JP2002238580A - 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞 - Google Patents
動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞Info
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 動物型の糖鎖を有する植物細胞を提供する。
【解決手段】 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞であ
って、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残基に
N−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由来の酵
素をコードする遺伝子が導入された、植物細胞。
って、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残基に
N−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由来の酵
素をコードする遺伝子が導入された、植物細胞。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動物型糖鎖付加機
能を持つ植物細胞、該植物細胞から再生された植物体、
該植物細胞を生産する方法、該植物細胞を用いて動物型
糖鎖を持つ糖タンパク質を生産する方法に関する。
能を持つ植物細胞、該植物細胞から再生された植物体、
該植物細胞を生産する方法、該植物細胞を用いて動物型
糖鎖を持つ糖タンパク質を生産する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生物が作り出すタンパク質は、実際に
は、糖たんぱく質の形態で生物のさまざまな器官に広く
分布している。糖タンパク質に含まれる糖鎖は、生体内
で、細胞表面抗原特異性の提示、糖タンパク質の血中で
のクリアランス、糖タンパク質へのレクチンの結合、悪
性腫瘍の発症などにおいて直接機能していると考えられ
ている。
は、糖たんぱく質の形態で生物のさまざまな器官に広く
分布している。糖タンパク質に含まれる糖鎖は、生体内
で、細胞表面抗原特異性の提示、糖タンパク質の血中で
のクリアランス、糖タンパク質へのレクチンの結合、悪
性腫瘍の発症などにおいて直接機能していると考えられ
ている。
【0003】例えば、ある種の悪性腫瘍の発生におい
て、糖鎖の生合成に関与するN−アセチルグルコサミン
転移酵素Vによって生成される、N−アセチルグルコサ
ミン(以下本明細書ではしばしばGlcNAcと記載す
る)β1,6分岐糖鎖が出現することが報告されている
(Gu, J., Nishikawa, A., Tsuruoka, N., Ohno, M., Ya
maguchi, N., Kangawa, K., Taniguchi, N. Purificati
on and Characterization of UDP-N-Acetyl- glucosami
ne : α-1-6-D-Mannoside β-1-6 N-Acetylglucosaminy
ltransferase ( N-Acetylglucosaminyltransferase V )
from a Human Lung Cancer Cell Line. (1993) J. Bio
l. Chem. 113, 614-619)。糖タンパク質の糖鎖はまた、
タンパク質の高次構造などに間接的に影響し得る。
て、糖鎖の生合成に関与するN−アセチルグルコサミン
転移酵素Vによって生成される、N−アセチルグルコサ
ミン(以下本明細書ではしばしばGlcNAcと記載す
る)β1,6分岐糖鎖が出現することが報告されている
(Gu, J., Nishikawa, A., Tsuruoka, N., Ohno, M., Ya
maguchi, N., Kangawa, K., Taniguchi, N. Purificati
on and Characterization of UDP-N-Acetyl- glucosami
ne : α-1-6-D-Mannoside β-1-6 N-Acetylglucosaminy
ltransferase ( N-Acetylglucosaminyltransferase V )
from a Human Lung Cancer Cell Line. (1993) J. Bio
l. Chem. 113, 614-619)。糖タンパク質の糖鎖はまた、
タンパク質の高次構造などに間接的に影響し得る。
【0004】一般に、糖タンパク質の糖鎖構造は、その
結合様式により2種類に分類される。1つは、タンパク
質のアスパラギン残基に結合するN結合型糖鎖であっ
て、他方は、タンパク質のセリンあるいはスレオニンに
結合するO結合型糖鎖である。N結合型糖鎖について、
そのタンパク質への付加経路がよく研究されている。す
なわち、まず、細胞の粗面小胞体において、ドリコール
リン酸にさまざまな単糖が順次転移することによってN
結合型糖鎖の前駆体が形成され、前駆体糖鎖は、タンパ
ク質のアスパラギン残基に共有結合する。生じた前駆体
糖鎖−タンパク質は、小胞体およびゴルジ体に輸送さ
れ、そこで、プロセッシングおよびトリミングを受けて
N結合型糖鎖が完成する。図1に代表的な3つのN結合
型糖鎖を示す。
結合様式により2種類に分類される。1つは、タンパク
質のアスパラギン残基に結合するN結合型糖鎖であっ
て、他方は、タンパク質のセリンあるいはスレオニンに
結合するO結合型糖鎖である。N結合型糖鎖について、
そのタンパク質への付加経路がよく研究されている。す
なわち、まず、細胞の粗面小胞体において、ドリコール
リン酸にさまざまな単糖が順次転移することによってN
結合型糖鎖の前駆体が形成され、前駆体糖鎖は、タンパ
ク質のアスパラギン残基に共有結合する。生じた前駆体
糖鎖−タンパク質は、小胞体およびゴルジ体に輸送さ
れ、そこで、プロセッシングおよびトリミングを受けて
N結合型糖鎖が完成する。図1に代表的な3つのN結合
型糖鎖を示す。
【0005】N結合型糖鎖を持つエリスロポエチンは、
糖含有量が極めて高く、糖鎖の機能が、その生物活性と
直接関連している。図3に、エリスロポイエチンにおけ
るN結合型糖鎖の機能分担モデルを示す。エリスロポイ
エチンにおけるN結合型糖鎖は、その生合成経路の違い
からコア糖鎖部分(ドリコールリン酸と結合した中間体
の形で構築され、その後、トリミングを受けることのな
い、すべての糖鎖に共通な部分)と、外側糖鎖部分(小
胞体、ゴルジ体でさまざまにプロセッシングを受ける部
分)とを備え、この外側糖鎖部分は、さらに先端糖鎖部
分および分岐構造部分に分けられる(竹内誠(1992)蛋
白質 核酸 酵素、37、11)。
糖含有量が極めて高く、糖鎖の機能が、その生物活性と
直接関連している。図3に、エリスロポイエチンにおけ
るN結合型糖鎖の機能分担モデルを示す。エリスロポイ
エチンにおけるN結合型糖鎖は、その生合成経路の違い
からコア糖鎖部分(ドリコールリン酸と結合した中間体
の形で構築され、その後、トリミングを受けることのな
い、すべての糖鎖に共通な部分)と、外側糖鎖部分(小
胞体、ゴルジ体でさまざまにプロセッシングを受ける部
分)とを備え、この外側糖鎖部分は、さらに先端糖鎖部
分および分岐構造部分に分けられる(竹内誠(1992)蛋
白質 核酸 酵素、37、11)。
【0006】エリスロポイエチンの先端糖鎖部分は、シ
アル酸およびガラクト−スの繰り返し構造を含む。この
先端糖鎖部分は、糖タンパク質と外界との接点に位置
し、エリスロポエチン分子の外界との相互作用を担う部
分である。分岐糖鎖部分はN−アセチルグルコサミン転
移酵素I〜Vによって生成し、糖鎖の占める空間を飛躍
的に大きくする。コア部分は、エリスロポエチンの活性
の維持に関係している部分と考えられている。このコア
部分のみが残るようにトリミングされたエリスロポエチ
ンは、インビトロで、他のさまざまな糖鎖構造を持つエ
リスロポエチンより、大きな生理活性を持つことが報告
された。
アル酸およびガラクト−スの繰り返し構造を含む。この
先端糖鎖部分は、糖タンパク質と外界との接点に位置
し、エリスロポエチン分子の外界との相互作用を担う部
分である。分岐糖鎖部分はN−アセチルグルコサミン転
移酵素I〜Vによって生成し、糖鎖の占める空間を飛躍
的に大きくする。コア部分は、エリスロポエチンの活性
の維持に関係している部分と考えられている。このコア
部分のみが残るようにトリミングされたエリスロポエチ
ンは、インビトロで、他のさまざまな糖鎖構造を持つエ
リスロポエチンより、大きな生理活性を持つことが報告
された。
【0007】しかし、インビボでは、コア部分のみを有
するエリスロポエチンは生物学的活性を示さず、図3に
示すような、分岐構造部分である、GlcNAcの4分
岐型糖鎖が活性に必須であるということが知られてい
る。これは、エリスロポエチンにおいては、4分岐型構
造部分が、エリスロポエチンのホーミング特性を決定づ
けていると考えられている。
するエリスロポエチンは生物学的活性を示さず、図3に
示すような、分岐構造部分である、GlcNAcの4分
岐型糖鎖が活性に必須であるということが知られてい
る。これは、エリスロポエチンにおいては、4分岐型構
造部分が、エリスロポエチンのホーミング特性を決定づ
けていると考えられている。
【0008】現在、エリスロポエチン、インタ−フェロ
ンなどのヒト有用糖タンパク質は、動物培養細胞および
組換え微生物を用いて生産されている。しかし、植物へ
の異種タンパク質遺伝子の導入法が確立されたことによ
り、バイオリアクタ−として、植物を、ヒト有用タンパ
ク質生産手段として利用する方法が考えられている。植
物による異種糖タンパク質の生産は、コスト面、生産性
などを考慮すると、動物培養細胞および組換え微生物に
比べ、いくつかの利点を有し得る。
ンなどのヒト有用糖タンパク質は、動物培養細胞および
組換え微生物を用いて生産されている。しかし、植物へ
の異種タンパク質遺伝子の導入法が確立されたことによ
り、バイオリアクタ−として、植物を、ヒト有用タンパ
ク質生産手段として利用する方法が考えられている。植
物による異種糖タンパク質の生産は、コスト面、生産性
などを考慮すると、動物培養細胞および組換え微生物に
比べ、いくつかの利点を有し得る。
【0009】実際に、エリスロポエチン(Matsum
oto,S.,Ikura,K.,Ueda,M.,S
asaki,R. Characterization
of a human glycoprotein
(EPO) produced in culture
d cells(1995) Plant Mol.B
iol. 27, 1163−1172)、インターフ
ェロン(Edelbaum, O.,Stein, D., Hollan, N., Gafni,
Y., Liveneh, O., Novick, D., Rubinstein, M., Sela,
I. Expression of Active Human Interferon-β in Tr
ansgenic Plants. (1992) J. Intterferon Res. 12, 44
9-453)、モノクローナル抗体(Ma, J. K.-C., Hiatt,
A., Hein, M., Vine, N. D., Wang, F., Stabila, P.,
Dolleweerd, C., Mostov, K.,Lehner, T. Generation a
nd assembly of secretory antibodies in plants. (19
95) Science 268, 716- 719)などの糖タンパク質が植物
で生産され、ヒト由来の糖タンパク質と性質が比較され
ている。
oto,S.,Ikura,K.,Ueda,M.,S
asaki,R. Characterization
of a human glycoprotein
(EPO) produced in culture
d cells(1995) Plant Mol.B
iol. 27, 1163−1172)、インターフ
ェロン(Edelbaum, O.,Stein, D., Hollan, N., Gafni,
Y., Liveneh, O., Novick, D., Rubinstein, M., Sela,
I. Expression of Active Human Interferon-β in Tr
ansgenic Plants. (1992) J. Intterferon Res. 12, 44
9-453)、モノクローナル抗体(Ma, J. K.-C., Hiatt,
A., Hein, M., Vine, N. D., Wang, F., Stabila, P.,
Dolleweerd, C., Mostov, K.,Lehner, T. Generation a
nd assembly of secretory antibodies in plants. (19
95) Science 268, 716- 719)などの糖タンパク質が植物
で生産され、ヒト由来の糖タンパク質と性質が比較され
ている。
【0010】また、ある種の糖タンパク質を、実際に、
家畜飼料となるアルファルファで生産させ、これを経口
摂取することでワクチン効果を得られることが報告され
(Wigdoroviz , A., Carrillo, C., Dus, S. MJ., Tron
o, K., Peralta, A., Gomez,MC., Rios, RD., Franzon
e, PM., Sadir, AM., Escribano, JM., Borca, MV. Ind
ution of a protective antibody response to feed an
d mouth disease virusin mice following oral or par
enteral immunization with alfalfa transgenic plant
s expressing the viral structural protein VP1. (19
99) Virology 255, 347-353)、植物における異種糖タン
パク質生産の大きな可能性が示されている。
家畜飼料となるアルファルファで生産させ、これを経口
摂取することでワクチン効果を得られることが報告され
(Wigdoroviz , A., Carrillo, C., Dus, S. MJ., Tron
o, K., Peralta, A., Gomez,MC., Rios, RD., Franzon
e, PM., Sadir, AM., Escribano, JM., Borca, MV. Ind
ution of a protective antibody response to feed an
d mouth disease virusin mice following oral or par
enteral immunization with alfalfa transgenic plant
s expressing the viral structural protein VP1. (19
99) Virology 255, 347-353)、植物における異種糖タン
パク質生産の大きな可能性が示されている。
【0011】しかし、動物由来の糖タンパク質と、植物
由来の糖タンパク質とでは、タンパク質に付加している
糖鎖構造が異なる。図2に、動物型糖鎖構造および植物
型糖鎖構造の代表例を示す。両者の主な相違点は:
(i)植物型は、キシロ−ス残基を含むのに対し、動物
型は、それを含まない;(ii)植物型では、フコ−ス
残基がα1,3結合して存在しているのに対し、動物型
ではα1,6結合して存在している;(iii)動物型
糖鎖では、高分岐型糖鎖が存在するが植物では見られな
い;および(iv)動物型では、植物型では見られな
い、シアル酸残基が、糖鎖の末端に存在する:ことであ
る。前述したエリスロポエチンをタバコBY2培養細胞
で発現させたタバコ由来組換えエリスロポエチンは、イ
ンビボでは生物学的活性を示さなかった。その理由とし
て、タバコ由来組換えエリスロポエチンその糖鎖が高分
岐型であり末端にシアル酸が付加した動物型でなかった
ことが考えられている(Matsumoto, S., Ikura, K., ue
da, M., Sasaki, R. Characterization of a human gly
coprotein (EPO) produced in cultured tabacco cells
(1995) Plant. Mol. Biol. 27, 1163-1172)。
由来の糖タンパク質とでは、タンパク質に付加している
糖鎖構造が異なる。図2に、動物型糖鎖構造および植物
型糖鎖構造の代表例を示す。両者の主な相違点は:
(i)植物型は、キシロ−ス残基を含むのに対し、動物
型は、それを含まない;(ii)植物型では、フコ−ス
残基がα1,3結合して存在しているのに対し、動物型
ではα1,6結合して存在している;(iii)動物型
糖鎖では、高分岐型糖鎖が存在するが植物では見られな
い;および(iv)動物型では、植物型では見られな
い、シアル酸残基が、糖鎖の末端に存在する:ことであ
