JP2002222184A - 印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体 - Google Patents

印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体

Info

Publication number
JP2002222184A
JP2002222184A JP2001019404A JP2001019404A JP2002222184A JP 2002222184 A JP2002222184 A JP 2002222184A JP 2001019404 A JP2001019404 A JP 2001019404A JP 2001019404 A JP2001019404 A JP 2001019404A JP 2002222184 A JP2002222184 A JP 2002222184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
print
data
layout
file
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001019404A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakatsu Matsuoka
雅克 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JEKKU KK
JECC Co Ltd
Original Assignee
JEKKU KK
JECC Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JEKKU KK, JECC Co Ltd filed Critical JEKKU KK
Priority to JP2001019404A priority Critical patent/JP2002222184A/ja
Publication of JP2002222184A publication Critical patent/JP2002222184A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Record Information Processing For Printing (AREA)
  • Document Processing Apparatus (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】アプリケーションプログラムの能力に左右され
ず、種々のアプリケーションデータを容易な操作で種々
にレイアウトし、高品位に出力すること。 【解決手段】この発明による印刷データレイアウト編集
システムでは、ベクトル図、ラスタ図、写真、文章や表
計算書などの各種アプリケーションデータが、編集可能
な所定のフォーマットで投入される。この所定フォーマ
ットの印刷データは、アプリケーションに拘わらず、単
純な操作方法で任意にレイアウトに編集し多種多様な印
刷データの貼付け合成を行なうことができる。例えば、
複数図面の一括レイアウト(a)、大図面の用紙毎分割
(b)、複数ページ文書配置(c)、長尺図の分割描画
(d)やハードリミットまでの印刷(e)などを行う。
そして、レイアウト編集結果から作成される統合的共通
フォーマットの中間ファイルに基づきデバイス制御ドラ
イバによって出力デバイスを駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、種々の形式で作
成されたアプリケーションデータを、アプリケーション
プログラムの能力に左右されることなく、レイアウト編
集することができ、レイアウト編集結果を高品位の描画
品質で出力することができる印刷データレイアウト編集
システム及びそのための記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アプリケーションプログラム
はバラバラで開発されており、プリンタドライバも各社
プリンタ製造メーカーにより夫々の方式で開発されてい
る。従って、アプリケーションプログラムによってデー
タ構造がまちまちで、操作や出力の方法も異なってい
る。アプリケーションプログラムで作られたデータをプ
リンタやペンプロッタに出力する場合、このようにアプ
リケーションプログラムの統一化ができないので、1つ
1つにプリンタ出力を付けることにより、各々のアプリ
ケーションで印刷するしか方法がなかった。また、ワー
プロや表計算プログラムには、ペンプロッタへの出力は
考えられていない。通常のシステムでは、アプリケーシ
ョン毎に異なるプリンタドライバが揃えられており、夫
々の性能はもちろん、夫々の操作方法も異なるので、プ
リンタドライバが異なることにより、当然、出力される
成果品に差が出てくることは避けられない。
【0003】図1は、このような従来システムの一例を
示す。ワープロや表計算プログラムなどの種々のアプリ
ケーションプログラムA,B,…で作成された各種文書
ファイルは、夫々のプログラムA,B,…に付属する印
刷プログラムa,b,…に従って、それぞれ、プリンタ
ドライバ及びポートドライバを介して、プリンタ、ラス
タプロッタ、ペンプロッタなどにより印刷することがで
きる。
【0004】しかしながら、各印刷プログラムa,b,
…は、各アプリケーションプログラムA,B,…毎に作
成され、1つの文書ファイル毎にしか印刷することがで
きない。プリンタドライバについては、メーカーが提供
するものしか使用することができず、OS等が抱える制
限をそのまま受け入れるしかなく、OSが提供するネッ
トワーク環境でしか使うことができない。従って、複数
ファイルをまとめてレイアウト印刷するというようなこ
とは不可能である。
【0005】特に、一枚の大きな紙に複数の小さな図面
を印刷するといった複数アプリケーションデータのレイ
アウトの場合には、複数ファイルを扱うためのプログラ
ミングや操作体系が複雑になり、プログラム開発が非常
に困難である。また、Windowsプリンタドライバ
を使った方法では、印刷デバイス毎に操作が異なるの
で、印刷デバイス毎の操作を覚える必要があり、エクス
プローラ(explorer)などのファイルマネージャでは、
対応するアプリケーションプログラムA,B,…を起動
してからでないと印刷することができない。
【0006】このような現実は、コンピュータに不慣れ
な人には苦痛であり、特に、土木・測量関係の小さな事
務所などではその傾向が強い。従って、複数種のアプリ
ケーションによるベクトル図、ラスタ図、写真、文章や
表計算書などのレイアウトを容易な操作で実現すること
ができるシステムの実現が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、ベクトル
図、ラスタ図、写真、文章や表計算書など、種々のアプ
リケーションプログラム(ソフトウエア)に基づいて作
成された種々の形式のアプリケーションデータについ
て、アプリケーションプログラムの能力に左右されるこ
となくレイアウト編集することができ、また、レイアウ
ト編集結果を任意の出力デバイスから高品位の印刷又は
描画品質で出力することができる印刷データレイアウト
編集システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の主たる特徴に
従うと、任意のアプリケーションプログラムに基づいて
作成されたアプリケーションデータを所定のフォーマッ
トで取り込むデータ取込み手段と、取り込まれたアプリ
ケーションデータのレイアウトを編集し、レイアウト結
果を含む印刷制御情報を作成する印刷データ編集手段
と、編集されたアプリケーションデータ及び作成された
印刷制御情報から全アプリケーションデータを統合的に
取り扱うことができるフォーマットを有する中間ファイ
ルを生成する印刷データ制御手段と、生成された中間フ
ァイルに基づいて出力デバイスを駆動するデバイス駆動
手段とを具備する印刷データレイアウト編集システム
(請求項1)、並びに、任意のアプリケーションプログ
ラムに基づいて作成されたアプリケーションデータを所
定のフォーマットで取り込むステップと、取り込まれた
アプリケーションデータのレイアウトを編集し、レイア
ウト結果を含む印刷制御情報を作成するステップと、編
集されたアプリケーションデータ及び作成された印刷制
御情報から全アプリケーションデータを統合的に取り扱
うことができるフォーマットを有する中間ファイルを生
成するステップと、生成された中間ファイルに基づいて
出力デバイスを駆動するステップとから成るプログラム
を記録している印刷データレイアウト編集のための記録
媒体(請求項7)が提供される。
【0009】この発明による印刷データレイアウト編集
システムにおいては、印刷データ編集手段は、異なるア
プリケーションプログラムに基づいて作成された複数の
アプリケーションデータを1枚の用紙の任意の位置にレ
イアウトする(請求項2)。また、印刷データ制御手段
は、印刷データ編集手段により複数のアプリケーション
データが重なるレイアウトが指示された場合、何れか一
方のアプリケーションデータの重なり部分を修正するよ
うにデバイス駆動手段を制御する(請求項3)。
【0010】この発明による印刷データレイアウト編集
システムにおいては、印刷データ編集手段は、出力デバ
イスの1印刷指令当りの印刷能力を超える範囲にアプリ
ケーションデータをレイアウトする機能を有し、印刷デ
ータ制御手段は、出力デバイスの1印刷指令当りの印刷
能力に応じて、用紙1枚分の中間ファイルを複数個のデ
ータに分けてデバイス駆動手段に順次転送する(請求項
4)。
【0011】この発明による印刷データレイアウト編集
システムにおいては、印刷データ編集手段は、アプリケ
ーションデータのレイアウト状態を視認するためのモニ
ター手段を備える(請求項5)。また、印刷データ制御
手段は、編集されたアプリケーションデータ及び作成さ
れた印刷制御情報を解析し、出力デバイスに適したデバ
イス固有の制御をするための中間ファイルを生成する
(請求項6)。
【0012】〔発明の作用〕この発明の主たる特徴によ
ると、各種アプリケーションプログラムに基づいて作成
されたアプリケーションデータ(AP1,AP2,…,
APs,FM)を印刷出力させる場合、印刷されるべき
アプリケーションデータをアプリケーションデータとし
て指定し印刷指示を入力すると、アプリケーションデー
タは、データ取込み手段(AM;PC1〜PC3)によ
り認識され、このアプリケーションデータに対して所定
の印刷データ操作が可能な所定フォーマット(EMF形
式等)で取り込まれる。
【0013】次いで、取り込まれた所定フォーマットの
アプリケーションデータ〔(レイアウト)編集用中間フ
ァイル〕には、印刷データ編集手段(PM)により取り
込まれたアプリケーションデータのレイアウトを編集
し、レイアウト結果を含む印刷制御情報を作成する。こ
のレイアウト編集では、大きな紙に図面や写真などを任
意の位置に複数配置したり、長尺図を描かせたり、一枚
の紙に複数ページの文章を配置し、ページ番号、ヘッ
ダ、フッタを付加するといった多種にわたる印刷データ
操作が可能である。
【0014】印刷データ編集手段(PM)で編集された
アプリケーションデータ及び作成された印刷制御情報
(編集後中間ファイル)は、印刷データ制御手段(P
E)により、全アプリケーションデータを統合的に取り
扱うことができるフォーマットを有する中間ファイル
〔印刷(出力)用中間ファイル〕に変換される。そし
て、デバイス駆動手段(DC)は、生成された第2中間
ファイル(印刷用中間ファイル)に基づいて出力デバイ
ス(出力装置ともいう)(8〜10)を駆動する。(な
お、括弧書きは、理解の便のために例示的に付記したも
ので、後述する実施例において対応する用語又は記号を
表わしており、以下においても同様である。)
【0015】つまり、この発明による印刷データレイア
ウト編集システムでは、異なるアプリケーションプログ
ラムで作成されたアプリケーションデータが、所定の印
刷データ操作が可能な中間ファイルとして認識すること
ができるフォーマット形式で取り込まれる(例えば、認
識不能な文章又はCAD系印刷データはEMF又はTU
F形式で取り込まれ、認識可能なその他の文章系、イメ
ージ系、CAD系などの印刷データはそのままの形式で
取り込まれる)。従って、取り込まれた所定フォーマッ
トのアプリケーションデータ(編集用中間ファイル)に
ついて、前述した様々なレイアウト編集(マルチレイア
ウト)を施すことができる。
【0016】このマルチレイアウトの結果は印刷制御情
報に反映され、編集されたアプリケーションデータ及び
印刷制御情報から、各アプリケーションデータを統合的
に取り扱うことができるこのシステム独自の共通フォー
マットをもつ中間ファイル〔印刷(出力)用中間ファイ
ル〕が生成され、この中間ファイルに従って出力デバイ
ス(8〜10)に適合するデバイス駆動手段(DC)が
駆動されるので、出力デバイスからは、種々のデータ形
式の文書を一枚の用紙に合成する等、多様な要求を満足
するよう様々にレイアウト編集された成果品をプリント
アウトすることができる。
【0017】従って、この発明の印刷データレイアウト
編集によると、アプリケーションプログラムの性能に左
右されることなく、あらゆるデータを任意にレイアウト
し、プリンタ(8)、プロッタ(9)、自動製図機(1
0)などの任意の出力デバイスから、アプリケーション
に関係なく、レイアウトされたとおりに印刷出力するこ
とで、異なるアプリケーシヨンプログラムによる操作や
出力品質の違いをなくし、オペレータに負担をかけるこ
となく、統一された操作方法を用いて、所望にレイアウ
トされた均一の美しい成果品を得ることができる。
【0018】この発明による印刷データレイアウト編集
システムにおいては、特に、異なるアプリケーションプ
ログラムに基づいて作成された複数のアプリケーション
データを1枚の用紙の任意の位置にレイアウトする印刷
データ編集手段(PM)の機能により、例えば、大きな
用紙に複数の図面や写真などを任意の位置に、重なりを
許して、レイアウトされた均質な印刷物を得ることがで
きる。
【0019】また、印刷データ制御手段(PE)は、印
刷データ編集手段(PM)により複数のアプリケーショ
ンデータ(AP1,AP2,…,APs,FM)が重な
って印刷されるように指示された場合、アプリケーショ
ンデータの重なり部分を修正する(例えば、空白にした
り、透過させたり、混合したり、或いは、完全に重書き
する等)ようにデバイス駆動手段を制御する。従って、
例えば、ペイント図形に重なるラスタを印刷する場合
は、自動的に、重なるペイント図形部分を透過させてラ
スタ作画をくっきりと描画し、また、ラスタに重なるベ
クトル図形を印刷する場合には、自動的に、重なるラス
タ作画部分を作画せずに白抜きにしてベクトル図形作画
をくっきりと描画することができる。
【0020】この発明による印刷データレイアウト編集
システムにおいては、1枚の用紙に対するアプリケーシ
ョンデータレイアウト編集の結果が、サイズの長い長尺
図データや、カラー写真を含む大判図面データなどのよ
うに、出力デバイスの1印刷指令当りの印刷能力を超え
る場合、印刷データ制御手段(PE)では、出力デバイ
スの1印刷指令当りの印刷能力に応じて、用紙1枚分の
中間ファイル(印刷用中間ファイル)を複数個に分けた
データが生成処理され、各データが生成される毎に順次
デバイス駆動手段(DC)に転送される。従って、出力
装置の能力に拘わらず(理論上)無限の長さの印刷が可
能となり、長尺図や大きな大判の図面等を出力すること
ができるだけでなく、処理が済んだ部分からプリンタに
データ転送することにより、プリンタにすぐに印刷を始
めさせることができる。
【0021】なお、印刷データ制御手段(PE)では、
RIP(Raster Image Processor)エンジンなどを用い
