JP2002235767A - 摺動式等速ジョイント - Google Patents

摺動式等速ジョイント

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JP2002235767A
JP2002235767A JP2001035574A JP2001035574A JP2002235767A JP 2002235767 A JP2002235767 A JP 2002235767A JP 2001035574 A JP2001035574 A JP 2001035574A JP 2001035574 A JP2001035574 A JP 2001035574A JP 2002235767 A JP2002235767 A JP 2002235767A
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ring member
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movable shaft
sliding
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JP2001035574A
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Koichiro Ono
浩一郎 小野
Takayuki Yokota
貴之 横田
Yasuro Izumi
安郎 和泉
Hirobumi Ara
博文 荒
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コストアップを抑制すると共に、2軸間の微小
作動角領域においてもローラの中心をジョイントの二等
分面上に精度良く位置させることを可能とすることによ
り、2軸間の微小作動角領域においても振動を確実に抑
制することができる摺動式等速ジョイントの提供。 【解決手段】一方の回転軸1に連結されていて内周面に
円周方向等間隔のもとに3つの軸方向溝31を備えた外
輪部材3と、もう一方の回転軸2に連結されていて外輪
部際3の内部に収容される内輪部材4と、内輪部材4の
外周面に軸方向溝31と同数で円周方向等間隔のもとに
軸方向揺動自在に枢支されたトルク伝達用可動軸部材5
とを備え、各可動軸部材5には各軸方向溝31に沿って
回転移動可能は球面ローラ51が可動軸部材5に対し軸
方向移動可能な状態に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、主に自動車の動
力伝達系において用いられる摺動式等速ジョイントに関
する。
【0002】
【従来の技術】 従来のこの種の摺動式等速ジョイント
としては、例えば、特開2000−27881号公報に
記載された摺動式等速ジョイントが開示されている。即
ち、この従来例の摺動式等速ジョイントは、図11
(A)、(B)に示すように、内周面に円周方向等分位
置に軸方向に延びるトラック溝101を備えた外輪部材
102と、外周面に円周方向等分位置に軸方向に延びる
トラック溝103を備えた内輪部材104と、内・外輪
部材102、104のトラック溝101、103に介在
するトルク伝達部105とを有し、トルク伝達部105
を、ギヤ部106を備えたジャーナル部材107と、ジ
ャーナル部材107に回転自在に担持されたローラ10
8とで構成し、ローラ108を外輪部材102のトラッ
ク溝102に収容させ、内輪部材104のトラック溝1
03の底面にギヤ部109を設けると共にジャーナル部
材107のギヤ部106を内輪部材104のギヤ部10
9と噛み合わせることによりジャーナル部材107が内
輪部材104に対して傾くことを可能にした構造となっ
ている。即ち、従来例では、両ギヤ部106、109の
噛み合いによりジョイントが作動角をとるとジャーナル
部材107が内輪部材104に対して傾くことにより、
ローラ108の中心をジョイントの二等分面上に保持さ
せることができ、これにより、振動発生の少ない4脚で
の摺動式等速ジョイントが成立する。また、トルク伝達
部105に相当する3本のジャーナル部分が内輪部材1
04側に固定された旧来のトリポード型摺動式等速ジョ
イントにおいて構造上不可避の問題点であった所謂、偏
芯振れ回りより発生する振動を低減させることができる
ようになるというものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来
例の摺動式等速ジョイントにあっては、ジョイントが作
動角をとった時に両ギヤ106、109の噛み合いによ
