JP2002228499A - 超音波流量測定装置 - Google Patents
超音波流量測定装置Info
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- JP2002228499A JP2002228499A JP2001021420A JP2001021420A JP2002228499A JP 2002228499 A JP2002228499 A JP 2002228499A JP 2001021420 A JP2001021420 A JP 2001021420A JP 2001021420 A JP2001021420 A JP 2001021420A JP 2002228499 A JP2002228499 A JP 2002228499A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 摩擦抵抗が小さい内壁構造を有する流路を備
えた超音波流量測定装置を提供する 【解決手段】 流量測定対象の流体が流れる流路4の上
流側と下流側とに設けられた少なくとも一対の超音波振
動子を備えてなる超音波流量測定装置であって、上記流
路4の内壁面に上記流体の流れ方向に沿って連続的に凹
凸構造3を形成することで上記流路4の見かけ上の断面
積を拡大してなる超音波流量測定装置。
えた超音波流量測定装置を提供する 【解決手段】 流量測定対象の流体が流れる流路4の上
流側と下流側とに設けられた少なくとも一対の超音波振
動子を備えてなる超音波流量測定装置であって、上記流
路4の内壁面に上記流体の流れ方向に沿って連続的に凹
凸構造3を形成することで上記流路4の見かけ上の断面
積を拡大してなる超音波流量測定装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流量測定が行われ
る流路の内壁面の構造に特徴のある超音波流量測定装置
に関する。
る流路の内壁面の構造に特徴のある超音波流量測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】配管などの流路内壁の上流側と下流側と
に一対の超音波振動子を配置し、流体の流れに沿った方
向と、流体の流れに逆らう方向とに超音波を伝搬させ、
検出される伝搬時間の差から流体の流速を測定し、その
結果、流量内部に流れる流量を導出するような超音波流
量測定装置がある。
に一対の超音波振動子を配置し、流体の流れに沿った方
向と、流体の流れに逆らう方向とに超音波を伝搬させ、
検出される伝搬時間の差から流体の流速を測定し、その
結果、流量内部に流れる流量を導出するような超音波流
量測定装置がある。
【0003】管11に流れる流体の流量を超音波振動子
10A、超音波振動子10B、および信号処理装置13
を用いて測定するための従来の超音波流量測定装置につ
いて図4(a)を参照して説明する。
10A、超音波振動子10B、および信号処理装置13
を用いて測定するための従来の超音波流量測定装置につ
いて図4(a)を参照して説明する。
【0004】流路12における流速をVとし、流体中の
音速がCであり、超音波振動子10Aから超音波振動子
10Bへの順方向伝搬時間がt1であり、超音波振動子
10Bから超音波振動子10Aへの逆方向伝搬時間がt
2であり、超音波振動子10Aと超音波振動子10Bと
の間の超音波の伝搬距離がLである場合、以下の数1が
成立する。
音速がCであり、超音波振動子10Aから超音波振動子
10Bへの順方向伝搬時間がt1であり、超音波振動子
10Bから超音波振動子10Aへの逆方向伝搬時間がt
2であり、超音波振動子10Aと超音波振動子10Bと
の間の超音波の伝搬距離がLである場合、以下の数1が
成立する。
【0005】
【数1】t1=L/(C+V) t2=L/(C−V)
【0006】ここで、C2>>V2であるとすると、数1
に示した2つの式を乗算することで、以下の数2が成立
する。
に示した2つの式を乗算することで、以下の数2が成立
する。
【0007】
【数2】C2=L2/(t1×t2)
【0008】また、数1に示した2つの式を減算するこ
とで順方向伝搬と逆方向伝搬における伝搬時間の時間差
を算出することができ、それは以下の数3で表すことが
できる。
とで順方向伝搬と逆方向伝搬における伝搬時間の時間差
を算出することができ、それは以下の数3で表すことが
できる。
【0009】
