JP2002232503A - プリアンブルパターン識別方法及び周波数偏差検出方法並びにシンボルタイミング検出方法 - Google Patents

プリアンブルパターン識別方法及び周波数偏差検出方法並びにシンボルタイミング検出方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】受信信号とプリアンブルパターンとの相関演算
によるプリアンブルパターンの識別方法では、演算した
相関が受信信号の振幅変動に影響され、識別漏れの確率
と誤識別の確率とが相反する傾向にあり、両方の確率を
共に0に近づけるようなしきい値の設定が困難であり、
しきい値による識別が難しい。また、送信機と受信機と
の周波数偏差が大きい場合、プリアンブルの片方の周波
数成分が受信機のフィルタの帯域外へ外れ、識別が難し
くなる。 【解決手段】受信したベースバンド信号の周波数スペク
トルを求め、該スペクトルから2つの周波数成分を抽出
し、該抽出した各々の周波数成分の電力p1,p2の和と全
周波数成分の電力pとの比(p1+p2)/pが所定のしきい値を
超えていれば、受信したベースバンド信号がプリアンブ
ルであると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信機に関わり、
特に受信信号に既知の信号パターンが含まれているか否
かを識別する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタル無線通信システムにおいて、送
信機は、伝送する情報(2値信号のビット列)を一定の
ビット数で分割し、分割されたビット列を含む所定の構
成がなされたフレームとし、そのフレーム毎に、例えば
16QAM(Quadrature AmplitudeModulation)方式のよう
なデジタル変調を行い、デジタル変調された信号として
送信する。送信をしていない状態から、送信機が初めて
送信を開始するフレームを第1フレームという。以下第
1フレームに続いて、第2フレーム、第3フレーム、‥
‥‥と送信されていく。
【0003】フレームには、受信機が受信し、受信した
フレームを用いて、送信される信号に対する同期を行う
ために、プリアンブルと呼ばれる規定の固定ビットパタ
ーンが、定められた位置に、定められた長さで付加され
ている。受信機は、送信機が送信した第1フレームの信
号を受信する際に、第1フレーム内のプリアンブルを用
いて、送信された信号に対して高速同期を行う。ここ
で、高速同期とは、全く同期が確立されていない状態か
ら同期を行い、同期した情報を現フレームの復調(検
波)動作に反映させる処理のことをいう。これに対し、
通常同期とは、1つ前のフレームですでに同期が確立さ
れており、現フレームと1つ前のフレームとの間での変
動分に対する同期を低速で行い、同期した情報を次のフ
レームの復調動作に反映する処理のことをいう。第1フ
レームは、同期バーストと呼ばれるフレームであり、こ
のフレームにプリアンブルが含まれている。受信機は、
例えば、この第1フレームの同期バーストを用いて高速
同期を行い、第2フレーム以降では通常同期を行う必要
がある。そこで、プリアンブルが含まれている同期バー
ストを受信しているか否かの判断を行うために、プリア
ンブルのパターンを識別する方法が考えられている。こ
のように、同期バーストのフレームは、普通、同期バー
ストは送信開始後、1フレーム〜数フレームが連続して
送信される。例えば、後述する図16は、第1フレーム
と第2フレームとが同期バーストのフレームである。
【0004】図14はSCPC(Single Channel Per Carri
er)の標準規格であるARIB STD-T61による同期バースト
フレームのフレーム構造を示す図である。更にまた、図
15は通信チャネルフレームのフレーム構造を示す図で
ある。図14または図15において、LP+Rはリニアライ
ザプリアンブル・ランプアップ部、Pbはプリアンブル
部、RIは通信情報チャネル部、SWは同期ワードパターン
部、PIはパラメータ情報チャネル部、Gはガードタイム
部、Tchは通信チャネル部、UDは未定義部である。ま
た、それぞれの記号の下に記した数値はそれぞれの領域
のビット(bit)数を表す。プリアンブルは、例えば、
全て“0”、または、“1,0,0,1”を繰り返すような
固定パターンからなる。
【0005】また、移動無線通信システムで送信を行う
場合の送信パターンの一例を図16に示す、図16はAR
IB STD-T61に基づいた送信パターンである。SB0とSB1
同期バーストフレーム、TCH0,TCH1,TCH2,‥‥‥,TC
HMは主データを載せた通信チャネルフレームである。こ
こでMは自然数である。ARIB STD-T61では、送信を開始
するときには、通信チャネルフレームの送信に先立ち、
同期バーストフレームをm回(mは2以上の正整数)送信
することになっており(通常は2回以上)、図16で
は、まず同期バーストフレームを2個送信し、次から送
信チャネルフレームの送信を開始し、送信終了となるま
で送信する。即ち、通話は2個の同期バーストとM個の
通信チャネルで構成される。ただし、M個の通信チャネ
ルは通話の長さにより変化する。
【0006】プリアンブルパターン識別方法の説明に入
る前に、図11を用いて受信機について簡単に説明す
る。図11は、従来の受信機の簡単な構成を示すブロッ
ク図である。受信信号入力端子1101には、アンテナから
受信した信号が入力され、高周波部回路1102に入力され
る。高周波部回路1102は、受信された信号である無線帯
域の高周波の信号を、A/D変換器1103でサンプリング可
能な低い周波数へ周波数変換してA/D変換器1103に与え
る。A/D変換器1103は、周波数変換された受信信号をサ
ンプリング及び量子化してデジタル信号とし、乗算器11
04-1と1104-2とに入力する。
【0007】正弦波発生回路1106は、角周波数ωの正弦
波cosωtを出力し、乗算器1104-1と移相器1105とに入力
する。移相器1105は、正弦波cosωtの位相をπ/2(ra
d)だけ進ませて(-sinωtとし)乗算器1104-2へ入力す
る。乗算器1104-1は、A/D変換器1103の出力と正弦波発
生回路1106の出力との積を演算し、ローパスフィルタ
(LPF)1107-1へ入力し、乗算器1107-2はA/D変換器1103
の出力と移相器1105の出力との積を演算し、ローパスフ
ィルタ(LPF)1107-2へ入力する。乗算器1104-1および1
104-2の出力信号には不要な高周波成分を含んでいる。
ローパスフィルタ1107-1は、乗算器1104-1の出力信号か
ら高周波成分を除去し、ルートロールオフフィルタ1108
-1へ入力する。同様に、ローパスフィルタ1107-2は、乗
算器1104-2の出力信号から高周波成分を除去し、ルート
ロールオフフィルタ1108-2へ入力する。ルートロールオ
フフィルタは、ローパスフィルタ1107-1と1107-2のそれ
ぞれの出力信号の帯域制限を行い、その出力をベースバ
ンド信号出力端子1109-1および1109-2を介してそれぞれ
出力する。
【0008】ベースバンド信号出力端子1109-1を介して
出力される信号をベースバンド信号の同相成分と呼び、
1109-2を介して出力される信号をベースバンド信号の直
交成分と呼ぶ。ベースバンド信号は、実数部を同相成
分、虚数部を直交成分とする複素数の信号である。ここ
では、ベースバンド信号の同相成分と直交成分をそれぞ
れ別の端子で表しているが、以下の説明では簡単のため
1つの端子で表す。
【0009】従来のプリアンブルパターン識別方法を、
図2によって説明する。図2は、従来のプリアンブルパ
ターン識別のための回路の構成を示すブロック図であ
る。図2において、受信したベースバンド信号が入力端
子201に入力される。入力端子201に入力されるベースバ
ンド信号は、1シンボル当たりNov回オーバーサンプリ
