JP2002230525A - 多点測距カメラを利用した画像処理システム - Google Patents
多点測距カメラを利用した画像処理システムInfo
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Abstract
ィルム面上のゴミや傷の検出及び修正を行い、各種画像
処理による画質の劣化を低減する。 【解決手段】多点測距カメラにより撮影された画像の測
距情報を入力する手段と、前記測距情報の連続性によ
り、撮影画面上での各被写体領域の境界を推定し、領域
分割を行う手段と、前記測距情報により、各被写体の撮
影距離及び向きを推定する手段と、撮影画面上で、該画
面上の各点の、前記各被写体領域の境界からの距離を算
出する手段と、前記各被写体の撮影距離または向きに応
じて、あるいは、各被写体領域の境界からの画面上での
距離に応じて、前記画像処理の内容または処理の強度を
変更する手段と、を有することを特徴とする多点測距カ
メラを利用した画像処理システムを提供する。
Description
り、特に、多点測距カメラによる測距情報を利用して高
品質な画像を得るための画像処理を行う画像処理システ
ムに関する。
ム等の写真フィルム(以下、単にフィルムという。)に
撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、
フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光
する、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流であっ
た。これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼
付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的
に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした
後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、
この画像データに応じて変調した記録光によって感光材
料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上がり)
プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化され
た。
フィルムに読取光を入射して、その投影光を読み取るこ
とによって、フィルムに記録された画像を光電的に読み
取るスキャナ(画像読取装置)と、スキャナによって読
み取られた画像データやデジタルカメラ等から供給され
た画像データに所定の処理を施し、画像記録のための画
像データ、すなわち露光条件とする画像処理装置と、画
像処理装置から出力された画像データに応じて、例えば
光ビーム走査によって感光材料を走査露光して潜像を記
録するプリンタ(画像記録装置)と、プリンタによって
露光された感光材料に現像処理を施して、画像が再生さ
れた(仕上がり)プリントとするプロセサ(現像装置)
とを有して構成される。このようなデジタルフォトプリ
ンタによれば、画像をデジタルの画像データとして、画
像処理(画像データ処理)を行うことによって画像を調
整することができるので、従来の直接露光では得られな
かった高品位なプリントを得ることができる。
画素毎の濃度値の細かな変動をなくし、滑らかな画像と
することで、粒状等のノイズを抑制する平滑化処理や、
画像の濃度値の変化を強調することにより、輪郭をはっ
きりさせる鮮鋭化(シャープネス)処理がある。これら
平滑化処理、鮮鋭化処理については、例えば、「画像解
析ハンドブック」(東京大学出版会)に詳しく紹介され
ている。通常これらの画像処理を実行するにあたり、画
像中の所定領域のエッジの抽出が行われる。そして、例
えば、エッジに対しては、鮮鋭化処理を行い、エッジ以
外の部分に対しては、平滑化処理を行うようにして、ノ
イズを除去した高画質な画像を得るようにしている。
トプリンタにおいて、フィルムに撮影された画像をスキ
ャナで読み込む際、フィルム面にゴミや傷がある場合
に、これらのゴミや傷を画像として扱ってしまう場合が
ある。例えば、線状のゴミや傷を画像として読み込み、
これをエッジとして誤抽出して画像処理してしまうと、
仕上がり画像の画質が劣化してしまう。そこで、従来か
