JP2002236083A - 混合気体の測定方法および測定装置 - Google Patents

混合気体の測定方法および測定装置

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JP2002236083A JP2001030589A JP2001030589A JP2002236083A JP 2002236083 A JP2002236083 A JP 2002236083A JP 2001030589 A JP2001030589 A JP 2001030589A JP 2001030589 A JP2001030589 A JP 2001030589A JP 2002236083 A JP2002236083 A JP 2002236083A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混合気体の混合比をイオン化法で測定するの
では、生成した気体分子のイオンの数と該気体分子数が
一致しないことがあり、測定精度が劣る。 【解決手段】 ヘリウムガスを導入した容器1内に混合
気体を導入し、容器内に導入された混合気体を冷凍機3
とターゲット2で冷却して凝縮させ、凝縮した液体また
は固体を昇温用ヒータ4で徐々に昇温させて各気体を個
別に気化させ、圧力計で容器内の圧力を測定し、容器の
体積を比例定数とし、各気体が個別に気化したときの容
器内の圧力変化分の積によって各々の気体の絶対量を求
め、各絶対量の比から混合比を求める。容器内の排気速
度を比例定数とし、各気体が個別に気化し始めたときか
ら気化終了までの時間におけるた容器内の圧力変化の積
分によって各々の気体の絶対量を求め、各絶対量の比か
ら混合比を求めることも含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、任意の気体からな
る混合気体の混合比、さらにそれぞれの絶対量を測定す
る方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2種類以上の気体からなる混合気
体の混合比を求めるに際して、例えば、混合気体をイオ
ン化して質量分離し、おのおののイオンの生成数を測定
する方法あるいは適当な光源を用いて混合ガスによる吸
収スペクトルを測定する方法などが知られている。
【0003】前者の代表例として四重極質量分析計があ
る。この方法では、四重極部に印加する電圧を固定、変
化させることにより、分子の質量数に応じたスペクトル
が得られ、一回の測定で全ての質量成分を検知できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような混合比の測
定に際して一般に用いられている測定方法は、気体分子
の物理化学的特性を用いた間接的な方法で、圧力比とい
う気体の分子数を直接反映した物理量を測定する方法で
はなかった。
【0005】そのため、例えば上記のようにイオン化を
用いて測定する方法では、気体分子の解離が避けられ
ず、生成した気体分子のイオンの数と該気体分子数が一
致しないことがある。
【0006】例えば、オゾン分子などが含まれる混合気
体で見られる。また、一種類の気体に対して複数の質量
数に信号が割れて現れたり(クラッキングパターン、例
えばメタンでは質量数12,13,14,15,16,
17に信号が現れる)、ガス種により感度が異なる、質
量数が同じ気体は分離が難しい(例えば窒素と一酸化炭
素)等によりガス組成を定量的に導き出すのは多くの場
合困難である。
【0007】一方吸収スペクトルを測定した場合、用い
た波長領域で全ての気体の吸収係数が有限でない限り、
複数の気体の分子数比を定量的に精度良く求めることは
できない。
【0008】本発明の目的は、上記の課題を解決した混
合気体の測定方法およびその測定装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、混合気体に含
まれるおのおのの気体の凝固点、沸点、およびそれらの
間の温度における蒸気圧の概算値が既知である場合に、
混合気体を全て凝縮(混合気体に含まれる全てのガスを
蒸気圧が十分に低い固体状態に固化または蒸気圧が十分
に低い液体状態に液化)し、その後に温度を適当な速度
で上昇させることで蒸気圧温度が異なる気体毎に気化さ
せ、このときの容器内の圧力変化から混合気体の絶対量
さらには混合比を求めるようにしたものである。
【0010】また、本発明は、混合気体のうち凝縮温度
が最低の気体を除く全ての気体を凝縮し、凝縮温度が最
低の気体については混合気体の導入時の圧力上昇と容器
体積との積により、または圧力と排気速度との積により
その絶対量を求め、他の気体については凝縮後に温度を
上昇させることで蒸気圧温度が異なる気体毎に気化さ
せ、このときの容器内の圧力変化から混合気体の絶対量
さらには混合比を求めるようにしたものである。
