JP2002225021A - 埋込部材の位置調整装置 - Google Patents

埋込部材の位置調整装置

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JP2002225021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋込部材の設置位置を任意に設定できるよう
にして、埋込部材の設置位置が異なる幾種類ものコンク
リート枕木やコンクリートスラブでも1つの型枠により
製造することができる埋込部材の位置調整装置を提供す
る。 【解決手段】 型枠1の底部等2に支持させる埋込部材
4の位置を調整する調整装置Aであって、この調整装置
Aは埋込部材4を座板3に支持させ、該座板3をこれよ
りも必要な調整範囲だけ大きく型枠1の底部等2に形成
される受部5へ係合させて、受部5内の座板3の設置位
置を調整範囲内において任意に選択できるようにすると
共に、位置設定された座板3と受部5との間に生じる隙
間を閉塞板6により閉塞させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート製品
へ埋込む埋込部材の位置調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート枕木、コンクリートスラブ
等はレール固定用の埋込部材が組をなすように埋込まれ
るものであって、レールのカーブする部分に使用される
ものは、埋込部材の設置位置をカーブに合わせて変化さ
せなければならない
【0003】しかしながら、現在、埋込部材の設置位置
を前記変化に応じて任意に調整できる調整装置は提供さ
れていない。このため、業界では埋込部材の設置位置が
異なる型枠を必要数製作して、これらの型枠により埋込
部材の設置位置が異なるコンクリート枕木やコンクリー
トスラブを製造している状態である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記現状に鑑
みなされたもので、埋込部材の設置位置を任意に設定で
きるようにして、埋込部材の設置位置が異なる幾種類も
のコンクリート枕木やコンクリートスラブでも1つの型
枠により製造することができる埋込部材の位置調整装置
を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明に係る埋込部材の位置調整装置は、型枠の底部等
に支持させる埋込部材の位置を調整する調整装置におい
て、埋込部材を座板に支持させ、該座板をこれよりも必
要な調整範囲だけ大きく型枠の底部等に形成される受部
へ係合させて、受部内の座板の設置位置を調整範囲内に
おいて任意に選択できるようにすると共に、位置設定さ
れた座板と受部との間に生じる隙間を閉塞板により閉塞
させる構成を採用することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜図7は、本発明に係る埋込
部材の位置調整装置をコンクリート枕木の成形型枠へ実
施した態様を示す。この装置Aは、コンクリート枕木
(図面省略)を成形させる型枠1と、この型枠1の底部
等2へ座板3に支持させて取付ける埋込み部材4と、型
枠1の底部等2に設けて座板3を位置調整ができるよう
に係合させる受部5と、座板3と受部5との間に生ずる
隙間を閉塞させる閉塞板6とにより構成される。
【0007】前記装置Aの埋込み部材4を支持させる座
板3は、2個の埋込部材4を取付ける孔7をレール(図
面省略)に適合する間隔で設けられ、これらの孔7にそ
れぞれ埋込部材4を係合させて、この埋込部材4の座板
3より下側へ出る部分に型枠1の底部等2に取付けられ
る開閉式の固定手段8を係合させると、埋込部材4が座
板3により型枠1の底部等2へ固定されるようにする。
なお、開閉式の固定手段8は、座板3の移動調整に応じ
てこれも移動調整できる構成とする。
【0008】座板3を係合させる受部5は、型枠1の底
部等2に座板4よりもその設定位置を変更するに必要な
調整範囲だけ左右方向へ大きく形成して、下側に段部9
を設けられる窓孔構造とし、その内部に下面を段部9に
支持させると上面が周囲の底部等2と面一をなすように
座板3を係合させて、この座板3を前記調整範囲内にお
いて希望する位置へ位置付けできるようにする。
【0009】座板3は前記のように受部5内を自由に移
動させて位置調整をし、調整後は固定する必要がある。
このため、図2に示すように段部9に支持される部分に
