JP2002222756A - 照明装置、露光装置、デバイス製造方法及びデバイス - Google Patents

照明装置、露光装置、デバイス製造方法及びデバイス

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JP2002222756A
JP2002222756A JP2001019170A JP2001019170A JP2002222756A JP 2002222756 A JP2002222756 A JP 2002222756A JP 2001019170 A JP2001019170 A JP 2001019170A JP 2001019170 A JP2001019170 A JP 2001019170A JP 2002222756 A JP2002222756 A JP 2002222756A
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wavelength
exposure apparatus
band
optical system
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Kenichiro Mori
堅一郎 森
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  • Optical Filters (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学部材の劣化が少ない照明装置、露光装
置、デバイス製造方法及びデバイスを提供する。 【解決手段】 赤外線カット機能を有する光源部から出
射された光の波長帯域を狭くする第1の波長選択部と、
前記第1の波長選択部からの前記光を導光する光学系
と、前記光学系によって導光された前記光の波長帯域を
狭くする第2の波長選択部とを有する照明装置を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、露光装
置に関し、特に、連続スペクトルを発光する光源を利用
してマスク又はレチクルなどの被照明面を照明する照明
装置、当該照明装置を利用して光源を用いて半導体ウェ
ハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガ
ラス基板などの被処理体を露光する露光装置、前記被処
理体を使用するデバイスの製造方法、及び、前記被処理
体から製造されるデバイスに関する。本発明は、例え
ば、フォトリソグラフィ工程において、半導体ウェハ用
の単結晶基板を走査ステップ式(ステップアンドスキャ
ン)方式や走査式(スキャン)方式、更にはステップア
ンドリピート方式によって露光する露光装置に好適であ
る。
【0002】ここで、「ステップアンドスキャン方式」
は、マスク又はレチクル(以下、本出願ではこれらの用
語を交換可能に使用する。)に対してウェハを連続的に
スキャンさせてマスクのパターンをウェハに露光すると
共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動さ
せて、次のショットの露光領域に移動させる投影露光法
をいう。また、「スキャン方式」は、マスクパターンの
一部を投影光学系によってウェハに投影し、投影光学系
に対してマスクと被処理体を相対的に同期走査すること
によってマスクパターン全体をウェハに露光する方法で
ある。更に、ステップアンドリピート方式はウェハのシ
ョットの一括露光ごとにウェハをステップ移動させて次
のショットを露光領域に移動させる投影露光方法をい
う。
【0003】
【従来の技術】近年の電子機器の小型及び薄型化の要請
から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要
求はますます高くなっている。例えば、マスクパターン
に対するデザインルールはライン・アンド・スペース
(L&S)130nmを量産工程で達成しようとし、今
後益々小さくなることが予想される。L&Sは露光にお
いてラインとスペースの幅が等しい状態でウェハ上に投
影された像であり、露光の解像度を示す尺度である。露
光では、解像度、重ね合わせ精度、スループットの3つ
のパラメータが重要である。解像度は正確に転写できる
最小寸法、重ね合わせ精度は被処理体にパターンを幾つ
か重ね合わせる際の精度、スループットは単位時間当た
り処理される枚数である。
【0004】半導体製造用の代表的な露光装置である投
影露光装置の解像度Rは、光源の波長λと露光装置の開
口数(NA)を用いて次式で与えられる。
【0005】
【数1】
【0006】従って、波長を短くすればするほど、及
び、NAを上げれば上げるほど、解像度は良くなる。
【0007】一方、一定の結像性能を維持できる焦点範
囲を焦点深度といい、焦点深度DOFは次式で与えられ
る。
【0008】
【数2】
【0009】従って、波長を短くすればするほど、及
び、NAを上げれば上げるほど、焦点深度は小さくな
る。焦点深度は小さくなるとフォーカス合せが難しくな
り、基板のフラットネス(平坦度)やフォーカス精度を
上げることが要求されるため、基本的に大きい方が好ま
しい。
【0010】数式1及び2からNAよりも波長を短くす
る方が有効であることが理解される。このため、近年の
光源は、波長の短いKrFエキシマレーザー(波長約2
48nm)やArFエキシマレーザー(波長約193n
m)に移行しつつある。しかし、これらのレーザ光源よ
りもランニングコストが安価な超高圧水銀ランプ(i線
(365.5nm)、g線(435.8nm))も光源
に依然として数多く使用されている。
【0011】ところが、ランプから射出されるスペクト
ルは実際には連続的に分布し、広いスペクトル幅はレン
ズを使用する(即ち、屈折光学系を使用する)投影光学
系に色収差を生じさせる。色収差とはレンズの屈折率が
波長(光の色)に対して変化(分散)してレンズの焦点
距離および結像性能が変化する現象であるが、この結
果、ウェハに対する焦点深度や解像度が変化してウェハ
に対して所望の品質(深さ、微細度)の露光処理が行え
ない。このため、ランプのような連続なスペクトル光を
投影露光装置に使用するためには、ランプのような連続
なスペクトル光のスペクトル幅を狭帯域化して所望の露