ングされた複素数(実数部を同相成分(I)、虚数部を直
交成分(Q)とする)のデジタル信号である。このオーバ
ーサンプル数Novは2以上の整数である。入力端子201よ
り入力したベースバンド信号は、相関回路202に入力
し、プリアンブルパターンとの相関r(n)を演算し、演算
結果を振幅自乗値演算回路203に与える。振幅自乗値演
算回路203は、相関r(n)の振幅の自乗値 |r(n)|2を演算
し、短時間平均演算回路204に与える。短時間平均演算
回路204は相関の自乗値|r(n)| 2の短時間平均rave(n)を
演算し判定器205に与える。判定器205は、短時間平均ra
ve(n)を所定のしきい値と比較し、短時間平均rave(n)が
しきい値を上回っていれば入力信号がプリアンブルであ
ると判断し、プリアンブル識別出力端子206を介して
“1”を出力する。ここで、nはサンプル番号で、正整数
ある。
【0010】入力端子201に、プリアンブルが入力され
る場合のベースバンド信号は、QPSK(Quaternary Phase
Shift Keying)やQAMといった変調方式の場合には、図
4に示すように、(I,Q)=(A,-A)と(I,Q)=(-
A,A)をシンボル間隔で交互に繰り返す波形であり、変
調方式がπ/4シフトQPSKの場合、図5に示すような8シ
ンボル周期の波形である(ここで、Aは定数)。図4
は、変調方式がQPSKまたはQAMである場合のプリアンブ
ル信号のコンスタレーションおよび時間波形を示す図で
あり、図5は、変調方式がπ/4シフトQPSKである場合の
プリアンブル信号のコンスタレーションおよび時間波形
を示す図である。図4と図5において、それぞれ、(a)
は、横軸をベースバンド信号の同相成分(I)、縦軸を直
交成分(Q)として、I-Q座標平面にプロットしたコンスタ
レーションである。また(b)は、横軸を時間、縦軸をベ
ースバンド信号の同相成分(I)としてプロットした時間
波形である。更に(c)は、横軸を時間、縦軸をベースバ
ンド信号の直交成分(Q)としてプロットした時間波形で
ある。また、図中の黒点はシンボルタイミングでのベー
スバンド信号の瞬時値である。
【0011】図3は、図2で説明した相関回路202の構
成を、より詳細に図示したブロック図である。図3の相
関回路は、N-1個の1シンボル遅延回路302、N個の複素
乗算器304とN-1個の複素加算器303で構成される。ここ
でNは相関演算を行うシンボル数で、2以上の正整数で
あり、N≧8が望ましい。pは、プリアンブルパターン
(複素数)で、π/4シフトQPSKの場合には、次の式(1)
で表され、16QAMの場合には、式(2)で表される。また、
p*はpの共役複素数であり、N個の乗算器304の該当する
ものに与えられる係数である。
【数1】
【数2】
【0012】図6は、図2に示した従来のプリアンブル
パターン識別のための回路の、短時間平均演算回路204
の出力である短時間平均rave(n)の時間波形を示す図で
ある。(a)は受信信号、(b)はフェージングなしの場合の
短時間平均rave(n)、(c)はフェージング時での短時間平
均rave(n)を表す。また、一点鎖線はしきい値である。
図6(a)に示すように、入力端子201に区間601でプリア
ンブル以外の信号が入力され、区間602でプリアンブル
が入力され、区間603で再びプリアンブル以外の信号が
入力される場合、短時間平均演算回路204の出力rave(n)
は、フェージングなしの場合に図6(b)のようになり、
フェージング時には図6(c)のようになる。
【0013】短時間平均rave(n)は、相関回路202の段数
Nと短時間平均演算回路204の時定数により遅延する。フ
ェージングがない場合には、図6(b)に示すように、高
い相関を示すので、識別漏れの確率と誤識別の確率を共
に“0”にするしきい値の設定を容易に行うことができ
る。しかし、フェージング時には、図6(c)に示すよう
に、受信信号の振幅の落ち込みにより、プリアンブル入
力時の相関が落ち込むため、識別漏れの確率を“0”に
近づけようとしきい値を低く設定すると誤識別の確率が
大きくなり、反対に誤識別の確率を“0”に近づけよう
としきい値を高く設定すると識別漏れの確率が大きくな
り、両方の確率を“0”にするしきい値を設定すること
が困難になる。
【0014】また、プリアンブルの信号が持つ周波数成
分は、シンボルレート(シンボル間隔の逆数)をfbとす
ると、変調方式がQPSKまたはQAMの場合には、-fb/2と+f
b/2の2つの周波数成分であり、変調方式がπ/4シフトQ
PSKの場合には、-3fb/8と+f b/8の2つの周波数成分であ
る。送信機と受信機との間には、周波数偏差Δfがあ
り、この周波数偏差Δfが大きくて、プリアンブルの片
方の周波数成分が受信機のフィルタの帯域外へ外れる場
合には、相関回路202に入力されるプリアンブルの片方
の周波数成分が削られるため、周波数偏差Δfによる位
相回転の補正を行ったとしても、相関による識別が難し
くなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には、
相関演算結果が受信信号の振幅変動に影響され、識別漏
れの確率と誤識別の確率とが相反する傾向にあり、両方
の確率を0に近づけるようなしきい値の設定が困難であ
り、しきい値による識別が難しい欠点があった。また、
送信機と受信機との間で、周波数偏差が大きい場合、プ
リアンブルの片方の周波数成分が受信機のフィルタの帯
域外へ外れ、プリアンブルの2つの周波数成分の片方の
成分が削られた場合の識別が困難であるという欠点があ
った。本発明の目的は、上記のような欠点を除去し、受
信信号の振幅変動に影響されず、送信機と受信機との間
で、周波数偏差が大きい場合においても、プリアンブル
の識別を容易に行うことができるプリアンブルパターン
識別方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のプリアンブルパターン識別方法は、 (1) 受信したベースバンド信号の周波数スペクトルを求
め、求めた周波数スペクトルから2つの周波数f1とf2
成分を抽出し、抽出したそれぞれの周波数成分の電力p1
とp2を求め、求めたそれぞれの周波数成分の電力和p1+p
2と全周波数成分の電力pとの電力比(p1+p2)/pが所定の
しきい値を超えていれば、受信したベースバンド信号が
プリアンブルであると判断する。尚、以下の説明で、周
波数のずれていない送信ベースバンドでのプリアンブル
の周波数成分を、プリアンブル送信時の周波数成分と呼
ぶ。 (2) 電力比(p1+p2)/pが所定のしきい値を超え、かつ2
つの成分の周波数f1とf2の差の絶対値|f2-f1|が所定の
値の範囲内であれば、受信したベースバンド信号がプリ
アンブルであると判断する。 (3) 抽出したそれぞれの周波数成分の電力p1とp2の電力
比p1/p2を算出し、電力比p1/p2が規定値r1以上かつ規定
値r2以下ならば2つの周波数f1とf2の成分が残っている
と判断し、2つの周波数f1とf2の成分が残っていると判
断した場合で、電力比(p1+p2)/pが所定のしきい値を超
え、かつ周波数差の絶対値|f2-f1|が所定の値の範囲内
であれば、受信したベースバンド信号がプリアンブルで
あると判断する。ただし、r1,r2は正の定数で、r1<1,
r2>1とする。
【0017】(4) また、本発明の周波数偏差検出方法
は、受信したベースバンド信号の周波数スペクトルを求
め、求めた周波数スペクトルから2つの周波数f1とf2
成分を抽出して、低い周波数成分の周波数をf1、高い周
波数成分の周波数をf2とし、プリアンブル送信時の2成
分の周波数のうち低い周波数成分の周波数をf10、高い
周波数成分の周波数をf20とし、各成分の周波数偏差f1-
f10, f2-f20の平均[(f1-f1 0)+(f2-f20)]/2を、送信機と
