JP2002230827A - 相変化型光情報記録媒体 - Google Patents

相変化型光情報記録媒体

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JP2002230827A
JP2002230827A JP2001026094A JP2001026094A JP2002230827A JP 2002230827 A JP2002230827 A JP 2002230827A JP 2001026094 A JP2001026094 A JP 2001026094A JP 2001026094 A JP2001026094 A JP 2001026094A JP 2002230827 A JP2002230827 A JP 2002230827A
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Masanori Kato
将紀 加藤
Yuki Nakamura
有希 中村
Katsuyuki Yamada
勝幸 山田
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 媒体の相変化臨界相対速度を規定すること
で、マルチスピードで記録可能であり、高い記録線速度
で記録した際の記録特性、繰り返し記録特性の良好な相
変化型光情報記録媒体を実現すること。 【解決手段】 情報記録時の記録装置と媒体の相対速度
をvWとし、媒体の記録可能な最高相対速度がvWH、最
低相対速度がvWLで表わされる相変化型光情報記録媒体
において、記録・再生波長λ=789nm、開口数NA
=0.49である記録装置を用いて、装置と媒体が相対
速度vで移動しているとき、記録相対速度vWHでの媒体
の最適記録パワーP0Hに対して、PE=0.75P0H
パワーで記録装置から電磁波をDC照射し、該記録装置
で測定した反射率Rが相対速度vに対してその微分係数
−dR/dvが、最大値をとる相対速度である相変化臨
界相対速度v0が、v0≧0.7v WHの範囲にあることを
特徴とする相変化型光情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相変化型光情報記
録媒体に関し、詳しくは、CD−RW、PD、DVD−
RW、DVD+RWに代表される相変化型光ディスクに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として特開平11−1153
13号公報に記載の光記録媒体およびそれを用いた記録
方法は、本発明と類似のパラメータで規定しているが、
規定範囲に重なりは無い。また、高い記録相対速度にま
で対応していない。
【0003】また、オレンジブックパートIII vol.1 v
er. 2.0のCD−RWディスクを拡張して8×(相対
速度9.6m/s)までの記録を想定した光情報記録媒
体は、マルチスピードに対応するために、再結晶化上限
線速度を規定している。しかし、本発明の範囲では、記
録線速度9.6m/s以上で、繰り返し記録特性が悪化
するという問題点が残る。また、同様な記録相対速度を
想定した別の相変化型光記録媒体として、オレンジブッ
クパートIII vol.1 ver. 2.0準拠の別のCD−RW
ディスクは、マルチスピードに対応するために、再結晶
化上限速度を規定している。しかし、本発明の範囲で
は、記録線速度4.8m/s以上の高速記録は考慮され
ていない。
【0004】CD−RW、PD、DVD−RW、DVD
+RWに代表される相変化型の光情報記録媒体では、繰
り返し情報を記録できるという点から、広く普及してき
ているが、異なる記録線速(マルチスピード)で記録、
繰り返し記録(オーバーライト)、消去することが困難
であった。しかし、市場の要求、駆動装置の進歩によ
り、マルチスピードに対応した光情報記録媒体の需要が
高まっている。現状では、CD−RWのマルチスピード
対応が実現されており、記録線速度は1.2m/s〜
4.8m/sとなっている。また、高密度化、高速記録
化の需要も高く、より高い記録線速度で記録できる光情
報記録媒体が必要となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、媒体
の相変化臨界相対速度を規定することで、マルチスピー
ドで記録可能であり、高い記録線速度で記録した際の記
録特性、繰り返し記録特性の良好な相変化型光情報記録
媒体を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「電磁波で情報を記録および再生し、再生に反射