【数3】t2−t1=2LV/C2
【0010】従って、数2と数3とから、順方向伝搬時
間t1と逆方向伝搬時間t2とを測定することで、信号処
理装置13によって流体の流速Vを算出することがで
き、管11の断面積Sと、流量計数βとを考慮して流速
および流量Qを求めることができるような以下の数4が
導出される。
間t1と逆方向伝搬時間t2とを測定することで、信号処
理装置13によって流体の流速Vを算出することがで
き、管11の断面積Sと、流量計数βとを考慮して流速
および流量Qを求めることができるような以下の数4が
導出される。
【0011】
【数4】V=L×(1/t1−1/t2)/2 Q=V×S×β
【0012】尚、図4(a)に示す超音波流量測定装置
では、超音波振動子10Aと超音波振動子10Bとを対
向して配置し、一方の超音波振動子から送信された超音
波が他方の超音波振動子によって直接受信されている
が、図4(b)に示すように、一方の超音波振動子から
送信された超音波が壁面で反射されて、その反射波を他
方の超音波振動子で受信するような構成とすることも行
われている。
では、超音波振動子10Aと超音波振動子10Bとを対
向して配置し、一方の超音波振動子から送信された超音
波が他方の超音波振動子によって直接受信されている
が、図4(b)に示すように、一方の超音波振動子から
送信された超音波が壁面で反射されて、その反射波を他
方の超音波振動子で受信するような構成とすることも行
われている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波流量測定が行われる流路は、超音波の伝搬と流路
内壁における反射とを効率的に行うために凹凸の無い平
坦な内壁面を有していたため、壁面近傍では流体と壁面
との間の摩擦抵抗によって流体の流速が低下すること、
または流量が大きくなった場合に乱流が発生することで
流路内部に不均一な流速分布を生じさせていた。不均一
な流速分布がある場合、超音波流量測定では流体の流速
の正確な測定できず、その結果、正確な流量測定ができ
ないという問題があった。
超音波流量測定が行われる流路は、超音波の伝搬と流路
内壁における反射とを効率的に行うために凹凸の無い平
坦な内壁面を有していたため、壁面近傍では流体と壁面
との間の摩擦抵抗によって流体の流速が低下すること、
または流量が大きくなった場合に乱流が発生することで
流路内部に不均一な流速分布を生じさせていた。不均一
な流速分布がある場合、超音波流量測定では流体の流速
の正確な測定できず、その結果、正確な流量測定ができ
ないという問題があった。
【0014】更に、流体と壁面との間に大きな摩擦抵抗
が存在することによって、その流路における圧力損失が
大きくなり、その流路を用いて流体を輸送するために大
きなエネルギーが必要になるという問題もある。
が存在することによって、その流路における圧力損失が
大きくなり、その流路を用いて流体を輸送するために大
きなエネルギーが必要になるという問題もある。
【0015】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、摩擦抵抗が小さい内壁構造を有
する流路を備えた超音波流量測定装置を提供することに
ある。
のであり、その目的は、摩擦抵抗が小さい内壁構造を有
する流路を備えた超音波流量測定装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る超音波流量測定装置の第一の特徴構成
は、流量測定対象の流体が流れる流路の上流側と下流側
とに設けられた少なくとも一対の超音波振動子を備えて
なる超音波流量測定装置であって、流量の増大に伴う前
記流路の内壁面と前記流体との間の摩擦抵抗の増大を抑
制可能な凹凸構造を前記流路の内壁面に形成してなる点
にある。
の本発明に係る超音波流量測定装置の第一の特徴構成
は、流量測定対象の流体が流れる流路の上流側と下流側
とに設けられた少なくとも一対の超音波振動子を備えて
なる超音波流量測定装置であって、流量の増大に伴う前
記流路の内壁面と前記流体との間の摩擦抵抗の増大を抑
制可能な凹凸構造を前記流路の内壁面に形成してなる点
にある。
【0017】上記課題を解決するための本発明に係る超
音波流量測定装置の第二の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項2に記載の如く、上記第一の特徴構成に加