受信機との周波数偏差とする。 (5) 更に、本発明の周波数偏差検出方法は、抽出した2
成分のうちの一方の成分の周波数をf1'、プリアンブル
送信時の2成分の周波数のうち低い周波数成分の周波数
をf10、高い周波数成分の周波数をf20とし、f1'-f10
たはf1'-f20を、送信機と受信機との周波数偏差とす
る。 (6) また、本発明の周波数偏差検出方法は、受信したベ
ースバンド信号の周波数スペクトルを求め、求めた周波
数スペクトルから2つの周波数f1とf2の成分を抽出し、
抽出したそれぞれの周波数成分の電力p1とp2の電力比p1
/p2を算出し、電力比p1/p2が規定値r1以上かつ規定値r2
以下ならば2つの周波数f1とf2の成分が残っていると判
断して、2つの周波数f1とf2の成分が残っていると判断
した場合には、各成分の周波数偏差f1-f10とf2-f20の平
均[(f1-f10)+(f2-f20)]/2を、送信機と受信機との周波
数偏差とし、電力比p1/p2が規定値r1未満の場合または
規定値r2を超えている場合で、電力の大きい方の成分の
周波数をf1'とし、f1'≧0であれば、2成分のうち周波
数の低い成分のみが残っているものとし、f1'-f10を送
信機と受信機との周波数偏差とし、電力比p1/p2が規定
値r1未満の場合または規定値r2を超えている場合で、電
力の大きい方の成分の周波数をf1'とし、f1'<0であれ
ば、2成分のうち周波数の高い成分のみが残っているも
のとし、f1'-f 20を送信機と受信機との周波数偏差とす
る。
【0018】(7) 更に、本発明のシンボルタイミング検
出方法は、受信したベースバンド信号の周波数スペクト
ルを求め、求めた周波数スペクトルから2つの周波数f1
とf2の成分を抽出し、抽出したそれぞれの成分の位相φ
1とφ2の差φ12よりシンボルタイミングを求める。 (8) また更に、本発明のシンボルタイミング検出方法
は、受信したベースバンド信号の周波数スペクトルを求
め、求めた周波数スペクトルから2つの周波数f1とf2
成分を抽出し、抽出したそれぞれの周波数成分の電力p1
とp2の電力比p1/p2を算出し、電力比p1/p2が規定値r1
上かつ規定値r2以下ならば2つの周波数f1とf2の成分が
残っていると判断し、抽出したそれぞれの成分の位相φ
1とφ2の位相差φ12よりシンボルタイミングを求め
る。 (9) また本発明のシンボルタイミング検出方法は、変調
方式がQPSKまたはQAMであるベースバンド信号の周波数
スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから周波数
成分を抽出し、抽出した2つの周波数f1とf2の成分のう
ち、低い周波数の成分の位相をφ1とし、高い周波数の
成分の位相をφ2とし、シンボルレートをfbとし、t0=
12)/(2πfb)をシンボルタイミングt0とする。 (10) 更に本発明のシンボルタイミング検出方法は、受
信したベースバンド信号の周波数スペクトルを求め、求
めた周波数スペクトルから2つの周波数f1とf2の成分を
抽出し、抽出したそれぞれの周波数成分の電力p1とp2
電力比p1/p2を算出し、電力比p1/p2が規定値r1以上かつ
規定値r2以下ならば2つの周波数f1とf2の成分が残って
いると判断し、2つの周波数f1とf2の成分が残っている
と判断した場合、抽出した2つの周波数f1とf2の成分の
うち、低い周波数の成分の位相をφ1、高い周波数の成
分の位相をφ2、シンボルレートをfbとし、t0=(φ1-
φ2)/(2πfb)をシンボルタイミングとする。 (11) また、本発明のシンボルタイミング検出方法は、
変調方式がπ/4シフトQPSKであるベースバンド信号の周
波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから2
つの周波数f1とf2の成分を抽出し、抽出した2つの周波
数f1とf2の成分のうち、低い周波数の成分の位相を
φ1、高い周波数の成分の位相をφ2、シンボルレートを
fbとし、t0=(φ12-π/2)/(πfb)をシンボルタイミン
グとする。 (12) 更に、本発明のシンボルタイミング検出方法は、
受信したベースバンド信号の周波数スペクトルを求め、
求めた周波数スペクトルから2つの周波数f1とf2の成分
を抽出し、抽出したそれぞれの周波数成分の電力p1とp2
の電力比p1/p2を算出し、電力比p1/p2が規定値r1以上か
つ規定値r2以下ならば2つの周波数f1とf 2の成分が残っ
ていると判断し、2つの周波数f1とf2の成分が残ってい
ると判断した場合、抽出した2つの周波数f1とf2の成分
のうち、低い周波数の成分の位相をφ1、高い周波数の
成分の位相をφ2、シンボルレートをfbとし、t0=(φ1-
φ2-π/2)/(πfb)をシンボルタイミングとする。
【0019】(13) また更に、本発明のプリアンブル成
分抽出方法は、受信信号を1シンボル当たりNov回(Nov
は2以上の整数)オーバーサンプリングしたベースバン
ド信号から、任意の連続したNwinサンプル(Nwinは2以
上の整数)のベースバンド信号を抽出し、抽出したベー
スバンド信号に任意の窓関数を乗じ、任意の窓関数を乗
じたベースバンド信号x(n) (n=0,1,‥‥‥,(Nwin-
1))のDFT(離散フーリエ変換: Discrete Fourier Tran
sform)X(k)(k=0,1,‥‥‥,(Nwin-1))を演算し(X
(k)は複素数)、DFT出力X(k)(k=0,1,‥‥‥,(Nwin-
1))の全電力p=|X(0)|2+|X(1)|2+…+|X(Nwin-1)|2を算
出し、DFT出力X(k)のうち、振幅の自乗値|X(k)|2が最大
となるX(k)を検索してそのkをk11とし、X(k11)に隣接す
る成分から、|X(k11)|2の次に|X(k)|2が大きくなるX(k)
を検索してそのkをk12とし、X(k11)とX(k12)の電力和p1
=|X(k11)|2+|X(k12)|2を算出し、X(k11)の周辺を補間
し、補間した部分のピークにおける周波数をf1、位相を
φ1とし、変調方式により定められる自然数の定数をkd
とし、X(k)(k=(k11-kd-1) mod Nwin,(k11-kd) mod N
win,(k11-kd+1) mod Nwin,(k11+kd-1) mod Nwin,(k
11+kd) mod Nwin,(k11+kd+1) mod Nwin)から|X(k)|2
が最大となるX(k)を検索してそのkをk21とし、X(k21)に
隣接する成分のうち、|X(k21)|2の次に|X(k)|2が大きく
なるX(k)を検索してそのkをk22とし、X(k21)とX(k22)の
電力和p2=|X(k21)|2+|X(k22)|2を算出し、X(k2 1)の周辺
を補間し、補間した部分のピークにおける周波数をf2
位相をφ2とし、算出したf1, f2を比較し、f1>f2であれ
ば、f1,φ1,p1を改めてf2,φ2,p2とし、f2,φ2,p
2を改めてf1,φ1,p1とする。
【0020】(14) 更にまた、本発明のプリアンブル成
分抽出方法は、FFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier
Transform)アルゴリズムを用いて、任意の窓関数を乗
じたベースバンド信号x(n)(n=0,1,‥‥‥,(Nwin-
1))のDFT(離散フーリエ変換:Discrete Fourier Tran
sform)X(k)(k=0,1,‥‥‥,(Nwin-1))を演算す
る。以上において、また、周波数スペクトルから抽出す
る2つの周波数f1とf2の成分は、振幅が高い順に2つ抽
出する
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の説明に入る前
に、プリアンブル信号の周波数スペクトルについて説明
する。最初に変調方式が、QPSKまたはQAMの場合を、図
12と図7によって説明する。図12は、変調方式がQP