率の差を用い、情報記録時の記録装置と媒体の相対速度
をvWとし、媒体の記録可能な最高相対速度がvWH、最
低相対速度がvWLで表わされる相変化型光情報記録媒体
において、記録・再生波長λ=789nm、開口数NA
=0.49である記録装置を用いて、装置と媒体の相対
速度vで媒体または記録装置が移動しているとき、記録
相対速度vWHでの媒体の最適記録パワーP0Hに対して、
E=0.75P0Hのパワーで記録装置から電磁波をD
C照射し、該記録装置で測定した反射率Rが相対速度v
に対して図2に示すようにvを減少させたときのRの飽
和値RAから、vを増加させたときの飽和値RBまで変動
し、その微分係数−dR/dvが、図2に示すように最
大値をとる相対速度である相変化臨界相対速度v0が、
0≧0.7vWHの範囲にあることを特徴とする相変化
型光情報記録媒体」、(2)「相変化臨界相対速度v0
がv0≦3.0vWLであることを特徴とする前記第
(1)項に記載の相変化型光情報記録媒体」、(3)
「相変化臨界相対速度マージンΔv0が、Δv0/v0
0.4であることを特徴とする前記第(1)項又は第
(2)項に記載の相変化型光情報記録媒体」、(4)
「情報の読み出しに用いる反射率Rが、相対速度につい
て、低速側でRAに飽和し、高速側でRBに飽和し、RA
>RBのときに0.1<RB/RA<0.6であることを
特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに
記載の相変化型光情報記録媒体」、(5)「記録層材料
にすくなくとも、Ag、In、Sb、Teを含有し、そ
の原子パーセントで表記される組成がAgαInβSb
γTeδのとき、0.1≦α≦3.0 5.0≦β≦12.0 60.0≦γ≦72.0 22.0≦δ≦30.0(単位:原子パーセント) であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項
のいずれかに記載の相変化型光情報記録媒体」、(6)
「vWH/vWL≧2.5であることを特徴とする請求項1
乃至5のいずれかに記載の相変化型光情報記録媒体」に
よって解決される。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
相変化型光情報記録媒体は、支持基盤上に少なくとも1
層以上の相変化材料からなる記録層を有する。図1は、
本発明の相変化型光情報記録媒体の層構成の1例を示し
たものである。本発明の記録媒体は、基板(1)上に、
下部保護層(2)、記録層(3)、上部保護層(4)、
反射放熱層(5)を順次形成することで得られる。さら
に反射放熱層(5)の上にオーバーコート層(6)を、
基板(1)の下面にハードコート層(7)を形成しても
良い。
【0008】基板(1)は媒体を支持することを主目的
とし、記録、読み出しに用いる電磁波を基板面から入射
する場合、入射する電磁波の波長領域で透明であること
が必要である。基板(1)の透明基板材料としてはガラ
ス、セラミックス、樹脂等を用いることができ、透明性
および成型の容易さから、樹脂を用いるのが好ましく、
樹脂としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹
脂、ウレタン樹脂等が挙げられるが、成型性、光学特
性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリ
ル系樹脂が好ましい。透明基板上には案内溝(グルー
ブ)が形成されていてもかまわない。
【0009】下部保護層(2)、上部保護層(4)は熱
特性、光学特性の点から誘電体を用いる。誘電体として
は、SiO2、SiO、ZnO、SnO2、TiO2、I
2 3、MgO、ZrO2等の酸化物、Si34、Al
N、TiN、BN、ZrN等の窒化物、ZnS、In2
3、TaS4硫化物、SiC、TaC、B4C、WC、
TiC、ZrC等の炭化物またはダイヤモンド状炭素が
挙げられ、これらの誘電体単体、もしくは2種以上の混
合物が用いられる。
【0010】保護層は真空成膜を用いて成膜され、成膜
方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、CVD法等が用いられ、生産性・低コ
スト性から、スパッタリング法を用いるのが好ましい。
【0011】下部保護層、上部保護層の材料・膜厚は独
立に任意に設定でき、光学特性、熱特性から最適値を設
定する。膜厚としては、10nm〜5000nm程度で
ある。
【0012】記録層(3)には相変化材料を用いる。光
情報記録媒体に適している相変化材料としては、合金系