光波長(i線、g線等)を切り出さなければならない。
【0012】スペクトルの狭帯域化の手段としてバンド
パスフィルタを使用することが考えられる。バンドパス
フィルタは透過率が所望の波長において高く、他の波長
において低いか0であるフィルタで、一般には、平行平
板に誘電体多層膜を成膜したものである。バンドパスフ
ィルタは、光軸に対する傾斜角度によって透過する波長
が変化する。例えば、透過波長を長くするときは傾斜角
度を小さくして、透過波長を短くするときは傾斜角度を
大きくする。
【0013】透過波長が決定された場合のバンドパスフ
ィルタの透過率特性を図8に示す。透過率のピークの波
長を中心波長、透過率が中心波長の半分になる波長幅を
半値幅という。また、図9に、誘電体多層膜に垂直に入
射した光と30度の角度で入射した光に関して、傾斜角
度と透過波長との関係を示す。図9から理解されるよう
に、30度で入射した光は垂直に入射した光よりも最大
透過率が下がる。また、光の入射角が変化すると有限の
厚さを有する誘電体多層膜中での光路長が変化するの
で、中心波長が短波長側にシフトする。
【0014】一方、図9からバンドパスフィルタには角
度分布が広がっていない光を入射しなければならないこ
とも理解される。例えば、図9において、角度分布が0
度から30度まで広がっている場所にバンドパスフィル
タを配置するとΛで示した波長域(及び厳密には透過率
分布の裾)が透過され、所望の波長以外の波長を多く含
む分布になってしまう。一般には、フィルタに入射する
角度が20度を超えると、0度入射のときに比べて中心
波長のシフトが大きく、所望の波長以外を多く透過して
しまう。
【0015】光の角度分布が広がっていない場所を作る
には、ヘルムホルツ−ラグランジェ則により光線の位置
分布が広がっている場所を作る必要がある。ヘルムホル
ツ−ラグランジェ則によれば、結像系の物体面において
物体高hで交わる二つの光線のなす角がα、像面におい
て交わる高さがh’、なす角がα’であるときに、近似
的に、αh=α’h’が成立する。これより、角α’が
小さいときには像高h’が大きい必要があることがわか
る。かかる関係は、両テレセントリックの光学系におい
ては、物体面と像面及び像面と瞳面の位置分布と角度分
布の関係に拡張することができる。以上から、光の角度
分布が広がっていない場所は位置分布が広がっている場
所を意味することが理解される。換言すれば、角度分布
が広がっていない場所にフィルタを配置するために、バ
ンドパスフィルタと光源の間に光学系を挿入する必要が
ある。
【0016】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、バンドパ
スフィルタよりも光源側の光学系は、光源からの全波長
の光が通るため光学部材に当たる光パワーが大きく劣化
しやすいという問題があった。ここで、従来のバンドパ
スフィルタは、位置分布が広がっているハエの目レンズ
等のライトインテグレータの光入射面近傍に配置されて
いたので、上述の光学部材はそれよりも光源側の光学部
材(例えば、コンデンサーレンズや光学ロッドなど)を
意味する。光学部材が劣化すると、硝材の透過率が低下
し、硝材の屈折率が変化する。その為解像度、重ね合わ
せ精度及びスループットが低下する。特に、最近の投影
露光装置はスループットを高めるために照明光学系の光
量(又は露光照度)を増加させたいという要望があり、
ランプを大出力化している。例えば、1980年代前半
は数百ワット(W)乃至2.0kWのものが用いられて
いたが、1990年代前半には3kW、1990年代後
半には5kWのランプが実用化され、現在もさらに大出
力のランプの開発が継続している。かかるランプの大出
力化により、従来は無視できた光学系の劣化も最近では
無視できなくなってきている。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、このような課題
を解決する新規かつ有用な照明装置、露光装置、デバイ
ス製造方法及びデバイスを提供することを本発明の概括
的目的とする。
【0018】より特定的には、光学部材の劣化が少ない
照明装置、露光装置、デバイス製造方法及びデバイスを
提供することを本発明の別の例示的な目的とする。
【0019】上記目的を達成するために、本発明の一側
面としての照明装置は、赤外線カット機能を有する光源
部から出射された光の波長帯域を狭くする第1の波長選
択部と、前記第1の波長選択部からの前記光を導光する
光学系と、前記光学系によって導光された前記光の波長
帯域を狭くする第2の波長選択部とを有する。かかる照
明装置によれば、第1の波長選択部によって光源からの
光の波長帯域が狭くされるので光学系に導入される光の
パワーが減少して光学系の劣化を防止することができ
る。前記第1及び第2の波長選択部の少なくとも一は、
バンドパスフィルタ又は、所定の色を反射して残りを透
過する色分光フィルタから構成されてもよい。前記第2
の波長選択部は、少なくとも2つの波長を中心とする2
つの波長分布を選択し、前記第1の波長選択部は前記2
つの波長分布の一を選択しなくてもよい。かかる照明装
置では、第2の波長選択部が一の波長を中心とする2つ
の波長分布を選択しても第1の波長選択部が所望の波長
分布以外の波長分布は選択しないので所望の波長分布の
みが最終的に選択される。かかる構成は、第2の波長選
択部を一の波長分布のみを選択するように製造すること
が困難である場合に効果的である。
【0020】本発明の別の側面としての照明装置は、光
源と、前記光源を収納するランプハウスと、前記ランプ
ハウスの開口部に設けられて前記光源から出射された光
の波長帯域を狭くする波長選択部とを有する。かかる照
明装置は、波長選択部が光源からの光の波長帯域を狭く
するので後段の光学系に導入される光のパワーが減少し
て後段の光学系の劣化を防止することができる。また、
ランプハウスに開口部を設けてその後に波長選択部を設
けるよりも部品点数が減少するので、透過時の光損失を
軽減して所望のスループットを維持することができる。
【0021】本発明の別の側面としての露光装置は、上
述の照明装置と、前記照明装置から出射される光を利用
してレチクルに形成されたパターンを被処理体に投影す
る投影光学系とを有する露光装置であって、前記第2の
波長選択部は前記投影光学系に適合するように前記光の
波長帯域を狭くする。かかる露光装置も前記照明装置と
