JP2002237168A - テープカートリッジ - Google Patents

テープカートリッジ

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JP2002237168A
JP2002237168A JP2001030119A JP2001030119A JP2002237168A JP 2002237168 A JP2002237168 A JP 2002237168A JP 2001030119 A JP2001030119 A JP 2001030119A JP 2001030119 A JP2001030119 A JP 2001030119A JP 2002237168 A JP2002237168 A JP 2002237168A
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reel
tape
cartridge
plate
lock
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JP2001030119A
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English (en)
Inventor
Katsumi Maekawa
克己 前川
Toshiya Kurokawa
俊哉 黒川
Yasuaki Kano
安章 加納
Tokuji Mitani
篤司 三谷
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塵埃等の進入を防ぐとともに、テープカートリ
ッジのドライブ装置への誤挿入を防止することができる
テープカートリッジを提供する 【解決手段】カートリッジ本体2と、磁気テープ9が巻
装されるリールハブ24とリールハブ24の端部に設け
られ外周部に係合歯27aが形成されるフランジ25と
を有し、カートリッジ本体2内に配設されるテープリー
ル10と、フランジ25の係合歯27aに係合してテー
プリール10の遊動を防止するリールロック部材11
と、カートリッジ本体2のドライブ装置への挿入方向の
少なくとも一方の側面に、ドライブ装置への挿入端側を
開放させた、ドライブ装置側のリールロック11とフラ
ンジ25との係合を解除するリールロック解除部材17
が進入されるリールロック解除部材進入溝8と、リール
ロック解除部材侵入溝8を閉塞し、リールロック11と
当接され、リールロック解除部材17に押圧されてリー
ルロック11とフランジ25との係合を解除するシャッ
タ部材12とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープが巻回
されたテープリール及びテープリールのリールロック機
構を備えたテープカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気テープを記録媒体に用いるテ
ープカートリッジには、一端にドライブ装置側のテープ
引出機構が係合されるリーダブロックが取り付けられた
磁気テープが巻回された一つのテープリールをカートリ
ッジ本体内に回転可能に収納したものがある。このテー
プカートリッジは、ドライブ装置に装填されると、ドラ
イブ装置側のテープ引出機構がテープ引出部材に係合
し、このテープ引出機構が磁気テープを回転磁気ヘッド
装置に案内し、磁気テープがドライブ装置内に配設され
た巻取リールに巻回されることで磁気テープが走行さ
れ、磁気ヘッドにより情報信号の記録再生が行われる。
【0003】このような磁気テープを巻装したテープカ
ートリッジは、テープカートリッジをドライブ装置に装
着しない不使用時におけるテープリールの遊動を防止す
るリールロック部材を備えている。
【0004】このテープカートリッジは、上下一対のハ
ーフを突き合わせ結合して形成されるカートリッジ本体
と、上下フランジ部を有するリールハブに各種データが
記録される磁気テープが巻回されているテープリール
と、このテープリールの遊動を防止するリールロック部
材とを有する。
【0005】カートリッジ本体のドライブ装置への挿入
方向と平行な側面には、ドライブ装置挿入端側側面の端
部から一側面にかけて、ドライブ装置側に配設されてい
るリールロック解除部材が進入されるリールロック解除
部材進入溝が形成されている。このリールロック解除部
材進入溝は、カートリッジ本体の一側面に、ドライブ装
置挿入端側側面の端部を開放して断面略コ字状に側面方
向に亘って切り欠くことにより形成されている。このリ
ールロック解除部材進入溝からは、カートリッジ本体内
に配設され、テープリールの遊動を防止するリールロッ
ク部材が外方に臨まされている。そして、リールロック
解除部材進入溝は、テープカートリッジがドライブ装置
に挿入されることにより、ドライブ装置側に設けられリ
ールロック部材に当接されるリールロック解除部材が進
入される。
【0006】テープリール収納部に回転自在に収納され
ているテープリールは、磁気テープの一端がクランプさ
れ、磁気テープが巻回されているリールハブと、リール
ハブの上下端部に形成され、磁気テープの巻回位置を規
制する上下フランジ部とを有する。
【0007】上フランジ部の外周には、リールロック部
材が係合される係合歯が全周に亘って形成されている。
【0008】この係合歯に係合することによりテープリ
ールの遊動を規制するリールロック部材は、係合歯と係
合する規制凸部を備えたロック部を有する。このロック
部は、捻りコイルバネ等により、常時テープリール側に
付勢され、上フランジ部に形成された係合歯と係合する
ことによりテープリールの遊動を規制している。
【0009】このロック部は、リールロック解除部材進
入溝より外方に臨まされ、テープカートリッジがドライ
ブ装置に挿入されたとき、ドライブ装置側に設けられ、
リールロック解除部材進入溝に進入したリールロック解
除部材が当接される。
【0010】リールロック解除部材が当接されることに
より、リールロック部材は、テープリールの規制部との
係合を解除する方向に回動付勢される。したがって、テ
ープリールは、テープカートリッジがドライブ装置内に
挿入されるこにより、回動自在とされ、磁気テープを巻
取リール側に送ることができる。
【0011】また、リールロック部材は、テープカート
リッジがドライブ装置から排出されると、リールロック
解除部材進入溝からリールロック解除部材が退避するた
め、捻りコイルバネの付勢力によってテープリール側に
付勢され、上フランジ部に形成された係合歯と係合する
ことによりテープリールの遊動を規制する。したがっ
て、リールロック部材は、テープカートリッジの非使用
時においてテープリールがカートリッジ本体内で遊動す
ることを防止することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなテ
ープカートリッジにおいては、テープリールへの係合を
解除するリールロック部材をリールロック解除部材進入
溝より外部に臨ませる必要がある。したがって、ドライ
ブ装置内に挿入されているときのみならず、ドライブ装
置から排出されたときにおいてもカートリッジ本体内
が、常にリールロック解除部材進入溝より外方に臨まさ
れている。そのため、テープカートリッジは、塵埃等が
カートリッジ本体内に進入し、磁気テープを汚損する場
合がある。また、これにより、磁気テープの記録再生特
性が劣化する場合があった。
【0013】また、テープカートリッジをドライブ装置
内に挿入する際、カートリッジ本体の上下方向を誤って
挿入してしまう場合がある。これにより、ドライブ装置
のカートリッジホルダを傷めてしまう場合や、ドライブ
装置の誤作動を引き起こすことがある。
【0014】そこで、本発明は、リールロック解除部材
進入溝にシャッタ部材を設け、塵埃等の進入を防ぐとと
もに、テープカートリッジのドライブ装置への誤挿入を
防止することができるテープカートリッジを提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明に係るテープカートリッジは、略中央部にド
ライブ装置側に設けられた駆動軸が挿通される駆動軸挿
通孔が形成されたカートリッジ本体と、情報信号が記録
されるテープ状の磁気記録媒体が巻装されているリール
ハブと該リールハブの上下端部に設けられ外周部に係合
部が形成されているフランジとを有し、該リールハブの
底部が上記駆動軸挿通孔より外部に臨まされ、上記カー
トリッジ本体内に回転可能に配設されるテープリール
と、上記フランジの係合部に係合されることにより上記
磁気記録媒体が巻装されたテープリールの遊動を防止す
るリールロック部材と、上記カートリッジ本体のドライ
ブ装置への挿入方向の少なくともいずれか一方の側面
に、ドライブ装置への挿入端側が開放して設けられ、ド
ライブ装置側の上記リールロックと上記フランジとの係
合を解除するリールロック解除部材が進入されるリール
ロック解除部材進入溝と、上記リールロック解除部材侵
入溝を閉塞するとともに上記リールロックと当接され、
上記リールロック解除部材に押圧されることにより上記
リールロックとフランジとの係合を解除するシャッタ部
材とを備える。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用されたテープ
カートリッジについて、図面を参照して説明する。この
テープカートリッジ1は、図1に示すように、上下一対
のハーフ3,4を突き合わせ結合したカートリッジ本体
