JP2002221282A - ソレノイド - Google Patents

ソレノイド

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JP2002221282A
JP2002221282A JP2001018895A JP2001018895A JP2002221282A JP 2002221282 A JP2002221282 A JP 2002221282A JP 2001018895 A JP2001018895 A JP 2001018895A JP 2001018895 A JP2001018895 A JP 2001018895A JP 2002221282 A JP2002221282 A JP 2002221282A
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Japan
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plunger
solenoid
fluid
chamber
rod
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Application number
JP2001018895A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Watanabe
孝樹 渡辺
Takuya Kudo
卓也 工藤
Kunisuke Kamimura
訓右 上村
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答性を維持しつつ耐摩耗性の向上を図った
品質性に優れたソレノイドを提供する。 【解決手段】 センターポスト4に装着溝を形成して、
ここに遮断部としてのシールリング20を設け、ソレノ
イド本体2の外部とプランジャ室Pとの間を遮断してお
り、外部の流体を、プランジャ室Pに直接流れ込むこと
を防止し、ロッド6に形成した貫通孔61に、フィルタ
15を設け、流体溜り室Qへのコンタミ等の侵入を防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、各種油,
空圧機器等の制御に用いられるソレノイドバルブ等に好
適に用いることのできるソレノイドに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のソレノイドとしては、例
えば図7に示すようなものがある。図7は従来技術に係
るソレノイドの概略構成断面図である。
【0003】このソレノイド100は、制御用バルブ、
例えば油圧等を制御するためのスプールバルブの駆動手
段として用いられるもので、流体として油が満たされて
いるハウジング200内にOリング201を介して液密
に取付けられている。即ち、ソレノイド200を構成す
るロッド106の先端に不図示のバルブ等を取付けて、
このバルブ等を油(O)中に浸した状態で駆動させるこ
とで油圧制御等を行うものである。
【0004】このソレノイド100は、内部中空のソレ
ノイド本体101の内部に形成されたプランジャ室Pに
設けられた軸受102に摺動自在に挿入される磁性体製
のプランジャ103と、プランジャ103と対向して同
軸的に設けられた磁性体製のセンターポスト104と、
センターポスト104の反対側に設けられて、プランジ
ャ103の軸方向の動きを規制すると共にプランジャ室
Pを閉塞するキャップ105と、プランジャ103に作
動連結されるロッド106とを備えている。
【0005】このロッド106は、プランジャ103の
中心軸線上に貫通形成された貫通孔103a内に挿入固
定され、センターポスト104側に伸びている。また、
センターポスト104の中心軸線上にも貫通形成された
貫通孔104aを有しており、この貫通孔104a内に
軸受を介してロッド106の先端が外部に突出するよう
に往復移動自在に挿入されている。
【0006】そして、上述したように、このロッド10
6の先端に不図示のバルブ等を連結して、そのバルブ等
をロッド106の動きに応じて作動させる。
【0007】このソレノイド100は、通常の場合、つ
まりソレノイド本体101の非通電時は、外部の油圧等
の流体の圧力が働いていたり、バルブ等内のロッド10
6の戻し用のばねの力により、ロッド106を介してプ
ランジャ103がキャップ105側に移動している。
【0008】そして、ソレノイド本体101の通電時
は、プランジャ103がセンターポスト104に向かっ
て磁気吸引され、それによりプランジャ103に作動連
結されているロッド106が図中左側に移動し、バルブ
等を駆動することになる。
