JP2002221349A - 除湿機 - Google Patents

除湿機

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JP2002221349A JP2001016976A JP2001016976A JP2002221349A JP 2002221349 A JP2002221349 A JP 2002221349A JP 2001016976 A JP2001016976 A JP 2001016976A JP 2001016976 A JP2001016976 A JP 2001016976A JP 2002221349 A JP2002221349 A JP 2002221349A
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Kazuhiko Baba
和彦 馬場
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進 川口
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英明 前山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変速運転が可能な小型、軽量で持ち運びや
すい、消費電力の少ない、低騒音で低振動で信頼性の高
い除湿機を得ることを目的とする。 【解決手段】 冷凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器
を同一本体内に収納し、交流電圧を直流電圧に変換する
コンバータ回路と、前記コンバータ回路にて直流に変換
された電圧を使用して任意の電圧、周波数、位相の交流
電圧に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路
で生成される電圧、周波数、位相の大きさを制御する制
御回路と、前記制御回路で制御され、前記インバータ回
路が出力する電圧、周波数、位相にて駆動される直流ブ
ラシレスモータを搭載した圧縮機と、を本体内に備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸発器と凝縮器が同
一本体内に収納され持ち運び可能な除湿機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図19は、特開2000―234761
号公報で示される従来の除湿機の側断面図であり、図に
おいて、1は吸い込み口2の下流側の風路3に設けられ
た蒸発器であり、その下流には凝縮器4が設けられ更に
その下流には送風ダクト5、送風機6、吹き出しタダク
ト7を介して風向可変ベーン9を有する吹き出し口8が
設けられている。また、蒸発器1のドレン口10の下方
には、タンク11が設置されている。一方、蒸発器1と
凝縮器4は、底板12の上に取り付けられた誘導電動機
を搭載した圧縮機13に冷媒配管にて連結され、冷媒回
路を構成している。
【0003】次に動作について説明する。圧縮機13が
運転を開始すると、高温高圧の冷媒ガスが凝縮器4に流
れ込み、凝縮器4は高温に保たれる。また一方、送風機
6により吸い込み口2より吸い込まれた空気14により
凝縮器4の冷媒ガスは冷却され凝縮し、高温高圧の気液
混合状態となり、凝縮器4より流出し、更に毛細管(図
示せず)を通ることにより低温低圧の冷媒液となり蒸発
器1に流入する。蒸発器1の冷媒液は吸い込まれた空気
14により加熱されることにより蒸発し低圧の冷媒ガス
となり圧縮機13に吸入される。
【0004】その時、吸い込み空気14は蒸発器9で冷
却されることにより、空気温度が低下し飽和水蒸気より
多く含まれていた水分が結露し、この結露した水分はド
レンパン15によって受けられ、ドレン口10を通って
タンク11内に貯められる。このようにして、吸い込み
空気14は蒸発器1を通過することにより冷却されて絶
対湿度が低下する。その後、この絶対湿度の低下した吸
い込み空気14は凝縮器4を通過することにより加熱さ
れ、常温の除湿空気として送風ダクト5を通り、送風機
6により吹き出しダクト7を通り吹き出し口8より放出
される。したがって、設置された室内の温度を低下させ
ることなく除湿を行ったり、排出風を用いて洗濯物の乾
燥を行うことができる。
【0005】図20は特開平10―238840号公報
に示された従来の除湿機の制御装置のブロック図で、1
Aは除湿機の運転をオン・オフするための運転スイッ
チ、3Aは部屋の温度を検出する温度センサ、4Aは部
屋の湿度を検出する湿度センサ、5Aはこれら温度セン
サ3Aと湿度センサ4Aからの信号を室温および湿度の
デ−タに変換する信号変換手段、6Aは運転スイッチ1
Aおよび湿度、室温の状態により圧縮機7Aおよび送風
機8Aの運転を制御する運転制御手段である。
【0006】9Aは部屋の湿度を表示する湿度表示手
段、11Aは高湿度判定手段、12Aは高湿度警告手段
である。高湿度判定手段11Aは湿度センサ4Aで検出
した湿度デ−タとあらかじめ設定された高湿度と考えら
れる所定値とを比較して、湿度センサ4で検出した湿度
デ−タがこの所定値よりも高く、さらに運転スイッチ1
Aがオフ状態で、除湿機の運転がオフになっているとき
に前記高湿度警告手段12Aを動作させる信号を出力す
る。この高湿度判定手段11A、前記信号変換手段5
A、および運転制御手段6Aは、マイクロコンピュ−タ
10Aで構成されている。通常使用者が運転を指示する
と圧縮機7Aと送風機8Aが運転される。また温度セン
サ3A、湿度センサ4Aを用いて自動運転されることも
ある。
【0007】図21は従来の除湿機の電気配線図であ
る。20は交流100Vの商用電源、21は圧縮機の運
転に交流電圧を入り切りするリレー、22はモータに誘
導電動機(IM)を搭載した圧縮機である。誘導電動機
を搭載した圧縮機22の運転はリレー21をON/OF
Fすることによって運転率を調整しながら運転される。
除湿量の調整は圧縮機の運転率を調整したり、送風機6
の回転数を制御することで行っている。
【0008】図22は従来の除湿機に搭載されている圧
縮機のモータステータの構造図である。図において10
1Aはステータの巻き線、102Aは鋼板を積層したス
テータコアである。ステータ巻き線101Aは分布巻き
で巻かれており、ステータコア102Aの隣接しないス
ロット間をわたるように巻かれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の除
湿機では、圧縮機モータが誘導電動機であり、しかもO
N/OFF運転のみしか行えなかった。したがって、除
湿機本体内に圧縮機を可変速で駆動するための駆動装置
を備えていなかった。また、圧縮機モータが二次銅損を
伴う誘導電動機でありモータ効率が悪く消費電力が大き
かった。また、同一除湿能力に対する圧縮機の消費電力
も大きかった。またステータ巻き線が離れたスロット間
をわたるため、巻き線長が長く、巻き線重量も大きくな
り、除湿機の重量が大きくなっていた。また、巻き線長
が長く必要なため一次銅損も大きくなりモータ効率が悪
く同一除湿能力に対する圧縮機の消費電力が大きくなっ
ていた。したがって、除湿機にしめる圧縮機の消費電力
量は大きいため、除湿機全体の消費電力も大きくなって
いた。
【0010】またモータの効率が悪いため、同一出力を
得るためには大きなモータが必要となり圧縮機の重量お
よび容積も大きく必要になっていた。除湿機にしめる圧
縮機の重量、容積比率は大いため、室内を持ち運べ一台
で家屋内のどこでも除湿、洗濯物乾燥が可能としたい除
湿機に従来の誘導電動機を搭載した場合、除湿機が重く
大きくなるため持ち運びに不便であった。
【0011】さらに、モータが誘導電動機のON/OF
F運転であるため、圧縮機の回転数は同期速度近傍の回
転数しか得られない。そのためストロークボリュームを
あげる事でしか、同一圧力条件に対し除湿能力を高める
事はできない。このため最高除湿能力を高めようとスト
ロークボリュームを大きくすればするほど、低除湿運転
時の運転率が下がりON/OFFロスが大きくなり運転
率の低い低除湿運転時の消費電力が大きくなってしま
う。また低除湿運転時、除湿量を小さくするため送風機
の回転数を高除湿運転時より落とした場合、送風機の騒
音は下がるのに対し、圧縮機の騒音は高除湿運転時とほ
ぼ同じであり、除湿量が小さな運転にもかかわらず騒音
の大きな除湿機となっていた。
【0012】さらに従来の除湿機では圧縮機の回転数を
可変速することができなかったため電源の周波数近傍で
しか同期して運転されることがなく、除湿能力を大きく
するためには圧縮機のストロークボリュームを大きくす
る必要があり、重くなっていた。したがって、室内を持
ち運べ一台で家屋内のどこでも除湿、洗濯物乾燥が可能
である除湿機としては持ち運びに不便であった。
【0013】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、可変速運転が可能な小型、軽量で持ち
運びやすい除湿機を得ることを目的とする。また、消費
電力の少ない除湿機を得ることを目的とする。また、低
騒音な除湿機を得ることを目的とする。また、低振動で
信頼性の高い除湿機を得ることを目的とする。また、低
コストな除湿機を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
る除湿機は、冷凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を
同一本体内に収納し、交流電圧を直流電圧に変換するコ
ンバータ回路と、コンバータ回路にて直流に変換された
電圧を使用して任意の電圧、周波数、位相の交流電圧に
変換するインバータ回路と、インバータ回路で生成され
る電圧、周波数、位相の大きさを制御する制御回路と、
制御回路で制御され、インバータ回路が出力する電圧、
周波数、位相にて駆動される直流ブラシレスモータを搭
載した圧縮機と、を本体内に備えたものである。
【0015】本発明の第2の発明に係る除湿機は、イン
バータ回路の電圧生成方式をパルス幅変調方式としたも
のである。
【0016】本発明の第3の発明に係る除湿機は、イン
バータ回路のパルス幅変調の変調周波数を10.7kH