の材料を用いるが好ましく、GeTe、GeTeSe、
GeTeS、GeSeSb、GeSeSb、GeAsS
e、InTe、SeTe、SeAs、Ge−Te−(S
n、Au、Pd)、GeTeSeSb、GeTeSb、
AgInSbTe等の合金系が挙げられる。各合金系の
組成比は、記録線速度によって最適化される。
【0013】また、上記の元素を主成分とする合金系に
任意の元素を不純物として混入しても良く、混入する不
純物としては、B、N、C、O、Si、P、S、Ge、
Se、Al、Ti、Zr、V、Mn、Fe、Co、N
i、Cr、Cu、Zn、Sn、Pd、Pt、Au等が例
示できる。
【0014】特に、記録層にAgInSbTeを用いた
場合、記録によって形成される安定相(結晶化相)と準
安定相(アモルファス相)の境界が明瞭なため、マーク
エッジ記録方式を用いた記録方式には適しており、不純
物として微量のNを添加することで、記録線速マージン
を広く取ることが可能である。
【0015】記録層は真空成膜法で積層され、真空成膜
法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、CVD法等が用いられ、生産性・低コ
ストからスパッタリング法を利用するのが望ましい。
【0016】反射放熱層(5)は、記録再生光の反射お
よび記録時に発生する熱を放熱する機能をもつ。反射放
熱層の材料としては金属および合金が用いられ、例とし
てAg、Au、Alまたはこれらの金属にTi、Si、
Cr、Ta、Cu、Pd、C等を1種以上混合した合金
が挙げられ、熱的特性、光学的特性、および生産性を考
慮すると、Alを主成分とする合金を用いるのが好まし
い。合金の組成および反射層の膜厚は任意に設定でき、
熱的特性および光学的特性から最適化するのが望まし
い。
【0017】オーバーコート層(7)は、光硬化樹脂、
電子線硬化樹脂等を主成分とする樹脂材料を用いる。こ
れらの樹脂としては、成膜性、硬化の簡易性から光硬化
樹脂を主成分とする樹脂材料を用いることが望ましい。
光硬化樹脂としては、紫外線硬化樹脂が一般的である。
また、成膜方法としては、ディッピング法、スピンコー
ト法等が用いられる。
【0018】本発明の相変化型光情報記録媒体では、相
変化臨界相対速度によって特徴付けられる。以下に、相
変化臨界相対速度について説明する。相変化臨界相対速
度を測定する装置は下記の条件を満たすものである。 記録・再生波長:789nm 開口数(NA):0.49 記録時の媒体と記録装置の相対速度をvWとし、最高記
録相対速度をvWH、最低記録相対速度をvWLとする。記
録相対速度vWHでの最適記録パワーをP0Hとするとき、
相変化臨界相対速度v0を測定する際に用いるPEは、 PE=0.75P0H と定義する。測定は、相対速度vで媒体または記録装置
を移動させ、パワーPEで記録光を照射する。このと
き、通常の相変化型光情報記録媒体の記録に用いられる
ようなパルス発光は用いずに、DC発光にて照射を行な
い、照射部の反射率を再生装置(記録装置との兼用も可
能)で測定を行なう。このときの再生光の波長での反射
率測定値をR(v)とする。
【0019】図2は、本発明の光情報記録媒体におけ
る、R(v)とその微分係数−dR/dvのvに対する
変化を示す。vが上昇するにつれて、Rは減少してい
き、最終的にはある点で飽和し、vが低下するとRは上
昇し、ある点で飽和する。それぞれの飽和点をRA、RB
とする。このときの、微分係数−dR/dvが最大とな
る点v0を相変化臨界相対速度と定義し、−dR/dv
の最大値に対する半値幅を相変化臨界速度マージンΔv
0と定義する。
【0020】本発明の光情報記録媒体では、媒体の保証
する記録相対速度の最高値vWHと相変化臨界相対速度v
0との間に、以下の関係が成立しなくてはならない。 v0≧0.7vWH この範囲にv0を設定することで、記録装置を用いて相
対速度vWHで記録情報の消去、書き換え(オーバーライ
ト)を行なったとき、書き込まれていた記録マークを効
率よく消去することができ、vWHでの繰り返し記録に優
れる光情報記録媒体を得ることができる。
【0021】上記範囲外に設定された場合、vWHでの消
去、オーバーライトを行なうと、記録マークの消去、重
ね記録が著しく困難になり、オーバーライトの特性が悪
化してしまう。つまり、RBの状態にあるマーク(また
はランド)をRAの状態であるランド(またはマーク)
に戻すことが困難になるためである。
【0022】また、v0は最低記録相対速度vWLに対し
て以下の関係にあることが望ましい。 v0≦3.0vWL 上記範囲内とすることで、相対速度vWLで情報を記録し