【0009】ここで、プランジャ103が作動する際
に、ソレノイド100が油内に液密に取付けられている
ことから、油が抵抗となって応答性に影響を来す場合が
ある。
【0010】そこで、プランジャ103の応答性に影響
しないように、センターポスト104とプランジャ10
3に、それぞれ軸方向に貫通形成された油孔104b,
103bを設けることによって、油が、ソレノイド10
0の外部(P0)から油孔104bを通って、センター
ポスト104とプランジャ103との間(P1)を介し
て、油孔103bを通って、プランジャ103とキャッ
プ105との間(P2)まで流れるようにしている。
【0011】つまり、この場合、外部の油はプランジャ
103の動きにより、P0→P1、P1→P2と移動す
る(図中矢印参照)。従って、油の抵抗がなくなり、応
答性を向上させることが可能となった。
【0012】また、特開平9−89145号公開公報に
も、応答性に優れた技術について開示されている。この
技術に関して図8を参照して説明する。図8は従来技術
に係るソレノイドの概略構成断面図である。
【0013】図8に示すように、このソレノイドにおい
ては、ロッド206に、外部の流体(油)を直接プラン
ジャ室Pに導くための貫通孔206aを設けている。
【0014】これにより、外部の流体は、ソレノイドの
外部(Q0)から貫通孔206aを通ってプランジャ室
P内(Q1)を介して、プランジャに設けられた油孔を
通って、センターポストとプランジャとの間(Q2)ま
で流れる。
【0015】従って、油の抵抗がなくなり、応答性を向
上させることが可能となった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、応答性の向上を図ることが
できたものの、プランジャが磨耗しやすいなどの耐久性
について課題を残していた。
【0017】すなわち、油中には、バルブ等の摩耗によ
り、多量の汚染物(以下、コンタミと称する)が存在す
る。
【0018】そのため、図7に示す従来技術に係るソレ
ノイドのような流路を形成する場合には、センターポス
ト104とプランジャ103との間(P1)にコンタミ
がたまりやすい。これは、この部分は磁路の一部である
ために、磁化されているからである。
【0019】従って、この部分に溜まったコンタミが、
プランジャ103の摺動部にまで入り込むことによっ
て、プランジャ103の磨耗が進み、これにより制御特
性にも悪影響が生ずることがあった。
【0020】また、図8に示す従来技術に係るソレノイ
ドのように、ロッド自体に流路となる貫通孔を設けるこ
とによって、コンタミがセンターポストとプランジャと
の間(Q2)までは到達しにくくなったものの、プラン
ジャ室に直接導かれた流体に含まれるコンタミが、直接
プランジャの摺動部に噛み込んでしまい磨耗性が低下す
ることがあった。
【0021】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、応答
性を維持しつつ耐摩耗性の向上を図った品質性に優れた
ソレノイドを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、ソレノイド本体に設けられ、通電
により励磁される励磁手段と、ソレノイド本体内部に固
定されたセンターポストと、ソレノイド本体内部に形成
されたプランジャ室内の軸受部に摺動自在に設けられ、
前記励磁手段を励磁させることによって、前記センター
ポストに磁気力により吸引されるプランジャと、前記プ
ランジャ室と略同軸的に、該プランジャ室を介して前記
センターポストとは反対側に設けられた流体溜り室と、
前記プランジャに形成された貫通孔内周に固定されると
共に、その一端が前記センターポストに形成された貫通
孔を介してソレノイド本体外部の流体内に届く位置まで
突出され、かつ、その他端が前記流体溜り室内に届く位
置まで突出されたロッドと、を備えたソレノイドであっ
て、前記ロッドの外周側に、前記プランジャ室とソレノ
イド本体外部とを隔てる遮断部を設けると共に、前記ロ
ッドには、前記ソレノイド本体外部の流体を前記流体溜
り室内に導くための貫通孔を形成し、かつ、該貫通孔に
フィルタを設けることを特徴とする。
【0023】従って、プランジャが動作する場合には、
ロッドに形成された貫通孔を介して外部の流体が流体溜
り室まで導かれるため外部の流体圧力によってプランジ
ャの動作が妨げられることはなく、応答性に優れる。ま
た、遮断部によってソレノイド本体外部からプランジャ
室に流体が侵入することはなく、かつ、流体溜り室まで
導かれた流体中のコンタミ等は、フィルタによって捕ら
えられるため、直接コンタミ等がプランジャ室に侵入す
ることはなく、例え、流体内にコンタミが含まれていた
