JP2002224901A - スピンドルモータのモータハブ加工方法 - Google Patents

スピンドルモータのモータハブ加工方法

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JP2002224901A
JP2002224901A JP2001022547A JP2001022547A JP2002224901A JP 2002224901 A JP2002224901 A JP 2002224901A JP 2001022547 A JP2001022547 A JP 2001022547A JP 2001022547 A JP2001022547 A JP 2001022547A JP 2002224901 A JP2002224901 A JP 2002224901A
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cutting
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Masahiro Shiraishi
正博 白石
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】弱い把持力でしか加工できない形状のモータハ
ブであっても、高精度なモータハブを1ステップで切削
加工できて、製造コストを低減する。 【解決手段】軸柱に玉軸受を介して回転自在に支持され
るハブ本体32と、このハブ本体32の外周部から突設
されて内周面にヨーク取付面36bが形成されたディス
ク保持筒36とを有するハブ用ブランク材41を切削加
工するに際し、ヨーク取付面36bのハブ本体32に接
近する側の内径保持面36dに対して、チャックCを半
径方向に張り出して、周方向に均等な8個所のラジアル
負荷支持位置Rに先端側把持部Caを当接させてそれぞ
れ保持するとともに、ディスク保持筒36の端面36e
でラジアル方向支持位置Rより少ない4個所のスラスト
方向支持位置Sに、チャックCの基端側把持部Cbを当
接させて軸心方向の負荷を保持し、ディスク保持面36
aおよびハブ本体32を切削加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置など磁気記録装置に使用されるスピンドルモータの製
造方法のうち、モータハブの加工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブを始めとする磁
気記憶装置は、小型化・高密度化・高集積化が進展し近
年著しい進歩を遂げており、モーターハブにおいても切
削加工に必要な剛性を得る事が困難になってきている。
また一方ではHDD業界の熾烈な価格競争の結果、コス
トダウン要求も極めて厳しくこれに如何に対応するかが
企業の命運を左右する状況となっている。
【0003】これらハードディスク装置などの情報記録
機器には、その駆動装置としてスピンドルモータが使用
されている。このスピンドルモータのハブを製造する切
削加工において、ハブ用ブランク材をチャックにより保
持する場合、周方向にチャックで把持すると共に、その
真近にチャック受け面を設定する場合は、切削加工時の
切削抵抗により、ハブ用ブランク材に反力が生じてチャ
ックはずれが生じ易く、刃先の切削抵抗の数倍の力がチ
ャックの把持部にかかるため、確実に把持するには、把
持力を大きくして一定以上に高め、ある程度大きいチャ
ック力を作用させないと加工が出来ない。この場合、ハ
ブ用ブランク材の精度が悪いと、強めのチャック力によ
るチャック歪みを引き起こし、ハブ用ブランク材を変形
したまま切削加工して、加工後にチャック力を開放する
と、図9、図10に示すようにワークに歪みを発生させ
ることになる。なお、ハブ用ブランク材にチャック歪み
が生じなかった場合は、変形している円が真円になる。
【0004】このため、従来のスピンドルモータのモー
タハブの製造方法は、特許第2724388号公報の
ようにヨークを固着して剛性をUPして加工する方法
や、特開2000−117503号公報のように最終
加工の基準となる挟持基準段部をあらかじめ切削加工し
た後、加工する方法が提案されている。
【0005】のモータハブの加工方法は、図6に示す