る。前述したエリスロポエチンをタバコBY2培養細胞
で発現させたタバコ由来組換えエリスロポエチンは、イ
ンビボでは生物学的活性を示さなかった。その理由とし
て、タバコ由来組換えエリスロポエチンその糖鎖が高分
岐型であり末端にシアル酸が付加した動物型でなかった
ことが考えられている(Matsumoto, S., Ikura, K., ue
da, M., Sasaki, R. Characterization of a human gly
coprotein (EPO) produced in cultured tabacco cells
(1995) Plant. Mol. Biol. 27, 1163-1172)。
【0012】生産しようとするタンパク質が生理活性タ
ンパク質である場合、これらタンパク質の翻訳後修飾、
特に糖鎖付加が首尾良く行われなければ、生理活性タン
パク質本来の活性を示さないタンパク質もある。また、
植物には、動物、特にヒトの糖鎖付加機構と異なる機構
も存在するため、本来の糖タンパク質とは異なる構造の
糖鎖が付加され、得られた糖タンパク質がヒトに対して
抗原性を示す可能性が指摘されている(Glycobi
ology 1999 Apr;9(4):365−7
2Cabanes−Macheteau M,Fitc
hette−Laine AC,Loutelier−
Bourhis C,Lange C,Vine N
D,Ma JK,Lerouge P,Faye
L)。
ンパク質である場合、これらタンパク質の翻訳後修飾、
特に糖鎖付加が首尾良く行われなければ、生理活性タン
パク質本来の活性を示さないタンパク質もある。また、
植物には、動物、特にヒトの糖鎖付加機構と異なる機構
も存在するため、本来の糖タンパク質とは異なる構造の
糖鎖が付加され、得られた糖タンパク質がヒトに対して
抗原性を示す可能性が指摘されている(Glycobi
ology 1999 Apr;9(4):365−7
2Cabanes−Macheteau M,Fitc
hette−Laine AC,Loutelier−
Bourhis C,Lange C,Vine N
D,Ma JK,Lerouge P,Faye
L)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような生物における異なる糖鎖付加機能の存在に起因す
る問題を鋭意研究し、本発明を完成するに至った。本発
明者らは、エリスロポエチンのインビボ活性に必要な4
分岐型糖鎖構造の生合成に関与し、かつ植物では見出さ
れない、N−アセチルグルコサミン糖転移酵素V(本明
細書では、しばしば、GnT−Vと称する)に注目し、
この酵素をコードする遺伝子を植物細胞に導入すること
により、動物型糖鎖構造を有する糖タンパク質が生産さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明
は、上記従来の課題を解決し、動物型糖鎖付加機能を持
つ植物細胞、該植物細胞から再生された植物体、該植物
細胞を生産する方法、該植物細胞を用いて動物型糖タン
パク質を生産する方法を提供することを目的とする。
ような生物における異なる糖鎖付加機能の存在に起因す
る問題を鋭意研究し、本発明を完成するに至った。本発
明者らは、エリスロポエチンのインビボ活性に必要な4
分岐型糖鎖構造の生合成に関与し、かつ植物では見出さ
れない、N−アセチルグルコサミン糖転移酵素V(本明
細書では、しばしば、GnT−Vと称する)に注目し、
この酵素をコードする遺伝子を植物細胞に導入すること
により、動物型糖鎖構造を有する糖タンパク質が生産さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明
は、上記従来の課題を解決し、動物型糖鎖付加機能を持
つ植物細胞、該植物細胞から再生された植物体、該植物
細胞を生産する方法、該植物細胞を用いて動物型糖タン
パク質を生産する方法を提供することを目的とする。
【0014】本発明は、植物体と比べて解析の容易な植
物細胞を宿主として用い、GnT−Vを遺伝子工学的手
法を用いて導入し、植物内の糖鎖経路を改変し、植物体
内で高分岐型糖鎖構造の発現する方法を提供する。
物細胞を宿主として用い、GnT−Vを遺伝子工学的手
法を用いて導入し、植物内の糖鎖経路を改変し、植物体
内で高分岐型糖鎖構造の発現する方法を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、動物型糖鎖付
加機能を持つ植物細胞に関し、この植物細胞は、糖タン
パク質に含まれる糖鎖のマンノース残基にN−アセチル
グルコサミンを転移し得る、動物由来の酵素をコードす
る遺伝子が導入されている。
加機能を持つ植物細胞に関し、この植物細胞は、糖タン
パク質に含まれる糖鎖のマンノース残基にN−アセチル
グルコサミンを転移し得る、動物由来の酵素をコードす
る遺伝子が導入されている。
【0016】好ましくは、上記動物由来の酵素は、N−
アセチルグルコサミン転移酵素Vである。
アセチルグルコサミン転移酵素Vである。
【0017】本発明は、1つの局面で、上記植物細胞か
ら再生された植物体に関する。
ら再生された植物体に関する。
【0018】本発明は、1つの局面で、動物型糖鎖付加
機能を持つ植物細胞の生産方法に関し、この方法は、植
物細胞に、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残
基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由来
の酵素をコードする遺伝子を導入する工程を包含する。
機能を持つ植物細胞の生産方法に関し、この方法は、植
物細胞に、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残
基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由来
の酵素をコードする遺伝子を導入する工程を包含する。
【0019】本発明は、1つの局面で、動物型糖鎖を持
つ糖タンパク質の生産方法に関し、この方法は、植物細
胞に、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残基に
N−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由来の酵
素をコードする遺伝子および異種糖タンパク質をコード
する遺伝子を導入して形質転換植物細胞を得る工程、お
よび得られた形質転換植物細胞を培養する工程を包含す
る。
つ糖タンパク質の生産方法に関し、この方法は、植物細
胞に、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残基に
N−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由来の酵
素をコードする遺伝子および異種糖タンパク質をコード
する遺伝子を導入して形質転換植物細胞を得る工程、お
よび得られた形質転換植物細胞を培養する工程を包含す
る。
【0020】本発明は、1つの局面で、上記の方法によ
って得られた動物型糖鎖を持つ糖タンパク質に関する。
って得られた動物型糖鎖を持つ糖タンパク質に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】本発明においては、他に特定されない限
り、当該分野で公知である、タンパク質の分離および分
析法、ならびに免疫学的手法が採用され得る。これらの
手法は、市販のキット、抗体、標識物質などを使用して
行い得る。より詳細には、後述の−材料および方法−の
セクションこれら手法を記載する。
り、当該分野で公知である、タンパク質の分離および分
析法、ならびに免疫学的手法が採用され得る。これらの
手法は、市販のキット、抗体、標識物質などを使用して
行い得る。より詳細には、後述の−材料および方法−の
セクションこれら手法を記載する。
【0023】本発明の方法は、動物型糖鎖付加機能を持
つ植物細胞に関する。本明細書において、「動物型糖
鎖」とは、糖タンパク質のコア糖鎖内に存在するマンノ
ース残基にGlcNAcが結合している糖鎖を意味す
る。好ましくは、動物型糖鎖は、分岐構造を有する。
つ植物細胞に関する。本明細書において、「動物型糖
鎖」とは、糖タンパク質のコア糖鎖内に存在するマンノ
ース残基にGlcNAcが結合している糖鎖を意味す
る。好ましくは、動物型糖鎖は、分岐構造を有する。
【0024】植物細胞は、任意の植物細胞であり得る。
植物細胞は、培養細胞、培養組織、培養器官、または植
物体のいずれの形態であってもよい。好ましくは、培養
細胞、培養組織、または培養器官であり、より好ましく
は培養細胞である。本発明の生産方法に使用され得る植
物種は、遺伝子導入を行い得る任意の植物種であり得
る。 本発明の生産方法に使用され得る植物種の例とし
ては、ナス科、イネ科、アブラナ科、バラ科、マメ科、
ウリ科、シソ科、ユリ科、アカザ科、セリ科の植物が挙
げられる。
植物細胞は、培養細胞、培養組織、培養器官、または植
物体のいずれの形態であってもよい。好ましくは、培養
細胞、培養組織、または培養器官であり、より好ましく
は培養細胞である。本発明の生産方法に使用され得る植
物種は、遺伝子導入を行い得る任意の植物種であり得
る。 本発明の生産方法に使用され得る植物種の例とし
ては、ナス科、イネ科、アブラナ科、バラ科、マメ科、
ウリ科、シソ科、ユリ科、アカザ科、セリ科の植物が挙
げられる。
【0025】ナス科の植物の例としては、Nicoti
ana、Solanum、Datura、Lycope
rsion、またはPetuniaに属する植物が挙げ
られ、例えば、タバコ、ナス、ジャガイモ、トマト、ト
ウガラシ、ペチュニアなどを含む。
ana、Solanum、Datura、Lycope
rsion、またはPetuniaに属する植物が挙げ
られ、例えば、タバコ、ナス、ジャガイモ、トマト、ト
ウガラシ、ペチュニアなどを含む。
【0026】イネ科の植物の例としては、Oryza、
Hordenum、Secale、Scccharu
m、Echinochloa、またはZeaに属する植
物が挙げられ、例えば、イネ、オオムギ、ライムギ、ヒ
エ、モロコシ、トウモロコシなどを含む。
Hordenum、Secale、Scccharu
m、Echinochloa、またはZeaに属する植
物が挙げられ、例えば、イネ、オオムギ、ライムギ、ヒ
エ、モロコシ、トウモロコシなどを含む。
【0027】アブラナ科の植物の例としては、Raph
anus、Brassica、Arabidopsi
s、Wasabia、またはCapsellaに属する
植物が挙げられ、例えば、大根、アブラナ、シロイヌナ
ズナ、ワサビ、ナズナなどを含む。
anus、Brassica、Arabidopsi
s、Wasabia、またはCapsellaに属する
植物が挙げられ、例えば、大根、アブラナ、シロイヌナ
ズナ、ワサビ、ナズナなどを含む。
【0028】バラ科の植物の例としては、Orunu
s、Malus、Pynus、Fragaria、また
はRosaに属する植物が挙げられ、例えば、ウメ、モ
モ、リンゴ、ナシ、オランダイチゴ、バラなどを含む。
s、Malus、Pynus、Fragaria、また
はRosaに属する植物が挙げられ、例えば、ウメ、モ
モ、リンゴ、ナシ、オランダイチゴ、バラなどを含む。
【0029】マメ科の植物の例としては、Glycin
e、Vigna、Phaseolus、Pisum、V
icia、Arachis、Trifolium、Al
phalfa、またはMedicagoに属する植物が
挙げられ、例えば、ダイズ、アズキ、インゲンマメ、エ
ンドウ、ソラマメ、ラッカセイ、クローバ、ウマゴヤシ
などを含む。
e、Vigna、Phaseolus、Pisum、V
icia、Arachis、Trifolium、Al
phalfa、またはMedicagoに属する植物が
挙げられ、例えば、ダイズ、アズキ、インゲンマメ、エ
ンドウ、ソラマメ、ラッカセイ、クローバ、ウマゴヤシ
などを含む。
【0030】ウリ科の植物の例としては、Luffa、
Cucurbita、またはCucumisに属する植
物が挙げられ、例えば、ヘチマ、カボチャ、キュウリ、
メロンなどを含む。
Cucurbita、またはCucumisに属する植
物が挙げられ、例えば、ヘチマ、カボチャ、キュウリ、
メロンなどを含む。
【0031】シソ科の植物の例としては、Lavand
ula、Mentha、またはPerillaに属する
植物が挙げられ、例えば、ラベンダー、ハッカ、シソな
どを含む。
ula、Mentha、またはPerillaに属する
植物が挙げられ、例えば、ラベンダー、ハッカ、シソな
どを含む。
【0032】ユリ科に属する植物の例としては、All
ium、Lilium、またはTulipaに属する植
物が挙げられ、例えば、ネギ、ニンニク、ユリ、チュー
リップなどを含む。
ium、Lilium、またはTulipaに属する植
物が挙げられ、例えば、ネギ、ニンニク、ユリ、チュー
リップなどを含む。
【0033】アカザ科の植物の例としては、Spina
ciaに属する植物が挙げられ、例えば、ホウレンソウ
を含む。
ciaに属する植物が挙げられ、例えば、ホウレンソウ
を含む。
【0034】セリ科の植物の例としては、Angeli
ca、Daucus、Cryptotaenia、また
はApitumに属する植物が挙げられ、例えば、シシ
ウド、ニンジン、ミツバ、セロリなどを含む。
ca、Daucus、Cryptotaenia、また
はApitumに属する植物が挙げられ、例えば、シシ
ウド、ニンジン、ミツバ、セロリなどを含む。
【0035】本発明の生産方法に用いられる植物は、好
ましくはタバコ、トマト、ジャガイモ、イネ、トウモロ
コシ、ダイコン、ダイズ、エンドウ、ウマゴヤシ、およ
びホウレンソウであり、より好ましくは、タバコ、トマ
ト、ジャガイモ、トウモロコシ、およびダイズである。
ましくはタバコ、トマト、ジャガイモ、イネ、トウモロ
コシ、ダイコン、ダイズ、エンドウ、ウマゴヤシ、およ
びホウレンソウであり、より好ましくは、タバコ、トマ
ト、ジャガイモ、トウモロコシ、およびダイズである。
【0036】「糖タンパク質に含まれる糖類のマンノー
ス残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素」
とは、糖タンパク質のコア糖鎖内に存在するマンノース
残基にGlcNAcを結合し得る任意の酵素を意味す
る。このような酵素の例として、N−アセチルグルコサ
ミン転移酵素V(しはしばGnT−Vと称される)が挙
げられる。
ス残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素」
とは、糖タンパク質のコア糖鎖内に存在するマンノース
残基にGlcNAcを結合し得る任意の酵素を意味す
る。このような酵素の例として、N−アセチルグルコサ
ミン転移酵素V(しはしばGnT−Vと称される)が挙
げられる。
【0037】GnT−Vは、タイプIIの膜タンパク質
ファミリーのメンバーである (Shoreibah, M., Perng,
GS., Adler, B., Weinstein, J., Basu, R., Cupples,
R.,Wen, D., Browne, JK., Buckhalts, P., Fregien,
N., Pierce, M. Isolation,Characterization, and Exp
ression of a cDNA Encoding N-Acetylglucosaminyltra
nsferase V. (1993) J. Biol. Chem. 268, 15381-1538
5)。GnT−Vは、糖鎖プロセッシング中間体の末端マ
ンノース残基に、UDP−N−アセチルグルコサミン
を、N−アセチルグルコサミンの供与体基質として、β
1,6結合でN−アセチルグルコサミンを転移する反応
を触媒する(図4)。
ファミリーのメンバーである (Shoreibah, M., Perng,
GS., Adler, B., Weinstein, J., Basu, R., Cupples,
R.,Wen, D., Browne, JK., Buckhalts, P., Fregien,
N., Pierce, M. Isolation,Characterization, and Exp
ression of a cDNA Encoding N-Acetylglucosaminyltra
nsferase V. (1993) J. Biol. Chem. 268, 15381-1538
5)。GnT−Vは、糖鎖プロセッシング中間体の末端マ
ンノース残基に、UDP−N−アセチルグルコサミン
を、N−アセチルグルコサミンの供与体基質として、β
1,6結合でN−アセチルグルコサミンを転移する反応
を触媒する(図4)。
【0038】「糖タンパク質に含まれる糖類のマンノー
ス残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素」
は、任意の動物種に由来し得るが、哺乳動物に由来する
ことが好ましく、ヒトに由来することがより好ましい。
ス残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素」
は、任意の動物種に由来し得るが、哺乳動物に由来する