としても、コンタミがプランジャの摺動部に入り込むこ
とを防止できる。
【0024】また、本発明にあっては、ソレノイド本体
に設けられ、通電により励磁される励磁手段と、ソレノ
イド本体内部に固定されたセンターポストと、ソレノイ
ド本体内部に形成されたプランジャ室内の軸受部に摺動
自在に設けられ、前記励磁手段を励磁させることによっ
て、前記センターポストに磁気力により吸引されるプラ
ンジャと、前記プランジャ室と略同軸的に、該プランジ
ャ室を介して前記センターポストとは反対側に設けられ
た流体溜り室と、前記プランジャに形成された貫通孔内
周に固定されると共に、その一端が前記センターポスト
に形成された貫通孔を介してソレノイド本体外部の流体
内に届く位置まで突出され、かつ、その他端が前記流体
溜り室内に届く位置まで突出されたロッドと、を備えた
ソレノイドであって、前記ロッドの外周側に、前記プラ
ンジャ室とソレノイド本体外部とを隔てる遮断部を設け
ると共に、前記ロッドには、前記ソレノイド本体外部の
流体を前記流体溜り室内に導くための貫通孔を形成し、
かつ、該ロッドの流体溜り室側の端部に、該流体溜り室
と前記貫通孔内部とを隔てる弾性隔壁を設けることを特
徴とする。
【0025】従って、プランジャが動作する場合には、
ロッドに形成された貫通孔を介して外部の流体が流体溜
り室側に導かれて、弾性隔壁が弾性的に変形することで
流体の圧力を吸収するため、外部の流体圧力によってプ
ランジャの動作が妨げられることはないため、応答性に
優れる。また、遮断部によってソレノイド本体外部から
プランジャ室に流体が侵入することはなく、かつ、流体
溜り室まで導かれた流体は、弾性隔壁で塞き止められる
ため、直接コンタミ等がプランジャ室に侵入することは
なく、例え、流体内にコンタミが含まれていたとして
も、コンタミがプランジャの摺動部に入り込むことを防
止できる。
【0026】また、本発明にあっては、ソレノイド本体
に設けられ、通電により励磁される励磁手段と、ソレノ
イド本体内部に固定されたセンターポストと、ソレノイ
ド本体内部に形成されたプランジャ室内の軸受部に摺動
自在に設けられ、前記励磁手段を励磁させることによっ
て、前記センターポストに磁気力により吸引されるプラ
ンジャと、前記プランジャ室と略同軸的に、該プランジ
ャ室を介して前記センターポストとは反対側に設けられ
た流体溜り室と、前記プランジャに形成された貫通孔内
周に固定されるロッドと、を備えたソレノイドであっ
て、前記ロッドの外周側に、前記プランジャ室とソレノ
イド本体外部とを隔てる遮断部を設けると共に、前記流
体溜り室を形成する外壁の少なくとも一部を、該流体溜
り室内の圧力に応じて弾性変形する弾性部材で構成する
ことを特徴とする。
【0027】従って、プランジャが動作する場合には、
流体溜り室内の流体圧力が高まろうとするが、流体溜り
室を形成する外壁の少なくも一部を構成する弾性部材が
弾性的に変形することで流体の圧力を吸収するため、流
体圧力によってプランジャの動作が妨げられることはな
く、応答性に優れる。また、遮断部によって、外部の流
体がプランジャ室に進入することを防止するため、例
え、流体内にコンタミが含まれていたとしても、コンタ
ミがプランジャの摺動部に入り込むことを防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0029】(第1の実施の形態)図1を参照して、本
発明の第1の実施の形態に係るソレノイドについて説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るソレノイ
ドの概略構成断面図である。
【0030】図1において、1はソレノイド全体を示し
ており、このソレノイド1は、例えば制御用バルブ(油
圧等を制御するためのスプールバルブ等)を駆動するた
めに、好適に用いられるものである。
【0031】このように、ソレノイド1を、油圧制御の
ために用いる場合には、流体としての油が満たされるハ
ウジング50内に、このソレノイド1を、Oリング51
を介して液密に取付ける。そして、不図示のスプールバ
ルブ等を、ソレノイド1を構成する部材の一つであるロ
ッド6の先端に取付けて、このスプールバルブ等を油
(O)中に浸した状態で、ソレノイド1によって駆動し
て油圧制御を行う。
【0032】ソレノイド1は、概略、内部中空のソレノ
イド本体2と、ソレノイド本体2の内部に形成されたプ
ランジャ室Pに設けられる磁性体製のプランジャ3と、
プランジャ3と対向して同軸的に設けられた磁性体製の
センターポスト4と、センターポスト4の反対側に設け
られるプランジャ室Pを閉塞するキャップ5と、プラン
ジャ3に作動連結されるロッド6とを備えている。