ってジャーナル部材107が内輪部材104に対して傾
くことを可能にした構造であったため、以下に述べるよ
うな問題点があった。即ち、ギヤ機構は製造コストが高
く付くと共に、ギヤ機構にはバックラッシュが存在する
ため、両ギヤ106、109間にがたつきが発生し、こ
のため、特に、2軸間の微小作動角領域においてはロー
ラ108の中心をジョイントの二等分面上に精度良く位
置させることができなくなる虞がある。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、コストアップを抑制すると共に、2軸
間の微小作動角領域においてもローラの中心をジョイン
トの二等分面上に精度良く位置させることを可能とする
ことにより、2軸間の微小作動角領域においても振動を
確実に抑制することができる摺動式等速ジョイントを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ために、本発明請求項1記載の摺動式等速ジョイント
は、連結すべき2軸の一方の軸に連結されていて内周面
に円周方向等間隔のもとに複数の軸方向溝を備えた外輪
部材と、前記2軸のもう一方の軸に連結されていて前記
外輪部材の内部に収容される内輪部材と、該内輪部材の
外周面に前記軸方向溝と同数で円周方向等間隔のもとに
軸方向揺動自在に枢支されたトルク伝達用可動軸部材と
を備え、前記各可動軸部材には前記各軸方向溝に沿って
移動可能な軸受部材が少なくとも前記内輪部材に対し半
径方向移動可能な状態に設けられている手段とした。
【0006】請求項2記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1記載の摺動式等速ジョイントにおいて、摺動式
等速ジョイントは前記軸方向溝およびトルク伝達用可動
軸部材が3本のトリポード型である手段とした。
【0007】請求項3記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1または2に記載の摺動式等速ジョイントにおい
て、前記軸受部材は軸方向溝に沿って回転移動可能であ
り前記内輪部材の回転中心から各可動軸部材の枢支点ま
での距離と該枢支点から軸受部材の回転中心までの距離
が同一に形成されている手段とした。
【0008】請求項4記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1〜3のいずれかに記載の摺動式等速ジョイント
において、前記各可動軸部材の外周端部には各軸方向溝
の底面に沿って摺接することにより軸受部材の傾きを防
止する傾き防止部材が設けられている手段とした。
【0009】請求項5記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1〜3のいずれかに記載の摺動式等速ジョイント
において、前記各軸方向溝には各軸受部材が摺接するこ
とで軸受部材の傾きを防止する案内面が形成されている
手段とした。
【0010】
【作用】 この発明請求項1記載の摺動式等速ジョイン
トでは、上述のように、トルク伝達用可動軸部材が内輪
部材の外周面位置で軸方向揺動自在に枢支されているた
め、ジョイントが作動角をとった状態でトルクを伝達す
る時、外輪部材側では各軸受部材が各軸方向溝に沿って
回転移動し、内輪部材側では各可動軸部材が内輪部材に
対しその枢支部を中心として軸方向に揺動することによ
り、各可動軸部材および軸受部材の軸心線方向と外輪部
材の軸線方向との直交状態がほぼ維持された状態とな
る。以上のように、ジョイントが作動角をとった状態に
おいても、外輪部材の軸線方向と軸受部材の軸線方向と
の直交状態がほぼ維持されるため、軸受部材の中心がほ
ぼジョイントの二等分面上に保持された状態となり、所
謂、偏芯振れ回りにより振動を抑えることができる。ま
た、枢支構造のため、従来のギヤ式に比べ、製造コスト
を低減できると共に、内輪部材と可動軸部材との間にが
たつきを発生させることがないので、2軸間の微小作動
角領域においても軸受部材の中心をジョイントの二等分
面上に精度良く位置させることが可能となり、これによ
り、2軸間の微小作動角領域においても振動を確実に抑
制することができるようになる。
【0011】請求項2記載の摺動式等速ジョイントは、
上述のように、請求項1記載の摺動式等速ジョイント
を、軸方向溝およびトルク伝達用可動軸部材が3本で特
に振動を発生させ易いトリポード型に適用することによ
り、前記二等分面が有利に得られ、これにより、振動を
有効に低減できるようになる。
【0012】請求項3記載の摺動式等速ジョイントで
