JP2002231584A - 固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の構造及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の構造及びその製造方法

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JP2002231584A
JP2002231584A JP2001028543A JP2001028543A JP2002231584A JP 2002231584 A JP2002231584 A JP 2002231584A JP 2001028543 A JP2001028543 A JP 2001028543A JP 2001028543 A JP2001028543 A JP 2001028543A JP 2002231584 A JP2002231584 A JP 2002231584A
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anode
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capacitor element
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Kentaro Naka
健太郎 中
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Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁作用金属粉末を固め焼結した多孔質の陽極
体2と、この陽極体の一端面から突出する陽極ワイヤー
3とを有し、前記陽極体に誘電体膜4、固体電解質膜5
及び陰極膜6を形成して成るコンデンサ素子1におい
て、前記陽極体2に絶縁破壊による不良品が発生するこ
とを低減する。前記陽極体2のうち前記陽極ワイヤー3
が突出する部分を、弁作用金属粉末とセラミック粉末と
の混合粉末による焼結部E′にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル又はニオ
ブ等のような弁作用金属の粉末を使用した固体電体コン
デンサにおいて、そのコンデンサ素子の構造と、その製
造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の固体電解コンデンサに使用する
コンデンサ素子は、図3及び図4に示すように構成され
ている。
【0003】すなわち、このコンデンサ素子1は、タン
タル等の弁作用金属粉末を、多孔質のチップ型陽極体2
に、当該陽極体2内にタンタル等の弁作用金属製で線径
dにした陽極ワイヤー3の一端部を埋設するようにして
固め成形したのち、高い温度(約1500℃)に加熱し
て焼結したものに構成されている。
【0004】なお、このコンデンサ素子1における多孔
質の陽極体2には、これに陽極酸化処理を行うことによ
り、図5に示すように、当該陽極体2における各弁作用
金属粉末の表面及び陽極ワイヤー3の付け根部に、五酸
化タンタル等の誘電体膜4を形成し、次いで、前記陽極
体2を、例えば硝酸マンガン水溶液に浸漬したのち引き
揚げて焼成することを複数回にわたって繰り返すことに
より、図6に示すように、二酸化マンガン等の固体電解
質膜5を形成し、更に、この固体電解質膜5の表面に、
グラファイト膜を下地として銀又はニッケル等の金属膜
を形成することにより、図7に示すように、前記陽極体
2のうち前記陽極ワイヤー3が突出する一端面を除く全
表面に対して、下層のグラファイト膜と上層の金属膜と
から成る陰極膜6を形成する。
【0005】また、このコンデンサ素子1は、図8に示
すように、左右一対のリード端子7,8の間に配設し
て、このコンデンサ素子1における陽極ワイヤー3を一
方の陽極リード端子7に対して溶接等にて固着する一
方、陽極体2における陰極膜6に他方の陰極リード端子
8を電気的に接続し、これらの全体を合成樹脂製のパッ
ケージ体9にて密封することによって、固体電解コンデ
ンサに構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このコンデンサ素子1
は、前記したように、その多孔質の陽極体2における一
端面から突出する陽極ワイヤー3の一端部を、前記陽極
体2に対して埋設した構成であることにより、この陽極
ワイヤー3を陽極リード端子7に対して溶接するとき、
コンデンサ素子1における陰極膜6に対して陰極リード
端子8を接続するとき、及び、パッケージ体9にて密封
するときにおいて、前記陽極ワイヤー3における陽極体
2の一端面に対する付け根部にこれを曲げようとする応
力が作用し、この曲げ応力が陽極体1に及ぶことになる
から、多孔質で脆い性質の前記陽極体2のうち前記陽極
ワイヤー3が突出する部分に割れが発生して絶縁が破壊