【0033】ここで、ソレノイド本体2は、両端を開口
するケース8と、ケース8内に収納される中空部を有す
るボビン9に巻付けられた励磁手段としてのコイル10
と、ボビン9を介してコイル10の上下端に設けられる
磁路案内部材となるアッパープレート11,ロアプレー
ト12と、コイル10に通電するためのリード線13等
を備えている。
【0034】アッパープレート11は、センターポスト
4からの磁路をケース8に案内するための環状の部材で
あり、その外周部がケース8の開口端部付近に密接する
ように取付けられている。
【0035】ロアプレート12は、ケース8からの磁路
を、キャップ5に設けられたスリーブ部分を介してプラ
ンジャ3に案内するための環状の部材であり、このロア
プレート12は、ボビン9を介してアッパープレート1
1とは反対側に埋設されている。
【0036】このロアプレート12側のボビン9の端部
付近にはリード線13とコイル10とを電気的に接続す
るための端子等が設けられており、外部の不図示の電源
によってコイル10に通電して励磁させるように構成さ
れている。
【0037】ボビン9の中空部内にはプランジャ3の軸
受となるシリンダ17が設けられており、このシリンダ
17の内周に、プランジャ3が摺動自在に挿入されてい
る。
【0038】また、上述したキャップ5の一端が伸びた
環状部分によって、プランジャ室Pの一部を形成するだ
けでなく、このプランジャ室Pと略同軸的、かつプラン
ジャ室Pを介してセンターポスト4とは反対側に、流体
溜り室Qも形成している。
【0039】なお、この流体溜り室Qの内径は、プラン
ジャ室Pの内径よりも小さくなっている。
【0040】そして、プランジャ3には、その中心軸線
上に貫通孔31が形成されており、この貫通孔31内
に、ロッド6が圧入等により挿入固定されて作動連結さ
れている。
【0041】このロッド6の一端6aはセンターポスト
4側に伸びて、センターポスト4に形成された貫通孔4
1を介してソレノイド本体2外部まで突出しており、外
部の流体内に届く位置まで突出している。
【0042】一方、このロッド6の他端6bは流体溜り
室Q内に届く位置まで突出している。
【0043】そして、ロッド6には、中心軸線上に貫通
孔61が形成されており、この貫通孔61によって、外
部の流体を流体溜り室Q内まで導く流路を形成してい
る。
【0044】また、センターポスト4に装着溝を形成し
て、ここに遮断部としてのシールリング20を設けてい
る。このシールリング20によって、ソレノイド本体2
の外部とプランジャ室Pとの間を遮断しており、外部の
流体を、プランジャ室Pに直接流れ込むことを防止して
いる。
【0045】更に、ロッド6に形成した貫通孔61に、
フィルタ15を設けている。これにより、流体溜り室Q
へのコンタミ等の侵入を防止している。
【0046】従って、流体中にコンタミが含まれていて
も、ロッド6の外周部側からも、ロッド6に設けた貫通
孔61側からもコンタミの侵入を防止でき、コンタミ
が、プランジャ3とセンターポスト4との間や、プラン
ジャ3の摺動面などに入り込むことを防止できるため、
プランジャ3の耐磨耗性を向上させることができ、耐久
性を向上させることができる。
【0047】以上のことから、応答性を維持しつつ、プ
ランジャ3の耐磨耗性を向上させることが可能となる。
【0048】なお、プランジャ3には、プランジャ3の
軸方向両端部の流体の流れを許容する貫通孔32を有し
ている。
【0049】次に、上記のように構成されたソレノイド
1の動作等について説明する。
【0050】このソレノイド1は、通常の場合、つまり
コイル10への非通電時は、外部の制御油の油圧等の流
体の圧力が働いていたり、不図示のバルブ等内に設けら
れたロッド6の戻し用のばねの力により、ロッド6を介
してプランジャ3がキャップ5側に移動している。
【0051】そして、コイル10にリード線13を介し
て通電すると、コイル10による励磁によって、センタ
ーポスト4→アッパープレート11→ケース8→ロアプ
レート12→キャップ5(スリーブ部分)→プランジャ
3→センターポスト4から成る磁路(図中矢印J,ただ
し、図では一部を示したに過ぎず周方向全体に形成され
ることは言うまでもない)により磁気回路が形成され
る。
【0052】これにより、プランジャ3とセンターポス
ト4との間の対向面間に磁力による推力が発生し、プラ
ンジャ3がセンターポスト4の方向に向かって磁気吸引
され、それによりプランジャ3に作動連結されているロ
ッド6も移動することになる。勿論、ロッド6の先端に
取付けられたバルブ等も移動する。
【0053】ここで、プランジャ3が作動する際、ソレ
ノイド1が流体に対して液密に取付けられていることか
ら、流体(通常は油)が抵抗となって応答性に影響を来