て、ベクトルやペイントデータもラスタとして処理し、
ベクトル・ペイントの上限をなくすることができるが、
このようなラスタ化によりピクセルが限界を超えないよ
うにバンディング処理(制御)を行うことができる。こ
のバンディング処理では、バンド幅を多めに取って合わ
せ目を少しだけ重ねることにより誤差拡散の副作用やピ
クセルの白抜けを吸収したり、バンド間の重なり具合を
調整することにより出力装置の性能に左右されず高度な
ラスタ処理を行うことができる。また、バンディングに
よる作業領域が小さくて済むことによりコンピュータの
容量以上の印刷処理が可能となるという利点もある。
【0022】この発明による印刷データレイアウト編集
システムにおいては、印刷データ編集手段(PE)は、
アプリケーションデータのレイアウト状態を視認するた
めの配置モニター機能を有するので、アプリケーション
に依存しない配置モニタ画面により、出力デバイス(8
〜10)及び用紙上に印刷データがどのような位置でど
のようにレイアウトされるのか、用紙からオーバーして
いるのかなどを確認することができ、レイアウト編集作
業にビジュアルな操作性をもたせることができる。
【0023】また、印刷データ制御手段(PE)は、印
刷データ編集手段(PE)で編集されたアプリケーショ
ンデータ及び作成された印刷制御情報を解析し、中間フ
ァイル(印刷用中間ファイル)を出力デバイスに適した
デバイス固有の制御をするためのものとして生成するの
で、あらゆる出力デバイス(装置)に適合した印刷制御
を行い、レイアウト編集結果を美しく印刷することがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、この発
明の好適な実施例を詳述する。なお、以下の実施例は単
なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で
種々の構成変更が可能である。
【0025】図2は、この発明の一実施例による印刷デ
ータレイアウト編集システムのハードウエア構成例を極
く概略的に示す概略ハードウエアブロック図である。こ
の例では、印刷データレイアウト編集には、パーソナル
コンピュータ(PC)1が用いられ、PC1は、CPU
(中央処理装置)2、記憶装置3、キーボードやマウス
等の入力操作装置4、CRT又はLCDなどのディスプ
レイを含む表示装置5を備え、これらの装置2〜5は、
バス6を介して互いに接続されている。
【0026】システム全体を制御するCPU2は、所定
のプログラムに従って種々の制御を行い、システムに搭
載した各種アプリケーションプログラムによって、文
章、表、図面、写真などの書面データを作成する処理を
支援すると共に、特に、この発明による印刷データレイ
アウト編集を中心的に遂行する。記憶装置3は、基本プ
ログラム、この印刷データレイアウト編集に関するプロ
グラムや固定データ/パラメータを記憶したROM(読
出専用メモリ)、各種データ等を一時記憶するRAM
(ランダムアクセスメモリ)の外、ハードディスクドラ
イブ(HDD)やCD−ROMドライブ/FDD(フロ
ッピィディスクドライブ)等の外部記憶装置から成り、
これらの外部記憶装置には、この印刷データレイアウト
編集に関するプログラムや各種データ/パラメータを記
憶することができる。
【0027】また、入力操作装置4は、ディスプレイ5
に表示される各種画面を視認しつつ、キーボードの所定
キーの操作或いはディスプレイ5上の操作ボタンなどを
マウスで指示することにより、印刷データレイアウト編
集における各種ユーザインターフェース機能を遂行する
ことができる。
【0028】PC1のバス6には、インターフェイス7
を介して、プリンタ8、ラスタプロッタ9、ペンプロッ
タ10などの書面出力装置が接続される。なお、インタ
ーフェース7は、LANを介して他のPCと情報授受し
たり、さらに、通信ネットワークを介して他のシステム
と通信するための通信インターフェースを含む(何れも
図示せず)。
【0029】〔中間ファイルのフォーマット〕この発明
の一実施例による印刷データレイアウト編集システムに
おいては、各アプリケーションデータを統合的に取り扱
うことができる統合的なフォーマット(ファイル形式)
をもつ印刷出力用中間ファイル〔「印刷用中間ファイ
ル」或いは単に「中間ファイル」ともいい、“Prin
tManagementProcess”ファイル(略
称「PMPファイル」)と呼ばれる。〕を用いて印刷出
力処理が行われる。図3は、このような印刷用中間ファ
イルの概略的なフォーマツト構造を示す。この印刷用中
間ファイルは、大別すると、図3のように、イニシャラ
イズ・セクションNS、ペイント・セクションPS、イ
メージ・セクションMS及びドラフト・セクションDS
の4セクションに分かれている。なお、上述の4セクシ
ョンに属しない命令として、印刷用中間ファイルのフォ
ーマット開始命令、次頁命令、ジョブ終了、印刷用中間
ファイルのフォーマット終了命令などがある。
【0030】イニシャライズ・セクションNSは印刷用
中間ファイルの最初に一つある。これに対して、ペイン
ト・セクションPS、イメージ・セクションMS及びド
ラフト・セクションDSは、それぞれ、ペイントデー
タ、イメージデータ及びドラフトデータから成り、各デ
ータの順番が異なっても、各データが何回現れても構わ
ない。1つの印刷用中間ファイルについて、各データを
最初から順番に調べ、ペイントデータはペイント・セク
ションPSに、イメージデータはイメージ・セクション
MSに、ドラフトデータはドラフト・セクションDSに
集め、これらを組み合せることにより、ファイルが構成
される。例えば、中間ファイルを最初から順番に調査し
3つ程度のデータ組で各セクションを作成することがで
きる。
【0031】〔1〕イニシャライズ・セクションNS イニシャライズ・セクションNSは、用紙を準備するセ
クションであり、イニシャライズ・セクション・スター
ト命令で始まり、イニシャライズ・セクション・エンド
命令で終る。スタート及びエンド両命令の間には、用紙
や印刷の仕方に関する多数のコマンドから成る初期化パ
ラメータ、及び、「GOイニシャライズ(GO_INITIALIZ
E )」という初期化命令〔それまでに書かれたパラメー
タを使って初期化を行う〕が挿入される(繰返し挿入が
可能)。
【0032】初期化パラメータを構成するコマンドを例
記すれば、次のとおりである: ・マシンID番号、 ・印刷部数(デフォルト=“1”)、 ・印刷文書のタイトル、 ・用紙の縦・横サイズ(mm)、 ・縦・横の倍率(デフォルト=“1.0”)、 ・両面印刷フラグ〔有=“1”、無=“0”(デフォル
ト)〕、 ・描画品質〔ランク“1”(=描画デバイスの出力可能
最高品質=デフォルト)〜“9”〕、 ・ベクトル線又はペイントの重なり処理〔上書き=
“1”(デフォルト)、透過=“2”等〕、 ・ベクトル線の端処理〔円=“1”(デフォルト)、四
角形=“2”等〕、 ・ベクトル線の接合処理〔斜め=“1”(デフォル
ト)、三角=“2”等〕、 ・用紙カット処理〔1頁毎にカット=“1”(デフォル
ト)、カット無し=“2”〕、 ・出力デバイスを特定するためのコード、 ・イメージ変換に使うマテリアルファイル内部の見出
し、 ・イメージ変換時に用いられる誤差拡散の種類〔標準=
“0”(デフォルト)、拡散=“1”〕、 ・イメージ変換時に用いられる誤差拡散モード〔標準=
“0”(デフォルト)、ディザ(3×3)=“1”、乱
数=“2”〕、 ・ミラー反転フラグ〔反転有=“0”(デフォルト)、
反転無=“1”〕、 ・データ転送前に当該印刷用中間ファイルでデータを送
るか否かの指定、 ・出力先ポート名称、 ・製本(ブック)印刷状態〔第1ビット=「製本印
刷」、第2ビット=「製本印刷の第1シート」及び第3
ビット=「製本印刷の最終シート」による10進数表
示。例えば、“1”=製本印刷、“7”=製本印刷の第
1且つ最終シート〕、 ・モノクロフラグ〔モノクロにしない=“0”(デフォ
ルト)、モノクロにする=“1”〕、 ・オンザフライ(ON_THE_FLY)フラグ〔無(データが貯
まってから打出し)=“0”、有(データを送ると直ち
に打出し)=“1”(デフォルト)〕、等々。
【0033】〔2〕ペイント・セクションPS ペイント・セクションPSは、ペイント・セクション・
スタート命令で始り、ペイント・セクション・エンド命
令で終る。スタート及びエンド両命令の間には、ペイン
ト(塗りつぶし)部分の指示に関して、例えば、入力し
た機器のCMS(Color Management System )ファイル
のフルパスや、色域圧縮指定〔無=“0”(デフォル
ト)、有=“1”〕などに続いて、「GOペイント(GO
_PAINT)」という塗りつぶし開始命令、塗りつぶし図形
データ(塗りつぶし図形データを記載)、及び、「FI
NISHペイント(FINISH_PAINT)」という塗りつぶし
図形データ記述の終了命令から成る組が記載され、これ
らの記載は繰返し挿入可能である。なお、CMSファイ
ルは、プリンタの印刷の色を色合わせするカラーマッチ
ング用ファイルである。
【0034】〔3〕イメージ・セクションMS イメージ・セクションMSは、イメージ・セクション・
スタート命令で始り、イメージ・セクション・エンド命
令で終る。スタート及びエンド両命令の間には、イメー
ジ貼付けに関して、多数のイメージ貼付けパラメータ及
び「GOイメージ」というイメージ貼付け命令が、繰返
し可能に挿入され、イメージ貼付け命令により、これら
のパラメータを使ってイメージを貼り付ける。
【0035】イメージ貼付けパラメータには、例えば、
つぎのようなものがある: ・ファイルネームの指定(イメージファイルは、イメー
ジ入力に対応するBMPファイルと文書入力に対応する
メタファイル〔EMF(Win32 Enhanced MetaFile )フ
ァイル〕などがあり、フルパスで指示される。)、 ・イメージがモノクロであった場合の赤・緑・青(RG
B)パレット濃度(“0”〜“255”)、 ・イメージの貼付け場所開始及び終了地点(X,Y)、 ・イメージの採用範囲開始及び終了地点(X,Y)、、 ・イメージの回転角、カラーイメージ強制的2値化〔強
制的2値化無=“0”(デフォルト)、有=“1”〕、 ・入力した機器のCMSファイルのフルパス、 ・色域圧縮指定〔無=“0”(デフォルト)、有=
“1”〕、 ・エッジ強調の種類〔無=“0”(デフォルト)、弱い
=“1”、中間=“2”等〕、 ・エッジ強調の適用度〔10〜200%(100%=デ
フォルト)〕、 ・透明度〔0%(デフォルト)〜100%(見えな
い)〕、 ・白抜けフラグ〔白抜け無=“0”(デフォルト)、有
=“1”〕、 ・白抜け度合い“0”〜“255”)、等々。
【0036】〔4〕ドラフト・セクションDS ドラフト・セクションDSは、ドラフト・セクション・
スタート命令で始り、ドラフト・セクション・エンド命
令で終る。スタート及びエンド両命令の間には、ドラフ
ト(図形描画)部分の指示に関して、例えば、クリップ
範囲指定、入力した機器のCMSファイルのフルパス
や、色域圧縮指定〔無=“0”(デフォルト)、有=
“1”〕などに続いて、「GOドラフト(GO_DRAFT)」
という図形描画開始命令、CAD入力されたドラフト図
形データ、及び、「FINISHドラフト(FINISH_DRA
FT)」というドラフト図形データ記述の終了命令から成
る組が記載され、これらの記載は繰返し挿入可能であ
る。
【0037】〔印刷データ統合処理機能の概要〕図4及
び図5は、この発明の一実施例による印刷データレイア
ウト編集が適用される印刷データ統合処理システム(以
下、単に「印刷データレイアウト編集システム」とい
う。)の機能の概要を表わす概略的機能ブロック図であ
る。この印刷データレイアウト編集システムは、“Pr
intingDeviceManager”(略称:
“PDM”)と総称され、“ApplicationM
anager”と呼ばれるアプリケーション管理部A
M、“PrintManager”と呼ばれる印刷ファ
イル管理部PM、及び、“DeviceManage
r”と呼ばれるデバイス対応データ管理部DMの3階層
構造から成る。このシステムは、マルチCPUに対応可
能であり、CPUが複数ある場合は、CPUの数に応じ
て処理を分割し、印刷処理速度を高めることができる。
【0038】アプリケーション管理部AMは、この印刷
データレイアウト編集システムに3種類の方法で投入さ
れるデータファイル(汎用アプリケーションAP1,A
P2,…、専用アプリケーションAPs及び汎用ファイ
ルFM)を管理し、各入力種類に合わせたプログラムを
用意している。これらのプログラムは、汎用アプリケー
ションプログラムA,B,…に対応する印刷投入用ドラ
イバPD1,PD2,…、専用アプリケーションプログ
ラムに対応する専用の印刷投入用APインターフェース
(Application Programming Interface )〔専用SDK
(Software Development Kit)による〕SD、及び、フ
ァイルマネージャ(エクスプローラ等)などに対応する
専用スロワー(DedicatedThrower)DTから成り、これ
らのプログラムによって、印刷したいファイルを、印刷
編集用中間ファイル〔「レイアウト編集用中間ファイ
ル」又は単に「編集用中間ファイル」ともいう。〕とし
て、印刷ファイル管理部PMに受渡しすることができ、
また、これによりアプリケーションをすぐに開放するの
で、フォアグランドの操作を損なうことがない。
【0039】印刷投入用ドライバPD1,PD2,…
は、アプリケーションプログラムA,B,…により作成
されるアプリケーションAP1,AP2,…を、この印
刷データレイアウト編集システムに投入し、印刷ファイ
ル管理部PMに結びつける機能ブロックである。ここ
で、汎用アプリケーションプログラムA,B,…は、内
容が公開されておらずこのシステムで印刷データ操作が
可能な中間ファイルとして認識できないアプリケーショ
ンプログラムであり、印刷プログラムa,b,…を有す
る。
【0040】つまり、各印刷投入用ドライバPD1,P
D2,…は、プリンタプロパティで印刷条件を設定する
等の一般的なWindowsプリンタと同様の操作で、
各汎用アプリケーションAP1,AP2,…をEMFフ
ァイル形式〔オフィス(文章)系〕などの編集用中間フ
ァイルの形態でこのシステムに投入し、印刷ファイル管
理部PM以下の機能によって、様々なページ構成を行う
等、汎用アプリケーション印刷ではできない機能を実現
する。
【0041】専用アプリケーション投入用APインター
フェースSDは、この印刷データ編集システムに対応し
た専用アプリケーションプログラムの印刷部を担い、専
用アプリケーションプログラムにより作成される専用ア
プリケーションAPsを印刷ファイル管理部PMに結び
つける機能ブロックである。ここで、専用アプリケーシ
ョンAPsは、このシステムで印刷データ操作が可能な
中間ファイルとして認識することができ、このシステム
がそのまま対応可能な汎用のアプリケーションプログラ
ムデータである。このようなアプリケーションプログラ
ムデータには、例えば、イメージ系ではBMP、TIF
F、JPEG、…、CAD系では、STEP、DXF、
DWG、TUF、…、オフィス(文章)系ではTEXT
がある。
【0042】このような専用アプリケーションプログラ
ムを用いると、アプリケーションを開発するとき、印刷
関係をこのシステムに任せ、開発パワー及びメンテナン
スの煩わしさを削減させ、投入用APインターフェース
SDにより印刷関係のインターフェースを統一すること
ができる。従って、新しい出力デバイスが導入された
り、Windowsのバージョンが印刷の動作を変えて
しまうと、プログラムメンテナンスが面倒であるのに比
べて、投入用APインターフェースSDでは相性の検査
が不要となる。専用アプリケーションプログラムにAP
インターフェースSDを含ませてアプリケーションAP
sに同梱すれば、簡単なAPI及び汎用のファイルでこ