は、上述のように、内輪部材の回転中心から各可動軸部
材の枢支点までの距離と該枢支点から軸受部材の回転中
心までの距離が同一に形成されることで、前記二等分面
が確実に得られるようになる。
【0013】請求項4記載の摺動式等速ジョイントで
は、各可動軸部材の外周端部に設けられた傾き防止部材
が各軸方向溝の底面に沿って摺接することにより、軸受
部材の傾きが防止され、これにより、各可動軸部材およ
び軸受部材の軸心線方向と軸線方向との直交状態がほぼ
維持された状態となる。従って、二等分面が確実に得ら
れ振動を最小限に抑えることが可能になる。
【0014】請求項5記載の摺動式等速ジョイントで
は、各軸方向溝に形成された案内面に沿って軸受部材が
摺接することにより、軸受部材の傾きが防止され、これ
により、各可動軸部材および軸受部材の軸心線方向が外
輪部材の軸線方向との直交状態が確実に維持された状態
となる。従って、特別な部材を追加することなしに、二
等分面が確実に得られ振動を最小限に抑えることが可能
になる。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。 (発明の実施の形態1)まず、本発明の実施の形態1の
構成を図1に基づいて説明する。
【0016】図1は、発明の実施の形態1の摺動式等速
ジョイントを示す一部切欠正面図、図2は作動角0°状
態の図1のII−II線における縦断面図、図3は作動角6
°状態の縦断面図であり、これらの図に示すように、こ
の発明の実施の形態1の摺動式等速ジョイントは、連結
すべき2軸のうちの一方の回転軸1と結合する外輪部材
3と、もう一方の回転軸2と結合する内輪部材4と、外
輪部材3と内輪部材4との間に介在されるトルク伝達用
可動軸部材5とを主な構成として備えている。
【0017】前記外輪部材3は中空で、円筒状内周面の
円周方向三等分位置に軸方向溝31、31、31が形成
されている。前記内輪部材4は、回転軸2の端部にスプ
ライン結合されると共に、Cリング21により位置決め
されていて、外輪部材3の中空部内に収容配置されてい
る。そして、この内輪部材4の外周面には、外輪部材3
の軸方向溝31と同数で円周方向三等分位置に軸方向に
一対の枢支壁41、41を備えた装着溝42が形成され
ている。
【0018】前記トルク伝達用可動軸部材5は、外輪部
材3と内輪部材4との間に介在してトルクを伝達するも
ので、その外周に球面ローラ(軸受部材)51が針状コ
ロ52を介して回転自在に設けられると共に、可動軸部
材5の内周端部側が内輪部材4の各装着溝42内におい
て両枢支壁41、41に軸支された枢軸43により軸方
向揺動可能に枢支されている。なお、各球面ローラ51
の曲率中心は、該球面ローラ51の回転中心Oと一致し
ている。
【0019】前記各球面ローラ51は、各軸方向溝31
に沿って回転移動可能な状態に収容配置されると共に、
各可動軸部材5の外周端部側には、その外周面が各軸方
向溝31の底面に沿って摺接することにより球面ローラ
51の傾きを防止する軸方向に長いヘッド(傾き防止部
材)53が設けられている。なお、前記各球面ローラ5
1は、各可動軸部材5に対し軸方向移動が可能な状態に
設けられることにより、内輪部材4に対し半径方向移動
可能な状態に設けられている。
【0020】また、前記内輪部材4の回転中心Pから各
可動軸部材5の枢支点Qまでの距離L1と各枢支点Qか
ら各球面ローラ51の回転中心Oまでの距離L2が同一
に形成されている。
【0021】次に、この発明の実施の形態1の作用・効
果を説明する。この発明の実施の形態1の摺動式等速ジ
ョイントでは、上述のように、各トルク伝達用可動軸部
材5が内輪部材4の外周面位置で軸方向揺動自在に枢支
されているため、図3に示すように、ジョイントが作動
角θをとった状態でトルクを伝達する時、外輪部材3側
では各球面ローラ51が各軸方向溝31に沿って往復回
転移動し、内輪部材4側では各可動軸部材5が内輪部材
4に対しその枢支点Qを中心として軸方向に揺動するこ
とにより、各可動軸部材5および球面ローラ51の軸心
線方向が外輪部材の軸線方向に対しほぼ直交する状態に
維持された状態となる。
【0022】図4はジョイントが作動角θをとった状態
を示す模式図であり、この図において、内輪部材4の回
転中心Pから各可動軸部材5の枢支点Qまでの距離L1
と各枢支点Qから各球面ローラ51の回転中心Oまでの
距離L2が、この発明の実施の形態1におけるように同
一距離(L1=L2)に設定された時に、近似的に球面
ローラ51の回転中心Oがジョイントの二等分面(2軸
のなす作動角θを二等分する面)M上に配置された状態
