JP2002239930A - 吸着工具 - Google Patents

吸着工具

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JP2002239930A
JP2002239930A JP2001035872A JP2001035872A JP2002239930A JP 2002239930 A JP2002239930 A JP 2002239930A JP 2001035872 A JP2001035872 A JP 2001035872A JP 2001035872 A JP2001035872 A JP 2001035872A JP 2002239930 A JP2002239930 A JP 2002239930A
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Japan
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suction
negative pressure
cylinder
suction pad
piston
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Application number
JP2001035872A
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English (en)
Inventor
Hirotada Furumoto
浩祥 古本
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Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボール弁式逆止弁Vのボール弁体7をバルブ
ケーシング1の点検孔9から出し入れするときに、簡単
な構成の工具を用いて、ボール弁体7に手を触れること
なくスムーズに出し入れできるようにする。 【解決手段】 ボール弁体7の表面に接触して吸着可能
な吸着パッド26をシリンダ18の先端部に固定し、シ
リンダ18内に吸着パッド26内と連通する負圧発生室
20をピストン19により区画して設け、この負圧発生
室20内にコイルばね34を縮装し、吸着パッド26が
ボール弁体7の表面に押し当てられた状態でコイルばね
34によりピストン19をシリンダ18基端側に移動さ
せて負圧発生室20ないし吸着パッド26内に負圧を発
生させ、吸着パッド26でボール弁体7を吸着保持する
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボール式逆止弁の
ボール弁体等の対象物を負圧を利用した吸着パッドによ
り吸着するようにした吸着工具に関する技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の対象物を負圧を利用
して吸着する吸着工具として、例えば実公昭52―22
052号公報に示されるように、シリンダの内部に上部
室及び下部室を区画するピストンを設け、そのピストン
に連続するピストンロッドをシリンダの下端部から突出
させて、その先端部に対象物を吸着する吸着パッド(吸
盤)を固定し、ピストンないしピストンロッドに亘り吸
着パッド内と上下部室とを連通する小径の孔を貫通形成
し、下部室内にピストンを上側に付勢するスプリングを
縮装する一方、下部室を真空ポンプに接続し、真空ポン
プによる負圧を下部室に導いてピストンをスプリングの
付勢力に抗して吸着パッドと共に下降移動させ、その吸
着パッドを対象物に当接させた後、負圧を吸着パッド内
の吸引空間(対象物で閉塞される空間)に導いて対象物
を吸着パッドに吸着するようにしたものが提案されてい
る。
【0003】また、実開昭61―78596号公報に示
されるものでは、負圧により対象物を吸着する吸着パッ
ドのリップ部外周に平坦部を形成することで、平らでな
い対象物でも吸着パッド内の吸引空間を確実に密閉して
吸着できるようになされている。
【0004】ところで、上水、下水、汚濁水等の液状物
を輸送する場合、従来、例えば特開平11―13218
1号公報に示されるように、上記液状物中に水中ポンプ
を沈めて設置し、この水中ポンプの吐出管の途中にボー
ル式逆止弁を接続して、汲み上げた液状物がポンプ側に
逆流しないようにすることが行われている。
【0005】上記ボール式逆止弁は、流入口及び流出口
が開口されかつこれら流入出口間に液状物の通路をなす
