JP2002237643A - 半導体レーザ光源 - Google Patents

半導体レーザ光源

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JP2002237643A
JP2002237643A JP2001033781A JP2001033781A JP2002237643A JP 2002237643 A JP2002237643 A JP 2002237643A JP 2001033781 A JP2001033781 A JP 2001033781A JP 2001033781 A JP2001033781 A JP 2001033781A JP 2002237643 A JP2002237643 A JP 2002237643A
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Japan
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birefringent optical
optical elements
laser
light source
semiconductor laser
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JP2001033781A
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Shiro Shichijo
司朗 七条
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な光学系で、レーザ光同士の合流効率お
よび後段の光学系への結合効率を格段に向上できる半導
体レーザ光源を提供する。 【解決手段】 半導体レーザ光源1は、直線偏光の偏光
方向が互いに平行なレーザ光LA、LBを出射する半導
体レーザアレイ2と、レーザ光LA、LBの光路内にそ
れぞれ配置され、互いに接合面で接合された複屈折光学
素子6a,6bなどで構成され、レーザ光LA、LBは
複屈折光学素子6a,6bでのビームウオークオフによ
って他方のレーザ光に近付いて、複屈折光学素子6a,
6bの光出射面7bで互いに接近もしくは重なるよう
に、複屈折光学素子6a,6bの光学軸の向きが調整さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のレーザ光を
合成するように構成された半導体レーザ光源に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは、ガスレーザや固体レー
ザ等と比べて小型で信頼性が高く、メンテナンスも容易
である点で、光通信や光ディスク装置等で広く使用され
ているが、レーザ溶接やレーザメス等の大出力レーザ光
を必要とする分野では開発途上の段階である。1つの半
導体レーザから得られる光出力は、CW(Constant Wav
e)動作で数mWから数百mW程度が限度であり、上記分
野への応用はかなり難しい。こうした対策として、複数
の半導体レーザからのレーザ光を1つに合成することに
よって、レーザ光の大出力化を狙う研究が行われてい
る。
【0003】一方、半導体レーザのレーザ光は拡がり角
が大きいため、光学素子の形状や配置に高い精度が要求
され、複数のレーザ光を1つに合成することはかなり技
術的に困難であるが、たとえば1本の光ファイバに複数
のレーザ光を合流させることが実現できければ、応用分
野も拡大する。
【0004】先行技術として特開昭60−76707号
公報には、2つの半導体レーザからの光を1本の光ファ
イバに入射させるために、一方のレーザ光の偏光面を9
0°回転させた後、複屈折効果によって2つのレーザ光
を合流させる光学系を使用しており、1つが故障したと
き残りが動作を継続することによって、多重化による信
頼性向上を目的とした光通信用の半導体レーザ二重化モ
ジュールが開示されている。
【0005】特開昭60−76707号公報の構成で
は、拡がり角の大きい半導体レーザを使用した場合、複
屈折素子への入射角度が光軸近傍の光と外側に拡がった
光とで大きく相違するため、複屈折効果がばらついてレ
ーザ光の合流が困難になる。さらに、入射角度が大きく
変化することによってレーザ光の波面も乱れてしまうた
め、小さなコア径を有する光ファイバへの集光が難しく
なる。
【0006】波長安定性や寿命を重視した光通信用半導
体レーザでは拡がり角があまり大きくないため、上記の
ような問題点は生じないが、高出力・高輝度を重視した
加工用半導体レーザでは一般に拡がり角が大きいため、
上記のような問題点が浮上してくる。
【0007】このような問題を解決する手段として、本
出願人は、偏光面が互いに平行で、直交2方向の拡がり