2と、カートリッジ本体2内に収納され磁気テープ9が
巻回されたテープリール10と、テープカートリッジ1
をドライブ装置に装着しない不使用時におけるテープリ
ール10の遊動を防止するリールロック11とを備え
る。このテープカートリッジ1は、ドライブ装置に挿入
されると、リールロック11のテープリール10への係
合が解かれ、磁気テープ9がクランプされたリーダブロ
ック14がドライブ装置側のテープ引出機構により引き
出されて、ドライブ装置内の巻取リールまで案内され、
この巻取リールに巻回されることで磁気テープ9が走行
される。
【0017】このカートリッジ本体2を構成する上下ハ
ーフ3,4は、図1、図2及び図3に示すように、AB
S樹脂等の合成樹脂を射出成形等によって略矩形状に形
成されている。また、上下ハーフ3,4は、カートリッ
ジ本体2を形成したときに磁気テープ9を巻回したテー
プリール10が回動可能に収納される程度の大きさに形
成されている。上下ハーフ3,4は、周囲に上下ハーフ
3,4が突き合わされたときカートリッジ本体2の外周
壁5を構成する立ち上がり壁6,7が立設されている。
また、上下ハーフ3,4には、立ち上がり壁6,7に内
接するようにして、上下ハーフ3,4が突き合わされた
ときカートリッジ本体2内の仕切壁22を構成する略円
弧状の仕切壁形成壁22aが形成されている。そして、
上下ハーフ3,4が突き合わされ、カートリッジ本体2
を構成したとき、カートリッジ本体2内には、外周壁5
と仕切壁22によってテープリール10を収納するテー
プリール収納部23が構成される。
【0018】カートリッジ本体2の外周壁5には、ドラ
イブ装置挿入端側側面2aの端部から一側面2bにかけ
て、ドライブ装置側に配設されているリールロック解除
部材17が進入されるリールロック解除部材進入溝8が
形成されている。このリールロック解除部材進入溝8
は、上ハーフ3又は下ハーフ4の一方の側面に、ドライ
ブ装置挿入端側側面の一端部を開放して断面略コ字状に
一側面2b方向に亘って切り欠くことにより形成されて
いる。また、リールロック解除部材進入溝8は、下面側
が略矩形に切り欠かれて、後述するシャッタ部材12が
移動可能に配設されるシャッタ配設孔8aが形成されて
いる。
【0019】このリールロック解除部材進入溝8の近傍
には、図4に示すように、後述するテープリール10の
遊動を防止するリールロック11が配設されている。ま
た、リールロック解除部材進入溝8は、カートリッジ本
体2内に配設され、カートリッジ本体2の内部が外方に
臨まされることを防止するシャッタ部材12により閉塞
されている。そして、リールロック解除部材進入溝8
は、テープカートリッジ1がドライブ装置に挿入される
ことにより、ドライブ装置側に設けられシャッタ部材1
2を介してリールロック11を押圧することによりテー
プリール10のロックを解除するリールロック解除部材
17が進入される。
【0020】また、リールロック解除部材進入溝8は、
上ハーフ3又は下ハーフ4の一方に形成されることによ
り、カートリッジ本体2の厚さ方向の上端又は下端側に
偏倚して形成されている。これによりテープカートリッ
ジ1は、図5に示すように、ドライブ装置に挿入される
際、カートリッジ本体2の上下を逆にして挿入した場合
に、ドライブ装置内にリールロック解除部材進入溝8に
対応して設けられたリールロック解除部材17がカート
リッジ本体2の外周壁5に当接して、ローディング位置
まで挿入されることを防止することができる。
【0021】このリールロック解除部材進入溝8に配設
され、カートリッジ本体2内に塵埃等が進入することを
防止するシャッタ部材12は、図4に示すように、略平
板に形成され、塵埃等の進入を防止するシャッタ部12
aと、シャッタ部12aの一端に設けられ、ドライブ装
置側に設けられたリールロック解除部材17に押圧され
る第1の押圧部12bと、押圧部12bと連結部12c
を介して設けられ、リールロック11を押圧する第2の
押圧部12dとを有する。
【0022】このシャッタ部材12は、図4に示す上下
ハーフ3,4のリールロック解除部材進入溝8に対応し
て一側面2b側に形成されたシャッタガイド溝13に移
動可能に支持されている。このシャッタ部材12は、シ
ャッタガイド溝13に支持されることにより、図2に示
すように、リールロック解除部材進入溝8に形成されて
いるシャッタ配設孔8aの一側面2b側にシャッタ部1
2aが配設されるとともに、ドライブ装置挿入側側面2
a側に第1の押圧部12bが配設される。これにより、
カートリッジ本体2は、リールロック解除部材進入溝8
のシャッタ配設孔8aが閉塞され、外部から閉塞され
る。
【0023】シャッタ部材12は、第2の押圧部12d
が後述するリールロック11の押圧軸に当接されてい
る。そして、シャッタ部材12は、リールロック11を
付勢する捻りコイルバネの付勢力により第2の押圧部1
2dが押圧され、常時カートリッジ本体2を閉塞する図
4中矢印A方向に付勢される。
【0024】また、シャッタ部材12は、テープカート
リッジ1がドライブ装置内に挿入されると、ドライブ装
置側に設けられたリールロック解除部材17がリールロ
ック解除部材進入溝8より進入し、第1の押圧部12b
を押圧することにより、リールロック11の捻りコイル
バネの付勢力に対抗して図4中反矢印A方向に押圧され
る。これにより、第2の押圧部12dと当接しているリ
ールロック11の押圧軸が、テープリールのロックを解
除する同図中反矢印A方向に押圧される。
【0025】そして、テープカートリッジ1がドライブ
装置内より排出されると、シャッタ部材12は、リール
ロック11の捻りコイルバネの付勢力により、押圧軸に
当接されている第2の押圧部12dが図4中矢印A方向
に押圧され、カートリッジ本体2のリールロック解除部
材進入溝8を閉塞する。
【0026】以上のように、シャッタ部材12は、テー
プカートリッジ1がドライブ装置内に挿入されていない
不使用時に置いて、常にカートリッジ本体2を閉塞して
いる。したがって、塵埃等がカートリッジ本体2内に進
入して磁気テープ9を汚損することを防止することがで
きる。また、これにより、磁気テープ9の記録再生特性
が劣化することを防止することができる。
【0027】また、外周壁5には、図1に示すように、
磁気テープ9が引き出されるテープ引出孔15が形成さ
れている。テープ引出孔15は、上下ハーフ3,4のド
ライブ装置挿入側側面2aの他端部を切り欠き、この切
欠部を突き合わせることにより形成されている。このテ
ープ引出孔15は、内部に磁気テープ9の他端がクラン
プされているリーダブロック14が係止され、リーダブ
ロック14を外方に臨ませている。
【0028】また、このテープ引出孔15は、図6に示
すように、上ハーフ側にリーダブロック押圧片16が設
けられ、このリーダブロック押圧片16には、リーダブ
ロック14の上面部に形成されている係止凹部55と係
合される係止凸部16aが形成されている。テープ引出
孔15にリーダブロック14が係止される際に、この係
止凸部16aと、リーダブロック14に形成された係止
凹部55とが係合することにより、テープ引出孔15内
に収納されたリーダブロック14の位置決めが図られ、
がたつきが防止される。
【0029】また、下ハーフ4の底板18の略中央部に
は、図3に示すように、ドライブ装置側のテープリール
10を回転操作するリール駆動部が挿入されるリール駆
動部挿入孔19が形成されている。
【0030】磁気テープ9を巻回し、カートリッジ本体
2のテープリール収納部23内に回転可能に収納される
テープリール10は、図1に示すように、磁気テープ9
が巻回されるリールハブ24と、リールハブ24両側に
取り付けられる一対のリールフランジ25,26とから
なる。
【0031】リールハブ24は、磁気テープ9の一端が
取り付けられている。また、リールハブ24は、底面2
8a側に、ドライブ装置の駆動軸に係合される係合部3
0が形成されている。この係合部30は、リール駆動部
挿入口19より外方に臨まされ、テープカートリッジ1
がドライブ装置内に挿入されると、ドライブ装置側に設
けられているリール回転駆動機構のリール駆動部に係合
されて回転駆動される。
【0032】また、リールハブ24の上下端部に形成さ
れているリールフランジ25,26は、リールハブ24
に巻回された磁気テープ9の巻き付け位置を規制してい
る。このリールフランジ25,26は、図1に示すよう
に、略円盤状に形成されるとともに、リールハブの上下
面に、接合ピンが挿通され、これを熱カシメすることに
より接合されている。また、図4に示すように、少なく
とも上リールフランジ25は、外周部に、リールロック
11が係合されることによりテープリール10の遊動が
規制される規制部27となる係合歯27aが形成されて
いる。この規制部27は、リールロック11と係合され
る係合歯27aが上側リールフランジ25の全周に亘っ
て一定間隔に形成されている。
【0033】この係合歯27aに係合することによりテ
ープリール10の遊動を規制するリールロック11は、
図4及び図7に示すように、係合歯27aと係合する規
制凸部33を備えたロック部34と、ロック部34をテ
ープリール10側に付勢する捻りコイルバネ35と、ロ
ック部34及び捻りコイルバネ35に挿通され、ロック
部34及び捻りコイルバネ35を回動可能に指示する支
軸36とを有する。
【0034】ロック部34は、規制部27の係合歯27
aに係合される規制凸部33が形成された規制アーム3