えて、前記凹凸構造が、前記流路を取り囲む環状の溝に
より形成される点にある。
音波流量測定装置の第二の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項2に記載の如く、上記第一の特徴構成に加
えて、前記凹凸構造が、前記流路を取り囲む環状の溝に
より形成される点にある。
【0018】上記課題を解決するための本発明に係る超
音波流量測定装置の第三の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項3に記載の如く、上記第二の特徴構成に加
えて、前記溝が、前記流体の流れ方向に対して垂直に形
成されている点にある。
音波流量測定装置の第三の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項3に記載の如く、上記第二の特徴構成に加
えて、前記溝が、前記流体の流れ方向に対して垂直に形
成されている点にある。
【0019】上記課題を解決するための本発明に係る超
音波流量測定装置の第四の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項4に記載の如く、上記第一の特徴構成に加
えて、前記凹凸構造が、所定の間隔で設けられた複数の
凹部により形成される点にある。
音波流量測定装置の第四の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項4に記載の如く、上記第一の特徴構成に加
えて、前記凹凸構造が、所定の間隔で設けられた複数の
凹部により形成される点にある。
【0020】以下に作用並びに効果を説明する。本発明
に係る超音波流量測定装置の第一の特徴構成によれば、
流量が大きくなった場合であっても凹凸構造により形成
される窪みの内部に微小な乱流を形成し、この乱流によ
る渦によって流路を流れる流体に摩擦抵抗の無い領域を
提供することができるため、内壁面と流体との間の摩擦
抵抗が増大することを防止することができる。逆説的に
言うと、本発明の凹凸構造を内壁面に備えた流路におい
て内壁面からの流体の剥離を発生させるためには、壁面
に凹凸構造を設けていない場合に比べて摩擦抵抗が小さ
い分だけ大きな流速を流すことが必要であり、言い換え
ると、流路の内壁面に流体の流れ方向に沿って連続的に
凹凸構造を形成することで流体にとっての流路の見かけ
上の断面積を拡大することができる。
に係る超音波流量測定装置の第一の特徴構成によれば、
流量が大きくなった場合であっても凹凸構造により形成
される窪みの内部に微小な乱流を形成し、この乱流によ
る渦によって流路を流れる流体に摩擦抵抗の無い領域を
提供することができるため、内壁面と流体との間の摩擦
抵抗が増大することを防止することができる。逆説的に
言うと、本発明の凹凸構造を内壁面に備えた流路におい
て内壁面からの流体の剥離を発生させるためには、壁面
に凹凸構造を設けていない場合に比べて摩擦抵抗が小さ
い分だけ大きな流速を流すことが必要であり、言い換え
ると、流路の内壁面に流体の流れ方向に沿って連続的に
凹凸構造を形成することで流体にとっての流路の見かけ
上の断面積を拡大することができる。
【0021】ここで、見かけ上の断面積について説明す
る。同じ流量を同じ断面積の管に流す場合、凹凸構造が
形成された管に流した場合は、流体と内壁面との間の摩
擦抵抗が小さいために均一な流速分布が得られる。一方
で、凹凸構造が形成されていない管に流した場合は、流
体と内壁面との間の摩擦抵抗が大きいために不均一な流
速分布が得られるが、流速を下げるために管の断面積を
拡大し、流体と内壁面との間の摩擦抵抗を低下させれ
ば、管の内壁面に凹凸構造を形成した場合と同様の均一
な流速分布を得ることができる。つまり、上述のような
均一な流速分布を得るために断面積が拡大された凹凸構
造を形成していない管の断面積が、凹凸構造を形成した
管の見かけ上の断面積である。
る。同じ流量を同じ断面積の管に流す場合、凹凸構造が
形成された管に流した場合は、流体と内壁面との間の摩
擦抵抗が小さいために均一な流速分布が得られる。一方
で、凹凸構造が形成されていない管に流した場合は、流
体と内壁面との間の摩擦抵抗が大きいために不均一な流
速分布が得られるが、流速を下げるために管の断面積を
拡大し、流体と内壁面との間の摩擦抵抗を低下させれ
ば、管の内壁面に凹凸構造を形成した場合と同様の均一
