JP4697212B2 - 超音波流量計 - Google Patents
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Description
られた一対の超音波変換器と、前記流路の上流側に設けられ、流体を一時的に蓄える流体バッファ部と、を備え、前記流路の上面と下面とを水平に配置し前記一対の超音波変換器が配置された側面を傾斜させて配置することで前記流路の断面形状を台形とし、かつ、前記台形の上底の長さは下底の長さより大きいものとし、前記流体バッファ部は、鉛直方向から流入する流体の流れ方向を水平方向に変更させた後に前記流路へと流体を流す構成としているので、音響的な残響が残留することがなくなり、高精度な流量計測が実現できる。また、上方から矩形流路に流入する流体の流速分布を上方を小さく、下方を大きくするように働き、偏った流速分布が得られ、流量係数が1.0に近づき、さらに計測精度が向上することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における流量計1の断面図を示し、流体の流れる流路2の上流側と下流側とに一対の超音波変換器3、4を対向して設置した。流量計測部の超音波変換器3、4間の距離Ldは、約100[mm]、流路2の断面積Srは約30[mm^2]とした。また、超音波変換器3、4の有効高さは、6[mm]のものを用いた。なお、図中の片矢印6(実線)は流体の流れる方向を示し、両矢印7(破線)は超音波の伝搬する方向を示している。なお、流体の流れる方向は、超音波の伝搬する方向とは角θ(45度)で交叉するようにした。
回路15からの信号は時間計測回路16にも伝達されるが、回数設定部10からシングアラウンド回数Nsを越えたという信号が伝達されるまで、時間計測回路16は動作しない。時間計測回路16が動作し、時間計測した結果は、演算部17に伝達され、流量演算が実施される。以下に数字を用いてより具体的に説明する。
同様にして、下流側の超音波変換器4を送信側、上流側の超音波変換器3を受信側とする場合の時間計測結果をT(43)とすると、以下のようになる。
これらより、
[T(34)−Td×(Ns−1)]/Ns=Ld/[Vs+Vf×cos(θ)]
[T(43)−Td×(Ns−1)]/Ns=Ld/[Vs−Vf×cos(θ)]
従って、
Vs+Vf×cos(θ)=(Ns×Ld)/[T(34)−Td×(Ns−1)]
Vs−Vf×cos(θ)=(Ns×Ld)/[T(43)−Td×(Ns−1)]
これらより、上の式から下の式の両辺を引き算すると、超音波の音速Vsの項を消去することができ、以下のようになる。
−(Ns×Ld)/[T(43)−Td×(Ns−1)]
この結果より、シングアラウンド回数Ns、超音波変換器間の距離Ld、遅延時間Tdは、それぞれ既知であるので、右辺は簡単に計算することができる。このようにして流体の流速Vfが得られる。
+(Ns×Ld)/[T(43)−Td×(Ns−1)]
この結果においてもまた、シングアラウンド回数Ns、超音波変換器間の距離Ld、遅延時間Tdは、それぞれ既知であるので、右辺は簡単に計算することができる。このようにして超音波の音速Vsが得られる。
Tp=(100[mm])/(340[m/sec])=294[μsec]
となる。
計測時間 T(34)およびT(43)は、
T(34) ≒ T(43) ≒ Tp×Ns+Td×(Ns−1)
≒ 58 [msec] となる。
図6および図7に、実施の形態2における流路の台形状の側断面を示す。図6は、上辺が長い場合の、図7は下辺が長い場合の台形をそれぞれ示す。流路側面をこのようにすることにより、側面で反射する超音波は、2回程度の反射により、急激に減衰する。従って、長時間にわたるシングアラウンド計測においても、受信波形のS/Nは殆ど劣化することがなくなり、高精度な計測が可能となる。
図8(a)に、流体の流入孔および流出孔を含む流量計27の外観図を示す。28、29は流体の流入孔および流出孔を示し、30および31は流入側および流出側の流体バッファ部を示す。32は流体の流速を計測する流路部を示す。図8(b)に、図8(a)のC−C’断面33を示す。流路断面33は、上面を長辺とする台形状とした。なお、流路側面に設置されている上流側および下流側の超音波変換器は、図面が煩雑になるため省略した。流体流入孔28から流入した流体は、上流側流体バッファ部30を通り、断面形状が台形状の矩形流路を流れ、下流側流体バッファ部31を通り、流体流出孔29から流出する。
