JP2002235105A - 高微粉炭吹込み低Si高炉操業方法 - Google Patents
高微粉炭吹込み低Si高炉操業方法Info
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Abstract
50kg/thm以上を安定して高炉へ吹込むときに直
面する溶銑中のSi濃度の増加を低く抑えた、高微粉炭
吹込み低Si高炉操業方法を提供する。 【解決手段】 銑鉄トン当り100kg以上の高微粉炭
を高炉羽口より吹込む高微粉炭吹込み高炉操業下におい
て、塩基性フラックスがレースウェイ内で微粉炭と共に
分散するように微粉炭と共に塩基性フラックスを高炉羽
口より吹込むとともに、炉内に装入するコークスの一部
を高炉の中心部に装入する。
Description
0kg[以下、kg/thm(ton hotmeta
l)の単位で表わす]以上の高微粉炭を高炉羽口より吹
込む高微粉炭吹込み高炉操業下において、出銑する溶銑
中のSi濃度を減少させるための高微粉炭吹込み低Si
高炉操業方法に関するものである。
ように従来、高炉では、鉄鉱石(ペレット、焼結鉱等を
含む)、コークス、副原料(石灰石等)などを上部から
装入する一方、下部の羽口から高温の空気を供給するこ
とで、コークスを燃料(熱源)及び還元剤として鉄鉱石
を還元、溶解し、銑鉄の製造がなされてきたが、その
後、製造コストの高いコークスの使用量を低減するた
め、またコークス炉の老朽化対策としてコークス炉の稼
働率を軽減するため、等の理由から、コークスに代わる
燃料として高炉羽口から補助燃料を吹込む高炉操業方法
が広く実施されるようになってきた。
れる重油等の液体燃料が用いられたが、先のオイルショ
ック以降、重油価格が高騰し、近年では、石炭を粉砕し
た微粉炭をコークスの一部代替燃料として高炉羽口から
吹込む所謂微粉炭吹込み高炉操業(以下PCI操業とい
う)が一般的となり、また今日では、微粉炭比100k
g/thm以上の微粉炭を高炉羽口より吹込む所謂高微
粉炭吹込み高炉操業も行なわれつつある。
は約10%程度の灰分量が含まれ、この灰分はSi
O2:50〜60%、Al2O3:20〜30%、その他
Fe2O3、CaOなどからなり、主に酸性成分で構成さ
れている。従って、上記のように高炉に微粉炭比100
kg/thm以上もの微粉炭を吹込むと、微粉炭中の灰
分の中のSiO2を主成分とする酸性スラグがレースウ
ェイ内に大量に増加し、スラグの粘性や融点が上昇し、
灰分のレースウェイ内での滓化が遅れるとともに、滓化
が遅れた酸性スラグ中のSiO2が、SiO2+C→Si
O+COの反応でSiOガスを発生し、この発生したS
iOガスが炉下部の高温帯を上昇する間に溶銑中に含ま
れるCによって還元されてSiとなり、溶銑中に吸収さ
れ、溶銑中のSi濃度を増加させる。このように溶銑中
のSi濃度が増加すると、後続する製鋼工程では脱珪
(Si)処理を十分に行なう必要が生じ、その処理によ
る生産性の低下と共に石灰系フラックスの原単位が増加
するなど種々の不具合を生じることになる。
うに溶銑中のSi濃度の増加を抑制することを目的とし
て、これまでにも溶銑中のSi濃度を低減する高炉操業
方法が提案されている。例えば、特開昭57−1374
03号公報には、微粉炭の吹込みにおける高炉の操業法
において、微粉炭とともに石灰石、ドロマイトあるい
は、それらの焼成物またはカルシウム、マグネシウムの
水酸化物などの塩基性物質を送風羽口から高炉内へ吹込
み、これにより出銑する銑鉄中のSi含有量及びS含有
量を同時に減少させる、微粉炭と塩基性物質との混合吹
込みによる高炉の低Si操業方法が提案されている。
例においてSiの低減効果が認められるものの、この例
では微粉炭の吹込み量が銑鉄トン当り40〜80kgと