角θa、θbがθa>θbを満たすレーザ光を出射する
第1および第2半導体レーザと、第1および第2半導体
レーザから出射されるレーザ光を拡がり角θaが減少す
る方向に集光するシリンドリカル光学素子と、シリンド
リカル光学素子を通過した各レーザ光の偏光面が互いに
90度となるように偏光方向を制御する偏光回転素子
と、偏光回転素子を通過した各レーザ光の光路を複屈折
効果によって合流させる複屈折光学素子と、複屈折光学
素子で合流したレーザ光を拡がり角θbが減少する方向
に集光する集光性光学素子とを備えた光源を既に提案し
ている(特開平10−325941号公報)。
【0008】図4は、先に提案した従来の構成を示し、
図4(a)は平面図、図4(b)は部分正面図、図4
(c)は光出射側の端面形状を示す図である。半導体レ
ーザ光源59は、複数の発光領域53を有する半導体レ
ーザアレイ52と、発光領域53からのレーザ光LA、
LBをZ方向に集光するシリンドリカルレンズ54と、
シリンドリカルレンズ54を通過したレーザ光LA、L
Bの偏光面が互いに90度となるように偏光方向を制御
する偏光回転素子である波長板55と、波長板55を通
過したレーザ光LA、LBの光路を複屈折効果によって
合流させる複屈折光学素子56と、複屈折光学素子56
を通過するレーザ光LA、LBをX方向に集光するため
にシリンドリカル面状に形成された光出射面57と、シ
リンドリカルレンズ54および光出射面57の集光位置
に設けられた複数の光ファイバ60などで構成される。
【0009】こうした構成において、複数の半導体レー
ザの後にシリンドリカルレンズを配置し、レーザ光を拡
がり角θaが減少する方向に集光することによって、光
利用効率が向上するとともに、後段に配置された複屈折
光学素子への入射角度変化を小さくできる。そのためレ
ーザ光の複屈折効果のばらつきが減少して、レーザ光同
士の合流効率も向上する。
【0010】また、複屈折光学素子で合流したレーザ光
を拡がり角θbが減少する方向に集光する集光性光学素
子、たとえばシリンドリカルレンズや球面レンズなどを
設けることによって、光利用効率が向上するとともに、
シリンドリカル光学素子および集光性光学素子が2つの
拡がり角θa、θbを別個に制御することになるため、
円形で小さい集光スポットを実現できる。その結果、た
とえば光ファイバ等の後段の光学系との結合効率を格段
に向上できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図4の構成では、レー
ザ光を合流させる前段に90度偏光回転素子を使用して
いるが、より一層完全な90°直交偏光とするためには
θb方向にもレンズ等を用いて平行光に変換してから9
0度偏光回転素子に入射することが望ましい。
【0012】しかしながら、レンズ等の部品点数の増加
によって光学系が複雑になり、光の通過損失も増加する
ことが懸念される。
【0013】また、90度偏光回転素子として機能する
波長板は、一般に波長依存性を有するため、厚さの精度
管理が要求される。
【0014】本発明の目的は、簡素な光学系で、レーザ
光同士の合流効率および後段の光学系への結合効率を格
段に向上できる半導体レーザ光源を提供することであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、直線偏光の偏
光方向が互いに平行な第1および第2レーザビームをそ
れぞれ出射する第1および第2半導体レーザと、第1お
よび第2レーザビームの光路内にそれぞれ配置され、互
いに接合面で接合された第1および第2複屈折光学素子
とを備え、第1および第2レーザビームのうち少なくと
も一方が、複屈折光学素子中でのビームウオークオフに
よって他方のレーザビームに近付いて、複屈折光学素子
の出射面で互いに接近もしくは重なるように、第1およ
び第2複屈折光学素子の光学軸の向きが調整されている
ことを特徴とする半導体レーザ光源である。
【0016】本発明に従えば、第1レーザビームが通過
する第1複屈折光学素子および第2レーザビームが通過
する第2複屈折光学素子をそれぞれ配置し、複屈折光学
素子中でのビームウオークオフ効果を利用して、両者の
レーザビームが複屈折光学素子の出射面で互いに接近も
しくは重なるように、第1および第2複屈折光学素子の
光学軸の向きを調整することによって、2つのレーザビ
ームを合流させることができる。その結果、後段に光フ
ァイバを配置した場合、光ファイバとの結合効率が向上
し、レーザ光の高出力化を達成できる。
【0017】また、従来の構成と比較して光学部品の数
が少なくなり、光利用効率の向上、構成の簡素化が図ら
れる。
【0018】また本発明は、第1および第2複屈折光学
素子は、第1および第2半導体レーザからのレーザビー
ム伝搬方向に対して前記接合面が平行になるように配置