7と、規制アーム37の下面側に一体的に形成される回
動板38と、回動板38の先端部に突設され、リールロ
ック解除部材進入溝8内に配設されているシャッタ部材
12の第2の押圧部12dと当接する押圧軸39とを有
する。規制凸部33は、上側リールフランジ25に向か
って突出する複数の歯が形成され、テープリール10側
に近接されることにより、上側リールフランジ25の外
周に形成された規制部27の係合歯27aと係合可能に
配設されている。また、規制アーム37は、アーム基端
側の回動部41に支軸36が挿通される挿通孔が形成さ
れている。この回動部41の下面側に回動部41と一体
的に設けられている回動板38は、リールロック解除部
材進入溝8側に延在され、先端部に押圧軸39が突設さ
れている。押圧軸39は、カートリッジ本体2のリール
ロック解除部材進入溝8に配設されているシャッタ部材
12の第2の押圧部12dと当接され、捻りコイルバネ
35の付勢力をシャッタ部材12に伝え、また、テープ
リール1がドライブ装置内に挿入されたときはシャッタ
部材12を介してリールロック解除部材17からの押圧
力をロック部34に伝え、テープリール10のロックを
解除させる。
【0035】ロック部34の下方に配設されロック部3
4をテープリール10側に付勢する捻りコイルバネ35
は、中央の挿通穴に支軸36が挿通され、一端をカート
リッジ本体の一側面2bの内側に形成された係止片42
に係止され、他端をロック部34の規制アーム37に係
止されている。これにより、捻りコイルバネ35は、ロ
ック部34の規制アーム37を常にテープリール10側
に付勢し、規制凸部33と係合歯27aとが係合される
ことによりテープリール10の遊動を防止するととも
に、回動板の先端に突設された押圧軸39を図4中矢印
A方向に付勢する。これにより、カートリッジ本体2
は、シャッタ部材12の第2の押圧部12dが押圧軸3
9に押されて、常時シャッタ部材12により閉塞されて
いる。
【0036】これらロック部34の回動部41及び捻り
コイルバネ35を挿通することにより回動可能に支持す
る支軸36は、カートリッジ本体の下ハーフに設けられ
た基部43と、基部43より突設され、回動部41及び
捻りコイルバネ35の挿通穴を挿通する挿通軸44とを
有する。基部43は、略円柱体からなり、回動部41及
び捻りコイルバネ35の挿通穴と略同径又は拡径とさ
れ、挿通軸44に挿通されたロック部34及び捻りコイ
ルバネ35を安定して支持している。また、基部43
は、ロック部34の規制凸部33が上側リールフランジ
25の周囲に形成されている規制部27の係合歯27a
と相対向する位置に配設される高さに形成されている。
【0037】このような構成を有するリールロック11
は、捻りコイルバネ35がカートリッジ本体2の一側面
2bの内側に形成されている係止片42及びロック部3
4の規制アーム37に係止され、常態において、図8に
示すように、ロック部34をテープリール10側に付勢
し、テープリール10の遊動を規制した状態でカートリ
ッジ本体2内に配設されている。
【0038】そして、リールロック11は、テープカー
トリッジ1がドライブ装置に挿入されると、ドライブ装
置側に設けられているリールロック解除部材17がシャ
ッタ部材12の第1の押圧部12bを押圧し、押圧軸3
9が第2の押圧部12dに押圧されることにより図4中
反矢印A方向に付勢されて、捻りコイルバネ35の付勢
力に対抗してロック部34が図4中矢印B方向に回動さ
れる。これにより、図9に示すように、リールロック1
1は、規制凸部33が上側リールフランジ25の係合歯
27aとの係合が解かれて、テープリール10の回動を
可能にする。
【0039】ドライブ装置側に設けられたリールロック
解除部材17は、テープカートリッジ1がドライブ装置
内に装着されている間は常にシャッタ部材12を介して
押圧軸39を図4中反矢印A方向に付勢しているため、
リールロック11は、同図中矢印B方向に回動された状
態に維持される。したがって、テープリール10は、常
に回動自在とされている。
【0040】また、テープカートリッジ1がドライブ装
置内より排出されると、リールロック解除部材17もカ
ートリッジ本体2内より退避するため、リールロック1
1は、押圧軸39への付勢力が解かれ、捻りコイルバネ
35の付勢力によりロック部34がテープリール10側
に付勢される。これにより、リールロック11は、ロッ
ク部34の規制凸部33を上側リールフランジ25の係
合歯27aと係合させることにより、テープリール10
の遊動を防止する。
【0041】このようなテープリール10に巻回される
磁気テープ9には、音声信号、映像信号、コンピュータ
で処理される処理データ等の情報信号が記録される。こ
のテープリール10に巻回される磁気テープ9の先端に
は、ドライブ装置内のテープ引き出し機構のテープ引出
部材に把持されて巻取リールに案内されるリーダブロッ
ク14が取り付けられている。
【0042】このリーダブロック14は、図10乃至図
12に示すように、テープ引出部材のスリーブとスリー
ブから下方へ突出される係合軸が挿入される係合部47
と、係合部47の上部側に形成され、スリーブの下面部
が係合される上側係合段部48と、係合部47の下部側
に形成され、係合軸のフランジが係合される下側係合段
部49とを有する。
【0043】これら係合部47及び上下側係合段部4
8,49は、図10及び図11に示すように、係合軸及
びスリーブの下面側が突き当てられるの突当て部が略C
字状に形成されている。そして、リーダブロック14
は、係合部47及び上下側係合段部48,49に係合軸
が突き合わされることによりテープ引出部材に係合され
る。これにより、リーダブロック14は、係合時におけ
る位置決めが図られ、リーダブロック14の搬送中にお
ける回動やがたつきが防止される。
【0044】また、上側係合段部48は、係合軸に形成
されたフランジに対応した位置決め部48aが形成され
ている。この位置決め部48aは、上側係合段部48か
ら係合部47にかけて傾斜面が形成されている。そし
て、位置決め部48aは、リーダブロック14がテープ
引出部材に係合されることにより、係合軸に形成された
フランジが当接される。したがって、リーダブロック1
4は、係合軸に確実に係合される。
【0045】また、リーダブロック14は、係合部47
と下側係合段部49との間に、係合軸に形成されている
フランジが当接される位置決め段部50が形成されてい
る。この位置決め段部50は、突当て部を略C字状に形
成されるとともに、内周側の一部には突当て部の一部に
係合軸のフランジに形成された面取部に対応して設けら
れリーダブロック14の回転を規制する回転規制部51
が形成されている。回転規制部51は、図11に示すよ
うに、弓形に形成された突き当て部の一部に、全体を略
弦状に形成されてなる。この回転規制部51は、同様に
略弦状に形成されている係合軸のフランジに形成されて
いる面取部が突き当てられる。また、位置決め段部50
は、係合軸のフランジに対応して設けられた傾斜面から
なる位置決め部52が形成されている。位置決め部52
は、リーダブロック14がテープ引出部材に係合される
と、係合軸のフランジが突き当てられる。これにより、
リーダブロック14は、テープ引出部材の係合時におけ
る位置決めが図られ、搬送中における回動やがたつきが
防止される。
【0046】また、リーダブロック14は、図11に示
すように、下面両端部に、リーダブロック14がカート
リッジ本体2又はドライブ装置内に係止されているとき
の位置決めを図る位置決め溝53,54が形成されてい
る。位置決め溝53,54は、カートリッジ本体2及び
ドライブ装置内に設けられた位置決め凸部に案内される
ことによりカートリッジ本体2内及びドライブ装置内に
おけるリーダブロック14の位置決めを図ることができ
る。リーダブロック14の下面後端に形成されている位
置決め溝53は、リーダブロック14の背面略中央部か
ら下面の下側係合段部49近傍に亘って略矩形の凹溝が
形成されてなる。この位置決め溝53は、リーダブロッ
ク14の背面側に形成された開口端が略ハ字状に拡幅さ
れるとともに、先端部が尖鋭状に形成されている。ま
た、リーダブロック14の下面前端に形成されている位
置決め溝54は、リーダブロック14の前面略中央部か
ら下面の下側係合段部49近傍に亘って略矩形の凹溝が
形成されてなる。この位置決め溝54も、上記位置決め
溝53と同様に、開口端が略ハ字状に拡幅されるととも
に先端部が尖鋭状に形成されている。したがって、位置
決め溝53,54は、拡幅された開口端より容易に位置
決め凸部に案内されるとともに、同様に尖鋭状に形成さ
れている位置決め凸部が、尖鋭状に形成された先端部に
突き当てられることにより確実にリーダブロック14の
位置決めを図ることができる。
【0047】なお、リーダブロック14は、図10に示
すように、上面にカートリッジ本体2又はドライブ装置
内に係止されているときの位置決めを図る係止凹部5
5,56が形成されている。リーダブロック14の後端
部に形成されている係止凹部55は、リーダブロック1
4がカートリッジ本体2内に係止されているときは、図
6に示すカートリッジ本体2のテープ引出孔15の上面
側に設けられた係止凸部16aが係合される。これによ
り、リーダブロック14は、カートリッジ本体2内での
位置決めが図られ、がたつきが防止される。また、リー
ダブロック14の前端部に形成されている係止凹部56
は、リーダブロック14がドライブ装置内に配設された