同様の作用を奏する。
【0022】本発明の更に別の側面としての露光装置
は、連続的な波長分布を有する光を発光する光源からの
光を用いて露光を行う露光装置であって、コールドミラ
ーと、所定の露光波長を中心として第1の半値幅の波長
分布を透過する第1のバンドパスフィルタと、前記所定
の露光波長を含んで前記第1の半値幅よりも小さい第2
の半値幅を有する第2のバンドパスフィルタを含み、前
記第2のバンドパスフィルタよりも前記第1のバンドパ
スフィルタが前記光源に近い。かかる露光装置は、第1
及び第2のバンドパスフィルタの間に存在する光学部材
が劣化することを第1のバンドパスフィルタが防止す
る。
【0023】前記第2のバンドパスフィルタに入射する
光の入射角が20度以下であることが好ましい。20度
を超えると0度入射の時に比べて中心波長シフトが大き
く所望の波長以外を多く透過してしまうからである。ま
た、前記第2の半値幅は20nm以下であることが好ま
しい。20nmを超えると投影レンズの色収差が無視で
きなくなってしまうからである。前記露光装置は前記第
2のバンドパスフィルタを通過した光から2次光源を形
成するライトインテグレータを更に有し、前記第2のバ
ンドパスフィルタと前記ライトインテグレータの光入射
面の間にパワーを持ったレンズが配置するとライトイン
テグレータからの射出角がウエハ上の位置になるため
に、場所場所で露光光の波長が異なることになり、像性
能に悪影響を及ぼすためである。また、前記露光装置
に、前記第1のバンドパスフィルタと前記光源の間にシ
ャッターを更に設けてもよい。シャッターを閉口してい
る間に第1のバンドパスフィルタが劣化することを防止
することができる。また、前記露光装置に、前記第1及
び第2のバンドパスフィルタの少なくとも一方を傾斜さ
せる傾斜部を更に設けてもよい。傾斜部がバンドパスフ
ィルタを傾斜させて選択すべき波長域を微調節したり変
更したりすることができる。必要があれば、傾斜角度変
化に伴う光路シフトを補正する光路補正板を更に露光装
置に設けてもよい。
【0024】本発明の例示的一態様としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を投影露光
する工程と、前記投影露光された被処理体に所定のプロ
セスを行う工程とを有する。上述の照明制御方法の作用
と同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中
間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及
ぶ。また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの
半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁
気ヘッドなどを含む。
【0025】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下
添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって
明らかにされるであろう。
【0026】なお、従来より光源からの光を集光する楕
円ミラーをコールドミラーにして、不要な光を反射せず
に、必要な光のみを光学系に入射させる方法はおこなわ
れているが、楕円ミラーに入射する光の角度分布が大き
い事と、楕円ミラーの形状に誘電体膜を製膜する事が難
しく所望の透過率分布が達成できず、実際には光の赤外
域をある程度カットすることができる程度で、不必要な
光も多く透過していた。その為、本発明では、楕円ミラ
ーをコールドミラーとするのに加えて製膜が容易であり
所望の透過率分布がえられる平面板に製膜されたフィル
タによって、不必要な光が光学系に入射しないようにし
たことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の例示的な露光装置1及び照明装置100について説
明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材
を表している。ここで、図1は、本発明の例示的な露光
装置1の単純化された光路図である。なお、参照符号に
アルファベットを付したものがアルファベットのないも
のの変形例である場合には、特に断らない限り、アルフ
ァベットのない参照符号はアルファベットを付した参照
符号を総括するものとする。
【0028】露光装置1は、照明装置と、レチクル70
と、投影光学系80と、プレート(ウエハ)90と、ステ
ージ92とを有する。露光装置1は、ステップアンドリ
ピート投影露光方式又はステップアンドスキャン投影露
光方式でレチクル70に形成された回路パターンをプレ
ート90に露光する走査型投影露光装置である。
【0029】照明装置は、転写用パターンが形成された
レチクル70を照明する。照明装置は、図1に示すよう
に、光源(ユニット)としてのランプハウス10と、シ
ャッター20と、バンドパスフィルタ22及び24と、
照明光学系とを有する。
【0030】ランプハウス(又はランプボックス)10
は、ランプ12と、楕円(反射)ミラー14と、平行平
板16を熱排気可能に収納する。なお、本実施例は一の
ランプ12のみを使用するが、本発明は光源の数を限定
するものではない。ランプハウス10は、例えば、シー
ルドガラスからなる。ランプ12は多量の熱を発散する
ために露光装置1の他の光学部材に熱が拡散しないよう
にランプハウス10外部の光学部材と空気的に遮断され
ている。ランプハウス10は、外壁に手が触れても火傷
しないという安全対策から壁構造が2重になされ、大き
な断面積のボックス構造を有している。ランプハウス1
0内は、図示しない冷却装置により、所定の温度に調節
されている。
【0031】ランプ12は連続的な波長分布(スペクト
ル)を有する照明光を発生する発光管からなり、安定し
た発光のために垂直状態で点灯される。本実施例のラン
プ12は、例えば、一般に500W以上の出力の超高圧
水銀ランプ、キセノンランプである。楕円(反射)ミラ
ー14は、ランプ10からの光を集光及び反射してラン
プハウス10に設けられた透明な平行平板16から外部
に出射する。本実施例のミラー14は、ランプ10に含
まれる光の赤外域をある程度カットすることができるコ