され、第1および第2複屈折光学素子の光学軸は、接合
面に対してミラー対称となるように配置されていること
を特徴とする。
【0019】本発明に従えば、第1および第2複屈折光
学素子の接合面を各レーザビーム伝搬方向に対して平行
に配置し、第1および第2複屈折光学素子の光学軸を接
合面に対してミラー対称となるように配置することによ
って、複屈折光学素子の形状および向きを対称化できる
ため、複屈折光学素子の加工や位置調整が容易になる。
【0020】また本発明は、第1および第2複屈折光学
素子の出射面からそれぞれ出射したレーザビームを単一
ビームに集光するための集光レンズを備えたことを特徴
とする。
【0021】本発明に従えば、第1および第2複屈折光
学素子の出射面からそれぞれ出射したレーザビームを集
光レンズで集光することによって、光利用効率が向上す
るとともに、集光スポットの小型化が図られる。その結
果、たとえば光ファイバ等の後段の光学系との結合効率
を格段に向上できる。
【0022】また本発明は、第1および第2半導体レー
ザの活性層に対して垂直方向に光をコリメートするため
のシリンドリカルレンズが、第1および第2半導体レー
ザと1および第2複屈折光学素子との間に配置されてい
ることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、第1および第2半導体レ
ーザの後にシリンドリカルを配置し、レーザ光の拡がり
角が減少する方向に集光することによって、光利用効率
が向上するとともに、後段に配置された複屈折光学素子
への入射角度変化を小さくできる。そのためレーザ光の
複屈折効果のばらつきが減少して、レーザ光同士の合流
効率も向上する。
【0024】また本発明は、第1および第2複屈折光学
素子は一体化されていることを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、第1および第2複屈折光
学素子を一体化することによって、複屈折光学素子の加
工や位置調整が容易になる。
【0026】また本発明は、前記シリンドリカルレンズ
は、第1および第2複屈折光学素子と一体的に形成され
ていることを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、コリメート用のシリンド
リカルレンズと第1および第2複屈折光学素子とを一体
的に形成することによって、シリンドリカルレンズと第
1および第2複屈折光学素子と相対的位置調整を省くこ
とができ、組立コストの低減、製造歩留まりの向上を図
ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の構
成を示し、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図で
ある。半導体レーザ光源1は、複数の発光領域3を有す
る半導体レーザアレイ2と、発光領域3からのレーザ光
LA、LBをZ方向に集光するシリンドリカルレンズ4
と、シリンドリカルレンズ4を通過したレーザ光LA、
LBの光路を複屈折効果によって合流させる複屈折光学
素子6a,6bと、複屈折光学素子6a,6bを通過し
たレーザ光LA、LBをX方向およびZ方向に集光する
ための軸対称レンズ8と、集光した光が入射する光ファ
イバ10などで構成される。
【0029】半導体レーザアレイ2から複屈折光学素子
6a,6bまでの各光学素子は同一基板(不図示)の上
に一体的に固定され、単一の光源モジュールとして構成
される。
【0030】半導体レーザアレイ2は、単一のチップに
複数の発光領域3が、たとえばストライプ幅50μm、
ストライプ間隔500μm、共振器長1mmで形成され
たもので、1つの発光領域が1つの独立した半導体レー
ザとして機能し、横マルチモード発振でそれぞれ出力1
W程度という大出力のレーザ光を発生する。
【0031】発光領域3からのレーザ光LA、LBは、
XY面と平行に形成された活性層に対して垂直なZ方向
に拡がり角が大きい楕円状の強度分布を示し、たとえば
Z方向の拡がり角θz=34°、X方向の拡がり角θx
=10°である。また、発光領域3から出射した直後の
レーザ光LA、LBは同一直線偏光であり、その偏光面
は活性層と平行になる。
【0032】シリンドリカルレンズ4は、X方向と平行
な母線を有するシリンドリカル面に形成された光入射面
および光出射面を有し、発光領域3からのレーザ光L
A、LBをZ方向にのみコリメートし、X方向にはコリ
メートしない。こうしたシリンドリカルレンズ4を半導
体レーザアレイ2の後に配置することによって、光利用
効率が向上し、後段の光ファイバ10とのカップリング
効率が向上する。
【0033】シリンドリカルレンズ4として、たとえば
光入射面の曲率半径500μm、開口数(NA)0.