【0011】したがって、本発明は、以下の測定方法お
よび測定装置を特徴とする。
【0012】(方法の発明) (1)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合した混合気
体の各気体の絶対量を測定する方法であって、予め真空
に排気された容器または不活性ガスを導入した容器内に
前記混合気体を導入し、容器内に導入された混合気体を
冷却して凝縮させ、凝縮した液体または固体を徐々に昇
温させて各気体を個別に気化させ、容器の体積を比例定
数とし、各気体が個別に気化したときの容器内の圧力変
化分の積によって各々の気体の絶対量を求めることを特
徴とする。
【0013】(2)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混
合した混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であっ
て、予め真空に排気された容器または不活性ガスを導入
した容器内に前記混合気体を導入し、容器内に導入され
た混合気体のうち凝縮温度が最低の気体を除く全ての気
体を冷却して凝縮させ、凝縮温度が最低の気体について
は混合気体導入時の圧力上昇と容器体積との積によりそ
の絶対量を求め、他の気体については凝縮した液体また
は固体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化させ、容
器の体積を比例定数とし、各気体が個別に気化したとき
の容器内の圧力変化分の積によって各々の気体の絶対量
を求めることを特徴とする。
【0014】(3)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混
合した混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であっ
て、一定の排気速度で排気される容器内に前記混合気体
を導入し、容器内に導入された混合気体を冷却して凝縮
させ、凝縮した液体または固体を徐々に昇温させて各気
体を個別に気化させ、前記排気速度を比例定数とし、各
気体が個別に気化し始めたときから気化終了までの時間
における容器内の圧力変化の積分によって各々の気体の
絶対量を求めることを特徴とする。
【0015】(4)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混
合した混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であっ
て、一定の排気速度で排気される容器内に前記混合気体
を導入し、容器内に導入された混合気体のうち凝縮温度
が最低の気体を除く全ての気体を冷却して凝縮させ、凝
縮温度が最低の気体については混合気体導入時の圧力上
昇と容器体積との積によりその絶対量を求め、他の気体
については凝縮した液体または固体を徐々に昇温させて
各気体を個別に気化させ、前記排気速度を比例定数と
し、各気体が個別に気化し始めたときから気化終了まで
の時間における容器内の圧力変化の積分によって各々の
気体の絶対量を求めることを特徴とする。
【0016】(5)上記の(1)〜(4)の混合気体の
測定方法により各気体の絶対量を測定し、測定した各気
体の絶対量の比から、混合気体の混合比を求めることを
特徴とする。
【0017】(装置の発明) (6)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合した混合気
体の各気体の絶対量を測定する装置であって、予め真空
に排気された容器または不活性ガスを導入した容器内に
前記混合気体を導入する手段と、容器内に導入された混
合気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液体または固体を
徐々に昇温させて各気体を個別に気化させる温度調節手
段と、容器内の圧力を測定する圧力計と、容器の体積を
比例定数とし、各気体が個別に気化したときの容器内の
圧力変化分の積によって各々の気体の絶対量を求める演
算手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】(7)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混
合した混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であっ
て、予め真空に排気された容器または不活性ガスを導入
した容器内に前記混合気体を導入する手段と、容器内に
導入された混合気体のうち凝縮温度が最低の気体を除く
全ての気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液体または固
体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化させる温度調
