JP2002221521A - 新規蛍光原 - Google Patents

新規蛍光原

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JP2002221521A
JP2002221521A JP2001018501A JP2001018501A JP2002221521A JP 2002221521 A JP2002221521 A JP 2002221521A JP 2001018501 A JP2001018501 A JP 2001018501A JP 2001018501 A JP2001018501 A JP 2001018501A JP 2002221521 A JP2002221521 A JP 2002221521A
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JP
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compound
dimer
hydrogen peroxide
antigen
pod
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Magohei Yamada
孫平 山田
Takeo Honda
建夫 本田
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Sysmex International Reagents Co Ltd
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International Reagents Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、新規蛍光原を提供すること、
及び検出感度の高い新規蛍光源を用いるPOD、過酸化
水素、抗原又は抗体の定量方法を提供することにある。 【解決手段】一般式(I)で表される化合物が、POD
の存在下で過酸化水素と反応して二量体化することによ
って優れた蛍光物質となることを見出し、本発明を完成
した。 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、臨床検査等の分野
で利用される新規な蛍光原およびそれを用いたペルオキ
シダーゼ(以下「POD」という。)、類縁物質の定量
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査の分野では、抗原抗体反応を利
用した免疫学的測定法(例えば、酵素免疫測定法、放射
免疫測定法、ラテックス凝集反応試験法等)による生体
試料中の微量成分(例えば、タンパク質、ホルモン、酵
素、脂質、薬物等)や生体外の化合物等の測定法が広く
行われている。これらの免疫学的測定法の中でも、酵素
免疫測定法(以下「EIA」と略す。)は、測定感度が
高くしかも放射性物質等による汚染の心配がなく取扱が
容易であるため、一般の検査室で広く利用されている測
定法である。
【0003】EIAに於いては、西洋ワサビPOD、ラ
クトPOD、マイクロPOD等のPODが標識酵素とし
てよく使用され、その他にグルコースオキシダーゼ、β
−D−ガラクトシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ等
が用いられている。PODの検出法として、o−フェニ
レンジアミン等を基質として用いる比色法や、PODの
存在下で過酸化水素と反応して蛍光物質を形成しする2-
メトキシフェノール(以下「2MP」という。)を蛍光
原として使用する方法(特開昭57-144998公報)が報告
されている。さらに高感度でのPOD定量が可能である
p−ヒドロキシフェニル−プロピオン酸(以下、「HP
PA」という。)等を蛍光原として用いる蛍光法が一般
に良く用いられている。しかし臨床検査の分野では、使
用しやすく、さらに感度の高い蛍光原の開発が望まれて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、使用
しやすく、さらに感度の高い新規な蛍光原を提供するこ
とである。また、本発明の課題は、該新規蛍光原を用い
たPODの定量を手段とした高感度免疫学的測定法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、後記一般式
(I)で表される化合物が、PODの存在下で過酸化水
素と反応して二量体化することによって蛍光物質となる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、以下の通りである。 1.一般式(I):
【化6】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
す)で表される蛍光原。 2.ペルオキシダーゼの存在下に、一般式(I):
【化7】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
程を有することを特徴とするペルオキシダーゼの定量方
法。 3.ペルオキシダーゼの存在下に、一般式(I):
【化8】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
程を有することを特徴とする過酸化水素の定量方法。 4. ペルオキシダーゼで標識した抗体を抗原と反応さ
