JP2002239000A - 液体注入装置 - Google Patents
液体注入装置Info
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Abstract
等の液体の残量を正確に検出することができ、液体不足
状態となることを防止できる液体注入装置を提供する。 【解決手段】体内に埋込可能であり、かつ剛性の大きな
気密容器からなる本体2と、前記本体内に設けられ、柔
軟材料からなる液体タンク3と、前記液体タンク内に貯
留された液体を体内に注入するためのポンプ7と、前記
本体内に設けられた圧力センサ8,9と、前記圧力セン
サによって検出した圧力から、前記液体タンク内の液体
の残量を求める液体残量検出部5とを有する。
Description
の薬液を体内に注入するために体内に埋め込んで使用す
る液体注入装置に関し、詳しくは、体内に注入する液体
の残量を正確に検出することのできる液体注入装置に関
するものである。
入するには、点滴器や注射器等によって薬液を注入する
ことが一般的であった。この他にも、薬液タンクを有す
る薬液注入器を携帯し、この薬液注入器から間欠的ある
いは連続的にポンプにより薬液を体内に注入するものが
提案されていた。
入方法では、病院に通院して薬液を注入する必要があっ
たり、注射器等を家庭に備えたり携帯する必要があり、
薬液を注入することが患者の負担となり、患者の通常の
生活に支障をきたすことが多かった。また、携帯可能な
薬液注入器を使用する場合にも、体と薬液注入器との接
続状態に注意したり、薬液注入器に衝撃等を加えないよ
うに注意しなければならなかった。
用することが考えられる。薬液注入器を体内に埋め込ん
で使用すれば、体との接続状態や薬液注入器自体を意識
せずに生活できるため、患者の負担が著しく軽減され
る。しかし、薬液注入器を体内に埋め込んで使用する
と、薬液注入器内の薬液の残量の検出が困難となり、薬
液不足状態におちいる可能性があるという問題点があ
る。
し、体内に注入する薬液等の液体の残量を正確に検出す
ることができ、液体不足状態となることを防止できる液
体注入装置を提供することを目的とする。
に、本発明の液体注入装置は、体内に埋込可能であり、
かつ剛性の大きな気密容器からなる本体と、前記本体内
に設けられ、柔軟材料からなる液体タンクと、前記液体
タンク内に貯留された液体を体内に注入するためのポン
プと、前記本体内に設けられた圧力センサと、前記圧力
センサによって検出した圧力から、前記液体タンク内の
液体の残量を求める液体残量検出部とを有するものであ
る。
本体の内部には気体が封入されており、前記圧力センサ
は、前記本体内の気体の圧力を検出する第1の圧力セン
サを含むものであることが好ましい。
圧力センサは、前記液体タンク内の圧力を検出する第2
の圧力センサを含むものであることが好ましい。
第2の圧力センサは、前記ポンプが液体を吸入する吸入
口の近傍に設けられているものとすることができる。
第2の圧力センサとしては、前記ポンプによる吸引負圧
を実際に測定することの代替手段として、前記ポンプの
吸引時の駆動電流の値を検出してその電流値から吸引負
圧を推定するようにしてもよい。
本体は生体適合材料からなり、特に、チタン材料または
チタン合金材料からなるものであることが好ましい。
を参照して説明する。図1は、本発明の液体注入装置1
を示す断面図である。液体注入装置1の本体2は、チタ
ン材料またはチタン合金材料からなる、剛性の大きな密
封容器として構成されている。この本体2内には、空気
等の気体が封入され内部空間を満たしている。また、本
体2の外表面には不働態被膜を形成する等の処理がなさ
れており、液体注入装置1全体を体内に埋め込んで使用
することができる。
たは、その他の液体を貯留するための液体タンク3が設
けられている。液体タンク3は、柔軟性の大きな合成樹
脂等の材料からなるものである。液体タンク3の内部と
外部は完全に遮蔽されているので、内部の液体が少なく
なると液体タンク3自体が変形して液体タンク3内部の
容積も減少する。また、液体タンク3には、補給管12
および補給口13が接続されており、体外から補給口1
3を介して液体を補給することができる。液体を補給す
れば、液体タンク3の内容積は再び増加する。なお、補
給口13は不使用時には密封状態とされている。