な流速分布を得ることができる。つまり、上述のような
均一な流速分布を得るために断面積が拡大された凹凸構
造を形成していない管の断面積が、凹凸構造を形成した
管の見かけ上の断面積である。
【0022】その結果、同じ流量を同じ断面積の管に流
した場合であっても、内壁面に凹凸構造を形成すること
で圧力損失をより低減させることができる。また、大流
量を流した場合であっても流体の流速分布を均一にする
ことができることで、流体を輸送するために必要なエネ
ルギを低減することができ、超音波流量測定における測
定誤差を低下させることができる。また、流路の見かけ
上の断面積を拡大することができることから、同じ最大
流量で、同じ測定誤差範囲内であればより細い流路を使
用して超音波流量測定を行うことができ、その結果、流
量がより小さい場合であっても流路が細いことで流速を
上げることができるために超音波流量測定に要求される
最小流速を確保することができる。つまり、測定可能な
流量の範囲を広く設定することが可能になる。
した場合であっても、内壁面に凹凸構造を形成すること
で圧力損失をより低減させることができる。また、大流
量を流した場合であっても流体の流速分布を均一にする
ことができることで、流体を輸送するために必要なエネ
ルギを低減することができ、超音波流量測定における測
定誤差を低下させることができる。また、流路の見かけ
上の断面積を拡大することができることから、同じ最大
流量で、同じ測定誤差範囲内であればより細い流路を使
用して超音波流量測定を行うことができ、その結果、流
量がより小さい場合であっても流路が細いことで流速を
上げることができるために超音波流量測定に要求される
最小流速を確保することができる。つまり、測定可能な
流量の範囲を広く設定することが可能になる。
【0023】同第二の特徴構成によれば、前記流路を取
り囲むように、流路内壁面に溝を形成することで、流路
の内周面に沿って摩擦抵抗を均等に低下させることがで
きる。従って、流路の見かけ上の断面積を等方的に拡大
することができ、流体の流速分布を均一に保つことがで
きる。
り囲むように、流路内壁面に溝を形成することで、流路
の内周面に沿って摩擦抵抗を均等に低下させることがで
きる。従って、流路の見かけ上の断面積を等方的に拡大
することができ、流体の流速分布を均一に保つことがで
きる。
【0024】同第三の特徴構成によれば、流体の流れ方
向に対して垂直に、且つ流路の内周面に沿って摩擦抵抗
を低下させることができる。従って、流体の流れ方向に
対して垂直に流路の見かけ上の断面積を等方的に拡大し
たことになり、その結果、流体の流速分布を均一に保つ
ことができる。
向に対して垂直に、且つ流路の内周面に沿って摩擦抵抗
を低下させることができる。従って、流体の流れ方向に
対して垂直に流路の見かけ上の断面積を等方的に拡大し
たことになり、その結果、流体の流速分布を均一に保つ
ことができる。
【0025】同第四の特徴構成によれば、複数の凹部を
内壁面の所望の位置に設けることで、内壁面上の摩擦抵
抗を低下させる位置を調整することができる。例えば、
複数の凹部のそれぞれを等間隔で設けることで、内壁面
上の摩擦抵抗を全ての方向に対して均等に低下させるこ
とができる。
内壁面の所望の位置に設けることで、内壁面上の摩擦抵
抗を低下させる位置を調整することができる。例えば、
複数の凹部のそれぞれを等間隔で設けることで、内壁面
上の摩擦抵抗を全ての方向に対して均等に低下させるこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に示す超音波流量測定装置
は、縦断面図で示す管2の上流側に設置された超音波振
動子1Aと下流側に設置された超音波振動子1Bとによ
って超音波の送受信を行い、信号処理装置5を用いて図
4を参照して上述したのと同様に流速および流量を測定
可能であるように構成されている。ここで、管2の内壁
面には流体の流れ方向に沿って連続的に凹凸構造3が形
成されており、流量の増大に伴う流路4の内壁面と流体
との間の摩擦抵抗の増大を抑制可能である。図1(b)
に示した管2の側面図から明らかであるように、凹凸構
造3は、流路4を取り囲む環状の溝として流体の流れ方
向に対して垂直に形成されている。また、図1(c)に
示す管2の横断面図から明らかであるように、管2の流
路4の断面形状は円形である。これらの凹凸構造3が形
成された管2は、表面に凹凸構造3が形成された複数の