たときに、より低い記録光の出力でマークを形成するこ
とができ、高感度で高いオーバーライト性能の光情報記
録媒体を得ることができる。
【0023】微分係数−dR/dvのピーク半値幅Δv
0は相対速度に対する媒体の不安定になりやすい領域を
示す。Δv0が高いと、v0近傍の記録相対速度で記録後
の読み出し信号振幅が記録パワーの揺らぎに対して大き
く変化するため、特性が悪化しやすくなる。つまり、v
WHでの記録信号が悪化する傾向にある。従ってΔv0
以下の範囲とすることが望ましい。 Δv0/v0<0.4 上記範囲内にすることで、vWHで記録、オーバーライト
したときの、相対速度および記録パワーに対する安定性
が向上する。
【0024】相対速度に対する反射率Rの飽和値RA
Bは記録時に形成されるマーク(またはランド)のコ
ントラストに大きく影響する。高いコントラストの読み
出し信号を得るために、RA、RBが以下の範囲であるこ
とが望ましい。 0.1<RB/RA<0.6 また、vWH、vWLの比を、vWH/vWL≧2.5とするこ
とで、現在主流となっている直径120mmの光ディス
クにおいて、角速度一定回転を行ったときに、直径4
6.5mmから116mmまでの記録相対速度での記録
が可能となるため好ましい。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示す。なお、本発
明は実施例により限定されるものではない。 <実施例1>連続案内溝(グルーブ)をらせん状に形成
したポリカーボネート製CD−RW用透明基板に下部保
護層、記録層、上部保護層、反射放熱層を順次形成し
た。記録層には、AgInSbTeに微量のNを添加し
た合金を用い、上部保護層および下部保護層にはZn
S、SiO2の混合物を用い、反射放熱層にはAlTi
合金を用いた。上部保護層および下部保護層は高周波ス
パッタリング法で成膜し、記録層、反射放熱層はDCマ
グネトロンスパッタリング法で成膜した。上部保護層お
よび下部保護層は熱的、光学的特性から最適値を設定
し、それぞれ80nm、30nmとした。また、反射放
熱層の膜厚は140nmとした。記録層材料組成、記録
層膜厚を調整することで、v0、Δv0、RA、RBの異な
るサンプルをA〜Hの8種類作成した。
【0026】記録層膜厚は、13〜17nm、記録層組
成はAgαInβSbγTeδとしたとき、 0.1≦α≦3.0 5.0≦β≦12.0 60.0≦γ≦72.0 22.0≦δ≦30.0(単位:原子パーセント) の範囲内であった。
【0027】上記サンプルの反射放熱層上に市販のコン
パクトディスク用UV硬化樹脂をスピンコート法により
成膜し、UVを照射することで硬化させ、保護層を形成
した。保護層の膜厚は8〜10μmであった。
【0028】作成したサンプルを、CD−RW用初期化
装置にて下記の条件で初期化を行なった。 パワー:650mW 線速:3.0m/s 作成したサンプルについて、臨界相変化相対速度を測定
した。測定にはパルステック工業株式会社製光ディスク
評価装置、DDU1000を用いた。
【0029】記録および再生に用いたピックアップの使
用は下記のとおりである。 波長:789nm NA:0.49 スポット径:0.78μm(半値) パワー:0.7mW(再生時) 5.0〜21.0mW(記録、消去時)
【0030】本実施例に用いた評価機は、記録相対速度
4.8m/s(通常コンパクトディスクの4倍速)か
ら、12.0m/s(通常コンパクトディスクの10倍
速)の範囲で、EFM(eight to fourteen modulatio
n)信号を記録できる。再生は相対速度1.2m/sで
行ない、反射率、変調度等のコンパクトディスク規格に
記載の項目を測定可能である。
【0031】上記評価装置を用いて、臨界相変化相対速
度v0の測定を行なった。作成したサンプルのvWH、v
WL、PEを以下のように設定した。 vWH=12.0m/s vWL=4.8m/s PE=0.75×P0=15.0mW ここで、P0はCD−RWの標準規格書であるオレンジ
ブックパートIIIに記載の、γ法を用いて決定した値で
ある。
【0032】作成したA〜Eの各サンプルの、臨界相変
化相対速度v0、相変化臨界速度マージンΔv0、飽和反
射率RA、RBの測定を実施した。反射率Rの相対速度v
に対する変動を図3に示し、Rの微分係数−dR/dv
のvに対する変動を図4に示す。これらの測定結果か
ら、算出したv0、Δv0、RA、RBを表1に示す。
【0033】これらのA〜HのサンプルについてvWH
12.0m/sで媒体に情報を記録し記録特性を測定し