ら、フィルム面上のゴミや傷の検出/消去方法がいろい
ろ開発されている。例えば、赤外線を用いて読み取りを
行うフィルムスキャナ(例えば、ニコン社製等)が知ら
れている。
像処理において、空間フィルタ手法や周波数領域での処
理手法は、被写体の区別なく処理をかけざるを得ないた
め、例えば以下のような弊害が発生するという問題があ
る。例えば、鮮鋭化処理においては、人物の背景に従来
のような白い縁取りが出て、主要被写体と背景との間に
違和感を与える場合があるという問題がある。また、平
滑化処理においては、本来のエッジとノイズの切りわけ
がないために、本来のエッジに平滑化処理を行い、エッ
ジがぼけてしまい、ねぼけた画像になってしまうという
問題がある。
なして、鮮鋭化処理を行い、逆にゴミや傷を強調してし
まうという問題もある。さらに、このゴミや傷の問題に
関しては、上記赤外線を用いたフィルムスキャナによる
ゴミ、傷の検出/除去方法では、装置構成が増大すると
いう問題があり、さらに、この方法では、かすかな傷に
ついては、除去しきれない場合もあるという問題もあ
る。
たものであり、本来のエッジとノイズの切りわけを行
い、スキャナの装置構成を増加させることなく、フィル
ム面上のゴミや傷の検出及び修正を行い、各種画像処理
による画質の劣化を低減することのできる多点測距カメ
ラを利用した画像処理システムを提供することを課題と
する。
に、本発明は、多点測距カメラによって撮影されたフィ
ルムの画像を光電的に読み取り、得られた画像データに
所定の画像処理を施し、出力用の画像データとする多点
測距カメラを利用した画像処理システムであって、前記
多点測距カメラにより撮影された画像の測距情報を入力
する手段と、前記測距情報の連続性により、撮影画面上
での各被写体領域の境界を推定し、領域分割を行う手段
と、前記測距情報により、各被写体の撮影距離及び向き
を推定する手段と、撮影画面上で、該画面上の各点の、
前記各被写体領域の境界からの距離を算出する手段と、
前記各被写体の撮影距離または向きに応じて、あるい
は、各被写体領域の境界からの画面上での距離に応じ
て、前記画像処理の内容または処理の強度を変更する手
段と、を有することを特徴とする多点測距カメラを利用
した画像処理システムを提供する。
処理システムであって、さらに、前記撮影画面上におい
て、前記各被写体領域の境界に相当しない線をフィルム
上の傷として検出する傷検出手段と、前記フィルム上の
傷として検出された線に対して補正処理を行う補正手段
を有することが好ましい。
より領域分割された領域で、撮影距離の異なる少なくと
も2以上の領域にまたがる線を、前記各被写体領域の境
界に相当しない線であるとして、前記フィルム上の傷と
して検出することが好ましい。
処理システムであって、さらに、前記撮影画面上におい
て、前記各被写体の撮影距離と該被写体領域の境界のエ
ッジ強度の関係を用いて、該エッジ強度が所定の許容範
囲を越える前記被写体領域をノイズとして検出するノイ
ズ検出手段と、前記ノイズとして検出された被写体領域
に対して補正処理を行う補正手段を有することが好まし
い。
ラを利用した画像処理システムについて、添付の図面に
示される好適実施形態を基に、詳細に説明する。
用した画像処理システムの一実施形態としてのデジタル
フォトプリンタの概略構成を示すブロック図である。図
1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプ
リンタとする。)10は、基本的に、フィルムFに撮影
された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装
置)12と、読み取られた画像データを処理して出力用
の画像データとし、また、フォトプリンタ10全体の操
作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装
置14から出力された画像データに応じて変調した光ビ
ームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して
(仕上がり)プリントとして出力するプリンタ16とを
有する。また、画像処理装置14には、様々な条件の入
力や設定、処理の選択や指示、色/濃度補正等の指示等
を入力するためのキーボード18aおよびマウス18b
を有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画
像、各種の操作指示、条件の設定/登録画面等を表示す