SKまたはQAMである場合のプリアンブル信号のマッピン
グとゼロ補間(0補間)を説明するための図であり、図
7は、変調方式がQPSKまたはQAMである場合のプリアン
ブル信号のDFT(離散フーリエ変換: Discrete Fourier
Transform)出力を示す図である。図12に示すよう
に、シンボル毎に√2・A exp(-jπ/4)、√2・A exp(j3
π/4)を交互にマッピングし、1シンボル当たり2回オ
ーバーサンプリングしてゼロ補間したサンプル値x(0)〜
x(15)のDFTを計算すると式(3)のようになり、周波数ス
ペクトルは図7(a)に示すようになる。ここで、Aは図4
と同じ値で、ωbはシンボルレートをfbとしωb=2πfb
ある。
【数3】
【0022】送信機が送信する信号は、式(4)に示す伝
達関数RR(ω)を持つルートロールオフフィルタで帯域制
限され、受信機にも同じRR(ω)の特性のルートロールオ
フフィルタを持ち、このフィルタの出力信号を復調す
る。プリアンブルパターン識別では処理遅延を削減する
ため、受信機のルートロールオフフィルタ前段の信号を
用いる。
【数4】 ここで、αをロールオフ率と呼び、0≦α≦1である。
【0023】図7(b)は、図7(a)の信号を、式(4)に示
す伝達関数RR(ω)を持つルートロールオフフィルタで帯
域制限した周波数スペクトルであり、RRb/2) = RR(-
ωb/2) = 1/√2であるから、図7(b)の各成分は、式(5)
のようになり、ω=±ωb/2の2つの周波数成分を持つ。
【数5】 従って、時間波形は、式(6)のようになる。
【数6】
【0024】受信ベースバンド信号がシンボルタイミン
グより時間t0だけ遅れていて、送信機と受信機との周波
数偏差をΔωとすると、式(7)のようになる。また、各
成分の角周波数はω1=-ωb/2+Δω、ω2b/2+Δω、
ω1とω2各成分の位相φ1,φ 2は式(8)のようになる。
ここで、θ0は定数である。
【数7】
【数8】
【0025】受信ベースバンド信号がプリアンブルの信
号である場合の周波数スペクトルは、上記ω1とω2の成
分のみであるから、周波数スペクトルの全電力をp、ω1
成分の電力をp1、ω2成分の電力をp2とすると、2成分
の電力和(p1+p2)が全電力pに近い値となることから、電
力比(p1+p2)/pによりプリアンブルパターンの識別がで
きる。また、式(8)より(φ12)を求めてθ0を消去す
ると、各成分の位相φ1とφ2からシンボルタイミングt0
を求めることができる。
【数9】
【0026】次に、変調方式がπ/4シフトQPSKの場合の
プリアンブル周波数スペクトルについて、図13と図8
によって説明する。図13は、変調方式がπ/4シフトQP
SKである場合のプリアンブルの信号のマッピングとゼロ
補間を説明するための図であり、図8は、変調方式がπ
/4シフトQPSKである場合のプリアンブルの信号のDFT出
力を示す図である。図13に示すように、シンボル毎に
A exp(j0)、A exp(-jπ/4)、A exp(jπ/2)、A exp(jπ/
4)、A exp(jπ)、A exp(j3π/4)、A exp(-jπ/2)、A ex
p(-j3π/4)でマッピングし、1シンボル当たり2回オー
バーサンプリングしてゼロ補間したサンプル値x(0)〜x
(15)のDFTを計算すると式(10)のようになり、周波数ス
ペクトルは図8(a)のようになる。ここで、Aは図5と同
じ値である。
【数10】
【0027】この場合も、変調方式がQPSKまたはQAMで
ある場合と同様に、式(4)の伝達関数を持つルートロー
ルオフフィルタで帯域制限された周波数スペクトルを考
えると、周波数スペクトルは図8(b)〜(d)のようにな
る。この場合、ルートロールオフフィルタのロールオフ
率αにより周波数スペクトルが変化する。ロールオフ率
αが0≦α≦1/4の場合は、図8(b)に示すように、角周
波数が-3ωb/8とωb/8の2成分X(13)とX(1)のみが残り、
これらの成分の振幅は変化しない。
【0028】ロールオフ率αが1/4≦α≦3/4の場合は、
図8(c)に示すように、角周波数がωb/8であるX(1)はそ
のまま残り、-3ωb/8,5ωb/8の成分はそれぞれ、式(1
1)のようになり、ロールオフ率α=0.5の場合はX'(13) =
0.924 X(13)、X'(5) = 0.383 X(5)となる。
【数11】 ロールオフ率αが3/4≦α≦1の場合は同図(d)に示すよ
うに、-7ωb/8、-3ωb/8、ωb/8、5ωb/8の4成分が残
り、各成分はそれぞれ式(12)のようになる。
【数12】 ロールオフ率αは、通常、0.5 以下であることが殆どで
あるため、図8(b)及び図8(c)の場合のみ考えると、ロ
ールオフ率α=0.5の場合プリアンブルの信号入力時は、
-3ωb/8とωb/8の2成分の電力が全電力の92.7%以上
[α=0.5の場合、(1+0.9242) / (1+0.9242+0.3832) =
0.927]を占めるため、-3ωb/8の成分の電力をp1とし、
ωb/8の成分の電力をp2とし、周波数スペクトルの全電
力pに対する比(p1+p2)/pによりプリアンブルパターン識
別ができる。
【0029】図8(b)及び図8(c)よりプリアンブルの信
号の時間波形は、ロールオフ率αが0≦α≦1/4の場合に
は、式(13)のようになり、ロールオフ率αが1/4≦α≦3
/4の場合には、式(14)のようになる。
【数13】
【数14】 更に、QPSKまたはQAMの場合と同様に、受信ベースバン
ド信号がシンボルタイミングより時間t0だけ遅れてい
て、送信機と受信機との間にΔωの周波数偏差がある場
合の時間波形を求めると、ロールオフ率αが0≦α≦1/4
の場合には式(15)のようになり、ロールオフ率αが1/4
≦α≦3/4の場合には、式(16)のようになる。
【数15】
【数16】
【0030】式(15)と(16)に示す-3ωb/8+Δω、ωb/8+
Δωの各成分の位相φ1、φ2は、式(17)のようになる。
ただし、θ0は定数である。
【数17】 従って、シンボルタイミングt0は数式(18)より求められ
る。
【数18】
【0031】プリアンブル以外の信号、例えば、通信チ
ャネルTchが受信された場合には、複数の周波数スペク
トルが抽出されるが、その場合には、スペクトルの振幅
が大きい順に2つ選択し、それらをp1とp2とする。そし
て、2成分の電力和(p1+p2)を求めると、全電力pに比べ
て小さな値となることから、電力比(p1+p2)/pが小さく
なることによりプリアンブルパターンではないと判定す
ることができる。
【0032】次に、本発明の実施形態を、図1を用いて
説明する。図1は、本発明のプリアンブルパターン識
別、周波数偏差検出、及びシンボルタイミング検出を行
なう回路構成の一実施例を示すブロック図である。図1
において、受信されたベースバンド信号が入力端子101
に入力される。このベースバンド信号は、従来技術の場
合と同様に、1シンボル当たりNov回オーバーサンプリ
ングされた複素数のデジタル信号であり、Novは2以上
の正整数である。
【0033】入力端子101を介して入力したベースバン
ド信号は、サンプル毎にシフトレジスタ114に入力され
る。シフトレジスタ114の段数は、Nwinで、シフトレジ
スタ114内部のNwin個のレジスタをs(0),s(1),‥‥
‥,s(Nwin-2),s(Nwin-1)とすると、入力端子101を介
してベースバンド信号が入力されるたびに、s(Nwin-
1),s(Nwin-2),‥‥‥,s(1)の内容が、それぞれ、s(N
win-2),s(Nwin-3),‥‥‥,s(0)にシフトされ、入力
端子101を介して入力されるベースバンド信号がs(Nwin-
1)に入力される。シフトレジスタ114の内容s(0),s
(1),‥‥‥,s(Nwin-2),s(N win-1)は、サンプル毎
に、スイッチ113に与えられ、一定の時間間隔Nstep(サ