弁室が形成されたバルブケーシングと、このバルブケー
シング内の弁室に形成された弁座と、この弁座に着座可
能に配置され、液状物が流入口から流出口に流れるとき
には弁座から離れて通路を開く一方、液状物が流出口か
ら流入口に流れるときには弁座に着座して通路を閉じる
ボール形状のボール弁体とを備えてなる。
【0006】このようなボール式逆止弁の保守点検時や
異常時には、そのボール弁体をバルブケーシングから取
り出す必要があり、このため、バルブケーシングに通路
に連通する点検孔を開口して、この点検孔を常時は通路
から液状物が漏れ出ないように点検蓋により液密状に閉
塞しておき、点検時等では点検蓋を取り外して点検孔を
開き、この点検孔からボール弁体をバルブケーシング外
に取り出す作業が行われている。そして、上記点検孔か
らボール弁体を取り出す際、作業者が点検孔から弁室内
に手を差し込みボール弁体を掴んで取り出すようになさ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その場合、ボ
ール弁体は一般に汚物にまみれており、特に下水や汚濁
水の輸送システムに用いられている場合には顕著である
ので、弁体が滑り易く、弁体のスムーズな取出しが困難
であった。また、ボール弁体と点検孔との隙間が小さい
ときには、手が点検孔の周りに引っ掛かり、弁体を掴ん
で取り出すこと自体が困難となる。さらに、弁体を細長
い棒等で挟んで取り出すようにすると、その棒等が強く
接触して弁体が傷付く虞れがある。
【0008】そこで、上記提案例のように、ボール弁体
を吸着パッドにより吸着するようにしてもよいが、提案
例のものでは、いずれも、真空ポンプにより発生した負
圧を吸着パッド内に導くものであり、装置の構成が大掛
かりとなる難がある。
【0009】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記したボール式逆止弁のボール弁体
等の対象物を簡易な構成で、負圧を利用した吸着パッド
により吸着できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、この発明では、シリンダ内にピストンにより負圧発
生室を設けて、その負圧発生室を吸着パッド内に連通さ
せ、ピストンを付勢手段により付勢して吸着パッド内に
負圧を発生させるようにした。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、対象物
に当接した吸着パッド内の吸引空間を負圧にして対象物
を吸着するための吸着工具として、上記吸着パッドが先
端部に固定されたシリンダと、このシリンダ内に往復動
可能に嵌挿され、シリンダ内に上記吸着パッド内の吸引
空間と連通する先端側の負圧発生室を区画するピストン
と、このピストンに連結された操作部材と、上記吸着パ
ッドが対象物に当接した状態で負圧発生室に負圧が発生
するように上記ピストンを基端側に付勢する付勢手段と
を備えたことを特徴とする。
【0012】また、請求項2の発明では、弁装置の弁体
に当接した吸着パッド内の吸引空間を負圧にした状態で
弁体を吸着してケーシングの点検孔から出し入れするた
めの吸着工具として、上記吸着パッドが先端部に固定さ
れたシリンダと、このシリンダ内に往復動可能に嵌挿さ
れ、シリンダ内に上記吸着パッド内の吸引空間と連通す
る先端側の負圧発生室を区画するピストンと、このピス
トンに連結された操作部材と、上記吸着パッドが弁体に
当接した状態で負圧発生室に負圧が発生するように上記
ピストンを基端側に付勢する付勢手段とを備えたことを
特徴とする。
【0013】上記の構成によれば、操作部材の操作によ
りシリンダ内でピストンを付勢手段の付勢力に抗してシ
リンダ先端側に前進移動させると、このピストンにより
負圧発生室内の空気が吸着パッド内に押し出されて排出
される。このとき、シリンダ先端の吸着パッドを対象物
又は弁体の表面に当接させて操作部材を移動操作しても
よく、シリンダ内の負圧発生室から押し出された空気は
吸着パッド内の吸引空間を経て対象物又は弁体との間か
ら排出される。この後、上記吸着パッドを対象物又は弁
体の表面に当接させた状態で、操作部材の操作を止める
と、ピストンが付勢手段の付勢力によりシリンダ基端側
に後退し、それに伴い吸着パッド内の吸引空間の空気が
負圧発生室に吸い込まれようとするが、吸着パッドは対
象物又は弁体の表面に当接して、その内部の吸引空間へ
の空気の吸入が遮断されているので、ピストンの後退移