ことが好ましく、ヒトに由来することがより好ましい。
【0039】「糖タンパク質に含まれる糖類のマンノー
ス残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素」
は、この酵素をコードすることが知られているヌクレオ
チド配列を用いて任意の動物細胞から単離してもよい
し、市販のものを購入してもよいし、これらを植物での
発現に適切なように改変して用いてもよい。このような
方法は当業者に周知である。
ス残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素」
は、この酵素をコードすることが知られているヌクレオ
チド配列を用いて任意の動物細胞から単離してもよい
し、市販のものを購入してもよいし、これらを植物での
発現に適切なように改変して用いてもよい。このような
方法は当業者に周知である。
【0040】例えば、GnT−Vをコードする遺伝子
は、ヒト、ウシなどの哺乳動物から既にクローニングさ
れている。配列決定されたヒト由来のGnT−V遺伝子
の塩基配列および推定されるアミノ酸配列を図5Aおよ
び図5Bに示す。
は、ヒト、ウシなどの哺乳動物から既にクローニングさ
れている。配列決定されたヒト由来のGnT−V遺伝子
の塩基配列および推定されるアミノ酸配列を図5Aおよ
び図5Bに示す。
【0041】本明細書では、「遺伝子」とは、構造遺伝
子部分をいう。遺伝子には、植物での発現に適切なよう
に、プロモーター、オペレーター、およびターミネータ
ーなどの制御配列が連結され得る。
子部分をいう。遺伝子には、植物での発現に適切なよう
に、プロモーター、オペレーター、およびターミネータ
ーなどの制御配列が連結され得る。
【0042】「異種糖タンパク質」とは、本発明に用い
られる植物において本来発現されない糖タンパク質をい
う。異種糖タンパク質の例としては、酵素、ホルモン、
部位カイン、抗体、ワクチン、レセプター、血清タンパ
ク質などが挙げられる。酵素の例としては、西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ、キナーゼ、グルコセレブロシダーゼ
(glucocerebrosidase)、アルファ
−ガラクトシダーゼ、フィターゼ、TPA(tissu
e−type plasminogen activa
tor)、HMG−CoAレダクターゼ(HMG−Co
A reductase)などが挙げられる。ホルモン
およびサイトカインの例としては、エンケファリン、イ
ンターフェロンアルファ、GM−CSF、G−CSF、
絨毛性性腺刺激ホルモン、インターロイキン−2、イン
ターフェロン−ベータ、インターフェロン−ガンマ、エ
リスロポイエチン、血管内皮細胞増殖因子(vascu
lar endothelial growth fa
ctor)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、黄
体形成ホルモン(LH)、甲状腺刺激ホルモン(TS
H)、プロラクチン、卵胞刺激ホルモンなどが挙げられ
る。抗体の例としては、IgG、scFvなどが挙げら
れる。ワクチンの例としては、B型肝炎表面抗原、ロタ
ウイルス抗原、大腸菌エンテロトキシン、マラリア抗
原、狂犬病ウイルスrabies virusのGタン
パク質、HIVウイルス糖タンパク質(例えば、gp1
20)などが挙げられる。レセプターおよびマトリック
スタンパク質の例としては、EGFレセプター、フィブ
ロネクチン、α1−アンチトリプシン、凝固因子VII
Iなどが挙げられる。血清タンパク質の例としては、ア
ルブミン、補体系タンパク質、プラスミノーゲン、コル
チコステロイド結合グロブリン(corticoste
roid−binding globulin)、スロ
キシン結合グロブリン(Throxine−bindi
ng globulin)、プロテインC(prote
in C)などが挙げられる。
られる植物において本来発現されない糖タンパク質をい
う。異種糖タンパク質の例としては、酵素、ホルモン、
部位カイン、抗体、ワクチン、レセプター、血清タンパ
ク質などが挙げられる。酵素の例としては、西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ、キナーゼ、グルコセレブロシダーゼ
(glucocerebrosidase)、アルファ
−ガラクトシダーゼ、フィターゼ、TPA(tissu
e−type plasminogen activa
tor)、HMG−CoAレダクターゼ(HMG−Co
A reductase)などが挙げられる。ホルモン
およびサイトカインの例としては、エンケファリン、イ
ンターフェロンアルファ、GM−CSF、G−CSF、
絨毛性性腺刺激ホルモン、インターロイキン−2、イン
ターフェロン−ベータ、インターフェロン−ガンマ、エ
リスロポイエチン、血管内皮細胞増殖因子(vascu
lar endothelial growth fa
ctor)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、黄
体形成ホルモン(LH)、甲状腺刺激ホルモン(TS
H)、プロラクチン、卵胞刺激ホルモンなどが挙げられ
る。抗体の例としては、IgG、scFvなどが挙げら
れる。ワクチンの例としては、B型肝炎表面抗原、ロタ
ウイルス抗原、大腸菌エンテロトキシン、マラリア抗
原、狂犬病ウイルスrabies virusのGタン
パク質、HIVウイルス糖タンパク質(例えば、gp1
20)などが挙げられる。レセプターおよびマトリック
スタンパク質の例としては、EGFレセプター、フィブ
ロネクチン、α1−アンチトリプシン、凝固因子VII
Iなどが挙げられる。血清タンパク質の例としては、ア
ルブミン、補体系タンパク質、プラスミノーゲン、コル
チコステロイド結合グロブリン(corticoste
roid−binding globulin)、スロ
キシン結合グロブリン(Throxine−bindi
ng globulin)、プロテインC(prote
in C)などが挙げられる。
【0043】「異種糖タンパク質の遺伝子」は、目的の
異種糖タンパク質をコードすることが知られているヌク
レオチド配列を用いて任意の細胞から単離してもよい
し、市販のものを購入してもよいし、これらを植物での
発現に適切なように改変して用いてもよい。
異種糖タンパク質をコードすることが知られているヌク
レオチド配列を用いて任意の細胞から単離してもよい
し、市販のものを購入してもよいし、これらを植物での
発現に適切なように改変して用いてもよい。
【0044】糖タンパク質に含まれる糖類のマンノース
残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素の遺
伝子および異種糖タンパク質の遺伝子は、当該分野で公
知の方法により、植物細胞へ導入される。これらの遺伝
子は、別々に導入してもよいし、同時に導入してもよ
い。植物細胞への遺伝子の導入方法の例としては、アグ
ロバクテリウム法、エレクトロポレーション法、金粒子
法などが挙げられる。
残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素の遺
伝子および異種糖タンパク質の遺伝子は、当該分野で公
知の方法により、植物細胞へ導入される。これらの遺伝
子は、別々に導入してもよいし、同時に導入してもよ
い。植物細胞への遺伝子の導入方法の例としては、アグ
ロバクテリウム法、エレクトロポレーション法、金粒子
法などが挙げられる。
【0045】遺伝子が導入された植物細胞は、当該分野
で公知の方法により、導入された遺伝子の発現が確認さ
れ得る。このような確認方法としては、銀染色、ウェス
タンブロッティング、ノザンハイブリダイゼーション、
酵素活性の検出などが挙げられる。導入された遺伝子を
発現する細胞は、形質転換細胞である。
で公知の方法により、導入された遺伝子の発現が確認さ
れ得る。このような確認方法としては、銀染色、ウェス
タンブロッティング、ノザンハイブリダイゼーション、
酵素活性の検出などが挙げられる。導入された遺伝子を
発現する細胞は、形質転換細胞である。
【0046】糖タンパク質に含まれる糖類のマンノース
残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素酵素
および異種糖タンパク質を発現する形質転換細胞は、動
物型の糖鎖を有する異種糖タンパク質を発現する。つま
り、このようにして得られた形質転換植物は、動物型の
糖鎖付加機能を有する。形質転換細胞を培養することに
より、動物型の糖タンパク質が大量に生産され得る。動
物型の糖タンパク質は、コア糖鎖および外部糖鎖を含
み、このコア糖鎖は、少なくとも1つのマンノースおよ
び1つ以上のアセチルグルコサミンから本質的になる。
得られる糖タンパク質の外部糖鎖は、非還元末端糖鎖部
分を含む。外部糖鎖は、直鎖状構造を持つていても分岐
状構造を持つていてもよい。好ましくは分岐状構造を持
つ。分岐糖鎖部分は、モノ、バイ、トリ、またはテトラ
構造のいずれかであり得る。形質転換細胞により生産さ
れる糖タンパク質は、好ましくは、糖タンパク質糖鎖の
N−結合型糖鎖の最もペプチド鎖に近いN−アセチルグ
ルコサミンにα1,6−結合するフコース残基を含む。
残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る酵素酵素
および異種糖タンパク質を発現する形質転換細胞は、動
物型の糖鎖を有する異種糖タンパク質を発現する。つま
り、このようにして得られた形質転換植物は、動物型の
糖鎖付加機能を有する。形質転換細胞を培養することに
より、動物型の糖タンパク質が大量に生産され得る。動
物型の糖タンパク質は、コア糖鎖および外部糖鎖を含
み、このコア糖鎖は、少なくとも1つのマンノースおよ
び1つ以上のアセチルグルコサミンから本質的になる。
得られる糖タンパク質の外部糖鎖は、非還元末端糖鎖部
分を含む。外部糖鎖は、直鎖状構造を持つていても分岐
状構造を持つていてもよい。好ましくは分岐状構造を持
つ。分岐糖鎖部分は、モノ、バイ、トリ、またはテトラ
構造のいずれかであり得る。形質転換細胞により生産さ
れる糖タンパク質は、好ましくは、糖タンパク質糖鎖の
N−結合型糖鎖の最もペプチド鎖に近いN−アセチルグ
ルコサミンにα1,6−結合するフコース残基を含む。
【0047】得られた形質転換植物細胞は、培養細胞の
状態で維持されてもよいし、特定の組織または器官へと
分化させてもよいし、完全な植物体に再生させてもよ
い。あるいは、完全な植物体から得られる、種子、果
実、葉、根、茎、花などの部分であってもよい。
状態で維持されてもよいし、特定の組織または器官へと
分化させてもよいし、完全な植物体に再生させてもよ
い。あるいは、完全な植物体から得られる、種子、果
実、葉、根、茎、花などの部分であってもよい。
【0048】形質転換植物細胞により生産された、動物
型の糖鎖を持つ糖タンパク質は、植物細胞から単離また
は抽出されてもよい。糖タンパク質の単離方法は、当該
分野で公知である。あるいは、本発明の糖タンパク質
は、形質転換細胞中に含まれたままの状態で食用に供さ
れ得る。本発明の植物細胞が産生する糖タンパク質は、
動物型の糖鎖を有するので、動物特にヒトに対して抗原
性を有さず、それゆえ、ヒトを含む動物への投与に適し
ている。
型の糖鎖を持つ糖タンパク質は、植物細胞から単離また
は抽出されてもよい。糖タンパク質の単離方法は、当該
分野で公知である。あるいは、本発明の糖タンパク質
は、形質転換細胞中に含まれたままの状態で食用に供さ
れ得る。本発明の植物細胞が産生する糖タンパク質は、
動物型の糖鎖を有するので、動物特にヒトに対して抗原
性を有さず、それゆえ、ヒトを含む動物への投与に適し
ている。
【0049】
【実施例】本実施例で用いた材料、試薬、操作手順の詳
細は、後述の−材料および方法−のセクションにまとめ
て記載する。
細は、後述の−材料および方法−のセクションにまとめ
て記載する。
【0050】(実施例1)(タバコ培養細胞へのN−ア
セチルグルコサミン転移酵素遺伝子の導入)タバコ培養
細胞への遺伝子の導入は、植物細胞感染能を持つアグロ
バクテリウムを利用した。A.tumefaciens
は、双子葉植物の形質転換に頻用されている。最近で
は、腫瘍形成にはTiプラスミド上に存在するvir領
域にコードされた遺伝子群が関与していることが明らか
となっている。植物感染に際し、アグロバクテリウムは
双子葉植物の分泌するフェノール系物質を感染シグナル
として受け取るとvir遺伝子群の転写は活性化され、
その結果vir遺伝子にコードされた数個のタンパク質
がT−DNA遺伝子の切り出し、移行、組み込みに機能
することが知られている。また、T−DNAとvir領
域は、それぞれ単独では腫瘍形成能を持たないが、それ
ぞれ別のレプリコン上にあっても同一のアグロバクテリ
ウム中に存在すれば腫瘍形成能を示す。バイナリーベク
ターを用いた異種遺伝子の導入はこの性質を利用したも
のである。
セチルグルコサミン転移酵素遺伝子の導入)タバコ培養
細胞への遺伝子の導入は、植物細胞感染能を持つアグロ
バクテリウムを利用した。A.tumefaciens
は、双子葉植物の形質転換に頻用されている。最近で
は、腫瘍形成にはTiプラスミド上に存在するvir領
域にコードされた遺伝子群が関与していることが明らか
となっている。植物感染に際し、アグロバクテリウムは
双子葉植物の分泌するフェノール系物質を感染シグナル
として受け取るとvir遺伝子群の転写は活性化され、
その結果vir遺伝子にコードされた数個のタンパク質
がT−DNA遺伝子の切り出し、移行、組み込みに機能
することが知られている。また、T−DNAとvir領
域は、それぞれ単独では腫瘍形成能を持たないが、それ
ぞれ別のレプリコン上にあっても同一のアグロバクテリ
ウム中に存在すれば腫瘍形成能を示す。バイナリーベク
ターを用いた異種遺伝子の導入はこの性質を利用したも
のである。
【0051】(1.N−アセチルグルコサミン転移酵素
V(GnT−V)cDNAへの制限酵素部位の付加)ヒ
トGnT−V(hGnT−V)cDNAは、大阪大学医
学部 谷口直之教授より贈与された。以下に示すプライ
マーを用いて、GnT−VのcDNAに制限酵素部位を
付加した。GnT−V−F:5’−gttgcctcg
agacaATGGCTCTC−3’、およびGnT−
V−R:5’−ctgagcagctcgagGTAT
AGGC−3’。ここで、大文字はマッチング部分を、
小文字の下線府部は制限酵素部位を、そして小文字はス
ペサー部分を示す。プライマーの作製にあたっては Y
anagidaniらの報告(J Biochem
(Tokyo) 1997 Mar;121(3):6
26−32 Yanagidani S,Uozumi
N,Ihara Y,Miyoshi E,Yama
guchi N,Taniguchi N; J Bi
ol Chem 1996 Nov 1;271(4
4))を参照した。
V(GnT−V)cDNAへの制限酵素部位の付加)ヒ
トGnT−V(hGnT−V)cDNAは、大阪大学医
学部 谷口直之教授より贈与された。以下に示すプライ
マーを用いて、GnT−VのcDNAに制限酵素部位を
付加した。GnT−V−F:5’−gttgcctcg
agacaATGGCTCTC−3’、およびGnT−
V−R:5’−ctgagcagctcgagGTAT
AGGC−3’。ここで、大文字はマッチング部分を、
小文字の下線府部は制限酵素部位を、そして小文字はス
ペサー部分を示す。プライマーの作製にあたっては Y
anagidaniらの報告(J Biochem
(Tokyo) 1997 Mar;121(3):6
26−32 Yanagidani S,Uozumi
N,Ihara Y,Miyoshi E,Yama
guchi N,Taniguchi N; J Bi
ol Chem 1996 Nov 1;271(4
4))を参照した。
【0052】(2.塩基配列の確認)増幅したhGnT
−V cDNAのヌクレオチド配列の確認を行った。そ
の結果、得られたDNA断片は、図5Aおよび図5Bに
示す公知のhGnT−Vヌクレオチド配列と一致した。
−V cDNAのヌクレオチド配列の確認を行った。そ
の結果、得られたDNA断片は、図5Aおよび図5Bに
示す公知のhGnT−Vヌクレオチド配列と一致した。
【0053】(3.hGnT−Vのタバコ培養細胞への
導入)hGnT−V発現のために図7および8に示すよ
うに発現用ベクター(PBI121−GnT−V)を作
成した。まず、pBI221−FTSalIをXbaI
で制限酵素処理し、これをKlenow Fragme
ntを用いて平滑化を行った。次いで、pSalI l
inker(宝酒造、pGGTCGACC)を付加し、
SalIで制限酵素処理後、ライゲ−ションを行ない、
XbaI部位をSalIに変換したpBI221−Sa
lI(図7)を作成した。
導入)hGnT−V発現のために図7および8に示すよ
うに発現用ベクター(PBI121−GnT−V)を作
成した。まず、pBI221−FTSalIをXbaI
で制限酵素処理し、これをKlenow Fragme
ntを用いて平滑化を行った。次いで、pSalI l
inker(宝酒造、pGGTCGACC)を付加し、
SalIで制限酵素処理後、ライゲ−ションを行ない、
XbaI部位をSalIに変換したpBI221−Sa
lI(図7)を作成した。