ときは、ドライブ装置内に設けられた係止凸部が係合さ
れる。これにより、リーダブロック14は、ドライブ装
置内での位置決めが図られ、がたつきが防止される。
【0048】次にこのようなテープカートリッジ1が挿
入されるドライブ装置について説明する。
【0049】このドライブ装置70は、図13に示すよ
うに、シングルリールタイプのテープカートリッジの記
録又は再生を行うドライブ装置であり、テープカートリ
ッジ1が装着されるカートリッジ装着機構72と、テー
プカートリッジ1に巻装されている磁気テープ9に摺接
して情報の記録又は再生を行う回転磁気ヘッド装置73
と、装置内に搬送された磁気テープ9を巻き取る巻取機
構を構成する巻取リール74と、磁気テープ9の先端に
設けられたリーダブロック14と係合し、このリーダブ
ロック14をカートリッジ本体2と巻取リール74との
間に亘って搬送する搬送機構75とを有する。
【0050】そして、ドライブ装置70は、ベース板7
7上に回転磁気ヘッド装置73を挟んで巻取リール74
とカートリッジ装着機構72が配置されている。そし
て、ドライブ装置70は、テープカートリッジ1から巻
取リール74に搬送された磁気テープ9を回転磁気ヘッ
ド装置73に略M字状に摺接させることにより、情報信
号の記録又は再生を行う。
【0051】テープカートリッジ1が装着され、テープ
カートリッジ1のローディング、アンローディングを行
うカートリッジ装着機構72は、図13及び図14に示
すように、ベース板77上に配設され、ドライブ装置7
0のカートリッジ挿入口より挿入されたテープカートリ
ッジ1が装着されるフレーム86と、フレーム86に装
着されたテープカートリッジ1のテープリール10を回
転可能に係合するリール駆動部110の上下動を規制す
るリール駆動部規制板87と、リール駆動部規制板87
をテープリール10に近接離間させるスライド板88
と、フレーム86の上部に配設され、テープカートリッ
ジ1の挿脱を行う天板89とを備える。
【0052】テープカートリッジ1が装着されるフレー
ム86は、金属板を略コ字状に折り曲げ形成されてな
り、カートリッジ装着部を構成している底板91と、底
板91の左右に立ち上がり形成される側板92,93を
有する。底板91は、略中央部にカートリッジ本体2の
下面部に形成されたリール駆動部挿通孔19に対応して
設けられ、後述するリール駆動部規制板87によって高
さを規制されているリール駆動部110が挿通される開
口部94が形成されている。また、底板91は、テープ
カートリッジ1の挿入端側の両側面部に、リール駆動部
規制板87に設けられテープカートリッジ1の種別等を
識別する識別突起132が挿通される挿通孔95,96
と、リール駆動部規制板87に設けられカートリッジ本
体2の位置決めを図る位置決め突起133が挿通される
位置決め孔97,98が形成されている。
【0053】この底板91の左右から立ち上がり形成さ
れている側板92,93は、カートリッジ本体2と略同
一の高さに形成され、テープカートリッジ1の挿入口と
対向する端部に、カートリッジ本体2の挿入端側側面2
aが係止される係止片100が形成されている。
【0054】また、側板92,93は、長手方向に亘っ
て略L字状の折り曲げ部101,102が形成されてい
る。側板92,93は、折り曲げ部101,102の長
手方向略中央部に、後述するスライド板88を移動させ
るピニオン104が配設されている。このピニオン10
4は、側板92,93間を架け渡されている回転軸10
5の両端部に取り付けられている。このピニオン104
は、スライド板88に形成されているラックギア120
と係合され、回転軸105が回転されることにより、ス
ライド板88を図14中矢印D方向又は反矢印D方向に
移動する。
【0055】さらに、側板92は、図15に示すよう
に、カートリッジ本体2の挿入端側側面2aから一側面
2bにかけて形成されているリールロック解除部材進入
溝8に対応した位置にリールロック解除部材17が形成
されている。このリールロック解除部材17は、テープ
カートリッジ1がカートリッジ装着部72のフレーム8
6に挿入されることにより、カートリッジ本体2のリー
ルロック解除部材進入溝8内に進入し、シャッタ部材1
2の第1の押圧部12bと当接される。これにより、リ
ールロック解除部材17は、カートリッジ本体2がフレ
ーム86内に挿入されるにつれて、リールロック解除部
材17がシャッタ部材12を図4中反矢印A方向に押圧
し、リールロック11を図4中矢印B方向に回動付勢す
る。したがって、テープカートリッジ1は、フレーム8
6に装着されることによりリールロックのロック状態が
解除され、テープリール10が回動自在とされる。
【0056】また、側板93には、テープカートリッジ
1をカートリッジ装着機構72内に保持するカートリッ
ジロック部材108が配設されている。カートリッジロ
ック部材108は、テープカートリッジ1の挿入端側に
傾斜面部が形成された略鉤状の係止部108aと、この
係止部108aをフレーム86の内外に亘って回動させ
るロックアーム108bとロックアーム108bを回動
可能に支持する支持突起108cと、ロックアーム10
8bから下側に延設されロックアーム108bを回動さ
せる回動ピン108dとを備え、ロックアーム108b
は支持突起108cに配設されている捻りコイルバネに
より、常時、係止部108aをフレーム86内に臨ませ
る図14中矢印E方向に回動されている。このカートリ
ッジロック部材108は、カートリッジ装着機構72内
にテープカートリッジ1が挿入されると、テープカート
リッジ1の側面により係止部108aがフレーム86の
外方に押し出され、テープカートリッジ1がプレートの
所定の位置に装着されると同時にテープカートリッジ1
の側面に形成された係止凹部に係止部108aが係止さ
れる。これにより、カートリッジロック部材108は、
略鉤状の係止部108aがテープカートリッジの係合凹
部に係止され、テープカートリッジ1をカートリッジ装
着機構72内に保持する。また、カートリッジロック部
材108は、テープカートリッジ1をカートリッジ装着
機構72内より排出する場合に、ドライブ装置内に設け
られた図示しない回動部材によりカートリッジロック部
材108の回動ピン108dが押され、ロックアーム1
08bが捻りコイルバネの付勢力に対抗して図14中反
矢印E方向に回動され、係止部108aがテープカート
リッジ1の係止凹部より排出される。これにより、装着
部86に装着されたテープカートリッジ1はカートリッ
ジ装着機構72内より排出可能とされる。
【0057】このフレーム86の下側に配設され、テー
プカートリッジ1を係合するリール駆動部110の高さ
を規制するリール駆動部規制板87は、図14に示すよ
うに、金属板等を略コ字状に折り曲げ形成されてなる。
リール駆動部規制板87は、主面部109の略中央部
に、ベース板77上に配設されテープリール10の下面
側に形成された係合部30と係合されるリール駆動部1
10が突出する開口部109aが形成されている。ま
た、主面部109の左右に立ち上がり形成されている側
面部111,112には、スライド板88に形成されて
いるスライド溝114に挿通されるスライド突起11
5,116が形成されている。そして、リール駆動部規
制板87は、図16に示すように、側面部111,11
2がフレーム86の側板92,93を外側から挟み込む
ようにして配設され、フレーム86の開口部94からリ
ール駆動部110が臨まされるように配設されている。
【0058】テープリール10の下面側に形成されてい
る係合部30と係合するリール駆動部110は、テープ
リール10のリールハブ24と略同径の円柱からなり、
係合部30と係合可能に複数の凹凸が形成されている。
このリール駆動部110は、ベース板7上に配設され、
リール駆動部規制板87の開口部109aより突出され
ている。また、リール駆動部110は、テープリール1
0の係合部30と係合する上方向に付勢されるととも
に、リール駆動部規制板87の主面部109に係止さ
れ、フレーム86の底板91上への突出高さが規制され
ている。そして、リール駆動部110は、図示しない駆
動モータにより回転駆動され、リール駆動部110と係
合されたテープリール10を回転させる。
【0059】側面部111,112に形成されているス
ライド突起115,116は、スライド板88に形成さ
れたスライド溝114に挿通され、スライド溝114の
傾斜面部に沿ってスライドされることにより、リール駆
動部規制板87をフレーム86に近接離間させる。これ
により、リール駆動部規制板87は、リール駆動部11
0をテープリール10の高さを規制し、リール駆動部1
10をリールハブ24に係合させ、また、係合を解除さ
せる。
【0060】リール駆動部規制板87をフレーム86に
近接離間させるスライド板88は、リール駆動部規制板
87のスライド突起115,116が挿通されるスライ
ド溝114と、フレーム86の両側板92,93に配設
されたピニオン104と係合するラックギア120とを
有する。このスライド板88は、リール駆動部規制板8
7の側面部111,112の外側に配設されている。
【0061】リール駆動部規制板87のスライド突起1
15,116が挿通されるスライド溝114は、リール
駆動部規制板87の側面部111,112の長手方向に
亘って形成され、テープカートリッジ1の挿入端側に向
かって上側に傾斜する傾斜面部118が形成されてい
る。このスライド溝114には、リール駆動部規制板8
