JP3881215B2 - 光情報記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相変化物質を記録材料とし、光学的に情報を記録再生する光情報記録媒体、特にCD−RW、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、PDに代表される相変化型光ディスクの光情報記録方法に関する。
【0002】
【従来技術】
相変化型の光情報記録媒体、特に相変化型光ディスクでは、記録を単一ビーム照射の強度変調のみで行えるため、記録装置の単純化が可能であると同時に、再生専用装置(記録層を持たず、基板上にピットを作成した媒体を再生するために設計された装置)でも再生可能であるという利点がある。これらの幅広い互換性と記録装置の単純化が可能な点から広く普及し始めている。
しかし、記録が急冷と徐冷で行なわれるため、記録速度(媒体上の記録装置・光ビームの走査速度)の影響を受け易く、幅広い線速をカバーすることが困難であり、特に速い記録速度に対応するのが非常に困難であり、更に繰り返し記録特性(オーバーライト特性)の向上が課題となっている。これは、速い記録速度では記録層に徐冷のヒートモードを作ることが困難になるため、結晶化によるマーク消去が困難になるためとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高速、即ち12.0m/s以上の記録速度でのオーバーライト特性が向上した繰り返し記録信頼性の良好な光情報記録媒体の記録方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題は次の1)〜7)の発明(以下、本発明1〜7という)によって解決される。
1) 基板上に少なくとも記録層と反射層を有し、光を照射することにより情報記録、再生、消去、書き換えが可能であり、光照射(記録)パワーPwで記録したときの変調度をM(Pw)とするとき、M(Pw)が、Pwに対して連続であり且つ記録速度12m/s以上において、光照射(記録)パワーPwn(n=1,2,3…)で変曲点を持つ光情報記録媒体に対して、パワーPwとパワーPbのパルス状の光を交互に照射することでマークを形成し、パワーPeの定常光を照射することでブランクを形成し、Pw>Pe>Pbで且つPe/Pwを一定とし、Pwnと光情報記録媒体の最適記録パワーPwoの比(Pwn/Pwo)及び/又は変曲点での変調度M(Pwn)を制御して記録を行うことを特徴とする光情報記録方法
2) 光情報記録媒体の最適記録パワーをPwoとして、PwnとPwoが次の関係を満足することを特徴とする1)記載の光情報記録方法
0.7≦Pwn/Pwo≦0.9
3) 変曲点での変調度M(Pwn)が、次の式を満足することを特徴とする1)又は2)記載の光情報記録方法
0.4≦M(Pwn)≦0.55
4) 光情報記録媒体の記録層材料が、組成式GaαGeβSbγTeδ(α,β,γ,δは原子で表され、次の組成比を満足する合金を主成分とすることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の光情報記録方法
2≦α≦6
1≦β≦4
65≦γ≦80
15≦δ≦25
α+β+γ+δ≧95
5) 光情報記録媒体の反射層がAgを主成分とする材料からなることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の光情報記録方法
6) 反射層のAg含有率が97原子以上であることを特徴とする5)記載の光情報記録方法
7) 光情報記録媒体が、記録層と反射層の間に、膜厚が5〜100nmの範囲にある少なくとも1層の上部保護層を有することを特徴とする1)〜6)の何れかに記載の光情報記録方法
【0005】
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体は、基板上に少なくとも記録層と反射層をそれぞれ一層以上有する。図1に、記録及び再生を基板側から行い、記録層材料に相変化物質を用いた光情報記録媒体の層構成例の断面図を示す。情報の記録及び再生は図1の下方の基板(1)側から光を入射することにより行う。基板(1)上には少なくとも記録層(3)と反射層(5)が形成されていることが必要であり、更に記録層から反射層への熱拡散防止と記録層にかかる照射光をエネルギーに変換する効率の向上のために、上部保護層(4)を形成することが好ましく、記録時にかかる熱エネルギーによる損傷防止と干渉による媒体反射率の確保のために下部保護層(2)を形成することが好ましい。更にこれらの機能性薄膜を腐食等の化学的損傷やキズ等の物理的損傷から保護するためにオーバーコート層(6)を形成することが好ましい。
【0006】