るディスプレイ20が接続される。なお、本実施形態の
画像処理装置14には、さらに、多点測距カメラによる
測距情報が所定の記録媒体に記録されている場合に、該
記録媒体から測距情報を入力する測距情報入力手段40
も接続される。
た画像を光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞
り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの
面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユ
ニット32と、R(赤)、G(緑)、B(青)の各画像
読取に対応するラインCCDセンサを有するイメージセ
ンサ34と、アンプ(増幅器)36と、A/D(アナロ
グ/デジタル)変換器38とを有している。
写真システム(Advanced Photo System、以下単にAPS
とする。)や135サイズのネガ(あるいはリバーサ
ル)フィルム等のフィルムの種類やサイズ、ストリップ
スやスライド等のフィルムの形態等に応じて、スキャナ
12の本体に装着自在な専用のキャリア30が用意され
ており、キャリア30を交換することにより、各種のフ
ィルムや処理に対応することができる。フィルムFに撮
影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、この
キャリア30によって所定の読取位置に搬送される。こ
のような、スキャナ12において、フィルムFに撮影さ
れた画像を読み取る際には、光源22から射出され、可
変絞り24によって光量調整された読取光が、キャリア
30によって所定の読取位置に位置されたフィルムFに
入射して、透過することにより、フィルムFに撮影され
た画像を担持する投影光を得る。
位置に搬送する搬送ローラ対と、フィルムFの投影光を
ラインCCDセンサと同方向(主走査方向)の所定のス
リット状に規制するスリットを有するマスクを有してい
る。フィルムFは、このキャリア30によって読取位置
に位置されて、主走査方向と直交する副走査方向にフィ
ルムFの長手方向を一致して搬送されつつ、読取光を入
射される。これにより、結果的にフィルムFが主走査方
向に延在するスリットによって2次元的にスリット走査
され、フィルムFに撮影された各コマの画像が読み取ら
れる。
成されており、APSのフィルム(カートリッジ)に対
応するキャリア30には、この磁気記録媒体に情報の記
録/読取を行う磁気ヘッドが配置されている。フィルム
Fの磁気記録媒体に記録された情報は、この磁気ヘッド
で読み取られて画像処理装置14等に送られ、また、画
像処理装置14等からの情報がキャリア30に転送さ
れ、磁気ヘッドによってフィルムFの磁気記録媒体に記
録される。また、キャリア30には、フィルムFに光学
的に記録されるDXコード、拡張DXコード、FNSコ
ード等のバーコードやフィルムFに光学的に記録された
各種の情報を読み取るためのバーコードリーダが配置さ
れており、このバーコードリーダで読み取られた各種の
情報が画像処理装置14に送られる。
持されたフィルムFを透過して画像を担持する投影光と
なり、この投影光は、結像レンズユニット32によって
イメージセンサ34の受光面に結像される。イメージセ
ンサ34は、それぞれR画像、G画像及びB画像を読み
取る3つのラインCCDセンサを有するいわゆる3ライ
ンのカラーCCDセンサで、主走査方向に延在する。フ
ィルムFの投影光は、イメージセンサ34によって、
R、G、Bの3原色に分解されて光電的に読み取られ
る。イメージセンサ34の出力信号は、アンプ36で増
幅され、A/D変換器38でデジタル信号とされて、画
像処理装置14に送られる。
影された画像の読み取りを、低解像度で読み取るプレス
キャンと、出力画像の画像データを得るためのファイン
スキャンとの2回の画像読取で行う。プレスキャンは、
スキャナ12が対象とする全てのフィルムの画像を、入
力画像としてイメージセンサ34が飽和することなく読
み取れるように設定されたプレスキャンの読取条件で行
われる。一方、ファインスキャンは、プレスキャンデー
タから、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干低い濃
度でイメージセンサ34が飽和するように、各コマ毎に
設定されたファインスキャンの読取条件で行われる。従
って、プレスキャンとファインスキャンの出力信号は、