節手段と、容器内の圧力を測定する圧力計と、凝縮温度
が最低の気体については混合気体導入時の圧力上昇と容
器体積との積によりその絶対量を求め、他の気体につい
ては容器の体積を比例定数とし、各気体が個別に気化し
たときの容器内の圧力変化分の積によって各々の気体の
絶対量を求める演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】(8)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混
合した混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であっ
て、容器内の気体を一定の排気速度で排気する真空ポン
プと、容器内に前記混合気体を導入する手段と、容器内
に導入された混合気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液
体または固体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化さ
せる温度調節手段と、容器内の圧力を測定する圧力計
と、前記排気速度を比例定数とし、各気体が個別に気化
し始めたときから気化終了までの時間におけるた容器内
の圧力変化の積分によって各々の気体の絶対量を求める
演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】(9)蒸気圧特性が互いに異なる気体が混
合した混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であっ
て、容器内の気体を一定の排気速度で排気する真空ポン
プと、容器内に前記混合気体を導入する手段と、容器内
に導入された混合気体のうち凝縮温度が最低の気体を除
く全ての気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液体または
固体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化させる温度
調節手段と、容器内の圧力を測定する圧力計と、凝縮温
度が最低の気体については混合気体導入時の圧力と排気
速度との積によりその絶対量を求め、他の気体について
は前記排気速度を比例定数とし、各気体が個別に気化し
始めたときから気化終了までの時間におけるた容器内の
圧力変化の積分によって各々の気体の絶対量を求める演
算手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】(10)上記の(6)〜(9)の混合気体
の測定装置により各気体の絶対量を測定し、測定した各
気体の絶対量の比から、混合気体の混合比を求める演算
手段を備えたことを特徴とする。
【0022】なお、前記凝縮した液体または固体の昇温
は、各気体が個別に気化するのに十分な時間で昇温させ
る方法または装置とするのが好ましい。
【0023】また、前記混合気体の凝縮は、容器内のガ
ス導入口近傍に熱伝導のよいターゲットを配置し、これ
を例えば冷凍機もしくは液体ヘリウム等の冷却手段で冷
却することにより行うことができる。
【0024】また、ターゲットとしては、例えば銅など
を用いることが好ましいが、室温の混合ガスが導入され
てきたときにターゲットに温度上昇がなく、冷凍した温
度と同じ温度に保たれる程度の冷凍手段との熱接触を保
つことのできる熱伝導性があれば種々の材質のものを用
いることができ、その配置も前記条件を満たしていれば
導入口近傍に限るものではない。
【0025】また、ターゲットの形状としては、大きな
表面積を確保するために、例えば円筒形とするなど、種
々の形状を採用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
実施形態を示す測定装置の構成図である。この測定装置
は、閉じた容器1内に混合気体を凝縮するためのターゲ
ット2を設ける。このターゲット2は、冷却手段として
の2段式冷凍機(または液体ヘリウムライン)3による
冷却および昇温手段としてのヒータ4による昇温を可能
にし、これら冷凍機3とヒータ4によってターゲットの
温度調節手段を構成する。
【0027】ターゲット2は、表面積の大きい面を持つ
形状(例えば円筒)にされ、また熱伝導のよい材質(例
えば銅)で形成されて容器内のガス導入口近傍に配置さ
れる。測定対象となる混合気体(混合ガス)は、ターゲ
ット2の表面を経て容器1内に導入されることで導入さ
れた混合気体のすべてが凝縮されることによりトラップ
されるようターゲット2の温度調整がされている。さら
に、容器1内の圧力は適当な圧力計(例えばバラトロン
あるいは水晶ゲージ)5によって常に計測可能にされ
る。
【0028】以上の装置による混合気体の混合比とおの
おのの気体の絶対量測定には、まず、容器1内は不活性