4、中心厚さ0.5mmの溶融クォーツから成るシリン
ドリカルレンズ4が使用でき、あるいはドリックレンズ
(商品名:米国Doric 社製)のように円柱レンズ状で屈
折率分布型のコアを有するファイバレンズも使用可能で
ある。
【0034】複屈折光学素子6a,6bは、複屈折性の
結晶、たとえばc軸に対して45°の方向に切り出され
たYVO4結晶(異常光屈折率ne=2.20、常光屈
折率no=2.0)で形成され、それぞれの光学軸方向
がX面に対して対称となるように配置される。
【0035】複屈折光学素子6aのc軸(プラスマイナ
ス方向は問わない)は、Y軸からプラスX軸方向に90
度となるように配置される。このような配置では複屈折
効果によってレーザ光LAは異常光線としてY方向に対
して約5.8°のビームウォークオフが生じて+X軸方
向に斜めに進行する。図1(a)中ではYVO4結晶の
+c軸方向を矢印で示す。
【0036】一方、複屈折光学素子6bのc軸は、Y軸
からマイナスX軸方向に90度となるように配置され
る。このような配置では複屈折効果によってレーザ光L
Bは異常光線としてY方向に対して約5.8°のビーム
ウォークオフが生じて−X軸方向に斜めに進行する。ま
た、複屈折光学素子6a,6b内でのレーザ光LA、L
Bはともに約2.5°の拡がり角となる。
【0037】2つの複屈折光学素子6a,6bの結晶軸
方向は、2つの結晶の接合する面を対称とした組み合わ
せが可能であり、この場合、結晶軸の±方向は問わな
い。これらの考えられる組み合わせを図3に示す。図3
中で結晶の+c軸方向を矢印で示す。
【0038】こうして光入射面で一定距離隔てていたレ
ーザ光LA、LBは、レーザ光LBの斜め進行によって
光路が接近し、この交差位置と光出射面7bとがほぼ一
致するように、もしくはビーム間の空隙が無くなるよう
に、複屈折光学素子6a,6bの光学軸の向きおよび長
さを調整する。ここでは長さ2.5mmに設定してい
る。
【0039】光出射面7bから出射したレーザ光LA,
LBは、約5.8°のビームウォークオフが解消され、
レーザ光LA、LBはY方向に平行に出射する。こうし
て合流したレーザ光LA、LBは、集光レンズ8により
集光され1つの光ファイバ10に入射する。
【0040】光ファイバ10は、たとえば直径60μm
のコア11と、コア11を被覆するクラッド12とで構
成され、開口数NA=0.4である。光ファイバ10の
光入射端面は、集光レンズ8の集光位置に配置される。
【0041】こうした構成によって、直交方向で拡がり
角が異なるレーザ光であっても、集光位置で円形で小さ
い集光スポットを実現でき、後段の光学系である光ファ
イバ10との結合効率を向上できる。また、この構成で
は、偏光回転素子を使用する必要が無く、組立調整が簡
単になり、信頼性や生産性が向上する。
【0042】図2は本発明の実施の他の形態の構成を示
し、図2(a)は平面図、図2(b)は側面図、図2
(c)は部分斜視図である。全体の構成は図1で説明し
たものと同様であるが、複屈折光学素子6a,6bと図
1のシリンドリカルレンズ4とを一体化している。
【0043】複屈折光学素子6a,6bは、複屈折性の
結晶、たとえばc軸に対して45°の方向に切り出され
たYVO4結晶(異常光屈折率ne=2.20、常光屈
折率no=2.0)で形成され、それぞれの光学軸方向
がX面に対して対称となるように配置される。
【0044】複屈折光学素子6a,6bの互いに対向す
る面は、光学的に研磨した後、光学研磨面同士をオプチ
カルコンタクト(界面に空気層をはさまずを物理的に接
触している状態)で接合し高温下で熱処理することによ
り、原子の相互拡散で接着(Diffusion Bonding法)する
ことができる。
【0045】このようにして一体化された複屈折光学素
子6a,6bを所定の長さに切り出し、光出射面7bを
光学研磨する。光入射面7aは、放物曲面もしくはテー