せて、抗原−抗体複合体を形成させ、該複合体に結合し
たペルオキシダーゼの存在下に、一般式(I):
【化9】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
程を有することを特徴とする抗原の定量方法。 5.ペルオキシダーゼで標識した抗原を抗体と反応させ
て、抗原−抗体複合体を形成させ、該複合体に結合した
ペルオキシダーゼの存在下に、一般式(I):
【化10】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
程を有することを特徴とする抗体の定量方法。からな
る。 6.前項2〜5のいずれか1に記載の定量方法に使用す
る試薬を含む試薬キット。
【0007】
【発明の実施の形態】本明細書において、各置換基の定
義は次の通りである。Xにおける置換されていてもよい
アルキル基とは、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ
ル基または4級アンモニウム塩で置換されていてもよい
アルキル基であり、水酸基、カルボキシル基が1〜3個
置換していてもよい炭素数1〜5個の直鎖又は分岐状ア
ルキル基を意味し、具体的にはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、イソブチル基、1−カル
ボキシイソプロピル基、1,3−ジカルボキシイソプロ
ピル基、1−ジカルボキシイソプロピル基、3−カルボ
キシプロピル基、3,4−ジカルボキシ−sec−ブチ
ル基、1−メチル−2,4−ジカルボキシブチル基、
2,3−ジヒドロキシプロピル基、1,3−ジヒドロキ
シイソプロピル基等が挙げられる。好ましくはメチル
基、エチル基、1−カルボキシイソプロピル基、2,3
−ジヒドロキシプロピル基、1,3−ジヒドロキシイソ
プロピル基である。最適のXは、-CH3、-CH2COOH、-CH
(CH3)COOH、-O-CH3、-N+(CH3)3 または-CH2-CH2-OHで
ある。特に好ましくは4-メトキシフェノール(以下
「4MP」という。)である。
【0008】本発明の化合物は、公知であり、4MPは
市販(キシダ化学)されている。CAS−NO.150
−76−5である。入手は、自体公知の合成法により容
易に可能である。本化合物の蛍光原としての特長は、水
に対する溶解性に優れ(30〜45g/L)、蛍光感度が
従前化合物と同等またはそれより高い値を維持すること
である。さらに本化合物は安定性も優れている。
【0009】本発明の蛍光原による定量方法は、例えば
次のようにして実施される。本発明化合物(I)は、P
ODの存在下で、過酸化水素と反応して二量体を形成す
る。該二量体は、POD、過酸化水素の量に対して1次
関数的に生成する。ここで、本発明化合物(I)は非蛍
光物質であるが、これを二量体化することによって波長
300〜340nmの光により励起され、波長390〜
440nmの蛍光を発する蛍光物質となる。
【0010】本発明化合物(I)と過酸化水素との反応
は、通常、PODの存在下、pH4〜9の条件下で行わ
れる。即ち、各種既知量のPODの存在下に、前記のよ
うに過酸化水素と本発明化合物(I)とを反応させて、
本発明化合物(I)の二量体を生成せしめる。該二量体
を検出する工程として、蛍光光度計を用いてその蛍光強
度より二量体量を測定する。各種POD量とその蛍光強
度より検量線を作成し、該検量線を用いて未知量のPO
Dの定量を行うことができる。同様にして、過酸化水素
量とその蛍光強度より検量線を作成して、これを用いて
過酸化水素の定量を行うことができる。
【0011】また、抗原の定量は次のようにして行うこ
とができる。先ず、自体既知の方法を用いて、PODで
標識した抗体を抗原と反応させて抗原−抗体複合体を形
成させる。次いで、該複合体に結合したPODの存在下
に、上記のように本発明化合物(I)と過酸化水素とを
反応させて、本発明化合物(I)の二量体を生成せしめ
る。既知量の抗原を用い、前記と同様にして作成した検
量線を用いて、該二量体からの蛍光強度より、PODを
定量、即ち抗原を定量することができる。PODで標識
した抗原を用い、同様にして、抗体の定量を行うことが
できる。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0013】
【実施例1】(水への溶解性の確認)蛍光原として用い
られる4MP(キシダ化学)、4-アセトアミドフェノ
ール(以下「pAP」と略す。(シグマ))、HPPA
(同仁化学製)および2MPについて、水に対する溶解
性を確認した。その結果、表1に示すように、本発明の
4MPが極めて優れた水溶解性を有することを確認し
た。
【0014】 (表1) ─────────────────────────────── 蛍光原 4MP pAP HPPA 2MP 溶解度 (mg/mL) 41 14 10 17 ───────────────────────────────
【0015】
【実施例2】(POD濃度と蛍光強度)各蛍光原と蛍光
強度の関係について検討した。蛍光原として、4MP
(キシダ化学)、pAP(シグマ)、HPPA(同仁化
学)、4-(N-methoxycarbonil-N-methylamino)phenol
(以下「MC−MAP」と略す。(特開平9‐87241公
報、国際試薬))を使用した。各蛍光原溶液(最終300
μl混合時2〜30mM)と0.1M-KH2PO4-KOHの混合液(pH6.