【0054】次に、pBI221−SalIおよびpB
I121をそれぞれ、EcoRIおよびHindIII
を用いて処理し、それぞれのベクターから得られる断片
をライゲーションし、pBI121−SalIを構築し
た(図7)。次に、pBI121−SalIをSalI
で処理して開環し(図8中pBI121−Sal
I’)、これに、PCR法を用いてXhoI部位を付加
したhGnT−V断片をXhoIで処理したものを挿入
し、pBI121−GnT−Vを構築した(図8)。プ
ロモーターはCaMV 35S promoterを用
いた。選択マーカーはカナマイシン耐性遺伝子を用い
た。
I121をそれぞれ、EcoRIおよびHindIII
を用いて処理し、それぞれのベクターから得られる断片
をライゲーションし、pBI121−SalIを構築し
た(図7)。次に、pBI121−SalIをSalI
で処理して開環し(図8中pBI121−Sal
I’)、これに、PCR法を用いてXhoI部位を付加
したhGnT−V断片をXhoIで処理したものを挿入
し、pBI121−GnT−Vを構築した(図8)。プ
ロモーターはCaMV 35S promoterを用
いた。選択マーカーはカナマイシン耐性遺伝子を用い
た。
【0055】このようにして構築した、pBI121−
GnT−Vをアグロバクテリウムを介してタバコ培養細
胞に導入し、カナマイシンを含む選択培地で約1ヶ月選
抜を繰り返した。得られたいくつかの耐性株の中から無
作為に7クローン(それぞれクローン1、4、5、9
1、95、145および190)を選抜し、解析に用い
た。
GnT−Vをアグロバクテリウムを介してタバコ培養細
胞に導入し、カナマイシンを含む選択培地で約1ヶ月選
抜を繰り返した。得られたいくつかの耐性株の中から無
作為に7クローン(それぞれクローン1、4、5、9
1、95、145および190)を選抜し、解析に用い
た。
【0056】(4.hGnT−VのDNAレベルでの確
認)得られた耐性株について、T−DNA中の2.3k
bの断片(hGnT−VcDNA)が、タバコ培養細胞
の染色体DNAに組み込まれていることを、得られたク
ローンより、市販のキットを用いて染色体DNAを調製
し、前述の制限酵素部位を付加したプライマー(GnT
−V,GnT−R)を用いてPCR解析により確認し
た。その結果、図9に示すように、解析した7クローン
すべてにおいて、約2300bpの大きさのバンドが確
認され、hGnT−V遺伝子が染色体DNAに組み込ま
れていることが確認された。なお、図9のAは、7つの
形質転換体クローンのゲノムPCR解析の戦略を示し、
図9のBは、PCR産物の電気泳動写真である。
認)得られた耐性株について、T−DNA中の2.3k
bの断片(hGnT−VcDNA)が、タバコ培養細胞
の染色体DNAに組み込まれていることを、得られたク
ローンより、市販のキットを用いて染色体DNAを調製
し、前述の制限酵素部位を付加したプライマー(GnT
−V,GnT−R)を用いてPCR解析により確認し
た。その結果、図9に示すように、解析した7クローン
すべてにおいて、約2300bpの大きさのバンドが確
認され、hGnT−V遺伝子が染色体DNAに組み込ま
れていることが確認された。なお、図9のAは、7つの
形質転換体クローンのゲノムPCR解析の戦略を示し、
図9のBは、PCR産物の電気泳動写真である。
【0057】(5.hGnT−VのRNAレベルでの確
認)前述のPCRによるゲノムDNA解析の結果、hG
nT−V遺伝子の挿入が確認された形質転換体細胞から
RNAを調製し、RT−PCRを行ってRNAよりcD
NAを調製した。次いで、上記4と同じプライマー及び
手法を用いてPCRにより解析を行ったところ、3つク
ローン(クローン4、91および190)についてGn
T−V遺伝子の増幅断片と思われるバンドが確認され
た。(図10)。なお、図10のAは、7つの形質転換体
クローンのRT−PCR解析の戦略を示し、図10のB
は、RT−PCR産物の電気泳動写真である。
認)前述のPCRによるゲノムDNA解析の結果、hG
nT−V遺伝子の挿入が確認された形質転換体細胞から
RNAを調製し、RT−PCRを行ってRNAよりcD
NAを調製した。次いで、上記4と同じプライマー及び
手法を用いてPCRにより解析を行ったところ、3つク
ローン(クローン4、91および190)についてGn
T−V遺伝子の増幅断片と思われるバンドが確認され
た。(図10)。なお、図10のAは、7つの形質転換体
クローンのRT−PCR解析の戦略を示し、図10のB
は、RT−PCR産物の電気泳動写真である。
【0058】(6.hGnT−V酵素活性の確認)hG
nT−V酵素活性は、後述の−材料および方法−のセク
ションに記載の方法によって確認した。hGnT−V
は、PA013(図6にその構造を示す)を受容体基質
として用いた場合、PA014(図6)が最終産物とし
て生成すると考えられる(図11)。Asahipak
カラムを用いてHPLC解析を行ったところ(HPLC
条件は、以下のSF−HPLC−#1に示す条件を用い
た)、上記の基質は約21.0分に、そして上記の最終
反応物は約22.5分に溶出した。
nT−V酵素活性は、後述の−材料および方法−のセク
ションに記載の方法によって確認した。hGnT−V
は、PA013(図6にその構造を示す)を受容体基質
として用いた場合、PA014(図6)が最終産物とし
て生成すると考えられる(図11)。Asahipak
カラムを用いてHPLC解析を行ったところ(HPLC
条件は、以下のSF−HPLC−#1に示す条件を用い
た)、上記の基質は約21.0分に、そして上記の最終
反応物は約22.5分に溶出した。
【0059】<SF−HPLC−#1> カラム:Asahipak NH2P−50カラム
(4.6×250mm;Showa Denko、To
kyo) ソルベントA:80%アセトニトリル(v/v) ソルベントB:20%アセトニトリル(v/v) グラジエント条件:10→10→50→10→10%ソ
ルベントB(0→5→25→26→40分) 流速:0.7ml/分 検出:蛍光(励起:320nm、放射:400nm) カラム温度:30℃ 後述の−材料および方法−のセクションに示す、Tri
ton X−100抽出液(ミクロソーム画分)を、上
記7つのクローンの形質転換細胞からそれぞれ調製し、
GnT−Vの粗酵素液とした。この粗酵素液を、UDP
−GlcNAcを供与体基質として反応させ、HPLC
解析により反応産物を検出することにより、GnT−V
活性を測定した。HPLC解析した結果を図12Aおよ
び図12Bに示す。図12Aおよび図12Bの左に示さ
れる(Aの列で示される)クロマトグラムは、各クロー
ンの反応酵素液を、GnT−Vの基質であるUDP−G
lcNAcと反応させた結果を示し、そして図12Aお
よび図12Bの右に示される(Bの列で示される)クロ
マトグラムは、各クローンの反応酵素液を、UDP−G
lcNAcを添加しない対照である。
(4.6×250mm;Showa Denko、To
kyo) ソルベントA:80%アセトニトリル(v/v) ソルベントB:20%アセトニトリル(v/v) グラジエント条件:10→10→50→10→10%ソ
ルベントB(0→5→25→26→40分) 流速:0.7ml/分 検出:蛍光(励起:320nm、放射:400nm) カラム温度:30℃ 後述の−材料および方法−のセクションに示す、Tri
ton X−100抽出液(ミクロソーム画分)を、上
記7つのクローンの形質転換細胞からそれぞれ調製し、
GnT−Vの粗酵素液とした。この粗酵素液を、UDP
−GlcNAcを供与体基質として反応させ、HPLC
解析により反応産物を検出することにより、GnT−V
活性を測定した。HPLC解析した結果を図12Aおよ
び図12Bに示す。図12Aおよび図12Bの左に示さ
れる(Aの列で示される)クロマトグラムは、各クロー
ンの反応酵素液を、GnT−Vの基質であるUDP−G
lcNAcと反応させた結果を示し、そして図12Aお
よび図12Bの右に示される(Bの列で示される)クロ
マトグラムは、各クローンの反応酵素液を、UDP−G
lcNAcを添加しない対照である。
【0060】なお、以下の表1は、上記7つのクローン
の形質転換細胞のミクロソーム画分のそれぞれのタンパ
ク質濃度の測定結果を示す。
の形質転換細胞のミクロソーム画分のそれぞれのタンパ
ク質濃度の測定結果を示す。
【0061】
【表1】 図12Bに示されるように、クローン91と190につ
いて、これらクローンから得られた粗酵素液は、それぞ
れ、基質とは異なるピークを生成した(図12Bの左
(A)上から2番目および5番目のM3Gn4に相当す
るピーク)。これらのピークは、GnT−Vによる最終
反応物の溶出時間と一致した。次に、クローン91のM
3Gn4に相当するピークを分取し、逆相Cosmos
il 5C18−Pカラムを用いて解析(HPLCの解
析条件は、以下の<RP−HPLC>に示す)を行う
と、このピークは、PA014(M3Gn4)のピーク
と一致した(図13)。
いて、これらクローンから得られた粗酵素液は、それぞ
れ、基質とは異なるピークを生成した(図12Bの左
(A)上から2番目および5番目のM3Gn4に相当す
るピーク)。これらのピークは、GnT−Vによる最終
反応物の溶出時間と一致した。次に、クローン91のM
3Gn4に相当するピークを分取し、逆相Cosmos
il 5C18−Pカラムを用いて解析(HPLCの解
析条件は、以下の<RP−HPLC>に示す)を行う
と、このピークは、PA014(M3Gn4)のピーク
と一致した(図13)。
【0062】さらに、このピークを回収して濃縮した
後、N−アセチルグルコサミニダーゼ処理した。この処
理液をAsahipakカラムを用いてHPLC解析を
行うと(HPLCの解析条件は、以下の<SF−HPL
C−#2>に示す)、最終反応産物のピークの溶出時間
は、PA016(M3)と一致した(図14の上から3
番目)。
後、N−アセチルグルコサミニダーゼ処理した。この処
理液をAsahipakカラムを用いてHPLC解析を
行うと(HPLCの解析条件は、以下の<SF−HPL
C−#2>に示す)、最終反応産物のピークの溶出時間
は、PA016(M3)と一致した(図14の上から3
番目)。
【0063】このピークを、MALDI TOF/MS
を用いてさらに解析したところ、m/z 1800の結
果が得られた(図15)。PA014の推定される分子
量1798とほぼ一致する結果を得た。
を用いてさらに解析したところ、m/z 1800の結
果が得られた(図15)。PA014の推定される分子
量1798とほぼ一致する結果を得た。
【0064】以上のことより、クローン91は、GnT
−Vタンパク質を発現し、そしてGnT−V活性を有す
ることが示された。
−Vタンパク質を発現し、そしてGnT−V活性を有す
ることが示された。
【0065】<SF−HPLC−#2> カラム:Asahipak NH2P−50 colu
mn(4.6×250mm;Showa Denko、
Tokyo) ソルベントA:80%アセトニトリル(v/v) ソルベントB:20%アセトニトリル(v/v) グラディエント条件:10→10→50→10→10%
ソルベントB(0→15→35→36→50分) 流速:0.7ml/分 検出:蛍光(励起:320nm、放射:400nm) カラム温度:30℃ <RP−HPLC> カラム:Cosmosil 5C18−P colum
n(6×250mm;Nacalai Tesque、
Kyoto) 溶媒A:0.02%TFA(v/v) 溶媒B:0.02%TFA、20%アセトニトリル
(v/v) グラディエント条件:0→0→30→0→0%ソルベン
トB(0→5→40→41→50分) 流速:1.2ml/分 検出:蛍光(励起:320nm、放射:400nm) カラム温度:30℃ (7.比活性の測定)活性のもっとも高かったクローン
91の反応酵素液のGnT−V活性の経時変化を測定し
た。図16は、4pmolのPA013を基質として反
応させ、経時的(0、4、8および20時間)にサンプ
リングし、順相系のAsahipakカラムを用いてH
PLC解析を行った結果を示す。
mn(4.6×250mm;Showa Denko、
Tokyo) ソルベントA:80%アセトニトリル(v/v) ソルベントB:20%アセトニトリル(v/v) グラディエント条件:10→10→50→10→10%
ソルベントB(0→15→35→36→50分) 流速:0.7ml/分 検出:蛍光(励起:320nm、放射:400nm) カラム温度:30℃ <RP−HPLC> カラム:Cosmosil 5C18−P colum
n(6×250mm;Nacalai Tesque、
Kyoto) 溶媒A:0.02%TFA(v/v) 溶媒B:0.02%TFA、20%アセトニトリル
(v/v) グラディエント条件:0→0→30→0→0%ソルベン
トB(0→5→40→41→50分) 流速:1.2ml/分 検出:蛍光(励起:320nm、放射:400nm) カラム温度:30℃ (7.比活性の測定)活性のもっとも高かったクローン
91の反応酵素液のGnT−V活性の経時変化を測定し
た。図16は、4pmolのPA013を基質として反
応させ、経時的(0、4、8および20時間)にサンプ
リングし、順相系のAsahipakカラムを用いてH
PLC解析を行った結果を示す。
【0066】図17は、内部マーカーとして用いたPA
016の糖鎖濃度をもとにしてN−アセチルグルコサミ
ン転移量を求め時間に対してプロットした結果である。
図16および図17に示されるように、クローン91の
反応酵素液は、時間とともに、N−アセチルグルコサミ
ン転移量を増加させるGnT−V活性を示した。
016の糖鎖濃度をもとにしてN−アセチルグルコサミ
ン転移量を求め時間に対してプロットした結果である。
図16および図17に示されるように、クローン91の
反応酵素液は、時間とともに、N−アセチルグルコサミ
ン転移量を増加させるGnT−V活性を示した。
【0067】このように、植物細胞に導入されたGnT
−Vは、植物細胞においてその活性を発現し、P01
4、すなわち、高分岐型であるヒト型糖鎖を生成するこ
とが証明された。
−Vは、植物細胞においてその活性を発現し、P01
4、すなわち、高分岐型であるヒト型糖鎖を生成するこ
とが証明された。
【0068】−材料および方法− 1.使用植物、菌株、プラスミド (1.1.使用植物)形質転換用の植物細胞として、タ
バコBY2培養細胞(Nicotianatabacu
m L.cv.Bright Yellow 2)を用
いた(理化学研究所ライフサイエンス筑波研究センタ
ー、ジーンバンク室植物細胞開発銀行のカタログ番号R
PC1より細胞株名BY2として入手)。
バコBY2培養細胞(Nicotianatabacu
m L.cv.Bright Yellow 2)を用
いた(理化学研究所ライフサイエンス筑波研究センタ
ー、ジーンバンク室植物細胞開発銀行のカタログ番号R
PC1より細胞株名BY2として入手)。
【0069】(1.2.使用菌株)使用菌株を表2に示
す。
す。
【0070】
【表2】 (1.3.使用プラスミド)使用プラスミドを表3に示
す。
す。
【0071】
【表3】 2.培地 バクテリアおよび植物細胞の培養に以下に示す組成の培
地を用いた。
地を用いた。
【0072】(2.1.バクテリア培養培地) (1)LB培地:Bacto-trypton 10g/l、Yeast extr
act 5g/l、NaCl 10g/l。 (2)2×YT培地:Bacto-trypton 16g/l、Yeast e
xtract 10g/l、NaCl 5g/l。
act 5g/l、NaCl 10g/l。 (2)2×YT培地:Bacto-trypton 16g/l、Yeast e
xtract 10g/l、NaCl 5g/l。
【0073】なお、平板培地には15g/lの精製寒天
粉末を加えた。また、必要に応じて終濃度がそれぞれア
ンピシリン(明治製菓(株))50mg/l、カナマイ
シン20 mg/l(和光純薬)、リファンピシン10
0 mg/l(和光純薬)、ストレプトマイシン20
mg/l(和光純薬)となるように各抗生物質を加え
た。
粉末を加えた。また、必要に応じて終濃度がそれぞれア
ンピシリン(明治製菓(株))50mg/l、カナマイ
シン20 mg/l(和光純薬)、リファンピシン10
0 mg/l(和光純薬)、ストレプトマイシン20
mg/l(和光純薬)となるように各抗生物質を加え
た。
【0074】(2.2.植物細胞用培養培地) 以下に示す組成の培地を用いた。 (1)改変LS培地(各成分の後の数字の単位はmg/l
である) KH4NO3 1650、Na2MoO4・2H2O 0.25、KNO3 1900。CuS
O4・5H2O 0.025、CaCl2・2H2O 440、CoCl2・6H2O 0.
025、MgSO4・7H2O、370、Na2-EDTA、37.3、KH2PO4、37
0、FeSO4・7H2O、27.8、H3BO3、6.2、myo-inositol 10
0、MnSO4・4H2O、22.3、thiamine-HCl 1.0、ZnSO4・7H
2O、8.6、2,4-D in 0.1N KOH 0.2、KI 0.83、sucrose
30000。
である) KH4NO3 1650、Na2MoO4・2H2O 0.25、KNO3 1900。CuS
O4・5H2O 0.025、CaCl2・2H2O 440、CoCl2・6H2O 0.