z以上にしたものである。
【0017】本発明の第4の発明に係る除湿機は、イン
バータ回路によって圧縮機を可変速にて駆動して除湿能
力を可変させるようにしたものである。
【0018】本発明の第5の発明に係る除湿機は、冷凍
サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収納
し、直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機と、可変速
度にて駆動される送風機と、モータへ印加する印加電圧
の通電幅を変更するように指示する通電幅切り替え手段
と、通電幅切り替え手段よりの通電幅の情報に基づいて
モータに印加する矩形波状の印加電圧の電圧波形を生成
するインバータ通電波形生成手段と、を本体内に備え、
圧縮機の騒音値が送風機の騒音値よりも大きくならない
ようにモータへ印加する電圧の通電幅を変更するように
したものである。
【0019】本発明の第6の発明に係る除湿機は、圧縮
機に搭載されたモータの回転数を検出する回転数検知手
段と、回転数検知手段により検出された回転数に応じて
モータへ印加する印加電圧の通電幅を変更するように指
示する通電幅切り替え手段と、通電幅切り替え手段より
の通電幅の情報に基づいてモータに印加する矩形波状の
印加電圧の電圧波形を生成するインバータ通電波形生成
手段と、を備え、モータの回転数に応じてモータへ印加
する電圧の通電幅を変更するようにしたものである。
【0020】本発明の第7の発明に係る除湿機は、送風
機の回転数を検知する送風機回転数検知手段と、送風機
回転数検知手段により検出された送風機の回転数に応じ
て圧縮機のモータへ印加する印加電圧の通電幅を変更す
るように指示する通電幅切り替え手段と、通電幅切り替
え手段よりの通電幅の情報に基づいて圧縮機のモータに
印加する矩形波状の印加電圧の電圧波形を生成するイン
バータ通電波形生成手段と、を備え、送風機の回転数に
応じて圧縮機のモータへ印加する電圧の通電幅を変更す
るようにしたものである。
【0021】本発明の第8の発明に係る除湿機は、圧縮
機に搭載されたモータの回転数が所定回転数以上の時は
圧縮機への通電幅を130度より小さい通電角にて通電
し、所定回転数より小さい場合は圧縮機への通電幅を1
30度以上の通電角にて通電するようにしたものであ
る。
【0022】本発明の第9の発明に係る除湿機は、冷凍
サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収納
し、交流電圧を直流電圧に変更するコンバータ回路と、
コンバータ回路にて直流に変換された電圧を使用して任
意の電圧、周波数、位相の交流電圧に変換するインバー
タ回路と、インバータ回路で生成される電圧、周波数、
位相の大きさを制御する制御回路と、制御回路で制御さ
れ、インバータ回路が出力する電圧、周波数、位相にて
駆動される直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機と、
モータの回転数を検出する回転数検知手段と、回転数検
知手段により検出された回転数に応じて前記コンバータ
回路の出力電圧を変更するコンバータ出力電圧変更手段
と、を本体内に備えたものである。
【0023】本発明の第10の発明に係る除湿機は、コ
ンバータの出力電圧を少なくとも二段階以上にしたもの
である。
【0024】本発明の第11の発明に係る除湿機は、冷
凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収
納し、直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機と、モー
タの回転数を検出する回転数検知手段と、回転数検知手
段により検出された回転数に応じて印加する電圧の位相
を変更する位相変更手段と、位相変更手段よりの位相の
情報に基づいてモータに印加する電圧の位相を変更して
印加する電圧波形を生成するインバータ通電波形生成手
段と、を本体内に備え、モータに突極モータを使用し、
モータの回転数が所定回転数以上の時はモータへの通電
位相を所定回転数よりも小さい場合に比べて進み位相で
通電するようにしたものである。
【0025】本発明の第12の発明に係る除湿機は、圧
縮機に搭載される直流ブラシレスモータのステータ巻き
線を集中巻き方式としたものである。
【0026】本発明の第13の発明に係る除湿機は、圧
縮機に搭載される直流ブラシレスモータのロータのマグ
ネットを希土類磁石としたものである。
【0027】本発明の第14の発明に係る除湿機は、可
変速度にて駆動される送風機を備え、圧縮機に搭載され
る直流ブラシレスモータのロータの極数を圧縮機の騒音
値が送風機の騒音値以下となるようにしたものである。
【0028】本発明の第15の発明に係る除湿機は、圧
縮機に搭載される直流ブラシレスモータのロータの極数
を6極以上としたものである。
【0029】本発明の第16の発明に係る除湿機は、圧
縮機のMAX回転数での能力が除湿機に要求される最大
除湿能力を満足する下限のストロークボリュームを選定
するようにしたものである。
【0030】本発明の第17の発明に係る除湿機は、シ
ングルロータリ圧縮機と、圧縮機のトルク変動を予め記
憶しておく圧縮機トルク記憶手段と、を備え、圧縮機ト
ルク記憶手段に記憶されている圧縮機のトルク変動に略
一致するようにモータのトルクを出力するようにしたも
のである。
【0031】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1を表す除湿機の側断面図であり、図におい
て、100は吸い込み口2の下流側の風路3に設けられ
た蒸発器であり、その下流には凝縮器400が設けられ
更にその下流には送風ダクト5、送風機6、吹き出しダ
クト7を介して風向可変ベーン9を有する吹き出し口8
が設けられている。また、蒸発器100の下方に設けら
れているドレン口10の斜め下方には、タンク11が設
置され、ドレン口10とタンク11とはパイプなどで接
続されている。
【0032】一方、蒸発器100と凝縮器400は底板
12の上に取り付けられた直流ブラシレスモータ(DC
BLM)を搭載した圧縮機130に冷媒配管にて連結さ
れ、冷凍サイクルを構成している。23は直流ブラシレ
スモータを搭載した圧縮機130を回転速度を可変に駆
動するための電力変換器である。ここで、凝縮器40
0、蒸発器100、絞り装置、圧縮機130、送風機
6、電力変換器23、タンク11などは除湿器本体20
0内に収納され、持ち運びができるように構成されてい
る。
【0033】次に動作について説明する。DCBLM搭
載圧縮機130が運転を開始すると、圧縮された高温高
圧の冷媒ガスが凝縮器400に流れ込み、凝縮器400
は高温に保たれる。また一方、送風機6の動作により吸
い込み口2から吸い込まれた空気14により凝縮器40
0の冷媒ガスは冷却され凝縮し、高温高圧の気液混合状
態となり、凝縮器400より流出し、更に毛細管や膨張
弁などの絞り装置(図示せず)を通ることにより減圧さ
れて低温低圧の冷媒液となり蒸発器100に流入する。
蒸発器100の冷媒液は吸い込まれた空気14により加
熱されることにより蒸発し低圧の冷媒ガスとなりDCB
LM搭載圧縮機130に吸入される。
【0034】その時、吸い込み空気14は蒸発器100
で冷却されることにより、空気温度が低下し飽和水蒸気
より多く含まれていた水分が結露し、この結露した水分
はドレンパン15によって受けられ、ドレン口10を通
ってタンク11内に貯められる。このようにして、吸い
込み空気14は蒸発器100を通過することにより冷却
されて絶対湿度が低下する。その後、この絶対湿度の低
下した吸い込み空気14は凝縮器400を通過すること
により加熱され、常温の除湿空気として送風ダクト5を
通り、送風機6により吹き出しダクト7を通り吹き出し
口8より放出される。したがって、設置された室内の温
度を低下させることなく除湿を行ったり、排出風を用い
て洗濯物の乾燥を行うことができる。
【0035】図2はこの発明の実施の形態1を表す除湿
機の電気配線図である。20は交流100V(あるいは
200V)の商用電源、23は圧縮機の運転速度を可変
することのできる直流ブラシレスモータ(DCBLM)
駆動用の電力変換器、130はモータに直流ブラシレス
モータを搭載した圧縮機である。
【0036】図3はこの発明の実施形態1を表す除湿機
の直流ブラシレスモータ駆動用電力変換器のブロック図
である。図において、23は電力変換器、30は除湿機
外部に出入りするノイズ等を抑制するフィルタ回路、3
1は商用電源20により入力される交流電圧を直流電圧
に変換するコンバータ回路、32はコンバータ回路31
で得られた直流電圧を任意の電圧、周波数、位相の交流
電圧に変換できるインバータ回路、33はインバータ回
路32、コンバータ回路31および除湿機全体の各部
(たとえば、送風機、ルーバー、スイッチ、表示など)
を制御する制御回路であり専用の電源を備えている。3
4はモータ線電圧から圧縮機モータのロータの位置情報
を出力する位置検知回路である。
【0037】次に動作について説明する。商用電源20
から入った交流電圧はフィルタ回路30を通過した後コ
ンバータ回路31にて直流に変換される。変換された直
流をインバータ回路32で交流電圧に変換し直流ブラシ
レスモータ(DCBLM)を運転する。DCBLMは同
期モータであるため、インバータ回路32の交流位相を
DCBLM搭載の圧縮機130のロータと同期させる必
要があり、そのために位置検知回路34がモータの相電
圧をもとにロータの位置情報を制御回路33に伝達し、
制御回路33はインバータ回路32の交流位相をロータ
位置に同期させるように指示する。
【0038】このように、本発明では、直流ブラシレス
モータを搭載した圧縮機と、この圧縮機を可変速で駆動
する電力変換器(コンバータ回路やインバータ回路な
ど)とを除湿機本体内に収納しているので、小型で軽量
でしかも圧縮機を可変速で駆動することにより除湿能力
を連続的に可変することができるため、除湿能力を任意
に設定できる。
【0039】DCBLMは回転力発生に必要な磁力を永
久磁石より得ているため、一次磁束の一部で二次電流を
発生さ回転力を得る誘導電動機(IM)に比べ損失が無