8) 200μLと過酸化水素溶液として11.2mM過酸化水素/
0.1M-KH2PO4-KOH(pH6.8)100μLとを混合した。これ
に、0、1、2.5、5及び10mU/mL濃度のPODを20μL加
え、37℃10分間インキュベートし、その後、0.2%Na2S
O3を含む0.1Mグリシン緩衝液pH10.5で反応停止し、蛍光
光度計(島津:RF‐510)を用い、相対蛍光強度を各基
質の至適波長で測定した。
【0016】各蛍光原の励起波長nmと蛍光波長nmは以下
のとおりである。 (表2) ─────────────────────────────── HPPA pAP 4MP MC−MAP 励起波長(nm) 325 330 364 326 蛍光波長(nm) 410 420 440 420 ───────────────────────────────
【0017】各蛍光原について、POD濃度と相対蛍光
強度の関係を図1に示した。この結果、本発の明化合物
は、pAPと同程度の蛍光強度が高く、POD検出感度
に優れていることが確認された。
【0018】
【実施例3】過酸化水素量と蛍光強度及びCEA(がん
胎児性抗原)濃度と蛍光強度を特開平9‐87241に
準じて検討したが、本発明化合物(4MP)は、いずれ
も蛍光強度が強く、各検出感度が高いことが確認され、
いずれもpAPと同程度であった。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明化合物4MPは、
水溶性に優れ、同時にPOD、過酸化水素、抗原又は抗
体の定量において、検出感度が高く、蛍光基質(蛍光
原)として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】各蛍光原について、POD濃度と相対蛍光強度
の関係を示す。
【記号の説明】
HPPA:p−ヒドロキシフェニル−プロピオン酸 MC−MAP:4-(N-メトキシカルボニル-N-メチルアミ
ノ)フェノール pAP:4-アセトアミドフェノール 4MP:4-メトキシフェノール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
    す)で表される蛍光原。
  2. 【請求項2】 ペルオキシダーゼの存在下に、一般式
    (I): 【化2】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
    す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
    化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
    程を有することを特徴とするペルオキシダーゼの定量方
    法。
  3. 【請求項3】 ペルオキシダーゼの存在下に、一般式
    (I): 【化3】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
    す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
    化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
    程を有することを特徴とする過酸化水素の定量方法。
  4. 【請求項4】 ペルオキシダーゼで標識した抗体を抗原
    と反応させて、抗原−抗体複合体を形成させ、該複合体
    に結合したペルオキシダーゼの存在下に、一般式
    (I): 【化4】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
    す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
    化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
    程を有することを特徴とする抗原の定量方法。
  5. 【請求項5】 ペルオキシダーゼで標識した抗原を抗体
    と反応させて、抗原−抗体複合体を形成させ、該複合体
    に結合したペルオキシダーゼの存在下に、一般式
    (I): 【化5】 (I) (式中、X は置換されていてもよいアルキル基を示
    す)で表される化合物Iと過酸化水素とを反応させて、
    化合物Iの二量体を生成せしめ、該二量体を検出する工
    程を有することを特徴とする抗体の定量方法。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれか1に記載の定量方
    法に使用する試薬を含む試薬キット。
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