なる。このように、断面が台形状の流路の場合、下方に大きく偏った流速分布をも実現できるので、流量係数の変動幅の小さい、かつ、安定した流量値の得られる高精度な超音波流量計を実現することができる。
図11(a)に、流体の流入孔および流出孔を含む流量計41の外観図を示す。42、43は流体の流入孔および流出孔を示し、44および45は流入側および流出側の流体バッファ部を示す。46は流体の流速を計測する流路部を示す。図11(b)に、図11(a)のD−D’断面47を示す。流路断面47は、下面を長辺とする台形状とした。なお、流路側面に設置されている上流側および下流側の超音波変換器は、図面が煩雑になるため省略した。流体流入孔42から流入した流体は、上流側流体バッファ部44を通り、断面形状が台形状の矩形流路を流れ、下流側流体バッファ部45を通り、流体流出孔43から流出する。
図12に、流量計測部の上流側および下流側に不要な超音波を吸収する超音波吸収体48、49を設けた超音波流量計50の断面図を示す。超音波吸収体は、流体に対し抵抗の小さいメッシュ状、あるいはハニカム状の格子で構成した。このため、流路側面で反射を繰り返す不要な超音波は、上流側もしくは下流側の方へ拡散し、超音波吸収体に衝突し、吸収される。即ち、メッシュ状、あるいはハニカム状の格子により、より強力に散乱さて、流量計測部から、超音波を放出することになる。この放出された超音波は、流路側面で反射する場合に比べ、より大きく散乱するため、超音波減衰効果が大きくなる。従って、流量計測部内に残留する不要な超音波が超音波吸収体を設けることにより、急速に少なくなり、シングアラウンドなどの高精度な計測を実現することができる。
図12に示した超音波吸収体は、流量計測部から順に、メッシュ、ハニカムとした。通常の場合、メッシュは線を編んで構成される。また、ハニカムは、平面を組合せて構成される。従って、超音波がメッシュに衝突する場合、断面が円状の線に衝突するため、散乱効果が非常に大きくなる。一方、ハニカムは、平面を組合せた構成であるため、断面は小さいながらも平面であるため、超音波に対する散乱効果はメッシュに比べ小さい。このため、超音波に対する大きな散乱効果を得るために、超音波吸収体は、流量計測部から順にメッシュ、ハニカムとした。ハニカム、メッシュとする場合に比べ、散乱効果が若干大きくなり、より高精度な超音波流量計を実現できる。なお、この場合、流体に対する整流効果も、この順に構成する方が大きくなった。この相乗効果により、より高精度な超音波流量計を実現できた。
実施の形態6に示した超音波吸収体を、超音波反射係数のより小さい材料で構成した。即ち、ナイロン、テトロンなどの樹脂繊維でメッシュを構成するとともに、樹脂成形体でハニカムを構成した。このため、金属で構成した場合に比べ、超音波の反射係数をより小さくすることができた。なお、メッシュに用いる繊維は、単芯からなる繊維で構成するより、多芯からなる繊維で構成するほうが、より大きい効果が得られた。
2 流路
3 上流側の超音波変換器
4 下流側の超音波変換器
8 側面
18 駆動波形
24 受信波形
Claims (1)
- 流体が流れる流路と、
この流路を斜めに交差し相対向して設けられた一対の超音波変換器と、
前記流路の上流側に設けられ、流体を一時的に蓄える流体バッファ部と、を備え、
前記流路の上面と下面とを水平に配置し前記一対の超音波変換器が配置された側面を傾斜させて配置することで前記流路の断面形状を台形とし、かつ、前記台形の上底の長さは下底の長さより大きいものとし、
前記流体バッファ部は、鉛直方向から流入する流体の流れ方向を水平方向に変更させた後に前記流路へと流体を流す超音波流量計。
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JP4697212B2 true JP4697212B2 (ja) | 2011-06-08 |
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---|---|---|---|---|
JP2015224870A (ja) * | 2014-05-26 | 2015-12-14 | 株式会社ホクシンエレクトロニクス | 超音波式のガス測定装置 |
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