低く、今日行なわれつつある微粉炭比100kg/th
m以上、更には150kg/thm以上を安定して高炉
へ吹込む場合の高炉操業方法とは、レースウェイ中での
微粉炭の燃焼条件などが異なる。すなわち、微粉炭はコ
ークスに比べ燃焼速度が速いため、吹込み量が100k
g/thm以上の高微粉炭吹込み高炉操業下では従来以
上に高温度場及び低酸素場のレースウェイが形成される
とともに、上述したようにレースウェイ周辺部では微粉
炭の灰分中のSiO2がスラグ化し大量の酸性スラグを
形成することになる。このように酸性スラグが高温度場
及び低酸素場に存在する場合には、上記SiO2+C→
SiO+COの反応が起こりやすくなり、酸性スラグか
らSiOガスが発生しやすくなる。
提案のように微粉炭とともに石灰石、ドロマイトあるい
は、それらの焼成物またはカルシウム、マグネシウムの
水酸化物などの塩基性物質を単に混合して高炉羽口より
吹込むだけでは大量に形成された酸性スラグ中のSiO
2の活量を十分に低下させることが難しく、SiOガス
の発生を十分に抑制し得ない。
は、高炉羽口より、銑鉄トン当り微粉炭150kg以
上、同じく酸化鉄150kg以上を同時に吹込み、羽口
前理論燃焼温度を1800℃以上2600℃以下とし、
羽口送風中の微粉炭/酸素重量比率を限定範囲内とする
高炉羽口粉体吹込み操業法と、この操業の際に併せて高
炉羽口より、銑鉄トン当り造滓剤30〜60kgを吹込
む高炉羽口粉体吹込み操業法が提案されている。
込み操業法によれば、風圧変動や荷下がり変動を起こす
ことなく操業を継続することが可能となり、コークス炉
生産制約の緩和、焼結鉱焼成エネルギーの低減および高
炉出銑比上昇による生産弾力性の向上をはかることが可
能となるなど、産業上極めて有用な効果がもたらされる
とされている。そして、この操業方法の好適態様として
必要により造滓剤が高炉羽口から吹込まれ、その造滓剤
としては石灰石、ドロマイト等、その他のMgO源また
はCaO源を含有するものが例示されている。しかし、
この高炉羽口粉体吹込み操業法では溶銑中のSi濃度の
低減については何ら説明がなされていない。
以上もの微粉炭を吹込んだ場合に、溶銑中のSi濃度が
増加する原因として、上述したSiOガスの発生の他に
溶銑流れの経路が懸念される。具体的には、オールコー
クス操業時及び微粉炭比100kg/thm未満の低微
粉炭吹込み操業時は、溶銑が逆V字形の炉芯斜面に沿っ
て流れることはほとんど見られず、上述したSiOガス
の発生量抑制を対象とすれば良く、フラックス吹込み技
術が有効であったが、微粉炭比100kg/thm以
上、更には150kg/thm以上もの高微粉炭吹込み
操業下では、フラックス吹込みによる出銑中のSi低減
効果は少なく、その理由としては、溶銑が逆V字形の炉
芯斜面に沿って流れ、そのレースウェイ周辺への流れ込
みにより、溶銑中へのSiの吸収促進があり、SiOガ
スの発生量抑制効果が薄らいでいる結果と考えられる。
ものであって、その目的は、今日行なわれつつある微粉
炭比100kg/thm以上、更には150kg/th
m以上を安定して高炉へ吹込むときに直面する溶銑中の
Si濃度の増加を低く抑えた、高微粉炭吹込み低Si高
炉操業方法を提供するものである。
めに、本発明に係る高微粉炭吹込み低Si高炉操業方法
は、銑鉄トン当り100kg以上の高微粉炭を高炉羽口
より吹込む高微粉炭吹込み高炉操業下において、塩基性
フラックスがレースウェイ内で微粉炭と共に分散するよ
うに微粉炭と共に塩基性フラックスを高炉羽口より吹込
むとともに、炉内に装入するコークスの一部を高炉の中
心部に装入するものである。
の高微粉炭を高炉羽口より吹込むが、このように多量の
微粉炭を高炉羽口より炉内に吹込んだときのレースウェ
イ特性を調査した。その結果、図1に示すように、オー