よび、液体タンク3と供給管10との接続部は、液体タ
ンク3の両端位置に分けて配置されている。そのため、
インシュリン等の液体が液体タンク3の局部に滞留する
ことが無く、滞留による液体の劣化、変性を防止するこ
とができる。また、後述のように、本体内圧力センサ8
の検出圧力により、液体タンク3内の液体の量を検出す
ることができるので、液体を補給口13から補給する際
に、液体タンク3の満液状態を確認することができる。
給管10を介して吸引し、注入管11を介して体内に送
り出すためのポンプ7が設けられている。ポンプ7は、
制御部5によって駆動される。また、制御部5には入出
力回路6も接続されている。これらのポンプ7、制御部
5、入出力回路6の電源として、電池4が設けられてい
る。そして、制御部5には、本体2内の気体の圧力を検
出する本体内圧力センサ8が設けられている。また、ポ
ンプ7の吸入口の内部またはその近傍にはタンク圧力セ
ンサ9が設けられている。タンク圧力センサ9により、
供給管10を介して液体タンク3の内圧を検出すること
ができる。
ンサ8とタンク圧力センサ9の検出圧力により、液体タ
ンク3内の液体の残量を演算することができる。入出力
回路6には、電極15,16が接続ケーブル14によっ
て接続されており、この電極15,16を介して、体外
の機器との情報の受け渡しが可能となっている。これに
より、液体タンク3内の液体の残量を体外の表示装置に
表示したり、残量が少ない場合に警告表示を行ったりす
ることができる。
めの、測定原理を説明する。本体2の内部空間には気体
が封入されており、本体2は密封されている。一方、液
体タンク3内の液体が体内に注入されて内部の液体が少
なくなると、柔軟な液体タンク3の容積が減少してい
く。本体2は剛性が大きく内部の容積はほぼ一定である
から、本体2内の液体タンク3の容積が減少すると、本
体2内部の気体の体積が増大して、膨張により気体の圧
力が減少する。
の関係をあらかじめ測定しておけば、本体内圧力センサ
8の検出圧力から液体タンク3内の液体の残量を求める
ことができる。また、液体注入装置1が体内に埋め込ま
れた状態では、本体2内の温度は体温によりほぼ一定と
なり、温度変化による圧力変動もなく正確に液体残量を
求めることができる。さらに、本体2内の気圧を測定す
るので、液体タンク3内の液体の物理特性、化学特性、
状態変化等に影響されずに正確な残量を求めることがで
きる。
わち、ポンプ7による液体の吸入圧力を測定することに
よっても、液体の残量を求めることができる。液体タン
ク3内の液体が減少すると、液体タンク3の弾性変形に
よる負圧が内部に発生する。この液体タンク3内部の負
圧は、液体の残量がゼロに近づいて、液体タンク3の内
壁どうしが接触するようになると、それまで壁材料の形
状が変形するだけで負圧の変化が少なかった状態から、
内壁の接触部分が固定されることで壁材量の伸びの変化
が加わり、液体タンク3の弾性変形力による負圧の急増
が起こる。したがって、この方法による残量検出は、液
体の残量がゼロに近づいた場合の警告出力等に好適であ
る。
はその近傍にタンク圧力センサ9が設けられているの
で、そのタンク圧力センサ9によって吸入口内の吸入圧
力を検出する。この圧力(負圧)と液体タンク3内の液
体の残量との関係をあらかじめ測定しておき、この圧力
の検出値から液体の残量を求める。または、圧力の絶対
値が所定レベルを超えたことを検出して、液体の残量が
ゼロに近づいた旨の警告出力を行う。なお、ここではポ
ンプ7の吸引圧力を検出するためにタンク圧力センサ9
を使用したが、このようなタンク圧力センサ9の代替手
段として、ポンプ7の吸引時の駆動電流を検出し、この
駆動電流からポンプ7の吸引圧力を求めるようにしても
よい。
圧力センサ9の検出圧力を併用することによって、それ
ぞれの利点を生かした信頼性の高い残量検出が行える。
なお、ここでは本体内圧力センサ8とタンク圧力センサ
9の両方を使用しているが、いずれか一方のみを使用し
て残量検出を行うようにすることもできる。
成を示すブロック図である。制御部5は、ポンプ7の駆
動制御および液体タンク3内の液体の残量の検出等を行
う。制御部5には、種々のデータ処理を行うためのCP
U50が設けられており、CPU50にはバス51を介
してROMやRAM等からなるメモリ52が接続されて