た。記録は、1回記録、1000回の繰り返し記録(オ
ーバーライト)の2種類を行なった。また、記録はP0
±10%、つまり18〜22mWの範囲内で行なった。
測定項目は書き換え型コンパクトディスクの標準規格書
であるオレンジブックパートIIIに記載の項目のうち、
以下の項目である。 11T変調度 3Tランドジッタ 3Tピットジッタ 各項目の測定結果をA〜Eについて図5〜図7に示す。
同サンプルについてP0=20.0mWでの1000回
までの繰り返し記録を行なったときの、3Tランドジッ
タの変動を図8に示す。
【0034】図5の変調度は読み出し信号振幅を表わし
ており、高いほど、S/N比の高い良好な読み出し信号
といえる。オレンジブックパートIIIでは11T変調度
が0.55以上とされている。図6、7、8に示すジッ
タはデジタル信号の時間方向の揺らぎ量を反映してお
り、この値が低いほど、良質な読み出し信号といえる。
コンパクトディスクの標準規格書である、レッドブック
によると35ns以下とされている。
【0035】サンプルA〜Hの測定結果を表1に示す。
この測定結果から、繰り返し記録1000回後のジッタ
が35ns以下である条件を選別すると、B、C、E、
F、G、Hとなる。したがって、v0>8.4m/sで
あり、Δv0<0.4vWHとなる。従って以下の範囲が
相対速度vWHでの記録特性が良好になっている。 v0≧8.4m/s=0.7vWH Δv0<0.4vWH また、上記範囲内の条件で、11T変調度が良好である
ものを選択すると、B、C、F、G、Hとなる。RA
Bについて考えると、 RB/RA<0.6 の範囲が十分な変調度が出ている。
【0036】<実施例2>実施例1と同様のサンプルを
用いて、vWL=4.8m/sでの記録特性を評価した。
記録はP0=19.0mWとして行ない、3Tランドジ
ッタ、3Tピットジッタの各項目の測定を行なった。ま
た、1000回までの繰り返し記録を、記録パワー1
9.0mWにて行なったのち、同様に3Tランドジッタ
の測定を行なった。図9にサンプルA〜Cの3Tランド
ジッタの記録パワーに対する変動を、図10に同サンプ
ルの3Tピットジッタの記録パワーに対する変動を示
す。また、図11に同サンプルの1000回までの繰り
返し記録を行なったときの3Tランドジッタの変動を示
す。サンプルA、B、Cを比較すると、相変化臨界相対
速度v0の最も低いAのジッタが低く、良好な記録媒体
であることがわかる。一方、v0の最も高い、サンプル
Cは、ジッタが高く、繰り返し記録回数が300回程度
で、3Tランドジッタが35nsを超えていることがわ
かる。実施例1と同様にA〜Hの全サンプルの1000
回記録後の3Tランドジッタ(表1)が35ns以下で
あるv0の範囲を考慮すると、下記の範囲でvWLでの記
録信号が良好であった。 V0≦14.4m/s=3.0vWL
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明より明らか
なように、本発明の光情報記録媒体においては相変化臨
界相対速度v0が、記録装置との相対速度の最高値vWH
に対して最適化されているため、最高記録相対速度での
記録で、繰り返し記録特性の良好な相変化型光情報記録
媒体を得ることができ、かつ、相変化臨界相対速度v0
が、記録装置との相対速度の最低値vWLに対して最適化
されているため、最低記録相対速度での記録で、繰り返
し記録特性の良好な光情報記録媒体を得ることができ
る。また、相変化臨界速度マージンΔv0を、最適化し
ているため、v0に近い記録相対速度であるvWHで記録
した際の記録信号特性を良好にすることができる。ま
た、1<RB/RA<0.6としているので、高いコント
ラストでS/N比の高い読み出し信号を得ることができ
る。また、記録層に用いる記録層材料に、高い記録感度
を有する元素組成を用いているので、高い記録相対速度
でも振幅の高い再生信号を得ることができる。また、最
高記録相対速度と最低記録相対速度との比をvWH/vWL
≧2.5としているので、直径120mmの一般的なデ
ィスク型光情報記録媒体において、角速度一定回転(C
AV)での記録が可能であるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化型光情報記録媒体の層構成の1
例を示した図である。
【図2】本発明の光情報記録媒体における、R(v)と
その微分係数−dR/dvのvに対する変化を示す図で
ある。
【図3】本発明の光情報記録媒体における、反射率Rの
相対速度vに対する変動を示す図である。
【図4】本発明の光情報記録媒体における、Rの微分係