解像度と出力レベルが異なるのみである。
このようなスリット走査によるものに限定はされず、1
コマの画像の全面を一度に読み取る、面露光を利用する
ものであってもよい。この場合には、例えばエリアCC
Dセンサを用い、光源とフィルムFとの間に、R、G及
びBの各色フィルタを順次挿入してエリアCCDセンサ
で画像を読み取ることにより、フィルムに撮影された画
像を3原色に分解して順次読み取ればよい。
号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。
なお、本発明のプリントシステム10においては、画像
処理装置14は、スキャナ12によって読み取られたフ
ィルムFの画像以外にも、反射原稿の画像を読み取る画
像読取装置、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等
の撮像デバイス、LAN(Local Area Network) やコン
ピュータ通信ネットワーク等の通信手段、メモリカード
やMO(光磁気記録媒体)やフォトCD等のメディア
(記録媒体)等の各種の画像読取手段や撮像手段、画像
データの記憶手段等の、各種の画像データ供給源から画
像データを受け取り、以下に示すような処理をしてもよ
い。なお、この場合に、多点測距カメラによって撮影さ
れた画像データとともに、当該画像の測距情報も同時に
送られてくるものとする。
理装置14の概略構成を示すブロック図を示す。画像処
理装置14は、データ処理部42、プレスキャン(フレ
ーム)メモリ44、ファインスキャン(フレーム)メモ
リ46、プレスキャンデータ処理部48、ファインスキ
ャンデータ処理部50及び条件設定部52から構成され
る。なお、図2は、主に、画像処理関連の部位を示すも
のであり、これ以外にも本画像処理装置14を含むフォ
トプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フォト
プリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ等
が配置され、また、操作系18やディスプレイ20は、
このCPU等を介して各部位に接続される。
されたR、G、Bの各出力信号は、データ処理部42で
Log変換、DCオフセット補正、暗示補正、シェーデ
ィング補正等の処理が施されてデジタルの画像データと
してプレスキャンデータはプレスキャンメモリ44に、
ファインスキャンデータはファインスキャンメモリ46
に、それぞれ格納される。なお、プレスキャンデータと
ファインスキャンデータは、解像度と信号レベルが異な
る以外は基本的に同じデータである。
スキャンデータは、プレスキャンデータ処理部48に読
み出される。プレスキャンデータ処理部48は、(プレ
スキャン)データ処理部54とデータ変換部56とから
構成される。一方、ファインスキャンメモリ46に格納
されたファインスキャンデータはファインスキャンデー
タ処理部50に読み出される。ファインスキャンデータ
処理部50は、(ファインスキャン)データ処理部58
と補正手段60とデータ変換部62とから構成される。
補正手段60は、画像中にフィルムの傷やゴミ等による
欠陥が検出された場合に、この欠陥を補正する処理を行
うものである。
理部54とファインスキャンデータ処理部50のデータ
処理部58は、スキャン12によって読み取られた画像
(画像データ)に所定の画像処理を施す部位である。各
データ処理部54、58における処理は、解像度が異な
る以外は基本的に同じ処理である。ここで行われる処理
としては、例えば、色バランス調整、階調調整、濃度調
整、彩度調整、電子変倍処理、覆い焼き処理(濃度ダイ
ナミックレンジの圧縮/伸長)及び鮮鋭化(シャープネ
ス)処理、平滑化処理等がある。
手段60は、後述する傷検出手段78、ノイズ検出手段
80によって検出されたフィルムFの傷やノイズに対応
する画像の領域の画素(欠陥画素)を補正し、画像デー
タをフィルムFの傷やノイズを補正した画像データとす
る部位である。欠陥画素の補正方法には、特に限定はな
く、公知の方法が利用可能である。例えば、欠陥画素の
周辺画素の画像データを用いて補正する方法が好適に例
示される。具体的には、欠陥画素の画像データを周辺画
素の画像データで置き換える方法や、欠陥画素の画像デ
ータを周辺画素の画像データを用いた補間演算で算出
し、この画像データを用いる方法等がある。
換部56は、データ処理部54によって処理された画像