(α=θ/2)となり、これにより、擬似等速ジョイン
トが成立した状態となる。
【0023】また、ジョイントが作動角θをとった状態
のトルク伝達において、各球面ローラ51が各軸方向溝
31に沿って回転移動する際に、各可動軸部材5の外周
端部に設けられたヘッド53が各軸方向溝31の底面に
沿って摺接することにより、球面ローラ51の傾きが防
止されるため、各可動軸部材5および球面ローラ51の
軸心線方向が外輪部材3の軸線方向に対する直交状態を
確実に維持された状態となり、これにより、擬似等速ジ
ョイントを確実に成立させることができる。
【0024】なお、微小作動角θ=3°の状態で、内輪
部材4の回転中心Pから各可動軸部材5の枢支点Qまで
の距離L1と各枢支点Qから各球面ローラ51の回転中
心Oまでの距離L2の比率を変化(L2mm/L1mm=0
/25、7.5/17.5、10/15、12.5/1
2.5)させた場合の、左右方向(作動角θ形成方向と
は直交する方向)の偏心振れ回りの測定結果を図5に、
また、上下方向(作動角θ形成方向)の偏心振れ回りの
測定結果を図6にそれぞれ示す。
【0025】また、図7は、作動角θを変化(0〜20
°)させた場合の前記両距離L1、L2の各比率(L2
mm/L1mm=7.5/17.5、10/15、12.5
/12.5)における球面ローラ51の回転中心Oの機
構的位置関係(α/θ)を示す特性図であり、この特性
図に示すように、両距離L1、L2を同一(12.5/
12.5)にすることによって、球面ローラ51の回転
中心Oを二等分面(α/θ=0.5)Mに配置させるこ
とができる。そして、以上のような揺動作動において、
枢支点Q部分にがたつきが生じることがないため、微小
作動角状態においても二等分面Mへの配置状態を確実に
維持させることができるようになる。
【0026】また、音振動レベルでみると、両距離L
1、L2の比率L2mm/L1mmが7.5/17の時に−
8dB、5、10/15の時に−14dB、12.5/1
2.5の時に−60dBとなるもので、両距離L1、L2
を同一(12.5/12.5)にすることによって、音
振動レベルを大幅に低減することができる。
【0027】以上詳細に説明したように、この発明の実
施の形態1の摺動式等速ジョイントにあっては、枢軸4
3による枢支構造のため、従来のギヤ式に比べ、製造コ
ストを低減できると共に、内輪部材4と可動軸部材5と
の間の枢支点Q部分にがたつきを発生させることがない
ので、2軸間の微小作動角領域においても球面ローラ5
1の回転中心をジョイントの二等分面M上に精度良く位
置させることが可能となり、これにより、2軸間の微小
作動角領域においても振動を確実に抑制することができ
るようになるという効果が得られる。なお、トルクを伝
達した際、トルクは枢支壁41を介して伝達されるた
め、枢軸43に過大なトルクが作用することがないの
で、細くすることも可能である。
【0028】また、特に、軸方向溝31およびトルク伝
達用可動軸部材5が3本で特に振動を発生させ易いトリ
ポード型に適用することにより、前記二等分面Mが有利
に得られ、これにより、振動を有効に低減できるように
なる。
【0029】また、各可動軸部材5の外周端部に設けら
れたヘッド53が各軸方向溝31の底面に沿って摺接す
ることにより、球面ローラ51の傾きが防止され、これ
により、各可動軸部材5および球面ローラ51の軸心線
方向が外輪部材3の軸線方向との直交状態が確実に維持
された状態となるため、二等分面が確実に得られ振動を
最小限に抑えることが可能になる。
【0030】(発明の実施の形態2)次に、発明の実施
の形態2の摺動式等速ジョイントについて説明する。な
お、この発明の実施の形態2の説明にあたっては、前記
発明の実施の形態1と同様の構成部分には同一の符号を
付けてその説明を省略し、相違点についてのみ説明す
る。
【0031】図8は発明の実施の形態2の摺動式等速ジ
ョイントを示す一部切欠正面図、図9は作動角0°状態
の図8の IIX−IIX 線における縦断面図、図10は作動
角6°状態の縦断面図であり、これらの図に示すよう
に、この発明の実施の形態2の摺動式等速ジョイント
は、前記発明の実施の形態1におけるヘッド53に代え
て、各軸方向溝31の底部側に各球面ローラ51の外周
側面が摺接することで球面ローラ51の傾きを防止する
案内面32、32が形成された構造としたものである。
【0032】即ち、各軸方向溝31に形成された両案内
面32、32に沿って各球面ローラ51が摺接すること
により、球面ローラ51の傾きが防止され、これによ
り、各可動軸部材5および球面ローラ51の軸心線方向
