギー密度は、0.0017J/mm2であっ
た。
【0039】実施例4 レーザのロール照射面での出力を24Wとした以外は、実
施例2と同じ方法による清掃装置を用いて、ラミネート
装置を50時間連続運転を行った。照射エネルギー密度
は、1.2J/mm2であった。
【0040】実施例5 冷却ロールの清掃装置として、概略図を図2に、詳細図
を図4示す。清掃装置としてフレームバーナーを用いた
ものである。火炎(フレーム)のロール照射面での温度
を840℃に調整した。その他装置や運転条件などは、
実施例1と同一の方法で、ラミネート装置を50時間連
続運転を行った。
【0041】実施例6 火炎のロール照射面での温度を770℃に調整した以外
は、実施例5と同一の方法で、ラミネート装置を50時
間連続運転を行った。
【0042】比較例1 実施例1で用いた装置において、清掃装置を取り外した
以外は、実施例1と同一の方法で、ラミネート装置を5
0時間連続運転を行った。
【0043】測定及び評価方法 {冷却ロールの剥離状態観察}ラミネータを50時間連
続で操業を行い、1時間毎に、基材と冷却ロールの剥離
状態を観察した。良好な状態では、剥離ロールからのリ
リースはスムースで異音を発することはないが、悪化に
つれて、剥離ロールから基材が離れづらくなり、剥離時
に、定周期振動状の異音を発するようになる。評価とし
ては、運転開始から異音が発生し始めるまでの経過時間
を評価値とした。
【0044】[基材表面光沢の変化]冷却ロールに汚れ
が堆積すると、微粗面加工されたロールは「目詰まり」
を起こし、ラミネート加工された基材のラミネート表面
では、光沢が上昇する。また、さらに運転を続けると、
冷却ロールに樹脂の表面のごく一部がトラップされる
か、表面に微少な傷がつくため、逆に光沢の低下を来
す。評価値は、5時間ごとにラミネートされた基材の光
沢値の、運転開始時の光沢値からの差(絶対値)の積算
値とした。光沢度の測定は、MURAKAMI COLOR LAB.製、G
M-3Dを用いた。
【0045】[冷却ロールの汚れ]冷却ロールの汚れ
は、50時間の連続運転後の目視観察により行った。汚
れが認めらない場合は○、曇る程度の汚れがある場合は
△、顕著な汚れがある場合は×とした。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】実施例1、2に示すように、ロールの清掃
装置として高出力型のレーザを用い、かつ照射のエネル
ギー密度が、0.002〜1mJ/mm2であれば、剥離音の発生、
光沢の変動、ロール汚れの発生のいずれも回避できる。
実施例3に示すごとく、照射のエネルギー密度が、0.00
2mJ/mm2を下回れば、光沢変動及びロール汚れはやや多
くなるが、比較例1に示す清掃装置を使用しない状態に
比すれば、十分な効果が認められる。実施例4に示すご
とく、照射のエネルギー密度が、1mJ/mm2を上回れば、
冷却ロール自体が、レーザの照射による極表面が劣化す
る傾向が見られた。実施例5、6に示すごとく、フレー
ムバーナーも高出力レーザと同一の効果が認められる。
火炎の温度が、800℃以上であれば、剥離音の発生、
光沢の変動、ロール汚れの発生のいずれも回避できる。
実施例6に示すごとく、火炎の温度が800℃を下回れ
ば、光沢変動及びロール汚れはやや多くなるが、比較例
1に示す清掃装置を使用しない状態に比すれば、十分な
効果が認められる。
【0049】
【発明の効果】本発明の、ラミネータ装置に付帯する冷
却ロールの清掃装置を用いることにより、装置の運転を
停止することなく、冷却ロールの清掃が可能となり、冷
却ロールと基材との剥離不良に伴う事故が防止でき、製
品品質の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すラミネータ装置の概略
側面図。
【図2】本発明の一実施例を示すラミネータ装置とロー
ル清掃装置の概略側面図。
【図3】本発明の一実施例を示すラミネータ装置に付帯
するレーザ型ロール清掃装置の詳細図。
【図4】本発明の一実施例を示すラミネータ装置に付帯
するフレームバーナー型ロール清掃装置の詳細図。
【符号の説明】
1 ダイ 2 冷却ロール 3 剥離ロール 4 バックアップロール 5 プレスロール 6 溶融樹脂 7 基材 8 清掃装置 9 素子を含むレーザ装置 10 レーザ発振端 11 レーザドライバ 12 ガス吸引ノズル 13 ガス吸引装置 14 移動ステージ 15 燃料−空気混合器 16 燃料供給装置 17 空気供給装置 18 火炎(フレーム) 19 摺動装置 20 バーナーノズル 21 バーナーチューブ 22 被覆材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラミネータ装置の冷却ロールに付着する
    低分子成分を除去する清掃方法であり、低分子成分を除
    去するエネルギー源として、高出力のレーザ光源、ある
    いは、フレームバーナーの火炎を使用して冷却ロールの
    表面にエネルギーを印加することを特徴とする冷却ロー
    ル清掃方法。
  2. 【請求項2】 レーザ光源の出力が、50mW以上であり、
    照射されるエネルギー密度が、0.002〜1J/mm2の範囲で
    あり、レーザ動作が、CW(連続発光動作)であること
    を特徴とする請求項1記載の冷却ロール清掃方法。
  3. 【請求項3】 フレームバーナーの火炎が冷却ロールに
    達する部分の温度が800℃以上であることを特徴とする
    請求項1記載の冷却ロール清掃方法。
  4. 【請求項4】ダイ1より流下する溶融樹脂6がプレスロ
    ール5と冷却ロール2により、基材7に接触しながらニ
    ップされ、基材7に接着した溶融樹脂6は冷却ロール2
    に接触している間に冷却され、フィルム層が形成されて
    被覆材22となり、該被覆材22は、剥離ロール3を介
    して冷却ロール2より剥離されるラミネート装置におい
    て、冷却ロール2に対して、非接触状態で冷却ロールの
    清掃装置8が配置され、該清掃装置8は被覆材22が剥
    離ロール3で剥離された後の冷却ロール2の表面にレー
    ザ発振端10またはバーナーノズル20より発するエネ
    ルギーを印加できる位置に配置され、移動ステージ1
    4、該ステージ14に付設された素子を含むレーザ装置
    9及びレーザ発振端装置10を備えているか、又は摺動
    装置19、バーナーチューブ21に付設された燃料−空
    気混合器15及びバーナーノズル20を備えている冷却
    ロールの清掃装置。
  5. 【請求項5】 レーザ装置9のレーザ光源の出力が、50
    mW以上であり、照射されるエネルギー密度が、0.002〜1
    J/mm2の範囲であり、レーザ動作が、CW(連続発光動
    作)であることを特徴とする請求項4記載の冷却ロール
    清掃装置。
  6. 【請求項6】 フレームバーナーの火炎18が冷却ロー
    ルに達する部分の温度が800℃以上であることを特徴と
    する請求項4記載の冷却ロール清掃装置。
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