パ面に研磨した後、その先端を球面に研磨する。たとえ
ば、テーパ角度を60度、先端球面の曲率半径を50μ
mとなるように研磨する。このような研磨を行うことに
より光入射面7aは図1のシリンドリカルレンズ4と同
様な働きをし、半導体レーザアレイ2からのレーザ光L
A、LBをZ方向にコリメートする。
【0046】複屈折光学素子6a,6bの光入射面7a
および光出射面7bは、レーザ光波長に対して全透過と
なるよう無反射コーテイングが施されている。
【0047】半導体レーザアレイ2は、単一のチップに
複数の発光領域3が、たとえばストライプ幅50μm、
ストライプ間隔500μm、共振器長1mmで形成され
たもので、1つの発光領域が1つの独立した半導体レー
ザとして機能し、横マルチモード発振でそれぞれ出力1
W程度という大出力のレーザ光を発生する。
【0048】複屈折光学素子6aを通過するレーザ光L
Aは、プラスX軸方向にビームウオークオフが生じて、
レーザ光LBに近付く。複屈折光学素子6bを通過する
レーザ光LBは、マイナスX軸方向にビームウオークオ
フが生じて、レーザ光LAに近付く。
【0049】こうして光入射面7aで一定距離隔ててい
たレーザ光LA、LBは、レーザ光の斜め進行によって
光路が接近し、この交差位置と光出射面7bとがほぼ一
致するように、もしくはビーム間の空隙が無くなるよう
に、複屈折光学素子6a,6bの光学軸の向きおよび長
さを調整する。ここでは長さ2.5mmに設定してい
る。
【0050】光出射面7bで2つの光ビームLA、LB
がほぼ一致するように、複屈折光学素子6a,6bの接
合面は半導体レーザアレイ2における2つの発光領域3
の中央となるように調整される。
【0051】光出射面7bから出射したレーザ光LA,
LBは、約5.8°のビームウォークオフが解消され、
レーザ光LA、LBはY方向に平行に出射する。こうし
て合流したレーザ光LA、LBは、集光レンズ8により
集光され1つの光ファイバ10に入射する。
【0052】こうした構成によって、直交方向で拡がり
角が異なるレーザ光であっても、集光位置で円形で小さ
い集光スポットを実現でき、後段の光学系である光ファ
イバ10との結合効率を向上できる。また、この構成で
は、偏光回転素子を使用する必要が無く、組立調整が簡
単になり、信頼性や生産性が向上する。
【0053】上記の構成では、半導体レーザアレイ2に
おける2つの発光領域3を使用する例を示したが、この
ビーム合成法を多段に拡張すれば2本以上のマルチスト
ライプアレイの合成も可能である。
【0054】また上記の構成では、2つのレーザ光L
A、LBについてビームウオークオフを生じさせる例を
示したが、いずれか一方のレーザ光についてビームウオ
ークオフを生じさせて合流させることも可能である。
【0055】これらの構成によりサブミクロンオーダー
の厚み制御が要求される90度偏光回転素子を用いずビ
ーム合成器を実現できるため、部品点数が少なく、部品
コスト低減、歩留まり向上、信頼性や生産性が高くな
る。
【0056】また、90度偏光回転素子を省くことによ
って、半導体レーザの活性層に平行な方向の拡がり角に
よる90度偏光の不完全さの影響を回避できる。また、
半導体レーザの発振波長が違う場合でも、ビーム合成を
容易に実現できる。
【0057】本発明に係る半導体レーザ光源は、高出力
レーザ光を供給できるため、通信ファイバアンプ(EDFA:
Erbium-doped Fiber Amplifier)やファイバレーザの励
起用光源として好適である。
【0058】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、第
1レーザビームが通過する第1複屈折光学素子および第
2レーザビームが通過する第2複屈折光学素子をそれぞ
れ配置し、複屈折光学素子中でのビームウオークオフ効