データを必要に応じて間引いて、3D−LUT等を用い
て変換して、ディスプレイ20による表示に対応する画
像データにしてディスプレイ20に表示するものであ
る。
58による各種の処理条件を設定し、また、ファインス
キャンの読取条件を設定するものである。条件設定部5
2は、画像処理条件設定部64、キー補正部66、パラ
メータ統合部68から構成される。画像処理条件設定部
64は、プレスキャンデータ等を用いて、画像処理部5
4、58における画像処理条件を作成し、パラメータ統
合部68に供給する。具体的には、画像処理条件設定部
64は、プレスキャンメモリ44からプレスキャンデー
タを読み出し、プレスキャンデータから濃度ヒストグラ
ムの作成や、平均濃度、LATD、ハイライト、シャド
ー等の画像特徴量の算出を行い、これらとオペレータに
よる指示等に応じて、色バランス調整、階調調整等や鮮
鋭化(シャープネス)、平滑化等の画像処理条件を設定
する。
定された濃度(明るさ)、色、コントラスト、シャープ
ネス、彩度等を調整するキーやマウス18bで入力され
た各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量を算出
し、パラメータ統合部68に供給する。パラメータ統合
部68は、画像処理条件設定部64が設定した画像処理
条件を受け取り、供給された画像処理条件をプレスキャ
ンデータ処理部48のデータ処理部54及びファインス
キャンデータ処理部50のデータ処理部58に設定す
る。さらに、パラメータ統合部68は、キー補正部66
で算出された調整量に応じて、前記設定された画像処理
条件を補正する。また、パラメータ統合部68は、後述
する欠陥検出部70からの指示に応じて設定された画像
処理条件(特に、鮮鋭化および平滑化の条件)を変更す
る。
構成の他に、本フォトプリンタ10に入力される画像デ
ータを撮影したカメラが多点測距カメラであり、撮影対
象の測距情報をも入力される場合に、この測距情報等を
用いてフィルム上の傷やゴミ等に起因する画像の欠陥を
検出する欠陥検出部70を有している。欠陥検出部70
は、領域分割手段72、撮影距離及び向き推定手段7
4、処理内容/強度変更手段76、傷検出手段78及び
ノイズ検出手段80とを有している。
44からプレスキャンデータを受けとるとともに、測距
情報入力手段40より、多点測距カメラがフィルムに画
像を撮影する際に取得した当該撮影画像の測距情報を受
け取り、撮影画面上での各被写体領域の境界を推定し、
これにより領域分割を行うものである。なお、測距情報
は、多点測距カメラが測距情報を所定の記録媒体に記録
する場合には、前記測距情報入力手段40は、この記録
媒体から情報を読み出す手段であるが、特に限定される
ものではない。例えば、多点測距カメラがAPSシステ
ムに対応しており、測距情報がAPSフィルムに磁気情
報として記録される場合には、スキャナ12の磁気情報
読み取り手段(磁気ヘッド)が測距情報入力手段とな
る。その他、測距情報は、フィルムやカートリッジにI
Cチップ等を貼り付けて、それに記録してもよいし、フ
ィルムに光学的に記録してもよい。それぞれの記録方法
に応じて、所定の測距情報入力手段40(例えばバーコ
ードリーダ等)が用意される。
写体のエッジ(境界の候補)を抽出し、これに測距情報
の連続性を加味して被写体の境界を推定する。抽出され
た線(エッジ)が、測距情報も連続しており確かにつな
がった1本の線である場合には、被写体の境界であると
する。被写体の境界が検出されると、その境界で囲まれ
た、あるいはある方向に区切られた領域を一つの被写体
領域として、各被写体領域が例えば主要被写体と背景と
に分割される。
れた各被写体領域の撮影距離及び向きを推定する。例え
ば、ある被写体領域の各点が同じ撮影距離の場合には、
この被写体領域は、カメラの撮影光軸に対して垂直に面
していると推定される。また、被写体領域内の点によっ
て撮影距離が異なる場合には、その撮影距離の差によつ
て、その被写体領域の撮影光軸に対する向きが推定され
る。
た各被写体の撮影距離及び向きに応じて、あるいは各被
写体領域の境界からの画面上での距離に応じて、前記画
像処理条件設定部64によって、パラメータ統合部68
に設定された画像処理条件の内容または処理の強度を変
更する。具体的には、例えば、主要被写体と背景領域に
分割されている場合に、主要被写体のエッジを強調(鮮
鋭化)するとともに背景領域については覆い焼き処理を