くモータとしての効率が高い。このように本発明では除
湿機の圧縮機モータを効率の良いDCBLMを用いたこ
とで、除湿機全体の消費電力の大部分を占める圧縮機で
の消費電力が下がり、消費電力の少ない除湿機が得られ
る。
【0040】また、除湿機の圧縮機モータに効率の良い
DCBLMを用いたことで、同一出力であれば従来の誘
導電動機(IM)に比べモータの重量、サイズを小さく
できるため、圧縮機が小型、軽量になり、したがって軽
くて小型で持ち運びに便利な除湿機が得られる。さらに
除湿機の圧縮機モータを効率の良いDCBLMを用いた
ことで、従来と同じ消費電力の除湿機に適用した場合
は、モータ効率のUP分を熱交換器のサイズに振り替え
たり、あるいは効率UP分の電力で送風機を高速で運転
して風量を大きくすることによって、冷媒回路の蒸発
器、凝縮器の重量およびサイズを小さく(蒸発器、凝縮
器を幅方向や高さ方向に小さく)でき、圧縮機の小型、
軽量化に加えて更なる小型、軽量で持ち運びに便利な除
湿機が得られる。
【0041】すなわち、除湿機の幅寸法が従来は図19
のようにA+Cであったものが、本発明では圧縮機13
0の胴径、蒸発器100の幅寸法および凝縮器400の
幅寸法を小さくできるため除湿機全体の幅寸法をA+B
(B<C)にすることが可能になる。したがって、持ち
運びに便利なだけでなく収納する場合も場所を選ばない
除湿機が得られる。
【0042】実施の形態2.図4は本発明の実施形態2
を表す同一ストロークボリューム、同一圧力条件時の出
力および効率の関係を表す図である。図において、横軸
は圧縮機の電気回転数を表し、縦軸は圧縮機の入力電力
と効率を表している。図において、40は本発明の圧縮
機入力電力を表しており、可変速にて連続的に変化して
いる。41は本発明の高除湿運転時、42は本発明の低
除湿運転時のそれぞれの入力電力のポイントを表してい
る。また43、44は周波数が60Hz、50Hz時の
従来の誘導電動機(IM)を搭載した圧縮機の入力電力
を表している。
【0043】また、図4において、53は本発明の電力
変換器効率、54は本発明のモータ効率、55は電力変
換器効率53とモータ効率54を加味した本発明のモー
タ総合効率を表しており、可変速にて連続的に変化して
いる。56、57は周波数が60、50Hz時の従来の
誘導電動機(IM)を搭載した圧縮機の高除湿運転時の
圧縮機入力電力43および低除湿運転時の圧縮機入力電
力44に対応した回転数での圧縮機効率を表している。
また、51、52は高除湿運転時の圧縮機入力電力41
および低除湿運転時の圧縮機入力電力42に対応した回
転数での本発明の高除湿運転条件時、低除湿運転条件時
の圧縮機総合効率のポイントを表している。
【0044】本実施の形態では、実施の形態1で示した
除湿機に加えて、図4の41のポイントで示される高除
湿運転時のように、高除湿運転が要求されると制御回路
33はインバータ回路32もしくはコンバータ回路31
にモータに印加する電圧を上昇させ圧縮機130の回転
数を通常より上げて運転するように指示を出す。また図
4の42のポイントで示される低除湿運転時のように、
低除湿能力要求時は、圧縮機130の回転数を低下させ
るように指示を出す。
【0045】本発明の除湿機では、高除湿能力要求に対
し従来の非可変速の圧縮機を搭載した除湿機に比べて圧
縮機出力を上げ除湿能力を高める事ができる。また、低
除湿運転時はモータの高効率を維持しつつ回転数を低下
させ冷凍サイクルの出力そのものを絞り連続的に圧縮機
を運転するので、ON/OFFによる損失が低減でき
る。しかもモータ効率が良いので、低除湿運転時におい
て必要除湿量を確保しつつ除湿機全体としての損失を低
減させる事ができる。また、連続的に除湿能力を変更で
きるので、要求に応じた除湿量に対応でき、また、除湿
能力あたりの損失の小さな除湿機が得られる。
【0046】また、本発明の除湿機では、圧縮機の回転
数を上げる事で除湿能力を上げることができるので、同
一除湿能力ならストロークボリュームの小さな圧縮機で
良くなり、圧縮機の重量、サイズを小さくでき軽くて小
型で持ち運びに便利な除湿機が得られる。また、圧縮機
の回転数を上げることによって除湿能力を上げることが
できるので、従来の可変速のできない誘導電動機を搭載
した除湿機と同じ除湿能力を得ようとすれば、冷媒回路
の蒸発器、凝縮器の重量およびサイズを小さく(蒸発
器、凝縮器の幅、厚さおよび高さを小さく)でき、軽く
て小型で持ち運びに便利な除湿機が得られる。
【0047】また、低除湿能力側では従来に比べ圧縮機
の回転数を小さくすることができるので、圧縮機の騒音
を低下させることができ、音の静かな除湿機が得られ
る。したがって、モータと圧縮機容器内壁間に騒音振動
の機械的緩和機構を持たないモータを圧縮機容器へ直付
けした構造の小型で軽いロータリー圧縮機を用いた除湿
機に適用した場合に特に騒音低減の効果が高くなる。
【0048】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3を表す圧縮機の騒音および出力を示した図である。図
において、横軸は圧縮機の回転数を表し、縦軸は騒音値
および出力を表している。61、71は高除湿運転時の
本発明の除湿機の最大負荷時の運転ポイントを、62、
72は低除湿運転時の本発明の除湿機の最大負荷時の運
転ポイントを表している。63は除湿機の圧縮機回転数
に対応した送風機のみを運転させた時の送風機の騒音の
オーバーオール値を表している。
【0049】また、64、65、66は本実施の形態の
圧縮機を通電休止区間を含むセンサレスでそれぞれ12
0度、150度、130度の矩形波通電方式で可変速で
連続的に駆動した場合の圧縮機の騒音オーバーオール値
を表している。73は最大負荷時における本発明の除湿
機の回転数に対応した圧縮機出力を表している。また、
74、75、76は圧縮機のDCBLMをそれぞれ12
0度、150度、130度通電方式で駆動した場合の限
界運転範囲(最大出力限界)である。ここで、圧縮機お
よび送風機の騒音は無響室で、除湿機本体から同一距離
でおのおの単体で動作させた時の騒音のオーバーオール
値を表している。
【0050】図より、圧縮機の騒音値は120度通電、
130度通電、150度通電の順に低くなっており、ま
た、送風機の騒音値の方が圧縮機の騒音値よりも圧縮機
の回転数の増加に伴って増加割合が大きくなっている。
たとえば、120度通電の場合は、圧縮機回転数の小さ
い低除湿運転条件では圧縮機騒音の方が送風機騒音より
も大きいが、圧縮機回転数の大きい高除湿運転条件では
送風機騒音の方が圧縮機騒音よりも大きくなっている。
【0051】また、最大運転出力(最大運転限界)につ
いても、120度通電、130度通電、150度通電の
順に低くなり回転数の上昇とともに最大出力は低下して
いる。また、圧縮機の最大運転範囲73は、回転数の増
加につれて大きくなっている。たとえば、130度通電
の場合は、回転数の小さい低除湿運転条件では最大出力
の方が圧縮機の最大運転範囲よりも大きく運転範囲に余
裕があるが、回転数の大きい高除湿運転条件では圧縮機
の最大運転範囲の方が最大出力よりも大きくなってお
り、運転できない領域が存在することを表している。
【0052】本実施の形態では、実施の形態1で説明し
た除湿機において、図5の61、71で示されるポイン
トすなわち圧縮機の回転数が高い高除湿運転条件ではD
CBLMへ120度通電方式にして、62、72で示さ
れるポイントすなわち圧縮機の回転数の低い低除湿運転
条件では150度通電とすることによって、騒音値は低
く抑えつつ運転限界を広くすることが可能としている。
【0053】すなわち、送風機騒音が低く要求される負
荷も小さい低除湿運転条件では、送風機騒音に比べ圧縮
機騒音が低くなるのは130度通電以上の通電幅で運転
する場合であることがわかる。したがって、送風機騒音
に比べ圧縮機騒音が低くなる通電幅である130度通電
以上で運転すれば、除湿機全体の騒音を下げる事もでき
る。ただし、通電幅を大きくすればするほど圧縮機の騒
音値が下がるので、本実施の形態では130度通電より
も150度通電にするようにしている。
【0054】また、圧縮機に高出力が求められる高除湿
運転領域では、運転限界を満足する125度通電以下の
通電幅とすれば、圧縮機の騒音値も送風機の騒音値より
も低くすることができるので、除湿機としての騒音値を
小さくでき、しかも運転範囲を大きくすることができ
る。したがって、本実施の形態では、130度以下(正
確にいうと125度以下)である120度にするように
している。
【0055】図6は本実施の形態の制御回路の構成を表
すブロック図である。図において、34は位置検出回
路、33は制御回路、32はインバータ回路、130は
圧縮機である。制御回路33は、回転数検知手段33
1、通電幅切り替え手段332、インバータ通電波形生
成手段333により構成されている。
【0056】位置検知回路34により検知されたロータ
の位置信号に基づいて回転数検知手段331は圧縮機1
30のモータの回転数を検出する。通電幅切り替え手段
332は、回転数検知手段331により検出された回転
数が所定の回転数以上かどうかを判断し、所定の回転数
以上であれば通電幅を変更するようにインバータ通電波
形生成手段32に指示する。インバータ通電波形生成手
段32では、指示された通電幅にてインバータを駆動す
るための通電波形を生成する。インバータ回路32は通
電波形生成手段333にて生成された通電幅の通電波形
にてDCBLMを搭載した圧縮機130を駆動する。
【0057】本実施の形態の通電幅切り替え手段332
内の切り替え判断の様子を図7にて説明する。図7は、
通電幅切り替え手段の通電幅切り替えの様子を説明する
フローチャート図である。図において、ST1は回転数
検知手段331にて検知された回転数が所定の回転数以
上かどうかを判断する回転数判断ステップ、ST2はス
テップST1にて判断された回転数が所定値(たとえば
50rps)以上であれば、通電幅を第1の所定値(た
とえば125度以下である120度)に変更し、ST3
では回転数が第2の所定値(たとえば130度以上であ
る150度)に変更するようにインバータ通電波形生成
手段333に指示を出す。
【0058】本実施の形態では、圧縮機モータの回転数