基板(1)の形状は、媒体の使用目的によって任意に選択でき、例えばカード型やディスク型があるが、媒体の記録再生に際し、記録装置の光学系を固定し、高速に媒体上を走査するためには、媒体を回転できる利点からディスク形状の方が好ましい。その直径は任意であるが、φ50mm〜φ200mmの範囲が好ましく、より好ましくはφ80mm〜φ140mmの範囲である。
基板の厚さは、媒体に要求される強度(機械的特性)と光学特性から決定される。
記録再生光が基板を透過する場合には、基板が厚いと焦点距離の長い対物レンズが必要となり、高い開口数(NA)を採用した高密度記録が困難になる。また薄い基板を用いると、特に樹脂材料を用いた場合に強度不足となり、媒体の信頼性を著しく低下させるので好ましくない。
従って、基板の厚さとしては0.2〜2.0mmの範囲が好ましく、特に好ましいのは0.5〜1.3mmの範囲であり、具体例としてはコンパクトディスク(CD)の1.2mm、デジタルヴァーサタイルディスク(DVD)の0.6mmなどがある。
【0007】
基板は、記録再生に用いる光の波長領域において略透明であることが必要であり、この条件を満足する基板材料としては、ガラス、セラミック、樹脂等が挙げられるが、加工のし易さとコスト、生産性を考慮すると樹脂が好ましい。
このような樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などがあり、成型性、光学特性、コストの点で優れたポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、基板は射出成形で作成するのが好ましい。
【0008】
基板上には、記録装置の光ビーム照射位置制御用の案内溝を形成しても良く、案内溝は連続でも不連続でもよい。更にアドレス情報や位置情報を付加しても構わない。ディスク形状の媒体の場合、案内溝は同心円状又は螺旋状に形成され、その溝の間隔は媒体に対応する記録再生装置の光学系及び媒体の記録密度によって決定される。また、溝の間隔は対物レンズのNA及び記録波長などの光学系によって制限される。
溝間隔の具体例としては、NA0.65、記録波長655nmの光学系を用いるDVDの場合の0.74μm、NA0.50の対物レンズ及び記録波長780nmの光学系を用いるCDの場合の1.6μm、NA0.55の対物レンズ及び記録波長780nmの光学系を用いる倍密コンパクトディスク(DDCD)の場合の1.1μmなどが挙げられる。
案内溝の幅は、溝間隔よりも小さくする必要があり、溝間隔の1/2〜1/5程度が好ましい。溝深さは、記録再生波長にπ程度の位相差を生じるようにすることが好ましく、例として屈折率1.5の基板の場合は波長の1/6にする。
【0009】
記録層(3)は情報を記録する薄膜層である。記録される情報は光学的に識別可能である記録マークであり、記録マークは記録装置から対物レンズで集光された光ビームを照射し記録層及びその近傍にエネルギーを加えることで形成する。
記録層材料には、光照射による加熱で状態変化を生じる材料が用いられるが、単一ビームの強度変調のみで記録及び消去を可能とするためには、相変化材料を用いる。このような相変化材料としては、安定又は準安定な2つ以上の相の間で可逆的に変化し得るものである必要があり、これらの異なる相においては、再生波長領域で光学特性(屈折率、複屈折率)が異なることが必要である。そして、光学特性が異なるためには微細構造を異にする必要があり、微細構造としては、結晶構造、分子配向、原子配向(磁気配向)等が例として挙げられる。
【0010】
上記のような条件を満足する材料としては、ヒートモードのみで記録が可能であり記録装置及び媒体の双方の構成を単純化できることから、結晶−アモルファス相転移をする合金が好ましい。
特に、SbTe系の合金に1種又は2種以上の元素を添加したものを用いることにより、アモルファスマークの消去を容易にでき、消去性能及び繰り返し記録性能の高い光情報記録媒体を得ることが可能となる。
上記添加元素としては、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、As、S、Se、Mg、Ca、Sr、Gd、Tb、Dyなどが挙げられ、好ましい合金系としては、AgInSbTe系、GeSbTe系、GeInSbTe系、GeAgInSbTe系、GeGaSbTe系、GeGaInSbTe系等が挙げられる。更に、これらの合金系に合金構成元素と重複しない上記添加元素を微量加えてもよい。
【0011】
これらの中で特に好ましいのは、組成式GaαGeβSbγTeδ(α,β,γ,δは原子で表され、次の組成比を満足する合金を主成分とする材料である
2≦α≦6
1≦β≦4
65≦γ≦80
15≦δ≦25
α+β+γ+δ≧95
【0012】
記録層の形成には真空成膜法を用いることが好ましい。真空成膜法としては、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等があり、合金の構成元素への依存性の低さ、生産性の高さからスパッタリング法が好ましく、特に、成膜速度の点でDCマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