のシステムに対応することができ、印刷ファイル管理部
PM以下の機能によって、例えば、様々なページ構成が
可能となる。
【0043】専用スロワーDTは、ファイルマネージャ
(エクスプローラ等)などのプログラムによる汎用ファ
イルFMを印刷ファイル管理部PMに結びつける機能ブ
ロックである。これにより、汎用ファイルFMをドラッ
グ&ドロツプすることでもシステムに投入し印刷するこ
とができる〔OLE(Object Linking and Embedding)
使用〕。専用スロワーDTで取扱い可能なファイルは、
例えば、イメージ系では、BMP、TIFF、JPEG
など、CAD系では、TUF、STEP、DXF、DW
Gなど、文章系ではTEXTなど、Windows系で
は、EMF、WMFなど、世間で一般に使われている汎
用ファイルである。なお、OLEアプリケーションデー
タは、EMFファイルに変換しておく。
【0044】専用スロワーDTでは、ドラッグ&ドロッ
プや「送る」などのWindowsの標準的な操作を用
い、メニューやショートカットでこのシステムを起動す
ることにより、汎用ファイルを編集用中間ファイルの形
態でシステムに投入し、印刷ファイル管理部PM以下の
機能によって、例えば、様々なページ構成を可能とし、
アプリケーションレス(アプリケーションプログラムを
介しない処理)で印刷することができるようにする。
【0045】印刷ファイル管理部PMは、アプリケーシ
ョン管理部AMによりシステムに投入された編集用中間
ファイルを管理し、“LayoutSpooler”と
呼ばれる編集用ファイル管理手段ES、“(Mult
i)Layouter”と呼ばれる印刷レイアウト編集
手段LY及び“PrintSpooler”と呼ばれる
編集後ファイル管理手段SNから成る。
【0046】編集用ファイル管理手段ESは、アプリケ
ーション管理部AMからの編集用中間ファイルを次の4
つに分けて管理し、印刷レイアウト編集手段LYに手渡
す: (a)イメージ系:BMP、TIFF、JPEG、…、 (b)CAD系:STEP、DXF、DWG、TUF、
…、 (c)オフィス(文章)系:TEXT、 (d)EMF(WMF:Windows MetaFile)ファイル
(Windows系などのように、このシステムで直接
データ操作が不可能なその他の汎用アプリケーションA
P1,AP2,…は、EMFファイルを使う。)
【0047】印刷レイアウト編集手段LYは、ユーザイ
ンターフェースを利用して、編集用ファイル管理手段E
Sからの編集用中間ファイル(a)〜(d)を本当の紙
の上に配置するイメージで操作し、レイアウト編集及び
印刷条件の設定を行う。また、この結果得られたレイア
ウト情報及び印刷条件を含む印刷制御情報(印刷制御パ
ラメータ)を生成し、編集後ファイル管理手段SNに手
渡す。印刷レイアウト編集手段LYで設定される印刷条
件には、プリンタの機能に依存した条件、図面のペン設
定に関する条件及び用紙配置に関する条件の3種類があ
る。
【0048】印刷レイアウト編集手段LYのレイアウト
機能、多種にわたっており、「マルチレイアウト」と呼
ばれ、一例を上げれば次のようなものがある: (1)拡大・縮小や、配置原点を決定するなどの基本的
なレイアウトを行う、(2)複数ページの文章をNペー
ジ構成で印刷するなど、様々なページ構成を実現する、
(3)複数のファイルを貯め込み、マルチシート配置で
一枚の紙に印刷する、(4)大きな図面を小さな紙に自
動的に分割して印刷する、(5)CAD図面に対して、
線の太さや色を自由に設定する、(6)複数のファイル
を貯め込み、同一サイズ用紙に印刷する、等々。
【0049】なお、この印刷データレイアウト編集シス
テムでは、ユーザインターフェースについて、プリンタ
固有の機能をオプション扱いとして操作が複雑にならな
いように考慮されており、プリンタ毎の特徴をテーブル
管理し、プログラムによりテーブルに合わせてオプショ
ン機能を表現するだけで、プリンタの種類に依存しない
共通のユーザーインタフェースを提供することができ
る。また、印刷レイアウト編集時には、出力装置(デバ
イス)、用紙、及び、ファイルデータがどの位置に印刷
されるかを絵柄で表現してディスプレイ5上に配置状態
をモニターし、ファイルの印刷位置を目視で確認・判断
することができ、特に、アプリケーションが混在したフ
ァイルを複数配置した場合に好適である。
【0050】編集後ファイル管理手段SNは、編集用中
間ファイル(a)〜(d)及び印刷制御情報を基にし
て、編集後中間ファイル(第1中間ファイル)を生成
し、印刷出力のための基礎データとしてスプール管理し
つつ、デバイス対応ファイル管理部DMに手渡す。印刷
レイアウト編集手段LYで一度設定された印刷条件は、
編集後ファイル管理手段SNにより、上述したプリンタ
機能、図面のペン設定及び用紙配置の3種類に分類し
て、それぞれの条件を保存しておき、後で呼び出しが可
能である。
【0051】デバイス対応ファイル管理部DMは、編集
後中間ファイルを解析し、各アプリケーションデータを
統合的に取り扱うことができるこのシステム独自の共通
フォーマットをもち、且つ、プリンタ8、ラスタプロッ
タ9、ペンプロッタ10などの印刷出力デバイスを制御
するのに最適な印刷(出力)用中間ファイル(第2中間
ファイル)〔図3参照〕に変換して、各種デバイスドラ
イバを制御するものであり、“PrintEngin
e”或いは“DriverController”と呼
ばれる印刷デバイス制御エンジンPE、デバイスコント
ローラDC、ポートコントローラPPや、汎用OS(W
indowsなど)が提供する汎用プリンタドライバP
rD、ポートドライバPoDなどを備える。デバイス対
応ファイル管理部DMにより、ベクトル・ペイント・ラ
スタを一括処理し、処理が済んだ部分から出力デバイス
側にデータ転送を行いすぐに印刷を始めるので、印刷速
度を高めることができる。
【0052】印刷デバイス制御エンジンPEは、複数の
ファイル解析ドライバにより各種の編集後中間ファイル
を解析し、ファイル中の印刷制御情報(パラメータ)に
従って所定のデータ変換を行って、図3で説明した形式
の印刷(出力)用中間ファイル(第2中間ファイル)を
生成し、この印刷用中間ファイルに従って、デバイスコ
ントローラDC、汎用プリンタドライバPrD、ポート
コントローラPP又は汎用ポートドライバPoDを介し
て、印刷出力デバイス8〜10を駆動する。
【0053】例えば、RIP(Raster Image Processo
r)を使用し、プリンタのインクまで制御して、カラー
写真を美しく仕上げたり、原稿に忠実なカラーマッチン
グを行ってカラープロファイルを処理して、スキャナで
読んだ色を忠実に再現することができる。また、薄い色
を滑らかにペイント(塗りつぶし)したり、イメージ、
ペイント、ベクトルなどの透過や白抜きを行ったり、鎖
線・破線の端点を調整したり、大きな半径の円や円弧を
確実に表現したり、解像度が高いファイルを印刷デバイ
スに合わせて調整する等、多彩な図形表現を得ることが
できる。
【0054】さらに、プリンタやOS毎の図形の長さな
どの制限をテーブル管理し、プログラムによりテーブル
と図形を比較して分割が必要かどうかを判断し、例え
ば、出力デバイス8〜10により印刷される線の長さが
限界を超えた場合は限界以下の長さの線に自動分割し、
円・円弧の半径が限界を超えた場合には円・円弧を微小
直線に分解し、どんなに長い線であっても、どんなに半
径が大きくても、正しく印刷することができるようにな
っている。
【0055】円弧を微小直線に分解する方法では、出力
デバイスの半径限界を超える場合、出力のデバイスの解
像度(分解能)に合わせ、円弧をがたつきが目立たない
長さの直線に変換する(短か過ぎると処理時間が極端に
悪化するので、バランスが重要である)。また、円・円
弧を描画する際に近似される多角形の角数には上限があ
り、半径が大きくなると多角形にしか見えなくなってし
まうので、多角形に見えてしまう半径を記憶しておき、
それを超えると微小直線に分解する。なお破線・鎖線
は、微小直線に分解しても両端形状が同一になるよう調
整することにより、美しい図面に仕上げることができ
る。
【0056】また、長尺図面でも定型サイズでも、図面
サイズを自動判断して最適なサイズで印刷させる機能も
ある。なお、長尺図面については、印刷ファイル管理部
PMで複数の図面パーツ(単に「パーツ」ともいう)に
分割された場合、各図面パーツ毎に一枚の図面として扱
うので、プロッタ9,10のバッファ量に関係なく、無
限の長尺描画を行うことができる。
【0057】また、汎用ポートドライバPoD及びポー
トコントローラPPについては、例えば、LPT、DL
C、LPR、USBポートや、各メーカー独自のポート
など、OSがサポートするポートは全て使用可能とし、
また、必要に応じて、このシステムに専用ポートドライ
バを設けて様々なポートに対応させることができる。
【0058】〔デバイス対応ファイル管理部〕図6は、
この発明の一実施例によるデバイス対応ファイル管理部
の構成例を示す。デバイス対応ファイル管理部DMの印
刷デバイス制御エンジンPEは、“PrintFile
Manager”と呼ばれる印刷ファイル制御手段F
C、ラスタ制御手段RS、及び、汎用プリンタドライバ
PrDを制御する汎用プリンタドライバコントローラ
(例えば、“WindowsPrinterController”と呼ばれ
る。)GCを備える。
【0059】印刷ファイル制御手段FCは、イメージフ
ァイルリーダ(ImageFileReader )、CADファイルリ
ーダ(CAD FileReader)、テキストファイルリーダ(Te
xtFileReader)或いはEMFファイルリーダ(EMF File
Reader)により編集後中間ファイルのイメージ系ファイ
ル、CAD系ファイル、文書系TEXTファイル或いは
EMF系ファイルを読み取ってファイルの種類を判別
し、各種類のファイルを解析し、印刷制御情報に基づい
て順番に制御し、印刷用(出力)中間ファイルを生成す
る。
【0060】すなわち、印刷ファイル制御手段FCは、
ファイルマージ(FileMarge )を行って、必要に応じて
ファイルを一本化したり、或いは、ファイルを逐次処理
して行き、ミラー変換、座標変換、デバイス能力の問合
せ、図形属性解析や印刷条件との照合、プリミティブ展
開、ソフトウエアクリップなどの次のような諸操作を実
行する: ・ミラー変換=デバイス8〜10にミラー機能がない場
合はミラー変換を行って裏図面データを生成する。 ・座標変換=レイアウト情報を基にして座標変換を行い
印刷用中間ファイルを決定する。 ・オフセット変換=オフセット変換によりデバイス8〜
10の距離精度の不良を補正する。 ・デバイス能力の問合せ=円・円弧の最大許容半径や、
デバイスフォントの有無などのデバイス能力について図
形毎に問い合せる。 ・図形属性の解析及び印刷条件との照合=線の太さや
色、ペイントの色調整、ラスタのカラーマッチング・彩
度・明度調整などの図形属性を解析し、デバイスの印刷
条件と照合する。 ・プリミティブ展開=図形をデバイス8〜10の能力に
合せてプリミティブ展開し、例えば、等高線を解釈でき
ないデバイスには微小な直線を展開したり、先端を丸め
て接合したり、破線の間隔を調整する。 ・ソフトウエアクリップ=デバイスにハードウエアクリ
ップ機能がない場合、ここでソフトウエアクリップを行
い、展開後の図形でクリップすることができるようにす
る。
【0061】ラスタ制御手段RSは、ラスタデータを印
刷する際の特有の制御を必要に応じて行い、例えば、バ
ンディングコントローラ(Banding Controller)を用い
て、デバイスの許容量を超えるデータを取り扱う場合、
バンディング制御を行うことができる。すなわち、サイ
ズの大きなラスタデータについては、OSのグラフィッ
クエンジンやプリンタにピクセル数の上限があるが、ピ
クセル数が限界を超えないように、バンディング処理を
行うことにより、どんなに大きくても正しく印刷するこ
とができる。このバンディング制御により処理を分割す
ると、最大メモリ消費量を低く押さえ、メモリスワップ
の発生を押さえて、フォアグラウンドで動作するアプリ
ケーションの操作性の悪化を防ぐことができる。また、
バンディング制御で処理を分割し、ワークファイルサイ
ズを低く押さえることにより、残容量が少ないHD(ハ
ードディスク)でも印刷することができる。
【0062】ラスタ制御手段RSは、また、モノクロ装
置へのカラー図形印刷についてグレー処理や白黒2値処
理を行ったり、濃度が薄いペイントを、印刷装置の特性
に合わせて、必ず表現されるようにラスタ処理を行う。
さらに、ペイント(塗りつぶし)図形に重なるラスタデ
ータがペイントを透過するように、自動的に、重なるペ
イント図形部分を透過し、ラスタ作画をくっきりと描画
する処理を実行したり、また、自動的に、重なるラスタ
作画部分を作画せずに白抜きし、ベクトル図形作画をく
っきりと描画する処理を実行する。
【0063】これらの白抜き処理により、同系色のラス
タと図形が重なった場合、図形が判別できなくなるのを
防ぐことができる。また、特定機種の出力装置(デバイ
ス)において、ラスタと図形の色合いによって境界がボ
ケて品質が劣化したように見えるのを、白抜き幅を指定
することにより防止することができる。また、全図形を
転送した後にラスタデータを転送する必要がある出力装
置(デバイス)においては、ラスタを後に出すので、白
抜きして図形を出すようにすることができる。
【0064】この印刷データレイアウト編集システムで
は、ベクトル、ペイント・ラスタを一括処理し、処理が
済んだ部分からプリンタにデータ転送するので、すぐに
印刷出力が開始される。従って、メモリやディスク容量
に左右されず大判の図面を印刷出力することができる。
RIPエンジンを用いる場合、ベクトルやペイントデー
タもラスタとして処理するようにして、ベクトルデータ
を受け付けないダム型出力装置にも印刷することができ
る。この場合、ベクトル・ペイントを出力装置側で処理
すると処理可能なデータ量には限界があるが、このシス
テムでは、コンピュータ(DM)側でラスタ化してベク
トル・ペイントの上限をなくしているので、測量図面の
ように膨大なベクトル量のデータでも印刷することがで
き、ラスタの場合は、逐次印刷モードを備えた出力装置
では無限に印刷することができる。また、ラスタ化する
ことによりバンディング処理が可能となる。
【0065】デバイス対応ファイル管理部DMのデバイ
スコントローラDCは、印刷ファイル制御手段FC又は
ラスタ制御手段RSからの印刷(出力)用中間ファイル
(第2ファイル)に基づいて、各印刷デバイス8〜10
に固有の制御を行い、汎用プリンタドライバコントロー
ラ(WindowsPrinterDriverController)GC、レーザプ
リンタドライバ(LaserPrinterDriver)DD1、レーザ
プロッタ(ラスタプロッタ)ドライバ(LaserPlotterDr
iver)DD2、ペンプロッタ制御手段(ペンプロッタド
ライバコントローラ)PL、ペンプロッタドライバ(Pe
nPlotterDriver)DD3などを備える。デバイスコント
ローラDCは、また、印刷用中間ファイルに基づいて印
刷/作画中のデータをディスプレイ5の画面上に表示す
ることができ、常に、印刷/作画を停止する印刷/作画
停止指示があるかどうかを監視することもできる。
【0066】ここで、ペンプロッタ制御手段PLは、ペ
ンプロッタ10で印刷する際に、ペンプロッタドライバ
DD3を介して特有の作画処理を行うペンプロッタドラ
イバコントローラであり、例えば、モニターコントロー
ラ(Monitor Controller)MNによって、画面表示用デ
ータでもある印刷用中間ファイルを利用して描画中の図
形をディスプレイ5の画面上でモニターしたり、この画
面を入力操作装置4で操作してリバースコントローラ
(Reverse Controller)RVによってペンをソフトリバ
ース(再描画)させたりすることができる。
【0067】モニターコントローラMNは、ディスプレ