ごとの通電幅と騒音の関係を予め把握して、送風機の騒
音よりも圧縮機の騒音の方が小さくなるように圧縮機の
回転数に応じた印加電圧の通電幅にて矩形波状の電圧波
形を印加することによって、耳障りな圧縮機の騒音が目
立たなくなるようにしている。
【0059】しかし、圧縮機の回転数に応じて印加電圧
の通電幅を変更しなくてもよく、送風機の騒音と回転数
の関係より、送風機の回転数に応じて圧縮機モータへ印
加する印加電圧の通電幅を変更するようにしてもよい。
この場合は、送風機の回転数を検出する送風機回転数検
出手段と、送風機の回転数に対応して圧縮機の騒音が送
風機騒音よりも小さくなる印加電圧の通電幅を記憶して
おき、検出した送風機の回転数に応じて圧縮機モータへ
印加する印加電圧の通電幅の情報を指示する通電幅切り
替え手段と、を設ければよい。
【0060】このようにDCBLMの通電角を送風機騒
音に応じて変化させるようにしたので最大除湿能力を落
とす事なく、低回転時に問題となる圧縮機騒音が送風機
騒音よりも突出する事がなくなり、室内で使用される除
湿機の騒音を小さく押さえることができる。圧縮機騒音
を小さく押さえる事で、防音構造が簡略化でき、しかも
防音材料も少なく済むので、サイズを小さくでき、軽く
て小型で持ち運びに便利で低コストの除湿機が得られ
る。したがって、レシプロ圧縮機などのように中吊り構
造でモータと圧縮機容器内壁間に機械的緩和機構を有す
る大形のものよりは、モータと圧縮機容器内壁間に騒音
振動の機械的緩和機構を持たないモータを圧縮機容器へ
直付けした構造の小型で軽いロータリー圧縮機を用いた
除湿機に適用した場合に特に騒音低減の効果が高くな
る。
【0061】実施の形態4.図8は本発明の実施の形態
4を表す除湿機に搭載された圧縮機の回転数とモータ効
率の関係を表す図である。図において、横軸は圧縮機の
回転数を表し、縦軸はモータの効率を表している。83
は圧縮機に搭載されたDCBLMへの通電位相の進み角
が15度の場合のDCBLMのモータ効率曲線を表し、
84は通電位相の進み角が0度の場合のDCBLMのモ
ータ効率曲線を表している。図より、回転数の大きい高
除湿運転時は通電角の進み位相角を15度にし、回転数
の小さい低除湿運転時は通電角の進み位相角を0度にす
れば、常にモータ効率を良い状態で使用することができ
る。ここで、81は本発明の高除湿運転時の圧縮機に搭
載されたDCBLMの運転ポイントを、82は本発明の
低除湿運転時のDCBLMの運転ポイントを表してい
る。
【0062】通常のDCBLMでは電気的にインダクタ
ンス成分があるため高速時は進み位相で通電する方が効
率が大きいので、本発明では、回転数に応じて通電する
進み位相角度を変更するようにしている。たとえば、本
実施の形態では実施の形態1に示した除湿機において図
6の81、82のポイントで示したように高除湿運転時
は高回転領域でモータ効率の良い15度進み位相の通電
を行い、低除湿運転時は低回転領域で効率の良い進み位
相の無い0度通電を行うようにしている。
【0063】このように、運転条件(たとえば回転速
度)に応じて通電位相の進みを調整することによって、
モータの損失を押さえ運転範囲全般にわたって高効率な
除湿機を得る事ができる。従来と同等の効率でよけれ
ば、実施の形態1でも説明したように効率のUP分で圧
縮機および熱交換器を小さくできるので、軽くて小型で
持ち運びに便利な除湿機が得られる。
【0064】また、ロータの回転位置に依存して線間イ
ンダクタンスが変化する場合に発生するリラクタンスト
ルクが大きくなる突極比の大きなDCBLMを使用すれ
ば、リラクタンストルクを利用して制御できるため、リ
ラクタンストルクを利用しない場合に比べて同じ電圧で
あっても回転数のUPが望め、立ちあがり特性が向上す
る。
【0065】すなわち、印加電圧が頭打ちになって回転
数の増加ができない場合であっても、リラクタンストル
クを利用して制御することによって、通電位相を進める
ことができ、電圧が同じであっても回転数を増加させる
ことができるようになる。したがって、積極的にリラク
タンストルクを活用し高速領域側での回転数範囲を広げ
る事ができ、また、運転開始後すばやい除湿能力の立上
り特性が得られ、衣類乾燥時間が短く、乾燥しようとす
る衣類の雑菌繁殖によるいやな匂いのしない除湿機が得
られる。
【0066】実施の形態5.図9は本発明の実施の形態
5を表す除湿機に搭載された圧縮機の回転数と電力変換
器の効率を含んだモータの総合効率を表した図である。
図において、横軸は圧縮機の回転数を表し、縦軸はモー
タの総合効率を表している。図において、93、94は
インバータ入力の直流電圧がそれぞれ240V、120
V時の各電圧条件における効率曲線である。図より、回
転数の大きい高除湿運転時はインバータの直流電圧を2
40Vにし、回転数の小さい低除湿運転時は直流電圧を
120Vにすれば、常にモータ効率を良い状態で使用す
ることができる。
【0067】ここで、91は、本発明の除湿機に搭載さ
れた圧縮機のDCBLMの高除湿運転時の運転ポイント
を表し、92は低除湿運転時のDCBLMの運転ポイン
トを表しており、本発明ではインバータの直流電圧を切
り替えて高除湿運転時も低除湿運転時も効率の良い状態
で使用するようにしている。図においては、2つの曲線
91と92の交差する回転数が40(rps)の場合を
示している。したがって、本実施の形態では、回転数4
0(rps)を境にしてインバータの直流電圧を120
Vあるいは240Vに切り替えるようにすれば良い。
【0068】本実施の形態では実施の形態1に示した除
湿機に加えて、コンバータ回路31を二段階の直流電圧
幅(120Vと240Vの二段階)に切り替えられるよ
うにし、また、インバータ回路32の電圧可変方式をパ
ルス幅変調(PWM)方式としている。PWM方式は、
低コストで制御がしやすいため使用している。図10
は、除湿機のインバータ回路の電力スイッチのON/O
FF状態を表す図である。PWM方式では図10に示さ
れるように、変調用搬送の1周期Tc(キャリア周期)
内での電圧印加の時間比率(ON時間とOFF時間の割
合)を変化させる事でモータへの印加電圧を可変するよ
うにしている。
【0069】図9においてコンバータ回路31の出力電
圧が240Vと高い場合は93で示されるようにDCB
LMの誘起電圧の高い高速領域まで高効率で回転できる
が、低回転領域では必要な電圧を得るためにPWM方式
では通電幅を短くする(ON時間を短くする)必要があ
り、モータの変調用搬送波の周期に連動した電流リップ
ルが大きくなり、モータの鉄損増加およびインバータ回
路32におけるスイッチング損失比率の増大による効率
低下が発生する。
【0070】しかし、94で示したコンバータ回路31
の出力直流電圧が低い120Vの条件では低回転領域で
あってもPWMの通電幅を広くできるので、モータへの
電流リップルを小さくすることができ、鉄損、スイッチ
損、搬送波音共に小さくできる。但し、120Vの条件
では、モータに印加できる電圧の最大値が93の条件
(240V)に比べて小さいので、モータの誘起電圧の
高い高速領域では必要な電圧が印可されないため運転は
できない。
【0071】したがって、本実施の形態では高回転領域
で運転される高除湿運転時は高速運転可能で高効率な直
流電圧の高い(240Vの条件)93の効率曲線上の運
転ポイント91で運転を行う。また低速で運転される低
除湿運転時は低速領域で効率の高くなる直流電圧の低い
(120Vの条件)94の効率曲線上の運転ポイント9
2で運転を行うようにしている。
【0072】ここで、直流電圧を変更する方法について
説明する。図11は本実施の形態のコンバータ回路の一
例を説明する回路図、図12は本実施の形態を表す除湿
機のインバータに入力される直流電圧を切り替える方法
を説明するブロック図である。図11において、30は
フィルタ回路、31はコンバータ回路、32はインバー
タ回路である。611は整流用のダイオードブリッジ、
612は整流方式を切り替えるためのリレー、613、
614は整流された電圧を平滑する電解コンデンサであ
る。図12において、34は位置検知回路、33は制御
回路、335は回転数検知手段、336はコンバータ出
力電圧変更手段、31はコンバータ回路、32はインバ
ータ回路、130はDCBLMを搭載した圧縮機であ
る。
【0073】図11、図12において、位置検知回路3
4が検出したロータの位置情報が制御回路33内の回転
数検知手段335に送られると、回転数検知手段335
は位置情報に基づいて回転数を検出する。コンバータ出
力電圧変更手段336は、検出された回転数に応じてコ
ンバータ回路31より出力される電圧値を切り替える。
【0074】すなわち、コンバータ出力電圧変更手段3
36は、検出された回転数が所定の回転数以上かどうか
を判断して、もしも所定の回転数よりも小さい場合はリ
レー612をOFFにして全波整流回路を構成する。も
しも所定の回転数以上の場合はリレー612をONにし
て倍電圧整流回路を構成するように働く。ここで、コン
バータ回路31への入力電圧がAC100Vの場合、全
波整流回路が構成されると、コンバータの出力電圧は約
120Vとなり、倍電圧整流回路が構成されるとコンバ
ータの出力電圧は約240Vとなる。
【0075】制御回路33は上述のようにして圧縮機の
回転数に応じてコンバータ回路31の出力電圧を変更し
て、インバータ回路32に変更後の電圧を入力する。イ
ンバータ回路32は、入力された電圧によって圧縮機1
30に印加できるMAX電圧が決まり、この印加できる
MAX電圧によって図9で説明したように運転可能な回
転数範囲と総合効率が決まる。
【0076】本実施の形態のコンバータ出力電圧変更手
段336での出力電圧の変更の方法を図13にて説明す
る。図13は本実施の形態を表すコンバータ出力電圧変
更手段の電圧変更の判断フローチャート図である。図に
おいて、ST11は回転数検知手段335により検出さ
れた回転数が所定の回転数かどうかを判断するステッ
プ、ST12は所定回転数以上の場合にリレー612を
ONにして倍電圧整流回路とするように指示を出すステ
ップ、ST13は所定回転数よりも小さい場合にリレー
612をOFFにして全波整流回路とするように指示を
出すステップである。
【0077】したがって、ST11にて圧縮機の回転数