7のスライド突起115,116が挿通、移動される。
スライド溝114をスライドするスライド突起115,
116は、スライド板88が図16中矢印D方向にスラ
イドすることにより、スライド溝114の傾斜面部11
8を上昇して、リール駆動部規制板87をフレーム86
に近接させる。これにより、リール駆動部規制板87
は、上方に付勢されているリール駆動部110をフレー
ム86に装着されたテープリール1のリールハブ24に
係合させることができる。このとき、リール駆動部規制
板87は、リールハブ24と係合したリール駆動部11
0よりも上方に移動されるため、リール駆動部110を
回転可能とする。
【0062】フレーム86に配設されたピニオン104
と係合するラックギア120は、スライド板88の上面
側に形成されている。ラックギア120は、ピニオン1
04により駆動され、スライド板88を、スライド溝1
14に挿通されているスライド突起115,116が上
下するようにスライドする図14中矢印D方向又は反矢
印D方向に移動させる。これにより、リール駆動部規制
板87は、リール駆動部110の上下動を規制すること
ができる。
【0063】フレーム86の上面側に配設される天板8
9は、図14及び図15に示すように、天板部122
と、天板部122上に配設され、フレーム86に装着さ
れたテープカートリッジ1を排出する方向に付勢する付
勢板123とを有する。この天板89は、フレーム86
の側板92,93に形成された折り曲げ部101,10
2上にねじ部材により取り付けられている。
【0064】テープカートリッジ1をカートリッジ装着
機構72内から排出する付勢板123は、テープカート
リッジ1の挿脱方向に亘ってガイド溝126が形成さ
れ、天板部122に突設されたガイド突起127が挿通
されている。また、付勢板123は、ガイド溝126近
傍に付勢板123をテープカートリッジ1の挿入端側に
付勢する付勢部材を構成する引っ張りコイルバネ128
の一端が係止されている。引っ張りコイルバネ128
は、他端を天板部122に係止されることにより、付勢
板123を、常時、テープカートリッジ1を排出する図
14中矢印F方向に付勢している。さらに、付勢板12
3は、天板部122に略コ字状に形成された移動凹部1
29に移動可能に延設され付勢板123の移動をガイド
する移動ガイド部130が形成されている。移動ガイド
部130には、フレーム86側に向かって、カートリッ
ジ本体2の挿入端側側面2aが突き当てられる突き当て
板130aが折り曲げ形成されている。突き当て板13
0aは、付勢板123が引っ張りコイルバネ128によ
り付勢されることにより、常時、テープカートリッジ1
をカートリッジ装着機構72内より排出する図14中矢
印F方向に付勢されている。
【0065】この付勢板123は、フレーム86内にテ
ープカートリッジ1が挿入されると、カートリッジ本体
2の挿入端側側面2aにより突き当て板130aが押圧
され移動ガイド部130が天板部122の移動凹部12
9を図14中反矢印F方向に移動される。これにより、
付勢板123は、引っ張りコイルバネ128の付勢力に
対抗してガイド溝126に沿って、図14中反矢印F方
向に移動される。そして、付勢板123は、テープカー
トリッジ1がフレーム86のカートリッジロック部材1
08によりフレーム86内に保持されることにより、図
14中反矢印F方向に付勢された状態に保持される。付
勢板123が反矢印F方向に付勢されることにより、天
板部122上に配設された装着センサ131が、フレー
ム86上にテープカートリッジ1が装着されたことを検
出する。
【0066】また、付勢板123は、フレーム86のカ
ートリッジロック部材108によるカートリッジ本体2
の係止が解除されると、引っ張りコイルバネ128の付
勢力により突き当て板がカートリッジ本体2をドライブ
装置70の挿入口側に付勢し、テープカートリッジ1を
カートリッジ装着機構72内より排出する。
【0067】以上のような構成を有するカートリッジ装
着機構72は、フレーム86にテープカートリッジ1が
挿入される前は、リール駆動部規制板87のスライド突
起115,116がスライド板88のスライド溝114
の下側端部に位置し、リール駆動部110はリール駆動
部規制板87の主面部109によりフレーム86の開口
部94の下方に退避されている。また、フレーム86の
側板93に形成されているカートリッジロック部材10
8の係止部108aは、フレーム86内に回動付勢され
ている。
【0068】次いで、カートリッジ装着機構72は、フ
レーム86内にテープカートリッジ1が挿入されると、
突き当て板130aがカートリッジ本体2の挿入端側側
面2aに押圧されて、テープカートリッジ1の排出方向
に付勢されている付勢板123が引っ張りコイルバネ1
28の付勢力に対抗して図14中反矢印F方向に移動す
る。これにより、天板89の天板部122に設けられた
装着センサ131が、フレーム86にテープカートリッ
ジ1が装着されたことを検出する。このとき、フレーム
86の側板93に設けられたカートリッジロック部材1
08は、カートリッジ本体2の側面に係止部108aの
傾斜面部が押圧されて図14中反矢印E方向に回動付勢
され、テープカートリッジ1がプレートの所定の位置に
装着されるとカートリッジ本体2の側面に形成された係
止凹部に係止部108aが係止する。これにより、テー
プカートリッジ1がカートリッジ装着機構72内に保持
される。
【0069】このとき、テープカートリッジ1は、リー
ルロック解除部材進入溝8にリールロック解除部材17
が進入し、シャッタ部材12を介してリールロック11
が押圧されることによりテープリール10のロックが解
除される。
【0070】装着センサ131により、テープカートリ
ッジ1の装着が検出されると、図示しないモータによ
り、フレーム86の両側板92,93間に架け渡されて
いる回転軸105が回転駆動され、スライド板88が図
14及び図16中矢印D方向に移動する。これに伴い、
図16に示すように、スライド板88のスライド溝11
4に挿通されたリール駆動部規制板87のスライド突起
115,116は、スライド溝114の傾斜面部118
を上昇し、リール駆動部規制板87が、フレーム86に
近接する。これにより、リール駆動部規制板87の主面
部109によりフレーム86より退避されていたリール
駆動部110は、フレーム86の開口部94より突出さ
れ、テープリール10のリールハブ24に係合する。ま
た、リール駆動部規制板87に配設されているテープカ
ートリッジ1の種別等を識別する識別突起132及びカ
ートリッジ本体2の位置決めを図る位置決め突起133
が、それぞれフレーム86の挿通孔95,96及び位置
決め孔97,98より突出し、カートリッジ本体2の下
面側に設けられた図示しない検出孔及び位置決め孔に挿
入する。
【0071】また、カートリッジ装着機構72内より排
出されるときは、図示しないモータにより回転軸105
が駆動され、スライド板88が図14及び図16中反矢
印D方向に移動される。これに伴い、スライド板88の
スライド溝114に挿通されたリール駆動部規制板87
のスライド突起115,116がスライド溝114の傾
斜面部118を下降し、リール駆動部規制板87がフレ
ーム86より離間する。これにより、リール駆動部規制
板87の主面部109に押圧されたリール駆動部110
は、テープリール10のリールハブ24との係合が解除
される。また、リール駆動部規制板87に配設された識
別突起132及び位置決め突起133は、フレーム86
の挿通孔95,96及び位置決め孔97,98及びカー
トリッジ本体2より退避する。さらに、図示しない回動
部材によりカートリッジロック部材108の回動ピン1
08dが押され、ロックアーム108bが捻りコイルバ
ネの付勢力に対抗して図14中反矢印E方向に回動さ
れ、係止部108aがテープカートリッジ1の係止凹部
より排出される。これにより、装着部86に装着された
テープカートリッジ1は付勢板123に係止された引っ
張りコイルバネ128の付勢力により突き当て板130
aに押圧され、カートリッジ装着機構72内より排出さ
れる。
【0072】そして、テープカートリッジ1は、カート
リッジ装着機構72より排出されることにより、リール
ロック解除部材17がリールロック解除部材進入溝8よ
り退避するため、リールロック11がテープリール10
に係合し、テープリール10の遊動が禁止される。ま
た、テープカートリッジ1は、シャッタ部材12がリー
ルロック11の押圧軸に付勢され、図4中矢印A方向に
移動することにより、リールロック解除部材進入溝8の
シャッタ配設孔8aが閉塞され、非使用時においてカー
トリッジ本体2内に塵埃等が進入することが防止され
る。
【0073】磁気テープ9に摺接して情報の記録又は再
生を行う回転磁気ヘッド装置73は、カートリッジ装着
部72と巻取リール74との間に配設されている。この
回転磁気ヘッド装置73は、少なくとも固定ドラム73
aと、固定ドラム73aに対して回転する回転ドラム7
3bとを備える。この回転ドラムには、磁気テープ9に
対して情報信号を記録、再生する複数の磁気ヘッドが取
り付けられている。
【0074】この回転磁気ヘッド装置73は、両側にテ
ープローディング機構を構成するローディングピンが配
設され、このローディングピンにより搬送機構75によ
ってテープカートリッジ1より引き出され、巻取リール
74に搬送された磁気テープ9を略M字状にローディン
グする。