行う等により、主要被写体の周囲に、いわゆる「後光」
状の画質不良が発生するのを防止するようにする。
る領域分割結果及び撮影距離及び向き推定手段74によ
って算出された距離及び向きのデータを得て、撮影画面
上において、各被写体領域の境界に相当しない線をフィ
ルム上の傷として検出するものである。傷を検出した場
合には、傷検出信号が補正手段60に送られ、補正手段
60において、傷によって画像中に生じた欠陥画素を、
例えば周辺の画素を用いて補正する。なお、境界に相当
しない線を検出する方法としては、例えば、撮影距離の
異なる少なくとも2以上の領域にまたがる測距情報の連
続する線があった場合に、これは被写体領域の境界に相
当しない線であるとする方法が考えられる。
8と同様に領域分割手段72と撮影距離及び向き推定手
段74から所定のデータを得て、画面上のノイズを検出
するものであり、ノイズを検出した場合には、ノイズ検
出信号が補正手段60に送られノイズによる画像の欠陥
が補正される。ノイズ検出手段80は、各被写体の撮影
距離と該被写体領域の境界のエッジ強度の関係を用い
て、該エッジ強度が所定の許容範囲を越える場合には、
フィルム上のゴミあるいはノイズであるとして検出す
る。例えば、空を含む撮影画像において、空に白点があ
るときに、鳥や雲等のように実際に空に存在する被写体
の場合には距離が遠いため、エッジがそれほど強くはな
い。これに対し、もしフィルム上にゴミ等がある場合に
は、スキャナ12でこれを読み取るとエッジが強くでる
ため、撮影距離が大であるにもかかわらず強いエッジ強
度であるから、ゴミであるとして検出することができ
る。
ず、被写体を多点測距カメラを用いて撮影する。撮影時
には、多点測距カメラにより、撮影画面上の各点の撮影
距離についての測距情報が取得され、所定の記録媒体に
記録される。この記録媒体は、例えばAPSのフィルム
の磁気記録媒体でもよいし、フィルムとは別体の所定の
記録媒体でもよい。また、多点測距カメラの測距点数
は、特に限定はされないが、点数が多く、高密度の多点
測距機能を持つ方が精密な検出を行うことができて好ま
しい。
ムが(及び測距情報を記録した記録媒体がフィルムと別
体の場合には当該記録媒体も一緒に)ラボに持ち込まれ
ると、オペレータはフィルムを、このフィルムに対応す
るキャリア30にセットしてスキャナ12によりプレス
キャンを行う。このとき、フィルムの磁気記録媒体に測
距情報が記録されている場合にはフィルムから、また測
距情報がフィルムとは別体の記録媒体に記録されている
場合にはこの記録媒体から、所定の読み取り装置(測距
情報入力手段40)により測距情報を入力する。
リ44に格納され、条件設定部52の画像処理条件設定
部64がこれを読み出し、濃度ヒストグラムの作成や画
像特徴量の算出等を行い、ファインスキャンの読取条件
を設定し、さらに、各コマの画像処理条件を設定しパラ
メータ統合部68に供給する。パラメータ統合部68
は、これをデータ処理部54、58に設定する。
キャンデータ及び各撮影コマごとの測距情報とから各画
像の主要被写体と背景の境界を抽出する等して、画像処
理条件の補正(変更)情報をパラメータ統合部68に供
給するとともに、欠陥の検出を行い、欠陥の補正を行う
ために、傷、ノイズ等の検出信号を補正手段60に送
る。この画像処理条件の変更や欠陥画素の補正の方法に
は、以下その一例を示すように様々な内容が含まれる。
44よりプレスキャンデータを受け取るとともに測距情
報入力手段40より測距情報を受け取り、測距情報から
主要被写体と背景の境界を抽出する。そして、この境界
に絞って画素レベルの領域分割を、色、濃度の類似性を
利用して行い、各被写体領域と背景を抽出する。撮影距
離及び向き推定手段74は、各被写体領域及び画像中の
所定の各点の撮影距離を測距情報から得て、各被写体の
カメラの撮影光軸に対する向きを推定し、被写体の3次
元構造を抽出する。このとき、例えば、各領域内の各点
の撮影距離を比較することにより、該領域のカメラ撮影
光軸に対する角度を算出する。
分割、撮影距離及び向き等の情報を受け取り、これに応
じて画像処理の内容あるいは処理の強度の変更をパラメ
ータ統合部68に対して指示する。具体的には、例え
ば、主要被写体(主に人物)の境界において、エッジ強
調やその周辺の背景部の覆い焼き処理の程度等を制御し
て、被写体の周囲に、いわゆる後光状の白い縁取りが発
生しないように画像処理内容あるいは処理の強度を変更
する。このような画像処理条件の内容や処理の強度の変