動により負圧発生室内の圧力が低下して負圧になる。こ
のことで吸着パッド内の吸引空間に負圧が生じ、この負
圧により対象物又は弁体が吸着パッドに吸着保持され
る。
【0014】このように付勢手段によるピストンの後退
移動により負圧発生室ないしそれに連通する吸着パッド
内の吸引空間に負圧を発生させて対象物又は弁体を吸着
保持するので、負圧ポンプを要することなく簡単な構成
で吸着パッド内に負圧を発生させることができ、吸着工
具の構成を簡単にすることができる。
【0015】特に、請求項2の発明では、弁体を吸着パ
ッドで吸着保持してバルブケーシングの点検孔から出し
入れすることができ、その弁体を手で掴んで出し入れす
るときの問題は生じず、弁体をそれに触れたり傷付けた
りすることなく安定して確実に出し入れして、弁装置の
点検作業等をスムーズに行うことができる。
【0016】請求項3の発明では、上記付勢手段は、負
圧発生室に縮装されたばねとする。こうすれば、望まし
い付勢手段が容易に得られる。
【0017】請求項4の発明では、上記連結部材は、シ
リンダの基端壁を貫通する操作ロッドとし、この操作ロ
ッドのシリンダ外部に係止部を設ける。このことで、対
象物又は弁体を吸着パッドで保持した状態で操作ロッド
を係止部で係止して引っ張りながら、対象物又は弁体を
シリンダと共に持ち上げることができる。しかも、上記
操作ロッドの引き操作によりピストンが付勢手段の付勢
方向に後退移動するので、負圧発生室の圧力がさらに低
下することとなり、吸着パッドによる対象物又は弁体の
吸着保持をさらに安定して行うことができる。
【0018】請求項5の発明では、弁装置は、ボール弁
体を有するボール式逆止弁とする。このことで、上記請
求項2の発明の効果が有効に発揮される最適な弁装置が
得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】図3は本発明の実施形態に係るボ
ール式逆止弁Vを示し、このボール式逆止弁Vは、図示
しないが、上水、下水、汚濁水等の液状物を輸送するシ
ステムにおいて、液状物中に沈められて設置された水中
ポンプの吐出管の途中に接続されて、水中ポンプにより
汲み上げた液状物がポンプ側に逆流するのを防止するた
めに用いられる。
【0020】図3おいて、1はバルブケーシングで、そ
の下部には流入口2が、また上部には流出口3がそれぞ
れ開口されている。図示しないが、上記流入口2には上
流端を水中ポンプに接続した上流側吐出管の下流端部
(上端部)が接続され、流出口3には下流端側吐出管の
上流端部(下端部)が接続される。1aは上記流入口2
の周りに形成された入口フランジ部で、この入口フラン
ジ部1aは上記上流側吐出管の下流端部のフランジ部と
突き合わせられて液密状に締結固定される。また、1b
は流出口3の周りに形成された出口フランジ部で、この
出口フランジ部1bは上記下流側吐出管の上流端部のフ
ランジ部と突き合わせられて液密状に締結固定される。
【0021】バルブケーシング1内には弁室5が上記流
入口2及び流出口3同士を連通させるように形成されて
いる。この弁室5は液状物の通路を構成するもので、そ
の下部(流入口2側)の周囲には下側に向かって中心側
に向かうように略テーパ状(詳しくは後述のボール弁体
7の外表面に沿ったテーパ円弧状)に傾斜する弁座6が
形成されている。また、弁室5内にはボール形状のボー
ル弁体7が上記弁座6に着座可能に収容されており、水
中ポンプの運転によりそれから吐出された液状物が弁室
5で流入口2から流出口3に向かって上方に流れるとき
には、ボール弁体7が弁座6から離れて液状物の通路が
開き、液状物が弁座6とボール弁体7との間を流れる一
方、水中ポンプの運転が停止されて、液状物が弁室5で
流出口3から流入口2に流れようとすると、ボール弁体
7が自重により弁座6に着座して液状物の通路が閉じ、
流出口3から流入口2への液状物の逆流を阻止するよう
になっている。
【0022】上記バルブケーシング1の側部において弁
座6よりも高い位置には弁室5内と連通する点検孔9が
開口され、この点検孔9と弁座6との間のバルブケーシ
ング1には弁座6側に向かって下側に向かうように傾斜
するガイド部13が形成されている。上記点検孔9には
点検蓋10がシールリング11を介して取付固定されて
おり、点検孔9は、常時は点検蓋10により弁室5から
バルブケーシング1外に液状物が漏れ出ないようにシー
ルリング11を介して液密状に閉塞されている。
【0023】図1は、上記ボール式逆止弁Vの保守点検