ように、第1ステップでヨーク8をハブ用ブランク材1
のヨーク取付面9に固着し、第2ステップとして、ヨー
ク8の内周面をチャックCでチャッキングしてハブ用ブ
ランク材1を保持し、ディスク取付面2、ディスク保持
壁3、はめ込み面4、上縁部6、ハブ内径部7を切削加
工を施すか、またはヨーク8が固着されたハブ外径部1
0をチャックCでチャッキングして同様に切削加工を施
している。
【0006】また、のモータハブの加工方法は、図7
に示すように、切削加工を行う前に第1ステップとし
て、ハブ用ブランク材1のディスク保持壁3をチャック
Cにより挟持して、ハブ外径部10、ハブ先端部11、
ヨーク取付面9、ハブ内壁凹面部12、ハブ内径部7、
および加工基準となるハブ挟持基準段部13を回転切削
加工により削り出す。次に図8に示すように、第2ステ
ップとして第1ステップで形成した挟持基準段部13を
チャックC′で把持して、ディスク取付面2、ディスク
保持壁3、はめ込み面4、上縁部6、ハブ内径部7の加
工を施している。
【0007】このように従来のいずれの加工方法もチャ
ックによる加工歪みを防止するためにヨークを固着して
剛性を強くして加工するか、もしくは加工の基準となる
挟持基準段部41をあらかじめ加工する方法を採用して
いるが、確実にチャックするために必要な軸心方向の負
荷を支持するチャックの当て面については考慮されず、
主として把持部の直近の壁面をチャック当て面として利
用しているようである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、のよ
うに、ヨークを固着させて剛性をUPさせて加工した
り、またのように、変形を生じないように強度を持た
せたワークに最終加工の基準となる挟持基準段部をあら
かじめ切削加工した後加工する方法では、複数のステッ
プが必要であり、このようにヨークの固着や挟持基準段
部をあらかじめ加工するための製造コストは無視できな
いものとなってきている。
【0009】本発明は、弱い把持力でしか加工できない
形状のモータハブであっても、1ステップの切削加工で
高精度なモータハブが得られ製造コストを低減できるス
ピンドルモータのモータハブ加工方法を提案するもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、ブランク材形成工程後に熱処
理工程を経たハブ用ブランク材を切削加工するに際し、
多分割チャックにより、ハブ本体に接近して設けられた
複数のラジアル負荷支持位置を保持して周方向の負荷を
支持させるとともに、前記ラジアル方向支持面から離れ
て設けられた複数のスラスト負荷支持位置を保持して軸
心方向の負荷を支持させ、1ステップの切削工程で切削
加工することを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、ハブ用ブランク材のう
ちでも剛性の高いハブ本体近傍を複数本の多分割チャッ
クにより弱いチャック力で把持して周方向の負荷を支持
させ、さらに前記ラジアル負荷支持位置からから極力離
れたスラスト負荷支持位置を数点で支持するので、熱処
理などにより精度の低下したハブ用ブランク材を用いて
も、ハブ用ブランク材の歪みを逃がした状態でかつ比較
的少ない把持力で確実に把持して切削加工を良好に行う
ことができ、ハブ用ブランク材を変形させることなく、
1ステップの加工で精度良く切削加工することができ
る。また加工後もチャックの開放による戻り変形が無い
ため精度が維持でき、裏面切削レスの加工方法で、安価
に、精度の良いモータハブが得られる。
【0012】請求項2記載の本発明は、請求項1の方法
において、ラジアル負荷支持位置は、チャックを半径方
向に張り出して当接する8個所以上に構成され、スラス
ト荷重支持位置は、前記ラジアル荷重支持位置より少な
い個所により構成され、前記ラジアル荷重支持位置およ
びスラスト荷重支持位置を周方向に均等に配置したこと
を特徴とする。
【0013】上記構成によれば、8個所以上のラジアル
荷重支持位置をチャックで把持することにより、チャッ
ク荷重を分散させてハブ用ブランク材に対して低荷重・
無歪もしくは低歪で把持することができ、加工時の把持
力によるハブ用ブランク材の変形を防止できる。したが