数−dR/dvのvに対する変動を示す図である。
【図5】各サンプルの11T変調度の記録パワーに対す
る変動を示す図である。
【図6】各サンプルの3Tランドジッタの記録パワーに
対する変動を示す図である。
【図7】各サンプルの3Tピットジッタの記録パワーに
対する変動を示す図である。
【図8】各サンプルの繰り返し記録を行なったときの、
3Tランドジッタの変動を示す図である。
【図9】サンプルA〜Cの3Tランドジッタの記録パワ
ーに対する変動を示す図である。
【図10】サンプルA〜Cの3Tピットジッタの記録パ
ワーに対する変動を示す図である。
【図11】サンプルA〜Cの繰り返し記録を行なったと
きの、3Tランドジッタの変動を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部保護層 3 記録層 4 上部保護層 5 反射放熱層 6 オーバーコート層 7 ハードコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 勝幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 EA03 FA01 FB09 FB12 FB17 FB21 5D029 JA01 JB46 JB48 JC18 5D090 AA01 BB05 CC01 DD03 EE01 FF21 HH01 KK03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波で情報を記録および再生し、再生
    に反射率の差を用い、情報記録時の記録装置と媒体の相
    対速度をvWとし、媒体の記録可能な最高相対速度がv
    WH、最低相対速度がvWLで表わされる相変化型光情報記
    録媒体において、記録・再生波長λ=789nm、開口
    数NA=0.49である記録装置を用いて、装置と媒体
    の相対速度vで媒体または記録装置が移動していると
    き、記録相対速度vWHでの媒体の最適記録パワーP0H
    対して、PE=0.75P0Hのパワーで記録装置から電
    磁波をDC照射し、該記録装置で測定した反射率Rが相
    対速度vに対して図2に示すようにvを減少させたとき
    のRの飽和値RAから、vを増加させたときの飽和値RB
    まで変動し、その微分係数−dR/dvが、図2に示す
    ように最大値をとる相対速度である相変化臨界相対速度
    0が、v0≧0.7vWHの範囲にあることを特徴とする
    相変化型光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 相変化臨界相対速度v0がv0≦3.0v
    WLであることを特徴とする請求項1に記載の相変化型光
    情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 相変化臨界相対速度マージンΔv0が、
    Δv0/v0<0.4であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の相変化型光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 情報の読み出しに用いる反射率Rが、相
    対速度について、低速側でRAに飽和し、高速側でRB
    飽和し、RA>RBのときに0.1<RB/RA<0.6で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の相変化型光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 記録層材料にすくなくとも、Ag、I
    n、Sb、Teを含有し、その原子パーセントで表記さ
    れる組成がAgαInβSbγTeδのとき、 0.1≦α≦3.0 5.0≦β≦12.0 60.0≦γ≦72.0 22.0≦δ≦30.0(単位:原子パーセント) であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の相変化型光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 vWH/vWL≧2.5であることを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の相変化型光情報
    記録媒体。
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