いる。CPU50は、メモリ52に記憶されているプロ
グラムおよびデータに従って動作する。メモリ52に
は、BIOS等の基本プログラム、注入制御プログラム
521、残量演算プログラム522等のプログラムや、
圧力・残量対照テーブル523等のデータが記憶されて
いる。
ンプ7を駆動制御してインシュリン等の液体を体内に注
入するためのプログラムである。残量演算プログラム5
22は、本体内圧力センサ8とタンク圧力センサ9の検
出圧力により、液体タンク3内の液体の残量を演算する
ためのプログラムである。また、残量演算プログラム5
22によって、液体残量が過少となったことを判別して
警告情報を出力する。圧力・残量対照テーブル523
は、あらかじめ測定した、本体内圧力センサ8の検出圧
力と液体残量との関係、および、タンク圧力センサ9の
検出圧力と液体残量との関係を記憶しておくテーブルで
ある。残量演算プログラム522は、圧力・残量対照テ
ーブル523によって、本体内圧力センサ8またはタン
ク圧力センサ9の検出圧力に対応する液体残量を求め
る。
を介して入出力回路6が接続されている。制御部5は、
液体残量のデータや残量過少の警告情報を入出力回路6
を通して体外に出力する。また、制御部5には、インタ
ーフェース回路54を介して本体内圧力センサ8が接続
されている。本体内圧力センサ8によって、本体2内の
気体の圧力を検出する。
55が設けられており、このポンプ駆動制御回路55に
よってポンプ7の駆動制御を行う。また、ポンプ駆動制
御回路55にはタンク圧力センサ9が接続されており、
タンク圧力センサ9の検出圧力がポンプ駆動制御回路5
5を介して制御部5に入力される。タンク圧力センサ9
の検出圧力は、液体残量が過少であることを検出するの
に適している。検出圧力の絶対値が所定レベルを超えた
ことによって、液体残量が過少であることを判別する。
め込まれた状態で使用される。制御部5によりポンプ7
が駆動され、液体タンク3内のインシュリン等の液体が
注入管11を介して体内に注入される。液体の注入は、
間欠的あるいは連続的に行われる。液体タンク3内の液
体の残量は、本体内圧力センサ8の検出圧力により一定
時間間隔で求められメモリ52内に記憶されている。ま
た、液体の残量が過少となっているか否かも判断され
る。液体の残量が過少かどうかは、タンク圧力センサ9
によっても検出される。2種類の圧力センサを使用する
ことにより、液体の残量が不足する事態を確実に防止す
ることができる。
外の機器から電極15,16を介して制御部5に残量出
力を行うように指令信号を送る。すると、制御部5は、
メモリ52内に記憶している液体の残量を、入出力回路
6および電極15,16を介して体外の機器に伝達す
る。残量が過少となっていれば、その旨の警告情報も伝
達する。なお、液体残量過少の警告情報は、微小電流を
電極15,16から患者の体に流す等により、患者自身
が知覚できるようにしてもよい。
そのまま液体注入装置1の運用を続行し、液体の残量が
補給を必要とする量となっていれば、補給口13から液
体タンク3に液体を補給する。このように、薬液等の液
体の残量を正確かつ確実に検出することができるため、
液体タンク3に液体を補給する回数、頻度を必要最小限
とし、患者が病院等に通院する頻度も最小限として、患
者の負担を著しく軽減することができる。また、液体の
残量が過少であることを確実に検出して警告出力等を行
うことができ、液体が不足状態となることを確実に防止
することができる。
れているので、以下のような効果を奏する。
て検出した圧力から液体タンク内の液体の残量を求める
ようにしたので、薬液等の液体の残量を正確かつ確実に
検出することができるため、液体タンクに液体を補給す
る回数、頻度を必要最小限とし、患者が病院等に通院す
る頻度も最小限として、患者の負担を著しく軽減するこ
とができる。また、薬液等の液体が不足状態となること
を確実に防止することができる。
液体タンク内の液体の残量を求めるようにしたので、液
体の残量を高精度に検出することができる。すなわち、
本体内の温度は体温によりほぼ一定となり、温度変化に
よる圧力変動もなく正確に液体残量を求めることができ
る。また、本体内の気圧を測定するので、液体タンク内
の液体の物理特性、化学特性、状態変化等に影響されず
に正確な残量を求めることができる。