スパッタリング雰囲気には、通常希ガスを用いるが、この希ガスに微量の窒素又は酸素を混合して、これらを記録層中に混入させても構わない。
記録層の膜厚は、光学特性と熱的特性から最適化され、十分な信号振幅と高い繰り返し記録特性を得るために10〜30nm程度であることが好ましく、更に好ましくは10〜20nmである。
【0013】
反射層は、再生光を反射すると同時に記録時に媒体にかかる熱を逃がす放熱層としての機能も兼ねる。
反射層の材料としては、Cu、Ag、Au、Al、Siの何れかを主成分とするものが用いられるが、反射率、熱伝導率などの点でAgを主成分とするものが好ましく、特にAgを97原子%以上含有するものが好ましい。
反射層には、微量の添加物を加えても良く、このような添加物としては、例えばTi、Cr、C、Pd、Taが挙げられる。また、Cu、Ag、Au、Al、Siの何れかを微量の添加物として加えることも可能である。
反射層の形成は前述の記録層と同様の方法を用いる。
反射層の膜厚としては、十分な反射率と記録感度を確保できるように設定する必要があり、50〜300nmの範囲が好ましく、更に好ましくは100〜200nmである。
【0014】
これらの層構成の他に、記録層や基板を保護するために、記録層の上下に保護層を設けることもできる。
保護層の材料としては記録再生波長で略透明な材料であることが必要である。
このような材料としては、SiO、SiO、ZnO、SnO、Al、TiO、In、ZrOなどの金属酸化物;Si、AlN、TiN、BN、ZrN、GeN、GaNなどの窒化物;ZnS、In、TaSなどの硫化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物;ダイヤモンド状カーボンなどが挙げられる。
これらの材料は、単体でも2種類以上の混合物として用いても良く、必要に応じて添加物を加えてもよい。
また、保護層材料の融点は、記録層材料の融点よりも高くすることが必要であり、好ましくは600℃以上である。
更に、下部保護層、上部保護層に異なる材料を用いても良く、膜厚も独立に設定してよいし、複数の材料を順次積層して多層保護層としてもよい。
【0015】
下部保護層は、樹脂基板を保護できる膜厚を有する必要があり、50〜200nmとすることが好ましく、更に好ましくは50〜100nmである。
上部保護層は、記録層材料の拡散を防止すると共に記録層にかかる熱を反射層に効率良く逃がす機能を有する必要があるので、好ましい膜厚は5〜100nmであり、更に好ましくは10〜30nmである。この範囲の膜厚に設定することにより、媒体を急冷構造として記録層を急冷できるので、容易にアモルファスマークを作ることができる。
保護層の成膜法としては、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等があるが、生産性の点からスパッタリング法が好ましい。
スパッタリング法としては、酸素、窒素、硫黄化合物等のガスを用いた反応性スパッタリング法を用いても、化合物や混合物ターゲットを用いた通常のスパッタリング法を用いても良い。これらの場合、ターゲットが絶縁体、電気伝導度の低い物質又は半導体の場合には、RFマグネトロンスパッタリング法を用いるのが好ましい。
【0016】
上記の構成の媒体をキズなどの物理的損傷や腐食などの化学的損傷から保護するためにオーバーコート層を設ける。オーバーコート層には任意の材料を使用できるが、樹脂が好ましく、特に光硬化樹脂が好ましい。
オーバーコート層の膜厚は、損傷を防ぐために1〜100μmの範囲とすることが好ましく、更に環境変動による応力の低減を考慮すると3〜50μmとすることがより好ましい。
オーバーコート層の成膜には、スピンコーティング法、ディッピング法などの公知の方法を用いることができる。
【0017】
記録層に相変化記録材料を用いた場合には、記録層の初期化が必要である。
記録層の形成直後は通常急冷状態にあるため、準安定状態であるアモルファス相となっている。通常アモルファス状態では媒体の反射率が低く十分な再生信号強度が得られないので、より反射率の高い結晶状態にする必要があり、そのための処理を初期化と呼ぶ。
初期化は、高出力レーザー光を適切な対物レンズで記録層近傍に照射し走査させて結晶化することにより行う。この方法は、記録層近傍のみを加熱でき、媒体が樹脂を含む構成であっても、樹脂の融解、熱的損傷を防止することが可能であるため好ましい。
レーザー光源としては高出力の半導体レーザーを用いる。集光されたビーム径は、好ましくは1〜300μmとし、ビーム形状は、走査方向に短く走査方向と垂直な方向に長くして媒体全面の初期化時間を短縮することが好ましい。
走査速度とレーザーの出力は、媒体の結晶化状態で最適化される必要があり、出力は0.1〜4Wの範囲が好ましく、走査速度は2.0〜8.0m/sの範囲が好ましい。