ルコークス操業の場合と比較して、レースウェイ内での
最高温度が2500℃と高くなり、その温度位置がレー
スウェイの羽口近傍に移行するとともに、レースウェイ
の深度とともに急激に低くなることが分かった。また、
ガス中酸素濃度及び酸素分圧もそれぞれレースウェイの
羽口寄りで高いものの、レースウェイの深度とともに急
激に低くなることが分かった。一方、酸素分圧の結果か
ら、レースウェイ内のSiO分圧を計算したところ、本
来であればレースウェイの中央から先端寄りで高いはず
のものが、中央羽口寄りから高くなっていることが分か
った。
量の微粉炭を高炉羽口より炉内に吹込むと、微粉炭はコ
ークスに比べ燃焼速度が速いため、レースウェイの羽口
近傍で高温度場が形成され、これにより、レースウェイ
周辺部では微粉炭の灰分中のSiO2がスラグ化し、S
iO2を主成分とする酸性スラグがレースウェイ内に大
量に増加し、スラグの粘性や融点が上昇し、灰分のレー
スウェイ内での滓化が遅れる。その上、レースウェイ内
は燃焼で酸素が羽口寄りで消費され低酸素場に形成され
ており、前記高温度場と相俟って、滓化が遅れた酸性ス
ラグ中のSiO2が、SiO2+C→SiO+COの反応
でSiOガスを発生する。この発生したSiOガスが炉
下部の高温帯を上昇する間に溶銑中に含まれるCによっ
て還元されてSiとなり、溶銑中に吸収され、溶銑中の
Si濃度が増加すると推測される。
量に増加する酸性スラグの滓化を促進させることに着目
し鋭意研究を行なってきた。その結果、特開昭57−1
37403号公報の実施例にあるような微粉炭と塩基性
フラックスとを予め混合し、且つ微粉炭量に対して比較
的多量の塩基性フラックスを高炉羽口より炉内に吹込ん
だ場合、微粉炭比80kg/thm以下では、多量の塩
基性フラックスの吹込みによりスラグの融点が高くなる
ものの、微粉炭との分散性が得られ、この分散性と相俟
って酸性スラグの滓化性を損なうことなく、溶銑中のS
i濃度の低減が期待されるが、微粉炭比100kg/t
hm以上では、予め混合しての多量の塩基性フラックス
の吹込み自体が難しい上に、吹込めても微粉炭との分散
性が悪く、大量に形成される酸性スラグ全体を十分に滓
化させることができず、溶銑中のSi濃度の低減が期待
できないことが分かった。また、このように溶銑中のS
i濃度の低減が期待できないもう一つの理由として、溶
銑が逆V字形の炉芯斜面に沿って流れ、そのレースウェ
イ周辺への流れ込みによりSiOガスとの接触の機会が
増え、溶銑中へのSiの吸収促進が想定されることであ
る。そこで、これらのことを改善して本発明をなしたも
のである。
0kg以上の高微粉炭を高炉羽口より吹込むが、その
際、塩基性フラックスがレースウェイ内で微粉炭と共に
分散するように微粉炭と共に塩基性フラックスを高炉羽
口より吹込むとともに、炉内に装入するコークスの一部
を高炉の中心部に装入するものである(請求項1)。
スウェイ内では微粉炭の近傍に塩基性フラックスが存在
することになり、酸性スラグ中のSiO2の活量を低下
させることができるとともに、溶融反応により低粘性の
スラグ(CaO−SiO2系)が形成でき滓化の促進が
計れることになる。そして、この低粘性スラグがスムー
ズに炉下部へと滴下し、SiOガスの発生を抑えること
ができる。一方、高炉の中心部には炉内に装入するコー
クスの一部が装入されており、この装入によって、炉芯
部のコークス粒径を大きく保ち、炉芯の通液性を確保す
ることが可能になり、溶銑を炉芯に浸透させて炉芯斜面
に沿って流れる溶銑量を抑制し、SiOガスとの接触機
会を減少させることができる。而して、SiOガスの発
生を抑えることとSiOガスとの接触機会を減少させる
こととが相俟って溶銑中のSi濃度をより効果的に低く
することができる。