と外輪部材3の軸線方向との直交状態が確実に維持され
た状態となる。従って、特別な部材(ヘッド53)を追
加することなしに二等分面が確実に得られ、振動を最小
限に抑えることが可能になる。
【0033】以上発明の実施の形態を図面により説明し
たが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限ら
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
ける設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0034】例えば、発明の実施の形態では、軸方向溝
31およびトルク伝達用稼働部材5が3本で特に振れ回
りによる振動を発生させ易いトリポード型に適用した
が、4本以上のものにも適用することができる。
【0035】また、発明の実施の形態では、内輪部材4
の回転中心Pから各可動軸部材5の枢支点Qまでの距離
L1と各枢支点Qから各球面ローラ51の回転中心Oま
での距離L2を同一に形成した最適例を示したが、同一
でなくても所定の効果を得ることができる。また、軸受
部材を球面ローラに変えて、滑り軸受けを可動軸部材に
設けたり、可動軸部材と軸方向溝間にリニアベアリング
を設けてもよい。
【0036】また、発明の実施の形態1では傾き防止用
のヘッド53が設けられ、発明の実施の形態2では傾き
防止用の案内面32、32が設けられた例を示したが、
これらを備えなくても、所定の効果を得ることができ
る。
【0037】また、発明の実施の形態2では、傾き防止
用として球面ローラ51の外周側面に摺接する案内面3
2、32のみを形成したが、球面ローラ51の内周側面
に摺接する案内面を形成し、もしくは、球面ローラ51
の内・外両側面に共に摺接する状態で案内面を形成する
ようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明請求項
1記載の摺動式等速ジョイントでは、上述のように、連
結すべき2軸の一方の軸に連結されていて内周面に円周
方向等間隔のもとに複数の軸方向溝を備えた外輪部材
と、前記2軸のもう一方の軸に連結されていて前記外輪
部材の内部に収容される内輪部材と、該内輪部材の外周
面に前記軸方向溝と同数で円周方向等間隔のもとに軸方
向揺動自在に枢支されたトルク伝達用可動軸部材とを備
え、前記各可動軸部材には前記各軸方向溝に沿って移動
可能な軸受部材が少なくとも前記内輪部材に対し半径方
向移動可能な状態に設けられている手段としたことで、
ジョイントが作動角ととった状態で外輪部材の軸線方向
と軸受部材の軸線方向との直交状態がほぼ維持されるた
め、軸受部材の回転中心がほぼジョイントの二等分面上
に保持された状態となり、偏芯振れ回りによる振動を抑
えることができる。また、枢支構造のため、従来のギヤ
式に比べ、製造コストを低減できると共に、内輪部材と
可動軸部材との間にがたつきを発生させることがないの
で、2軸間の微小作動角領域においても軸受部材の中心
をジョイントの二等分面上に精度良く位置させることが
可能となり、これにより、2軸間の微小作動角領域にお
いても振動を確実に抑制することができるようになると
いう効果が得られる。
【0039】請求項2記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1に記載の摺動式等速ジョイントにおいて、摺動
式等速ジョイントは前記軸方向溝およびトルク伝達用可
動軸部材が3本のトリポード型である手段としたこと
で、軸方向溝およびトルク伝達用可動軸部材が3本で特
に振動を発生させ易いトリポード型において、前記二等
分面が有利に得られ、これにより、振動を有効に低減で
きるようになる。
【0040】請求項3記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1または2に記載の摺動式等速ジョイントにおい
て、前記軸受部材は軸方向溝に沿って回転移動可能であ
り前記内輪部材の回転中心から各可動軸部材の枢支点ま
での距離と該枢支点から軸受部材の回転中心までの距離
が同一に形成されている手段としたことで、前記二等分
面が確実に得られるようになる。
【0041】請求項4記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1〜3のいずれかに記載の摺動式等速ジョイント
において、前記各可動軸部材の外周端部には各軸方向溝
の底面に沿って摺接することにより軸受部材の傾きを防
止する傾き防止部材が設けられている手段としたこと
で、各可動軸部材および軸受部材の軸心線方向と外輪部