【0018】
本発明の光情報記録方法では、対物レンズで集光された光を記録層近傍に照射及び走査することにより記録を行うが、記録される情報は2値化するために変調されなくてはならない。
2値化の変調方式としてはマーク位置変調、マーク長変調などがあるが、情報の高密度化、高速記録再生に適しているマーク長変調が好ましい。マーク長変調方式の例としては、CDで採用されるEFM(Eight−to−Fourteen Modulation)、DVDで採用されるEFM+等が例示できる。
情報の記録は、記録層中にアモルファスのマークを形成することにより行う。記録マークの形成は、照射する光の強度(パワー)を変調することにより行うが、その記録方法の例を図2に示す。
【0019】
図2(a)は記録すべき情報をマーク長変調したものである。横軸は時間を示し、縦軸は2値化された情報のHigh(高い)レベルとLow(低い)レベルに相当する。高いレベル1がピットを形成する個所であり、低いレベル0がマークを記録しないか又はマークを消去する個所である。Tはマークの長さの基本的な長さ(周期)であり、基本クロックである。
図2(a)は、11Tマーク、5Tブランク(マークがない状態)、4Tマークを連続して記録する場合に相当する。
記録方法の強度(パワー)変調は、図2(b)、図2(c)で示されるように、複数のパルスを光照射パワーPwで発光することにより行う。またブランク部分は光照射パワーPeでCW(Continuous Wave)発光、即ち強度変調がない定常発光をする。
このような強度変調による相変化型光情報記録媒体への記録方法は特開平9−138946号公報に開示されている。
光照射パワーPw、Peのレベルは、媒体毎に任意に設定可能であり、最適値を使用する。最適な記録(光照射)パワーPwの設定方法の例としては、特開平9−219021号公報に開示されているような、変調度の微分係数を用いたパラメータで決定する方法を挙げることができる。
【0020】
パルスの数及び幅は任意に設定できる。記録長さnT(nは自然数)に対して一定の規則で変調することが好ましい。図2(b)の例はCD−R、CD−RW、DDCD−RWで採用されている変調方式であり、nTの記録にn−1個のパルスを用いる。パルスの幅に関するパラメータとしては、1パルス目の長さであるTtop、マルチパルス部のパルス長さであるTmp、最終パルス後の冷却時間であるToffの3種が例として挙げられる。図3に各パラメータを示す。
各パルス幅は記録する媒体の種類や、記録速度(記録装置の光ピックアップが媒体を走査する速度)によって変化させることができる。例として、CD−RWの標準規格書であるオレンジブックパート3 vol2に記載された方法がある。
この方法では、CDの基準速度の4倍速相当で記録する場合はTmp=0.2Tとし、8倍速ではTmp=0.4T、10倍速ではTmp=0.5Tとなる。このように記録速度に対してパルス幅を変更することで、記録速度による記録パワーの変動を小さくすることができるため、各速度一定記録CAVに対応することができる。
【0021】
図2(c)は、より少ないパルスで記録する場合である。
この記録方法を用いると、1パルス当りの光照射パワーPwの発光時間を長くすることができるので、低感度の媒体に記録する場合や高速記録(短いTでの記録)の場合に採用する。但し、この記録方法によりnTのマークを形成する場合には、nが偶数のときnT/2個のパルスで記録し、nが奇数のとき(n−1)/2個のパルスで記録する。しかし、この記録方法では各パルス幅及び各パルスの立ち上がり位置を独立に最適化する必要がある。それぞれのパルス幅は0.5T〜2.0Tの範囲で設定するのが好ましく、更には0.8T〜1.5Tの範囲で設定することが好ましい。
図2(d)に、上記の方法で記録されたマークを記録再生装置で再生したときの反射光の信号(RF信号とよぶ)を示す。マークが形成された部分はアモルファス領域となるため反射率が低くI=Ibotとなり、マークが無いか又はマークが消去された部分は反射率が高くI=Itopとなる。再生されるRF信号は光学系(NA、波長、ビーム径)などの制約とマーク形状の歪み等によって変調されるため、矩形にはならない。
【0022】
ランダムなパターンを記録して、再生した信号を重ね合わせると図4に示すようなパターンとなる。最も長いマークのIbotが最も低く、最も長いランドのItopが最も高くなる。ここで、変調度Mは次の式で定義される。
M=(Itop−Ibot)/Itop
最長マーク・ランドは2値化の変調方式に依存する。図4に示した例はCDの場合であるため、最も長いマーク、ランドは11Tになり、11TでのIbot=I11botとなる。DVDではEFM+(8−16変調)のため、最長マーク・ランドは14Tになる。
