JP2002237479A - 半導体ウェハ上の粒子を除去する方法 - Google Patents
半導体ウェハ上の粒子を除去する方法Info
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Abstract
体ウェハ表面に付着した微細粒子を効果的に除去する。 【解決手段】 HF混合液による半導体ウェハの洗浄後
に実施する、超純水又は水素水による最終リンス工程に
おいて、所定の時間(好ましくは20〜30秒以上)を
おいてから洗浄液内に超音波を照射する。
Description
浄方法に関し、特に半導体ウェハ表面に付着した粒子を
除去するための方法に関するものである。
要求に伴って、半導体ウェハ表面の微細な異物に対する
清浄度の要求が、一層厳しいものとなって来ている。従
って、半導体チップの製造歩留まりを向上させるために
は、半導体ウェハの洗浄によって、異物を効果的に除去
する必要がある。
例えば、金属不純物、有機不純物、またはシリコンなど
からなる微細粒子を、半導体ウェハ表面から除去するた
めの複数のプロセスを含む。洗浄プロセスでは、各種の
洗浄液が環流する複数の洗浄液槽で、順次半導体ウェハ
を洗浄する。複数枚の半導体ウェハが、任意のトレイに
保持されて搬送され、予め決められた洗浄時間だけ洗浄
液槽内に置かれる。以下に、現在実施されている代表的
な洗浄プロセスの工程を示す。
子を除去する目的で、SC−1(アンモニア・過酸化水
素水溶液:NH4OH/H2O2/H2O)の洗浄液槽に半導体ウェハ
を搬入し、およそ10分間洗浄を行なう。 (2)次いで、SC−1を半導体ウェハ表面上から洗い
流すために、超純水による洗浄液槽に上記半導体ウェハ
を搬入し、およそ10分間リンスを行なう。 (3)次いで、主として半導体ウェハ表面の金属不純物
や有機不純物を除去する目的で、SC−2(HCl/H2O2/H
2O)の洗浄液槽に半導体ウェハを搬入し、およそ10分
間洗浄を行なう。 (4)次いで、SC−2を半導体ウェハ表面上から洗い
流すために、超純水による洗浄液槽に上記半導体ウェハ
を搬入し、およそ10分間リンスを行なう。 (5)次いで、主として半導体ウェハ表面のシリコン酸
化膜(自然酸化膜)を除去する目的で、フッ化水素混合
液(希HF、FPM(HF/H2O2/H2O)洗浄溶液など)の洗浄液
槽に上記半導体ウェハを搬入し、1〜5分間洗浄を行な
う。 (6)最終工程として、HF(フッ化水素)混合液を洗
い流すために、超純水による洗浄液槽に上記半導体ウェ
ハを搬入し、およそ10分間リンスを行なう。
来の代表的な洗浄プロセスにおいては、微細粒子が十分
に除去されないという問題がある。これは、上記第5工
程において半導体ウェハ表面から剥離されたシリコン酸
化膜からなる微細粒子が、ベアシリコン表面上に付着
し、これを後の第6ステップで洗い流すことができない
ためである。すなわち、酸性のHF混合液中では、シリ
コンウェハ表面と主な微細粒子表面の電位は異極とな
り、お互いに引き合う性質にあるため、超純水によるリ
ンスのみではこれを分離することができない。
洗浄プロセスにおいては、前記第6の工程で用いる洗浄
液槽に超音波振動子を配置し、該液槽内の超純水又は水
素添加超純水(0.3〜1.6ppmの水素を添加した
超純水)に、超音波を一定時間照射しつつリンスを行な
う方法が採られている。しかしながら、このような対策
にも拘わらず、依然十分な微細粒子の除去ができていな
いというところが現状である。
において、半導体ウェハの表面に付着した微細粒子の除
去を効果的に行なう方法を提供することにある。
表面に付着した粒子を除去するための方法であって、洗
浄液が供給される洗浄液槽内に半導体ウェハを浸漬する
工程と、上記洗浄液内への上記半導体ウェハの浸漬の時
点から所定の時間が経過した後に上記洗浄液内に超音波
を供給する工程とを有する。
半導体ウェハを浸漬した洗浄液内における超音波の発生
を、所定時間遅延させて開始させることによって、半導
体ウェハ表面に付着した微細粒子の除去効率が格段に高
まることを見出した。従来から、半導体ウェハ表面に付
着した微細粒子は、超音波によるキャビテーション効果
による物理的衝撃力により、該表面から離脱されるとさ
