JP2002224943A - ベベリング加工筒及び加工方法 - Google Patents

ベベリング加工筒及び加工方法

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JP2002224943A
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JP
Japan
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beveling
cylinder
processing
piezoelectric element
abrasive grains
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JP2001021900A
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English (en)
Inventor
Akira Ito
章 伊藤
Shigeyuki Miyazaki
茂行 宮崎
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Kyocera Crystal Device Corp
Original Assignee
Kyocera Crystal Device Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小片した圧電素板を効率よく確実にベベリン
グ加工することを目的とする。 【解決手段】 課題を解決するために本発明は、圧電素
板にベベリング加工を施すベベリング加工筒において、
該ベベリング加工筒内部壁に固定砥粒の研磨加工砥粒を
配置したことを特徴とするベベリング加工である。この
とき、ベベリング加工筒内部壁の加工面には、電着およ
びメタルボンドまたはレジンボンド等を用いて研磨砥粒
(ダイヤモンド、溶融アルミナ、炭化珪素)を固定する
ことにより、加工容器の適正回転速度を高速化すること
が可能となり、圧電素板の加工能率と加工精度を向上さ
せることにより課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】水晶振動子などの圧電素材の
ベベリングにおける、加工能率改善と研磨材スラグの発
生を抑制するベベリング加工容器と加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の加工容器は鋼材またはセラミック
等の単一素材で作製されており、加工容器を自転または
公転を含めた遠心運動させることにより、加工容器中に
投入した圧電素板及び研磨材・メディアなどが、その擦
れ合いによって加工がなされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】振動子や発振器の小型
化に伴い、圧電素板のベベリング対象周波数の高周波化
と小型化が進む中で、加工時間の効率化・圧電素板の加
工Rの小径化が求められている。従来の加工容器では、
研磨材などの遊離砥粒を用いて圧電素板と加工容器の擦
れ合いによって加工が進むため、その運動量差が得られ
やすいバレル方式が有効とされている。
【0004】しかしながら、強制的に圧電素板を滑らせ
ているため、容器端部への衝突により圧電素板の破損率
が高くなってしまう。自転式の場合は、破損率は高くな
いものの運動量差は得られ難い。運動量差は具体的に
は、加工容器中に投入した圧電素板及び研磨材・メディ
アなどが、加工容器の回転速度が早くなるのに伴ってそ
の摩擦抵抗により回転方向に上昇し、バランスが良い回
転速度ではこれが圧電素板の表裏反転を伴いながら容器
内面を滑り落ちる。このシーソー状の動作の中で、加工
容器内面の形状を圧電素板に転写するが、圧電素板の小
型化および加工対象品の高周波化が進むにつれ加工時間
が長くなってしまう。
【0005】ここで回転速度を一定以上早くした場合、
加工容器の内容物は滑り落ちることなく加工容器の動き
に近くなるため逆に加工能率を落してしまう。また、研
磨材投入量を少なくすることで、適性回転速度の高速化
は実現されるが、研磨材は摩滅するのでその交換頻度が
高くなり作業効率の低下や製品バラツキが大きくなって
しまう。
【0006】また、圧電素板の小型化および加工対象品
の高周波化に伴い、先に出願(特願平10−64456
号)された複合R容器などが採用されているが、遊離砥
粒方式の場合、加工容器と圧電素板間には研磨材が介在
し加工がなされるものの、一方過剰な研磨材は、緩衝材