ールドミラーである。ランプ12が水銀ランプであれば
電極に垂直な方向に偏った配光パターンを有するため、
楕円ミラー14は効率的な照明を達成するために好適で
ある。平行平板16は、ランプハウス10を露光装置1
の他の部分から空間的に隔離し、かつ、ランプ12から
の光を透過する。
【0032】ランプ12が大出力の水銀ランプの場合、
管径が10cm近くになるため、楕円ミラー14の径も
50cm程度の大きさを有する。径の大きい楕円ミラー
14を使用しないとランプ12の口金部等が許容温度を
超えるからである。ランプ12は、その発光輝点が楕円
ミラー14の第1の焦点位置に概ね位置するように配置
される。楕円ミラー14は、その第2の焦点位置近傍の
集光点に、ランプ12の輝点像を再結像する。ランプ1
2が大出力の水銀ランプの場合、楕円ミラー14が収納
されるランプハウス10をできるだけ小型化することが
好ましい。このため、楕円ミラー14は、第1及び第2
の焦点間距離をできるだけ短くするために集光点に集光
する光束の開口数NAが0.25以上のものを使用して
その光軸方向の長さを短縮している。ランプ12がハロ
ゲンランプであれば放射方向にほぼ一定の配光パターン
を有しているため、楕円ミラー14の代わりにNAの大
きな集光レンズと球面鏡を使用し、照明光を集光レンズ
に向けて反射させることにより、効率的な照明を達成す
ることができる。また、楕円ミラー14の代わりに略平
行な光束を形成する、赤外線カット機能を有する放物面
鏡も使用することができる。
【0033】シャッター20は、ランプハウス10の平
行平板16の前面に開閉可能に設けられ、ランプハウス
10から照明光学系への照明を制御する。
【0034】バンドパスフィルタ22は、ランプ10か
ら出射される光の波長帯域を狭くすることによって光パ
ワーを制限して、バンドパスフィルタ22以降(特に、
バンドパスフィルタ22と24の間)の光学素子の劣化
を軽減している。即ち、バンドパスフィルタ22がなけ
れば、当該光学素子はランプ12からの全波長の光を受
けてそれに当たる光パワーが大きく劣化しやすく、バン
ドパスフィルタ22はそれを軽減している。なお、本実
施例ではバンドパスフィルタ22を使用しているが、ラ
ンプ10から出射される光の波長を狭帯域化(又は選
択)するという点から本発明は波長選択手段をバンドパ
スフィルタに限定するものではない。例えば、バンドパ
スフィルタ22は、(近)赤外光を吸収又は反射するこ
とによって赤外光をカットする赤外カットフィルタ(I
Rカットフィルタ)、赤外域の波長をほぼ反射して可視
域をほぼフラットに透過するコールドフィルタ、及び、
所定の色を反射して残りを透過する色分光フィルタの任
意の一又はこれらの組み合わせに置換されてもよい。こ
れは、後述のバンドパスフィルタ24についても当ては
まる。
【0035】本実施例のバンドパスフィルタ22及び2
4は、共に、平行平板を取り付けた誘電体多層膜から構
成されるが、バンドパスフィルタ22は、バンドパスフ
ィルタ24よりも広帯域のバンドパスフィルタであり、
後述する照明光学系及びバンドパスフィルタ24よりも
光源としてのランプハウス10に近接して配置される。
フィルタ22は、例えば、図10に示す透過率特性を有
する。図8を参照して説明した狭帯域のバンドパスフィ
ルタ(即ち、後述するバンドパスフィルタ24)は、例
えば、約20nmの半値幅を有して特定の波長λ0を透
過するように設計されたフィルタであるが、広帯域のバ
ンドパスフィルタはそれよりも半値幅が広く、特定の波
長ではなく、特定の波長域の光を透過する。バンドパス
フィルタ22は、所望の波長λ0に対して0度で入射し
ても角度を持って入射しても透過率が高いように、透過
する波長域が設計されている。図10においては、30
度で入射しても透過率が高い例について説明したが、フ
ィルタ22に入射する角度分布に対して所望の波長λ0
の透過率が高いように設計すればよい。バンドパスフィ
ルタ22は、入射光の光パワー分布が局所的に高いと大
きく劣化するので、なるべく光線の広がっている場所に
配置することが望ましい。図1においては、ミラー14
の開口に近づけることによって、フィルタ22の単位面
積当たりの光パワーを下げている。設計上可能であれ
ば、平行平板16をバンドパスフィルタ22に置換して
光学部材の部品点数が減少するので、透過時の光損失を
軽減して所望のスループットを維持することができるた
めに好ましい。
【0036】バンドパスフィルタ22が配置可能な位置
は図1に示す位置に限定されない。例えば、バンドパス
フィルタ22は、図2に示すバンドパスフィルタ22a
に置換されてもよい。ここで、図2は、図1に示す露光
装置1の変形例である露光装置1Aを示している。図2
に示すように、バンドパスフィルタ22aはシャッター
20とそれ以降の光学系(本実施例では内面反射部材3
0)との間に配置されている。上述したように、バンド
パスフィルタ22及び24は誘電体多層膜で構成される
ため、製膜能力により大口径のフィルタを作成できない
場合がある。このため、図2に示すように、ミラー14
によって集光された位置にバンドパスフィルタ22より
も小さいバンドパスフィルタ22aを配置している。し
かし、上述のように光がフィルタに局所的に当たるとフ
ィルタの劣化が大きいので、シャッター20の後段に配
置することによって、シャッター20が閉口している間
は光が当たらないようにしてバンドパスフィルタ22a
の劣化を少なくしている。
【0037】バンドパスフィルタ24は、ランプ10か
らの光の波長を狭帯域化して所望の波長を切り出す。即
ち、ランプ12から出射される光は広いスペクトル幅を
有してレンズを使用する(即ち、屈折光学系を使用す
る)後述の投影光学系に色収差を生じさせるため、バン
ドパスフィルタ24は、ランプ光のスペクトル幅を狭帯
域化して所望の露光波長(i線、g線等)を切り出して
いる。図8に示すバンドパスフィルタ24の透過率特性
の半値幅は20nm以下であることが好ましい。20n
mを超えると色収差が大きくなり所望の結像特性を得ら
れなくなるためである。
【0038】バンドパスフィルタ24は、上述したよう
に位置分布が広がった場所に配置することが好ましい。
しかし、ハエの目レンズ40は、後述するように、ロッ
ドレンズを束ねたものであり、ロッドレンズの加工上の
問題からハエの目レンズ40は大型化せざるを得なく、