【0075】ドライブ装置70内に搬送された磁気テー
プ9を巻き取る巻取リール74は、リールの外周の一部
からリール中心にかけて、磁気テープ9がクランプされ
たリーダブロック14が挿入される挿入口が形成されて
いる。この巻取リール74は、この挿入口に沿って形成
されたカム溝143にガイドされたテープ引出部材15
0及びこのテープ引出部材150に係合されたリーダブ
ロック14が挿入される。そして、巻取リール74は、
図示しない駆動機構により回転駆動され、磁気テープ9
を巻き取る。
【0076】次に、上記カートリッジ装着部72に装着
されたテープカートリッジ1に巻装された磁気テープ9
の搬送を行う搬送機構について説明する。
【0077】磁気テープ9の先端に設けられたリーダブ
ロック14と係合し、このリーダブロック14をカート
リッジ本体2と巻取リール74との間に亘って搬送する
搬送機構75は、図13に示すように、プレート137
に配設され、テープカートリッジ1に収容された磁気テ
ープ9の先端に取付けられたリーダブロック14と係合
し、このリーダブロック14をテープカートリッジ1と
巻取リール74との間に搬送するための搬送部135
と、この搬送部135の移動に連動してリーダブロック
14とテープ引出部材150とを係合させ、或いはこの
係合を解除させるためのチャッキング機構136とを備
えている。
【0078】搬送機構75が配設されるプレート137
は、図13及び図17に示すように、略矩形状の平板か
らなり、後述するリーダブロック14を係合したテープ
引出部材150が移動するカム溝143と、テープ引出
部材150を搬送する搬送部135をガイドするガイド
凹部139とを有する。
【0079】カム溝143は、図13に示すように、カ
ートリッジ装着部72に装着されたテープカートリッジ
1のテープ引出孔15近傍から回転磁気ヘッド装置73
近傍を通り、巻取リール74の中心部にかけて略への字
状に形成されている。このカム溝143は、図17に示
すように、搬送機構135の移動機構140及びプレー
ト144がカム溝143を挟み込むように配設され、プ
レート137の裏面側にはプレート144を案内するガ
イドレール148が形成されている。このガイドレール
148は、カム溝143の一端にプレート144のフラ
ンジ部149が当接されるストッパープレート148a
が設けられている。
【0080】また、プレート137は、図13及び図1
8に示すように、長手方向に亘ってカム溝143と反対
側の側縁部に沿って、移動機構140の移動をガイドす
るガイド軸138が形成されている。ガイド軸138
は、プレート137のカートリッジ装着部72上から巻
取リール74上に亘って配設されている。このガイド軸
138は、図19に示すように、略丸棒状に形成され、
移動機構140に立ち上がり形成されている立上げ部1
40a,140b及び軸受145a,145bに移動可
能に挿通されている。そして、ガイド軸138は、磁気
テープ9を把持した移動機構140がカートリッジ本体
2から巻取リール74に亘っての移動をガイドする。
【0081】また、プレート137は、図18に示すよ
うに、長手方向のカム溝143近傍の側縁部に移動機構
140の移動をガイドするガイド凹部139が形成され
ている。ガイド凹部139は、プレート137の表面側
に立ち上がり形成されるとともに略コ字状に折り曲げら
れて形成されているガイド板139aと、プレート13
7とで構成されている。このガイド凹部139は、後述
する移動機構140のガイド部材146が摺動自在に嵌
挿される。また、ガイド凹部139を構成するガイド板
139aは、カム溝143に沿ってプレート137の内
方に膨出して形成されている。このガイド板139a上
には、カム溝143に沿って搬送されるテープ引出部材
150の押圧部156に設けられたロック解除板防止板
157が張り出されることにより、押圧部156が押下
され、リーダブロック14の搬送中に係合軸152とリ
ーダブロック14との係合が外れることが防止される。
【0082】また、図13及び図19に示すように、プ
レート137上には、テープ引出部材150のリーダブ
ロック14の係合を解除する係合解除レバー162,1
63が設けられている。係合解除レバー162,163
は、テープ引出部材150の押圧部156を押圧する押
圧面部162a,163aが設けられたレバーがシーソ
ー状に軸支され、バネ部材等により、レバー先端単に設
けられた押圧面部162a,163aが上向きに付勢さ
れている。また、係合解除レバー162,163は、レ
バー他端側に後述する移動機構140に設けられたカム
部材165,166上に乗り上げるローラ167,16
8が設けられている。係合解除レバー162,163
は、ローラ167,168がカム部材165,166上
に乗り上げることにより、レバー先端の押圧面部162
a,163aが図12中矢印G方向に付勢され、テープ
引出部材150の押圧部156を押し下げ、テープ引出
部材150とリーダブロック14との係合を解除させ
る。
【0083】このプレート137上に移動可能に配設さ
れ、リーダブロック14を係合したテープ引出部材15
0をテープカートリッジ1と巻取リール74間に亘って
搬送する搬送部135は、図18及び図19に示すよう
に、プレート137上に配設されたガイド軸138にガ
イドされてプレート137上を移動する移動機構140
と、後述するテープ引出部材150が挿通され、この移
動機構140とプレート137を介して連動して摺動す
るプレート144とを有する。そして、搬送部135
は、移動機構140に形成されたガイド溝158にプレ
ート144に挿通保持されたテープ引出部材150の先
端に設けられている押圧部156が移動可能に挿通され
るとともに、プレート137のカム溝143を介して移
動機構140及びプレート144が配設されている。
【0084】プレート137上をカートリッジ装着部7
2及び巻取リール74間に亘って移動する移動機構14
0は、テープ引出部材150が移動可能に挿通されるガ
イド溝158が形成されたベース板141と、ベース板
141上に設けられ、テープ引出部材150をガイド溝
158に沿ってガイドする一対の回転ガイド体159,
160と、係合解除レバー162,163のローラ16
7,168を押し上げるカム部材165,166とを有
する。
【0085】テープ引出部材150が挿通されるガイド
溝158は、ベース板141にテープ引出部材150の
移動をガイドするために形成され、ベース板141の移
動方向と直角方向に亘って形成されるとともに、ベース
板141の移動方向に向かう分岐溝部158a,158
bが形成されている。ガイド溝158は、移動機構14
0がカートリッジ装着部72又は巻取リール74近傍に
移動されたときにテープ引出部材150を分岐溝部15
8a又は158bにガイドし、テープ引出部材150の
押圧部156を係合解除レバー162,163により押
下可能とする。
【0086】テープ引出部材150をガイド溝158に
沿ってガイドする回転ガイド体159,160は、テー
プ引出部材150の押圧部156が当接されるガイド面
159a,160aと、回転ガイド体159,160の
回動を規制するストッパーアーム部159b,160b
とを有する。この回転ガイド体159,160は、コイ
ルバネ等により、常時ガイド面159a,160aがガ
イド溝158側に付勢され、ストッパーアーム部159
b,160bがベース板141に立ち上がり形成されて
いるストッパー面161a,161bに突き当てられる
ことにより分岐溝部158a,158bを閉塞してい
る。そして、回転ガイド体159,160は、移動機構
140がカートリッジ装着部72又は巻取リール74近
傍に移動されることにより、ガイド溝158にガイドさ
れたテープ引出部材150にガイド面159a,160
aが押圧、回動されて、分岐溝部158a,158bを
テープ引出部材150に開放する。
【0087】係合解除レバー162,163の押圧面部
162a,163aを押下させるカム部材165,16
6は、係合解除レバー162,163のローラ167,
168が乗り上げられる傾斜面が形成されている。この
カム部材165,166は、移動機構140が係合解除
レバー近傍に移動することにより、傾斜面よりローラ1
67,168に乗り上げられる。カム部材に乗り上げた
ローラ167,168が押し上げられることにより、係
合解除レバー162,163は、先端部に取り付けられ
た押圧面部162a,163aが図19中矢印G方向に
付勢され、テープ引出部材150の押圧部156を押下
する。
【0088】この移動機構140は、保持体170を介
して駆動機構171のタイミングベルト172に連結さ
れている。そして、移動機構140は、駆動機構171
のタイミングベルト172が駆動されることによりカー
トリッジ装着部72側と巻取リール74の配置部側との
間を移動される。
【0089】なお、この駆動機構171は、図13に示
すリーダブロック移動用のモータ125により歯車機構
173が回転駆動されてタイミングベルト172を回転
するように構成されている。また、この駆動機構171
はプレート137のカートリッジ装着部72側と巻取リ
ール74の配置部側に配置した位置センサ174,17
5に移動機構140の保持体170が対応することによ
り制御される。
【0090】また、移動機構140は、プレート137
上に略コ字状に形成されているガイド凹部139に嵌挿
されるガイド部材146が設けられている。ガイド部材