変調度Mは記録(光照射)パワーPwに大きく依存する。高いPwをかけることにより、記録マークの幅を広くすることができるため、Ibotが低くなり、変調度Mは高くなる。変調度Mと記録パワーPwの関係(M−P曲線と呼ぶ)は通常図5に示すような関係にある。低い記録パワーPwでは変調度Mのパワー依存性は高いが高い記録パワーPwでは依存性は低くなり、やがて収束する傾向にある。従来の光情報記録媒体においては、通常M−P曲線は連続であり、滑らかな曲線となる。
【0023】
一方、光照射パワーPeは記録後及び繰り返し記録後(オーバーライト後)の記録信号特性、特にマークエッジのジッタに大きく影響する。
光照射パワーPeとしては、マークを最も効率よく消去できるパワーを選択する必要があり、高い光照射(記録)パワーPwで記録された幅の広いマークを消去するためには、高い光照射パワーPeを設定する必要がある。従って光照射(記録)パワーPwとPeの比であるPe/Pwを固定する。
Pe/Pwの範囲としては、0.1〜0.7であればマーク消去を行うことができるが、好ましくは0.2〜0.5の範囲とすることにより、多数回の繰り返し記録による記録層とその近傍への熱的ダメージを低減することができ、かつ、マークを効率よく消去することが可能となる。
本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体における変調度Mの記録パワーPw依存性は、図6に示すように、M−P曲線がPw=Pwnで変曲点を持つことを特徴とする。但し、記録時はPe/Pwを一定に保った状態で記録を行う。この変曲点を生じる現象は記録層材料の特性に依存する。
【0024】
図7(a)に、従来の光情報記録媒体における温度履歴と記録層の状態の関係を示す。
記録装置から対物レンズで集光された光を照射すると、記録層とその近傍が加熱され温度上昇が起こる。前述の図2(b)、図2(c)に示されるようなパルス発光を行った場合、マーク形成の部分では短い時間に高いエネルギー(光照射パワーPw)がかかるため、記録層の温度は図7(a)のAのような履歴をとる。
一方、マーク消去部分では低いエネルギー(光照射パワーPe)が連続的に照射されるため温度上昇が小さくCに示す履歴をとる。
Aの履歴の場合、記録層が融点T′mより高い状態から急冷されるので照射部分は準安定相であるアモルファス相となり、Cの履歴の場合、徐冷状態ではあるが結晶化温度T′cより高い温度まで加熱されるので結晶相となる。
【0025】
これに対し、本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体の温度履歴と記録層状態の関係は図7(b)に示すようになる。アモルファス相となる履歴Aは同様であるが、温度履歴により異なる2種類の結晶状態となる。つまり異なる結晶化温度T′c1とT′c2が存在する。
到達温度がT′c1〜T′c2の時は温度履歴C1を経た結晶状態C′1となり、到達温度がT′c2〜T′mの場合は温度履歴C1を経た結晶状態C′2となる。結晶状態C′1とC′2では、結晶構造又は組織(結晶粒界)が異なっており、その結果として反射率が異なる。
結晶状態C′1の場合の反射率をRc1、結晶状態C′2の場合の反射率をRc2とすると、Rc1>Rc2の関係が成立する。この現象は再生信号のItopの上昇として観察される。
従って、図6におけるPw<Pwnの領域での結晶状態はC′2であり、Pw>Pwnの領域での結晶状態はC′1である。Pw<Pwnの領域からPwを増加させていくと変調度M(Pw)が増加していくが、Pw=PwnでItopが上昇するモードに切り替わり、変調度M(Pw)の光照射(記録)パワーPw依存性が変わる。そのためPw=PwnでM−P曲線が変曲点を持つことになる。
【0026】
本発明の光情報記録方法では、媒体の最適記録パワーをPwoとして、Pwo>Pwnで記録する必要がある(図10参照)。ここで、Pwoとしては、十分高い変調度が得られ、かつ繰り返し記録後のジッタを十分に低くできる値を選択する必要がある。
変調度M(Pw)は、0.5以上とすれば十分なS/N比を得ることができ、再生信号の信頼性を上げることができるが、好ましくは0.55以上である。例えばオレンジブックパートIIIでは11T変調度>0.55となっている。
また、前記Pwn<Pwoという条件から、M(Pwn)<M(Pwo)の関係が成立する。前述の通り変調度M(Pw)が0.5以上、好ましくは0.55以上である領域が特性を良好にする領域である。この変調度M(Pw)が0.5以上の領域に変調度Mの不連続点が存在すると、光照射パワーPwの僅かな変動に対して変調度Mが不安定になってしまう。従って不連続点を与えるM(Pwn)は0.55以下、更に好ましくは0.50以下である。
繰り返し記録特性については、1回目の書換え〔2回書き込み:DOW1(Direct Over Write 1)〕後のジッタと1000回書き換え(DOW1000)後のジッタのバランスから最適記録パワーPwoを設定しなくてはならない。
図8にジッタと最適記録パワーPwoの関係を示す。