部材を射出形成によって作製し、それらの部材を接合す
ることで得られる。或いは、射出形成された複数の部材
の表面を機械加工することによって溝や凹部などを形成
し、それらの部材を接合してもよい。
は、縦断面図で示す管2の上流側に設置された超音波振
動子1Aと下流側に設置された超音波振動子1Bとによ
って超音波の送受信を行い、信号処理装置5を用いて図
4を参照して上述したのと同様に流速および流量を測定
可能であるように構成されている。ここで、管2の内壁
面には流体の流れ方向に沿って連続的に凹凸構造3が形
成されており、流量の増大に伴う流路4の内壁面と流体
との間の摩擦抵抗の増大を抑制可能である。図1(b)
に示した管2の側面図から明らかであるように、凹凸構
造3は、流路4を取り囲む環状の溝として流体の流れ方
向に対して垂直に形成されている。また、図1(c)に
示す管2の横断面図から明らかであるように、管2の流
路4の断面形状は円形である。これらの凹凸構造3が形
成された管2は、表面に凹凸構造3が形成された複数の
部材を射出形成によって作製し、それらの部材を接合す
ることで得られる。或いは、射出形成された複数の部材
の表面を機械加工することによって溝や凹部などを形成
し、それらの部材を接合してもよい。
【0027】管2の上流側(超音波振動子1Aが設置さ
れた側)から流れてきたガスなどの流体は凹凸構造3が
形成された領域を通過して、下流側(超音波振動子1B
が設置された側)へ流れる。超音波振動子1Aから送信
されて超音波振動子1Bに受信されるまでの順方向伝搬
時間t1と、超音波振動子1Bから送信されて超音波振
動子1Aに受信されるまでの逆方向伝搬時間t2とを測
定し、超音波振動子1Aと超音波振動子1Bとの間の超
音波の伝搬距離を考慮することで上述した数4によって
流体の流量が測定される。
れた側)から流れてきたガスなどの流体は凹凸構造3が
形成された領域を通過して、下流側(超音波振動子1B
が設置された側)へ流れる。超音波振動子1Aから送信
されて超音波振動子1Bに受信されるまでの順方向伝搬
時間t1と、超音波振動子1Bから送信されて超音波振
動子1Aに受信されるまでの逆方向伝搬時間t2とを測
定し、超音波振動子1Aと超音波振動子1Bとの間の超
音波の伝搬距離を考慮することで上述した数4によって
流体の流量が測定される。
【0028】一般に、流速一定で流量を大きくすること
によって流体と内壁面との間の摩擦抵抗が大きくなる
が、管2の内壁面には凹凸構造3が形成されていること
で、管2の内壁面が平坦である場合に比べて摩擦抵抗の
増大を抑制することができる。更に、凹凸構造3は流路
4を取り囲む環状の溝として流体の流れ方向に対して垂
直に形成されているので、円形である管2の内周面に沿
って一様に摩擦抵抗を低下させることができており、こ
れは管2の断面積を見かけ上拡大していることと同等の
効果を有し、その結果、内壁面近傍で流体と壁面との間
の摩擦抵抗によって流体の流速が低下し、発生した乱流
により流体が内壁面から剥離するような現象が発生する
ことが防止され、流路4内部の流速分布の均一さを保つ
ことができる。尚、ここで言うところの断面積は凹凸構
造3の部分の面積は含まず、凹凸構造3を形成しなかっ
た場合の断面積である。
によって流体と内壁面との間の摩擦抵抗が大きくなる
が、管2の内壁面には凹凸構造3が形成されていること
で、管2の内壁面が平坦である場合に比べて摩擦抵抗の
増大を抑制することができる。更に、凹凸構造3は流路
4を取り囲む環状の溝として流体の流れ方向に対して垂
直に形成されているので、円形である管2の内周面に沿
って一様に摩擦抵抗を低下させることができており、こ
れは管2の断面積を見かけ上拡大していることと同等の
効果を有し、その結果、内壁面近傍で流体と壁面との間
の摩擦抵抗によって流体の流速が低下し、発生した乱流
により流体が内壁面から剥離するような現象が発生する
ことが防止され、流路4内部の流速分布の均一さを保つ
ことができる。尚、ここで言うところの断面積は凹凸構
造3の部分の面積は含まず、凹凸構造3を形成しなかっ
た場合の断面積である。
【0029】図2(a)〜図2(c)には、図1に示し
た凹凸構造3の改変例を示す。図2(a)は管2の縦断
面図であり、図2(c)は管2の側面図であり、図2
(c)は管2の横断面図である。図2(a)〜図2
(c)に示した凹凸構造3は所定の間隔を置いて形成さ
れた複数の凹部(いわゆるディンプル)からなってお