時や異常時にボール弁体7を吸着してバルブケーシング
1の点検孔9を経て取り出し又は挿入するために用いら
れる吸着工具としての保守作業工具Tを示す。この図1
において、18は上記逆止弁Vにおけるバルブケーシン
グ1の点検孔9からガイド部13内ないし弁座6の位置
まで先端側(図で下側)から挿通可能な外径を有するエ
アシリンダからなるシリンダで、このシリンダ18の先
端壁(図で下壁)の外面には上記ボール弁体7を吸着可
能な吸着パッド26が一体的に固定されている。この吸
着パッド26は、先端側に向かって大径になる比較的薄
肉のリップ部26a内に吸引空間27を有する皿形状の
ゴム製のもので、このリップ部26aをボール弁体7の
外表面に当接させた状態で吸引空間27を負圧にするこ
とで、ボール弁体7を吸着する。吸着パッド26の中心
部には取付ボルト28が挿通され、この取付ボルト28
のヘッド部28aは吸着パッド26内面の凹部26b内
に気密状に嵌合されている一方、先端のねじ部は、シリ
ンダ18の先端壁に貫通形成したねじ孔23に気密状に
螺合締結され、このねじ部の先端はシリンダ18内(後
述する負圧発生室20)に位置している。また、取付ボ
ルト28にはヘッド部28aの頂面から先端部の端面ま
で貫通する連通孔29が形成されており、この連通孔2
9により吸着パッド26のリップ部26a内の吸引空間
27とシリンダ18内(負圧発生室20)とが連通して
いる。
【0024】上記シリンダ18内にはピストン19が往
復動可能に嵌挿され、このピストン19によりシリンダ
18内の空間が先端側の負圧発生室20と基端側の大気
開放室21とに区画され、上記負圧発生室20は上記吸
着パッド26内の吸引空間27と取付ボルト28の連通
孔29を介して常時連通されている。尚、基端側の大気
開放室21は後述のロッド挿通孔24と操作ロッド31
の間の隙間を介してシリンダ18外部と連通している。
【0025】上記ピストン19にはそれと同心に配置し
た操作ロッド31の内端部が移動一体に螺合締結されて
いる。この操作ロッド31はシリンダ18の基端壁に貫
通形成したロッド挿通孔24を遊嵌合状態で通ってシリ
ンダ18外に延び、そのシリンダ18外の外端にはリン
グ状の係止部32が一体的に取り付けられている。
【0026】さらに、上記負圧発生室20内にはピスト
ン19をシリンダ18基端側に付勢する付勢手段として
のコイルばね34が縮装されており、シリンダ18先端
の吸着パッド26のリップ部26aがボール弁体7の外
面に当接して吸着パッド26のリップ部26aがボール
弁体7表面で気密閉塞された状態で、コイルばね34に
よりピストン19を基端側に付勢してシリンダ18基端
側に後退移動させることで、吸着パッド26内の吸引空
間27ないしそれに連通するシリンダ18内の負圧発生
室20に負圧を発生させるようにしている。
【0027】次に、この実施形態の保守作業工具Tを用
いて逆止弁Vのバルブケーシング1からボール弁体7を
取り出す作業手順について説明する。まず、逆止弁Vの
点検蓋10を取り外してバルブケーシング1の点検孔9
を開放させる。そして、図2に示すように、保守作業工
具Tの操作ロッド31を押してシリンダ18内でピスト
ン19をコイルばね34の付勢力に抗してシリンダ18
先端側に前進移動させると、このピストン19により負
圧発生室20内の空気が取付ボルト28の連通孔29を
経て吸着パッド26のリップ部26a内の吸引空間27
に押し出されて排出される。この状態で、上記バルブケ
ーシング1の開いた点検孔9から弁室5内にガイド部1
3に沿って保守作業工具Tのシリンダ18を先端側から
挿入し、その先端の吸着パッド26のリップ部26aを
弁室5内のボール弁体7の外表面に押し当てる。このこ
とで、吸着パッド26のリップ部26a内の吸引空間2
7がボール弁体7の表面に気密状に閉塞された状態とな
り、その吸引空間27は取付ボルト28の連通孔29を
介してシリンダ18の負圧発生室20と連通するのみの
状態となる。
【0028】尚、シリンダ18先端の吸着パッド26を
ボール弁体7の表面に押し当てながら操作ロッド31を
押し操作してもよく、その場合には、シリンダ18内の
負圧発生室20から押し出された空気は吸着パッド26
内の吸引空間27からリップ部26aとボール弁体7表
面との間から強制的に排出される。
【0029】次いで、上記吸着パッド26をボール弁体
7の表面に押し当てた状態(吸着パッド26のリップ部
26a内の吸引空間27がボール弁体7の表面に気密状
に閉塞された状態)のままで、操作ロッド31から手を