本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体では、Pw=Pwnで結晶化のモードが変わるので、ジッタにもその影響が出る。特にDOW1後のジッタをPw>Pwnの領域で下げることができる。最適記録パワーPwoは、DOW1、DOW1000後のジッタが上限値以内となる領域内で選択する必要がある。
【0027】
ジッタの上限値は、再生装置の性能及び情報の変調方式、誤り訂正能力に依存するが、好ましくは基本クロック周期の10%以下、又は最短パルス幅の1/2の10%以下であり、例としてはDVDのデータトゥクロックジッタで8%以下、DDCDのデータトゥクロックジッタで10%以下、CD基準再生速度の3T〜11Tの実測値ジッタで35ns以下(3Tの5%程度)である。
また、M(Pw)のPw=Pwnでの変曲点は、記録装置における最適記録パワーPwoの決定動作であるOPC(Optimum Power Control)に、特開平9−219021号公報に開示されたガンマ法を利用している場合、Pwoの決定精度に大きく影響する。
ガンマ法では変調度M(Pw)の微分係数を規格化した関数
γ(Pw)=(dM/dPw)×(Pw/M)
で定義されたγ(Pw)を用いて行う。
ガンマは、変調度及びパワーのそれぞれで規格化された関数であるため、γを指定すれば、記録装置でのPw及びMの絶対値に依存せずにPwoを決定することができる。つまり、記録装置毎の個体差の影響を受けずに最適な記録パワーを設定することが可能となる。
【0028】
M(Pw)が図6に示すような関数の場合、γは図9に示すような関数となる。つまり、Pwが低い領域でγのPwに対する依存性(関数の傾き)が大きくなる。従って、低いPwの領域でガンマを決定すれば、より高い精度でPwoを決定することが可能となる。
図6に示す通り、Pw=Pwnで変曲点がある場合、γは図9に示す通り不連続点を発する。即ちPw=PwnではΔγの幅を取ってしまう。OPCの動作でPwn近傍を使用すると、ガンマの測定誤差がΔγとなってしまう。従って、OPCでのPwo決定での精度がΔγだけ低下してしまう。
上記の点を考慮すると、PwoとPwnの比が次の関係を満足することが好ましい。
0.7≦Pwn/Pwo≦0.9
【0029】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0030】
実施例1
螺旋状の連続グルーブ(案内溝)を転写したφ120mmのポリカーボネート製CD−RW基板を用意し、下部保護層、記録層、上部保護層、反射層、オーバーコート層を順次積層してCD−RWディスクを作成した。
基板に転写されたグルーブは、間隔が1.6μm、溝幅が0.6μm、深さが30nmであった。
この基板にZnSとSiOの混合物を積層し下部保護層とした。
次に、GaαGeβSbγTeδ(α,β,γ,δは原子%)を主成分とする合金を用いて、スパッタリング法で膜厚20nmの記録層を成膜した。合金の組成比は以下の範囲であった。
2≦α≦4
2≦β≦4
70≦γ≦75
18≦δ≦23
α+β+γ+δ≧95
次に、記録層上にZnSとSiOからなる混合物をRFスパッタリング法で25nm成膜して上部保護層とした。
次に、純度99.9%のAgを用いて、記録層と同じスパッタリング法により膜厚200nmの反射層を成膜した。
次に、市販の光ディスク用コート樹脂材料を用いて、膜厚5〜10μmのオーバーコート層を設けた。成膜方法としては、樹脂材料をスピンコート法で塗布し、振り切った後に紫外線を照射し硬化する方法を採用した。
得られたディスクを初期化した。初期化は高出力レーザーを媒体上に照射及び走査させることで行った。照射したレーザーの出力は1000mW、照射ビームの形状は長方形であり、走査方向に1μm、走査方向と垂直な方向に100μmとした。また走査速度を5.0m/sとした。
初期化後のディスクは、未記録状態で市販品と同程度の特性を有するCD−RWディスクであった。
【0031】
このCD−RWディスクに対し記録を行い評価した。
記録再生装置はCD用スピンドルテスターを用いた。光ピックアップの仕様は以下のとおりとした。
λ=789nm
NA=0.49
Pw=最大40mW
記録方法は前述の図2(b)に示した(n−1)個のパルスで記録する方法を採用した。記録のパラメータは以下の通りとした。
Pw=18〜32mW
Pe/Pw=0.36
Ttop=1.0T
Tmp=0.48T
Toff=0.40T
T=14.46ns(CDの1/16相当)
走査速度=19.2m/s(CDの16倍相当)
繰り返し記録回数:1〜1000回
Pwを変化させて、11T変調度、3Tランドジッタを測定した結果を図11、図12に示す。図11の変調度のグラフからPwn=22mWに変曲点があることが分る。また、図12のジッタのグラフから、DOW1ジッタとDOW1000ジッタの両方に、標準規格の35ns以下を満たす領域が存在することが分る。