ガスで満たし、例えば適当な圧力にしたヘリウムガスで
満たしておく(例えば0.1気圧)。このとき、ターゲ
ット2は混合気体を凝縮できる温度4K程度に調節して
おく。
【0029】なお、容器1内はヘリウムガスに代えて真
空とすることでもよい。また、容器1の大きさは、混合
ガスの総量を導入した時の最終的な到達圧力を見積も
り、安全性および真空計の測定範囲から決定する。すな
わち、多量に混合ガスを導入する場合、あるいは高圧側
での圧力測定が困難な場合、あるいは混合ガスのうち高
圧で満たすと危険な場合は容器1を大きくする。逆に、
上記以外の場合で絶対量測定の感度を上げたい場合には
容器1を小さくする。
【0030】次に、混合気体は配管を経由して容器1内
のターゲット2面の近傍まで導入する。この導入によ
り、冷凍機3(または液体ヘリウムライン)によりヘリ
ウム以外の全てのガスをターゲット2上に凝縮(混合気
体に含まれる全てのガスを蒸気圧が十分に低い固体状態
に固化または蒸気圧が十分に低い液体状態に液化)させ
る。
【0031】その後、ヒータ4の運転によって、一定の
割合(K/min)でターゲット2の温度を上昇させ
る。ターゲット2の温度上昇(時間の経過)と共に、容
器1内では図2のように初期圧力P0からの圧力上昇が
見られる。図2では、混同気体の成分間で反応が起こら
ない場合を示し、圧力は存在気体の蒸気圧曲線に一致す
るはずであり、ある特定の気体Aが完全に気化したとき
は圧力P1で圧力上昇が止まり、さらに昇温させると気
体Bが気化を始め、その蒸気圧曲線に一致して圧力上昇
し、圧力P2で圧力上昇が止まる。
【0032】このとき、到達圧力と初期圧力の差に容器
の体積を掛けることで、下記の演算により気体の絶対量
を求めることができる。さらに、これら絶対量から混合
比を求めることができる。式中のVは容器1の体積であ
る。
【0033】
【数1】気体Aの絶対量=(P1−P0)×V 気体Bの絶対量=(P2−P1)×V 混合比=A/B なお、混合気体を凝縮させるのに、冷凍機もしくは液体
ヘリウム等の冷却手段で冷却しておくターゲットとして
は、例えば銅などを用いることが好ましいが、室温の混
合ガスが導入されてきたときにターゲットに温度上昇が
なく、冷凍した温度と同じ温度に保たれる程度の冷凍手
段との熱接触を保つことのできる熱伝導性があれば種々
の材質のものを用いることができ、その配置も前記条件
を満たしていれば導入口近傍に限るものではない。ま
た、ターゲットの形状としては、大きな表面積を確保す
るために、例えば円筒形とするなど、種々の形状を採用
することができる。
【0034】また、凝縮した液体または固体の昇温は、
各気体が個別に気化するのに十分な時間で昇温させるの
が好ましい。
【0035】(実施形態2)導入ガスが三種類以上の気
体からなりその間で反応性が高い場合、あるいは導入ガ
スの中で圧力が高くなると爆発性を持つような気体を含
んでいる場合は以下の方法で完全にそれぞれの絶対量を
求めることができる。
【0036】この測定装置を図3に示す。同図が図1と
異なる部分は、容器1には真空ポンプ6を設け、測定中
には容器内を真空ポンプ6で常に排気しておく点にあ
る。
【0037】以上の構成において、ターゲット2の温度
を上げていくとそれぞれの気体の蒸気庄に対応する圧力
Pの上昇の山が確認でき、それぞれの圧力上昇の山を時
間積分し、それにポンプの実効排気速度S(1/時間)
を掛けることにより各気体量を求めることができる。
【0038】図4を参照して、オゾンと酸素の混合ガス
の場合の絶対量の求め方を説明する。オゾンと酸素の蒸
気圧曲線は既知であり、融点はオゾンが80K、酸素が
55K、沸点はオゾンが161K、酸素が90Kであ
る。図4は、この混合気体の凝縮温度を30K、排気速
度Sは200リットル/秒としてターゲット温度を上昇
させた場合の圧力Pの変化をイオンゲージで測定した結
果である。
【0039】このときの酸素の絶対量測定は、下記に演
算式を示すように、酸素が気化し始める温度(ターゲッ
トが30K)の時刻t1から、酸素の気化が終了する温
度(ターゲットが50K)の時刻t2までの圧力Pをそ
のときの排気速度Sを定数として積分することで求める
ことができる。同様に、オゾンの絶対量測定には、それ
が気化し始める時刻t3から気化終了時刻t4までの圧
力Pの積分で求めることができる。
【0040】
【数2】
【0041】本実施形態による測定方法および装置によ
れば、蒸気圧の高い成分から順番に圧力変化を計測しつ
つ排気(容器から排除)していくため、気体間で反応性
が高い場合、ガス構成が複雑な場合などには実施形態1
の方法に比べて優れる。
【0042】なお、実施形態1、2で説明したように、
全てのガスをトラップできる温度に冷却することが好ま
しいが、トラップされる温度が最低のガスはトラップし
なくても、排気していない場合にはガスを導入している
ときの圧力上昇と容器体積の積により、排気している場