離してその押し操作を止めると、シリンダ18内でピス
トン19がコイルばね34の付勢力によりシリンダ18
基端側に後退移動し、それに伴い吸着パッド26内の吸
引空間27の空気が負圧発生室20に吸い込まれようと
する。しかし、この吸着パッド26のリップ部26aは
ボール弁体7の表面に押し当てられて、その内部の吸引
空間27への空気の吸入が遮断されているので、上記ピ
ストン19の後退移動により負圧発生室20内の圧力が
低下して負圧になる。このことで負圧発生室20に連通
している吸着パッド26内の吸引空間27に負圧が生
じ、この負圧によりボール弁体7が吸着パッド26に吸
着保持される。この状態で保守作業工具Tのシリンダ1
8を点検孔9から引き出すと、その吸着パッド26にボ
ール弁体7が吸着保持されて点検孔9から取り出され
る。
【0030】この取出後、操作ロッド31を再度押し操
作すると、上記シリンダ18の負圧発生室20ないし吸
着パッド26のリップ部26a内の吸引空間27の圧力
が上昇して負圧状態ではなくなり、吸着パッド26によ
るボール弁体7の吸着が解除されてボール弁体7が保守
作業工具Tから開放される。
【0031】尚、点検後にボール弁体7をバルブケーシ
ング1の弁室5内に戻すときには、上記の逆の動作を行
い、バルブケーシング1外で吸着パッド26によりボー
ル弁体7を吸着し、その吸着状態でボール弁体7をシリ
ンダ18と共にバルブケーシング1の点検孔9から弁室
5に挿入した後、そのボール弁体7を保守作業工具Tか
ら切り離し、最後に点検孔9を点検蓋10で閉じればよ
い。
【0032】したがって、この実施形態では、保守作業
工具Tのシリンダ18内のコイルばね34によるピスト
ン19の後退移動により負圧発生室20ないしそれに連
通する吸着パッド26内の吸引空間27に負圧を発生さ
せてボール弁体7を吸着保持するので、大掛かりな負圧
ポンプを要することなく簡単な構成で吸着パッド26内
に負圧を発生させることができ、保守作業工具Tの構成
を簡単にすることができる。
【0033】また、ボール弁体7を吸着パッド26で吸
着保持して、バルブケーシング1の点検孔9から出し入
れすることができるので、そのボール弁体7をそれに直
接触れたり傷付けたりすることなく安定して確実に出し
入れでき、逆止弁Vの点検作業等をスムーズに行うこと
ができる。
【0034】さらに、上記ボール弁体7を吸着パッド2
6で吸着保持してバルブケーシング1の点検孔9から取
り出すときに、或いは逆に点検後にバルブケーシング1
の点検孔9から弁室5内に挿入するときに、操作ロッド
31をその係止部32で係止して引っ張りながら、ボー
ル弁体7をシリンダ18と共に持ち上げることができ
る。しかも、上記操作ロッド31の引き操作によりピス
トン19がコイルばね34の付勢方向に後退移動するの
で、負圧発生室20ないし吸着パッド26内の吸引空間
27の圧力がさらに低下することとなり、吸着パッド2
6によるボール弁体7の吸着保持をさらに安定して行う
ことができる。
【0035】尚、上記実施形態では、ボール弁式逆止弁
Vのボール弁体7を吸着保持するようにしているが、そ
の他の対象物を吸着保持する吸着工具としてもよく、上
記と同様の作用効果を奏することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1及び2の発
明によると、シリンダの先端部に吸着パッドを固定し、
シリンダ内に吸着パッド内と連通する負圧発生室をピス
トンにより区画して設け、ピストンを付勢手段によりシ
リンダ基端側に付勢して負圧発生室ないし吸着パッド内
に負圧を発生させるようにしたことにより、負圧ポンプ
を要することなく簡単な構成で吸着パッド内に負圧を発
生させて、吸着工具の構成を簡単にすることができる。
特に、弁装置の弁体をケーシングの点検孔により出し入
れするときには、その弁体の吸着パッドによる吸着保持
により弁体との接触や弁体の傷付けを招くことなく安定
して確実に出し入れして弁装置の点検作業等をスムーズ
に行うことができる。
【0037】請求項3の発明によると、付勢手段は負圧
発生室に縮装されたばねとしたことにより、望ましい付
勢手段が容易に得られる。
【0038】請求項4の発明によると、ピストンに連結
される連結部材は、シリンダの基端壁を貫通する操作ロ
ッドとし、この操作ロッドのシリンダ外部に係止部を設
けたことにより、対象物又は弁体を吸着パッドで保持し
た状態でシリンダと共に持ち上げることができるととも
に、操作ロッドの引き操作により負圧発生室の圧力をさ