材の軸線方向との直交状態が確実に維持された状態とな
り、これにより、振動を最小限に抑えることが可能にな
る。
【0042】請求項5記載の摺動式等速ジョイントは、
請求項1〜3のいずれかに記載の摺動式等速ジョイント
において、前記各軸方向溝には各軸受部材が摺接するこ
とで軸受部材の傾きを防止する案内面が形成されている
手段としたことで、軸受部材の傾きが防止され、各可動
軸部材および軸受部材の軸心線方向と外輪部材の軸線方
向との直交状態が確実に維持された状態となり、これに
より、特別な部材を追加することなしに振動を最小限に
抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1摺動式等速ジョイントを示
す一部切欠正面図である。
【図2】作動角0°状態の図1のII−II線における縦断
面図である。
【図3】作動角6°状態の縦断面図である。
【図4】発明の実施の形態1の摺動式等速ジョイントに
おける作動角をとった状態を示す模式図である。
【図5】発明の実施の形態1の摺動式等速ジョイントを
含む左右方向(作動角形成方向とは直交する方向)の偏
心振れ回りの測定結果を示す図である。
【図6】発発明の実施の形態1の摺動式等速ジョイント
を含む上下方向(作動角形成方向)の偏心振れ回りの測
定結果を示す図である。
【図7】作動角を変化させた場合の両距離L1、L2の
各比率における球面ローラの回転中心の機構的位置関係
を示す特性図である。
【図8】発明の実施の形態2の摺動式等速ジョイントを
示す一部切欠正面図である。
【図9】作動角0°状態の図8の IIX−IIX 線における
縦断面図である。
【図10】作動角6°状態の縦断面図である。
【図11】従来例の摺動式等速ジョイントを示す断面図
であり、(A)はジョイント正面図、(B)は縦断側面
図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 回転軸 3 外輪部材 4 内輪部材 5 トルク伝達用可動軸部材 21 Cリング 31 軸方向溝 32 案内面 41 枢支壁 42 装着溝 43 枢軸 51 球面ローラ(軸受部材) 52 針状コロ 53 ヘッド(傾き防止部材)
フロントページの続き (72)発明者 和泉 安郎 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 荒 博文 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連結すべき2軸の一方の軸に連結されて
    いて内周面に円周方向等間隔のもとに複数の軸方向溝を
    備えた外輪部材と、 前記2軸のもう一方の軸に連結されていて前記外輪部材
    の内部に収容される内輪部材と、 該内輪部材の外周面に前記軸方向溝と同数で円周方向等
    間隔のもとに軸方向揺動自在に枢支されたトルク伝達用
    可動軸部材とを備え、 前記各可動軸部材には前記各軸方向溝に沿って移動可能
    な軸受部材が少なくとも前記内輪部材に対し半径方向移
    動可能な状態に設けられていることを特徴とする摺動式
    等速ジョイント。
  2. 【請求項2】 摺動式等速ジョンは前記軸方向溝および
    トルク伝達用可動軸部材が3本のトリポード型であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の摺動式等速ジョイン
    ト。
  3. 【請求項3】 前記軸受部材は軸方向溝に沿って回転移
    動可能であり前記内輪部材の回転中心から各可動軸部材
    の枢支点までの距離と該枢支点から軸受部材の回転中心
    までの距離が同一に形成されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の摺動式等速ジョイント。
  4. 【請求項4】 前記各可動軸部材の外周端部には各軸方
    向溝の底面に沿って摺接することにより軸受部材の傾き
    を防止する傾き防止部材が設けられていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の摺動式等速ジョイ
    ント。
  5. 【請求項5】 前記各軸方向溝には各軸受部材が摺接す
    ることで軸受部材の傾きを防止する案内面が形成されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    摺動式等速ジョイント。
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