イ5を配置モニターや描画モニターとして機能させ、ペ
ンプロッタ10の描画中の用紙やペンの位置、描画され
ている図形状態などを画面上に表示させる。ペンプロッ
タでは、高価な用紙と数時間に及ぶ描画時間を無駄にす
ることは極力避けなくてはならないので、用紙の位置
(紙がどこに置かれているか、さらに、紙のどの位置に
絵がかかれるのか)を把握しておくことが重要である。
これに対して、モニターコントローラMNの配置モニタ
ー機能により、これを一目でわかるようにしている。ま
た、このシステムでは、図形を描画するペンを決めてか
ら印刷を開始するので、モニターコントローラMNの配
置モニター機能により、リアルに表現されたペンの絵柄
で、ペンプロッタ10に装着されたペンの設定状況をモ
ニタ5上に表示することにより、ペンの装着ミスを防ぐ
ことができる。例えば、装着状況を通知することができ
る出力装置(ADRASAUTO )にシステムが接続している場
合、自動的にペンの絵が出て来るように構成することが
できる。
【0068】また、プロッタ10により図面を描画して
いてインクペンがかすれた場合、ディスプレイ5を描画
モニターとして機能させ、このモニターに映っている図
面の図形をクリックするだけで再描画することもでき
る。ペンプロッタ10に描画を開始させると、ペンプロ
ッタ10に転送したデータに基づき用紙に描画される図
形が、次々と、モニター5にも描画されていく。ペンが
かすれ始めた場合、モニター中で、その図形をピックす
ると、一発で、その図形から描画を再開する。この機能
は、ハードリバース機能(ペンプロッタに対して、ペン
アップしたままペンヘッドを動かし、受信バッファに記
憶している形を遡らせる方法)の有無や、受信バッファ
の容量に関係がない。
【0069】リバースコントローラRVは、ペンプロッ
タ10で描画する際のかすれ対策を講じるもので、この
プログラムにより、図面ファイルの図形を遡りながら描
画ペンをリバースさせ、プロッタ10のバッファ量に関
係なく図面の先頭まで戻って再描画することができる。
【0070】汎用プリンタドライバコントローラGC、
レーザプリンタドライバDD1、レーザプロッタドライ
バDD2、ペンプロッタドライバDD3は、各デバイス
に対応するデバイス制御ファイルを生成する。例えば、
ラスタデータに関する編集後中間ファイルは、印刷ファ
イル制御手段FC及びラスタ制御手段RSで調整されて
印刷(出力)用中間ファイルに変換されると、汎用プリ
ンタドライバPrDを用いる場合は、汎用プリンタドラ
イバコントローラ(WindowsPrinterController)GCに
より汎用プリンタドライバPrDに適したコードに変換
され、汎用プリンタドライバPrD及び汎用ポートドラ
イバPoDを介して汎用プリンタ8又はラスタ(レー
ザ)プロッタ9で印刷出力される。
【0071】また、汎用プリンタドライバPrDを用い
ない場合は、デバイスコントローラDCのレーザプリン
タドライバDD1又はレーザプロッタ(ラスタプロッ
タ)ドライバDD2により印刷用中間ファイルから生成
されるデバイス制御ファイルに基づき、汎用ポートドラ
イバPoDを介してラスタ出力デバイス8,9より印刷
出力される。さらに、印刷ファイル制御手段FC及びペ
ンプロッタ制御手段(ペンプロッタドライバコントロー
ラ)PLを介して駆動されるペンプロッタドライバDD
3により、ペンプロッタ10に適したデバイス制御ファ
イル(ペンプロッタ制御ファイル)が生成されると、例
えば、COMポートドライバなどのポートコントローラ
PPを介してペンプロッタ10が制御され、所望の描画
出力を得ることができる。
【0072】デバイスコントローラDC内のこれらのプ
リンタ制御ドライバGC,DD1〜DD3は、プログラ
ムプライオリティを調整し、フォアグラウンドアプリケ
ーシヨンの操作性低下を抑えることができるようになっ
ている。また、標準の出力装置(デバイス)のほとんど
に対応可能とするため、出力デバイス毎の特徴をテーブ
ル管理し、プログラムによりテーブルに合わせてドライ
バを切り替えるだけで所望の出力デバイスを駆動するこ
とができるようになっている。なお、外字については、
プリンタフォントで高速印字する場合でも外字をプリン
タに登録し、また、登録機能が無ければストローク文字
に置き換えて必ず印字するようになっている。さらに、
ストロークフォントに外字データがない場合、外字デー
タ(通常はOSの共通領域に有る)からベクトルデータ
を独自に生成し、ペンプロッタ10でも外字印刷ができ
るようにしてもよい。
【0073】〔バンディング制御〕一般に、印刷出力中
においてもフォアグランドで別の作業をしたいという要
望があるが、汎用のプリンタドライバ(Windows など)
ではメモリ消費量が大きく大容量のワークファイルを生
成するので、メモリ残容量が少ない機械では、フォアグ
ランドの操作が重たくなり最悪の状態になる。この発明
の一実施例による印刷データレイアウト編集システムに
おいては、ラスタ制御手段のバンディング制御機能によ
り、印刷出力のための処理を分割し、メモリ消費量を押
さえ、フォアグランドの操作の悪化を防ぎ、メモリ残容
量が少なくても印刷を行うことができる。
【0074】このバンディング制御では、例えば、バン
ド幅(プリンタドライバで一度に印刷するために処理さ
れる印刷幅で表わしたラスタデータ量)を、実際に印刷
される幅より多めに取って合わせ目を少しだけ重ねるよ
うに処理する。印刷出力のために誤差拡散法でラスタ処
理を行う場合、隣り合ったピクセルの色との差が滑らか
に遷移するよう計算するが、バンディング制御を行う場
合は、バンドの端は隣り合うピクセルが無いので、バン
ディング制御を行わないときに比べて僅かに結果が変
り、バンドサイズに余裕がないと境目が縞模様に見えて
しまうことがあるが、上述のようにバンド端を重ねるこ
とにより、このような誤差拡散の副作用を吸収すること
ができる。
【0075】出力デバイス装置の制御言語(HP-GL/2 、
HP-RTL等)でラスタの開始位置を指定する場合、制御言
語の仕様として100分の1mm程度の精度(ミリ単位
系)で指定するのが一般的である。実際には、出力デバ
イスのハードウエア解像度がこの精度以下であったり
(例えば、1200dpi でも2/100mm )、ハードウェアの位
置単位が異なる(ラスタ装置はインチ系が一般的)場合
がほとんどなので、制御言語で指定した位置がピクセル
の端と一致しない場合は、インクがドロップされるか否
かは不定になり、ドロップされない場合は1ピクセルだ
け白く抜けることがある。上述のようにバンド端を重ね
ることにより、このような誤差を吸収することができ
る。
【0076】このバンディング制御では、また、1枚の
ラスタにまとめてから、出力デバイスにデータを送るよ
うに処理する。複数のラスタが重なっている場合、通常
は、ラスタファイル毎にデータを処理し出力デバイスに
転送するので、バンド面積以上のラスタデータを転送し
なくてはいけない。この転送速度はCPU処理速度に比
べ格段に遅いので、トータルの印刷速度が低下する。こ
のバンディング制御プログラムでは、予め、ラスタの重
なり具合をバンド毎に計算し、コンピュータ側で、バン
ドに含まれるラスタ群の最大解像度・色数(1bit /1
byte/3byte)でまとめた1枚のラスタにしてしまう。
このため、最大でもバンド面積までのラスタデータの転
送しか発生しないので、トータルの印刷速度は低下せ
ず、また、品質も低下しない。
【0077】また、コンピュータ側で1枚のラスタにま
とめることで、ラスタ同士の重なり具合を自由に設定す
ることができるので、完全透過、明度を指定して任意透
過、完全上書きや、その他色を混ぜるなど、様々な応用
が可能となり、出力デバイスの性能に左右されず、高度
なラスタ処理を行うことができる。
【0078】このバンディング処理の利点は、出力デバ
イスの制御言語仕様以上の長さを持つラスタを印刷する
ことができることである。出力デバイスの制御言語で
は、1回のラスタ描画命令で印刷可能な長さ(又はピク
セル数)の上限が決っており(例えば、HP-RTLでは約3
2,000ピクセルまで等)、この上限を超える長さのラス
タ印刷は、通常、断念せざるを得ないが、このバンディ
ング処理では1つのラスタファイルも分割して印刷する
ので、理論上は無限の長さの印刷が可能になる。
【0079】このバンディング処理の他の利点は、コン
ピュータの容量以上の印刷ができることである。バンデ
ィング処理をしない場合、コンピュータのメモリ容量と
スワップエリアの合計以上のサイズになるラスタは印刷
できず、作業領域やスプール領域を考慮すれば、元デー
タの3倍程度の余裕がないと安定した印刷を行うことが
できない。また、一度に処理すると、そのほとんどがメ
モリスワップされてしまい、処理速度が極端に低下す
る。これに対して、このバンディング処理では、作業領
域が小さくなり元データの2倍+αで済む。また、処理
量が少ないので、オンメモリで高速処理できる割合が増
加する。
【0080】このバンディング制御では、コンピュータ
の能力(メモリ容量、CPU速度、データ転送速度な
ど)や出力デバイスの処理能力を考慮し、さらに、フォ
アグラウンドで動作しているソフトウェアの負荷にも連
動して、最適なバンドサイズを自動的に決めるようにし
ているので、フォアグラウンドの操作性を悪化させるこ
となく、可能な限り高速に印刷処理を行うことができ
る。
【0081】〔印刷サーバシステム〕この発明の一実施
例においては、上述した印刷データレイアウト編集シス
テムの機能を複数のコンピュータの分散処理により実現
することができる。図7は、この発明の一実施例による
印刷サーバシステムの構築例を示す。この例では、図4
のアプリケーション管理部AMの階層だけをコンピュー
タPC1〜PC3にインストールし、複数のアプリケー
ション管理用コンピュータPC1〜PC3を構成する。
一方、印刷ファイル管理部PM及びデバイス対応データ
管理部DMの重い編集及び印刷処理は、“PrintS
erver”と呼ばれる専用の印刷サーバコンピュータ
PCsで一括処理し、プリンタ8、ラスタプロッタ9、
ペンプロッタ10などのデバイスに印刷出力する。この
場合、サーバコンピュータPCsの印刷ファイル管理部
PMはネットワークマネージャー機能を備える。
【0082】このような印刷サーバシステムでは、クラ
イアントPC1〜PC3からはサーバコンピュータPC
sの名を指定するだけで、簡単に接続することができ
る。廉価なクライアントPC1〜PC3ではデータファ
イル投入の指示をするだけなので、数百MBクラスのマ
ルチメディア図面をも印刷することができる。また、フ
ォントファイルの有無等、個々のコンピュータに依存す
る情報は、クライアントPC1〜PC3で処理すること
で、データ抜けを防ぐことができる。
【0083】〔印刷データ統合処理工程の概略〕この発
明の一実施例による印刷データレイアウト編集システム
においては、システムに取り込まれた各種アプリケーシ
ョンデータに対して、編集後ファイル及び印刷出力用フ
ァイル(中間ファイル)が順次作成され、全アプリケー
ションデータを統合的に取り扱うことができる共通のフ
ォーマットをもつ印刷出力用ファイル(中間ファイル)
により出力デバイスに適したデバイス固有の制御をする
ことができる。図8は、この発明の一実施例による印刷
データレイアウト編集システムにおいて実行される印刷
データ統合処理の基本的な工程を示す。
【0084】図8の基本的な処理工程によりこの印刷デ
ータ統合処理を極く簡単に説明すると、各種アプリケー
ションプログラム(AP1,AP2,…;APs)に基
づいて作成された種々のアプリケーションデータ(ST
1)は、印刷のためにシステムへの投入が指示される
と、指示されたアプリケーションデータは、所定の印刷
データ操作が可能なフォーマット(EMF形式等)の編
集用中間ファイルの形態で取り込まれる(ST2)。次
いで、印刷制御情報が付加されて編集後中間ファイル
(第1中間ファイル)が作成される(ST3,ST
4)。編集後中間ファイルは解析されて解析結果に基づ
き所定の変換処理がなされ(ST5)、各アプリケーシ
ョンデータを統合的に取り扱うことができる統合的なフ
ォーマットを有し而も出力デバイスに適した印刷(出
力)用中間ファイル(第2中間ファイル)が生成される
(ST6,ST7)。そして、この印刷用中間ファイル
に基づいて出力デバイスが駆動される(ST8,ST
9)。
【0085】すなわち、段階ST1において、各種アプ
リケーションプログラムによりアプリケーションファイ
ルを作成し、このシステムのアプリケーション管理部
(ApplicationManager)AMに投入すると、アプリケー
ション管理部AMは、段階ST2において、アプリケー
ションファイルが所定の印刷データ操作が可能なフォー
マットであるかどうかを認識し、認識可能であればその
ままシステムに取り込み、認識不能であればEMF形式
などに変換して、編集用中間ファイルを作成し、印刷フ
ァイル管理部(PrintManager)PMの編集用ファイル管
理手段(LayoutSpooler )ESを介して印刷レイアウト
編集手段(Layouter)LYに手渡す。
【0086】例えば、段階ST2では、アプリケーショ
ンファイルが印刷レイアウト編集などの所定の印刷デー
タ操作が可能な中間ファイルとして認識できるかどうか
を判断し、このような中間ファイルとして認識できない
アプリケーションファイルについてはEMFファイル形
式などに変換して、編集用中間ファイルが作成される。
また、Image系のBMP,TIFF,JPEG,
…、CAD系のSTEP,DXF,DWG,TUF,…
や、文書系のTEXTなどのように、中間ファイルとし
て認識可能なファイルは、そのまま、システムに取り込
む。
【0087】次の段階ST3では、印刷レイアウト編集
手段LYにより、ユーザインターフェースを利用して、
編集用中間ファイルによる印刷データを用紙に対してど
のように配置するかというようなレイアウト(配置)編
集を行い、レイアウトされた編集用中間ファイルは、レ
イアウト編集情報と共に編集後ファイル管理手段(Prin
tSpooler)SNに手渡され、印刷用中間ファイルとして
管理される。
【0088】次いで、段階ST5において、印刷用中間
ファイルは、デバイス対応データ管理部(DeviceManage
r )DMの印刷デバイス制御エンジン(PrintEngine又
はDriverController )PEに手渡され、印刷ファイル
制御手段(PrintFileManager)FC(場合によっては、
さらに、ラスタ制御手段RS又はペンプロッタ制御手段
PL)により所定の制御・処理がなされる。すなわち、
印刷用中間ファイルは、先ず、イメージ系、CAD系、
文書系TEXT、EMFファイルの4種類に判別され、
続いて、レイアウト編集情報に従って解析され、ミラー
変換、座標変換、オフセット変換、カラーマッチング、
微小直線展開などの必要な処理が行われる。
【0089】そして、これらの処理がなされた編集後フ
ァイルは、次の段階ST6で、各種アプリケーションデ
ータを統合的に取り扱うことができる共通の印刷用中間
フォーマットをもつ印刷(出力)用中間ファイルに編成
される。作成された印刷用中間ファイルは、更に次の段
階ST7において、記憶装置3における印刷用中間ファ
イル専用のファイリング領域に記憶される。
【0090】次に、段階ST8で、記憶された印刷用中
間ファイルをデバイスコントローラ(DeciceControlle
r)DCに投入し、出力印刷デバイスの種別〔例えば、
汎用プリンタ(ウインドウズ仕様プリンタなど)8G、
レーザプリンタ8L、ラスタ(レーザ)プロッタ9、ペ
ンプロッタ10の4種別〕に分けて各印刷デバイス8
(8G,8L)〜10に固有の制御を行い、汎用プリン
タドライバPrD及び汎用ポートドライバPoDを介し
て、或いは、ポートコントローラPPを介して各デバイ
ス8〜10を駆動し所望の印刷出力を得る。
【0091】〔印刷データ統合処理の詳細〕図9〜図1