更はパラメータ統合部68に送られる。
た画像のエッジと、被写体の3次元構造のエッジとの整
合性をチェックすることによりフィルムの傷を検出す
る。例えば、2つ以上の平面状の被写体領域の間にエッ
ジ(線)がある場合には、これは領域の境界であるが、
空間的配置の異なる2つ以上の平面を越えてエッジ
(線)が存在する場合には、このような線は本来被写体
中にはあり得ない線であり、傷であると推定される。傷
検出信号は補正手段60に送られる。傷検出信号を受け
た補正手段60は、例えば周辺画素を利用してフィルム
の傷に起因する画像の欠陥を修復する。
で検出された領域の距離等の情報により、所定の許容範
囲を越えるエッジ強度を有するエリアについては、ノイ
ズと推定し、ノイズ検出信号を補正手段60に送る。ノ
イズ検出信号を受けた補正手段60では、ノイズによる
欠陥画素を傷の場合と同様にその周辺の画素を用いて修
復処理を行う。あるいは、ノイズを有する領域に対し
て、画像処理そのものを変更するようにノイズ検出手段
80から処理内容/強度変更手段76に信号を送るよう
にしてもよい。例えば、この場合、被写体の輪郭(境
界)に近い画素領域については、平滑化処理をオフ(処
理を行わない)としたり、またはその強度を弱くする。
また、被写体の輪郭以外の画素領域については、平滑化
を強くかけるようにしてノイズを除去するようにしても
よい。
ば、上で算出された被写体領域の距離やカメラ光軸に対
する面の角度に応じて鮮鋭化あるいは平滑化の強度を変
更することが挙げられる。例えば、処理内容/強度変更
手段76において、撮影距離及び向き推定手段74から
受け取った被写体距離によりその距離が遠いと推定され
る被写体については、その被写体領域をぼかすようにし
たり、あるいは、被写体領域のカメラ光軸に対する面の
角度により、その被写体がカメラ光軸に対し平行に近い
向きにあると推定される場合には、その被写体領域につ
いては、その線密度が高くなるため、その被写体領域は
ぼかさないようにする等が考えられる。
設定されたファインスキャンの読取条件にしたがってフ
ァインスキャンが行われ、読み取られたファインスキャ
ンデータは、ファインスキャンメモリ46に格納され、
ファインスキャンデータ処理部50のデータ処理部58
に読み出されて、条件設定部52で設定され上で述べた
ように必要に応じて欠陥検出部70によって変更された
画像処理条件によって、データ処理部58において画像
処理が施される。その後、画像処理後のデータは、補正
手段60において、所定の補正処理及び傷、ノイズ検出
信号に応じて、傷やノイズの修復処理が施される。処理
後のデータはデータ変換部62において変換され、プリ
ンタ16へ出力され、プリンタ16より仕上がりプリン
トとして出力される。
距カメラによる測距情報を利用することにより、被写体
の撮影距離や向き等に応じて、画像処理条件の内容やそ
の処理強度を変更し、また、上記情報を用いることによ
り、装置構成を増大させることなく、フィルムの傷やゴ
ミあるいはノイズを検出することにより画像欠陥を修復
することで、画質劣化を抑制し、高画質なプリントを得
ることができる。
画像処理システムについて詳細に説明したが、本発明
は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは
もちろんである。
点測距カメラの測距情報を用いることにより、大がかり
な装置を必要とすることなく、画質劣化を抑制し、高画
質な画像を得ることが可能となった。
理システムの一実施形態としてのデジタルフォトプリン
タの概略構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
Claims (4)
- 【請求項1】多点測距カメラによって撮影されたフィル
ムの画像を光電的に読み取り、得られた画像データに所
定の画像処理を施し、出力用の画像データとする多点測
距カメラを利用した画像処理システムであって、 前記多点測距カメラにより撮影された画像の測距情報を
入力する手段と、 前記測距情報の連続性により、撮影画面上での各被写体
領域の境界を推定し、領域分割を行う手段と、 前記測距情報により、各被写体の撮影距離及び向きを推
定する手段と、 撮影画面上で、該画面上の各点の、前記各被写体領域の
境界からの距離を算出する手段と、 前記各被写体の撮影距離または向きに応じて、あるい
は、各被写体領域の境界からの画面上での距離に応じ
て、前記画像処理の内容または処理の強度を変更する手