ンプル)毎に1回、s(0),s(1),‥‥‥,s(Nwin-2),s
(Nwin-1)が窓掛け回路102に入力される。(例えば、オ
ーバーサンプル数Nov=2で、Nstep = 8、Nwin = 16であ
る)。このように、スイッチ113は、Nstepサンプル周期
に1回閉じていて、Nwinサンプルの信号をNstep間隔で
取り出す。スイッチ113から入力されたNwinサンプルの
信号は、窓掛け回路102によって、窓(例えば、ハミン
グ窓(Hamming Window))を掛けられ、FFT演算回路103
に入力される。
【0034】FFT演算回路103は、窓掛け回路102から入
力されるNwinサンプルの信号のDFT(離散フーリエ変
換:Discrete Fourier Transform)を、FFT(高速フー
リエ変換:Fast Fourier Transform)アルゴリズムによ
り演算する。図9は、Nov = 2、Nwin = 16の場合のFFT
演算回路103の出力の一実施例で、送信機と受信機との
間に周波数偏差がある場合のプリアンブル信号のDFT出
力を示す図である。図9は、角周波数ω1とω2の2つの
周波数成分を持つプリアンブル信号が入力された場合の
DFT出力であり、-3ωb/8の周波数成分であるX(13)と、5
ωb/8の周波数成分であるX(5)がピークとなっている。
しかし、DFT出力は、周波数が離散的であるため、実際
のプリアンブルの成分ω1(ピーク903)とω2(ピーク9
04)は、それぞれ、X(12)とX(13)のポイント間とX(4)と
X(5)のポイント間に存在する。従って、実際のピーク90
3を求めるには、例えば、ポイントX(12),X(13),X(14)
間でデータ補間し、包絡線901を求めて行う。同様に、
実際のピーク904を求めるには、例えば、ポイントX
(4),X(5),X(6)間でデータ補間し、包絡線902を求めて
行う。
【0035】FFT演算回路103での演算結果(DFT出力)
は、全電力算出回路104、及び、プリアンブル成分抽出
回路105と106とに与えられる。全電力算出回路104、及
び、プリアンブル成分抽出回路105と106の処理は、図1
0に示すフローチャートの手順に従って、全電力算出お
よびプリアンブル成分の抽出を行う。図10は、本発明
のDFT出力からプリアンブル成分を抽出する手順の一実
施例を示すフローチャートである。
【0036】図10において、ステップ1001では、FFT
演算回路103の出力X(k)(k = 0,1,‥‥‥,(Nwin-
1))から、|X(k)|2が最大となるものを検索し、検索さ
れた|X(k)|2が最大となるkをk11(k = k11)としてステ
ップ1002に進む。ステップ1002では、m1とm2を算出し
(m1 = (k11 - 1) mod Nwin,m2 = (k11 + 1) mod
Nwin)、ステップ1003に進む。ステップ1003では、算出
されたm1とm2から、|X(m1)|2と|X(m2)|2を比較し、|X(m
2)|2>|X(m1)|2であれば、ステップ1004に進み k12 = m
2としステップ1006に進む。また、|X(m2)|2≦|X(m1)|2
であれば、ステップ1005に進み k12 = m1とし、ステッ
プ1006に進む。ステップ1006では、X(k11)とX(k12)の電
力和p1(p1 = |X(k11)|2 + |X(k12)|2)を算出して、ス
テップ1007に進む。受信したプリアンブルの実際のピー
クは、X(k11)とX(k12)の間に存在するため、ステップ10
07では、X(m1)、X(k11)、X(m2)の3点でポイント間の補
間を行い、補間を行った部分での実際のピークを検索
し、その実際のピークでの周波数f1と周波数スペクトル
の位相φ1を算出する。
【0037】次にもう1つの成分を抽出する。kdはプリ
アンブルの2成分の周波数差|ω21|に相当するkの値
である。変調方式がQPSKまたはQAMの場合には、|ω2
1|= ωbであるから、kd=Nwin/Nov、π/4シフトQPSKの場
合には、|ω21|=ωb/2であるから、kd=Nwin/(2Nov)
である。ステップ1008では、m1=(k11-kd) mod Nwinとm2
=(k11+kd) mod Nwinとを算出し、ステップ1009に進む。
ステップ1009では、|X(k)|2 (k=(m1-1) mod Nwin,m1
(m1+1) mod Nwin)の最大値を検索し、第1の最大値をx1
とし、その時のkをm1(k= m1)としステップ1010に進
む。ステップ1010では、また、|X(k)|2 (k=(m2-1) mod
Nwin,m2,(m2+1) mod Nwi n)の最大値を検索し、第2の
最大値をx2とし、その時のkをm2(k = m2)とする。
【0038】ステップ1011では、第1の最大値x1と第2
の最大値x2とを比較し、第1の最大値x1が大きければ、
ステップ1012で k21=m1を算出しステップ1014に進む。
また、そうでなければ、ステップ1013で k21=m2を算出
しステップ1014に進む。これにより、k21がもう1つの
成分の番号となる。ステップ1014では、m1=(k21-1) mod
Nwinとm2=(k21+1) mod Nwinを算出し、ステップ1015に
進む。ステップ1015では、|X(m1)|2と|X(m2)|2を比較す
る。|X(m1)|2より|X(m2)|2が大きい場合には、ステップ
1016でk22=m2としてステップ1018に進む。また、そうで
ない場合には、ステップ1017でk22=m1としてステップ10
18に進む。ステップ1018では、X(k21)とX(k22)の電力和
p2を算出し、ステップ1019に進む。
【0039】受信したプリアンブルの実際のピークは、
X(k21)とX(k22)の間に存在するため、ステップ1019にお
いて、X(m1)、X(k21)、X(m2)の3点でポイント間の補間
を行い、補間を行った部分でのピークを検索し、そのピ
ークでの周波数f2と周波数スペクトルの位相φ2を算出
し、ステップ1020に進む。最後に、ステップ1020では、
FFT演算回路103の出力の全電力p = |X(0)|2+|X(1)|2+…
+|X(Nwin-1)|2を算出する。
【0040】ステップ1001〜1020の処理は、図9に示し
たFFT回路103の出力の場合には、ステップ1001でX(5)が
選択され、k11=5、m1=4,m2=6で|X(4)|2と|X(6)|2を比
較し(ステップ1003)、|X(4)|2が大きいためk12=4とな
り(ステップ1005)、p1=|X(5)|2+|X(4)|2が演算される
(ステップ1006)。受信したプリアンブルの実際のピー
クは,ω2の位置に存在するため、X(4)、X(5)、X(6)の
3点の間で補間を行い(破線902)、補間した部分での
ピークがω2で検出されるので、その周波数をf12/(2
π)とする。また、ω2での補間値の位相をφ1とする
(ステップ1007)。
【0041】図9は、変調方式がQPSKまたはQAMの場合
の一例であり、kd=Nwin/Nov=8であるから、m1=13, m2=1
3と同じ値であるため(ステップ1008)、ステップ1009
とステップ1010において、|X(k)|2 (k=12,13,14)の最
大値を検索し、x1=x2=|X(13)|2,m1=m2=13となり(ステ
ップ1009,1010)、k21=m2=13がもう一つのピーク成分
の番号となる(ステップ1013)。m1=12,m2=14として|X
(12)|2と|X(14)|2を比較し(ステップ1015)、|X(12)|2
が大きいためk22=m1=12となり(ステップ1017)、p2=|X
(13)|2+|X(12)|2が演算される(ステップ1018)。受信
したプリアンブルの実際のピークは、ω1の位置に存在
するため、X(12),X(13),X(14)の3点の間で補間を行