らに低下させて、吸着パッドによる対象物又は弁体の吸
着保持をさらに安定して行うことができる。
【0039】請求項5の発明によれば、弁装置はボール
弁体を有するボール式逆止弁としたことにより、本発明
の効果が有効に発揮されるのに最適な弁装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る吸着工具の拡大断面図
である。
【図2】吸着工具を用いてボール式逆止弁のケーシング
内からボール弁体を取り出しする状態を示す断面図であ
る。
【図3】ボール式逆止弁の断面図である。
【符号の説明】
V ボール式逆止弁(弁装置) 1 バルブケーシング 5 弁室 6 弁座 7 ボール弁体(対象物) 9 点検孔 10 点検蓋 T 保守作業工具(吸着工具) 18 シリンダ 19 ピストン 20 負圧発生室 26 吸着パッド 27 吸引空間 28 取付ボルト 29 連通孔 31 操作ロッド(操作部材) 32 係止部 34 コイルばね(付勢手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物に当接した吸着パッド内の吸引空
    間を負圧にして対象物を吸着するための吸着工具であっ
    て、 上記吸着パッドが先端部に固定されたシリンダと、 上記シリンダ内に往復動可能に嵌挿され、シリンダ内に
    上記吸着パッド内の吸引空間と連通する先端側の負圧発
    生室を区画するピストンと、 上記ピストンに連結された操作部材と、 上記吸着パッドが対象物に当接した状態で負圧発生室に
    負圧が発生するように上記ピストンを基端側に付勢する
    付勢手段とを備えたことを特徴とする吸着工具。
  2. 【請求項2】 弁装置の弁体に当接した吸着パッド内の
    吸引空間を負圧にした状態で弁体を吸着してケーシング
    の点検孔から出し入れするための吸着工具であって、 上記吸着パッドが先端部に固定されたシリンダと、 上記シリンダ内に往復動可能に嵌挿され、シリンダ内に
    上記吸着パッド内の吸引空間と連通する先端側の負圧発
    生室を区画するピストンと、 上記ピストンに連結された操作部材と、 上記吸着パッドが弁体に当接した状態で負圧発生室に負
    圧が発生するように上記ピストンを基端側に付勢する付
    勢手段とを備えたことを特徴とする吸着工具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の吸着工具において、 付勢手段は、負圧発生室に縮装されたばねであることを
    特徴とする吸着工具。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つの吸着工具
    において、 連結部材は、シリンダの基端壁を貫通する操作ロッドで
    あり、 上記操作ロッドのシリンダ外部に係止部が設けられてい
    ることを特徴とする吸着工具。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1つの吸着工具
    において、 弁装置は、ボール弁体を有するボール式逆止弁であるこ
    とを特徴とする吸着工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100742736B1 (ko) * 2006-06-09 2007-07-25 이규상 에어용 간격 유지구
JP2011122701A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Autonetworks Technologies Ltd 電子制御ユニット、この電子制御ユニットを備えた自動変速機の製造方法、及びこの製造方法に用いられるコネクタ固定用治具

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KR100742736B1 (ko) * 2006-06-09 2007-07-25 이규상 에어용 간격 유지구
JP2011122701A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Autonetworks Technologies Ltd 電子制御ユニット、この電子制御ユニットを備えた自動変速機の製造方法、及びこの製造方法に用いられるコネクタ固定用治具

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