なお、このときの最適記録パワーは28mWであり、M(Pwn)=0.43、M(Pwo)=0.64、Pwn/Pwo=0.78であった。
変曲点の位置から、変曲点の影響により高いパワー側でDOW1でのジッタが低下していることが分る。
以上の結果から、本実施例のディスクは、CD規格であるジッタ35ns以下を満足し、CDの16倍相当の速度で記録可能であることが確認された。
【0032】
実施例2
実施例1と同じディスクに実施例1と異なる下記の記録条件で記録を行った。
ここでは、図2(c)で示される2T周期のストラテジを用いた。
Pw=18〜32mW
Pe/Pw=0.42
Ttop=1.5T(n=奇数)
Ttop=1.0T(n=偶数)
Tmp=0.85T
Toff=1.0T
T=9.64ns(CDの1/24相当)
走査速度=28.8m/s(CDの24倍相当)
繰り返し記録回数:1〜1000回
実施例1と同様にPwを変化させて、11T変調度、3Tランドジッタを測定した結果を図13、図14に示す。
図13の変調度のグラフから、実施例1と同様に変曲点があることが分る。測定の結果、Pwn=23mW、Pwo=29mWであった。
また、図14のジッタのグラフから、DOW1ジッタとDOW1000ジッタの両方に、標準規格の35ns以下を満たす領域が存在することが分る。
更に、図14から、実施例1と同様に変曲点の効果でDOW1のジッタがPw>Pwnの領域で低下しているのが分る。
以上の結果から、本実施例のディスクも、CD規格であるジッタ35ns以下を満足し、CDの24倍相当の速度で記録可能であることが確認された。
【0033】
比較例1
記録層材料であるInαGeβSbγTeδ(α,β,γ,δは原子%)を主成分とする合金の組成比を下記の通りとした点以外は、実施例1と全く同様にしてCD−RWディスクを作成した(各層の膜厚、初期化条件も同一)。
7≦α≦8
0.2≦β≦0.5
68≦γ≦73
18≦δ≦20
α+β+γ+δ≧95
このディスクに、実施例1と同じ記録条件で記録を行い、実施例1と同様にして11T変調度、3Tランドジッタを測定した結果を図15、図16に示す。
図15、図16から分るように、実施例1及び2と異なり、変調度に変曲点が存在しない。その結果としてDOW1ジッタが下がらず、CD規格である35nsを達成できないことが確認された。
【0034】
【発明の効果】
本発明1によれば、変曲点での記録パワーPwnで記録層の結晶化モードが変わり、マークの消去が容易になるので、1回目の書換え(オーバーライト)での記録信号を良好にすることができる。
本発明2によれば、最適記録パワーPwoと変曲点での記録パワーPwnの関係が最適化されているので、多数回のオーバーライト特性を良好にすることができる。
本発明3によれば、変曲点での記録パワーPwnにおける変調度が最適化されているので、記録装置が最適記録パワーPwoを決定する際の試書き(OPC)時に変曲点の影響を取り除くことができる。
本発明4によれば、記録層材料としてGaGeSbTe系合金を用いると同時に、組成が最適化されているので、容易に2種の異なる結晶状態を作ることができ、変調度に変曲点を作ることができる。
本発明5〜6によれば、反射層の主成分がAgであるため、媒体の反射率を高くすることができると同時に、高い熱伝導率により急冷構造を取り易く、感度を上げることができる。
本発明7によれば、上部保護層の膜厚が最適化されているので、媒体を急冷構造にし易く、同時に高い熱伝導率により多数回の繰り返し記録特性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 記録及び再生を基板側から行い、記録層材料に相変化物質を用いた光情報記録媒体の層構成例を示す断面図。
【図2】 マーク長変調による記録方法の例を示す図。
(a) 記録すべき情報をマーク長変調した状態を示す。
(b) CD−R、CD−RW、DDCD−RWで採用されている変調方式を示す。
(c) (b)よりも少ないパルスで記録する場合を示す。
(d) 記録されたマークを記録再生装置で再生したときの反射光の信号
(RF信号とよぶ)を示す。
【図3】 パルスの幅に関するパラメータの例(1パルス目の長さであるTtop、マルチパルス部のパルス長さであるTmp、最終パルス後の冷却時間であるToff)を示す図。
【図4】 CDについて、ランダムなパターンを記録し再生した信号を重ね合わせたパターンを示す図。
【図5】 変調度と記録パワーの関係(M−P曲線)を示す図。
【図6】 本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体における変調度M(Pw)の記録パワーPw依存性を示す図。
【図7】 光情報記録媒体における温度履歴と記録層状態の関係を示す図。
(a) 従来の光情報記録媒体の場合