されることが多発し、不良品の発生率が高いという問題
があった。
【0007】本発明は、この問題を解消したコンデンサ
素子の構造と、その製造方法とを提供することを技術的
課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明におけるコンデンサ素子の構造は、「弁作
用金属粉末を固め焼結した多孔質の陽極体と、この陽極
体の一端面から突出する陽極ワイヤーとを有し、前記陽
極体に誘電体膜、固体電解質膜及び陰極膜を形成して成
るコンデンサ素子において、前記陽極体のうち前記陽極
ワイヤーが突出する部分を、弁作用金属粉末とセラミッ
ク粉末との混合粉末による焼結部にした。」ことを特徴
とするしている。
【0009】また、本発明におけるコンデンサ素子の製
造方法は、「弁作用金属の粉末をチップ型の陽極体に、
当該陽極体の一端から陽極ワイヤーが突出するように固
め形成する工程と、この陽極体を加熱焼結する工程と、
この陽極体に誘電体膜、固体電解質膜及び陰極膜を形成
する工程とから成るコンデンサ素子の製造方法におい
て、前記陽極体の固め形成する工程を、成形用孔内に前
記弁作用金属粉末による厚い層と弁用金属粉末及びセラ
ミック粉末の混合粉末による比較的薄い層とを積層状に
形成する工程と、前記成形用孔内に成形金型をこれに保
持した陽極ワイヤーが前記混合粉末の層を貫通するよう
に挿入した状態で前記積層方向に固め成形する工程とに
した。」ことを特徴としている。
【0010】
【発明の作用・効果】陽極体が多孔質で脆い性質であっ
ても、この陽極体のうち陽極ワイヤーが突出する部分
を、弁作用金属粉末とセラミック粉末との混合粉末によ
る焼結部にすることにより、この焼結部は、セラミック
粉末を含む焼結にて緻密で、硬くて強度の高い組織にな
り、前記陽極体から突出する陽極ワイヤーの付け根部に
曲げ応力が作用した場合に、前記陽極体のうちこの陽極
ワイヤーが突出する部分が割れて絶縁破壊が発生するこ
とを確実に低減できるから、不良品の発生率を大幅に改
善できるのである。
【0011】そして、このように、前記陽極体のうち陽
極ワイヤーが突出する部分を、弁作用金属粉末とセラミ
ック粉末との混合粉末による焼結部にすることは、請求
項2に記載した製造方法のように、この陽極体の固め形
成する工程を、成形用孔内に前記弁作用金属粉末による
厚い層と弁用金属粉末及びセラミック粉末の混合粉末に
よる比較的薄い層とを積層状に形成する工程と、前記成
形用孔内に成形金型をこれに保持した陽極ワイヤーが前
記混合粉末の層を貫通するように挿入した状態で前記積
層方向に固め成形する工程とにすることにより、陽極ワ
イヤーを弁作用金属粉末に対して電気的に確実に導通し
た状態のもとで、至極簡単に、ひいては、コストの大幅
なアップを招来することなく達成することができるので
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0013】図1において、符号10は、チップ型の陽
極体2を固め成形するための成形用孔11を貫通して穿
設して成る成形型を、符号12は、タンタル等の弁作用
金属製の陽極ワイヤー3を保持した状態で、前記成形用
孔11内にその上部から挿入される上下動式の第1成形
金型を、符号13は、前記成形用孔11内にその下部か
ら挿入される上下動式の第2成形金型を各々示す。
【0014】前記成形型10における成形用孔11内
に、図1(A)に示すように、当該成形用孔11内の下
部に第2成形金型13を挿入した状態で、平均粒径を2
〜3ミクロンにしたタンタル粉末Dを上部から比較的厚
い層状に充填し、次いで、同じく平均粒径を2〜3ミク
ロンにしたタンタル粉末に粒径を約1ミクロンにしたア
ルミナセラミック粉末を混合した混合粉末Eを同じく上
部から比較的薄い層状に重ねて充填することにより、前
記成形用孔11内に、弁作用金属粉末Dによる比較的厚
い層と、混合粉末Eによる比較的薄い層とを重ねた積層
状に形成する。
【0015】次いで、図1(B)示すように、前記成形
用孔11内の上部に、前記第1成形金型12を、これに
保持した陽極ワイヤー3の先端が、前記混合粉末Eによ
る層を貫通してタンタル粉末Dによる層に達するように
して挿入する一方、これと同時に、前記成形用孔11内
の下部における第2成形金型13を更に成形用孔11内
に押し込んで、両成形金型12,13にて積層方向に圧
縮することにより、多孔質の陽極体2に固め成形する。
【0016】この陽極体2への固め成形が終わると、図
1(C)に示すように、第1成形金型12を、成形用孔
11内から引き抜くと同時に、第2成形金型13を更に
押し込みことにより、前記固め成形済みの陽極ワイヤー
3付き陽極体2を、前記成形用孔11内から型抜きした
のち、この陽極ワイヤー3付き陽極体2をを加熱炉に入
れて、約1500℃の温度で加熱するという焼結処理す
る。
【0017】この焼結処理が終わると、前記従来と同様
に、前記陽極体2に対して陽極酸化処理を行うことによ