って、ハブ用ブランク材を変形させることなく小さい把
持力で確実にチャックで把持できるため、高精度な加工
を行って加工後チャックを開放しても歪みの戻りがな
く、高精度を維持したまま加工を終えることが出来、高
精度なモータハブを低コストで得ることができる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の方法において、前記ハブ用ブランク材は、アルミ
ニウムやマグネシウムなどの非磁性軽合金からなること
を特徴とするものである。
【0015】上記構成によれば、アルミニウムやマグネ
シウムなどの軽く剛性の少ない非磁性軽合金材料であっ
ても、より小型でより薄型のモータハブを、精度良く安
価に製造することができる。
【0016】請求項4記載の発明は、軸柱に軸受を介し
て回転自在に支持されるハブ本体と、このハブ本体の外
周部から突設されて内側にモータ収容空間を形成するデ
ィスク保持筒とを有するハブ用ブランク材を切削加工す
るに際し、チャックを半径方向に張り出して、前記ディ
スク保持筒の内周面でハブ本体に接近する内径保持面
で、周方向に均等に配置された少なくとも8個所のラジ
アル荷重支持位置に当接させて周方向の負荷を支持する
とともに、前記チャックを前記ディスク保持筒の先端側
端面で前記ラジアル荷重支持位置より少ないスラスト荷
重支持位置に軸心方向に当接させて軸心方向の負荷を支
持させた後、ディスク保持壁およびハブ本体を切削加工
することを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、チャックを8個所以上
のハブ本体近傍の内径保持面のラジアル荷重支持位置に
当接させて周方向の負荷を支持するので、ハブ用ブラン
ク材の構造上からくる剛性不足を解消しつつ、チャック
の荷重を分散させてワークを低荷重・無歪または低歪で
把持することができ、加工時の把持力によるワークの変
形を防止することができる。また、ラジアル荷重支持位
置から距離を置いたディスク保持筒の先端側端面で、か
つラジアル荷重支持位置より少ないスラスト荷重支持位
置に当接させて軸心方向の負荷を支持させるので、ハブ
ブランク材の歪みを逃がした状態でかつ比較的少ない把
持力で確実に把持することができ、正確な切削加工を行
うことができる。したがって、従来のように、ヨークの
固着による強度の向上や、把持部に強度を持たせた形状
とするとともに、挟持基準段部などの事前加工を必要と
せず、モータハブの設計自由度を高めながら所要の精度
を確保しつつ1ステップの切削加工で安価なモータハブ
を切削加工することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るスピンドルモ
ータハブの加工方法の実施の形態を図1〜図5に基づい
て説明する。
【0019】まず図5を参照してスピンドルモータの概
略を説明する。20はフランジ23を介して装置側に取
り付けられる支持部材で、ボス部22に軸柱21が取り
付けられ、ボス部22周囲のモータ収納壁24にフラン
ジ23が設けられている。そして、ボス部22の周囲に
は、モータ収納壁24に対応して固定子コイル26が巻
回された固定子25が取り付けられている。
【0020】前記軸柱21には、複数の玉軸受27を介
して本発明に係るモータハブ31が回転自在に支持され
ており、このモータハブ31は、ハブ本体32に玉軸受
26が内嵌固定されるハブ内径部33が形成され、ハブ
内径部33の周囲から先端側に突出する先端筒部34が
形成されている。またこのハブ本体32には、周方向所
定間隔ごとにディスク固定穴35が回転軸心方向に穿設
されている。さらに、ハブ本体32には、外周部からフ
ランジ23側に円筒状のディスク保持筒36が突出され
て、ハブ本体33からディスク保持筒36の外周面にわ
たってディスク保持面36aが形成され、ディスク保持
壁36内にモータ収容空間37が形成される。さらに、
ディスク保持壁36のフランジ23側の端部に、モータ
収納壁24に対向して外周側に突出する円形状のディス
ク取付鍔部38が設けられ、そのハブ本体32側にディ
スク取付面38aが形成されている。またモータ収容空
間37内で前記ディスク保持筒36の内周面がヨーク取
付面36bに形成され、ヨーク38を介して永久磁石3