ハエの目レンズ40の入射面で位置分布が広がってい
る。光線が広がった場所は、ハエの目レンズ40の入射
面以外にも、ハエの目レンズの射出面、マスキングプレ
ード10の面、レチクル70の面等がある。しかし、ハ
エの目レンズ40の入射面以外のいずれの場所も像性能
に影響を及ぼすため、バンドパスフィルタ24はハエの
目レンズよりも光源側に配置する必要があるために、バ
ンドパスフィルタ24はハエの目レンズ40の入射面近
傍に配置されている。
【0039】必要があれば、バンドパスフィルタ22及
び/又は24を傾斜させる傾斜部を更に設けてもよい。
傾斜部がバンドパスフィルタを傾斜させて選択すべき波
長域を微調節したり変更したりすることができる。即
ち、バンドパスフィルタは、光軸に対する傾斜角度によ
って透過する波長が変化するので、透過波長を長くする
ときは傾斜角度を小さくして、透過波長を短くするとき
は傾斜角度を大きくするなどの調節を行うことができ
る。また、必要があれば、傾斜角度変化に伴う光路シフ
トを補正する光路補正板を更に露光装置に設けてもよ
い。
【0040】図1及び図2に示すバンドパスフィルタ2
4に、半値幅は小さいが所望の波長以外でも透過率が高
い透過率特性を有する図11に示すフィルタを使用して
もよい。一般に、図8のように特定の波長λ0のみを透
過するフィルタは設計が難しく、中心波長に対する透過
率が高い設計ができない。しかし、図11のように、特
定の波長λ0以外でも透過を許容すると設計は楽になり
λ0に対して高い透過率を有するフィルタを設計でき
る。本実施例では、バンドパスフィルタ22又は22a
が、図11に示すλ1の波長の光をカットしているの
で、バンドパスフィルタ24がλ1に対する透過率が0
でなくともよい。従って、本発明におけるバンドパスフ
ィルタ24として図11のような透過率特性を有するフ
ィルタを使用してもよい。照明光学系はレチクル70を
照明する光学系であり、内面反射部材30と、リレーレ
ンズ32と、折り曲げミラー34と、リレーレンズ36
と、ハエの面レンズ40と、コンデンサーレンズ42
と、マスキングブレード44と、リレーレンズ46と、
折り曲げミラー48と、リレーレンズ49とを有する。
【0041】内面反射部材30は、光を内面反射して入
射面で非均一であった分布をその出射面で均一にする。
出射面で分布を均一にするためには内面反射部材の断面
形状は三角形、四角形、六角形であることが望ましい。
ハエの目レンズ40は互いの焦点位置がそれと異なるも
う一方の面にあるレンズ(レンズ素子)を複数個並べた
ものである。また、ハエの目レンズを構成する各レンズ
素子の断面形状は、各レンズ素子のレンズ面が球面であ
る場合、照明装置の照明領域と略相似である方が照明光
の利用効率が高い。これは、ハエの目レンズと照明領域
が瞳と像の関係(フーリエ変換の関係)であるからであ
る。
【0042】露光装置1においては、レチクル70面の
照明領域が、例えば、26mm×13mmのような矩形
状であることから、ハエの目レンズの各レンズ素子は縦
横比がほぼ2:1であることが好ましい。
【0043】再び図1を参照するに、リレーレンズ3
2、36は内面反射部材30の出射面とハエの目レンズ
40の入射面とが共役関係になるように配置されてい
る。折り曲げミラー34は光束を偏向する。リレーレン
ズ32、36はズームレンズになっており、倍率が可変
になっていてもよい。
【0044】ハエの目レンズ40は、入射光の角度分布
を位置分布に変換して出射するライトインテグレータの
一種で、光入射面と光出射面とは光学的にフーリエ変換
な関係になる。但し、後述するように、本発明が使用可
能なライトインテグレータはハエの目レンズに限定され
るものではない。ハエの目レンズ40は、本実施例では
断面が長方形のレンズ素子(即ち、微小レンズ)を多数
組み合わせて構成されているが、本発明は、断面円形、
四角形、六角形その他の断面形状を有するレンズ素子を
排除するものではない。
【0045】本発明で適用可能なライトインテグレータ
はハエの目レンズ40に限定されず、例えば、図12に
示すインテグレータ50に置換されてもよい。ここで、
図12は、インテグレータ50の拡大斜視図である。イ
ンテグレータ50は2組のシリンドリカルレンズアレイ
(又はレンチキュラーレンズ)板52及び54を重ねる
ことによって構成されている。1枚目と4枚目の組のシ
リンドリカルレンズアレイ板52a及び52bはそれぞ
れ焦点距離f1を有し、2枚目と3枚目の組のシリンド
リカルレンズアレイ板54a及び54bはf1とは異な
る焦点距離f2を有する。同一組のシリンドリカルレン
ズアレイ板は相手の焦点位置に配置される。2組のシリ
ンドリカルレンズアレイ板52及び54は直角に配置さ
れ、直交方向でFナンバー(即ち、レンズの焦点距離/
有効口径)の異なる光束を作る。この結果、マスキング
ブレード44にはその透光部をカバーする矩形の照射領
域が形成され、光量を有効に活用することができる。な
お、インテグレータ50の組数が2に限定されないこと
はいうまでもない。
【0046】なお、内面反射部材30、リレーレンズ3
2、折り曲げミラー34及びリレーレンズ32の組み合
わせは、図3に示すコリメータレンズ31、ハエの目レ
ンズ33、折り曲げミラー34、コンデンサーレンズ3
6の組み合わせに置換されたり、図4に示すコリメータ
レンズ及び折り曲げミラー34の組み合わせに置換され
てもよい。ここで、図3及び図4は露光装置1の変形例
である露光装置1B及び1Cを示す。なお、露光装置1
B及び1Cにも図2に示すバンドパスフィルタ22aが
適用できることはいうまでもない。ハエの目レンズ40
の出射面の直後には、形状及び径が固定された開口絞り
60が挿入可能に設けられる。開口絞り60は、通常は
円形の開口を有するが、例えば、図5(a)に示すリン
グ形状の透光部62と遮光部64を有するものでもよ
い。ここで、図5(a)は開口絞り60の平面図であ
る。代替的に、図5(b)に示すように、開口絞り60
は透光部66と遮光部68とを有する開口絞り60Aに
置換されてもよい。ここで、図5(b)は開口絞り60
Aの平面図である。透光部66は透光部62の±45度
と±135度の部分に対応している。開口絞り60及び
60Aはレチクル70のパターンを露光する際、限界解
像近傍での焦点深度を増加させる上で効果的である。