025、MgSO4・7H2O、370、Na2-EDTA、37.3、KH2PO4、37
0、FeSO4・7H2O、27.8、H3BO3、6.2、myo-inositol 10
0、MnSO4・4H2O、22.3、thiamine-HCl 1.0、ZnSO4・7H
2O、8.6、2,4-D in 0.1N KOH 0.2、KI 0.83、sucrose
30000。
【0075】上記の組成は、必要に応じてムラシゲ・ス
ク−グ調整培地(和光純薬)を用いて調製した。KOH
でpH5.8に調整後、オートクレーブし、LSビタミ
ン液を:各ビタミンの最終の濃度が、thiamin hydrochl
oride 10mg/l、nicotinic acid 1mg/l、p
yridoxin hydorochloride1mg/l、myo-inositol1
00mg/lとなるように添加した。 (2)改変LS寒天培地 KOHでpH5.8に調整後、ゲランガム(和光純薬)
3g/lを加えてオートクレーブ殺菌して調製した。な
お、LSビタミン液は、オートクレーブ後に添加した。
培地には、必要に応じて、カナマイシン(和光純薬)1
50 mg/lおよびクラフォラン(ヘキスト・マリオ
ン・ルセル(株))を添加した。
ク−グ調整培地(和光純薬)を用いて調製した。KOH
でpH5.8に調整後、オートクレーブし、LSビタミ
ン液を:各ビタミンの最終の濃度が、thiamin hydrochl
oride 10mg/l、nicotinic acid 1mg/l、p
yridoxin hydorochloride1mg/l、myo-inositol1
00mg/lとなるように添加した。 (2)改変LS寒天培地 KOHでpH5.8に調整後、ゲランガム(和光純薬)
3g/lを加えてオートクレーブ殺菌して調製した。な
お、LSビタミン液は、オートクレーブ後に添加した。
培地には、必要に応じて、カナマイシン(和光純薬)1
50 mg/lおよびクラフォラン(ヘキスト・マリオ
ン・ルセル(株))を添加した。
【0076】3.実験試薬、酵素 試薬は特に指定のない限り、和光純薬工業、シグマ、ナ
カライテスクのもの用いた。制限酵素、修飾酵素は東洋
紡、宝酒造、ニッポンジーン、NEBのものをそれぞれの
説明書にしたがって使用した。
カライテスクのもの用いた。制限酵素、修飾酵素は東洋
紡、宝酒造、ニッポンジーン、NEBのものをそれぞれの
説明書にしたがって使用した。
【0077】4.プラスミドDNAの少量調製 大腸菌やアグロバクテリウムからのプラスミドの少量調
製は、BirnboimとDolyのアルカリ抽出法(Birnboim, H.
C.およびDoly, J. A rapid alkaline extraction proc
edure for screening recombinant plasmid DNA. (197
9) Nuclic AcidsRes. 7, 1513-1523)に従って行った。
製は、BirnboimとDolyのアルカリ抽出法(Birnboim, H.
C.およびDoly, J. A rapid alkaline extraction proc
edure for screening recombinant plasmid DNA. (197
9) Nuclic AcidsRes. 7, 1513-1523)に従って行った。
【0078】要約すれば、抗生物質を含むLB培地、また
は2×YT培地で1晩培養(アグロバクテリウムは2晩)
した細菌菌体を、1.5mlチューブに移し、遠心分離
(6,000rpm、5分、室温)により集菌した。得られた菌
体を、200 μlの以下に示す組成のSolution I(アグロ
バクテリウムの場合は、5mg/mlのlysozyme(シグマ)を
含む)に懸濁し、室温に5分間静置した。次に、400μl
の以下に示す組成のSolution IIを加え、穏やかに混
ぜ、氷中に5分間静置した。さらに、300μlの以下に示
す組成のSolution IIIを加え、ボルテックスミキサーを
用いて混合し、氷中に5分間静置した。遠心分離(12,00
0rpm、5分、4℃)後、上澄を別のチューブに移し、540
μlのイソプロピルアルコール(-20℃)を加え、激しく混
合し、室温で2分間静置した。そしてさらに遠心分離(1
2,000rpm、10分、4℃)した後、上澄みを捨て、得られ
たペレットに、70%エタノ−ル1 mlを加えて再度遠心分
離(12,000rpm、2分、4℃)を行い、上澄み捨て、真空
でドライアップした後、適当量の以下に示す組成のTE
buffer に溶解した。 Solution I:50mM gulucose, 25mM Tris-HCl(pH8.0), 1
0mMEDTA(pH8.0); Solution II:0.2N NaOH, 0.1% SDS;Solution III:3
M potassium asetate(pH4.8); TEbuffer:10mM Tris-HCl(pH8.0), 1mM EDTA。
は2×YT培地で1晩培養(アグロバクテリウムは2晩)
した細菌菌体を、1.5mlチューブに移し、遠心分離
(6,000rpm、5分、室温)により集菌した。得られた菌
体を、200 μlの以下に示す組成のSolution I(アグロ
バクテリウムの場合は、5mg/mlのlysozyme(シグマ)を
含む)に懸濁し、室温に5分間静置した。次に、400μl
の以下に示す組成のSolution IIを加え、穏やかに混
ぜ、氷中に5分間静置した。さらに、300μlの以下に示
す組成のSolution IIIを加え、ボルテックスミキサーを
用いて混合し、氷中に5分間静置した。遠心分離(12,00
0rpm、5分、4℃)後、上澄を別のチューブに移し、540
μlのイソプロピルアルコール(-20℃)を加え、激しく混
合し、室温で2分間静置した。そしてさらに遠心分離(1
2,000rpm、10分、4℃)した後、上澄みを捨て、得られ
たペレットに、70%エタノ−ル1 mlを加えて再度遠心分
離(12,000rpm、2分、4℃)を行い、上澄み捨て、真空
でドライアップした後、適当量の以下に示す組成のTE
buffer に溶解した。 Solution I:50mM gulucose, 25mM Tris-HCl(pH8.0), 1
0mMEDTA(pH8.0); Solution II:0.2N NaOH, 0.1% SDS;Solution III:3
M potassium asetate(pH4.8); TEbuffer:10mM Tris-HCl(pH8.0), 1mM EDTA。
【0079】なお、配列決定のために用いるプラスミド
は、GFX Micro Plasmid Prep Kit (Pharmacia Biotech)
を製造業者の説明書に従って調製した。
は、GFX Micro Plasmid Prep Kit (Pharmacia Biotech)
を製造業者の説明書に従って調製した。
【0080】5.DNAの電気泳動 村松正実編 (1996) ラボマニュアル遺伝子工学. 第3版.
丸善に記載の方法に従って実施した。要約すれば、TBE
buffer により作成した0.7〜1.0%(w/v)アガロースを
使用した。試料にGel Loading buffer を1/5量加え、ゲ
ルのスロットに注入した。泳動装置としては、Mupid-2
(コスモバイオ)を用い、1×TBE buffer中、定電圧50
Vまたは100Vで泳ぐを行った。泳動後、ゲルを0.5 μg
/mlのエチジウムブロマイド水溶液に所定の時間浸して
染色し、トランスイルミネーター上でバンドを観察し
た。
丸善に記載の方法に従って実施した。要約すれば、TBE
buffer により作成した0.7〜1.0%(w/v)アガロースを
使用した。試料にGel Loading buffer を1/5量加え、ゲ
ルのスロットに注入した。泳動装置としては、Mupid-2
(コスモバイオ)を用い、1×TBE buffer中、定電圧50
Vまたは100Vで泳ぐを行った。泳動後、ゲルを0.5 μg
/mlのエチジウムブロマイド水溶液に所定の時間浸して
染色し、トランスイルミネーター上でバンドを観察し
た。
【0081】6.泳動ゲルからのDNA断片の回収 Geneclean II kit(フナコシ)を用いて行った。目的断
片を含むアガロースゲルをチューブに移し、2/1倍量のT
BE mdifier、4.5倍量のNaIを加え、55℃で5分間インキ
ュベートしてゲルを完全に溶かした。これに、5μlのG
lass milkを加えてボルッテックスし、氷中で10分間静
置した。軽く遠心分離した後、上澄みを捨て、ペレット
を、250μlのWash bufferで3度洗浄し、この沈殿を10
μlのTEbufferで溶解した後、55℃で5分間加熱して溶出
させ、遠心分離し、DNAを含む溶液である上澄液を得
た。
片を含むアガロースゲルをチューブに移し、2/1倍量のT
BE mdifier、4.5倍量のNaIを加え、55℃で5分間インキ
ュベートしてゲルを完全に溶かした。これに、5μlのG
lass milkを加えてボルッテックスし、氷中で10分間静
置した。軽く遠心分離した後、上澄みを捨て、ペレット
を、250μlのWash bufferで3度洗浄し、この沈殿を10
μlのTEbufferで溶解した後、55℃で5分間加熱して溶出
させ、遠心分離し、DNAを含む溶液である上澄液を得
た。
【0082】7.DNA断片のライゲーション DNA ligation kit Ver. 1(宝酒造)を用いて行った。
プラスミドベクターとインサートDNAの混合物を用意
し、この4倍量のキットに含まれるA液及び等量のキッ
トに含まれるB液を添加し、4℃で1晩反応させた。
プラスミドベクターとインサートDNAの混合物を用意
し、この4倍量のキットに含まれるA液及び等量のキッ
トに含まれるB液を添加し、4℃で1晩反応させた。
【0083】8.DNAの平滑末端化 制限酵素処理したDNAの平滑末端化は、Klenow Fragm
ent (宝酒造)を用いて行った。制限酵素処理したベクタ
ー18μl、Klenow Fragment 1μl、10×添付 buffer 2.5
μl、dNTPs(200μM) 2 μl、dH2O を 25μlになるよう
に加え、37℃で15分反応させた。
ent (宝酒造)を用いて行った。制限酵素処理したベクタ
ー18μl、Klenow Fragment 1μl、10×添付 buffer 2.5
μl、dNTPs(200μM) 2 μl、dH2O を 25μlになるよう
に加え、37℃で15分反応させた。
【0084】9.リンカーによる制限酵素部位の付加 DNAの平滑末端化を行った後、制限酵素部位を付加す
るためリンカーのライゲーションを行った。平滑末端化
したベクターと、リン酸化リンカーの混合物を上記7に
記載の手順に従ってライゲーションさせた。
るためリンカーのライゲーションを行った。平滑末端化
したベクターと、リン酸化リンカーの混合物を上記7に
記載の手順に従ってライゲーションさせた。
【0085】10.大腸菌の形質転換 中山広樹、西方敬人編 バイオ実験イラストレイテッド
+遺伝子解析の基礎に記載の方法に従って行った。要約
すれば、Escherichia coli JM109コンピテントセル(宝
酒造)100 μlを氷中で解凍した後、10μlのDNA溶液
を加え、氷中に1時間放置した。次いで、42℃に90秒間
置き、直ちに氷中にもどして5分間置いた。900 μlの2
×YT培地を加え、37℃で2時間培養し、遠心分離後上澄
を大部分除き、残った培地に菌体を懸濁し、必要に応じ
て、アンピシリン50 mg/lまたはカナマイシン20 mg/l
を含むLB寒天培地上に広げ、37℃で1晩培養した。
+遺伝子解析の基礎に記載の方法に従って行った。要約
すれば、Escherichia coli JM109コンピテントセル(宝
酒造)100 μlを氷中で解凍した後、10μlのDNA溶液
を加え、氷中に1時間放置した。次いで、42℃に90秒間
置き、直ちに氷中にもどして5分間置いた。900 μlの2
×YT培地を加え、37℃で2時間培養し、遠心分離後上澄
を大部分除き、残った培地に菌体を懸濁し、必要に応じ
て、アンピシリン50 mg/lまたはカナマイシン20 mg/l
を含むLB寒天培地上に広げ、37℃で1晩培養した。
【0086】11.PCR法 中山広樹編 バイオ実験イラストレイテッド3+ 本当
に増えるPCRに記載の方法に従って実施した。PCR法
は、GnT−Vをコ−ドするcDNAの両端に制限酵素
部位を付加するために行った。PCR反応にはGene Amp
PCRSystem 2400または 9700 (Applied Biosystem)を用
いた。(反応系):鋳型DNA 0.5μl, 10×PCR buffer 5
μl, dNTPs(200μM) 4μl, primer(10pmol) 0.5μl, Ta
q polymerase(宝酒造, 5 units/μl ) 0.5μl, dH2Oを5
0μlになるように加えた。 (反応条件)94℃ 5分、94℃ 1分(熱変性)と62℃
1分(アニ−リング)と72℃ 1分(伸長反応)とを30サ
イクル、および72℃ 4分。なお、アニ−リング温度は
プライマーによって変化させた。
に増えるPCRに記載の方法に従って実施した。PCR法
は、GnT−Vをコ−ドするcDNAの両端に制限酵素
部位を付加するために行った。PCR反応にはGene Amp
PCRSystem 2400または 9700 (Applied Biosystem)を用
いた。(反応系):鋳型DNA 0.5μl, 10×PCR buffer 5
μl, dNTPs(200μM) 4μl, primer(10pmol) 0.5μl, Ta
q polymerase(宝酒造, 5 units/μl ) 0.5μl, dH2Oを5
0μlになるように加えた。 (反応条件)94℃ 5分、94℃ 1分(熱変性)と62℃
1分(アニ−リング)と72℃ 1分(伸長反応)とを30サ
イクル、および72℃ 4分。なお、アニ−リング温度は
プライマーによって変化させた。
【0087】得られたPCR断片を電気泳動により確認
し、泳動ゲルからDNA断片を精製し、pGEM-T-Easy Ve
ctor System I( Promega ) を用いてpGEM-T-Easy Vecto
r とライゲーションをおこなった。このプラスミドにつ
いて大腸菌を形質転換し、クローンを得た。
し、泳動ゲルからDNA断片を精製し、pGEM-T-Easy Ve
ctor System I( Promega ) を用いてpGEM-T-Easy Vecto
r とライゲーションをおこなった。このプラスミドにつ
いて大腸菌を形質転換し、クローンを得た。
【0088】12.塩基配列の確認 上記10で得られたクローンから得られたプラスミドDN
Aを、ABI PRISMTM BigDyeTM Terminator cycle sequen
cing kit (Applied Biosystems)に従い、GeneAmp PCR S
ystem 2400 または 9700(Applied Biosystem)を用いて
PCRを行った。得られたPCR産物を、エタノール沈
殿後10 μlのTemplate Suppression Reagent (TSR)に溶
解し、95 ℃で2 分反応後氷中で急冷し試料とした。こ
の試料につて、ABI PRISM 310 Genetic Analyzer(PERKI
N ELMER)を用いて塩基配列の確認を行った。サイクルシ
ークエンスの反応条件及び用いたプライマーを下に表
す。 (プライマー) Forward primer:M13-20F、5'CGACGTTGTAAAACGACGGCCAG
T3' Reverse primer:M13-RV、5' CAGGAAACAGCTATGAC3' (反応条件 )96℃ 5分、および96℃ 10秒(熱変
性)と、50℃ 5秒(アニ−リング)と、60℃ 4分(伸
長反応)とを25サイクル。
Aを、ABI PRISMTM BigDyeTM Terminator cycle sequen
cing kit (Applied Biosystems)に従い、GeneAmp PCR S
ystem 2400 または 9700(Applied Biosystem)を用いて
PCRを行った。得られたPCR産物を、エタノール沈
殿後10 μlのTemplate Suppression Reagent (TSR)に溶
解し、95 ℃で2 分反応後氷中で急冷し試料とした。こ
の試料につて、ABI PRISM 310 Genetic Analyzer(PERKI
N ELMER)を用いて塩基配列の確認を行った。サイクルシ
ークエンスの反応条件及び用いたプライマーを下に表
す。 (プライマー) Forward primer:M13-20F、5'CGACGTTGTAAAACGACGGCCAG
T3' Reverse primer:M13-RV、5' CAGGAAACAGCTATGAC3' (反応条件 )96℃ 5分、および96℃ 10秒(熱変
性)と、50℃ 5秒(アニ−リング)と、60℃ 4分(伸
長反応)とを25サイクル。
【0089】13.アグロバクテリウムの形質転換 Bevanらの、triparental mating 法(Bevan, M. Binary
Agrobacterium vectors for plant transformation. (1
984) Nucleic Acids. Res. 12, 8711-8721.)を用いて行
った。要約すれば、pBI系プラスミドを持つEscheric
hia coli JM109株、およびヘルパープラスミドpRK2013
をもつEscherichia coliを、それぞれ20mg/l のカナマ
イシンを含む2×YT培地で37℃、1晩、アグロバクテ
リウムLBA4044株をストレプトマイシン20 mg/l、リファ
ンピシン100 mg/l を含む2×YT培地で28℃、2晩培養し