が所定回転数以上かどうかを判断して、所定回転数以上
であればリレー612をONにして倍電圧整流回路を構
成してコンバータ回路31の出力電圧を240Vにして
インバータ回路32に出力する。もし、所定回転数より
も小さければ、リレー612をOFFにして全波整流回
路を構成してコンバータ回路31の出力電圧を120V
にしてインバータ回路32に出力する。
【0078】以上のように、圧縮機モータの回転数が所
定回転数(たとえば40rps)以上かどうかでコンバ
ータ回路31の出力電圧を変更するようにしたので、運
転範囲全域で高効率な除湿機を得ることができる。すな
わち、運転領域に応じてインバータに入力される直流電
圧を条件(回転数など)に応じて変更して、最適な直流
電圧を用いて圧縮機を運転するようにしたので、運転範
囲の全領域にわたって高効率な除湿機を得ることができ
る。
【0079】また、簡単な構成にてコンバータの出力電
圧を二段階に可変するようにしたので、低コストの除湿
機が得られる。さらに、所定回転数以上のときは、コン
バータの出力電圧が高効率となる高電圧側に変更するよ
うにしたので、高効率な除湿機が得られる。また、電流
リップルも低減できるので、高効率であることに加えて
騒音も低減することができる。したがって、従来と同程
度の騒音、効率を得るようにすれば、騒音低下および効
率向上の効果分で圧縮機や熱交換器(蒸発器や凝縮器)
の大きさを小さく、重量も低減できるので、軽くて小型
で持ち運びに便利で高効率でしかも信頼性の高い除湿機
を得ることができる。
【0080】したがって、モータと圧縮機容器内壁間に
騒音振動の機械的緩和機構を持たないモータを圧縮機容
器へ直付けした構造の小型で軽いロータリー圧縮機を用
いた除湿機に適用した場合に特に騒音低減の効果が高く
なる。本実施の形態では直流電圧を二段階に切り替えた
が、直流電圧の可変分解能を上げればさらにその効果は
高まるので、別に二段階でなくともそれ以上でも良い。
【0081】実施の形態6.図14はJIS(C150
2)に定められた騒音のA特性のグラフである。図にお
いて、横軸は周波数を表し、縦軸は騒音値を表してい
る。95は騒音A特性を示す曲線であり、人間の聴覚の
周波数特性を模したもので、低周波領域と高周波領域で
の感度が鈍くなる特性を有している。97は高周波数領
域側で騒音A特性が−3dBとなる周波数を示しており
約10.7kHzを表している。また、96は本実施の
形態を表す除湿機のPWMの変調周波数(キャリア周波
数)を表しており、上記10.7kHz以上の周波数で
ある12kHzを表している。
【0082】騒音A特性の曲線95に見られる様に通常
人間の聴感特性は高低周波域および低周波数域で減衰す
る。図14の97にて示される騒音A特性が−3dBに
なる略10.7kHzのポイントでは、騒音エネルギー
的には聴感的に良く聞こえる領域に対し1/2以下とな
る。本実施の形態では変調用搬送波の周波数を97にて
示される騒音A特性が−3dBになる約10.7kHz
のポイントにて示すポイントより更に高い周波数として
例えば12kHz(96のポイント)としている。この
ように本実施の形態ではPWMの変調用搬送波の周波数
を聴感特性の減衰する周波数で騒音エネルギー的に1/
2以下となる10.7kHz以上として、PWMの変調
用搬送波による騒音への影響が小さくなるようにしてい
る。
【0083】したがって、PWMの変調用搬送波の周波
数を騒音エネルギー的に1/2以下となる10.7kH
z以上として、圧縮機のPWMによる電流リップルに起
因する騒音を聴感の高い送風機や圧縮機の騒音に対し小
さく(目立たなく)したので搬送波音のしない低騒音で
静かな除湿機を得る事ができる。このような低騒音、高
効率の効果をサイズ、重量に振り向けた場合、軽くて小
型で持ち運びに便利な除湿機が得られる。
【0084】ここで、PWM変調用搬送波の周波数を聴
感上まったく聞こえない領域である20kHz以上にす
れば騒音への影響はなくなり良いが、余り周波数を大き
くしすぎるとインバータのスイッチング損失が大きくな
り効率が低下するので、20kHz以下にするのが望ま
しい。したがって、PWMの変調用搬送波の周波数(キ
ャリア周波数)は、インバータのスイッチング損失が小
さく効率低下が少なく騒音への影響の少ない10.7k
Hz以上20kHz以下するのが良く、20kHz以下
の範囲内で大きくすればするほど騒音低減の効果が高く
なる。
【0085】また、モータと圧縮機容器内壁間に騒音振
動の機械的緩和機構を持たないモータを圧縮機容器へ直
付けした構造の小型で軽いロータリー圧縮機を用いた除
湿機に適用した場合に特に騒音低減の効果が高くなる。
【0086】実施の形態7.図15は本発明の実施の形
態7を表す除湿機の圧縮機に搭載されているモータのス
テータ構造図である。図において、101は巻き枠に巻
かれたステータの巻き線、102は鋼板を積層したステ
ータコアである。ステータの巻き線101は一つの巻き
枠に集中的に巻かれている集中巻き構造としている。本
発明ではステータの巻線を集中巻き構造としたので、ス
テータのコイルエンド部分の大きさを従来の誘導電動機
に比べて小さくでき、同一出力であれば巻き線の重量、
抵抗を小さくすることができる。したがって、モータの
重量を軽くする事ができ、また、巻き線抵抗も分布巻き
仕様のステータに比べて小さくできるので、高効率なモ
ータが得られる。よって、高効率で軽量・コンパクトな
除湿機が得られる。
【0087】また、ロータコアの積み厚あたり、ロータ
サイズおよび重量あたりの発生磁力が大きな希土類磁石
をロータに用いると、ステータコアの積み厚も小さくて
済み、さらに同一出力あたりのモータの重量および大き
さを大幅に小さくすることができる。したがって、本発
明のモータを組み込んだ圧縮機を除湿機に使用する事に
よって、使用時に持ち運ぶことを前提としている除湿機
の軽量、小型化がはかれ使い勝手が向上する。あわせて
除湿能力の高い除湿機を得る事ができる。
【0088】実施の形態8.図16は本発明の実施の形
態8を表す同一回転数におけるロータ極数と圧縮機の騒
音および送風機の騒音を表す図である。図において、横
軸はロータの極数を表し、縦軸は騒音値を表している。
111、112、113は同一圧縮機内に4極、6極、
8極のDCBLMをそれぞれ組み込んで同一通電方式の
場合の圧縮機の騒音値を表している。114は本発明の
除湿機に搭載されている送風機の低除湿運転時の騒音値
である。圧縮機および送風機の騒音は無響室で、除湿機
本体から同一距離でおのおの単体で動作させた時の騒音
のオーバーオール値である。
【0089】図に示すように本発明のDCBLMを搭載
した圧縮機ではロータの極数を大きくしていくことによ
って、圧縮機の騒音値が低下し、6極以上にすれば低除
湿運転時の送風機の騒音値114よりも圧縮機の騒音値
が低くなっている。これはモータの磁気吸引力によるト
ルクリップルが低減したためであり、圧縮機の騒音波が
低下するためである。本実施の形態では、送風機の騒音
が小さい状態になる低除湿運転時の送風機の騒音値11
4よりも圧縮機の騒音値を小さくすることで圧縮機の騒
音値を目立たなくすることを目的としており、本実施の
形態ではロータの極数を4極よりも大きくするようにし
ている。したがって、本実施の形態では、ロータの極数
をたとえば6極にして圧縮機の騒音を送風機騒音114
よりも小さくなるようにしているので、耳障りな圧縮機
音が送風機の風音でマスクされ、騒音の静かな、特に低
除湿運転時でも圧縮機音のしない除湿機が得られる。
【0090】本実施の形態では、ロータの極数を6極と
したが、極数を大きくしていけば騒音低減の効果はさら
にあがる。本実施の形態は、モータと圧縮機容器内壁間
に騒音振動の機械的緩和機構を持たないモータを圧縮機
容器へ直付けした構造の小型で軽いロータリー圧縮機を
用いた除湿機に適用した場合に特に騒音低減の効果が高
くなる。また、低騒音の効果を大きさ、重量に振り向け
た場合、軽くて小型で持ち運びに便利な除湿機が得られ
る。
【0091】実施の形態9.図17は本発明の実施の形
態9を表す除湿機の圧縮機の振動および除湿能力を示し
たものである。図において、横軸は圧縮機の回転数を表
し、縦軸左側は配管の振幅を、縦軸右側は除湿能力を表
している。120は本実施の形態の除湿機の配管振動に
よる振幅を表す曲線である。
【0092】また、124、125、126は同一除湿
機用圧縮機のストロークボリュームを4cc、7cc、
8ccと変更した時の圧縮機回転数と除湿機の除湿能力
の関係を示したものである。127は本実施の形態の高
除湿運転時の必要除湿能力を、128は低除湿運転時の
必要除湿能力を表している。129は本実施の形態の除
湿機の限界配管振幅値を表している。ここで、配管振幅
120は、ストロークボリュームが変わってもほとんど
振幅は変化しないので、ストロークボリュームが4c
c、7cc、8ccの場合を1本の曲線で表している。
【0093】121は本実施の形態の除湿機の圧縮機の
ストロークボリュームが4ccの場合で低除湿運転時の
圧縮機回転数と配管振幅を示すポイントを表している。
122は除湿機用圧縮機のストロークボリュームが7c
cとした場合の、ストロークボリュームが4ccの場合
と同じ除湿能力が得られる回転数での低除湿運転時の配
管振幅を示す運転ポイントである。同様に123は除湿
機用圧縮機のストロークボリュームが8ccとした場合
の、ストロークボリュームが4ccの場合と同じ除湿能
力が得られる回転数での低除湿運転時の配管振幅を示す
運転ポイントである。
【0094】図より、同じ回転数であればストロークボ
リュームが大きいほど除湿能力が得られる(図中の12
4<125<126の順にストロークボリュームが大き
くなっており、除湿能力も大きくなっている)が、逆に
配管振幅は120で示されるように回転数が大きくなる
と低下していく傾向があり、また、ストロークボリュー
ムが変化してもほとんど変化しない傾向がある(図中の
121<122<123の順にストロークボリュームが
大きくなっているが、配管振幅は120の1本の曲線で
表しているようにストロークボリュームが変化しても変
わらない)。
【0095】本発明の除湿機では配管振幅を配管限界振
幅129以下に押さえ、かつ除湿能力ができるだけ大き