ボルト10を植え込み、このボルト10を図4に示すよ
うに段部9に設けた左右方向の長孔11を貫通させて先
端にナット12を螺合させて置くと、ナット12を緩め
れば自在に移動する座板3を締付けによって固定するこ
とができる。
【0010】受部5内の希望位置に座板3が位置付けさ
れたとき、座板3と受部5との間に生ずる隙間を塞がせ
る閉塞板6は、隙間の閉塞だけでなく座板3の位置決め
を行なわせることができる。即ち、希望する埋込部材2
の設置位置に応じて座板4と受部6との間に存在する隙
間は調整範囲から算出することができるので、この算出
寸法に基づいた巾の閉塞板6を形成して置いてこの閉塞
板6を受部6に係合させ、この閉塞板6へ当接するよう
に受部5に座板3を係合させれば、座板3の位置決めと
共に隙間の閉塞が行なわれる。
【0011】前記のように隙間を塞がせた閉塞板6も離
脱しないように受部5へ固定する必要がある。このた
め、閉塞板6の段部9に係合する部分に図4(b)に示
すようにボルト13を植え込んで、このボルト13を図
4(a)に示すように段部9に設けた左右方向の長孔1
4を貫通させ、先端にナット15を螺合させてその締付
けを行なえば、閉塞板6を段部9へ固定することが出来
る。
【0012】また、前記した植え込みボルト13は、図
4(c)に示すように閉塞板6にあけた皿形座ぐりの孔
16に通す皿ねじ13‘に変更しても、これを段部9に
設けた長孔14に通して先端にナット15の螺合締着を
行なえば、前記先端に同様の固定効果が得られる。更
に、閉塞板6の固定は図4(d)に示すように段部9に接
触する部分に剥離が可能な接着剤17を塗布し、この接
着剤17により段部9へ接着する固定を行なってもよ
い。
【0013】前記実施形態に示す装置Aは、埋込部材4
を希望位置に設置すると、図1,図3に示すように座板
3の両側に受部5との隙間が生ずる場合は、この隙間に
合わせた2片の閉塞板6を形成して、その一方を図5
(a)に示す受部5の右端へ密着するように係合させ、
その左側へ図5(b)に示すように閉塞板6と密着する
ように埋込部材4を支持させた座板3を係合させる。そ
して、座板3と受部5の左端との間に生じた隙間に図5
(c)に示すように他方の閉塞板6を係合させると、2
片の閉塞板6により座板3が位置決めされると共に隙間
の閉塞が行なわれて希望する位置への埋込み部材4の設
置が行なわれる。
【0014】また、埋込部材4を希望位置に設置する
と、図面には示してないが座板3が受部5の一側に密着
して、その他側と受部5の他側との間に隙間を生ずる場
合は、この隙間に合わせた1片の閉塞板6を形成し、こ
の閉塞板6を受部5内へその一側と密着するように係合
させて、閉塞板6と受部5の他側との間に生じた隙間へ
埋込み部材4を支持させた座板3を係合させると、座板
3は1片の閉塞板6により位置決めされると共に、隙間
を閉塞されてこの場合も希望する位置への埋込部材4の
設置が行なわれる。
【0015】前記のように閉塞板6により座板3の位置
決めと閉塞とを行なわせる場合は、埋込部材4の設置位
置を変更する必要が生ずる都度、受部5に係合させてあ
る閉塞板6を取り外して、新に設定しようとする埋込部
材4の位置に合わせて形成した閉塞板6を受部5に係合
させ、座板3の位置決めと隙間の閉塞とを行なわせるよ
うにすれば、埋込部材4の設置位置を必要とする調整範
囲内において任意に変換することが出きるから、埋込部
材4の設置位置が異なる幾種類ものコンクリート枕木の
製造を1つの型枠によって行なうことができる。
【0016】図6はこの装置Aにおける座板3の位置決
めをねじにより行なう実施形態を示す。この実施形態は
座板3の一側縁に回動可能におねじ18を止着し、型枠
1の底部等2の裏側にめねじ19を設けた支持片20を
付設して、この支持片20のめねじ19に前記おねじ1
8を螺合させるとともに、おねじ18にその回転を止め
るロックナット21を螺合させた構成とする。
【0017】前記実施形態に装置Aは、おねじ18を一
方へ回すと座板3が例えば右側へ移動し、他方へ回すと
座板3が反対に左側へ移動する。従って、この操作によ
り座板3が希望位置へ位置決めされたとき、ロックナッ
ト21を支持板20へ当るように締付けておねじ18を
ロックし、座板3の両側に生じている受部5との隙間に
閉塞板6を係合させて隙間を閉塞させれば、埋込み部材
4を型枠1における底部等2の希望位置へ設置すること
ができて、しかも、設置された位置を変更したいとき
は、閉塞板6を受部5から外してロックナット21によ