た。
Agrobacterium vectors for plant transformation. (1
984) Nucleic Acids. Res. 12, 8711-8721.)を用いて行
った。要約すれば、pBI系プラスミドを持つEscheric
hia coli JM109株、およびヘルパープラスミドpRK2013
をもつEscherichia coliを、それぞれ20mg/l のカナマ
イシンを含む2×YT培地で37℃、1晩、アグロバクテ
リウムLBA4044株をストレプトマイシン20 mg/l、リファ
ンピシン100 mg/l を含む2×YT培地で28℃、2晩培養し
た。
【0090】各株の培養液1.5mlをチューブにと
り、集菌(10,000 rpm, 1 min)し、そして、それぞれ2×
YT培地で1回洗浄した後、1mlの2×YT培地に懸濁し
た。新しいチューブにてヘルパーの菌液、アグロバクテ
リウムの菌液、目的の遺伝子をもつ菌液を加えて混合
し、その全量を抗生物質の入っていないLB寒天培地に
まき、28℃で培養することにより、プラスミドを大腸菌
からアグロバクテリウムに接合伝達させた。2日後、L
B寒天培地上で1面に増殖した菌体を白金耳でかきと
り、抗生物質の含む2×YT培地上に塗布した。28℃で
2日間培養した後、単一コロニーを選択した。
り、集菌(10,000 rpm, 1 min)し、そして、それぞれ2×
YT培地で1回洗浄した後、1mlの2×YT培地に懸濁し
た。新しいチューブにてヘルパーの菌液、アグロバクテ
リウムの菌液、目的の遺伝子をもつ菌液を加えて混合
し、その全量を抗生物質の入っていないLB寒天培地に
まき、28℃で培養することにより、プラスミドを大腸菌
からアグロバクテリウムに接合伝達させた。2日後、L
B寒天培地上で1面に増殖した菌体を白金耳でかきと
り、抗生物質の含む2×YT培地上に塗布した。28℃で
2日間培養した後、単一コロニーを選択した。
【0091】14.タバコ培養細胞の形質転換 Ebertらの方法(An, G., Ebert, P. R,. Mitra,
A. and Ha, S. B. (1988) Binary vectors. In plant M
olecular Biology manual, A3, 1-19, AcademicDordrec
ht)に従って行った。
A. and Ha, S. B. (1988) Binary vectors. In plant M
olecular Biology manual, A3, 1-19, AcademicDordrec
ht)に従って行った。
【0092】(14.1.タバコ培養細胞の継代培養)
300mlのマイヤーフラスコに改変LS培地を95 ml
入れ、暗所下で、25〜27℃の温度、および120rpm攪拌速
度で培養を行った。7日毎に定常期に達した細胞を2m
lずつ植え継いだ。
300mlのマイヤーフラスコに改変LS培地を95 ml
入れ、暗所下で、25〜27℃の温度、および120rpm攪拌速
度で培養を行った。7日毎に定常期に達した細胞を2m
lずつ植え継いだ。
【0093】(14.2.タバコ培養細胞の形質転換)
抗生物質を含む2×YT培地で28℃で2日間培養したアグロ
バクテリウム培養液(pBI系プラスミドをもつアグロ
バクテリウムLBA4044 )100μlと、培養4日目のタバコ
培養細胞懸濁液4mlをシャ−レに入れてよく混合し、25
℃で暗所で静置した。3日後、シャ−レ中の懸濁液を遠
心管に移して遠心分離(1,000 rpm,5 min)により上澄を
除いた。得られたペレットに新しい培地を加えて遠心分
離することにより細胞を洗浄した。この洗浄操作を3回
行った。これにより、アグロバクテリウムを除いたタバ
コ培養細胞を、5mlの培地に懸濁し、カナマイシン150
〔mg/l〕、クラフォラン500〔mg/l〕もしくはカルベニ
シリン250〔mg/l〕を含む改変LS寒天培地にまき、2
5℃、暗所で培養した。 約1ヶ月後にカルス化した細胞
を、抗生物質を同様に含む新しい改変LS寒天培地に移
し、増殖しているクローンを選択した。さらに、約2週
間後に成長したクローンをカナマイシン150〔mg/l〕、ク
ラフォラン500〔mg/l〕を含む改変LS液体培地95mlに移
し、継代培養をおこなった。
抗生物質を含む2×YT培地で28℃で2日間培養したアグロ
バクテリウム培養液(pBI系プラスミドをもつアグロ
バクテリウムLBA4044 )100μlと、培養4日目のタバコ
培養細胞懸濁液4mlをシャ−レに入れてよく混合し、25
℃で暗所で静置した。3日後、シャ−レ中の懸濁液を遠
心管に移して遠心分離(1,000 rpm,5 min)により上澄を
除いた。得られたペレットに新しい培地を加えて遠心分
離することにより細胞を洗浄した。この洗浄操作を3回
行った。これにより、アグロバクテリウムを除いたタバ
コ培養細胞を、5mlの培地に懸濁し、カナマイシン150
〔mg/l〕、クラフォラン500〔mg/l〕もしくはカルベニ
シリン250〔mg/l〕を含む改変LS寒天培地にまき、2
5℃、暗所で培養した。 約1ヶ月後にカルス化した細胞
を、抗生物質を同様に含む新しい改変LS寒天培地に移
し、増殖しているクローンを選択した。さらに、約2週
間後に成長したクローンをカナマイシン150〔mg/l〕、ク
ラフォラン500〔mg/l〕を含む改変LS液体培地95mlに移
し、継代培養をおこなった。
【0094】15.タバコ培養細胞からの染色体DNA
の調製 DNeasy Plant Mini Kit ( QIAGEN ) を用いて行った。タ
バコ培養細胞を液体窒素を用いて粉砕した後、使用方法
に従って染色体DNAを得た。
の調製 DNeasy Plant Mini Kit ( QIAGEN ) を用いて行った。タ
バコ培養細胞を液体窒素を用いて粉砕した後、使用方法
に従って染色体DNAを得た。
【0095】16.タバコ培養細胞からの染色体RNA
の調製 (16.1.RNAの調製)RNeasy Plant Mini Kit (Q
IAGEN)を用いて行った。タバコ培養細胞を液体窒素を用
いて粉砕した後、製造業者の指示書にある使用方法に従
って染色体RNAを得た。
の調製 (16.1.RNAの調製)RNeasy Plant Mini Kit (Q
IAGEN)を用いて行った。タバコ培養細胞を液体窒素を用
いて粉砕した後、製造業者の指示書にある使用方法に従
って染色体RNAを得た。
【0096】(16.2.RNA調製後のDNaseI処理)
16.1.に記載のように調製したRNAについて、混
入しているDNAを消化するため、DNaseI処理を行っ
た。RNA10μl、DNaseI(宝酒造、70u /μl)2μl、10
×DNaseIバッファー、RNase Inhibitor(宝酒造、121u
/μl)0.5μl、およびRNase Free Waterを全量が50μl
になるように混合し、37℃で30分間反応させた。DNaseI
の失活には染色体RNAを調製するときに用いたキット
を使って行った。 DNaseI バッファーの組成:500mM Tris-HCl(pH7.5)、10
0mM MgCl2。
16.1.に記載のように調製したRNAについて、混
入しているDNAを消化するため、DNaseI処理を行っ
た。RNA10μl、DNaseI(宝酒造、70u /μl)2μl、10
×DNaseIバッファー、RNase Inhibitor(宝酒造、121u
/μl)0.5μl、およびRNase Free Waterを全量が50μl
になるように混合し、37℃で30分間反応させた。DNaseI
の失活には染色体RNAを調製するときに用いたキット
を使って行った。 DNaseI バッファーの組成:500mM Tris-HCl(pH7.5)、10
0mM MgCl2。
【0097】17.PCR 島本功、佐々木卓治編 植物のPCR実験プロトコールに
記載の方法に従い、以下の反応条件で行った。 (反応系): 染色体DNA 2μl, 10×PCR buffer 5μl,
dNTPs(2.5mM) 4μl, primer( 50 pmol ),Taq polymeras
e (宝酒造, 5 units/μl) 0.5μl,滅菌水を50μlになる
ように加えた。 (反応条件):94℃ 5分、94℃ 1分の熱変性と62℃ 1
分のアニ−リングと72℃1分の伸長反応とを30サイク
ル、および72℃ 4分。なお、アニ−リング温度はプラ
イマーによって変化させた。
記載の方法に従い、以下の反応条件で行った。 (反応系): 染色体DNA 2μl, 10×PCR buffer 5μl,
dNTPs(2.5mM) 4μl, primer( 50 pmol ),Taq polymeras
e (宝酒造, 5 units/μl) 0.5μl,滅菌水を50μlになる
ように加えた。 (反応条件):94℃ 5分、94℃ 1分の熱変性と62℃ 1
分のアニ−リングと72℃1分の伸長反応とを30サイク
ル、および72℃ 4分。なお、アニ−リング温度はプラ
イマーによって変化させた。
【0098】18.RT−PCR (18.1.逆転写反応)RNA PCR Kit Ver. 2. 1(宝
酒造)を用いて行った。Kitに付属しているMgCl2(5 m
M)4μl、RNase Inhibitor(1U/μl)0.5μl、Reverse Tr
anscriptase(0.25U/μl) 1μl、10×RNA PCR buffer 2
μl、RNase Free H2O 8.5μl、dNTPs(1mM)2μl、RNμl)
1μl、Oligo dT-Adaptor Primer(0.125μM)1μl、およ
び調製したRNA1μl を混合し、以下のプログラムで反応
を行った。 (反応条件)50℃ 30分と99℃ 5分と4 ℃ 5分とを
1サイクル。
酒造)を用いて行った。Kitに付属しているMgCl2(5 m
M)4μl、RNase Inhibitor(1U/μl)0.5μl、Reverse Tr
anscriptase(0.25U/μl) 1μl、10×RNA PCR buffer 2
μl、RNase Free H2O 8.5μl、dNTPs(1mM)2μl、RNμl)
1μl、Oligo dT-Adaptor Primer(0.125μM)1μl、およ
び調製したRNA1μl を混合し、以下のプログラムで反応
を行った。 (反応条件)50℃ 30分と99℃ 5分と4 ℃ 5分とを
1サイクル。
【0099】(18.2.)逆転写反応後のPCR (反応系):上記18.1.で得られたcDNA 5μl、10×
RNAPCR buffer 4.5μl、dNTPs(2.5mM) 3μl、primer( 5
0 pmol )、Taq polymerase (宝酒造, 5 units/μl) 0.5
μl,MgCl2 (5 mM) 3μl、滅菌水を50μlになるように加
えた。 (反応条件):94℃ 5分、94℃ 1分の熱変性と62℃
1分のアニ−リングと72℃ 1分の伸長反応とを45サイク
ル、および72℃ 4分。なお、アニ−リング温度はプラ
イマーによって変化させた。
RNAPCR buffer 4.5μl、dNTPs(2.5mM) 3μl、primer( 5
0 pmol )、Taq polymerase (宝酒造, 5 units/μl) 0.5
μl,MgCl2 (5 mM) 3μl、滅菌水を50μlになるように加
えた。 (反応条件):94℃ 5分、94℃ 1分の熱変性と62℃
1分のアニ−リングと72℃ 1分の伸長反応とを45サイク
ル、および72℃ 4分。なお、アニ−リング温度はプラ
イマーによって変化させた。
【0100】19.TritonX−100抽出液の調
製 (19.1.ミクロソーム画分の単離)佐藤忍(1987)
蛋白質 核酸 酵素 別冊 植物の細胞生理学研究法 30,
73に記載の方法に従って行った。要約すれば、植え継ぎ
7日目のタバコ培養細胞を遠心分離(3,000 rpm, 15 min.
4℃)して収穫した後、得られたタバコ培養細胞に、同
容量の抽出バッファーを加え、穏やかに転倒混和し細胞
を洗浄した。この作業を3回繰り返し、再び、遠心分離
(3,000 rpm, 15 min. 4℃)により収穫した細胞をハンデ
ィーホモヂナイザー(30ml IKEMOTO)に移し細胞を破砕
した。その後、細胞を、50ml遠心チューブに移し、遠心
分離(12,000 rpm, 20分, 4℃)して粗タンパク質抽出液
である上澄を得た。これを超遠心分離し(100,000×g 60
分. 4℃)し、得られた沈殿をミクロソーム画分とした。 (抽出buffer):50mM Tris-HCl(pH 7.0)、0.25M sucros
e、1mM Dithiothreitol(DTT)。
製 (19.1.ミクロソーム画分の単離)佐藤忍(1987)
蛋白質 核酸 酵素 別冊 植物の細胞生理学研究法 30,
73に記載の方法に従って行った。要約すれば、植え継ぎ
7日目のタバコ培養細胞を遠心分離(3,000 rpm, 15 min.
4℃)して収穫した後、得られたタバコ培養細胞に、同
容量の抽出バッファーを加え、穏やかに転倒混和し細胞
を洗浄した。この作業を3回繰り返し、再び、遠心分離
(3,000 rpm, 15 min. 4℃)により収穫した細胞をハンデ
ィーホモヂナイザー(30ml IKEMOTO)に移し細胞を破砕
した。その後、細胞を、50ml遠心チューブに移し、遠心
分離(12,000 rpm, 20分, 4℃)して粗タンパク質抽出液
である上澄を得た。これを超遠心分離し(100,000×g 60
分. 4℃)し、得られた沈殿をミクロソーム画分とした。 (抽出buffer):50mM Tris-HCl(pH 7.0)、0.25M sucros
e、1mM Dithiothreitol(DTT)。
【0101】(19.2.TritonX−100によ
る可溶化)得られたミクロソーム画分を、適量の可溶化
bufferに縣濁し、4℃で1時間放置することによ
り、膜画分を可溶化した。これを超遠心(100,00
0xg 60分, 4℃)して得られた上澄をTrito
nX−100抽出液とした。 (可溶化 buffer):120mM Mes buffer(pH
7.0)、1%TritonX−100、15mM MnCl2。
る可溶化)得られたミクロソーム画分を、適量の可溶化
bufferに縣濁し、4℃で1時間放置することによ
り、膜画分を可溶化した。これを超遠心(100,00
0xg 60分, 4℃)して得られた上澄をTrito
nX−100抽出液とした。 (可溶化 buffer):120mM Mes buffer(pH
7.0)、1%TritonX−100、15mM MnCl2。
【0102】20.タンパク質の定量 Bradford 法(Lowry, O. H., Rosenbrough, N. J., Far
r, A. L., Randall, R.J. protein measurement with t
he Folin phenol reagent, (1951) J. Biol..Chem. 19
3, 265-275)によって、Bio-Rad protein Assay reagent
(Bio-Lad)を用いて行った。試料100μlに5倍に希釈し
た試薬を加え、25℃で5分インキュベ−トした後、595nm
の吸光度を測定した。標準タンパク質として仔牛血清ア
ルブミンを用い、50〜200〔μg/ml〕の範囲で検量線を
作成しタンパク質量を求めた。
r, A. L., Randall, R.J. protein measurement with t
he Folin phenol reagent, (1951) J. Biol..Chem. 19
3, 265-275)によって、Bio-Rad protein Assay reagent
(Bio-Lad)を用いて行った。試料100μlに5倍に希釈し
た試薬を加え、25℃で5分インキュベ−トした後、595nm
の吸光度を測定した。標準タンパク質として仔牛血清ア
ルブミンを用い、50〜200〔μg/ml〕の範囲で検量線を
作成しタンパク質量を求めた。
【0103】21.基質糖鎖の調製 本実験で使用したPA化糖鎖は、図6に示される。標準と
して用いたPA002、PA057、PA013、PA014およびPA016は
宝酒造より購入した。基質として用いたPA013の1部に
ついては、生化学工業より購入したGal3Gn3M3
からPA013を以下の方法に従って調製して用いた。
して用いたPA002、PA057、PA013、PA014およびPA016は
宝酒造より購入した。基質として用いたPA013の1部に
ついては、生化学工業より購入したGal3Gn3M3
からPA013を以下の方法に従って調製して用いた。
【0104】(21.1.基質糖鎖のβ-ガラクトシダ
ーゼ処理)生化学工業(株)より購入したガラクトース
残基のついた糖鎖Gal3Gn3M3に、糖鎖1nmol当
たり50mUのタチナタマメ由来β-ガラクトシダーゼ(生
化学工業)(バイアルを10mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0)に溶かしたもの)、25mMクエン酸ナトリウム
緩衝液(pH3.5)2mlを加え、37℃で2日間反応させた。
ーゼ処理)生化学工業(株)より購入したガラクトース
残基のついた糖鎖Gal3Gn3M3に、糖鎖1nmol当
たり50mUのタチナタマメ由来β-ガラクトシダーゼ(生
化学工業)(バイアルを10mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0)に溶かしたもの)、25mMクエン酸ナトリウム
緩衝液(pH3.5)2mlを加え、37℃で2日間反応させた。
【0105】(21.2.糖鎖のピリジルアミノ(PA)に
よる蛍光標識)Haseらの方法(Hase, S. Analysis of s
ugar chains by pridylamination(1993) Methods Mol.