(b) 本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体の場合
【図8】 本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体におけるジッタとPwoの関係を示す図(DOW1:1回目の書換え後のジッタ、DOW1000:1000回書き換え後のジッタ)。
【図9】 ガンマ法における記録パワーPwとγ(Pw)=(dM/dPw)×(Pw/M)との関係を示す図。
【図10】 本発明の光情報記録方法の対象となる光情報記録媒体の記録パワーPwと変調度M(Pw)との関係を示す図。
【図11】 実施例1のディスクについて、Pwを変更して11T変調度を測定した結果を示す図。
【図12】 実施例1のディスクについて、Pwを変更して3Tランドジッタを測定した結果示す図。
【図13】 実施例2のディスクについて、Pwを変更して11T変調度を測定した結果を示す図。
【図14】 実施例2のディスクについて、Pwを変更して3Tランドジッタを測定した結果示す図。
【図15】 比較例1のディスクについて、Pwを変更して11T変調度を測定した結果を示す図。
【図16】 比較例1のディスクについて、Pwを変更して3Tランドジッタを測定した結果示す図。
【符号の説明】
(1) 基板
(2) 下部保護層
(3) 記録層
(4) 上部保護層
(5) 反射層
(6) オーバーコート層
1 2値化された情報のHigh(高い)レベル
0 2値化された情報のLow(低い)レベル
T マークの長さの基本的な長さ(周期)
Pw 光照射パワー(記録パワー、記録時に照射される光の最大パワー)
Pe 光照射パワー
Pb 光照射パワー
I 反射率
Itop 高い反射率
Ibot 低い反射率
I11 11Tでの反射率
I11bot 11Tでの低い反射率
GND 接地状態の電圧レベル(Ground)
Ttop 1パルス目の長さ
Tmp マルチパルス部のパルス長さ
Toff 最終パルス後の冷却時間
T′ 温度
T′m 融点
T′c1 第一の結晶化温度
T′c2 第二の結晶化温度
Pwn 光照射パワー(n=1,2,3…)
Pwo 媒体の最適記録パワー
M(Pw) 光照射(記録)パワーPwで記録したときの変調度
M(Pwn) 変曲点での変調度
M(Pwo) 媒体の最適記録パワーでの変調度
A アモルファス相となる履歴
C1 結晶状態C1となる履歴
C2 結晶状態C2となる履歴
t 時間
DOW1 1回目の書換え後のジッタ
DOW1000 1000回書換え後のジッタ
γ ガンマ法の不連続点

Claims (7)

  1. 基板上に少なくとも記録層と反射層を有し、光を照射することにより情報記録、再生、消去、書き換えが可能であり、光照射(記録)パワーPwで記録したときの変調度をM(Pw)とするとき、M(Pw)が、Pwに対して連続であり且つ記録速度12m/s以上において、光照射(記録)パワーPwn(n=1,2,3…)で変曲点を持つ光情報記録媒体に対して、パワーPwとパワーPbのパルス状の光を交互に照射することでマークを形成し、パワーPeの定常光を照射することでブランクを形成し、Pw>Pe>Pbで且つPe/Pwを一定とし、Pwnと光情報記録媒体の最適記録パワーPwoの比(Pwn/Pwo)及び/又は変曲点での変調度M(Pwn)を制御して記録を行うことを特徴とする光情報記録方法
  2. 光情報記録媒体の最適記録パワーをPwoとして、PwnとPwoが次の関係を満足することを特徴とする請求項1記載の光情報記録方法
    0.7≦Pwn/Pwo≦0.9
  3. 変曲点での変調度M(Pwn)が、次の式を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の光情報記録方法
    0.4≦M(Pwn)≦0.55
  4. 光情報記録媒体の記録層材料が、組成式GaαGeβSbγTeδ(α,β,γ,δは原子で表され、次の組成比を満足する合金を主成分とすることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光情報記録方法
    2≦α≦6
    1≦β≦4
    65≦γ≦80
    15≦δ≦25
    α+β+γ+δ≧95
  5. 光情報記録媒体の反射層がAgを主成分とする材料からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光情報記録方法
  6. 反射層のAg含有率が97原子以上であることを特徴とする請求項5記載の光情報記録方法
  7. 光情報記録媒体が、記録層と反射層の間に、膜厚が5〜100nmの範囲にある少なくとも1層の上部保護層を有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光情報記録方法
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