すことが考えられるが、本実施の形態の構成では、ロッ
ド6に貫通孔61を形成して流路を確保しているため、
プランジャ3の応答性に影響することがない。
【0054】また、本実施の形態ではプランジャ3に貫
通孔32を設けているため、より一層、応答性に対する
影響はない。
【0055】ここで、センターポスト4に形成した装着
溝に、遮断部としてのシールリング20を設けているた
め、外部の流体がプランジャ室Pに侵入することはな
い。
【0056】また、プランジャ3が駆動される場合に
は、外部の流体はロッド6に設けられた貫通孔61を介
して、外部と流体溜り室Qとを行き来する(図中R0か
らR1)ものの、流体中のコンタミは、フィルタ15に
よって捕らえられるため、プランジャ室Pにコンタミ等
が侵入することなない。
【0057】従って、流体中のコンタミが、プランジャ
3とセンターポスト4との間や、プランジャ3の摺動面
などに入り込むことを防止できるため、プランジャ3の
耐磨耗性を向上させることができ、耐久性を向上させる
ことができる。
【0058】以上のように、応答性を維持しつつ、耐久
性を向上させることが可能となる。これにより、制御バ
ルブとしてソレノイドを利用した場合には、制御特性を
安定かつ向上させることができることになる。
【0059】(第2の実施の形態)図2には、第2の実
施の形態が示されている。上記第1の実施の形態では、
ロッドに設けた貫通孔にフィルタを設ける構成を示した
が、本実施の形態では、フィルタの代わりに弾性隔壁を
設ける構成を示す。
【0060】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0061】図2は本発明の第2の実施の形態に係るソ
レノイドの概略構成断面図である。
【0062】本実施の形態では、図示のように、ロッド
6の流体溜り室Q側の端部に、この流体溜り室Qと貫通
孔61内部との間を隔てる弾性隔壁としてのダイヤフラ
ム16を設ける構成とした。
【0063】このような構成により、プランジャ3が駆
動される場合には、外部の流体はロッド6に設けられた
貫通孔61から流体溜り室Q側に進入して、貫通孔61
内の流体圧力が高くなろうとするが、この圧力により、
ダイヤフラム16が弾性的に変形して、流体圧力を吸収
するため、外部の流体圧力によってプランジャ3の動作
が妨げられることはなく、応答性に優れる。
【0064】また、ダイヤフラム16によって、貫通孔
61から進入した外部の流体が直接流体溜り室Qに侵入
することはないので、この外部の流体中のコンタミ等が
流体溜り室Q及びプランジャ室Pに侵入することを防止
できる。従って、プランジャの磨耗を低減することがで
き、耐久性が向上する。
【0065】以上のように、応答性を維持しつつ、耐久
性を向上させることが可能となる。これにより、制御バ
ルブとしてソレノイドを利用した場合には、制御特性を
安定かつ向上させることができることになる。
【0066】(第3の実施の形態)図3〜図5には、第
3の実施の形態が示されている。上記実施の形態では、
ロッドに貫通孔を設ける構成を示したが、本実施の形態
では、貫通孔を設けない構成とし、更に、流体溜り室を
形成する壁の一部を弾性部材とした構成を示す。
【0067】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0068】図3〜図5は本発明の第3の実施の形態に
係るソレノイドの概略構成断面図である。
【0069】本実施の形態では、図示のように、ロッド
60には貫通孔を設けていないものを用いた。
【0070】従って、貫通孔を設けた場合のように、ロ
ッドの内部から流体が侵入することはない。また、上記
実施の形態と同様に、シールリング20を設けているの
で、ロッド60の外周側から流体が内部に侵入すること
もない。
【0071】以上のことから、流体中に含まれるコンタ
ミ等による、プランジャ3の磨耗を防止することができ
る。
【0072】また、本実施の形態では、キャップ5の一
部を弾性部材としてのダイヤフラム22で構成してい
る。すなわち、流体溜り室Qを形成する外壁の一部を、
弾性変形が可能なダイヤフラム22で構成している。
【0073】このように構成することによって、プラン
ジャ3が駆動する際に、密閉された領域内に流体が存在
することから、流体溜り室Qの内部の流体圧力も高くな
ろうとする。
【0074】この場合に、流体圧力によって、ダイヤフ
ラム22が弾性的に変形して、流体圧力を吸収するた
め、流体圧力によってプランジャ3の動作が妨げられる
ことはなく、応答性に優れる。
【0075】以上のように、応答性を維持しつつ、耐久
性を向上させることが可能となる。これにより、制御バ