として加工容器の転写を妨げる。さらに、圧電素板間に
も研磨材があるので、せっかく加工したR面が損なわれ
てしまうという課題を生じてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述する課題を解決する
ために、圧電素板にベベリング加工を施すベベリング加
工筒において、該ベベリング加工筒内部壁に固定砥粒の
研磨加工砥粒を配置したことを特徴とするベベリング加
工である。このとき、ベベリング加工筒内部壁の加工面
には、電着およびメタルボンドまたはレジンボンド等を
用いて研磨砥粒(ダイヤモンド、溶融アルミナ、炭化珪
素)を固定することにより、遊離砥粒での加工作用(遊
離作用や転動作用)に加え、効率の高い加工作用(引っ
掻き作用や摩擦作用)が発生するので、圧電素板の加工
効率を向上させることができる。なお、ここで言う「転
写」とは、ベベリング加工筒の曲面Rと被加工品(ここ
では圧電素板)の曲面Rがほぼ同じになるように加工す
ることを表している。
【0008】また、本願の特徴として、圧電素板のベベ
リング加工にベベリング加工筒を用いたベベリング加工
方法において、加工筒内部壁に固定砥粒の研磨加工砥粒
を配置したベベリング加工筒に該圧電素板を入れ、該ベ
ベリング加工筒を回転または揺動させることにより該圧
電素板にベベリング加工を施すことも挙げられる。本願
加工方法により、加工容器形状の転写を阻害していた研
磨材がなくなることでシャープな形状転写が得られ、研
磨材交換がないので、従来発生していた交換サイクル中
の圧電素板の表面粗さなどの加工バラツキも大幅に低減
することができる。
【0009】
【背景】自転式ベベリング加工の基本が加工容器形状の
転写にあると発明者は考えており、理想のベベリング形
状は、ベベリング加工筒内で圧電素板が効率よく摩擦す
るベベリング加工筒形状と研磨砥粒が必要不可欠な条件
であると考えている。加工容器(筒)は鋼材またはセラ
ミックなどで製作されており、長期間の使用に耐えるも
のの、研磨砥粒については摩滅による加工能力低下が短
時間で発生することから、単一加工ロットを仕上げるた
めに複数回の研磨材交換が必要であり、この加工条件を
安定にするための条件で、かつ直接研磨に関係する研磨
砥粒の状態をどうすればより安定した状態に維持できる
かを目標にするものである。本願発明は、研磨能力の安
定をベベリング加工筒の内部壁に固定砥粒として施し改
善するものである。なお、ベベリング加工とは、圧電素
板の主面と側面とに加工R成る曲面を形成する工程であ
り、圧電素板にベベリング加工を施すことにより圧電素
板を発振させたときのスプリアス信号といった不要波振
動を抑制する効果をもたらすものである。従って、ベベ
リング加工とは圧電素板の角部(コーナー)の単なる面
取り加工を行うものではない。
【0010】
【本発明の実施の形態】以下、添付図面に従ってこの発
明の実施例を説明する。なお、各図において同一の符号
は同様の対象を示すものとする。本願発明の一実施例と
するベベリング加工筒として、図1(a)は本発明のベ
ベリング加工筒1の内部形状を示す回転軸を通る断面図
である。ベベリング加工筒1は、回転軸(加工筒中心)
から半径R1、幅D、内周部2(加工部)の曲率R2を
持つ金属材料(鉄、非鉄金属)で形成されている。図示
されていないが、加工筒の中に圧電素板3と加工添加材
(遊離研磨砥粒:例えば、#200〜#4000程度の
粒径を持ったアルミナ系の研磨材など)を一緒に入れ、
回転軸を中心に加工筒1を回転するものである。
【0011】一方、図1(a)Y部をC方向から見た断
面図(図1(b))から分かるように、ベベリング加工
筒1の圧電素板3に接する面は、圧電素板3の理想的な
ベベリング形状である楕円状で、楕円状のLとWの辺比
が圧電素板3に転写されベベリング加工として作用す
る。
【0012】ベベリング加工の様子は図2に示すよう
に、圧電素板3と加工添加材は、加工筒1の回転に伴っ
て回転方向に動きだすが、重力が遠心力による摩耗抵抗
より大きくなったとき筒内周部を滑り落ちる。この滑り
により加工筒形状の圧電素板3への転写が行われる。回
転を継続することで圧電素板3と加工添加材は加工筒中
で振り子状に動くが、回転速度を一定以上にすることで
圧電素板3の筒内での反転が起こる。
【0013】この反転により、圧電素板3表裏の対称性
が確保でき図2に示すように、本願発明の固定砥粒2
(ダイヤモンド、溶融アルミナ、炭化珪素)をベベリン
グ加工筒1内に電着およびメタルボンドまたはレジンボ
ンド等を用いて配置し固定することにより、遊離砥粒と