るおねじ18のロックを解き、おねじ18を回転させて
座板3の位置を変更し、希望位置において停止させて隙
間を閉塞板6により閉塞させる操作をその都度行なえ
ば、この場合も埋込部材4の設置位置が異なる幾種類も
のコンクリート枕木を1つの型枠1を用いて製造するこ
とができる。
【0018】図7は、受部5内においての座板3の移動
により等間隔を保つて設置位置を調整される2個の埋込
部材4と4の間隔を変化させる調整ができるようにした
形態を示す。この形態では座板3に後記転換座を係合さ
せるテーパーまたは段付きの孔22を設け、この孔22
に左右の方向へ転換可能に転換座23を係合させて、該
転換座23に中心より偏らせた孔7をあけ、この孔7に
埋込部材4を係合させる。こうすれば、転換座23を図
7(a)に示す態様から図7(b)に示す態様に転換す
ることにより埋込部材4の中心位置をLだけ変化させる
ことができるから、この調整により組をなす2個の埋込
部材4,4の対応間隔を簡便迅速に変更することも出来
る。
【0019】図8はこの装置Aをコンクリートスラブの
成形型枠1へ実施した形態を示す。この実施形態は型枠
1の底部等2に受部5が所定の間隔で数組設けられてい
て、これら各組の受部5には埋込部材4を取付けられた
座板3がそれぞれ係合されている。そして、埋込部材4
を希望する位置に位置設定した際、座板3と受部5との
間に存在する隙間に閉塞板6を係合させるものであり、
座板3の位置決めは巾を決めた閉塞板6を受部5へ係合
させて行なうか、座板3と型枠1の底部等2をおねじ1
0により連結して、このおねじ10により座板3を移動
させて行なうものである。しかし、これらの位置決めと
隙間の閉塞とは図1〜図6に示したコンクリート枕木の
成形用型枠1に用いたものと同一構造で、同一の機能を
果たすものであり、図7に示す埋め込み部4,4の対応
間隔の調整も同様に採用し得る。しかし、これらを採用
する態様の詳細な説明および図面は省略する。
【0020】本発明は調整装置は、前記実施形態に示す
ように埋込部材4が組をなすように座板3へ取付けられ
る場合に使用されるだけでなく、埋込部材4が座板3へ
1つだけ取付けられる場合にも使用することができるこ
とは勿論である。
【0021】
【発明の効果】請求項1の効果 座板を必要な調整範囲
だけ大きく形成される受部に係合させれば、調整範囲内
において埋込部材の設置位置は任意に多様に変更するこ
とができるから、埋込部材の設置位置が異なる幾種類も
のコンクリート枕木、あるいは並列される埋込部材の設
置位置がそれぞれに相違する幾種類ものコンクリートス
ラブを同じ型枠により製造することができるようになっ
て、埋込部材の設置位置が異なるコンクリート枕木や、
コンクリートスラブを埋込部材の設置位置を違えて形成
した幾種類もの型枠により形成した従来に比べて設備費
を大幅に削減することができて、しかも、埋込部材の複
数が組をなす場合の位置調整も同時に同様に行われて大
変に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る埋込部材の位置調整装置のコンク
リート枕木成形用型枠への実施形態を示す平面図
【図2】図1のX−X線の断面図
【図3】図1のY−Y線における断面図
【図4】(a)(b)(c)(d)は座板と閉塞板の固
定手段を示す説明図
【図5】(a)(b)(c)は座板の位置調整状態を示
す説明図
【図6】ねじによる座板の調整手段を示す正面図
【図7】(a)(b)は埋込部材の対応間調整手段を示
す説明図
【図8】埋込部材の位置調整装置をコンクリートスラブ
成形用型枠へ実施した態様を示す平面図
【符号の説明】
A 調整装置 1 型枠 2 底部等 3 座板 4 埋込部材 5 受部 6 閉塞板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠の底部等に支持させる埋込み部材の
    位置を調整する調整装置であって、この調整装置は埋込
    部材を座板に支持させ、該座板をこれよりも必要な調整
    範囲だけ大きく型枠の底部等に形成される受部へ係合さ
    せて、受部内の座板の設置位置を調整範囲内において任
    意に選択できるようにすると共に、位置設定された座板
    と受部との間に生じる隙間を閉塞板により閉塞させる構
    成としたことを特徴とする埋込部材の位置調整装置。
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