く得られるように圧縮機のストロークボリュームを選定
している。すなわち、配管振幅が配管限界振幅以下とな
るようなストロークボリュームのうちで、ストロークボ
リュームが可能な限り大きくなるように選定すればよ
い。したがって、本実施の形態では、7cc以下を選定
すれば良い。
【0096】しかしながら、ストロークボリュームが7
ccではMAX回転数(本実施の形態では120rp
s)の時の高除湿運転時の除湿能力が要求値127を超
えてしまい、圧縮機の回転数をMAX回転数まで使用す
る必要がなくなるのでオーバースペックとなる。また、
圧縮機のストロークボリュームを大きくすることはコス
トUPにもなるので、本実施の形態では、配管振幅が限
界振幅以下で、かつ圧縮機の使用可能なMAX回転数で
の除湿能力が高除湿運転時の必要除湿能力を満足するス
トロークボリュームを選定するようにしている。
【0097】すなわち、本実施の形態では、配管振幅が
限界振幅以下となる容量で、かつ、圧縮機のMAX回転
数での能力が除湿機に要求される最大除湿能力を満足す
る下限のストロークボリュームを選定するようにしてい
る。したがって、本実施の形態では、配管振幅が限界振
幅129を満足する7cc以下で、かつMAX回転数時
の除湿能力が高除湿運転時の要求時除湿能力127を満
足する4ccを選定するようにしている。
【0098】そして、低除湿運転時は、要求除湿能力1
28とストロークボリュームが4ccの場合の除湿能力
曲線124が交わる回転数である40rpsで運転すれ
ば良いことになる。また、高除湿運転時は要求除湿能力
127とストロークボリュームが4ccの場合の除湿能
力曲線124が交わる回転数である120rpsで圧縮
機を運転すれば良いことになる。よって、本実施の形態
の配管振幅は、限界振幅値129に対し充分低い位置
(121の位置)になるので、除湿機全体の振動が小さ
くなり配管に亀裂などの起こらない信頼性の高い除湿機
が得られる。
【0099】本実施の形態の除湿機では配管限界振幅以
下を確保できる小容量の圧縮機をインバータを用いて高
速で回転させる事により高除湿運転時の除湿能力を確保
するようにしたので、低除湿運転時の除湿能力を圧縮機
回転数を可変することによって任意に設定でき、また圧
縮機をOFFすることなく連続的に低い除湿能力まで確
保できる。したがって、ON/OFF運転時のように除
湿能力が過大になることがなく適宜な除湿能力が得ら
れ、運転時の消費電力も押さえられる。また、圧縮機の
運転率が高くなるので、冷媒サイクルのON/OFFロ
スの少ない除湿機を得る事ができる。
【0100】また、ストロークボリュームの大きな圧縮
機を低回転数で使う場合(たとえばストロークボリュー
ム8ccの圧縮機を60rpsで使用する場合)に比
べ、本実施の形態では、ストロークボリュームの小さな
圧縮機を高回転数で使う(たとえばストロークボリュー
ム4ccの圧縮機を120rpsで使用する)ため、圧
縮機の回転数を全体的に高くできるので、防振系の共振
による低回転領域での圧縮機の振動を大幅に低減するこ
とができる。
【0101】また、ストロークボリュームを小さく設定
できるので、高除湿運転時の必要除湿能力を確保しつつ
圧縮機の大きさや重量を小さくできるので、軽くて小型
で持ち運びに便利で信頼性の高い除湿機が得られる。ま
た、本実施の形態に示される除湿機は、シリンダー数が
少ないため軽くサイズは小さいが、一回転中のトルクリ
ップルが大きいシングルロータリー圧縮機を用いた場合
に特に効果が大きくなる。
【0102】ここで、20リットル/dayの最大除湿
能力を有する除湿機の場合、従来であれば、ストローク
ボリューム8ccのツインロータリ圧縮機で60rps
で運転し、送風機の風量もMAXの時に最大除湿能力が
得られるように設計していたが、本発明ではストローク
ボリューム4ccのシングルロータリ圧縮機を使用して
インバータにて可変速で110rps(圧縮機の限界回
転数が110rpsの場合)で運転した場合に最大除湿
能力が得られるように設計すれば良い。
【0103】したがって、低除湿運転時でも図17で説
明したとおり配管振動を低減できるため、シングルロー
タリ圧縮機を使用しても振動が大きくなり配管亀裂など
の問題となることが無く信頼性も向上する。また、シン
グルロータリ圧縮機を使用するため、ツインロータリ圧
縮機を使用する場合に比べて小型、軽量で低コストな圧
縮機を使用できるので、除湿機も小型、軽量で低コスト
となる。また、モータにブラシレスモータを使用してい
るので、誘導電動機を使用した場合に比べて効率も良く
なる。また、最大除湿能力が変わる場合はストロークボ
リュームの比率を除湿能力の比率に変更すればよく、た
とえば、最大除湿能力が24リットル/dayの場合は
ストロークボリュームを4.8ccにして同様に運転す
ればよい。
【0104】実施の形態10.図18は本発明の実施の
形態10を表す除湿機用圧縮機のモータのロータ1回転
中の機械トルク変動およびモータへの印加電圧を示した
図である。図において、横軸は機械回転角を表し、縦軸
左側は機械トルクを、縦軸右側はモータへの印加電圧を
表している。131は圧縮機の機械トルクの変動曲線
を、132はモータへの印加電圧を表している。
【0105】本実施の形態の除湿機では、圧縮機として
トルク変動の大きなシングルロータリー圧縮機を使用し
ている。本実施の形態の除湿機では、圧縮機の一回転中
のトルク変動131に同期して、132に示したように
1回転中で電気角60度毎にトルク変動に合わせてモー
タへ電圧を印加するようにしている。ここで、予め測定
などにより得られたトルク変動カーブを圧縮機トルク記
憶手段に記憶しておき、この圧縮機トルク記憶手段より
の圧縮機トルク変動データに応じて各角度ごとの機械ト
ルクに対応したモータトルクが発生する様に印加する電
圧を決めるようにしている。印加する電圧は予めトルク
変動を見込んで目標電圧を設定し、この目標電圧に対し
て一定比率で各角度の電圧を増減させる。
【0106】このように、本実施の形態では、モータの
出力トルクを圧縮機のトルク変動に追従させる事によっ
て1回転中のトルク不一致による加振力を低減すること
ができる(トルク制御という)ので、低振動で信頼性の
高い除湿機を得る事ができ、1回転中のトルク変動の大
きなたとえばロータリ圧縮機(その中でもシングルロー
タリー圧縮機)に対して特に有効である。ここで、この
圧縮機のトルク変動は圧縮機の回転部分の重量(ロータ
重量など)により発生する慣性力が吸収してくれるた
め、従来は回転ムラや振動を抑制するためにロータの重
量を必要以上に大きくしたり、別途はずみ車を設けるな
どして対応していたが、本実施の形態では、上述のトル
ク制御を行っているため回転部分の重量を大きくする必
要がないので、従来に比べて回転部分の重量を小さくで
き、除湿機全体の重量も低減させることもでき、持ち運
びに便利な除湿機を得ることができる。
【0107】本実施の形態では圧縮機を(シングル)ロ
ータリー圧縮機としたが、圧縮機の1回転中にトルク変
動が発生する圧縮機(たとえば、レシプロ、スクロール
など)を搭載した除湿機であれば、効果に大小があるが
全ての除湿機に適用できることは言うまでも無い。
【0108】また、本実施の形態では1回転中の負荷変
動をあらかじめ見込んで印加電圧を印加するようにした
が、通電区間における回転速度の変動を位置検知回路の
位置信号から計測し、その偏差(速度変動分)をなくす
方向に印加する電圧の大きさを変更する(電圧制御とい
う)方法を用いても同様の効果を得ることができる。本
実施の形態1〜実施の形態10で説明した内容は、単独
で実施しても良いが、組み合わせて実施してもよく、そ
の場合は1つの場合にくらべて期待できる効果が向上す
る。
【0109】
【発明の効果】本発明の第1の発明に係る除湿機は、冷
凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収
納し、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ回路
と、コンバータ回路にて直流に変換された電圧を使用し
て任意の電圧、周波数、位相の交流電圧に変換するイン
バータ回路と、インバータ回路で生成される電圧、周波
数、位相の大きさを制御する制御回路と、制御回路で制
御され、インバータ回路が出力する電圧、周波数、位相
にて駆動される直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機
と、を本体内に備えたので、持ち運びができ、しかも圧
縮機を可変速で駆動することにより除湿能力を連続的に
可変することができるため、除湿能力を任意に設定でき
る除湿機が得られる。
【0110】本発明の第2の発明に係る除湿機は、イン
バータ回路の電圧生成方式をパルス幅変調方式としたの
で、低コストで制御のしやすいインバータ回路を備える
ことができ低コストな除湿機が得られる。
【0111】本発明の第3の発明に係る除湿機は、イン
バータ回路のパルス幅変調の変調周波数を10.7kH
z以上にしたので、PWMの変調用搬送波による騒音へ
の影響の小さい除湿機を得ることができる。
【0112】本発明の第4の発明に係る除湿機は、イン
バータ回路によって圧縮機を可変速にて駆動して除湿能
力を可変させるようにしたので、ON/OFFによる損
失が低減でき、低除湿運転時において必要除湿量を確保
しつつ除湿機全体としての損失を低減させる事ができ
る。また、連続的に除湿能力を変更できるので、要求に
応じた除湿量に対応でき、除湿能力の設定の自由度の高
い除湿機が得られる。
【0113】本発明の第5の発明に係る除湿機は、冷凍
サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収納
し、直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機と、可変速
度にて駆動される送風機と、モータへ印加する印加電圧
の通電幅を変更するように指示する通電幅切り替え手段
と、通電幅切り替え手段よりの通電幅の情報に基づいて
モータに印加する矩形波状の印加電圧の電圧波形を生成
するインバータ通電波形生成手段と、を本体内に備え、
圧縮機の騒音値が送風機の騒音値よりも大きくならない