2は、この発明の一実施例による印刷データレイアウト
編集システムにおいて実行される印刷データ統合処理を
より具体的に表わすフローチャートである。ステップS
1にて各種アプリケーションプログラムAP1,AP
2,…;APsによりアプリケーションデータを作成し
このシステムに投入する場合、先ず、ステップS2にお
いて、アプリケーション管理部AMは、当該アプリケー
ションファイルについて、印刷レイアウト編集などの所
定の印刷データ操作が可能なフォーマットをもつ中間フ
ァイルとして認識することができるか否かを調べる。
【0092】ここで、中間ファイルとして認識可能であ
れば、ステップS3で、当該アプリケーションファイル
は、そのまま、編集用中間ファイルとして、専用の印刷
投入用プログラムSD又は専用スロワーDTを介してシ
ステムに取り込まれる(投入用APISD)。例えば、
Image系のBMP、TIFF、JPEG、…、CA
D系のSTEP、DXF、DWG、TUF、…や文書系
のTEXTなどは、中間ファイルとして認識ができるの
で、そのまま、編集用中間ファイルとして取り込まれ
る。一方、認識不能であれば、ステップS4にて、印刷
投入用ドライバPD1,PD2,…又は専用スロワーD
Tを介してシステムに投入され、ステップS5にて、E
MF形式などの中間フォーマットに変換して編集用中間
ファイルを作成する。
【0093】これらの編集用中間ファイルは、ステップ
S6で印刷ファイル管理部PMの編集用ファイル管理手
段ESに投入され、続くステップS7にて、印刷ファイ
ル管理手段PMから印刷レイアウト編集手段LYに手渡
され、印刷レイアウト編集手段LYにより、ユーザイン
ターフェースを利用して、印刷/作画配置(印刷用紙に
対するデータの配置)などの印刷レイアウト編集(「マ
ルチレイアウト」)が行われ、また、印刷条件が決定さ
れる。
【0094】この結果、次のステップS8(図10)に
おいて、レイアウト編集情報及び印刷条件情報から成る
印刷制御情報を編集用中間ファイルに付加して編集後中
間ファイルが作成され、この編集用中間ファイルは、次
のステップS9にて、編集後ファイル管理手段SNに投
入される。編集後ファイル管理手段SNは、編集後中間
ファイルを、記憶装置3の所定記憶領域に格納して、イ
メージ系、CAD系、文書系TEXT、EMFファイル
の4つに分けて管理し、デバイス対応データ管理部DM
の印刷デバイス制御エンジンPEに手渡す。編集後中間
ファイルを読み取ってファイルの種類を判別し、各種類
のファイルを解析し、印刷制御情報に基づいて順番に制
御し、印刷用(出力)中間ファイルを生成する。
【0095】印刷デバイス制御エンジンPEの主要素で
ある印刷ファイル制御手段FCは、先ず、ステップS1
0で、イメージ、CAD、TEXT文書或いはEMFフ
ァイルリーダという4種のファイルリーダによって、編
集後中間ファイルから、イメージ系、CAD系、文書系
TEXT、EMFファイルの4つのファイル種類を判別
して各種ファイル及び印刷制御情報を解析し、次いで、
ステップS11で、ファイルマージ(FileMarge )を行
い、必要に応じてファイルを一本化したり、或いは、各
種ファイルを逐次処理して行く。そして、ステップS1
2〜S25において、印刷制御情報に従った種々の処理
を順次実行する。
【0096】すなわち、印刷ファイル制御手段FCは、
例えば、印刷制御情報中にミラー変換処理があれば(ス
テップS12=YES)ミラー変換処理を行い(ステッ
プS13)、座標変換処理があれば(ステップS14=
YES)座標変換処理を行う(ステップS15)。ま
た、オフセット変換処理があれば〔ステップS16(図
11)=YES〕オフセット変換処理を行い(ステップ
S17)、作画最大半径の制限や外字フォントの有無な
どについて、図形毎のデバイス能力の問い合わせが必要
であれば(ステップS18=YES)、図形毎に当該デ
バイス能力を問い合わせて、対応する作画最大半径処理
や外字フォント処理を行う(ステップS19)。
【0097】さらに、印刷ファイル制御手段FCは、例
えば、印刷制御情報から線の太さ/色やカラーマッチン
グなどに関して図形属性を解析したり印刷条件と照合さ
せる必要があれば(ステップS20=YES)、対応す
る照合/調整を行う(ステップS21)。このような照
合/調整には、線の太さ/色の調整、ペイント(塗りつ
ぶし)の色調整、ラスタのカラーマッチング、彩度/明
度の調整、ラスタの透過の有無又は%指定、ラスタの白
抜きの有無などがある。また、プリミティブ調整や微小
直線での展開などのように図形をデバイス能力に応じて
調整する処理が必要であれば(ステップS22=YE
S)、等高線などの曲線をデバイス能力に合わせて複数
の微小直線で展開したり、端点を丸めて接合したり、破
線間隔を調整するなどの処理を行う(ステップS2
3)。また、印刷制御情報がソフトウエアクリップを指
示しているときは〔ステップS24(図12)=YE
S〕、対応するクリップ処理を行う(ステップS2
5)。
【0098】次いで、デバイス容量を超えるイメージ
(ラスタ)データであってバンディング処理が必要であ
れば(ステップS26=YES)、ラスタ制御手段RS
によるバンディング処理機能により、デバイス容量オー
バを防ぐためにバンディング処理を行う(ステップS2
7)。
【0099】このような処理を行った後は、ステップS
28に進んで、各種アプリケーションデータを統合的に
取り扱うことができるこのシステム独自の印刷(出力)
用中間フォーマットをもつ中間ファイル(PMPファイ
ル)を作成し、記憶装置3の専用ファイリング領域に記
憶する。次のステップS29では、この印刷用中間ファ
イルを記憶装置3の印刷用中間ファイル専用ファイリン
グ領域に記憶する。
【0100】次に、ステップS29では、各種別の出力
印刷デバイス〔例えば、汎用プリンタ(ウインドウズ仕
様プリンタなど)8G、レーザプリンタ8L、ラスタ
(レーザ)プロッタ9、ペンプロッタ10〕による印刷
/作画制御指令に応じて、印刷用中間ファイルが記憶装
置3からデバイスコントローラDCに転送される。次い
で、デバイスコントローラDCは、ステップS30にお
いて、印刷用中間ファイルを解釈して出力デバイスの種
別に分け、各印刷デバイス8(8G,8L)〜10に固
有の制御を指令するための各デバイス制御ファイルを生
成する。そして、生成された各デバイス制御ファイル
は、汎用プリンタドライバPrD、汎用ポートドライバ
PoD又はポートコントローラPPにより各デバイス種
別毎に各出力デバイス8〜10に転送され、出力デバイ
ス8〜10が駆動されて所望の印刷出力を得ることがで
きる。
【0101】図13は、印刷データ統合処理フローのス
テップS30における各種別毎のデバイス制御態様の一
例が系統的に表わされている。図13の例では、出力デ
バイスとして、汎用プリンタ(ウインドウズ仕様プリン
タなど)8G、レーザプリンタ8L、ラスタ(レーザ)
プロッタ9、ペンプロッタ10という4つの種別の出力
デバイスが用られる。例えば、印刷ファイル制御手段F
C乃至ラスタ制御手段RSで調整された印刷(出力)用
中間ファイルが汎用プリンタ8Gへのデータである場
合、印刷用中間ファイルは、汎用プリンタドライバコン
トローラGCにより汎用プリンタドライバPrDに適し
たコード(汎用プリンタ制御ファイル)に変換され、こ
のコードに基づき汎用プリンタドライバPrD及び汎用
ポートドライバPoD1を介して汎用プリンタ8Gから
印刷出力される。
【0102】レーザプリンタ8Lへのデータの場合は、
汎用プリンタドライバPrDを用いず、デバイスコント
ローラDCのレーザプリンタドライバDD1又はレーザ
プロッタ(ラスタプロッタ)ドライバDD2により印刷
用中間ファイルからラスタプロッタ制御ファイルが生成
され、このデバイス制御ファイルに基づき、汎用ポート
ドライバPoDを介してレーザプリンタ8Lより印刷出
力される。また、レーザプロッタ(ラスタプロッタ)9
へのデータの場合は、レーザプロッタドライバDD2に
よりレーザプロッタ制御ファイルが生成され、このデバ
イス制御ファイルに基づき、汎用ポートドライバPoD
を介してレーザプロッタ9より印刷出力される。
【0103】さらに、印刷ファイル制御手段FCで生成
された印刷(出力)用中間ファイルをペンプロッタ制御
手段(モニタコントローラMN及びリバースコントロー
ラRVを備えるペンプロッタドライバコントローラ)P
Lで調整しペンプロッタ10より印刷出力させる場合
は、ペンプロッタ制御手段PLで調整された印刷用中間
ファイルは、ペンプロッタドライバDD3によりペンプ
ロッタ10に適したペンプロッタ制御ファイルが生成さ
れ、COMポートドライバなどのポートコントローラP
Pを介して、ペンプロッタ10より所望の描画出力を得
ることができる。
【0104】〔印刷位置確認処理=印刷位置のビジュア
ル制御〕Windowsなどの汎用アプリケーションプ
ログラムでは、印刷プレビューなどで用紙への出力状態
をCRT画面上で確認するようにしたものがあるが、画
面上ではうまく入っていても実際にプリンタ出力した場
合には印刷内容がはみ出してしまうことがある。このよ
うに、印刷/作画データを出力する場合に一番問題にな
るのが、用紙配置に対する印刷/作画位置の適正化であ
る。この発明の一実施例においては、プリンタ/プロッ
タなどの出力デバイスから印刷/作画データを出力する
場合、出力デバイスの機種に関係なく、出力デバイスや
用紙に対する印刷データの配置をビジュアルに確認する
印刷位置確認処理プログラムによって、印刷位置を適正
化することができる。
【0105】図14は、この発明の一実施例による印刷
位置確認処理に基づく印刷図面の適正配置制御の概念を
説明するための図であり、図15は、この発明の一実施
例による印刷位置確認処理を表わすフローチャートを示
す。なお、図14は、ペンプロッタについて説明される
が、他のプロッタやプリンタにも適用可能であり、ま
た、「印刷」の用語は、プリンタによる印刷乃至プロッ
タによる作画を包含する概念で使用される。
【0106】現状においては、プロッタ出力制御プログ
ラムについても、プリンタードライバと同様に、各出力
装置の製造メーカー毎にまちまちに作られており、夫々
の印刷プレビュー機能により表示される図面の配置状態
を見るくらいしかなく、大型プロッタでは印刷プレビュ
ー機能さえも持つていない。例えば、図面データを繋い
で長尺図を印刷して行く場合などには、図面データをど
のように回転し用紙をどちらの方向に引っ張ればよいの
かなどは、余程の熟練者でないと正しく判別することが
できない。また、ペンプロッタの座標読取り機能がつい
ていても、その読取り機能と連動して配置位置を決める
ことは、至難の技である。
【0107】従って、このような場合には、例えば、図
14(A)に示すように、ペンプロッタ(自動製図機)
10により出力される長尺図面の位置及び角度が、ペン
プロッタ10及び用紙の印刷原点位置O(0,0)及び
基準角度(紙面左右方向)に対して正しく設定されず、
印刷位置が用紙から大きくはみ出して不適当な配置にな
ってしまうことがある。
【0108】これに対して、上述した印刷位置確認処理
によって、用紙をセットし図面データを印刷する場合、
コンピュータにオペレータが指示した配置情報に基づい
て、プリンタ又は製図機(プロッタ)などの出力デバイ
スの出力部外形及び図面データの配置がディスプレイ上
に表示され、印刷しようとする図面データが出力デバイ
スの出力部上にどのように配置されたかを、ビジュアル
に確認することができる。
【0109】例えば、図14(A)の状態に対しては、
印刷位置確認処理によって、ペンプロッタ10及び用紙
を所定の縮尺で表示し、印刷しようとする図面データ
を、ペンプロッタ10及び用紙の縮尺に合わせて縮小
(又は拡大)した大きさで、その原点及び回転角情報に
基づいて、ディスプレイ5上に重ねて配置し、当該図面
データの原点(●印で示される)及び回転角を、印刷原
点(機械原点)位置O(0,0)及び基準回転角に一致
するようにビジュアルに調整し、これにより、図14
(B)に示すように、印刷位置を正常に配置し適正なも
のとすることができる。
【0110】図15の処理フローにより、この印刷位置
確認処理をより詳しく説明する。出力デバイス8〜10
の出力部の概略的な外形を表わす外形データは、記憶装
置3の所定記憶領域に格納されており、ステップPP1
において、出力デバイスの指示(出力デバイス特定コー
ド)に基づいて当該出力デバイスの外形データを取り出
し、所定の縮尺指示に従って、出力部の概略的な外形を
縮尺通りに図化し、出力デバイスの概略外形をディスプ
レイ5の画面上に表示する。
【0111】次のステップPP2では、この出力デバイ
スの概略外形に対して用紙上の印刷原点O(0,0)を
決定し、ディスプレイ5の画面上に、出力デバイスの概
略外形に重ねて用紙を表示する。この場合、座標読み取
り機能と連動して、用紙上の印刷原点O(0,0)(図
14の左下×印の点)だけでなく、用紙上の他の配置基
準位置や形状を正確に決めることができる。例えば、自
動製図機などのペンプロッタに顕微鏡などを装備して、
図面データが印刷される用紙における複数の基準位置
(図14の右上や右下、或いは、長尺接合マークの位
置)を正確に読み取り、後述する印刷配置情報の修正
〔2点合わせやキャリブレーション(3点合わせ)、長
尺図のオフセット調整〕に利用することができる。
【0112】次に、ステップPP3にて、出力したい図
面などの図面データの大きさを出力デバイスの概略外形
の縮尺に合せて縮小(又は拡大)する。さらに、ステッ
プPP4において、当該図面の配置等に関する情報を取
得し、必要に応じてこの情報を修正する。例えば、図面
データに関する印刷配置情報から、図面の回転角と原点
位置を取り出して出力デバイスの概略外形に図面を配置
する。
【0113】また、ステップPP4においては、さら
に、既存図面が印刷された用紙に「二点合わせ」で新た
な図面を重ねたり、ゆがんだ方眼紙(セクションマイラ
ー)などに正確に縦断図などに合わせる「キャリブレー
ション」(3点合わせ)や、歪んだ既存図面の4隅のず
れを読み取って既存図面上に新規図面を「アフィン変
換」して重ねる「4点補正」、ずれのある既存図面と新
規図面の共通点を夫々読み取って共通点のずれを認識し
て既存図面上に新規図面を「ヘルマート変換」して重ね
る「多点補正」などを行うことができる。例えば、「キ
ャリブレーション」について説明すると、ステップPP
2で顕微鏡などを利用して読み取った印刷原点O(0,
0)を含む複数の基準位置(図14の左下、右上や右
下)により計測された用紙の平行四辺形の歪み(縦横の
方眼線が直角になっていない。)に対応して、図面デー
タの縦縮尺、横縮尺、図面の回転角と直角性を修正し、
用紙の方眼上に図面がうまく載るようにすることができ
る。また、長尺図印刷の場合、長尺接合マークに対する
印刷基準位置のオフセット量を変更し、長尺接合マーク
と絵柄が重ならないようにすることができる。
【0114】続いて、ステップPP5において、出力デ
バイス概略外形及び用紙と共に、ステップPP4で配置
された図面をディスプレイ5の画面上に表示する。この
場合、出力デバイス概略外形、用紙及び図面は、異なる
色乃至線種で容易に識別可能に表示されることが好まし
く、また、図面の表示は、印刷される図面の矩形の外形
でもよいし、図面の概略的な具体内容でもよい。次のス
テップPP6では、ディスプレイ5の画面上に表示され
ている出力デバイス概略外形及び用紙に対する図面の配
置が良好であるか否かユーザに打診させる。ここで、ユ
ーザにより良好でないとされた場合は、さらに、ステッ
プPP7で用紙に関する配置基準を変更する〔例えば、
印刷原点O(0,0)等の変更〕か否かがユーザに打診
される。
【0115】ここで、用紙基準を変更する場合は、ステ
ップPP7からステップPP2に戻って、用紙に対する
基準を変更する。例えば、大型用紙に作画するような場
合には、ステップPP2で用紙上の印刷原点O(0,
0)を変更したり、ステップPP3で図面の縮尺を変更