い(破線901)、補間した部分でのピークがω1で検出さ
れるので、その周波数をf21/(2π)とする。また、ω
1での補間値の位相をφ2とする(ステップ1019)。
【0042】図1のプリアンブルパターン識別回路10
7、周波数偏差検出回路108、及び、シンボルタイミング
検出回路109は、図10のフローチャートの手順で算出
した、DFT出力の全電力p、2つの周波数成分の周波数f1
とf2、位相φ1とφ2、電力p1とp 2とを用いて、プリアン
ブルパターン識別、周波数偏差検出、シンボルタイミン
グ検出を行う。
【0043】プリアンブルパターン識別回路107の処理
は、全電力pに対する2成分の電力和p1+p2の比γ=(p1+p
2)/pを用い、更にプリアンブルの2成分が受信機のフィ
ルタにより削られていいない場合は、2成分の周波数差
f12=|f2-f1|も用いる。入力端子101にプリアンブル信
号が入力されていて、2成分ともに削られない場合は、
全電力pは、2成分電力和 p1+p2と雑音電力との和であ
り(ただし、変調方式がπ/4シフトQPSKでロールオフ率
αが1/4≦α≦1/2の場合はp1,p2と雑音以外に最大7.3%
の成分の電力がpに含まれる)、2成分の内の片方の成
分が削られる場合は、p1またはp2のいずれかが雑音電力
となる。従って、片方の成分が削られているか否かの判
断は、p1とp2の比較により行う。例えば、p1とp2を比較
し、片方が6dB以上低い値(比が4倍以上)ならば片方の
成分が削られていると判断する。
【0044】変調方式がQPSKまたはQAMの場合で、2成
分とも削られていないと判断した場合には、γがしきい
値rthを超え、かつf12がfb±f0(fbはシンボルレート、
f0は規定値)の範囲内ならば受信信号がプリアンブル信
号であると識別する。片方の成分が削られていると判断
した場合は、γとしきい値rthの比較のみでプリアンブ
ルパターン識別を行う。変調方式がπ/4シフトQPSKの場
合で、2成分とも削られていないと判断した場合には、
γがしきい値rthを超え、かつf12がfb/2±f0の範囲内な
らば受信信号がプリアンブル信号であると識別する。片
方の成分が削られていると判断した場合は、γとしきい
値rthの比較のみでプリアンブルパターン識別を行う。
しきい値rthと規定値f0は、例えばrth=0.8、f0=fb/8に
設定する。受信信号がプリアンブルであると識別した場
合には、プリアンブルパターン識別出力端子110を介し
て“1”を出力し、識別できない場合には“0”を出力す
る。
【0045】周波数偏差検出回路108の処理は、2成分
の各々の周波数f1,f2と、プリアンブルの信号の送信ベ
ースバンドでの周波数成分の各成分の周波数f10,f
20(低い周波数の成分をf10、高い周波数の成分をf20
する)を用いて行う。2成分とも削られていない場合は
両方の周波数を用いて式(19)により算出する。
【数19】 また、片方の成分が削られている場合は残っている成分
の周波数をf1'とし、このf1'を用いて式(20)により算出
する。ここで、f1'≧0の場合は周波数の高い成分が削ら
れているものとして、f10との差をΔfとし、f1'<0の場
合は周波数の低い成分が削られているものとして、f20
との差をΔfとする。
【数20】 検出した周波数偏差Δfは、周波数偏差出力端子111を介
して出力される。
【0046】シンボルタイミング検出回路109の処理
は、プリアンブルの2成分とも削られていないと判断し
た場合にのみ行い、2成分の位相φ1とφ2を用いて行
う。変調方式がQPSKまたはQAMの場合、式(9)よりシンボ
ルタイミングfbt0は、式(21)のようになる。
【数21】 また、変調方式がπ/4シフトQPSKの場合には、式(18)よ
りシンボルタイミングfbt0は、式(22)のようになる。
【数22】 検出したシンボルタイミングfbt0は、シンボルタイミン
グ出力端子112を介して出力される。
【0047】以上の説明による本発明の実施形態では、
入力端子101にプリアンブル以外の信号が入力された場
合、全電力pは、2つの周波数スペクトル成分の電力p1
とp2以外に信号成分の電力を含んでいるため、電力比γ
の値は小さくなる。また、入力端子101にプリアンブル
が入力された場合は、振幅が変動したとしても、p1+p2
は振幅変動の影響を受けたプリアンブル成分の電力で、
全電力pは、振幅変動の影響を受けたプリアンブル成分
の電力と雑音電力の和であり、振幅の落ち込みによりp1
+p2が小さくなる場合は、pも小さくなる。このため、雑
音の影響を受けるものの、振幅変動は直接影響しない。
従って、振幅変動の影響を受けないプリアンブルパター
ン識別が可能である。
【0048】更に、送信機と受信機との周波数偏差によ
り、プリアンブルの2つの周波数成分のうち片方の成分
が、受信機のフィルタの帯域外へ外れたとしても、p1
p2の一方がプリアンブルの1成分の電力で、他が雑音電
力であり、全電力pはプリアンブルの1成分の電力と雑
音電力の和であるため、電力比γを用いてプリアンブル
パターン識別を行うことが可能である。また更に、抽出
した2つの周波数成分の周波数より、送信機と受信機と
の周波数偏差を検出することができ、プリアンブルの2
つの周波数成分が受信機のフィルタにより削られずに残
っている場合は、抽出した2つの成分の位相よりシンボ
ルタイミングを検出することも可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、プリアンブルパターン
識別に用いる電力比が、受信信号の振幅変動に影響せ
ず、振幅変動の影響を受けないプリアンブルパターン識
別が可能である。また、送信機と受信機との周波数偏差
によりプリアンブルの2つの周波数成分のうち、片方の
周波数成分が受信機のフィルタの帯域外へ外れて削られ
る場合においても、プリアンブルパターン識別が可能で
ある。更に、本発明によれば、送信機と受信機との周波
数偏差の検出が可能で、プリアンブルの2つの周波数成
分が残っている場合には、シンボルタイミング検出を行
うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のプリアンブルパターン識
別および周波数偏差・シンボルタイミング検出のための
回路構成を示すブロック図。
【図2】 従来のプリアンブルパターン識別のための回
路構成を示すブロック図。
【図3】 従来のプリアンブルパターン識別で用いる相
関回路の構成を示すブロック図。
【図4】 変調方式がQPSKまたはQAMである場合のプリ
アンブル信号のコンスタレーションおよび時間波形を示
す図。
【図5】 変調方式がπ/4シフトQPSKである場合のプリ
アンブル信号のコンスタレーションおよび時間波形を示
す図。
【図6】 図2の回路での相関出力の自乗値の短時間平
均の時間波形を示す図。
【図7】 変調方式がQPSKまたはQAMである場合のプリ
アンブル信号のDFT出力を示す図。
【図8】 変調方式がπ/4シフトQPSKである場合のプリ
アンブル信号のDFT出力を示す図。
【図9】 本発明のFFT演算回路の出力の一実施例を示
す図。
【図10】 本発明のDFT出力からプリアンブル成分を
抽出する手順の一実施例を示すフローチャート。
【図11】 従来の受信機の簡単な構成を示すブロック
図。
【図12】 変調方式がQPSKまたはQAMである場合のプ
リアンブル信号のマッピングとゼロ補間を説明するため
の図。
【図13】 変調方式がπ/4シフトQPSKである場合のプ
リアンブル信号のマッピングとゼロ補間を説明するため
の図。
【図14】 従来の同期バーストフレームのフレーム構
造を示す図。
【図15】 従来の通信チャネルフレームのフレーム構
造を示す図。
【図16】 従来のARIB STD-T61に基づく送信パターン
を説明する図。
【符号の説明】
101:入力端子、 102:窓掛け回路、 103:FFT演算回