り、上流側から下流側へ流れる間に流体が複数の凹部の
上方を通過するように凹部が配置されている。従って、
流体と内壁面との間の摩擦抵抗を低下させる効果は図1
に示した凹凸構造3と同様である。
た凹凸構造3の改変例を示す。図2(a)は管2の縦断
面図であり、図2(c)は管2の側面図であり、図2
(c)は管2の横断面図である。図2(a)〜図2
(c)に示した凹凸構造3は所定の間隔を置いて形成さ
れた複数の凹部(いわゆるディンプル)からなってお
り、上流側から下流側へ流れる間に流体が複数の凹部の
上方を通過するように凹部が配置されている。従って、
流体と内壁面との間の摩擦抵抗を低下させる効果は図1
に示した凹凸構造3と同様である。
【0030】図1および図2には管2の断面が円形の場
合について説明したが、図3(a)および図3(b)に
示すような四角形の断面を有する管を使用してもよい。
例えば、管2が四角形の断面を有するように構成する場
合、射出形成することによって、或いは更に機械加工す
ることによって予め4枚の平板に溝または凹部を形成
し、それらの平板を組み合わせることで四角形の断面を
有する管を簡単に作製することができる。尚、図3では
四角形の管2を示したが、五角形や六角形などの任意の
多角形で管2を作製することができる。
合について説明したが、図3(a)および図3(b)に
示すような四角形の断面を有する管を使用してもよい。
例えば、管2が四角形の断面を有するように構成する場
合、射出形成することによって、或いは更に機械加工す
ることによって予め4枚の平板に溝または凹部を形成
し、それらの平板を組み合わせることで四角形の断面を
有する管を簡単に作製することができる。尚、図3では
四角形の管2を示したが、五角形や六角形などの任意の
多角形で管2を作製することができる。
【図1】(a)は本発明に係る超音波流量測定装置を示
す図であり、(b)は管の側面図であり、(c)は管の
横断面図である。
す図であり、(b)は管の側面図であり、(c)は管の
横断面図である。
【図2】(a)は別の管の縦断面図であり、(b)は管
の側面図であり、(c)は管の横断面図である。
の側面図であり、(c)は管の横断面図である。
【図3】(a)および(b)は管の横断面形状の一例を
示す図である。
示す図である。
【図4】(a)は従来の超音波流量測定装置を示す図で
あり、(b)はその改変例である。
あり、(b)はその改変例である。
1A 超音波振動子 1B 超音波振動子 2 管 3 凹凸構造 4 流路 5 信号処理装置 10A 超音波振動子 10B 超音波振動子 11 管 12 流路 13 信号処理装置
Claims (4)
- 【請求項1】 流量測定対象の流体が流れる流路の上流
側と下流側とに設けられた少なくとも一対の超音波振動
子を備えてなる超音波流量測定装置であって、 流量の増大に伴う前記流路の内壁面と前記流体との間の
摩擦抵抗の増大を抑制可能な凹凸構造を前記流路の内壁
面に形成してなる超音波流量測定装置。 - 【請求項2】 前記凹凸構造が、前記流路を取り囲む環
状の溝により形成されることを特徴とする請求項1に記
載の超音波流量測定装置。 - 【請求項3】 前記溝が、前記流体の流れ方向に対して
垂直に形成されていることを特徴とする請求項2に記載
の超音波流量測定装置。 - 【請求項4】 前記凹凸構造が、所定の間隔で設けられ
た複数の凹部により形成されることを特徴とする請求項
1に記載の超音波流量測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001021420A JP2002228499A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 超音波流量測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2005049181A (ja) * | 2003-07-28 | 2005-02-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 流路における流量均一化構造および流量計測装置 |
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-
2001
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