9が取り付けられている。
【0021】図1に示すように、鍛造工程(ブランク材
形成工程)で鍛造型から取り出し、熱処理工程で熱処理
を加えたあとのハブ用ブランク材41は、精度の良い鍛
造型で作成されるため鍛造直後は比較的高精度の形状を
保っているが、焼入れ・焼きなまし処理などの熱処理工
程を経ると、変形して精度が大きく悪化したもので、主
としてアルミニウムなどの非磁性軽合金により形成され
ている。
【0022】このため、このハブ用ブランク材41を精
度の良いモータハブに仕上げるために、従来のようなヨ
ークの装着や挟持基準段部の切削加工などの前工程を省
略して、最初に切削加工の第1ステップとして、図2に
示すように、ディスクを締着するための押え板をねじ止
めするディスク固定穴35の穴明け加工およびねじ形成
加工を行う。この場合のディスク固定穴35の穴明けの
ための治具基準は、ハブブランク材のハブ内径部33基
準で行うため、各ディスク固定穴36のピッチ、真円度
精度は使用上差し支えない精度に加工可能であり、また
ディスク固定穴36の深さは加工には全く関係しないた
め、貫通穴など自由な形状・深さで加工することがで
き、形状設計の自由度は高くなっている。
【0023】上記第1ステップの穴明け加工が終了した
後、図3,図4に示すように、切削加工の第2ステップ
として、ハブ用ブランク材41たとえば8分割された多
分割チャックCで把持して切削加工を行う。
【0024】すなわち、ディスク保持筒36の内周面に
は、ヨーク取付面36bに段部36cを介してハブ本体
32に隣接する内径保持面36dが形成されており、各
チャックCが半径方向に拡径移動されて、先端側把持部
Caが内径保持面36dで周方向均等間隔ごとのラジア
ル荷重支持位置Rに当接され、各先端側把持部Caによ
りハブ用ブランク材41が8個所のラジアル荷重支持位
置Rでそれぞれ把持されて回転方向の負荷(切削反力)が
支持される。したがって、8本のチャックCによりハブ
本体32に接近する内径保持面36dをそれぞれ把持す
ることにより、ハブ用ブランク材41の構造上からくる
剛性不足を解消しつつ、ラジアル方向の荷重を分散させ
て低荷重・無歪または低歪で把持でき、加工時の把持力
によるハブ用ブランク材41の変形を防止できる。
【0025】同時に、8本のチャックCのうち、たとえ
ば1本おきの半数のチャックCで先端側に位置ずれして
形成された基端側把持部Cbが、ディスク保持筒36の
支持部材20側の端面36eにそれぞれ当接され、これ
ら周方向に均等に配置されたスラスト荷重支持位置S
で、ハブ本体32からチャックC側に向かう軸心方向の
スラスト荷重(切削反力)が支持される。これにより、ラ
ジアル荷重支持位置Rにおける切削歪みおよびチャック
歪みの影響を受けない距離をあけた位置で、かつラジア
ル荷重支持位置Rの数より1/2だけ少ないスラスト荷
重支持位置Sにより、基端側把持部Cbでスラスト方向
の負荷(切削反力)を支持するので、スラスト荷重支持位
置Sとラジアル荷重支持位置Rで、それぞれの歪みに影
響されることなく、ハブブランク材41の歪みを逃がし
た状態でかつ比較的少ない把持力で確実に把持すること
ができて、正確で高精度な切削加工を行うことができ
る。
【0026】そして、ハブブランク材41がチャックC
を介して軸心回りに回転駆動されて切削工具により、デ
ィスク取付面38a、ディスク保持壁36a、ハブ本体
32の端面であるはめ込み面32a、先端筒部34の端
面34a、ハブ内径部33を一つの加工ステップで一気
に切削加工して、モータハブ31を仕上げる。
【0027】上記実施の形態によれば、8分割されたチ
ャックCによりハブ本体32近傍の内径保持面36dを
8個所のラジアル荷重支持位置Rで保持するので、ハブ
用ブランク材41の構造上からくる剛性不足を解消しつ
つ、チャックCの荷重を分散させてハブ用ブランク材4
1を低荷重・無歪または低歪で把持することができ、加
工時の把持力によるハブ用ブランク材41の変形を防止
することができる。
【0028】また、ラジアル荷重支持位置Rからディス
ク保持筒36の突出距離あけたディスク保持筒36の支
持部材20側の端面36eで、ラジアル荷重支持位置R
の1/2の少ないスラスト荷重支持位置Sにおいてチャ