路、 104:全電力算出回路、 105,106:プリアンブ
ル成分抽出回路、 107:プリアンブルパターン識別回
路、 108:周波数偏差検出回路、 109:シンボルタイ
ミング検出回路、 110:プリアンブルパターン識別出
力端子、 111:周波数偏差出力端子、112:シンボルタ
イミング出力端子、 113:スイッチ、 114:シフトレ
ジスタ、 201:入力端子、 202:相関回路、 203:
振幅自乗値演算回路、 204:短時間平均演算回路、 2
05:判定器、 206:プリアンブル識別出力端子、 30
1:入力端子、 302:1シンボル遅延回路、 303:複
素加算器、 304:複素乗算器、 305:相関出力端子、
601,603:プリアンブル以外の信号を受信する区間、
602:プリアンブルを受信する区間、 901:DFT出力
のX(12),X(13),X(14)を補間した包絡線、 902:DFT
出力のX(4),X(5),X(6)を補間した包絡線、903,904:
実際のピーク、 1101:受信信号入力端子、 1102:高
周波部回路、1103:A/D変換器、 1104:乗算器、 110
5:移相器、 1106:正弦波発生回路、 1107:ローパ
スフィルタ、 1108:ルートロールオフフィルタ、 11
09:ベースバンド信号出力端子。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信したベースバンド信号の周波数スペ
    クトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数f1
    とf2の成分を抽出し、該抽出されたそれぞれの周波数f1
    とf2の成分のそれぞれの電力p1とp2と全周波数成分の電
    力pを算出し、該それぞれの電力p1とp2の和と全周波数
    成分の電力pとの電力比(p1+p2)/pを算出し、算出された
    該電力比(p1+p2)/pが所定のしきい値を超えていれば、
    受信したベースバンド信号がプリアンブルの信号である
    と判断することを特徴とするプリアンブルパターン識別
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプリアンブルパターン識
    別方法において、 前記周波数スペクトルから抽出する2つの周波数f1とf2
    の成分は、振幅が高い順に2つ抽出することを特徴とす
    るプリアンブルパターン識別方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載のプリアンブルパターン識別方法において、 前記電力比が所定のしきい値を超えている場合に、前記
    2つの周波数f1とf2のの差の絶対値|f2-f1|を求め、 該差の絶対値|f2-f1|が所定の第1の値の範囲内にあれ
    ば、受信したベースバンド信号がプリアンブルの信号で
    あると判断することを特徴とするプリアンブルパターン
    識別方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のプリアンブルパターン識
    別方法において、 前記2つの周波数f1とf2の成分の電力p1とp2の比p1/p2
    を算出し、算出された該電力比p1/p2が所定の第2の値
    の範囲内であれば、受信したベースバンド信号がプリア
    ンブルの信号であると判断することを特徴とするプリア
    ンブルパターン識別方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のプリアンブルパターン識
    別方法において、 前記所定の第2の値の範囲は、所定の値r1以上であっ
    て、かつ所定の値r2以下であって、前記所定の値r1とr2
    は正の定数で、かつ、r1<1,r2>1とすることを特徴とす
    るプリアンブルパターン識別方法。
  6. 【請求項6】 受信したベースバンド信号の周波数スペ
    クトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数成
    分を抽出し、該抽出した2つの周波数成分のうちの低い
    方の周波数をf1、高い方の周波数をf2とし、 前記周波数f1から、プリアンブルの信号の送信時の周波
    数成分の2成分のうち低い方の周波数f10を減じた周波
    数偏差f1-f10を求め、 前記周波数f2から、プリアンブルの信号の送信時の周波
    数成分の2成分のうち高い方の周波数f20を減じた周波
    数偏差f2-f20を求め、 前記周波数偏差f1-f10と前記周波数偏差f1-f10の平均を
    求め、求めた該平均を送信機と受信機の間での周波数偏
    差とすることを特徴とする周波数偏差検出方法。
  7. 【請求項7】 受信したベースバンド信号の周波数スペ
    クトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数成
    分を抽出し、該抽出した2つの周波数成分のうちの片方
    の周波数をf1′とし、該周波数f1′からプリアンブルの
    信号の送信時の周波数の2成分のうち低い方の周波数f
    10を減じた値f1′-f10を求め、前記周波数f1′から前記
    プリアンブルの信号の送信時の周波数の2成分のうち高
    い方の周波数f20を減じた値f1′-f20を求め、 求めた値f1'-f10またはf1'-f20のどちらか一方を送信機
    と受信機の間での周波数偏差とすることを特徴とする周
    波数偏差検出方法。
  8. 【請求項8】 受信したベースバンド信号の周波数スペ
    クトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数成
    分を抽出し、該抽出した2つの周波数成分の電力p1とp2
    の電力比p1/p2を算出し、 該電力比p1/p2が所定の値の範囲内ならば、 前記抽出した2つの周波数成分のうちの低い方の周波数
    をf1、高い方の周波数をf2とし、 前記周波数f1と、プリアンブルの信号の送信時の周波数
    成分の2つのうちの、低い方の周波数f10との周波数偏
    差f1-f10を求め、 前記周波数f1と、プリアンブルの送信時の周波数成分の
    2つのうちの、高い方の周波数f20との周波数偏差f1-f
    20を求め、 前記周波数偏差f1-f10と周波数偏差f1-f20の平均を求
    め、求めた該平均を送信機と受信機の間での周波数偏差
    とすることを特徴とする周波数偏差検出方法。
  9. 【請求項9】 受信したベースバンド信号の周波数スペ
    クトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数成
    分を抽出し、該抽出した2つの周波数成分の電力p1とp2
    の電力比p1/p2を算出し、 該電力比p1/p2が所定の値の範囲外ならば、前記抽出さ
    れた2つの周波数の成分のうち、低い方の周波数をf1
    高い方の周波数をf2とし、 抽出された該2つの周波数f1とf2の成分の電力の大きい
    方の周波数を周波数f1'とし、プリアンブルの信号の送
    信時の周波数成分のうち低い方の周波数を周波数成分f
    10とし、高い方の周波数をf20とし、 f1'≧0であれば、前記周波数f1'から前記の周波数f10
    減じた値f1'-f10を、送信機と受信機との周波数偏差と
    して求め、 f1'<0であれば、前記周波数f1'から前記の周波数f20
    減じた値f1'-f20を、送信機と受信機との周波数偏差と
    して求めることを特徴とする周波数偏差検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至請求項9のいずれかに記