146は、ガイド凹部139と摺接される側面が滑性樹
脂材等で形成され、移動機構140の移動をガイドして
いる。
【0091】この移動機構140と連動してリーダブロ
ック14を搬送するプレート144は、図19に示すよ
うに、略矩形状のプレート144aと、プレート144
aに挿通され、リーダブロック14を係合するテープ引
出部材150とを有する。プレート144aは、下面側
にフランジ状に形成されたフランジ部149が設けら
れ、このフランジ部149がプレート137に形成され
たカム溝143及びガイドレール148間に摺動自在に
嵌挿されることによりプレート137に配設されてい
る。
【0092】摺動プレートに挿通され、リーダブロック
14を係合するテープ引出部材150は、図20に示す
ように、スリーブ151と、スリーブ151内に挿通さ
れ、リーダブロック14を係合する係合軸152と、係
合軸152の先端部に形成され搬送中にリーダブロック
14の係合が解除されることを防止するロック解除防止
板157とを有する。
【0093】スリーブ151は、プレート144aに挿
通されるとともに、プレート144aの下面側には、プ
レート137に形成されたカム溝143及びガイドレー
ル148に摺動自在に嵌挿されるフランジ部154が設
けられている。
【0094】係合軸152は、スリーブ151に軸方向
に摺動可能に挿通してスリーブ151内に内蔵した付勢
部材、例えば圧縮コイルスプリングにより、常時図20
において上方へ摺動付勢させて構成されている。
【0095】この係合軸152の下端には、リーダブロ
ック14の下側係合段部49に係合するフランジ153
が設けられている。このフランジ153は、図12およ
び図20に示すように面取部153aが形成されてい
る。 また、このテープ引出部材150のスリーブ15
1の上部には押圧部156が設けられている。この押圧
部156は、テープ引出部材150の上方への付勢状態
において、移動機構140のプレート137のカム溝1
43と交差方向に形成したガイド溝158に、カム溝1
43を介して挿通され、その上面側に突出されている。
また、この押圧部156は、ロック解除板防止板157
が張り出し形成されている。ロック解除防止板157
は、略板上の部材からなり、押圧部156が移動機構1
40の上面側に突出されたときに、プレート137に形
成されたガイド凹部139の上方に張り出される。これ
により、テープ引出部材150は、リーダブロック14
の搬送中に押圧部156に力が加わった場合にも、ロッ
ク解除板防止板157がガイド凹部139に当接される
ため、押圧部156が押下されることなく、リーダブロ
ック14の係合が解かれることを防止できる。
【0096】このようなテープ引出部材150は、押圧
部156が押下されることにより、図21に示すよう
に、下方に伸長してリーダブロック14の係合部47内
に挿入可能とされる。係合部47に挿入されると、係合
軸152は、押圧部156が弾性復帰しされることによ
り上方に収縮し、フランジ153がリーダブロック14
の位置決め段部50に係合してリーダブロック14と係
合される。このとき、係合軸152は、フランジ153
に形成されている面取部153aと位置決め段部50に
形成されている回転規制部51とが当接される。これに
より、テープ引出部材150に係合されたリーダブロッ
ク14の位置決めが図られ、テープ引出部材150は、
リーダブロック14が搬送中に遊動し、また、係合が外
れることを防止することができる。
【0097】このテープ引出部材150は、移動機構1
40のガイド溝158に挿通されることにより、移動機
構140の移動と連動してカートリッジ装着部72及び
巻取リール74との間を、カム溝143に沿って移動さ
れる。
【0098】そして、テープ引出部材150は、押圧部
156が係合解除レバー162,163の押圧面部16
2a,163aに押圧されることにより、下方に付勢さ
れて、リーダブロック14の係合部47内に挿入される
と、スリーブ151の下面側がリーダブロック14の上
側係合段部48に支持されるとともに、フランジ153
がリーダブロック14の下側係合段部49に支持され
る。そして、テープ引出部材150は、係合解除レバー
162,163の付勢力が解かれることにより、スリー
ブ151内に内蔵した付勢部材の付勢力により上方へ付
勢され、リーダブロック14と係合する。このとき、係
合軸152は、フランジ153に形成された回り止め切
欠面153aがリーダブロック14の回転規制部51に
突き当てられることにより、搬送中におけるリーダブロ
ック14の遊動を防止する。
【0099】また、リーダブロック14と係合したテー
プ引出部材150は、押圧部156が係合解除レバー1
62,163の押圧面部162a,163aに押圧され
ることにより、下方に付勢されて位置決め段部50から
フランジ153が排出されることにより、リーダブロッ
ク14との係合を解除する。
【0100】このような構成を有する搬送機構75は、
カートリッジが挿入される際には、以下の状態で待ち受
けている。
【0101】移動機構140のカム部材162は、プレ
ート137上に設けられた一方の係合解除レバー162
のローラ167が乗り上げることにより、レバー先端に
設けられた押圧面部162aを下方に付勢させる。押圧
面部162aが下方に付勢されることにより、テープ引
出部材150の先端に設けられた押圧部156は、下方
に押圧され、係合軸152のフランジ153も下方に付
勢される。
【0102】そして、係合軸152は、リーダブロック
14の係合部47内に挿入され、移動機構140が巻取
リール74側に移動開始されることにより係合解除レバ
ー162の付勢力が解かれ、リーダブロック14と係合
する。このとき、係合軸152は、フランジ153に形
成された面取部153aとリーダブロック14の位置決
め段部50に形成された回転規制部51とが当接され
て、リーダブロック14の遊動を防止する。
【0103】次いで、係合軸152に係合されたリーダ
ブロック14は、移動機構140が巻取リール74側に
移動されることにより、プレート144とともに巻取リ
ール74側に移動される。
【0104】移動機構140が巻取リール74に近接す
ると、カム部材166は、プレート137上に設けられ
た係合解除レバー163のローラ168に乗り上げられ
ることにより、レバー先端の押圧面部163aを下方に
付勢させる。これにより、係合軸152は、フランジ1
53がリーダブロック14の位置決め段部50から排出
され、リーダブロック14との係合が解除される。
【0105】次いで、ドライブ装置70の動作について
説明する。カートリッジ装着部72のカートリッジ装着
機構72内にテープカートリッジ1が挿入されると、カ
ートリッジ本体2は、天板89に設けられた付勢板12
3の突き当て板130aを押圧しながらフレーム86内
に装着される。付勢板123が図15中反矢印F方向に
移動されることにより、天板部122に配設された装着
センサ131は、フレーム86内にテープカートリッジ
1が装着されたことを検出する。このとき、フレーム8
6の側壁93に配設されているカートリッジロック部材
108がカートリッジ本体2の係合凹部に係合され、カ
ートリッジ本体2がフレーム86内に保持される。ま
た、フレーム86の側壁92に形成されたリールロック
解除部材17が、カートリッジ本体2に形成されたリー
ルロック解除部材進入溝8内に進入し、カートリッジ本
体2を閉塞していたシャッタ部材12を押圧して、リー
ルロック11をテープリール10のロックを解除する図
4中矢印B方向に回動させる。
【0106】装着センサ131がテープカートリッジ1
の装着を検出すると、図示しない駆動機構により、フレ
ーム86に架け渡されている回転軸105が回転駆動さ
れ、スライド板88が図14中矢印D方向に移動する。
これにより、リール駆動部規制板87は、スライド突起
115,116がスライド板88のスライド溝114を
上昇され、フレーム86に近接する。リール駆動部規制
板87がフレーム86に近接されることにより、リール
駆動部110は、テープリール10に係合し、また、リ
ール駆動部規制板87の識別突起132及び位置決め突
起133がカートリッジ本体2内に挿入する。
【0107】そして、テープ引出部材150が係合部4
7内に挿入されると、モータ125により、移動機構1
40が巻取リール74側に移動し始める。このとき、テ
ープ引出部材150の押圧部156への押圧力が解か
れ、係合軸152は、図12の破線で示すように、上方
へ弾性復帰され、フランジ153がリーダブロック14
の位置決め段部50に挿入されるとともに、フランジ1
53に形成された面取部153aが回転規制部51に突
き当てられることにより、リーダブロック14と係合す
る。
【0108】移動機構140が巻取リール74側に搬送
される途中では、テープ引出部材150は、押圧部15
6に形成されたロック解除防止板157が、カム溝14
3に沿って膨出して形成されたガイド凹部139上に張
り出しているため、誤って押圧部156が押下され、リ
ーダブロック14との係合が外れることが防止されてい
る。また、係合軸152は、フランジ153に形成され
た面取部153aがリーダブロック14の回転規制部5
1と突き当てられているため、リーダブロック14の位
置決めが図られ、搬送中における遊動が防止されてい
る。
【0109】移動機構140が巻取リール74に移動さ
れ、リーダブロック14が巻取リール74の挿入口より
リール中心に挿入されると、テープ引出部材150は、