ようにモータへ印加する電圧の通電幅を変更するように
したので、耳障りな圧縮機の騒音が目立たなくなり、低
騒音な除湿機が得られる。
【0114】本発明の第6の発明に係る除湿機は、圧縮
機に搭載されたモータの回転数を検出する回転数検知手
段と、回転数検知手段により検出された回転数に応じて
モータへ印加する印加電圧の通電幅を変更するように指
示する通電幅切り替え手段と、通電幅切り替え手段より
の通電幅の情報に基づいてモータに印加する矩形波状の
印加電圧の電圧波形を生成するインバータ通電波形生成
手段と、を備え、モータの回転数に応じてモータへ印加
する電圧の通電幅を変更するようにしたので、最大除湿
能力を落とす事なく、低回転時に問題となる圧縮機騒音
が送風機騒音よりも突出する事がなくなり、室内で使用
される除湿機の騒音を小さく押さえることのできる除湿
機を得ることができる。
【0115】本発明の第7の発明に係る除湿機は、送風
機の回転数を検知する送風機回転数検知手段と、送風機
回転数検知手段により検出された送風機の回転数に応じ
て圧縮機のモータへ印加する印加電圧の通電幅を変更す
るように指示する通電幅切り替え手段と、通電幅切り替
え手段よりの通電幅の情報に基づいて圧縮機のモータに
印加する矩形波状の印加電圧の電圧波形を生成するイン
バータ通電波形生成手段と、を備え、送風機の回転数に
応じて圧縮機のモータへ印加する電圧の通電幅を変更す
るようにしたので、最大除湿能力を落とす事なく、低回
転時に問題となる圧縮機騒音が送風機騒音よりも突出す
る事がなくなり、室内で使用される除湿機の騒音を小さ
く押さえることのできる除湿機を得ることができる。
【0116】本発明の第8の発明に係る除湿機は、圧縮
機に搭載されたモータの回転数が所定回転数以上の時は
圧縮機への通電幅を130度より小さい通電角にて通電
し、所定回転数より小さい場合は圧縮機への通電幅を1
30度以上の通電角にて通電するようにしたので、騒音
値は低く抑えつつ運転限界を広くすることのできる除湿
機を得ることができる。
【0117】本発明の第9の発明に係る除湿機は、冷凍
サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収納
し、交流電圧を直流電圧に変更するコンバータ回路と、
コンバータ回路にて直流に変換された電圧を使用して任
意の電圧、周波数、位相の交流電圧に変換するインバー
タ回路と、インバータ回路で生成される電圧、周波数、
位相の大きさを制御する制御回路と、制御回路で制御さ
れ、インバータ回路が出力する電圧、周波数、位相にて
駆動される直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機と、
モータの回転数を検出する回転数検知手段と、回転数検
知手段により検出された回転数に応じて前記コンバータ
回路の出力電圧を変更するコンバータ出力電圧変更手段
と、を本体内に備えたので、運転範囲全域で高効率な除
湿機を得ることができる
【0118】本発明の第10の発明に係る除湿機は、コ
ンバータの出力電圧を少なくとも二段階以上にしたの
で、簡単な構成で出力電圧が変更でき、低コストの除湿
機が得られる。
【0119】本発明の第11の発明に係る除湿機は、冷
凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器を同一本体内に収
納し、直流ブラシレスモータを搭載した圧縮機と、モー
タの回転数を検出する回転数検知手段と、回転数検知手
段により検出された回転数に応じて印加する電圧の位相
を変更する位相変更手段と、位相変更手段よりの位相の
情報に基づいてモータに印加する電圧の位相を変更して
印加する電圧波形を生成するインバータ通電波形生成手
段と、を本体内に備え、モータに突極モータを使用し、
モータの回転数が所定回転数以上の時はモータへの通電
位相を所定回転数よりも小さい場合に比べて進み位相で
通電するようにしたので、モータの損失を押さえ運転範
囲全般にわたって高効率な除湿機を得る事ができる。
【0120】本発明の第12の発明に係る除湿機は、圧
縮機に搭載される直流ブラシレスモータのステータ巻き
線を集中巻き方式としたので、ステータのコイルエンド
部分の大きさを従来の誘導電動機に比べて小さくでき、
同一出力であれば巻き線の重量、抵抗を小さくすること
ができ、高効率で軽量・コンパクトな除湿機が得られ
る。
【0121】本発明の第13の発明に係る除湿機は、圧
縮機に搭載される直流ブラシレスモータのロータのマグ
ネットを希土類磁石としたので、ステータコアの積み厚
も小さくて済み、さらに同一出力あたりのモータの重量
および大きさを大幅に小さくすることのできる除湿機を
得ることができる。
【0122】本発明の第14の発明に係る除湿機は、可
変速度にて駆動される送風機を備え、圧縮機に搭載され
る直流ブラシレスモータのロータの極数を圧縮機の騒音
値が送風機の騒音値以下となるようにしたので、圧縮機
の騒音を送風機騒音よりも小さくなるようにでき、耳障
りな圧縮機音が送風機の風音でマスクされ、騒音の静か
な、特に低除湿運転時でも圧縮機音のしない除湿機が得
られる。
【0123】本発明の第15の発明に係る除湿機は、圧
縮機に搭載される直流ブラシレスモータのロータの極数
を6極以上としたので、圧縮機の騒音を送風機騒音より
も小さくなるようにでき、騒音の静かな、特に低除湿運
転時でも圧縮機音のしない除湿機が得られる。
【0124】本発明の第16の発明に係る除湿機は、圧
縮機のMAX回転数での能力が除湿機に要求される最大
除湿能力を満足する下限のストロークボリュームを選定
するようにしたので、高除湿運転時の必要除湿能力を確
保しつつ圧縮機の大きさや重量を小さくでき、しかも除
湿機全体の振動が小さくなり配管に亀裂などの起こらな
い信頼性の高い除湿機が得られる。
【0125】本発明の第17の発明に係る除湿機は、シ
ングルロータリ圧縮機と、圧縮機のトルク変動を予め記
憶しておく圧縮機トルク記憶手段と、を備え、圧縮機ト
ルク記憶手段に記憶されている圧縮機のトルク変動に略
一致するようにモータのトルクを出力するようにしたの
で、低振動で信頼性の高い、除湿機全体の重量の軽い、
持ち運びに便利な除湿機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を表す除湿機の側断面
図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す除湿機の電気配
線図である。
【図3】 本発明の実施形態1を表す除湿機の直流ブラ
シレスモータ駆動用電力変換器のブロック図である。
【図4】 本発明の実施形態2を表す同一ストロークボ
リューム、同一圧力条件時の出力および効率の関係を表
す図である。
【図5】 本発明の実施の形態3を表す圧縮機の騒音お
よび出力を示した図である。
【図6】 本発明の実施の形態3を表す制御回路の構成
を表すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態3を表す通電幅切り替え
手段の通電幅切り替えの様子を説明するフローチャート
図である。
【図8】 本発明の実施の形態4を表す除湿機に搭載さ
れた圧縮機の回転数とモータ効率の関係を表す図であ
る。
【図9】 本発明の実施の形態5を表す除湿機に搭載さ
れた圧縮機の回転数と電力変換器の効率を含んだモータ
の総合効率を表した図である。
【図10】 本発明の実施の形態5を表す除湿機のイン
バータ回路の電力スイッチのON/OFF状態を表す図
である。
【図11】 本発明の実施の形態5のコンバータ回路の
一例を説明する回路図である。
【図12】 本発明の実施の形態5を表す除湿機のイン
バータに入力される直流電圧を切り替える方法を説明す
るブロック図である。
【図13】 本発明の実施の形態5を表すコンバータ出
力電圧変更手段の電圧変更の判断フローチャート図であ
る。
【図14】 本発明の実施の形態6を表すJIS(C1
502)に定められた騒音のA特性のグラフである。
【図15】 本発明の実施の形態7を表す除湿機の圧縮
機に搭載されているモータのステータ構造図である。
【図16】 本発明の実施の形態8を表す同一回転数に
おけるロータ極数と圧縮機の騒音および送風機の騒音を
表す図である。
【図17】 本発明の実施の形態9を表す除湿機の圧縮
機の振動および除湿能力を示したものである。
【図18】 本発明の実施の形態10を表す除湿機用圧
縮機のモータのロータ1回転中の機械トルク変動および
モータへの印加電圧を示した図である。
【図19】 従来の除湿機の側断面図である。
【図20】 従来の除湿機の制御装置のブロック図であ
る。
【図21】 従来の除湿機の電気配線図である。
【図22】 従来の除湿機に搭載されている圧縮機のモ
ータステータの構造図である。
【符号の説明】
1 蒸発器、2 吸い込み口、3 風路、4 凝縮器、
5 送風ダクト、6送風機、7 吹き出しダクト、8
吹き出し口、9 風向可変ベーン、10 ドレン口、1
1 タンク、12 底板、13 誘導電動機を搭載した
圧縮機、14吸い込み空気、15 ドレンパン、20
交流電源、21リレー、22 誘導電動機を搭載した圧
縮機、23 電力変換器、30 フィルタ回路、31
コンバータ回路、32 インバータ回路、33 制御回
路、34 位置検知手段、40 圧縮機入力、41 高
除湿運転時の入力、42 低除湿運転時の入力、436
0Hz入力、44 50Hz入力、53 電力変換器効
率、54 モータ効率、55 機総合効率、61、71
高除湿運転時の最大負荷ポイント、62、72 低除
湿運転時の最大負荷ポイント、63 送風機の騒音、6
4 120度通電時の圧縮機騒音、65 150度通電
時の圧縮機騒音、66 130度通電時の圧縮機騒音、
73 最大負荷時の圧縮機出力、74 120度通電時
の限界運転範囲、75 150度通電時の限界運転範
囲、76 130度通電時の限界運転範囲、81 高除
湿運転時のDCBLMの運転ポイント、82 低除湿運
転時のDCBLMの運転ポイント、83 進み角15度
時のモータ効率、84 進み角0度時のモータ効率、9
1 高除湿運転時のDCBLMの運転ポイント、92
低除湿運転時のDCBLMの運転ポイント、93 イン
バータ入力240V時の効率、93 インバータ入力1
20V時の効率、95 騒音A特性を表す曲線、96