    載のプリアンブルパターン識別方法において、 前記周波数スペクトルから抽出する2つの周波数f1とf2
    の成分は、振幅が高い順に2つ抽出することを特徴とす
    るプリアンブルパターン識別方法。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至請求項10のいずれかに
    記載の周波数偏差検出方法において、 前記所定の値の範囲は、所定の値r1以上であって、かつ
    所定の値r2以下であって、前記所定の値r1とr2は正の定
    数で、かつ、r1<1,r2>1とすることを特徴とする周波数
    偏差検出方法。
  12. 【請求項12】 受信したベースバンド信号の周波数ス
    ペクトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数
    成分を抽出し、該抽出したそれぞれの周波数成分の位相
    φ1とφ2の位相差φ12を求め、該位相差φ12に基
    づいてシンボルタイミングを求めることを特徴とするシ
    ンボルタイミング検出方法。
  13. 【請求項13】 受信したベースバンド信号の周波数ス
    ペクトルを求め、該周波数スペクトルから2つの周波数
    f1とf2の成分を抽出し、該抽出したそれぞれの周波数f1
    とf2のそれぞれの電力p1とp2の電力比p1/p2を算出し、
    該電力比p1/p2が所定の値の範囲内であれば、 前記抽出したそれぞれの周波数f1とf2の位相φ1とφ2
    位相差φ12を求め、該位相差φ12に基づいてシン
    ボルタイミングを求めることを特徴とするシンボルタイ
    ミング検出方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のシンボルタイミング
    検出方法において、 前記所定の値の範囲は、所定の値r1以上であって、かつ
    所定の値r2以下であって、前記所定の値r1とr2は正の定
    数で、かつ、r1<1,r2>1とすることを特徴とするシンボ
    ルタイミング検出方法。
  15. 【請求項15】 請求項12乃至請求項14のいずれか
    に記載のプリアンブルパターン識別方法において、 前記周波数スペクトルから抽出する2つの周波数f1とf2
    の成分は、振幅が高い順に2つ抽出することを特徴とす
    るプリアンブルパターン識別方法。
  16. 【請求項16】 請求項12乃至請求項15のいずれか
    に記載のシンボルタイミング検出方法において、 前記受信するベースバンド信号の変調方式をQPSK(Quat
    ernary Phase Shift Keying)またはQAM(Quadrature A
    mplitude Modulation)とし、 前記抽出した2つの周波数成分のうち、低い周波数成分
    の位相をφ1とし、高い周波数成分の位相をφ2とし、シ
    ンボルレートをfbとしたとき、シンボルタイミングt
    0を、t0=(φ12)/(2πfb)とすることを特徴とするシ
    ンボルタイミング検出方法。
  17. 【請求項17】 受信信号を1シンボル当たりNov回(N
    ovは2以上の正整数)オーバーサンプリングしたベース
    バンド信号から、任意の連続したNwinサンプル(Nwin
    2以上の正整数)のベースバンド信号を抽出し、該抽出
    したベースバンド信号に任意の窓関数を乗じ、該任意の
    窓関数を乗じたベースバンド信号x(n)(n=0,1,‥‥
    ‥,(Nwin-1))のDFT(離散フーリエ変換:Discrete Fo
    urier Transform)X(k) (k=0,1,‥‥‥、(Nwin-1))
    を演算し(X(k)は複素数)、該DFT出力X(k) (k=0,1,
    ‥‥‥,(Nwin-1))の全電力p=|X(0)|2+|X(1)|2+…+|X
    (Nw in-1)|2を算出し、 該DFT出力X(k)のうち、振幅の自乗値|X(k)|2が最大とな
    るX(k)を検索してそのkをk11とし、X(k11)に隣接する成
    分から、|X(k11)|2の次に|X(k)|2が大きくなるX(k)を検
    索してそのkをk12とし、X(k11)とX(k12)の電力和p1=|X
    (k11)|2+|X(k12)|2を算出し、X(k11)の周辺を補間し、
    該補間した部分のピークにおける周波数をf1、位相をφ
    1とし、 変調方式により定められる自然数の定数をkdとし、X(k)
    (k=(k11-kd-1) mod N win,(k11-kd) mod Nwin,(k11-k
    d+1) mod Nwin,(k11+kd-1) mod Nwin,(k11+k d) mod N
    win,(k11+kd+1) mod Nwin)から、|X(k)|2が最大となる
    X(k)を検索してそのkをk21とし、X(k21)に隣接する成分
    のうち、|X(k21)|2の次に|X(k)|2が大きくなるX(k)を検
    索してそのkをk22とし、X(k21)とX(k22)の電力和p2=|X
    (k21)|2+|X(k22)|2を算出し、X(k21)の周辺を補間し、
    該補間した部分のピークにおける周波数をf2、位相をφ
    2とし、 該算出したf1とf2を比較し、f1>f2であれば、f1,φ1
    p1を改めてf2,φ2,p 2とし、f2,φ2,p2を改めてf1
    φ1,p1とすることを特徴とするプリアンブル成分抽出
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載のプリアンブル成分抽
    出方法において、FFT(高速フーリエ変換:Fast Fourie
    r Transform)アルゴリズムを用いてDFTを演算すること
    を特徴とするプリアンブル成分抽出方法。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載のプリアンブルパターン識別方法において、請求項1
    4記載の方法を用いてプリアンブルの前記2つの周波数
    f1とf2の成分を抽出することを特徴とするプリアンブル
    パターン識別方法。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載のプリアンブルパターン識別方法において、請求項1
    8記載の方法を用いてプリアンブルの前記2つの周波数
    f1とf2の成分を抽出することを特徴とするプリアンブル
    パターン識別方法。
  21. 【請求項21】 請求項6乃至請求項11記載の周波数
    偏差検出方法において、請求項17記載の方法を用いて
    プリアンブルの前記2つの周波数f1とf2の成分を抽出す
    ることを特徴とする周波数偏差検出方法。
  22. 【請求項22】 請求項6乃至請求項11記載の周波数
    偏差検出方法において、請求項18記載の方法を用いて
    プリアンブルの前記2つの周波数f1とf2の成分を抽出す
    ることを特徴とする周波数偏差検出方法。
  23. 【請求項23】 請求項12乃至請求項16記載のシン
    ボルタイミング検出方法において、請求項17記載の方
    法を用いてプリアンブルの前記2つの周波数f1とf2の成
    分を抽出することを特徴とするシンボルタイミング検出
    方法。
  24. 【請求項24】 請求項12乃至請求項16記載のシン
    ボルタイミング検出方法において、請求項18記載の方
    法を用いてプリアンブルの前記2つの周波数f1とf2の成
    分を抽出することを特徴とするシンボルタイミング検出
    方法。
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