する等により、余白の部分を平衡させたり極力少なくす
るような配置を行い、印刷配置のバランスをよくしたり
用紙の無駄を防ぐことができる。一方、用紙に対する基
準を変更しない場合は、ステップPP7からステップP
P4に戻って、図面データを修正し、配置情報を変更し
たり、図面データの修正を変更する。
【0116】そして、ステップPP6で、図面の配置が
良好であるとユーザが判断した場合は、ステップPP8
に進んで、配置が良好であるとユーザが判断した図面デ
ータに基づいて出力デバイスより印刷出力する処理を行
った後、この印刷位置確認処理を終了する。
【0117】この印刷位置確認処理によれば、次のよう
な特有の諸効果を奏する: (1)印刷しようとする用紙をセットすると、製図機
(プロッタ)やプリンタなどの出力デバイスの外形が表
示され、コンピュータにオペレータが指示した印刷配置
情報によって、用紙が出力装置上にどのように配置され
たかがビジュアルに分り、用紙及び印刷の配置を誰でも
簡単にでき、まったく失敗することなく所望の印刷出力
を得ることができる。 (2)長尺図、裏面印刷(裏がえして見ると正規の図面
に見える。)や回転させて印刷する場合、出力デバイス
に対して印刷配置された図面がどのような形で作画され
るのかを、出力前に確認することができる。 (3)大型用紙に作画する際に余白の部分を極力少なく
するような配置をして用紙の無駄を防ぐことができる。 (4)ペンプロッタなどの座標読み取り機能と連動して
配置位置を決めることができる。 (5)既存図面に「二点合わせ」で重ねたり、ゆがんだ
方眼紙などに対して「キャリブレーション」などで正確
に縦断図などに合わせることにより、うまく用紙に配置
されているかを作画前に確認することができる。 (6)ペンプロッタにて、数種類のペンの太さや数色の
インクを使って色分けして作画する場合、描画で使い分
ける物理ペンの違いを、ディスプレイ画面上に表示され
る色で表現し、使用ペンのミスを防ぐことができる。 (7)長尺図などで何枚かを接合して作画する場合、長
尺接合マークを描画するとき、絵柄と長尺接合マークが
重ならないかを確認することができる。 (8)印刷される図面上などに直線や文字をダイレクト
に書き加える「マニュアル描画」を行う場合、ディスプ
レイ画面上に表示される図面の絵柄を見ながらどの位置
にどのように作画されるのかを確認した上で、マニュア
ル描画の印刷をミスなく行うことができる。
【0118】〔種々の印刷レイアウト編集=マルチレイ
アウト〕この発明の一実施例による印刷データレイアウ
ト編集システムにおいては、拡大/縮小、回転、書出し
位置変更、モニターでのビジュアル操作、ペンプロッタ
へのペン設定といった基本機能に加えて、複数種類のア
プリケーションから種々の印刷レイアウト編集を行うこ
とができ、この機能は既に述べたように「マルチレイア
ウト」と呼ばれる。図16は、このシステムの印刷レイ
アウト編集手段の機能により実現可能な種々の印刷レイ
アウト例を示す。図16(a)では、大きな用紙に複数
の図面や写真などを、任意の位置に、重なりを許して、
配置するようにレイアウトする(「一括レイアウト」或
いは「一括配置」と呼ぶ。)。この場合、さらに、カッ
ト線を入れたり、簡易作画などを行うことができる。図
16(b)の例では、大きな図面を小さな用紙に分割し
て印刷出力するようにレイアウトする。また、図16
(c)のように、一枚の紙に複数ページの文書を配置す
る(「nページ印刷」と呼ぶ。)ことができ、この場
合、さらに、ページ番号、ヘッダ、フッタなどを入れた
り、簡易作画などを行うこともできる。さらに、図16
(d)の例では、後述する長尺図分割作画処理などを用
いて、長尺図を分割して(破線で図示)出力デバイス
(主にペンプロッタ)により順次描画して行き長尺図を
仕上げる。この場合、所定の指示操作により図形を避け
た分割線(最右側破線)を作成し、図形を切断せずに長
尺図を分割することができる。また、図16(e)で
は、既に述べたバンディング処理などを用いてラスタプ
ロッタや自動図化機などの出力デバイスのハードリミッ
トまでの長尺図を印刷することができる。
【0119】この印刷データレイアウト編集システムに
おいては、図16のような印刷レイアウトに、さらに、
両面印刷、複数部数印刷(部単位可)、ミラー反転印刷
(クリアフィルム等)などを組合せることができる。
【0120】〔一括レイアウト編集〕この発明の一実施
例においては、印刷ファイル管理部の印刷配置機能によ
り、ワード、エクセル、CADなどのあらゆるアプリケ
ーションで作られたデータを、大きな用紙上に、書類、
図面や写真などを任意の位置に、アプリケーションプロ
グラムなしで(特定のアプリケーションを用いてカット
や貼付けなどをせずに)複数配置し、配置されたデータ
はディスプレイ画面への表示で確認した上プリント出力
する「一括レイアウト編集処理」を実行することができ
る。図17〜図19は、この発明の一実施例による一括
レイアウト編集処理を表わすフローチャートを示し、図
20は、この一括レイアウト編集処理による一括レイア
ウト配置の一例を示す。
【0121】ここでは、アプリケーションデータAとし
て“Word(Microsoft Word)”形式の文書データ
(「ワードデータ」という)が、アプリケーションデー
タBとして“エクセル(Microsoft Excel )”形式の計
算書データ(「エクセルデータ」という)が、アプリケ
ーションデータCとして“DXF(Drawing Interchang
e Format)”形式のCADデータ(「CADデータ」と
いう)が、そして、アプリケーションデータDとして
“BMP(BitMaP file )”形式のイメージデータ
(「画像データ」という)が、それぞれ、作成され、図
20の配置例のように、位置P〜Sに配置される場合に
ついて、図17〜図19の処理フローに従って、この印
刷レイアウト編集処理を説明する。なお、この処理フロ
ーにおけるステップS1m〜S9mは、それぞれ、図9
〜図12の印刷データ統合処理フローのステップS1〜
S9に対応し(なお、ステップS7am〜S7kmはス
テップS7に対応する)、ステップS10はステップS
10〜S30に対応する。
【0122】各種アプリケーションデータA〜Dが作成
されると(ステップS1m)、これらのデータA〜D
は、印刷データレイアウト編集システムのアプリケーシ
ョン管理部AMに投入され、中間ファイルとして認識で
きるか否かが判定され(ステップS2m)、アプリケー
ションデータC,Dは、所定のCAD及びイメージ形式
であるので、そのまま、レイアウト編集用中間ファイル
として利用される(ステップS3m)。一方、アプリケ
ーションデータA,Bは、印刷投入用ドライバPD1,
PD2を介して投入され(ステップS4m)、それぞ
れ、EMF形式(中間フォーマット)に変換して編集用
中間ファイルを作成する(ステップS5m)。
【0123】これらの編集用中間ファイルは印刷ファイ
ル管理部PMの編集用ファイル管理手段ESに投入され
(ステップS6m)、続いて、印刷ファイル管理手段P
Mから印刷レイアウト編集手段LYに手渡される。ここ
では、まず、出力装置(デバイス)の種類(例えば、ペ
ンプロッタ10)を指示し(ステップS7am)、次い
で、「印刷シート設定」ボタンをヒットして「印刷シー
ト設定」モードに入り(ステップS7bm)(なお、ス
テップS7amとステップS7bmは、順序が前後して
もよい。)、印刷出力すべきアプリケーションデータA
〜Dを指示した上(図18:ステップS7cm)、アプ
リケーションデータA〜Dについて印刷条件を設定する
(ステップS7dm)。
【0124】ここで設定される印刷条件は、次のような
ものである: (1)データ縦横サイズの入力=縦横寸法を数値入力す
るか、或いは、予め用意された種々の定型サイズから所
望の定型を選択する。 (2)物理的な用紙の選択=用紙の材質紙や、給紙方法
などを選択する。 (3)ペンホルダに入っているペンの種類などの選択
(出力デバイスとしてペンプロッタ10を使用する場
合)。 (4)ペンの太さ、色、ストツカ番号などの選択(出力
デバイスとしてペンプロッタ10を使用する場合)。 (5)フォント置換えテーブルなどの指示。 (6)ラスタの透過有無や%などの指示〔ワード、エク
セルデータのEMFデータや画像データなどをラスタデ
ータとして出力し、他のデータと重なりがある場合。図
20の例では、CADデータ(アプリケーションデータ
C)と重なる画像データ(アプリケーションデータD)
に対して指示する。〕。 (7)ラスタの白抜きなどの有無の指示〔(6)と同様
の場合〕。等々。
【0125】次に、「一括レイアウト」を指示し(ステ
ップS7em)、一括レイアウト編集を行う用紙のサイ
ズを縦横寸法の数値入力又は定型サイズからの選択入力
により設定した後(ステップS7fm)、ディスプレイ
5のデータ配置画面に表示された用紙に対し、入力操作
装置4のマウスでデータ図形枠を配置したり、キーボー
ドを用いて印刷原点(左下隅)からの縦横寸法入力によ
り、各アプリケーションデータA〜Dの配置を設定する
(ステップS7gm〜S7jm)。
【0126】すなわち、アプリケーションデータAにつ
いては、ワードデータをEMF形式の編集用中間ファイ
ルにしたものを、データ配置画面に表示される用紙上の
位置“P”(図20参照)に配置し(ステップS7g
m)、アプリケーションデータBについては、エクセル
データをEMF形式の編集用中間ファイルにしたものを
用紙上の位置“Q”に配置し(図19:ステップS7h
m)、アプリケーションデータCについては、DXF形
式のCADデータ(編集用中間ファイル)を位置“R”
に配置し(ステップS7im)、アプリケーションデー
タDについては、BMP形式の画像データ(編集用中間
ファイル)を用紙上の位置“S”に配置する(ステップ
S7jm)。
【0127】そして、印刷条件及び配置の指示(設定)
が終了したかが打診され(ステップS7km)、終了し
ていない場合は、印刷条件の設定(図18:ステップS
7dm)に戻って、再度、印刷条件乃至データ配置の設
定を行う(ステップS7dm〜S7jm)。なお、印刷
条件指示と配置の指示は順番が前後してもよい。印刷条
件及び配置の指示が終了して「印刷シート設定」モード
を閉じると、設定された印刷条件及びデータ配置が決定
され、印刷条件の内容を表わす印刷条件情報及び配置状
態を表わすレイアウト情報から成る印刷制御情報が生成
され、この印刷制御情報を編集用中間ファイルに付加し
て編集後中間ファイルが作成され(ステップS8m)、
編集後ファイル管理手段SNに投入される(ステップS
9m)。
【0128】編集後ファイル管理手段SNは、編集後中
間ファイルによる用紙1枚分のデータをデバイス対応フ
ァイル管理部DMに送り込み、デバイス対応ファイル管
理部DMは、送り込まれたデータに基づいて生成される
独自フォーマットの印刷用中間ファイルを生成して印刷
出力処理を行う(ステップS10m)。これにより、出
力デバイス(例えば、ペンプロッタ10)からは、図2
0に示されるように、各アプリケーションデータA〜D
が用紙の位置P〜Sに配置されて印刷出力される。そし
て、このような印刷出力処理の後、一括レイアウト編集
処理を終了する。
【0129】〔「製本印刷」処理〕この発明の一実施例
においては、印刷データレイアウト編集システムの機能
を用い、様々なアプリケーションプログラムで作成した
ファイルを、各アプリケーションプログラムを一々起動
したりアプリケーシヨン毎に印刷機能を呼び出すことな
く、印刷する用紙のサイズや倍率(倍率は元サイズと印
刷サイズから自動算出)を一度に一括して指示し、自動
的に正しい順番に並ぶように、揃えて印刷する「製本印
刷」処理を実行することができる。
【0130】図21〜図24は、この発明の一実施例に
よる「製本印刷」処理における操作及び処理の流れを表
わすフローチャートを示す。様々なアプリケーションプ
ログラムで作成されたデータは、まず、ステップP1の
操作によって、この印刷データレイアウト編集システム
に入力される。
【0131】すなわち、所定の汎用アプリケーションプ
ログラムAP1,AP2,…で作成されたデータ(例え
ば、MS Word/Excell、一太郎、Lotu
s、Officeなど)は、当該汎用アプリケーション
の印刷プログラムから登録され、ステップP2aにおい
て、アプリケーション管理部AMの印刷投入用ドライバ
PD1,PD2,…により、アプリケーションやデータ
に関係なく所定形式の編集用中間ファイル(例えば、E
MF)に変換され、第1印刷ファイルとしてシステムに
入力される。
【0132】一方、専用アプリケーションプログラムA
Psで作成された専用アプリケーションデータは、専用
印刷投入プログラムSDを経由し、また、汎用ファイル
FMのデータは、ファイルマネージャを用いてドラッグ
&ドロップにより専用スロワーDTを経由し、ステップ
P2bにおいて、ファイル形式に対応した編集用中間フ
ァイルである第1印刷ファイルとしてシステムに入力さ
れる。
【0133】ここで、専用印刷投入プログラムSDを経
由する専用アプリケーションデータ(例えば、TUF等
のCAD図面や、所定形式の帳票、土木計算書等文書な
ど)は、このシステムで解釈可能であるから、そのま
ま、編集用中間ファイルとして扱われる。
【0134】また、専用スロワーDTを経由する汎用フ
ァイルについては、汎用アプリケーションデータであっ
てもこのシステムで印刷データ操作のために解釈可能な
データ(例えば、BMP、TIFF、JPEG、EM
F、WMF等の画像、DXF、DWG等の図面、TEX
T文書など)も、そのまま、編集用中間ファイルとして
扱われるが、解釈できない所定の汎用アプリケーション
データ(例えば、MSWord/Excell、一太
郎、Lotus、Officeなど)は、ステップP2
aと同様に、所定形式の編集用中間ファイル(例えば、
EMF)に変換される。
【0135】印刷ファイルが入力されると、次のステッ
プP3(図22)においてレイアウト選択が行われ、予
め定められた書式で直接印刷する「直接印刷」或いは所
定のレイアウトをつけて印刷する「レイアウト印刷」を
選択すると、対応する処理がなされる。直接印刷の場合
は定型書式を選択し、レイアウト印刷の場合は、複数デ
ータを1枚の紙に印刷したり、複数データで両面印刷し
たり、元の複数ページを1ページに印刷したり、複数部
数を自動ソートして印刷するなどのレイアウトを選択す
る。
【0136】次いで、ステップP4にて、印刷ファイル
管理部PMの編集用ファイル管理手段ESの機能により
レイアウトバッファ処理を行い、第1及び第2印刷ファ
イル(編集用中間ファイル)を製本印刷分だけレイアウ
トバッファに溜め込み、次のステップP5(P6)にお
いて、印刷レイアウト編集手段LYのプログラムに従っ
て、図23に示される「印刷編集及び出力処理」を実行
する。
【0137】この印刷編集及び出力処理ルーチンにおい
ては、まず、ステップP51で印刷装置(デバイス)を
選択し、ステップP52でファイルを選択し、ステップ
P53で用紙サイズを選択し、ステップP54で印刷倍
率を選択し、ステップP55でページ番号、ヘッダ、フ
ッタを設定し、ステップP56でレイアウト・書式に関
するその他のオプション機能を設定する。(なお、ステ
ップP53〜P56は、順序が前後してもよい。)この
後、ステップP57にて、書式を変えたいファイルがな
いか否かユーザに打診され、書式を変えたいファイルが
あるときは、ステップP58で当該ファイルを選択した
後、ステップP52に戻って、書式を変えたいファイル
がなくなるまで、ステップP58〜P53〜P57の処
理を繰り返す。
【0138】なお、印刷編集においては、編集されるフ
ァイルについて、各ページの絵がサムネイルでグラフィ
カルに表示されたり、ページ情報がファイル名の横にリ
スト表示されるので、一目でファイルの中身確認やサイ
ズ確認を行うことができる。また、プログラムやプリン
タドライバの機能に関係なく、大きな用紙に複数ページ