れている。しかしながら、前段のHF混合液による洗浄
工程では、半導体ウェハ表面のシリコン酸化膜をエッチ
ングするため、該洗浄液槽から引き上げられた半導体ウ
ェハ表面には、この薬液と共に、エッチングされたシリ
コン酸化膜がコロイド状(一種の微細粒子)に混在して
いる。また、半導体ウェハのエッジ部、裏面部からも多
くの微細粒子がはがれ落ち、それらも同様に上記薬液と
共に混在している。このような半導体ウェハを本工程に
おける洗浄液内に浸漬して超音波を照射した場合、これ
によって洗浄液中に生じる気泡(キャビテーション)の
一部は、半導体ウェハ表面にその表面張力で滞在し、し
かも上記微細粒子を取り込んでしまうという結果がもた
らされる。従って、発明者らの考察によれば、本発明の
工程に従い、最初超音波を発生させずに、半導体ウェハ
表面のHF混合液の除去をある程度行い、所定の時間を
おいて超音波を発生させれば、HF混合液中の微細粒子
が気泡内に取り込まれる可能性が減り、効果的に微細粒
子を除去可能になるものである。
は、20秒以上である。
浄液の置換率が0.4以上となるとき(但し、単位容量
の洗浄液槽内に同量の洗浄液を単位時間で供給した場合
を1とする)とすることができる。
ハの洗浄時間は、600秒以上である。
波の供給時間は、400秒以上である。
加超純水、より好ましくは、超純水に0.3〜1.6p
pmの水素を添加してなる水素添加超純水とすることが
好ましい。
体ウェハの洗浄工程が、半導体ウェハをフッ化水素を主
体とする洗浄液で洗浄する工程の後に実施される。
て本発明を詳細に説明する。本発明に係る半導体ウェハ
上の粒子を除去する方法は、前述した代表的な半導体ウ
ェハの洗浄プロセスにおける最終リンス工程で、好適に
用いられる。図1は、本発明に係る最終リンス工程と、
その前段のHF混合液による洗浄工程の各プロセスを概
念的に示している。
レイ102に保持され、ここでは図示しない搬送クレー
ンによって、各洗浄プロセスを実施する洗浄液槽間を搬
送される。上述した(1)〜(4)の洗浄プロセスを経
た半導体ウェハ100は、HF混合液による洗浄液槽1
04に導入され、1〜5分間の洗浄を実施される。ここ
では、主として半導体ウェハ表面の自然酸化膜の除去が
達成される。HF混合液による洗浄工程での洗浄時間が
経過すると、搬送クレーンが起動され、洗浄液槽104
から半導体ウェハ100を引き上げ、次いで、本発明に
係る最終リンス工程を実施する洗浄液槽106内にこれ
を搬入する。
には、超純水(UPW)又は、0.3〜1.6ppmの
水素が添加された水素添加超純水(以下、水素水とい
う)が入れられる(以下では、これらを総称して洗浄水
ということがある)。洗浄水は、少なくとも半導体ウェ
ハ100が洗浄液槽中にあるときは、図示しない供給手
段により洗浄液槽106内に継続的に供給されている。
洗浄液槽106には、超音波振動子108が備えられ、
これにより洗浄液槽106内の洗浄水に、所定周波数の
超音波が供給、すなわち照射される。本発明に係る本最
終リンス工程の実施においては、洗浄液槽106内に半
導体ウェハを搬入してから、所定の時間をおいて超音波
の照射が開始される。この具体的な実施シーケンスにつ
いては後述する。本最終リンス工程においては、上記洗
浄水により半導体ウェハ表面のHF混合液が洗い流され
ると共に、該混合液中に混入した微細粒子が効果的に除
去される。
施するための制御ブロック図を示している。超音波振動
子210及び半導体ウェハの搬送クレーン214は、シ
ーケンサ204からの制御信号に基づいて駆動制御され
る。シーケンサ204は、タイマー206を備えてお
り、これはウェハ検出センサ202からの検出信号を受
けて起動(セット)又は停止(リセット)される。ウェ
ハ検出センサ202は、図1における洗浄液槽106の
上部又は内部に設置され、半導体ウェハ100が洗浄液
槽106内に存在するか否かを検出する。
測される時間を監視しており、それが予め設定された時
間、すなわち所定の時間、照射時間及び洗浄時間に達し
たとき、それぞれ所定の制御信号を出力するよう構成さ
れる。ここで、上記所定の時間は、超音波の照射を開始
させるタイミングを決定するもので、半導体ウェハ10