り、当該陽極体2における各弁作用金属粉末の表面及び
陽極ワイヤー3の付け根部に、五酸化タンタル等の誘電
体膜を形成し、次いで、前記陽極体2を、例えば硝酸マ
ンガン水溶液に浸漬したのち引き揚げて焼成することを
複数回にわたって繰り返すことにより、二酸化マンガン
等の固体電解質膜を形成し、更に、この固体電解質膜の
表面に、グラファイト膜を下地として銀又はニッケル等
の金属膜を形成して陰極膜とすることにより、コンデン
サ素子1の完成品にする。
【0018】前記した焼結処理により、タンタル粉末は
互いに結合すると同時に、混合粉末Eによる層における
セラミック粉末も互いに結合することにより、この混合
粉末Eによる層は、タンタル粉末Dだけによる焼結部
D′よりも、緻密で、硬くて強度の高い組織になり、換
言すると、陽極体2のうち陽極ワイヤー3が突出する一
端面に、前記混合粉末による緻密で高くて強度の高い組
織の焼結部E′を、比較的薄い層厚Tにして層状に形成
することができる。
【0019】つまり、前記陽極体2のうち陽極ワイヤー
3が突出する部分を、前記混合粉末による緻密で高くて
強度の高い組織の焼結部E′にすることができるから、
前記陽極体2から突出する陽極ワイヤー3の付け根部に
曲げ応力が作用した場合に、前記陽極体2のうちこの陽
極ワイヤー3が突出する部分が割れて絶縁破壊が発生す
ることを確実に低減できるのである。
【0020】なお、本発明者の実験によると、混合粉末
Eに使用するアルミナセラミックの粉末は、その粒径
を、タンタル粉末の粒径2〜3ミクロンに対して、これ
よりも小さい約1ミクロン程度にすることにより、タン
タル粉末における焼結温度(約1500℃)で焼結する
ことができるのであり、また、前記アルミナセラミック
粉末をタンタル粉末に混合する割合は、嵩容積比でアル
ミナセラミック粉末6、タンタル粉末4にすることが好
ましいことが判った。
【0021】更にまた、前記混合粉末Eによる焼結部
E′における層厚さTは、コンデンサ素子1における容
量の減少を出来るだけ小さくすることからは薄くすべき
である一方、絶縁破壊を防止することからは厚くすべき
であるが、本発明者の実験によると、前記層厚さTは、
陽極体2における高さ寸法Hの約5〜10%にすること
が好ましいのであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンデンサ素子(但し、誘電体
膜、固体電解質層及び陰極膜を形成する以前の状態)の
縦断正面図である。
【図2】前記コンデンサ素子における陽極体を固め成形
している状態を示す図である。
【図3】従来のコンデンサ素子(但し、誘電体膜、固体
電解質層及び陰極膜を形成する以前の状態)を示す斜視
図である。
【図4】図3の縦断正面図である。
【図5】コンデンサ素子における陽極体に誘電体膜を形
成した状態を示す縦断正面図である。
【図6】コンデンサ素子における陽極体に固体電解質膜
を形成した状態を示す縦断正面図である。
【図7】コンデンサ素子における陽極体に陰極膜を形成
した状態を示す縦断正面図である。
【図8】コンデンサ素子を使用した固体電解コンデンサ
の縦断正面図である。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 2 陽極体 3 陽極ワイヤ 4 誘電体膜 5 固体電解質膜 6 陰極膜 E′ 混合粉末による焼結部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁作用金属粉末を固め焼結した多孔質の陽
    極体と、この陽極体の一端面から突出する陽極ワイヤー
    とを有し、前記陽極体に誘電体膜、固体電解質膜及び陰
    極膜を形成して成るコンデンサ素子において、 前記陽極体のうち前記陽極ワイヤーが突出する部分を、
    弁作用金属粉末とセラミック粉末との混合粉末による焼
    結部にしたことを特徴とする固体電解コンデンサにおけ
    るコンデンサ素子の構造。
  2. 【請求項2】弁作用金属の粉末をチップ型の陽極体に、
    当該陽極体の一端から陽極ワイヤーが突出するように固
    め形成する工程と、この陽極体を加熱焼結する工程と、
    この陽極体に誘電体膜、固体電解質膜及び陰極膜を形成
    する工程とから成るコンデンサ素子の製造方法におい
    て、 前記陽極体の固め形成する工程を、成形用孔内に前記弁
    作用金属粉末による厚い層と弁用金属粉末及びセラミッ
    ク粉末の混合粉末による比較的薄い層とを積層状に形成
    する工程と、前記成形用孔内に成形金型をこれに保持し
    た陽極ワイヤーが前記混合粉末による層を貫通するよう
    に挿入した状態で前記積層方向に固め成形する工程とに
    したことを特徴とする固体電解コンデンサにおけるコン
    デンサ素子の製造方法。
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