Biol. 14, 69-80)に従った。上記21.1で調製した
試料を試験管に注入して凍結乾燥を行った後、アミノピ
リジン-酢酸試薬を200μl添加し、90℃で60分間反
応させた。続いて、ジメチルアミノボラン-酢酸試薬を
200μl添加して80℃で50分間反応させ、Mil
iQ水400μlを添加した。ここにクロロホルム(W
ako)を等量添加し、3分間ボルテックスミキサーで
完全に混合した後、遠心分離を行い(3,000rpm、
5分間、室温)、クロロホルム層を取り除いた。この操
作を2回行い、得られた水層をTSK gel にアプラ
イすることで過剰のアミノピリジンを取り除いた。続い
て、得られた分画を、分光蛍光光度計 (HITACH
I F2000型)(励起波長320nm,検出波長4
00nm)により蛍光測定し、最初の5〜20画分に現
れたピークを回収し、ロータリーエバポレーター(IW
AKI REN-1VN)を用いて濃縮した。下記に述
べるようなHPLCを用いて、市販のPA013と同じ
ものであることを確認し、以後の解析に用いた。 (アミノピリジン-酢酸試薬):2-アミノピリジン(Nak
alai) 1.66g、酢酸〈アミノ酸分析用〉(Wako)6
00μl; (ジメチルアミノボラン-酢酸試薬):ジメチルアミノ
ボラン(Wako) 0.12g、酢酸〈アミノ酸分析用〉
(Wako)600μl; (TSK gel カラム):TSK gel(TOYOPEAL HW-40(F) (TO
SOH))145ml; (TSK gel カラムバッファー):28% アンモニア水
〈特級〉(Wako) 6ml、MiliQ水 1l。
よる蛍光標識)Haseらの方法(Hase, S. Analysis of s
ugar chains by pridylamination(1993) Methods Mol.
Biol. 14, 69-80)に従った。上記21.1で調製した
試料を試験管に注入して凍結乾燥を行った後、アミノピ
リジン-酢酸試薬を200μl添加し、90℃で60分間反
応させた。続いて、ジメチルアミノボラン-酢酸試薬を
200μl添加して80℃で50分間反応させ、Mil
iQ水400μlを添加した。ここにクロロホルム(W
ako)を等量添加し、3分間ボルテックスミキサーで
完全に混合した後、遠心分離を行い(3,000rpm、
5分間、室温)、クロロホルム層を取り除いた。この操
作を2回行い、得られた水層をTSK gel にアプラ
イすることで過剰のアミノピリジンを取り除いた。続い
て、得られた分画を、分光蛍光光度計 (HITACH
I F2000型)(励起波長320nm,検出波長4
00nm)により蛍光測定し、最初の5〜20画分に現
れたピークを回収し、ロータリーエバポレーター(IW
AKI REN-1VN)を用いて濃縮した。下記に述
べるようなHPLCを用いて、市販のPA013と同じ
ものであることを確認し、以後の解析に用いた。 (アミノピリジン-酢酸試薬):2-アミノピリジン(Nak
alai) 1.66g、酢酸〈アミノ酸分析用〉(Wako)6
00μl; (ジメチルアミノボラン-酢酸試薬):ジメチルアミノ
ボラン(Wako) 0.12g、酢酸〈アミノ酸分析用〉
(Wako)600μl; (TSK gel カラム):TSK gel(TOYOPEAL HW-40(F) (TO
SOH))145ml; (TSK gel カラムバッファー):28% アンモニア水
〈特級〉(Wako) 6ml、MiliQ水 1l。
【0106】22.hGnT−Vの酵素活性 (22.1.hGnT−Vの酵素反応)反応液を各成分
の最終濃度が以下に示すようになるように調整し、37℃
で18時間反応させた。120mMのMes バッファー(pH7.0)、
300mMのN-アセチルグルコサミン、15mMのMnCl2、0.5%
のTritonX-100、4pmolのPA化糖鎖、308mMのUDP-N-アセ
チルグルコサミン、および0.1〜0.8μgのタンパク質試
料(ミクロソーム画分)。
の最終濃度が以下に示すようになるように調整し、37℃
で18時間反応させた。120mMのMes バッファー(pH7.0)、
300mMのN-アセチルグルコサミン、15mMのMnCl2、0.5%
のTritonX-100、4pmolのPA化糖鎖、308mMのUDP-N-アセ
チルグルコサミン、および0.1〜0.8μgのタンパク質試
料(ミクロソーム画分)。
【0107】(22.2.タンパク質の除去)反応後、
5分間煮沸し、遠心分離(12,000rpm、10分)するこ
とにより、タンパク質を沈殿させて測定用試料とした。
5分間煮沸し、遠心分離(12,000rpm、10分)するこ
とにより、タンパク質を沈殿させて測定用試料とした。
【0108】(22.3.酵素活性の有無)HPLC分析に
より行った。カラムは順相系のAsahipak NH2P-50 colum
n(4.6×250mm;Showa Denko, Tokyo)、もしくは逆相系の
Cosmosil 5C18-P column(6×250mm;Nacalai Tesque,Kyo
to)を使用し、HITACHI HPLC装置(HITACHI,Tokyo)を用い
た。基質糖鎖にはピリジルアミノ化により蛍光検出をし
ているので蛍光ディテクターを用い320nmで励起させ400
nmで検出すれば、PA化糖鎖を特異的に検出できる。さら
に、基質と反応産物の溶出時間が異なることを利用し、基
質を酵素反応させたサンプルをHPLC分析した際に考えら
れる反応産物と同じ溶出時間にピークが検出されれば酵
素活性があると判断した。
より行った。カラムは順相系のAsahipak NH2P-50 colum
n(4.6×250mm;Showa Denko, Tokyo)、もしくは逆相系の
Cosmosil 5C18-P column(6×250mm;Nacalai Tesque,Kyo
to)を使用し、HITACHI HPLC装置(HITACHI,Tokyo)を用い
た。基質糖鎖にはピリジルアミノ化により蛍光検出をし
ているので蛍光ディテクターを用い320nmで励起させ400
nmで検出すれば、PA化糖鎖を特異的に検出できる。さら
に、基質と反応産物の溶出時間が異なることを利用し、基
質を酵素反応させたサンプルをHPLC分析した際に考えら
れる反応産物と同じ溶出時間にピークが検出されれば酵
素活性があると判断した。
【0109】23.N−アセチルグルコサミニダーゼ処
理 上記22.3で酵素活性があると判断されたクローン91
の反応生産物について実際にN-アセチルグルコサミンが
PA016に転移した事の確認を行った。HPLCにより分
画して回収した反応産物であるPA化糖鎖5pmolに対し、N-
アセチルグルコサミニダーゼ(Bovine Kidney由来, SIG
MA)100mM、クエン酸リン酸バッファー(pH4.2)を150m
Mの終濃度になるように加え、25℃で2日間反応させた。
理 上記22.3で酵素活性があると判断されたクローン91
の反応生産物について実際にN-アセチルグルコサミンが
PA016に転移した事の確認を行った。HPLCにより分
画して回収した反応産物であるPA化糖鎖5pmolに対し、N-
アセチルグルコサミニダーゼ(Bovine Kidney由来, SIG
MA)100mM、クエン酸リン酸バッファー(pH4.2)を150m
Mの終濃度になるように加え、25℃で2日間反応させた。
【0110】
【発明の効果】動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞、該
植物細胞から再生された植物体、該植物細胞を生産する
方法、該植物細胞を用いて動物型糖タンパク質を生産す
る方法が提供される。本発明の植物細胞により産生され
る糖タンパク質は、動物型の糖鎖を有するので、動物特
にヒトに対して抗原性を有さず、それゆえ、ヒトを含む
動物への投与に適している。
植物細胞から再生された植物体、該植物細胞を生産する
方法、該植物細胞を用いて動物型糖タンパク質を生産す
る方法が提供される。本発明の植物細胞により産生され
る糖タンパク質は、動物型の糖鎖を有するので、動物特
にヒトに対して抗原性を有さず、それゆえ、ヒトを含む
動物への投与に適している。
【0111】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Kazuhito FUJIYAMA <120> Plant cell haivng an animal type sugar chain adding mechanism <130> J1-00356674 <140> <141> <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 2431 <212> DNA <213> human <220> <221> CDS <222> (156)..(2378) <400> 1 ccggctgaag catcagaatg gaagtgagga aaggcaacca gctgacacag gagccagagt 60 gagaccagca gactctcaca ctcaacctac accatgaatt tgtgtctatc ttctacgcgt 120 taagagccaa ggacaggtga agttgccaga gagca atg gct ctc ttc act ccg 173 Met Ala Leu Phe Thr Pro 1 5 tgg aag ttg tcc tct cag aag ctg ggc ttt ttc ctg gtg act ttt ggc 221 Trp Lys Leu Ser Ser Gln Lys Leu Gly Phe Phe Leu Val Thr Phe Gly 10 15 20 ttc att tgg ggt atg atg ctt ctg cac ttt acc atc cag cag cga act 269 Phe Ile Trp Gly Met Met Leu Leu His Phe Thr Ile Gln Gln Arg Thr 25 30 35 cag cct gaa agc agc tcc atg ctg cgc gag cag atc ctg gac ctc agc 317 Gln Pro Glu Ser Ser Ser Met Leu Arg Glu Gln Ile Leu Asp Leu Ser 40 45 50 aaa agg tac atc aag gca ctg gca gaa gaa aac agg aat gtg gtg gat 365 Lys Arg Tyr Ile Lys Ala Leu Ala Glu Glu Asn Arg Asn Val Val Asp 55 60 65 70 ggg cca tac gct gga gtc atg aca gct tat gat ctg aag aaa acc ctt 413 Gly Pro Tyr Ala Gly Val Met Thr Ala Tyr Asp Leu Lys Lys Thr Leu 75 80 85 gct gtg tta tta gat aac att ttg cag cgc att ggc aag ttg gag tcg 461 Ala Val Leu Leu Asp Asn Ile Leu Gln Arg Ile Gly Lys Leu Glu Ser 90 95 100 aag gtg gac aat ctt gtt gtc aat ggc acc gga aca aac tca acc aac 509 Lys Val Asp Asn Leu Val Val Asn Gly Thr Gly Thr Asn Ser Thr Asn 105 110 115 tcc act aca gct gtt ccc agc ttg gtt gca ctt gag aaa att aat gtg 557 Ser Thr Thr Ala Val Pro Ser Leu Val Ala Leu Glu Lys Ile Asn Val 120 125 130 gca gat atc att aac gga gct caa gaa aaa tgt gta ttg cct cct atg 605 Ala Asp Ile Ile Asn Gly Ala Gln Glu Lys Cys Val Leu Pro Pro Met 135 140 145 150 gac ggc tac cct cac tgt gag gga aag atc aag tgg atg aaa gac atg 653 Asp Gly Tyr Pro His Cys Glu Gly Lys Ile Lys Trp Met Lys Asp Met 155 160 165 tgg cgt tca gat ccc tgc tac gca gac tat gga gtg gat gga tcc acc 701 Trp Arg Ser Asp Pro Cys Tyr Ala Asp Tyr Gly Val Asp Gly Ser Thr 170 175 180 tgc tct ttt ttt att tac ctc agt gag gtt gaa aat tgg tgt cct cat 749 Cys Ser Phe Phe Ile Tyr Leu Ser Glu Val Glu Asn Trp Cys Pro His 185 190 195 tta cct tgg aga gca aaa aat ccc tac gaa gaa gct gat cat aat tca 797 Leu Pro Trp Arg Ala Lys Asn Pro Tyr Glu Glu Ala Asp His Asn Ser 200 205 210 ttg gcg gaa att cgt aca gat ttt aat att ctc tac agt atg atg aaa 845 Leu Ala Glu Ile Arg Thr Asp Phe Asn Ile Leu Tyr Ser Met Met Lys 215 220 225 230 aag cat gaa gaa ttc cgg tgg atg aga cta cgg atc cgg cga atg gct 893 Lys His Glu Glu Phe Arg Trp Met Arg Leu Arg Ile Arg Arg Met Ala 235 240 245 gac gca tgg atc caa gca atc aag tcc ctg gca gaa aag cag aac ctt 941 Asp Ala Trp Ile Gln Ala Ile Lys Ser Leu Ala Glu Lys Gln Asn Leu 250 255 260 gaa aag aga aag cgg aag aaa gtc ctc gtt cac ctg gga ctc ctg acc 989 Glu Lys Arg Lys Arg Lys Lys Val Leu Val His Leu Gly Leu Leu Thr 265 270 275 aag gaa tct gga ttt aag att gca gag aca gct ttc agt ggt ggc cct 1037 Lys Glu Ser Gly Phe Lys Ile Ala Glu Thr Ala Phe Ser Gly Gly Pro 280 285 290 ctt ggt gaa tta gtt caa tgg agt gat tta att aca tct ctg tac tta 1085 Leu Gly Glu Leu Val Gln Trp Ser Asp Leu Ile Thr Ser Leu Tyr Leu 295 300 305 310 ctg ggc cat gac att agg att tca gct tca ctg gct gag ctc aag gaa 1133 Leu Gly His Asp Ile Arg Ile Ser Ala Ser Leu Ala Glu Leu Lys Glu 315 320 325 atc atg aag aag gtt gta gga aac cga tct ggc tgc cca act gta gga 1181 Ile Met Lys Lys Val Val Gly Asn Arg Ser Gly Cys Pro Thr Val Gly 330 335 340 gac aga att gtt gag ctc att tac att gat att gta gga ctt gct caa 1229 Asp Arg Ile Val Glu Leu Ile Tyr Ile Asp Ile Val Gly Leu Ala Gln 345 350 355 ttc aag aaa act ctt gga cca tcc tgg gtt cat tac cag tgc atg ctc 1277 Phe Lys Lys Thr Leu Gly Pro Ser Trp Val His Tyr Gln Cys Met Leu 360 365 370 cga gtc ctt gat tca ttt ggt act gaa ccc gaa ttt aat cat gca aat 1325 Arg Val Leu Asp Ser Phe Gly Thr Glu Pro Glu Phe Asn His Ala Asn 375 380 385 390 tat gcc caa tcg aaa ggc cac aag acc cct tgg gga aaa tgg aat ctg 1373 Tyr Ala Gln Ser Lys Gly His Lys Thr Pro Trp Gly Lys Trp Asn Leu 395 400 405 aac cct cag cag ttt tat acc atg ttc cct cat acc cca gac aac agc 1421 Asn Pro Gln Gln Phe Tyr Thr Met Phe Pro His Thr Pro Asp Asn Ser 410 415 420 ttt ctg ggg ttt gtg gtt gag cag cac ctg aac tcc agt gat atc cac 1469 Phe Leu Gly Phe Val Val Glu Gln His Leu Asn Ser Ser Asp Ile His 425 430 435 cac att aat gaa atc aaa agg cag aac cag tcc ctt gtg tat ggc aaa 1517 His Ile Asn Glu Ile Lys Arg Gln Asn Gln Ser Leu Val Tyr Gly Lys 440 445 450 gtg gat agc ttc tgg aag aat aag aag atc tac ttg gac att att cac 1565 Val Asp Ser Phe Trp Lys Asn Lys Lys Ile Tyr Leu Asp Ile Ile His 455 460 465 470 aca tac atg gaa gtg cat gca act gtt tat ggc tcc agc aca aag aat 1613 Thr Tyr Met Glu Val His Ala Thr Val Tyr Gly Ser Ser Thr Lys Asn 475 480 485 att ccc agt tac gtg aaa aac cat ggt atc ctc agt gga cgg gac ctg 1661 Ile Pro Ser Tyr Val Lys Asn His Gly Ile Leu Ser Gly Arg Asp Leu 490 495 500 cag ttc ctt ctt cga gaa acc aag ttg ttt gtt gga ctt ggg ttc cct 1709 Gln Phe Leu Leu Arg Glu Thr Lys Leu Phe Val Gly Leu Gly Phe Pro 505 510 515 tac