を配置することができる。この配置により、ページ数が
少なくて済む。印刷部数については、本の冊数を指定し
ておくことにより、自動的に指定数の本ができ上がり、
並び替えも不要となる。なお、印刷編集で設定された状
態は保存記憶されて次の設定以降の初期値になり、同じ
設定状態で再印刷をするには「印刷」ボタンを押すだけ
でよい。
【0139】レイアウト・書式に関する全ての設定が終
了し、書式を変えたいファイルがなくなると、レイアウ
ト・書式が設定されたレイアウトバッファの編集後中間
ファイルは、編集後ファイル管理手段NSにより管理さ
れ、ステップP57からステップP6に進む。このステ
ップP6では、編集後ファイル管理手段NSを介してデ
バイス対応データ管理部DMに処理が移行し、図24に
概略的に示される「印刷出力処理」を実行する。
【0140】この印刷出力処理ルーチンのステップP6
aにおいては、レイアウト・書式が設定された編集後中
間ファイルの解析を行い、ファイルフォーマットや、オ
リジナル用紙サイズ、ページ数等、ファイル書式情報や
レイアウト・書式情報を含む各種情報を取得する。次の
ステップP6bにおいては、解析されたこれらの情報に
基づいて、ページレイアウト(ページをまたぐレイアウ
ト)及びページソートを行い、例えば、ファイルデータ
をページ単位に分割したり、両面印刷や複数配置印刷を
行うためのページの再構成を行う。デバイス対応ファイ
ル管理部DMは、印刷順序管理機能により、後で印刷物
を並び替える必要がないように、出力デバイスに正しい
順番で印刷させ、また、枝番印字機能もある。
【0141】次いで、ステップP6cにおいては、ペー
ジ編集(ページ内の編集)を行い、例えば、設定された
ページ番号を順次付加したり、ヘッダやフッタを付加し
たり、設定された倍率変換を行う。また、倍率は元サイ
ズと印刷サイズから自動算出され、ページ番号や、ヘッ
ダ、フッタは、これらの印字の指示により、全用紙に
(CAD図面や両面印刷を含む)に、同じ位置・サイズ
・フォント・装飾で自動的に印字され、最初に印刷する
ファイルの開始ページ番号だけ指示すると、全体を通し
たページ番号が自動的に印字されるように指示する。そ
して、ステップP6dにおいて、プリンタ制御コマンド
などのデバイス制御命令を生成し、必要に応じてRIP
処理などを用い、標準ドライバPrD,PoDなどを含
むドライバを介して出力デバイスを駆動する。
【0142】図25〜図26は、印刷出力処理ルーチン
(ステップP6:P60〜P69)を別の観点からより
詳細に表わしたフローチャートである。最初のステップ
P60でレイアウトバッファから編集後中間ファイルを
読み込むと、ステップP61において、例えば、印刷デ
バイス制御エンジンPE内の複数のファイル解析ドライ
バにより、書式設定された編集後中間ファイルの解析が
行われる。例えば、所定の汎用アプリケーションAP
1,AP2,…から変換された中間ファイル(例えば、
EMF形式)は中間ファイル解析ドライバで解析し、専
用アプリケーションファイルAPsは専用ファイル解析
ドライバで解析し、汎用ファイルFMからのデータは汎
用ファイル解析ドライバで解析し、レイアウト・書式情
報を含む種々の情報を取得する。
【0143】次に、ステップP62で編集後中間ファイ
ルのデータをページ単位に分解した後、ステップP63
において、編集後中間ファイルを、このシステム独自の
印刷用中間ファイルのフォーマットに統一し、ステップ
P64で、統一フォーマットの印刷用中間ファイルをペ
ージデータバッファに格納する。次に、ステップP65
で、指定されたページ分がレイアウトバッファに格納さ
れたか否かを調べ、指定されたページ分がレイアウトバ
ッファに格納されていなければ、ステップP60に戻
り、指定されたページ分がレイアウトバッファに格納さ
れるまでステップP60〜P65の処理を繰り返す。
【0144】レイアウトバッファに格納されている全て
の編集後中間ファイルについてステップP60〜P64
の処理が終了すると、ステップP65からステップP6
6(図26)に進み、ページデータを、設定されたレイ
アウト・書式に合わせてページ再編集を行う。次いで、
ステップP67で、出力デバイス8,9,…に合せたプ
リンタ制御ドライバGC,PrD,DD1,…を起動
し、ステップP68で出力ポートに合せたポートドライ
バPoD,PP,…を起動して当該出力デバイス8,
9,…を駆動し、各ページ分の印刷を順次行って行く。
【0145】次のステップP69では、ページデータバ
ッファが空になったか否かを判定し、ページデータバッ
ファが空になるまで、ステップP66〜P68のページ
毎の印刷処理が実行され、ページデータバッファに送り
込まれた全データを印刷処理し終えると、この印刷出力
処理を終了する。
【0146】図27〜図39は、上述した「製本印刷」
処理における具体的な第1〜第3の操作例A〜Cを表わ
すフローチャートであり、これらの事例につき、以下、
簡単に説明する。なお、これらの操作例においては、A
1及びA0サイズのCAD図面、B5サイズの帳票、A
4サイズの設計計算書及び写真が、既に、編集用中間フ
ァイルとしてシステムに投入され登録されているものと
する。
【0147】〔1〕第1の操作例A(図27及び図2
8) 第1の操作例Aは、「A1及びA0サイズのCAD図
面、B5サイズの帳票、A4サイズの設計計算書及び写
真を、全て、A4サイズの用紙に両面印刷で統一してモ
ノクロプリンタから出力する」という事例に対する操作
例である。まず、ステップPA1では、ディスプレイ5
にコンピュータ1にインストールされている「プリンタ
ドライバ一覧」が表示されるので、使用する印刷装置
(デバイス)として「モノクロプリンタ」をこの一覧表
から選択する。ステップPA2では、ディスプレイ5の
「拡張選択」画面に、図示のように複数のシート種類
(印刷されるデータの種類)が提示されるので、この中
から「・すべて」を選択する。
【0148】ステップPA3では、「用紙サイズ選択」
画面に、印刷される用紙のサイズ及び向きが、図示のよ
うに、複数提示されるので、「A4」サイズ及び「縦」
向きを選択する。ステップPA4(図28)では、「印
刷倍率選択」画面に、印刷倍率に関する選択肢が、図示
のように、複数提示されるので、「用紙サイズに合わせ
る」(つまり、用紙サイズに縮小すること)を選択す
る。
【0149】ステップPA5では、ディスプレイ5に、
各ページに印刷されるページ番号、ヘッダ、フッタにつ
いて、図示のような項目が提示されるので、対応する項
目をクリックして、所望のページ番号、ヘッダ、フッタ
項目を詳細に設定する。ステップPA6では、ディスプ
レイ5に案内される「オプション」項目の「両面」印刷
を選択する。そして、ステップPA7において「印刷」
を指令すると、図24〜図26で説明した印刷出力処理
によって、モノクロプリンタによりA4サイズの用紙に
両面印刷された印刷物が得られる。
【0150】〔2〕第2の操作例B(図29) 第2の操作例Bは、「A1及びA0サイズのCAD図
面、B5サイズの帳票、A4サイズの設計計算書及び写
真のうち、CAD図面だけをA3サイズの用紙に印刷
し、残りのシートはA4サイズの用紙に印刷する」とい
う事例に対する操作例である。まず、A4印刷のため
に、ステップPB1で「プリンタドライバ一覧」から所
望の印刷装置(デバイス)を選択し、ステップPB2で
「拡張選択」画面のシート種類の中から「・すべて」を
選択する。さらに、ステップPB3で用紙サイズの「A
4」を選択する。ステップPB4の印刷倍率については
「用紙サイズに合わせる」(用紙サイズに縮小)を選択
し、ステップPB5で所望のページ番号、ヘッダ、フッ
タ項目を詳細に設定する。
【0151】次に、CAD図面のA3印刷のために、ス
テップPB6で「拡張選択」画面のシート種類の中から
「・CAD図面」(図面)を選択し、ステップPB7で
用紙サイズの「A3」を選択する。これにより、CAD
図面のA3印刷については、ステップPB6,PB7で
新たに変更された項目(シート種類及び用紙サイズ)の
みが設定変更され、変更されない項目は、その前の設定
状態を保持し、残りのシートについては、ステップPB
6,PB7で新たに変更された項目についてのみ除外さ
れる。従って、ステップPB8において「印刷」を指令
すると、印刷出力処理によって、CAD図面だけをA3
用紙に印刷し残りのシートをA4サイズで印刷したもの
が得られる。
【0152】〔3〕第3の操作例C(図30及び図3
1) 第3の操作例Cは、「A1及びA0サイズのCAD図
面、A4サイズの設計計算書及び写真のうち、CAD図
面だけを大判プロッタでA0サイズの用紙に印刷し、残
りのシートは小型プリンタでA4サイズの用紙に印刷す
る」という事例に対する操作例である。まず、A4印刷
のために、ステップPC1で「プリンタドライバ一覧」
から印刷装置(デバイス)として「小型プリンタ」を選
択し、ステップPC2で「拡張選択」画面のシート種類
の中から「・すべて」を選択し、ステップPC3で用紙
サイズの「A4」を選択する。ステップPC4の印刷倍
率については「用紙サイズに合わせる」(用紙サイズに
縮小)を選択し、ステップPC5で所望のページ番号、
ヘッダ、フッタ項目を詳細に設定する。
【0153】さらに、ステップPC6で、再度、「拡張
選択」ボタン操作で「拡張選択」画面をディスプレイ5
に表示し、シート種類の中から「・CAD図面」を選択
して、印刷対象から外した後、ステップPC7におい
て、「印刷」ボタンを操作すると、印刷出力処理によっ
て、既にシステムに投入されている帳票及びCAD図面
データを除くA4サイズの設計計算書及び写真が小型プ
リンタでA4用紙に印刷される。
【0154】次に、CAD図面のA0印刷のために、ス
テップPC8で「プリンタドライバ一覧」から「大判プ
ロッタ」を選択し、ステップPC9で「拡張選択」画面
でシート種類の中から「・CAD図面」(図面)を選択
し、ステップPC10で用紙サイズの「A0」を選択す
る。そして、ステップPC11において「印刷」を指令
すると、印刷出力処理によって、CAD図面だけがA0
用紙に印刷される。
【0155】なお、B5、A4、A3用紙のサイズの混
った報告書を指定された順番に従って順次出力する場合
は、ファイルが持つ用紙サイズで印刷するように指示す
れば、種々のアプリケーションデータを指定された出力
装置(デバイス)から指定されたサイズ用紙に印刷する
ことができ、個別に用紙サイズを指示しなくてもよい。
この場合、多段トレイを備えた出力装置では、ファイル
毎に用紙サイズを決めてそのまま印刷すれば、後で並び
替えが不要となり、単一トレイの出力装置では、ファイ
ルリストの用紙情報を見ながら同一用紙サイズのファイ
ルを選んで印刷していけば、トレイの交換回数を最小限
におさえることができる。
【0156】測量設計業界では、特に、測量結果や設計
結果を成果として報告書を作成し施主に提出する必要が
ある。これらの成果は印刷物として提出されるが、成果
の仕様とサイズは様々であり、提出の際に、このような
様々な成果品を含んだ報告書を作成するには、多大の時
間と労力がかかる。これに対して、この「製本印刷」処
理では、第1及び第2の操作例A,Bで説明したよう
に、図面や計算書を作成したプログラムを起動すること
なく、登録された書類を用紙サイズや倍率などを指示し
た後一括して印刷の指示をするだけで、統一サイズの報
告書を作成することができる。また、第3の操作例Cで
説明したように、出力したい出力装置(デバイス)毎に
ファイルを選択し、印刷を指示するだけで、所望の出力
デバイスから所望サイズの成果品が得られる。
【0157】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による印
刷データレイアウト編集システムでは、任意のアプリケ
ーションプログラムに基づいて作成されたアプリケーシ
ョンデータを所定のフォーマットで取り込むと、このア
プリケーションデータのレイアウトを編集してレイアウ
ト結果を含む印刷制御情報が作成され、編集されたアプ
リケーションデータ及び印刷制御情報から、全アプリケ
ーションデータを統合的に取り扱うことができるフォー
マットを有する中間ファイルが生成され、この中間ファ
イルに基づきデバイス制御ドライバによって出力デバイ
スを駆動するようにしている。
【0158】従って、ベクトル図、ラスタ図、写真、文
章や表計算書などの各種アプリケーションデータを、編
集可能な所定のフォーマット(形式)でシステムに投入
することにより、オペレータは、アプリケーションに拘
わらず、単純な操作方法で任意のレイアウト編集を行
い、種々多様な印刷データの貼付け合成を行なうことが
できる。また、レイアウト編集結果を任意の出力デバイ
スから高品位の印刷又は描画品質で出力することができ
るので、新たなアプリケーションプログラムを作成し
て、データを合成するソフトウエアや種々の出力装置へ
の出力デバイスドライバの開発をする必要がなくなる。
従って、ユーザは、各アプリケーションプログラムによ
る成果品の素材自体の開発に力を入れ、印刷レイアウト
をこのシステムに任せればよく、本来のアプリケーショ
ン開発に時間を費やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来技術による印刷データ処理システ
ムの一例である。
【図2】図2は、この発明の一実施例による印刷データ
レイアウト編集システムの概略的ハードウエア構成を表
わすブロック図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例による印刷データ
レイアウト編集システムで用いられる印刷出力用中間フ
ァイルの構成例を表わす図である。
【図4】図4は、この発明の一実施例による印刷データ
レイアウト編集が適用される印刷データ統合処理システ
ムの機能の概要を表わす概略的機能ブロック図の一部で
ある。
【図5】図5は、この発明の一実施例による印刷データ
レイアウト編集が適用される印刷データ統合処理システ
ムの機能の概要を表わす概略的機能ブロック図の他部で
ある。
【図6】図6は、この発明の一実施例による印刷データ
レイアウト編集が適用される印刷データ統合処理システ
ムにおけるデバイス対応ファイル管理部の構成例を表わ
す図である。
【図7】図7は、この発明の一実施例による印刷サーバ
システムの構築例を表わす図である。
【図8】図8は、この発明の一実施例による印刷データ
統合処理の基本的な工程を表わす図である。
【図9】図9は、この発明の一実施例による印刷データ
統合処理を表わすフローチャートの第1部分(1/4)
である。
【図10】図10は、この発明の一実施例による印刷デ
ータ統合処理を表わすフローチャートの第2部分(2/
4)である。
【図11】図11は、この発明の一実施例による印刷デ
ータ統合処理を表わすフローチャートの第3部分(3/
4)である。
【図12】図12は、この発明の一実施例による印刷デ
ータ統合処理を表わすフローチャートの第4部分(4/
4)である。
【図13】図13は、この発明の一実施例による印刷デ
ータ統合処理において各デバイス種別毎に出力デバイス
を制御する態様の一例を系統的に表わした図である。
【図14】図14は、この発明の一実施例による印刷位
置確認処理に基づくペンプロッタ印刷図面の適正配置制
御を説明するための図である。
【図15】図15は、この発明の一実施例による印刷位
置確認処理を表わすフローチャートである。
【図16】図16は、この発明の一実施例による種々の
印刷レイアウト例を説明するための図である。
【図17】図17は、この発明の一実施例による一括レ
イアウト編集処理を表わすフローチャートの第1部分
(1/3)である。
【図18】図18は、この発明の一実施例による一括レ
イアウト編集処理を表わすフローチャートの第2部分
(2/3)である。
【図19】図19は、この発明の一実施例による一括レ
イアウト編集処理を表わすフローチャートの第3部分
(3/3)である。
【図20】図20は、この発明の一実施例による一括レ