ックCによりスラスト方向の切削反力を支持するので、
ハブ用ブランク材41の歪みを逃がした状態でかつ比較
的少ない把持力で確実に把持することができ、正確な切
削加工を行うことができる。
【0029】したがって、従来のように、ヨークの固着
による強度の向上や、被把持部に強度を持たせた挟持基
準段部などの事前加工を必要とせず、モータハブ31の
設計自由度を高めながら所要の精度を確保しつつ安価な
モータハブ31を切削加工することができる。
【0030】上記実施の形態では、8本の分割チャック
Cを使用して8個所のラジアル荷重支持位置Rと4個所
のスラスト荷重支持位置Sとでハブ用ブランク材41を
保持したが、8本以上の分割チャックCであればよく、
たとえば9本の分割チャックCを使用して、9個所のラ
ジアル荷重支持位置Rと、2本ごとの3個所のスラスト
荷重支持位置Sとでハブ用ブランク材41を保持しても
よく、また10本の分割チャックCを使用して10個所
のラジアル荷重支持位置Rと5個所のスラスト荷重支持
位置Sとでハブ用ブランク材41を保持したり、12本
の分割チャックCを使用して12個所のラジアル荷重支
持位置Rと、1本ごとの6個所または2本ごとの4個所
或いは3本ごとの3個所のスラスト荷重支持位置Sとで
ハブ用ブランク材41を保持することもできる。
【0031】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、ハブ用ブランク材のうちでも剛性の高いハブ本体近
傍を複数本の多分割チャックにより弱いチャック力で把
持して周方向の負荷を支持させ、さらに前記ラジアル負
荷支持位置からから極力離れたスラスト負荷支持位置を
数点で支持するので、熱処理などにより精度の低下した
ハブ用ブランク材を用いても、ハブ用ブランク材の歪み
を逃がした状態でかつ比較的少ない把持力で確実に把持
して切削加工を良好に行うことができ、ハブ用ブランク
材を変形させることなく、1ステップの加工で精度良く
切削加工することができる。また加工後もチャックの開
放による戻り変形が無いため精度が維持でき、裏面切削
レスの加工方法で、安価に、精度の良いモータハブが得
られる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、8個所以上
のラジアル荷重支持位置をチャックで把持することによ
り、チャック荷重を分散させてハブ用ブランク材に対し
て低荷重・無歪もしくは低歪で把持することができ、加
工時の把持力によるハブ用ブランク材の変形を防止でき
る。したがって、ハブ用ブランク材を変形させることな
く小さい把持力で確実にチャックで把持できるため、高
精度な加工を行って加工後チャックを開放しても歪みの
戻りがなく、高精度を維持したまま加工を終えることが
出来、高精度なモータハブを低コストで得ることができ
る。
【0033】請求項3記載の発明によれば、アルミニウ
ムやマグネシウムなどの軽く剛性の少ない非磁性軽合金
材料であっても、より小型でより薄型のモータハブを、
精度良く安価に製造することができる。
【0034】請求項4記載の発明によれば、チャックを
8個所以上のハブ本体近傍の内径保持面のラジアル荷重
支持位置に当接させて周方向の負荷を支持するので、ハ
ブ用ブランク材の構造上からくる剛性不足を解消しつ
つ、チャックの荷重を分散させてワークを低荷重・無歪
または低歪で把持することができ、加工時の把持力によ
るワークの変形を防止することができる。また、ラジア
ル荷重支持位置から距離を置いたディスク保持筒の先端
側端面で、かつラジアル荷重支持位置より少ないスラス
ト荷重支持位置に当接させて軸心方向の負荷を支持させ
るので、ハブブランク材の歪みを逃がした状態でかつ比
較的少ない把持力で確実に把持することができ、正確な
切削加工を行うことができる。したがって、従来のよう
に、ヨークの固着による強度の向上や、把持部に強度を
持たせた形状とするとともに、挟持基準段部などの事前
加工を必要とせず、モータハブの設計自由度を高めなが
ら所要の精度を確保しつつ1ステップの切削加工で安価
なモータハブを切削加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピンドルモータのモータハブの
加工方法の実施の形態を示し、ハブ用ブランク材の縦断
面図である。
【図2】同加工方法の第1ステップを説明する縦断面図
である。
【図3】同加工方法の第2ステップを説明する縦断面図
である。
【図4】図3に示すA−A断面図である。
【図5】同モータハブを有するスピンドルモータの縦断
面図である。
【図6】ヨーク固着によりハブ剛性を強化して行う従来
の加工方法を説明する断面図である。
【図7】事前に挟持基準段部などを加工する従来の加工
方法を示し、第1ステップを説明する断面図である。
【図8】同従来の加工方法を示す第2ステップを説明す
る断面図である。
【図9】従来の加工方法によるハブ用ブランク材のチャ
ック歪みを示す変形分布図である。
【図10】従来の加工方法によるハブ用ブランク材の大
きいチャック歪みを示す変形分布図である。
【符号の説明】
C チャック Ca 先端側把持部 Cb 基端側把持部 R ラジアル荷重支持部 S スラスト荷重支持部 20 支持部材 21 軸柱 22 ボス部 23 フランジ部 24 モータ収納壁 25 固定子 26 固定子コイル 27 玉軸受 31 モータハブ 32 ハブ本体 33 内径部 34 先端筒部 35 ディスク固定穴 36 ディスク保持筒 36a ディスク保持面 36b ヨーク取付面 36c 段部 36d 内径保持面 36e 端面 37 モータ収容空間 38 ディスク取付鍔部 41 ハブ用ブランク材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブランク材形成工程後に熱処理工程を経た
    ハブ用ブランク材を切削加工するに際し、 多分割チャックにより、ハブ本体に接近して設けられた
    複数のラジアル負荷支持位置を保持して周方向の負荷を
    支持させるとともに、前記ラジアル方向支持面から離れ
    て設けられた複数のスラスト負荷支持位置を保持して軸
    心方向の負荷を支持させ、1ステップの切削工程で切削
    加工することを特徴とするスピンドルモータのモータハ
    ブ加工方法。
  2. 【請求項2】ラジアル負荷支持位置は、チャックを半径
    方向に張り出して当接する8個所以上に構成され、 スラスト荷重支持位置は、前記ラジアル荷重支持位置よ
    り少ない個所により構成され、 前記ラジアル荷重支持位置およびスラスト荷重支持位置
    を周方向に均等に配置したことを特徴とする請求項1記
    載のスピンドルモータのモータハブ加工方法。
  3. 【請求項3】前記ハブ用ブランク材は、アルミニウムや
    マグネシウムなどの非磁性軽合金からなることを特徴と
    する請求項1または2に記載のスピンドルモータのモー
    タハブ加工方法。
  4. 【請求項4】軸柱に軸受を介して回転自在に支持される
    ハブ本体と、このハブ本体の外周部から突設されて内側
    にモータ収容空間を形成するディスク保持筒とを有する
    ハブ用ブランク材を切削加工するに際し、 チャックを半径方向に張り出して、前記ディスク保持筒
    の内周面でハブ本体に接近する内径保持面で、周方向に
    均等に配置された少なくとも8個所のラジアル荷重支持
    位置に当接させて周方向の負荷を支持するとともに、前
    記チャックを前記ディスク保持筒の先端側端面で前記ラ
    ジアル荷重支持位置より少ないスラスト荷重支持位置に
    軸心方向に当接させて軸心方向の負荷を支持させた後、
    ディスク保持壁およびハブ本体を切削加工することを特
    徴とするスピンドルモータのモータハブ加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102931781A (zh) * 2012-11-08 2013-02-13 青岛云路新能源科技有限公司 一种制作非晶电机定子铁芯的夹持设备
JP2013097824A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Seiko Instruments (Thailand) Ltd ロータハブの製造方法、ロータハブ及び情報記録再生装置
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