性良くレースウェイ内へ吹込む手段としては、例えば羽
口内に複数本のノズルを設け、微粉炭と塩基性フラック
スとを別々のノズルから吹込んでもよいし、あるいは予
め微粉炭に付着乃至被覆して吹込んでもよい。また、高
炉の中心部に装入されるコークスの粒径としては30〜
75mm程度のものがよく、コークス粒径が30mm未
満では、劣化によってコークス粒径を大きく保つことが
難しく、空隙率が低下し炉芯の通液性を確保することが
難しくなくなることが懸念される。またコークス粒径が
75mmを超えると、装入時に割れが発生し易くなり粉
コークスが発生して空隙率が低下し炉芯の通液性を確保
することが難しくなくなる。従って、好ましくは45〜
75mm程度の粒径とするのがよい。
構成に加えて、吹込まれる塩基性フラックスの量を、そ
の塩基性フラックス中のCaO量と吹込まれる微粉炭中
のSiO2量との質量比(CaO/SiO2:以下C/S
で表わす)が0.8〜2.0となる量に調整して高炉羽
口より吹込むことが望ましい(請求項2)。
吹込んでも、C/Sが0.8未満では塩基性フラックス
が少なく大量の酸性スラグと十分に溶融反応させること
が難しく、酸性スラグを十分に低粘性スラグに滓化させ
ることができないことが懸念され、引いては溶銑中のS
i濃度の低減が十分に計れないことが懸念される。この
ことからして、C/Sの下限値はより望ましくは1.0
以上とするのがよい。一方、C/Sが2.0を超える場
合は、大量の酸性スラグと溶融反応する量の塩基性フラ
ックスが存在することになり、酸性スラグ中のSiO2
の活量を抑制できるものの、高融点の塩基性フラックス
が多くなるため溶融反応の融点が高くなり滓化がスムー
ズにできなくなる。このことからして、C/Sの上限値
はより望ましくは1.7以下とするのがよい。従って、
本発明ではC/Sを0.8〜2.0の範囲が望ましく、
より望ましくは1.0〜1.7とするもので、この範囲
内であれば大量の酸性スラグを塩基性フラックスと溶融
反応させて低融点、低粘性のスラグに滓化させることが
でき、炉内に装入するコークスの一部を高炉の中心部に
装入する作用効果と相俟って溶銑中のSi濃度の低減を
十分に計ることができる。
加えて、吹込まれる塩基性フラックスがそのフラックス
中にMgOを少なくとも3.0%以上含む場合には微粉
炭中の灰分に含まれるAl2O3が酸性的に作用すること
から、吹込まれる塩基性フラックスの量を、その塩基性
フラックス中のCaO量及びMgO量と吹込まれる微粉
炭中のSiO2量及びAl2O3量との質量比[(CaO
+MgO)/(SiO2+Al2O3):以下(C+M)
/(S+A)で表わす]が0.6〜1.6となる量に調
整して高炉羽口より吹込むことが望ましい(請求項
3)。
吹込んでも、(C+M)/(S+A)が0.6未満では
塩基性フラックスが少なく大量の酸性スラグと十分に溶
融反応させることが難しく、酸性スラグを十分に低粘性
スラグに滓化させることができないことが懸念され、引
いては溶銑中のSi濃度の低減が十分に計れないことが
懸念される。このことからして、(C+M)/(S+
A)の下限値はより望ましくは0.8以上とするのがよ
い。一方、(C+M)/(S+A)が1.6を超える場
合は、大量の酸性スラグと溶融反応する量の塩基性フラ
ックスが存在することになり、酸性スラグ中のSiO2
の活量を抑制できるものの、高融点の塩基性フラックス
が多くなるため溶融反応の融点が高くなり滓化がスムー
ズにできなくなる。このことからして、(C+M)/
(S+A)の上限値はより望ましくは1.6以下とする
のがよい。従って、本発明では(C+M)/(S+A)
を0.6〜1.6の範囲が望ましく、より望ましくは
0.8〜1.4とするもので、この範囲内であれば大量