キャリア周波数、97 10.7kHzの周波数、10
0 蒸発器、101 ステータ巻き線、102 ステー
タコア、111 4極のDCBLM、112 6極のD
CBLM、113 8極のDCBLM、114 送風機
の騒音値、120 配管振幅曲線、121 ストローク
ボリューム4cc、122 ストロークボリューム7c
c、123 ストロークボリューム8cc、124 ス
トロークボリューム4cc時の除湿能力、125 スト
ロークボリューム7cc時の除湿能力、126 ストロ
ークボリューム8cc時の除湿能力、129 限界配管
振幅値、130 直流ブラシレスモータを搭載した圧縮
機、131 トルクの変動曲線、132 モータの印加
電圧、200 除湿機本体、331 回転数検知手段、
332 通電幅切り替え手段、333 インバータ通電
波形生成手段、335 回転数検知手段、336 コン
バータ出力電圧変更手段、400凝縮器、611 ダイ
オードブリッジ、612 リレー、613、614 電
解コンデンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂廼辺 和憲 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川口 仁 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 馬場 和彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川口 進 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 前山 英明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 谷 真男 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 風間 修 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3L060 AA03 AA08 DD02 EE04 5H560 AA02 BB04 BB12 DA13 DB13 DB20 EB01 EC07 JJ12 RR10 XA12 XA15

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器
    を同一本体内に収納し、交流電圧を直流電圧に変換する
    コンバータ回路と、前記コンバータ回路にて直流に変換
    された電圧を使用して任意の電圧、周波数、位相の交流
    電圧に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路
    で生成される電圧、周波数、位相の大きさを制御する制
    御回路と、前記制御回路で制御され、前記インバータ回
    路が出力する電圧、周波数、位相にて駆動される直流ブ
    ラシレスモータを搭載した圧縮機と、を前記本体内に備
    えたことを特徴とする除湿機。
  2. 【請求項2】 インバータ回路の電圧生成方式をパルス
    幅変調方式としたことを特徴とする請求項1に記載の除
    湿機。
  3. 【請求項3】 インバータ回路のパルス幅変調の変調周
    波数を10.7kHz以上にしたことを特徴とする請求
    項2に記載の除湿機。
  4. 【請求項4】 インバータ回路によって圧縮機を可変速
    にて駆動して除湿能力を可変させるようにしたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のうちの少なくとも1項
    に記載の除湿機。
  5. 【請求項5】 冷凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器
    を同一本体内に収納し、直流ブラシレスモータを搭載し
    た圧縮機と、可変速度にて駆動される送風機と、前記モ
    ータへ印加する印加電圧の通電幅を変更するように指示
    する通電幅切り替え手段と、前記通電幅切り替え手段よ
    りの通電幅の情報に基づいて前記モータに印加する矩形
    波状の印加電圧の電圧波形を生成するインバータ通電波
    形生成手段と、を前記本体内に備え、前記圧縮機の騒音
    値が前記送風機の騒音値よりも大きくならないようにモ
    ータへ印加する電圧の通電幅を変更するようにしたこと
    を特徴とする除湿機。
  6. 【請求項6】 圧縮機に搭載されたモータの回転数を検
    出する回転数検知手段と、前記回転数検知手段により検
    出された回転数に応じて前記モータへ印加する印加電圧
    の通電幅を変更するように指示する通電幅切り替え手段
    と、前記通電幅切り替え手段よりの通電幅の情報に基づ
    いて前記モータに印加する矩形波状の印加電圧の電圧波
    形を生成するインバータ通電波形生成手段と、を備え、
    前記モータの回転数に応じて前記モータへ印加する電圧
    の通電幅を変更するようにしたことを特徴とする請求項
    5に記載の除湿機。
  7. 【請求項7】 送風機の回転数を検知する送風機回転数
    検知手段と、前記送風機回転数検知手段により検出され
    た送風機の回転数に応じて圧縮機のモータへ印加する印
    加電圧の通電幅を変更するように指示する通電幅切り替
    え手段と、前記通電幅切り替え手段よりの通電幅の情報
    に基づいて前記圧縮機のモータに印加する矩形波状の印
    加電圧の電圧波形を生成するインバータ通電波形生成手
    段と、を備え、前記送風機の回転数に応じて前記圧縮機
    のモータへ印加する電圧の通電幅を変更するようにした
    ことを特徴とする請求項5に記載の除湿機。
  8. 【請求項8】 圧縮機に搭載されたモータの回転数が所
    定回転数以上の時は圧縮機への通電幅を130度より小
    さい通電角にて通電し、所定回転数より小さい場合は圧
    縮機への通電幅を130度以上の通電角にて通電するよ
    うにしたことを特徴とする請求項5または請求項6に記
    載の除湿機。
  9. 【請求項9】 冷凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発器
    を同一本体内に収納し、交流電圧を直流電圧に変更する
    コンバータ回路と、前記コンバータ回路にて直流に変換
    された電圧を使用して任意の電圧、周波数、位相の交流
    電圧に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路
    で生成される電圧、周波数、位相の大きさを制御する制
    御回路と、前記制御回路で制御され、前記インバータ回
    路が出力する電圧、周波数、位相にて駆動される直流ブ
    ラシレスモータを搭載した圧縮機と、前記モータの回転
    数を検出する回転数検知手段と、前記回転数検知手段に
    より検出された回転数に応じて前記コンバータ回路の出
    力電圧を変更するコンバータ出力電圧変更手段と、を前
    記本体内に備えたことを特徴とする除湿機。
  10. 【請求項10】 コンバータの出力電圧を少なくとも二
    段階以上にしたことを特徴とする請求項9に記載の除湿
    機。
  11. 【請求項11】 冷凍サイクルを構成する凝縮器と蒸発
    器を同一本体内に収納し、直流ブラシレスモータを搭載
    した圧縮機と、前記モータの回転数を検出する回転数検
    知手段と、前記回転数検知手段により検出された回転数
    に応じて印加する電圧の位相を変更する位相変更手段
    と、前記位相変更手段よりの位相の情報に基づいて前記
    モータに印加する電圧の位相を変更して印加する電圧波
    形を生成するインバータ通電波形生成手段と、を前記本
    体内に備え、前記モータに突極モータを使用し、前記モ
    ータの回転数が所定回転数以上の時は前記モータへの通
    電位相を所定回転数よりも小さい場合に比べて進み位相
    で通電するようにしたことを特徴とする除湿機。
  12. 【請求項12】 圧縮機に搭載される直流ブラシレスモ
    ータのステータ巻き線を集中巻き方式としたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項11のうちの少なくとも1項
    に記載の除湿機。
  13. 【請求項13】 圧縮機に搭載される直流ブラシレスモ
    ータのロータのマグネットを希土類磁石としたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項12のうちの少なくとも1
    項に記載の除湿機。
  14. 【請求項14】 可変速度にて駆動される送風機を備
    え、圧縮機に搭載される直流ブラシレスモータのロータ
    の極数を前記圧縮機の騒音値が前記送風機の騒音値以下
    となるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項
    13のうちの少なくとも1項に記載の除湿機。
  15. 【請求項15】 圧縮機に搭載される直流ブラシレスモ
    ータのロータの極数を6極以上としたことを特徴とする
    請求項14に記載の除湿機。
  16. 【請求項16】 圧縮機のMAX回転数での能力が除湿
    機に要求される最大除湿能力を満足する下限のストロー
    クボリュームを選定するようにしたことを特徴とする請
    求項1乃至請求項15のうちの少なくとも1項に記載の
    除湿機。
  17. 【請求項17】 シングルロータリ圧縮機と、前記圧縮
    機のトルク変動を予め記憶しておく圧縮機トルク記憶手
    段と、を備え、前記圧縮機トルク記憶手段に記憶されて
    いる前記圧縮機のトルク変動に略一致するように前記モ
    ータのトルクを出力するようにしたことを特徴とする請
    求項1乃至請求項16のうちの少なくとも1項に記載の
    除湿機。
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