【0047】かかる構成は、数式1の比例定数k1の値
を小さくすることにより微細化を図る超解像技術(RE
T:Resolution Euhanced Tec
nology)の1つである変形照明法(又は斜入射照
明法)に適用可能である。図5(a)は変形照明法にお
ける輪帯照明に、図5(b)は変形照明法における4重
極照明に相当する。変形照明法によれば、通常は0.5
以上であるk1を0.3程度にまで小さくすることができ
る。
【0048】コンデンサーレンズ42は、ハエの目レン
ズ40によって波面分割された光を重畳的に重ねて均一
な光強度分布をマスキングブレード(絞り又はスリッ
ト)44をケーラー照明する。マスキングブレード44
とハエの目レンズ40の出射面とはフーリエ変換の関係
に配置されている。
【0049】マスキングブレード44は、レチクル70
上の照明領域を制限する為に用いられる。マスキングブ
レード44は、投影光学系80がレンズタイプの投影系
の場合はほぼ矩形の開口部を有する。投影光学系80が
オフナータイプの反射ミラー投影系の場合、コンデンサ
ーレンズ42により均一照明される領域に円弧状の開口
部を有する。マスキングブレード44の開口部を透過し
た光束をレチクル70の照明光として使用する。リレー
レンズ46、49、折り返しミラー48は、マスキング
ブレード44の開口像を再度レチクル70上に再結像す
る結像光学系である。折り返しミラー160は、マスク
70とマスキングブレード44が平行に配置されている
のであれば省略可能である。
【0050】レチクル70、例えば、石英製で、その上
には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成さ
れ、図示しないレチクルステージに支持される。マスク
70から発せられた回折光は投影光学系80を通りプレ
ート90上に投影される。プレート90はウェハや液晶
基板などの被処理体でありレジストが塗布されている。
ハエの目レンズ40の出射面とレチクル70とはフーリ
エ変換の関係にある。また、レチクル70とプレート9
0とは共役の関係にある。走査型投影露光装置であれ
ば、レチクル70とプレート90を走査することにより
レチクル70のパターンをプレート90上に転写する。
露光装置1がステッパー(ステップアンドリピート露光
方式の露光装置)の場合は、レチクル70とプレート9
0を静止させた状態で露光が行われる。
【0051】投影光学系80は、複数のレンズ素子のみ
からなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の
凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学
系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォー
ムなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の
光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要
な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス
材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素
子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成した
りする。但し、バンドパスフィルタ22及び24により
投影光学系80で発生し得る色収差は低減している。
【0052】プレート90にはフォトレジストが塗布さ
れている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着
性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリ
ベーク処理とを含む。前処理は洗浄、乾燥などを含む。
密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密
着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布に
よる疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamet
hyl−disilazane)などの有機膜をコート
又は蒸気処理する。プリベークはベーキング(焼成)工
程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除
去する。
【0053】ステージ92はプレート90を支持する。
ステージ92は、当業界で周知のいかなる構成をも適用
することができるので、ここでは詳しい構造及び動作の
説明は省略する。例えば、ステージ92はリニアモータ
を利用してXY方向にプレート70を移動することがで
きる。レチクル70とプレート90は、例えば、同期走
査され、ステージ92と図示しないレチクルステージの
位置は、例えば、レーザ干渉計などにより監視され、両
者は一定の速度比率で駆動される。ステージ92は、例
えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定
盤上に設けられ、レチクルステージ及び投影光学系80
は例えば、鏡筒定盤は床等に載置されたベースフレーム
上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒定盤上
に設けられる。
【0054】露光において、ランプ12から発せられた
光束は楕円ミラー14で反射され、平行平板16を介し
てランプハウス10の外部に出射する。図1及び図2に
おいては、光束はバンドパスフィルタ22を通過して狭
帯域化されるので、その後の光学素子30乃至36の光
パワーによる劣化を軽減する。図2においては、シャッ
ター20がバンドパスフィルタ22の光パワーによる劣
化を軽減する。その後、光束は、内面反射部材30で内
面反射を繰り返すことにより、出射面で均一な分布を得
る。かかる均一分布は光学系32、34及び36により
ハエの目レンズ40(その他のインテグレータ50)の
入射面に投影される。図3及び図4においては代替的な
光学素子31、33等が使用される。ハエの目レンズ4