0が洗浄液槽106に搬入されてからの経過時間を規定
する。好適な実施形態において、この所定の時間は、3
0〜180秒の範囲である。上記洗浄時間は、半導体ウ
ェハ100を洗浄液槽106内に置く経過時間であり、
好適な実施形態において、10分(600秒)程度であ
る。上記照射時間は、洗浄液槽106内で超音波を照射
している経過時間を決定するもので、最大照射時間は、
(洗浄時間−所定の時間)として規定されるが、それ以
下の時間を照射時間として設定することができる。これ
らの設定時間は、ユーザが任意に変更できる。例えば、
上記所定の時間を20秒〜180秒の範囲としたり、上
記洗浄時間を約300秒程度とすることもできる。シー
ケンサ204からの所定の制御信号は、発信回路208
に与えられ、これにより超音波振動子210が励起さ
れ、洗浄液槽内には超音波が照射される。また、シーケ
ンサ204は、搬送駆動部212に所定の制御信号を送
出し、これによって搬送クレーン214が起動され、半
導体ウェハ100が洗浄液槽106から搬出される。
ケンサにおける制御を示すフローチャートである。以
下、図2及び本図に従って、本発明に係るシーケンサ2
04の制御について説明する。制御は、ウェハ検出セン
サ202が、洗浄液槽106への半導体ウェハ100の
搬入を検出したことにより開始される。すなわち、搬送
クレーン214により半導体ウェハ100が、最終リン
ス工程を実施する洗浄液槽106に搬入されると、ウェ
ハ検出センサ202はこれを検知し、シーケンサ204
に検出信号を送出する(302)。シーケンサ204
が、この検出信号を入力すると、タイマー206がセッ
トされ、時間の計測が開始される(304)。シーケン
サ204は、タイマー206で計測される時間を監視し
ており、予め設定された上述の所定の時間になるまで、
制御信号を送出することなく、待機状態を維持する。従
って、最終リンス工程は、上記所定の時間が経過するま
では、超音波を照射することなく、洗浄水の供給のみに
よって実施される。この過程で、各半導体ウェハ100
表面のHF混合液が洗い流される。
測し、シーケンサ204がこれを感知すると(30
6)、シーケンサ204は、発信回路208に対し、超
音波の照射を開始させる信号を出力する(308)。発
信回路208は、これを受けて洗浄液槽に設置した超音
波振動子210を励起させる。これによって、洗浄液槽
106内には超音波が照射され、そのキャビテーション
効果に基づく物理的衝撃力により、半導体ウェハ100
表面の微細粒子の除去が促進される。
とをシーケンサ204が感知すると(310)、シーケ
ンサ204は、発信回路208に対し、超音波の照射を
終了させる信号を出力する(312)。発信回路208
は、これを受けて超音波振動子210による励起を終了
させる。一方、照射時間の設定がなされていないか又は
設定した照射時間が経過する前に、予め設定した照射時
間が経過すると、シーケンサ204はこれを感知し(3
14)、搬送駆動部212に対し、半導体ウェハ100
を洗浄液槽106から搬出させる制御信号を出力する
(316)。搬送駆動部212は、これを受けて搬送ク
レーン214を起動し、洗浄液槽106から半導体ウェ
ハ100を搬出する。搬送クレーン214の起動により
半導体ウェハ100が洗浄液槽106から正常に搬出さ
れると、ウェハ検出センサ202はこれを検出し、シー
ケンサ204に通知する(318)。シーケンサ204
は、この検出信号を受けて、発信回路208に対し、超
音波の照射を終了させる信号を出力する(320)。発
信回路208は、これを受けて超音波振動子210によ
る励起を終了させる。次いで、シーケンサ204は、タ
イマーをリセットして(322)、次の半導体ウェハが
洗浄液槽106に搬入されるまで、待機状態となる。以
上により、一連の最終リンス工程で実行される制御が終
了する。
定の時間を検証するために実験を行った。最初の実験
は、シリコンベアウェハ(初期状態の微細粒子残留率
は、5個/6インチウェハ以下。)に、HF混合液(FP
M:0.5wt%HF、0.5wt%H2O2混合液)で10分間洗浄を行
なったのち、従来の方法及び本発明による方法で最終リ