係合解除レバー163によりリーダブロック14との係
合が解除される。
【0110】その後、テープカートリッジ1と巻取リー
ル74の間に亘って配設された磁気テープ9は、回転磁
気ヘッド装置73の両側に移動可能に配設されたローデ
ィングピンにガイドされ、略M字状に回転磁気ヘッド装
置73に摺接される。
【0111】磁気テープ9を巻き戻す場合も、リーダブ
ロック14は、上記と同様にテープ引出部材150によ
り係合され、移動機構140が移動されることによりカ
ートリッジ本体2内に搬送される。なお、リーダブロッ
ク14は、カートリッジ本体2内に収納されたとき、リ
ーダブロック14に形成された位置決め溝53及び係止
凹部55にカートリッジ本体2内に形成されている位置
決め凸部及び係止凸部16aが係合されることにより、
カートリッジ本体2内での位置決めが図られ、がたつき
が防止される。
【0112】テープカートリッジ1をドライブ装置70
から排出する場合は、図示しないモータにより、フレー
ム86の両側板92,93間に架け渡されている回転軸
105が回転駆動され、スライド板88が図14及び図
16中反矢印D方向に移動する。これにより、リール駆
動部規制板87は、スライド溝114に挿通されたリー
ル駆動部規制板87のスライド突起115,116がス
ライド溝114の傾斜面部118を下降するためフレー
ム86より離間し、リール駆動部規制板87の主面部1
09に押圧されたリール駆動部110がテープリール1
0から退避する。また、リール駆動部規制板87に設け
られた識別突起132及び位置決め突起133も同様に
カートリッジ本体2内より退避する。
【0113】そして、図示しない回動部材によりカート
リッジロック部材108の回動ピン108dが押され、
ロックアーム108bが捻りコイルバネの付勢力に対抗
して図14中反矢印E方向に回動され係止部108aが
テープカートリッジ1の係止凹部より排出される。これ
により、フレーム86に装着されたテープカートリッジ
1は、付勢板123に係止された引っ張りコイルバネ1
28の付勢力により突き当て板130aに押圧され、カ
ートリッジ装着機構72より排出される。
【0114】排出されたテープカートリッジ1は、カー
トリッジ装着機構72より排出されることにより、リー
ルロック解除部材17がリールロック解除部材進入溝8
より退避するため、シャッタ部材12がシャッタ配設孔
8aを閉塞し、非使用時においてカートリッジ本体2内
に塵埃等が進入することを防止することができるととも
に、リールロック11がテープリール10に係合し、テ
ープリール10の遊動を防止することができる。
【0115】
【発明の効果】以上のように、本発明が適用されたテー
プカートリッジによれば、リールロックと当接され、ド
ライブ装置側に設けられたリールロック解除部材に押圧
されることにより、リールロックとテープリールとの係
合を解除するシャッタ部材を備えるため、テープカート
リッジの非使用時においては、リールロックに付勢され
てシャッタ部材がリールロック解除部材進入溝内を閉塞
するため、塵埃等がカートリッジ本体内に進入すること
を防止することができる。
【0116】また、このリールロック解除部材進入溝を
カートリッジ本体の厚さ方向の一方に偏倚して形成する
ことにより、テープカートリッジがドライブ装置内に誤
挿入され場合に、リールロック解除部材がリールロック
解除部材進入溝に進入されず、テープカートリッジがド
ライブ装置内に装着されない。したがって、テープカー
トリッジが誤挿入されたことを容易に判別でき、誤挿入
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用されるテープカートリッジを示す
斜視図である。
【図2】本発明に適用されるテープカートリッジの上面
側を示す斜視図である。
【図3】本発明に適用されるテープカートリッジの下面
側を示す斜視図である。
【図4】本発明に適用されるテープカートリッジのシャ
ッタ部及びリールロックを示す斜視図である。
【図5】ドライブ装置に誤挿入された本発明に適用され
るテープカートリッジを示す斜視図である。
【図6】本発明に適用されるテープカートリッジのテー
プ引出孔の一部上面を示す平面図である。
【図7】リールロックを示す斜視図である。
【図8】テープリールがリールロックに係合されている
テープカートリッジを示す平面図である。
【図9】テープリールがリールロックに係合されていな
いテープカートリッジを示す平面図である。
【図10】リーダブロックの上面側斜視図である。
【図11】リーダブロックの下面側斜視図である。
【図12】係合軸とリーダブロックとが係合される様子
を示す断面図である。
【図13】本発明に適用されるドライブ装置の一部を示
す要部平面図である。
【図14】カートリッジ装着機構の分解斜視図である。
【図15】カートリッジ装着機構の背面側斜視図であ
る。
【図16】スライド板がスライドされることによりリー
ル駆動部規制板が近接するフレームを示す斜視図であ
る。
【図17】プレートの下面側を示す斜視図である。
【図18】プレート上に配設された搬送部を示す斜視図
である。
【図19】搬送部を示す斜視図である。
【図20】テープ引出部材の押圧部が上方に付勢された
摺動プレートを示す斜視図である。
【図21】テープ引出部材の押圧部が下方に押下された
摺動プレートを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 テープカートリッジ、2 カートリッジ本体、8
リールロック解除部材進入溝、8a シャッタ配設孔、
9 磁気テープ、10 テープリール、11 リールロ
ック、12 シャッタ部材、14 リーダブロック、1
5 テープ引出孔、16 係止凸部、17 リールロッ
ク解除部材、24 リールハブ、25 リールフラン
ジ、47 係合溝部、48,49係合段部、50 位置
決め段部、51 回転規制部、53,54 位置決め
溝、55,56 係止凹部、70 ドライブ装置、72
カートリッジ装着機構、73 回転磁気ヘッド装置、
74 巻取リール、75 搬送機構、86 フレーム、
87 リール駆動部規制板、88スライド板、89 天
板、108 カートリッジロック部材、110 リール
駆動部、114 スライド溝、115,116スライド
突起、118 傾斜面部、123 付勢板、130a
突き当て板、135 搬送部、137 プレート、13
8 ガイド軸、139 ガイド凹部、139a、ガイド
板、140 移動機構、143 カム溝、144 プレ
ート、146 ガイド部材、148 ガイドレール、1
49 フランジ部、150 テープ引出部材、151
スリーブ、152 係合軸、153 フランジ、153
a 面取部、156 押圧部、157 ロック解除防止
板、158 ガイド溝、159 回転ガイド体、16
5,166 カム部材、167,168 ローラ、17
0 保持体、172 タイミングベルト、173歯車機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加納 安章 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 三谷 篤司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略中央部にドライブ装置側に設けられた
    リール駆動部が挿通される駆動軸挿通孔が形成されたカ
    ートリッジ本体と、 情報信号が記録されるテープ状の磁気記録媒体が巻装さ
    れているリールハブと該リールハブの上下端部に設けら
    れ外周部に係合部が形成されているフランジとを有し、
    該リールハブの底部が上記駆動軸挿通孔より外部に臨ま
    され、上記カートリッジ本体内に回転可能に配設される
    テープリールと、 上記フランジの係合部に係合されることにより上記磁気
    記録媒体が巻装されたテープリールの遊動を防止するリ
    ールロック部材と、 上記カートリッジ本体のドライブ装置への挿入方向の少
    なくともいずれか一方の側面に、ドライブ装置への挿入
    端側が開放して設けられ、ドライブ装置側の上記リール
    ロックと上記フランジとの係合を解除するリールロック
    解除部材が進入されるリールロック解除部材進入溝と、 上記リールロック解除部材侵入溝を閉塞するとともに上
    記リールロックと当接され、上記リールロック解除部材
    に押圧されることにより上記リールロックとフランジと
    の係合を解除するシャッタ部材とを備えるテープカート
    リッジ。
  2. 【請求項2】 上記リールロック解除部材進入溝は、カ
    ートリッジ本体の厚さ方向の一方に偏倚して形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のテープカートリッ
    ジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008103056A (ja) * 2006-09-19 2008-05-01 Hitachi Maxell Ltd 単リール型のテープカートリッジ、およびテープドライブ
JP2011227993A (ja) * 2006-09-19 2011-11-10 Hitachi Maxell Ltd 単リール型のテープカートリッジ

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