果を利用して、両者のレーザビームが複屈折光学素子の
出射面で互いに接近もしくは重なるように、第1および
第2複屈折光学素子の光学軸の向きを調整することによ
って、2つのレーザビームを合流させることができる。
その結果、後段に光ファイバを配置した場合、光ファイ
バとの結合効率が向上し、レーザ光の高出力化を達成で
きる。
【0059】また、従来の構成と比較して光学部品の数
が少なくなり、光利用効率の向上、構成の簡素化が図ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の構成を示し、図1
(a)は平面図、図1(b)は側面図である。
【図2】本発明の実施の他の形態の構成を示し、図2
(a)は平面図、図2(b)は側面図、図2(c)は部
分斜視図である。
【図3】複屈折光学素子6a,6bの結晶軸方向の組合
せ例を示す平面図である。
【図4】従来の構成を示し、図4(a)は平面図、図4
(b)は部分正面図、図4(c)は光出射側の端面形状
を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ光源 2 半導体レーザアレイ 3 発光領域 4 シリンドリカルレンズ 6a,6b 複屈折光学素子 7a 光入射面 7b 光出射面 8 集光レンズ 10 光ファイバ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線偏光の偏光方向が互いに平行な第1
    および第2レーザビームをそれぞれ出射する第1および
    第2半導体レーザと、 第1および第2レーザビームの光路内にそれぞれ配置さ
    れ、互いに接合面で接合された第1および第2複屈折光
    学素子とを備え、 第1および第2レーザビームのうち少なくとも一方が、
    複屈折光学素子中でのビームウオークオフによって他方
    のレーザビームに近付いて、複屈折光学素子の出射面で
    互いに接近もしくは重なるように、第1および第2複屈
    折光学素子の光学軸の向きが調整されていることを特徴
    とする半導体レーザ光源。
  2. 【請求項2】 第1および第2複屈折光学素子は、第1
    および第2半導体レーザからのレーザビーム伝搬方向に
    対して前記接合面が平行になるように配置され、 第1および第2複屈折光学素子の光学軸は、接合面に対
    してミラー対称となるように配置されていることを特徴
    とする請求項1記載の半導体レーザ光源。
  3. 【請求項3】 第1および第2複屈折光学素子の出射面
    からそれぞれ出射したレーザビームを単一ビームに集光
    するための集光レンズを備えたことを特徴とする請求項
    1または2記載の半導体レーザ光源。
  4. 【請求項4】 第1および第2半導体レーザの活性層に
    対して垂直方向に光をコリメートするためのシリンドリ
    カルレンズが、第1および第2半導体レーザと1および
    第2複屈折光学素子との間に配置されていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザ光
    源。
  5. 【請求項5】 第1および第2複屈折光学素子は一体化
    されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の半導体レーザ光源。
  6. 【請求項6】 前記シリンドリカルレンズは、第1およ
    び第2複屈折光学素子と一体的に形成されていることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体レー
    ザ光源。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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