ンス工程を10分間実施し、それぞれ残留した微細粒子
数を測定した。すなわち、最終リンス工程として、以下
を行なった。
浄を行なった場合 従来例2:最初から超音波を照射して超純水で洗浄を行
なった場合 従来例3:最初から超音波を照射して水素水(NH4OH(水
酸化アンモニウム)を不添加のもの)で洗浄を行なった
場合 従来例4:最初から超音波を照射して水素水(NH4OHを
添加したもの)で洗浄を行なった場合 実施例1−1:本発明に従い、120秒の所定の時間を
おいてから超音波を照射し水素水(NH4OHを不添加のも
の)で洗浄を行なった場合 実施例1−2:同じく120秒の所定の時間をおいてか
ら超音波を照射し水素水(NH4OHを添加したもの)で洗
浄を行なった場合
l/minの供給量で、18.24リットルの洗浄液槽
内に供給した。超音波の出力は、1.0MHz、4.1
W/cm2とし、また、残留粒子の測定は、0.2μm
以上のものを対象に、レーザー散乱式パーティクルカウ
ンタで行なった。これらの結果を下記グラフに示す。
一定の所定の時間をおいてから超音波を照射した場合、
半導体ウェハ表面に付着した微細粒子の除去率が著しく
向上することが確認された。
で、今度は、超音波の照射を開始する迄の所定の時間
を、0秒〜180秒まで変化させ、所定の時間に対する
微細粒子の除去率の影響を測定した。これらの結果を下
記グラフに示す。
対する洗浄液の置換率でプロットした結果を以下に示
す。これは、単位容量(リットル)の洗浄液槽内に同量
の洗浄液を単位時間(分)で供給した場合を1として、
上記グラフの結果を換算したものである。
するためには、所定の時間を、20〜30秒以上、又は
洗浄液槽に対する洗浄液の置換率が0.4以上となると
きとするのが好ましいことが確認された。なお、表1〜
表3における粒子残留数は、6インチ半導体ウェハにお
ける測定結果である。
説明した。しかしながら本発明は上記実施形態に示した
事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基いてその
変更、改良等が可能であることは明らかである。
ハの洗浄において、超音波の発生を所定時間遅らせるだ
けで、半導体ウェハ表面に付着した微細粒子の除去率が
格段に改善されることが明らかにされた。
F混合液による洗浄工程の各プロセスを概念的に示した
図である。
制御ブロック図である。
御を示すフローチャートである。
Claims (9)
- 【請求項1】 半導体ウェハ表面に付着した粒子を除去
するための方法であって、 洗浄液が供給される洗浄液槽内に半導体ウェハを浸漬す
る工程と、 上記洗浄液内への上記半導体ウェハの浸漬の時点から所
定の時間が経過した後に上記洗浄液内に超音波の供給す
る工程と、 を有する半導体ウェハ上の粒子を除去する方法。 - 【請求項2】 上記所定の時間が20秒以上である請求
項1に記載の半導体ウェハ上の粒子を除去する方法。 - 【請求項3】 上記所定の時間が上記洗浄液槽内の洗浄
液の置換率が0.4以上となる時間である請求項1に記
載の半導体ウェハ上の粒子を除去する方法。 - 【請求項4】 上記超音波の供給時間が400秒以上で
ある請求項2に記載の半導体ウェハ上の粒子を除去する
方法。 - 【請求項5】 上記半導体ウェハの洗浄時間が600秒
以上である請求項4に記載の半導体ウェハ上の粒子を除
去する方法。 - 【請求項6】 上記洗浄液が超純水である請求項1、
2、3、4又は5に記載の半導体ウェハ上の粒子を除去
する方法。 - 【請求項7】 上記洗浄液が水素添加超純水である請求
項1、2、3、4又は5に記載の半導体ウェハ上の粒子
を除去する方法。 - 【請求項8】 上記水素添加超純水における水素の濃度
が0.3〜1.6ppmの範囲である請求項7に記載の
半導体ウェハ上の粒子を除去する方法。 - 【請求項9】 上記超音波を利用した半導体ウェハの洗
浄工程がフッ化水素を主成分とする洗浄液による上記半
導体ウェハの洗浄工程の後に実施される請求項1、2、
3、4、5、6、7又は8に記載の半導体ウェハ上の粒
子を除去する方法。
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