0を出射した光束は、コンデンサーレンズ42を通過し
た後、マスキングブレード44を照明する。マスキング
ブレード44を通過した光束は光学系46、48及び4
9を通過した後レチクル70の照射面を照明する。コン
デンサーレンズ42は、ハエの目レンズ40から出射し
た光を用いてマスキングブレード44及びレチクル70
をケーラー照明により均一に照明する。
【0055】かかる露光装置1乃至1Cはバンドパスフ
ィルタ22及び22aが光学素子30乃至36の光パワ
ーによる劣化を防止している。また、バンドパスフィル
タ22及び24が所望の波長を選択しているので投影光
学系80に色収差を引き起こすことを防止している。こ
れらのバンドパスフィルタ22及び24は近年のランプ
大出力化に対応するものである。これにより、露光装置
1はレジストへのパターン転写を高精度に行って高品位
なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CC
Dなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができ
る。
【0056】次に、図6及び図7を参照して、上述の露
光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明
する。図6は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チ
ップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフロ
ーチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例
に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回
路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計し
た回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ
3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェ
ハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程
と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ技術に
よってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5
(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作
成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であ
り、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、
パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ス
テップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体
デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を
行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、こ
れが出荷(ステップ7)される。
【0057】図7は、ステップ4のウェハプロセスの詳
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では
ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)で
は、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハ
に露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となっ
たレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行
うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成さ
れる。本実施例の製造方法によれば従来よりも高品位の
デバイスを製造することができる。
【0058】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種
々の変形及び変更が可能である。
【0059】
【発明の効果】本発明の照明装置によれば、第1の波長
選択部により光学系の劣化が防止できるので、光学系の
寿命を延ばして経済性を向上させると共に、被照明面を
高品位に照明することができる。また、かかる照明装置
を有する本発明の露光装置によれば、光学系に劣化によ
る解像度、重ね合わせ精度及びスループットの低下を防
止することができ、高品位な露光を被処理体に施すこと
ができる。また、本発明の別の側面としての露光装置に
よれば、第1のバンドパスフィルタが、第1及び第2の
バンドパスフィルタの間に存在し得る光学系の劣化を防
止することができるので、当該光学系に劣化による解像
度、重ね合わせ精度及びスループットの低下を防止する
ことができ、高品位な露光を被処理体に施すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的な露光装置の単純化された光
路図である。
【図2】 図1に示す露光装置の変形例である。
【図3】 図1に示す露光装置の別の変形例である。
【図4】 図1に示す露光装置の更に別の変形例であ
る。
【図5】 図3及び図4に示す露光装置に適用可能な開
口絞りの平面図である。
【図6】 本発明の露光工程を有するデバイス製造方法
を説明するためのフローチャートである。
【図7】 図6に示すステップ4の詳細なフローチャー
トである。
【図8】 狭帯域なバンドパスフィルタの透過率特性で
ある。
【図9】 狭帯域なバンドパスフィルタの角度特性の説
明図である。
【図10】 広帯域なバンドパスフィルタの角度特性の
説明図である。
【図11】 サブピークを有する狭帯域なバンドパスフ
ィルタの透過率特性である。