イアウト編集における一括レイアウトの配置例である。
【図21】図21は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理を表わすフローチャートの一部である。
【図22】図22は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理を表わすフローチャートの他部である。
【図23】図23は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理における印刷編集及び出力処理ルーチンを表
わすフローチャートである。
【図24】図24は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理の印刷編集及び出力処理ルーチンにおける印
刷出力処理工程を概略的に表わす図である。
【図25】図25は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理の印刷編集及び出力処理ルーチンにおける印
刷出力処理サブルーチンを表わすフローチャートの一部
である。
【図26】図26は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理の印刷編集及び出力処理ルーチンにおける印
刷出力処理サブルーチンを表わすフローチャートの他部
である。
【図27】図27は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理における第1の操作手順例Aを表わすフロー
チャートの一部である。
【図28】図28は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理における第1の操作手順例Aを表わすフロー
チャートの他部である。
【図29】図29は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理における第2の操作手順例Bを表わすフロー
チャートである。
【図30】図30は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理における第3の操作手順例Cを表わすフロー
チャートの一部である。
【図31】図31は、この発明の一実施例による「製本
印刷」処理における第3の操作手順例Cを表わすフロー
チャートの他部である。
【符号の説明】
ES 編集用ファイル管理手段、 LY 印刷レイアウト編集手段、 SN 編集後ファイル管理手段、 FC 印刷ファイル制御手段、 RS ラスタ制御手段、 PL ペンプロッタ制御手段(ペンプロッタドライバコ
ントローラ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/387 H04N 1/387 Fターム(参考) 2C087 AA02 AA09 AA11 AB05 AB08 AC08 BA03 BA06 BA07 BA14 BD06 BD07 BD24 BD36 BD37 CA03 CA04 CA05 CB20 2C187 AC07 AD01 AE11 CD17 5B009 NC01 NG03 RB34 RC01 RC02 RC04 5B021 AA01 AA02 BB02 CC05 DD15 EE01 KK03 5C076 AA17 AA21 AA22 AA24 AA36 BA02 CB02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意のアプリケーションプログラムに基づ
    いて作成されたアプリケーションデータを所定のフォー
    マットで取り込むデータ取込み手段と、 取り込まれたアプリケーションデータのレイアウトを編
    集し、レイアウト結果を含む印刷制御情報を作成する印
    刷データ編集手段と、 編集されたアプリケーションデータ及び作成された印刷
    制御情報から全アプリケーションデータを統合的に取り
    扱うことができるフォーマットを有する中間ファイルを
    生成する印刷データ制御手段と、 生成された中間ファイルに基づいて出力デバイスを駆動
    するデバイス駆動手段とを具備することを特徴とする印
    刷データレイアウト編集システム。
  2. 【請求項2】印刷データ編集手段は、異なるアプリケー
    ションプログラムに基づいて作成された複数のアプリケ
    ーションデータを1枚の用紙の任意の位置にレイアウト
    することを特徴とする請求項1に記載の印刷データレイ
    アウト編集システム。
  3. 【請求項3】印刷データ制御手段は、印刷データ編集手
    段により複数のアプリケーションデータが重なるレイア
    ウトが指示された場合、アプリケーションデータの重な
    り部分を修正するようにデバイス駆動手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷データレイ
    アウト編集システム。
  4. 【請求項4】印刷データ編集手段は、出力デバイスの1
    印刷指令当りの印刷能力を超える範囲にアプリケーショ
    ンデータをレイアウトする機能を有し、 印刷データ制御手段は、出力デバイスの1印刷指令当り
    の印刷能力に応じて、用紙1枚分の中間ファイルを複数
    個のデータに分けてデバイス駆動手段に順次転送するこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の印
    刷データレイアウト編集システム。
  5. 【請求項5】印刷データ編集手段は、アプリケーション
    データのレイアウト状態を視認するためのモニター手段
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項
    に記載の印刷データレイアウト編集システム。
  6. 【請求項6】印刷データ制御手段は、編集されたアプリ
    ケーションデータ及び作成された印刷制御情報を解析
    し、出力デバイスに適したデバイス固有の制御をするた
    めの中間ファイルを生成することを特徴とする請求項1
    乃至5の何れか1項に記載の印刷データレイアウト編集
    システム。
  7. 【請求項7】任意のアプリケーションプログラムに基づ
    いて作成されたアプリケーションデータを所定のフォー
    マットで取り込むステップと、 取り込まれたアプリケーションデータのレイアウトを編
    集し、レイアウト結果を含む印刷制御情報を作成するス
    テップと、 編集されたアプリケーションデータ及び作成された印刷
    制御情報から全アプリケーションデータを統合的に取り
    扱うことができるフォーマットを有する中間ファイルを
    生成するステップと、 生成された中間ファイルに基づいて出力デバイスを駆動
    するステップとから成るプログラムを記録していること
    を特徴とする印刷データレイアウト編集のための記録媒
    体。
JP2001019404A 2001-01-29 2001-01-29 印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体 Pending JP2002222184A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001019404A JP2002222184A (ja) 2001-01-29 2001-01-29 印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001019404A JP2002222184A (ja) 2001-01-29 2001-01-29 印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002222184A true JP2002222184A (ja) 2002-08-09

Family

ID=18885285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001019404A Pending JP2002222184A (ja) 2001-01-29 2001-01-29 印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002222184A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006067577A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Oce Technologies Bv 装置で画像をレンダリングするために、メモリに記憶される画像データを処理する方法、機器、およびコンピュータプログラム製品
JP2007226670A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Canon Inc 情報処理方法およびプログラム、情報処理装置
JP2007249855A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Canon Inc 情報処理装置およびその方法
US7646500B2 (en) 2004-03-16 2010-01-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Image formation assisting device, image formation assisting method, and image formation assisting system
CN115423991A (zh) * 2022-08-22 2022-12-02 惠州市海葵信息技术有限公司 工程图纸布局方法、控制器以及存储介质

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7646500B2 (en) 2004-03-16 2010-01-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Image formation assisting device, image formation assisting method, and image formation assisting system
JP2006067577A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Oce Technologies Bv 装置で画像をレンダリングするために、メモリに記憶される画像データを処理する方法、機器、およびコンピュータプログラム製品
JP2007226670A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Canon Inc 情報処理方法およびプログラム、情報処理装置
JP2007249855A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Canon Inc 情報処理装置およびその方法
CN115423991A (zh) * 2022-08-22 2022-12-02 惠州市海葵信息技术有限公司 工程图纸布局方法、控制器以及存储介质
CN115423991B (zh) * 2022-08-22 2023-09-12 惠州市海葵信息技术有限公司 工程图纸布局方法、控制器以及存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8014013B2 (en) Systems and methods for segmenting pages and changing settings for graphical elements in printing
US7710590B2 (en) Automatic maintenance of page attribute information in a workflow system
US8451490B2 (en) Printing control method
US8218190B2 (en) Document processing apparatus and method
JP3962721B2 (ja) 文書処理装置及び文書処理方法
US7649643B2 (en) Method and device for intermixing hardcopy pages in a print job
US8139263B2 (en) Systems and methods for printing artwork containing overlapped inks
US7188311B2 (en) Document processing method and apparatus, and print control method and apparatus
US7916313B2 (en) Information processing apparatus, control method thereof, and program
JP4551835B2 (ja) 情報処理装置及び情報処理方法及び印刷制御プログラム
CN102902495B (zh) 打印系统的预览装置以及打印系统的预览方法
US8023161B2 (en) Systems and methods for providing image data encapsulated in a page description language
JP2002328795A (ja) 印刷用共通フォーマットデータ一括作成システム及び記録媒体
JP2011146032A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
US20080278758A1 (en) Image processing system, computer program product, and image processing method
JP5173023B2 (ja) 論理ページのフレキシブルなフォーマット処理によるN−upシートレットベース画像形成
US7155669B1 (en) System, method and apparatus for changing output size of an electronically transmitted document
US20110235070A1 (en) Data processing system, data processing method, and image forming apparatus
JP2002222184A (ja) 印刷データレイアウト編集システム及び記録媒体
JP4775171B2 (ja) 文書管理装置、文書管理システム、このシステムにおける印刷装置、文書管理方法及び文書管理プログラム
JP2002219828A (ja) 印刷データ統合処理システム及び記録媒体
US9430446B2 (en) Information processing apparatus, method and storage medium including a function for establishing exceptions applied to print settings when specified conditions are met
JP2002219838A (ja) ビジュアル印刷データ処理システム及び記録媒体
JPH11232001A (ja) プリンタ制御装置
JP2002222076A (ja) 長尺印刷データ作画システム及び記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040308

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040624