合には導入の際の圧力と排気速度の積により、その絶対
量を求めることができるので、測定対象となるガスのト
ラップ温度を考慮し、必要に応じて冷凍機等の冷却手段
に要求される能力を下げることも可能である。
【0043】以上のように、本発明によれば、任意の気
体からなる混合気体の各気体の絶対量および混合比を測
定することが可能であり、特に反応性の高いガス、例え
ばオゾン、半導体酸窒化用に用いられるNXYとN
X、例えばNO2とNOとの混合ガス、半導体エッチン
グ用の塩素系ガスと塩素等の反応性の高いガスについて
は、一度凝縮することで安全に測定を行うことができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、混合気
体を全て凝縮し、その後に温度を適当な速度で上昇させ
ることで蒸気圧温度が異なる気体毎に気化させ、このと
きの容器内の圧力変化から混合気体の混合比および絶対
量を求めるようにしたため、任意の混合気体の混合比お
よび絶対量を測定できる。
【0045】また、凝縮温度が最低のガスを除く全ての
ガスを凝縮とその後の気化による測定をし、凝縮温度が
最低のガスについてはそのときの圧力上昇と容器体積の
積や、圧力と排気速度の積によりその絶対量を求めるよ
うにすれば、冷凍機等の冷却手段に要求される能力を下
げることができる。
【0046】また、圧力計はダイナミックレンジが広い
ため(イオンゲージの場合5桁以上)混合比が桁で異な
る場合でも正確に絶対量を求めることができる。さら
に、気体状態のままでは不安定なとき、あるいは反応性
が高いときでも、凝縮状態にすることにより安定状態に
できる。また、混合気体のうち一部の成分が未知である
ときでも、既知の気体の蒸気圧曲線を分離することによ
り、残りのガス種の決定および絶対量の決定が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す装置構成図。
【図2】混合気体間で反応がない場合の温度−圧力測定
例。
【図3】本発明の実施形態2を示す装置構成図。
【図4】実施形態2における温度−圧力測定例。
【符号の説明】
1…容器 2…ターゲット 3…冷凍機 4…昇温用ヒータ 5…圧力計 6…真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒河 明 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 経済産 業省 産業技術総合研究所 電子技術総合 研究所内 (72)発明者 西口 哲也 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であって、 予め真空に排気された容器または不活性ガスを導入した
    容器内に前記混合気体を導入し、容器内に導入された混
    合気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液体または固体を
    徐々に昇温させて各気体を個別に気化させ、容器の体積
    を比例定数とし、各気体が個別に気化したときの容器内
    の圧力変化分の積によって各々の気体の絶対量を求める
    ことを特徴とする混合気体の測定方法。
  2. 【請求項2】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であって、 予め真空に排気された容器または不活性ガスを導入した
    容器内に前記混合気体を導入し、容器内に導入された混
    合気体のうち凝縮温度が最低の気体を除く全ての気体を
    冷却して凝縮させ、凝縮温度が最低の気体については混
    合気体導入時の圧力上昇と容器体積との積によりその絶
    対量を求め、他の気体については凝縮した液体または固
    体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化させ、容器の
    体積を比例定数とし、各気体が個別に気化したときの容
    器内の圧力変化分の積によって各々の気体の絶対量を求
    めることを特徴とする混合気体の測定方法。
  3. 【請求項3】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であって、 一定の排気速度で排気される容器内に前記混合気体を導
    入し、容器内に導入された混合気体を冷却して凝縮さ
    せ、凝縮した液体または固体を徐々に昇温させて各気体
    を個別に気化させ、前記排気速度を比例定数とし、各気
    体が個別に気化し始めたときから気化終了までの時間に
    おける容器内の圧力変化の積分によって各々の気体の絶
    対量を求めることを特徴とする混合気体の測定方法。
  4. 【請求項4】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する方法であって、 一定の排気速度で排気される容器内に前記混合気体を導