【図12】 図1に示す照明装置のハエの目レンズに代
替的なインテグレータの拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 露光装置 10 ランプハウス 12 ランプ 20 シャッター 22 バンドパスフィルタ 24 バンドパスフィルタ 30 内面反射部材 31 コリメータレンズ 32 リレーレンズ 33 ハエの目レンズ 36 リレーレンズ 40 ハエの目レンズ 50 インテグレータ 70 レチクル又はマスク 80 投影光学系 90 プレート

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線カット機能を有する光源部から出
    射された光の波長帯域を狭くする第1の波長選択部と、 前記第1の波長選択部からの前記光を導光する光学系
    と、 前記光学系によって導光された前記光の波長帯域を狭く
    する第2の波長選択部とを有する照明装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の波長選択部の少なく
    とも一は、バンドパスフィルタ又は色分光フィルタを備
    える請求項1記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の波長選択部は、少なくとも2
    つの波長を中心とする2つの波長分布を選択し、前記第
    1の波長選択部は前記2つの波長分布の一を選択しない
    請求項1記載の照明装置。
  4. 【請求項4】 光源と、 前記光源を収納するランプハウスと、 前記ランプハウスの開口部に設けられて前記光源から出
    射された光の波長帯域を狭くする波長選択部とを有する
    照明装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のうちいずれか一項記載
    の照明装置と、 前記照明装置から出射される光を利用してレチクルに形
    成されたパターンを被処理体に投影する投影光学系とを
    有する露光装置であって、 前記第2の波長選択部は前記投影光学系に適合するよう
    に前記光の波長帯域を狭くする露光装置。
  6. 【請求項6】 連続的な波長分布を有する光を発光する
    光源からの光を用いて露光を行う露光装置であって、 コールドミラーと、 所定の露光波長を中心として第1の半値幅の波長分布を
    透過する第1のバンドパスフィルタと、 前記所定の露光波長を含んで前記第1の半値幅よりも小
    さい第2の半値幅を有する第2のバンドパスフィルタを
    含み、前記第2のバンドパスフィルタよりも前記第1の
    バンドパスフィルタが両フィルタの間に光学系を挟む形
    で前記光源に近い位置に設けてある露光装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のバンドパスフィルタに入射す
    る光の入射角が20度以下である請求項6記載の露光装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第2の半値幅は20nm以下である
    請求項6記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記露光装置は前記第2のバンドパスフ
    ィルタを通過した光から2次光源を形成するライトイン
    テグレータを更に有し、前記第2のバンドパスフィルタ
    と前記ライトインテグレータの光入射面の間にパワーを
    持ったレンズが配置されていない請求項6記載の露光装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第1のバンドパスフィルタと前記
    光源の間にパワーを持ったレンズが配置されていない請
    求項6記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記第1のバンドパスフィルタと前記
    光源の間にシャッターを更に有する請求項6記載の露光
    装置。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2のバンドパスフィル
    タの少なくとも一方を傾斜させる傾斜部を更に有する請
    求項6記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 請求項5乃至12記載の露光装置を用
    いて被処理体を投影露光する工程と、 前記投影露光された被処理体に所定のプロセスを行う工
    程とを有するデバイス製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項5乃至12記載の露光装置を用
    いて投影露光された被処理体より製造されるデバイス。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005079591A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Asml Netherlands Bv リトグラフ装置、デバイス製造方法およびデバイス
JP2007012970A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Mejiro Precision:Kk レジストパターンの断面形状を制御することができる露光装置及び露光方法
JP2009021354A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Harison Toshiba Lighting Corp 照射装置
JP2010103191A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Fujitsu Microelectronics Ltd 露光装置および露光方法
JP2011142150A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Canon Inc 照明光学系、それを用いた露光装置及びデバイスの製造方法

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