していた用いていた研磨材の使用量を削減したり、ある
いは極端な例では、研磨材を使用することなく研磨加工
ができるため、加工筒1と圧電素板3の運動量差が得ら
れ易くなることにより加工能率の向上が図れる。
【0014】上述のように、圧電素板のベベリング加工
にベベリング加工筒を用いたベベリング加工時に、加工
筒内部壁に固定砥粒の研磨加工砥粒を配置したベベリン
グ加工筒に圧電素板を入れ、ベベリング加工筒を回転ま
たは揺動させることにより圧電素板にベベリング加工を
施すベベリング加工方法を施すものである。従って、図
2では加工筒1を従来と同じ速度、あるいは従来以上の
速い速度で回転した場合でも、加工筒1内壁の固定砥粒
2により抵抗が減り、図中に示すとおり、圧電素板3’
への移動量を小さくすることができる。
【0015】また、転写の元となる加工筒1と圧電素板
3間に過剰な研磨材が介在しないのでシャープな形状転
写が得られ、消耗して廃棄される研磨材を大幅に減少す
ることができる。以上のような利点も含め加工の概念と
しては、回転に見合う圧電素板3の振り子状の運動が発
生することにより、転写効率を増強し圧電素板3の破損
を低減した効率の良いベベリング加工が行われる。
【0016】なお、図3は従来のベベリング加工筒1内
の研磨加工の様子を示した概念図であり、従来の加工方
法では過度の回転速度などが圧電素板3に加わると、振
り子状の運動が極端に多大に発生することにより、転写
効率は低減し更には圧電素板3の破損も増加しベベリン
グ加工は低下しています。当然のことながら、この場合
では、圧電素板3’への移動量は大きくなっている。
【0017】本実施例では、図1に示すようにベベリン
グ加工筒1が縦(紙面の上下)方向に長い形状を有して
いるが、横(紙面の左右)方向に長い形状やバレル方式
の加工筒であっても、筒1の形状や加工方式に制約を受
けるものではない。また、使用する研磨砥粒(加工添加
材)は#200〜#4000程度の粒径を持ったものを
使用するが、圧電素板3の表面粗さが悪化すると、圧電
素板3自体の音響損失が大きくなる場合には、圧電素板
3の厚みや目標とする周波数帯により加工能率との兼ね
合いで研磨砥粒の粒径を選定する必要がある。
【0018】
【発明の効果】本発明により、ベベリング加工時間の短
縮が実現でき、加工精度の強化により振動子自体の品質
が向上することから、製造工程における歩留まりの向上
と品質管理の強化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として説明するベベリング加
工筒の概念図である。
【図2】本発明のベベリング加工を説明する概念図であ
る。
【図3】従来のベベリング加工を説明する概念図であ
る。
【符号の説明】
1 ベベリング加工筒 2 固定砥粒 3、3’ 圧電素板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素板にベベリング加工を施すベベリ
    ング加工筒において、 該ベベリング加工筒内部壁に固定砥粒の研磨加工砥粒を
    配置したことを特徴とするベベリング加工筒。
  2. 【請求項2】 請求項1に用いる前記研磨砥粒は、該加
    工筒内部壁に電着およびメタルボンドまたはレジンボン
    ドを用いて研磨砥粒を固定することを特徴とするベベリ
    ング加工筒。
  3. 【請求項3】 圧電素板のベベリング加工にベベリング
    加工筒を用いたベベリング加工方法において、 加工筒内部壁に固定砥粒の研磨加工砥粒を配置したベベ
    リング加工筒に該圧電素板を入れ、該ベベリング加工筒
    を回転または揺動させることにより該圧電素板にベベリ
    ング加工を施すことを特徴とするベベリング加工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101001216B1 (ko) 2008-11-06 2010-12-15 한국표준과학연구원 바렐 연마법을 이용한 인증표준가스 용기의 내면처리 방법
JP2011055026A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Kyocera Kinseki Corp ベベリング用筒体
JP2011055025A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Kyocera Kinseki Corp ベベリング用筒体
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