液体の残量を求めるようにしたので、液体の残量がゼロ
に近づいたことを確実に検出して、警告出力等を行うこ
とができる。また、本体内の気体の圧力の検出と併用す
ることで、薬液等の液体が不足状態となることをより確
実に防止することができる。
がポンプが液体を吸入する吸入口の近傍に設けられてい
るので、ポンプの吸入圧力により液体タンク内の圧力を
検出し、液体タンク内の液体の残量を求めることができ
る。また、液体の残量が過少であることを確実に検出し
て、警告出力等を行うことができる。
力を検出するようにしたので、ポンプの吸入圧力により
液体タンク内の圧力を検出し、液体タンク内の液体の残
量を求めることができる。また、液体の残量が過少であ
ることを確実に検出して、警告出力等を行うことができ
る。また、圧力検出素子を使用せずに液体タンク内の圧
力を検出できるので、装置の構成を簡素化して信頼性を
向上させることができるとともに、装置のコストを低減
させることができる。
らなるので、本体の重量を軽くするとともに十分な剛性
が得られる。また、本体の外表面に不働態被膜を形成す
る等の処理により、生体内に埋め込むことが可能とな
る。
ある。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】体内に埋込可能であり、かつ剛性の大きな
気密容器からなる本体(2)と、 前記本体(2)内に設けられ、柔軟材料からなる液体タ
ンク(3)と、 前記液体タンク(3)内に貯留された液体を体内に注入
するためのポンプ(7)と、 前記本体(2)内に設けられた圧力センサ(8,9)
と、 前記圧力センサ(8,9)によって検出した圧力から、
前記液体タンク(3)内の液体の残量を求める液体残量
検出部(5)とを有する液体注入装置。 - 【請求項2】請求項1に記載した液体注入装置であっ
て、 前記本体(2)の内部には気体が封入されており、 前記圧力センサは、前記本体(2)内の気体の圧力を検
出する第1の圧力センサ(8)を含むものである液体注
入装置。 - 【請求項3】請求項1,2のいずれか1項に記載した液
体注入装置であって、 前記圧力センサは、前記液体タンク(3)内の圧力を検
出する第2の圧力センサ(9)を含むものである液体注
入装置。 - 【請求項4】請求項3に記載した液体注入装置であっ
て、 前記第2の圧力センサ(9)は、前記ポンプ(7)が液
体を吸入する吸入口の近傍に設けられているものである
液体注入装置。 - 【請求項5】請求項3に記載した液体注入装置であっ
て、 前記第2の圧力センサは、前記ポンプ(7)の駆動電流
により前記液体タンク(3)内の圧力を検出するもので
ある液体注入装置。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載した液
体注入装置であって、 前記本体(2)は、チタン材料またはチタン合金材料か
らなるものである液体注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001046178A JP4955152B2 (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 液体注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002239000A true JP2002239000A (ja) | 2002-08-27 |
JP4955152B2 JP4955152B2 (ja) | 2012-06-20 |
Family
ID=18907852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008259518A (ja) * | 2005-11-17 | 2008-10-30 | Seiko Epson Corp | 流体輸送装置 |
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-
2001
- 2001-02-22 JP JP2001046178A patent/JP4955152B2/ja not_active Expired - Fee Related
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