の酸性スラグを塩基性フラックスと溶融反応させて低融
点、低粘性のスラグに滓化させることができ、炉内に装
入するコークスの一部を高炉の中心部に装入する作用効
果と相俟って溶銑中のSi濃度の低減を十分に計ること
ができる。
記載の高微粉炭吹込み低Si高炉操業方法においては、
下記(1)式で求められる操業指数αが0.025〜
0.260の範囲となるように、高炉の中心部に装入す
るコークス量と高炉羽口より吹込まれる微粉炭量とを調
整して操業するとよい(請求項4)。 α=Rccc/Rpc×B ………(1) 但し、Rccc:高炉の中心部に装入するコークス量
(kg/thm) Rpc :高炉羽口より吹込まれる微粉炭量(kg/t
hm) B :塩基性フラックス中の塩基性酸化物と微粉炭
中の酸性酸化物の質量比(−)
Rpc=200kg/thmとし、高炉の中心部に装入
するコークス量(Rccc)と塩基性フラックス中の塩
基性酸化物と微粉炭中の酸性酸化物の質量比(B)を変
化させて高炉操業した場合の、操業指数(α)と出銑中
のSi量との関係を示すグラフ図である。なお、図にお
いて、α=0.00上の黒点は、上から微粉炭のみの吹
込みの場合、微粉炭吹込みとコークスの中心部への装入
との組合せの場合、下二つは微粉炭とフラックスの同時
吹込みの場合である。
25以上の操業であれば、出銑中のSi量が0.45以
下となり低減効果のあることが分かる。しかし、αが
0.26を超えて操業しても、出銑中のSi量の低減効
果は飽和してしまい、逆にフラックスの入れ過ぎによる
風圧上昇などのマイナス面が懸念される他に、高炉の中
心部に装入する高価なコークスを必要以上に装入する不
経済な操業となる。このため、操業指数αを0.025
〜0.260の範囲とし、より望ましくは0.05〜
0.260の範囲とする。
に限定するものではないが、好適には生石灰が望まし
く、生石灰(CaO)であれば上述の作用効果はもとよ
り石灰石やドロマイトなどより吹込み量を少なくでき、
これにより微粉炭の吹込み量を多くすることができる。
また、生石灰(CaO)を多量に含む転炉スラグなども
使用できる。
みノズルと塩基性フラックス吹込みノズルとを設けて、
本発明の方法に係る微粉炭吹込み試験を行なった。図3
は、そのときに得られた吹込みCaO量と溶銑中のSi
量との関係を示すグラフ図であって、高炉の中心部に装
入するコークス量(Rccc)を13kg/thmと
し、図3aは微粉炭比(Rpc)100kg/thmの
場合、図3bは微粉炭比(Rpc)200kg/thm
の場合である。なお、この試験では塩基性フラックスと
して生石灰(CaO)を用いた。
00kg/thmの場合には、吹込み微粉炭量がそれほ
ど多くないこともあって、吹込みCaO量が6kg/t
hm(B=C/S:約1.0,α=0.13)では溶銑
中のSi濃度が約0.31〜0.35%で十分低減し改
善効果は中心コークス無しの時に比べ効果が大きかっ
た。吹込みCaO量が12kg/thm(B=C/S:
約2.0,α=0.26)では溶銑中のSi濃度が約
0.28〜0.33%で低減効果がフラックスの投入量
の割りに少なかった。この吹込みCaO量が12kg/
thm以上の試験において送風圧の上昇が認められた。
これはC/Sが高くなったためスラグ融点が高くなり滓
化が遅れ通気性が悪くなったためと推測される。
には、吹込みCaO量が6kg/thm(B=C/S:
約0.5,α=0.033)では溶銑中のSi濃度が約
0.39〜0.44%でそれほど低減せず改善効果はわ
ずかであった。これは微粉炭の灰分中のSiO2が大量
に生じCaOが不足し十分な溶融反応が行われなかった
ためと推測される。しかし、吹込みCaO量が12kg
/thm(B=C/S:約1.0,α=0.065)及
び20kg/thm(B=C/S:約1.7,α=0.