    入し、容器内に導入された混合気体のうち凝縮温度が最
    低の気体を除く全ての気体を冷却して凝縮させ、凝縮温
    度が最低の気体については混合気体導入時の圧力上昇と
    容器体積との積によりその絶対量を求め、他の気体につ
    いては凝縮した液体または固体を徐々に昇温させて各気
    体を個別に気化させ、前記排気速度を比例定数とし、各
    気体が個別に気化し始めたときから気化終了までの時間
    における容器内の圧力変化の積分によって各々の気体の
    絶対量を求めることを特徴とする混合気体の測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の混合気体の測定方法によ
    り各気体の絶対量を測定し、測定した各気体の絶対量の
    比から、混合気体の混合比を求めることを特徴とする混
    合気体の測定方法。
  6. 【請求項6】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であって、 予め真空に排気された容器または不活性ガスを導入した
    容器内に前記混合気体を導入する手段と、 容器内に導入された混合気体を冷却して凝縮させ、凝縮
    した液体または固体を徐々に昇温させて各気体を個別に
    気化させる温度調節手段と、 容器内の圧力を測定する圧力計と、 容器の体積を比例定数とし、各気体が個別に気化したと
    きの容器内の圧力変化分の積によって各々の気体の絶対
    量を求める演算手段とを備えたことを特徴とする混合気
    体の測定装置。
  7. 【請求項7】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であって、 予め真空に排気された容器または不活性ガスを導入した
    容器内に前記混合気体を導入する手段と、 容器内に導入された混合気体のうち凝縮温度が最低の気
    体を除く全ての気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液体
    または固体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化させ
    る温度調節手段と、 容器内の圧力を測定する圧力計と、 凝縮温度が最低の気体については混合気体導入時の圧力
    上昇と容器体積との積によりその絶対量を求め、他の気
    体については容器の体積を比例定数とし、各気体が個別
    に気化したときの容器内の圧力変化分の積によって各々
    の気体の絶対量を求める演算手段とを備えたことを特徴
    とする混合気体の測定装置。
  8. 【請求項8】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であって、 容器内の気体を一定の排気速度で排気する真空ポンプ
    と、 容器内に前記混合気体を導入する手段と、 容器内に導入された混合気体を冷却して凝縮させ、凝縮
    した液体または固体を徐々に昇温させて各気体を個別に
    気化させる温度調節手段と、 容器内の圧力を測定する圧力計と、 前記排気速度を比例定数とし、各気体が個別に気化し始
    めたときから気化終了までの時間におけるた容器内の圧
    力変化の積分によって各々の気体の絶対量を求める演算
    手段とを備えたことを特徴とする混合気体の測定装置。
  9. 【請求項9】 蒸気圧特性が互いに異なる気体が混合し
    た混合気体の各気体の絶対量を測定する装置であって、 容器内の気体を一定の排気速度で排気する真空ポンプ
    と、 容器内に前記混合気体を導入する手段と、 容器内に導入された混合気体のうち凝縮温度が最低の気
    体を除く全ての気体を冷却して凝縮させ、凝縮した液体
    または固体を徐々に昇温させて各気体を個別に気化させ
    る温度調節手段と、 容器内の圧力を測定する圧力計と、 凝縮温度が最低の気体については混合気体導入時の圧力
    と排気速度との積によりその絶対量を求め、他の気体に
    ついては前記排気速度を比例定数とし、各気体が個別に
    気化し始めたときから気化終了までの時間におけるた容
    器内の圧力変化の積分によって各々の気体の絶対量を求
    める演算手段とを備えたことを特徴とする混合気体の測
    定装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9の混合気体の測定装置に
    より各気体の絶対量を測定し、測定した各気体の絶対量
    の比から、混合気体の混合比を求める演算手段を備えた
    ことを特徴とする混合気体の測定装置。
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