段と、を有することを特徴とする多点測距カメラを利用
した画像処理システム。 - 【請求項2】請求項1に記載の多点測距カメラを利用し
た画像処理システムであって、さらに、前記撮影画面上
において、前記各被写体領域の境界に相当しない線をフ
ィルム上の傷として検出する傷検出手段と、前記フィル
ム上の傷として検出された線に対して補正処理を行う補
正手段を有する多点測距カメラを利用した画像処理シス
テム。 - 【請求項3】前記傷検出手段は、前記測距情報により領
域分割された領域で、撮影距離の異なる少なくとも2以
上の領域にまたがる線を、前記各被写体領域の境界に相
当しない線であるとして、前記フィルム上の傷として検
出する請求項2に記載の多点測距カメラを利用した画像
処理システム。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の多点測距
カメラを利用した画像処理システムであって、さらに、
前記撮影画面上において、前記各被写体の撮影距離と該
被写体領域の境界のエッジ強度の関係を用いて、該エッ
ジ強度が所定の許容範囲を越える前記被写体領域をノイ
ズとして検出するノイズ検出手段と、前記ノイズとして
検出された被写体領域に対して補正処理を行う補正手段
を有する多点測距カメラを利用した画像処理システム。
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---|---|---|---|
JP2001023263A JP4731695B2 (ja) | 2001-01-31 | 2001-01-31 | 多点測距カメラを利用した画像処理システム |
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---|---|
JP2002230525A true JP2002230525A (ja) | 2002-08-16 |
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JP (1) | JP4731695B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7952617B2 (en) | 2002-11-15 | 2011-05-31 | Seiko Epson Corporation | Automatic image quality adjustment according to brightness of subject |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000259823A (ja) * | 1999-03-12 | 2000-09-22 | Canon Inc | 画像処理装置、画像処理方法及び記憶媒体 |
-
2001
- 2001-01-31 JP JP2001023263A patent/JP4731695B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
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JP2000259823A (ja) * | 1999-03-12 | 2000-09-22 | Canon Inc | 画像処理装置、画像処理方法及び記憶媒体 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7952617B2 (en) | 2002-11-15 | 2011-05-31 | Seiko Epson Corporation | Automatic image quality adjustment according to brightness of subject |
US8040397B2 (en) | 2002-11-15 | 2011-10-18 | Seiko Epson Corporation | Automatic image quality adjustment according to brightness of subject |
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JP4731695B2 (ja) | 2011-07-27 |
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