gag ggc cca gct ccc ctg gaa gct atc gca aat gga tgt gct ttt 1757 Tyr Glu Gly Pro Ala Pro Leu Glu Ala Ile Ala Asn Gly Cys Ala Phe 520 525 530 ctg aat ccc aag ttc aac cca ccc aaa agc agc aaa aac aca gac ttt 1805 Leu Asn Pro Lys Phe Asn Pro Pro Lys Ser Ser Lys Asn Thr Asp Phe 535 540 545 550 ttc att ggc aag cca act ctg aga gag ctg aca tcc cag cat cct tac 1853 Phe Ile Gly Lys Pro Thr Leu Arg Glu Leu Thr Ser Gln His Pro Tyr 555 560 565 gct gaa gtt ttc atc ggg cgg cca cat gtg tgg act gtt gac ctc aac 1901 Ala Glu Val Phe Ile Gly Arg Pro His Val Trp Thr Val Asp Leu Asn 570 575 580 aat cag gag gaa gta gag gat gca gtg aaa gca att tta aat cag aag 1949 Asn Gln Glu Glu Val Glu Asp Ala Val Lys Ala Ile Leu Asn Gln Lys 585 590 595 att gag cca tac atg cca tat gaa ttt acg tgc gag ggg atg cta cag 1997 Ile Glu Pro Tyr Met Pro Tyr Glu Phe Thr Cys Glu Gly Met Leu Gln 600 605 610 aga atc aat gct ttc att gaa aaa cag gac ttc tgc cat ggg caa gtg 2045 Arg Ile Asn Ala Phe Ile Glu Lys Gln Asp Phe Cys His Gly Gln Val 615 620 625 630 atg tgg cca ccc ctc agc gcc cta cag gtc aag ctt gct gag ccc ggg 2093 Met Trp Pro Pro Leu Ser Ala Leu Gln Val Lys Leu Ala Glu Pro Gly 635 640 645 cag tcc tgc aag cag gtg tgc cag gag agc cag ctc atc tgc gag cct 2141 Gln Ser Cys Lys Gln Val Cys Gln Glu Ser Gln Leu Ile Cys Glu Pro 650 655 660 tct ttc ttc cag cac ctc aac aag gac aag gac atg ctg aag tac aag 2189 Ser Phe Phe Gln His Leu Asn Lys Asp Lys Asp Met Leu Lys Tyr Lys 665 670 675 gtg acc tgc caa agc tca gag ctg gcc aag gac atc ctg gtg ccc tcc 2237 Val Thr Cys Gln Ser Ser Glu Leu Ala Lys Asp Ile Leu Val Pro Ser 680 685 690 ttt gac cct aag aat aag cac tgt gtg ttt caa ggt gac ctc ctg ctc 2285 Phe Asp Pro Lys Asn Lys His Cys Val Phe Gln Gly Asp Leu Leu Leu 695 700 705 710 ttc agc tgt gca ggc gcc cac ccc agg cac cag agg gtc tgc ccc tgc 2333 Phe Ser Cys Ala Gly Ala His Pro Arg His Gln Arg Val Cys Pro Cys 715 720 725 cgg gac ttc atc aag ggc cag gtg gct ctc tgc aaa gac tgc cta 2378 Arg Asp Phe Ile Lys Gly Gln Val Ala Leu Cys Lys Asp Cys Leu 730 735 740 tagcagctac ctgctcagcc ctgcaccatg ctgctgggga agacagtggc ccc 2431 <210> 2 <211> 741 <212> PRT <213> human <400> 2 Met Ala Leu Phe Thr Pro Trp Lys Leu Ser Ser Gln Lys Leu Gly Phe 1 5 10 15 Phe Leu Val Thr Phe Gly Phe Ile Trp Gly Met Met Leu Leu His Phe 20 25 30 Thr Ile Gln Gln Arg Thr Gln Pro Glu Ser Ser Ser Met Leu Arg Glu 35 40 45 Gln Ile Leu Asp Leu Ser Lys Arg Tyr Ile Lys Ala Leu Ala Glu Glu 50 55 60 Asn Arg Asn Val Val Asp Gly Pro Tyr Ala Gly Val Met Thr Ala Tyr 65 70 75 80 Asp Leu Lys Lys Thr Leu Ala Val Leu Leu Asp Asn Ile Leu Gln Arg 85 90 95 Ile Gly Lys Leu Glu Ser Lys Val Asp Asn Leu Val Val Asn Gly Thr 100 105 110 Gly Thr Asn Ser Thr Asn Ser Thr Thr Ala Val Pro Ser Leu Val Ala 115 120 125 Leu Glu Lys Ile Asn Val Ala Asp Ile Ile Asn Gly Ala Gln Glu Lys 130 135 140 Cys Val Leu Pro Pro Met Asp Gly Tyr Pro His Cys Glu Gly Lys Ile 145 150 155 160 Lys Trp Met Lys Asp Met Trp Arg Ser Asp Pro Cys Tyr Ala Asp Tyr 165 170 175 Gly Val Asp Gly Ser Thr Cys Ser Phe Phe Ile Tyr Leu Ser Glu Val 180 185 190 Glu Asn Trp Cys Pro His Leu Pro Trp Arg Ala Lys Asn Pro Tyr Glu 195 200 205 Glu Ala Asp His Asn Ser Leu Ala Glu Ile Arg Thr Asp Phe Asn Ile 210 215 220 Leu Tyr Ser Met Met Lys Lys His Glu Glu Phe Arg Trp Met Arg Leu 225 230 235 240 Arg Ile Arg Arg Met Ala Asp Ala Trp Ile Gln Ala Ile Lys Ser Leu 245 250 255 Ala Glu Lys Gln Asn Leu Glu Lys Arg Lys Arg Lys Lys Val Leu Val 260 265 270 His Leu Gly Leu Leu Thr Lys Glu Ser Gly Phe Lys Ile Ala Glu Thr 275 280 285 Ala Phe Ser Gly Gly Pro Leu Gly Glu Leu Val Gln Trp Ser Asp Leu 290 295 300 Ile Thr Ser Leu Tyr Leu Leu Gly His Asp Ile Arg Ile Ser Ala Ser 305 310 315 320 Leu Ala Glu Leu Lys Glu Ile Met Lys Lys Val Val Gly Asn Arg Ser 325 330 335 Gly Cys Pro Thr Val Gly Asp Arg Ile Val Glu Leu Ile Tyr Ile Asp 340 345 350 Ile Val Gly Leu Ala Gln Phe Lys Lys Thr Leu Gly Pro Ser Trp Val 355 360 365 His Tyr Gln Cys Met Leu Arg Val Leu Asp Ser Phe Gly Thr Glu Pro 370 375 380 Glu Phe Asn His Ala Asn Tyr Ala Gln Ser Lys Gly His Lys Thr Pro 385 390 395 400 Trp Gly Lys Trp Asn Leu Asn Pro Gln Gln Phe Tyr Thr Met Phe Pro 405 410 415 His Thr Pro Asp Asn Ser Phe Leu Gly Phe Val Val Glu Gln His Leu 420 425 430 Asn Ser Ser Asp Ile His His Ile Asn Glu Ile Lys Arg Gln Asn Gln 435 440 445 Ser Leu Val Tyr Gly Lys Val Asp Ser Phe Trp Lys Asn Lys Lys Ile 450 455 460 Tyr Leu Asp Ile Ile His Thr Tyr Met Glu Val His Ala Thr Val Tyr 465 470 475 480 Gly Ser Ser Thr Lys Asn Ile Pro Ser Tyr Val Lys Asn His Gly Ile 485 490 495 Leu Ser Gly Arg Asp Leu Gln Phe Leu Leu Arg Glu Thr Lys Leu Phe 500 505 510 Val Gly Leu Gly Phe Pro Tyr Glu Gly Pro Ala Pro Leu Glu Ala Ile 515 520 525 Ala Asn Gly Cys Ala Phe Leu Asn Pro Lys Phe Asn Pro Pro Lys Ser 530 535 540 Ser Lys Asn Thr Asp Phe Phe Ile Gly Lys Pro Thr Leu Arg Glu Leu 545 550 555 560 Thr Ser Gln His Pro Tyr Ala Glu Val Phe Ile Gly Arg Pro His Val 565 570 575 Trp Thr Val Asp Leu Asn Asn Gln Glu Glu Val Glu Asp Ala Val Lys 580 585 590 Ala Ile Leu Asn Gln Lys Ile Glu Pro Tyr Met Pro Tyr Glu Phe Thr 595 600 605 Cys Glu Gly Met Leu Gln Arg Ile Asn Ala Phe Ile Glu Lys Gln Asp 610 615 620 Phe Cys His Gly Gln Val Met Trp Pro Pro Leu Ser Ala Leu Gln Val 625 630 635 640 Lys Leu Ala Glu Pro Gly Gln Ser Cys Lys Gln Val Cys Gln Glu Ser 645 650 655 Gln Leu Ile Cys Glu Pro Ser Phe Phe Gln His Leu Asn Lys Asp Lys 660 665 670 Asp Met Leu Lys Tyr Lys Val Thr Cys Gln Ser Ser Glu Leu Ala Lys 675 680 685 Asp Ile Leu Val Pro Ser Phe Asp Pro Lys Asn Lys His Cys Val Phe 690 695 700 Gln Gly Asp Leu Leu Leu Phe Ser Cys Ala Gly Ala His Pro Arg His 705 710 715 720 Gln Arg Val Cys Pro Cys Arg Asp Phe Ile Lys Gly Gln Val Ala Leu 725 730 735 Cys Lys Asp Cys Leu 740
【図1】代表的な3つのN結合型糖鎖の構造を示す図で
ある。
ある。
【図2】代表的な、動物型糖鎖と植物型糖鎖の構造を示
す図である。
す図である。
【図3】エリスロポエチンにおけるN結合型糖鎖の機能
分担モデルを示す図である。
分担モデルを示す図である。
【図4】GnT−Vが触媒する反応の概略を示す図であ
る。
る。
【図5A】図5Bと合わせて、GnT−Vをコードする
遺伝子のヌクレオチド配列および推定されるアミノ酸配
列を示す図である。
遺伝子のヌクレオチド配列および推定されるアミノ酸配
列を示す図である。
【図5B】図5Aと合わせて、GnT−Vをコードする
遺伝子のヌクレオチド配列および推定されるアミノ酸配
列を示す図である。図5Aの続きの配列である。
遺伝子のヌクレオチド配列および推定されるアミノ酸配
列を示す図である。図5Aの続きの配列である。
【図6】本発明の実施例で用いた糖鎖の構造を示す図で
ある。
ある。
【図7】本発明の実施例で用いたベクターの構築を示す
図である。
図である。
【図8】本発明の実施例で用いたベクターの構築を示す
図である。
図である。
【図9】形質転換細胞のゲノムPCR解析を示す図であ
る。図9のAは、形質転換細胞のゲノムを増幅した戦略
の概略を示し、図9のBは、PCR増幅産物の電気泳動
写真である。
る。図9のAは、形質転換細胞のゲノムを増幅した戦略
の概略を示し、図9のBは、PCR増幅産物の電気泳動
写真である。
【図10】形質転換細胞のRT−PCRによるmRNA
解析を示す図である。図10のAは、形質転換細胞のm
RNAを増幅した戦略の概略を示し、図9のBは、RT
−PCR増幅産物の電気泳動写真である。
解析を示す図である。図10のAは、形質転換細胞のm
RNAを増幅した戦略の概略を示し、図9のBは、RT
−PCR増幅産物の電気泳動写真である。
【図11】GnT−V酵素活性を確認する方法の概略を
示す図である。
示す図である。
【図12A】GnT−V酵素活性を示す、HPLC分析
クロマトグラムを示す図である。
クロマトグラムを示す図である。
【図12B】GnT−V酵素活性を示す、HPLC分析
クロマトグラムを示す図である。
クロマトグラムを示す図である。
【図13】GnT−V酵素活性を示す、HPLC分析ク
ロマトグラムを示す図である。
ロマトグラムを示す図である。
【図14】GnT−V酵素活性を示す、HPLC分析ク
ロマトグラムを示す図である。
ロマトグラムを示す図である。
【図15】MALDI TOF/MS解析を示す図であ
る。
る。
【図16】GnT−V酵素活性を示す、HPLC分析ク
ロマトグラムを示す図である。
ロマトグラムを示す図である。
【図17】クローン91のGnT−V活性の経時変化を
示す図である。
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000001904 サントリー株式会社 大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1番40号 (72)発明者 谷口 直之 大阪府豊中市上野東2−19−32−201 (72)発明者 関 達治 大阪府箕面市箕面5−13−53−209 (72)発明者 藤山 和仁 大阪府吹田市山田西1−28 A18−308 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD08 CA06 CA17 CA19 CB03 CD03 CD07 CD09 CD10 4B024 AA01 BA10 CA02 DA01 GA17 4B050 CC03 DD11 LL01 4B064 CA11 CB30 CC24 CD12 DA01 4B065 AA88X AA93Y AB01 CA29 CA43
Claims (6)
- 【請求項1】 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞であ
って、 糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース残基にN−ア
セチルグルコサミンを転移し得る、動物由来の酵素をコ
ードする遺伝子が導入された、植物細胞。 - 【請求項2】 前記動物由来の酵素が、N−アセチルグ
ルコサミン転移酵素Vである、請求項1に記載の植物細
胞。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の植物細胞から
再生された植物体。 - 【請求項4】 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞の生
産方法であって、 植物細胞に、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース
残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由
来の酵素をコードする遺伝子を導入する工程を包含す
る、方法。 - 【請求項5】 動物型糖鎖を持つ糖タンパク質の生産方
法であって、 植物細胞に、糖タンパク質に含まれる糖鎖のマンノース
残基にN−アセチルグルコサミンを転移し得る、動物由
来の酵素をコードする遺伝子および異種糖タンパク質を
コードする遺伝子を導入して形質転換植物細胞を得る工
程、および得られた形質転換植物細胞を培養する工程、
を包含する、方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載の方法によって得られた
動物型糖鎖を持つ糖タンパク質。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001044359A JP2002238580A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞 |
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---|---|---|---|
JP2001044359A JP2002238580A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002238580A true JP2002238580A (ja) | 2002-08-27 |
Family
ID=18906364
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---|---|---|---|
JP2001044359A Withdrawn JP2002238580A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 動物型糖鎖付加機能を持つ植物細胞 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2002238580A (ja) |
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