11)では、十分な溶融反応が行われ、溶銑中のSi濃
度が約0.32〜0.35%及び約0.28〜0.31
%とそれぞれ大きく低減し大きな改善効果が認められ
た。
粉炭吹込み低Si高炉操業方法によれば、溶銑中のSi
濃度を低減させて、今日行なわれつつある微粉炭比10
0kg/thm以上はもとより、150kg/thm以
上、更には200kg/thm以上もの高微粉炭吹込み
低Si高炉操業をすることができる。
圧、SiOガス分圧のそれぞれとの関係を高微粉炭操業
の場合及びオールコークス操業の場合を比較して示すグ
ラフ図である。
法の場合と、微粉炭のみの吹込みの場合、微粉炭吹込み
とコークスの中心部への装入との組合せの場合、微粉炭
とフラックスの同時吹込みの場合とを合わせて示す、操
業指数αと出銑中のSi量との関係を示すグラフ図であ
って、
法の場合の、吹込みCaO量と溶銑中のSi濃度との関
係を示すグラフ図であって、aは微粉炭比100kg/
thmの場合、bは微粉炭比200kg/thmの場合
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 銑鉄トン当り100kg以上の高微粉炭
を高炉羽口より吹込む高微粉炭吹込み高炉操業下におい
て、塩基性フラックスがレースウェイ内で微粉炭と共に
分散するように微粉炭と共に塩基性フラックスを高炉羽
口より吹込むとともに、炉内に装入するコークスの一部
を高炉の中心部に装入することを特徴とする高微粉炭吹
込み低Si高炉操業方法。 - 【請求項2】 微粉炭と共に高炉羽口より吹込まれる塩
基性フラックスの量を、その塩基性フラックス中のCa
O量と吹込まれる微粉炭中のSiO2量との質量比(C
aO/SiO2)が0.8〜2.0となる量に調整され
て高炉羽口より吹込まれる請求項1に記載の高微粉炭吹
込み低Si高炉操業方法。 - 【請求項3】 微粉炭と共に高炉羽口より吹込まれる塩
基性フラックスの量を、その塩基性フラックス中のCa
O量及びMgO量と吹込まれる微粉炭中のSiO2量及
びAl2O3量との質量比[(CaO+MgO)/(Si
O2+Al2O3)]が0.6〜1.6となる量に調整さ
れて高炉羽口より吹込まれる請求項1に記載の高微粉炭
吹込み低Si高炉操業方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の高微粉
炭吹込み低Si高炉操業方法において、更に、下記
(1)式で求められる操業指数αが0.025〜0.2
60の範囲となるように、高炉の中心部に装入するコー
クス量と高炉羽口より吹込まれる微粉炭量とを調整して
操業する高微粉炭吹込み低Si高炉操業方法。 α=Rccc/Rpc×B ………(1) 但し、Rccc:高炉の中心部に装入するコークス量
(kg/thm) Rpc :高炉羽口より吹込まれる微粉炭量(kg/t
hm) B :塩基性フラックス中の塩基性酸化物と微粉炭
中の酸性酸化物の質量比(−)
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