ルブとしてソレノイドを利用した場合には、制御特性を
安定かつ向上させることができることになる。
【0076】なお、図4に示すように、ロッド60の流
体溜り室Q側に、ロッド60を支持する軸受7を設ける
構成とすることもできる。
【0077】また、図5に示すように、上記シールリン
グ20の代わりに、ロッド60の軸受21を設け、この
軸受21にシール機能を持たせることもできる。
【0078】(その他の実施の形態)図6は本発明のそ
の他の実施の形態に係るソレノイドを構成するプランジ
ャの模式図((a)は平面図、(b)は断面図)であ
る。
【0079】これまで説明した実施の形態で参照した図
示の例では、プランジャ3に形成する流路を、プランジ
ャ3に設けた貫通孔32で構成する例を説明したが、図
6に示すように、スリット33を設けて、これを流路と
して利用することもできる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、プラン
ジャが移動する際に流体の圧力に影響されないため応答
性に優れ、かつ、流体中に含まれるコンタミ等がプラン
ジャ室に侵入しないため、耐摩耗性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの
概略構成断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るソレノイドの
概略構成断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係るソレノイドの
概略構成断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態(変形例)に係るソ
レノイドの概略構成断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態(変形例)に係るソ
レノイドの概略構成断面図である。
【図6】本発明のその他の実施の形態に係るソレノイド
を構成するプランジャの模式図である。
【図7】従来技術に係るソレノイドの概略構成断面図で
ある。
【図8】従来技術に係るソレノイドの概略構成断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ソレノイド 2 ソレノイド本体 3 プランジャ 31 貫通孔 32 貫通孔 33 スリット 4 センターポスト 41 貫通孔 5 キャップ 6 ロッド 6a (ロッドの)一端 6b (ロッドの)他端 7 軸受 8 ケース 9 ボビン 10 コイル 11 アッパープレート 12 ロアプレート 13 リード線 15 フィルタ 16 ダイヤフラム 17 シリンダ 20 シールリング 21 軸受 22 ダイヤフラム 50 ハウジング 51 Oリング 60 ロッド 61 貫通孔 P プランジャ室 Q 流体溜り室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 訓右 神奈川県藤沢市辻堂新町4丁目3番1号 エヌオーケー株式会社内 Fターム(参考) 3H106 DA23 DB02 DB12 DB22 DB32 EE04 EE30 EE42 GA17 GA19 GA30 KK03 KK04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソレノイド本体に設けられ、通電により励
    磁される励磁手段と、 ソレノイド本体内部に固定されたセンターポストと、 ソレノイド本体内部に形成されたプランジャ室内の軸受
    部に摺動自在に設けられ、前記励磁手段を励磁させるこ
    とによって、前記センターポストに磁気力により吸引さ
    れるプランジャと、 前記プランジャ室と略同軸的に、該プランジャ室を介し
    て前記センターポストとは反対側に設けられた流体溜り
    室と、 前記プランジャに形成された貫通孔内周に固定されると
    共に、その一端が前記センターポストに形成された貫通
    孔を介してソレノイド本体外部の流体内に届く位置まで
    突出され、かつ、その他端が前記流体溜り室内に届く位
    置まで突出されたロッドと、を備えたソレノイドであっ
    て、 前記ロッドの外周側に、前記プランジャ室とソレノイド
    本体外部とを隔てる遮断部を設けると共に、 前記ロッドには、前記ソレノイド本体外部の流体を前記
    流体溜り室内に導くための貫通孔を形成し、かつ、該貫
    通孔にフィルタを設けることを特徴とするソレノイド。
  2. 【請求項2】ソレノイド本体に設けられ、通電により励
    磁される励磁手段と、 ソレノイド本体内部に固定されたセンターポストと、 ソレノイド本体内部に形成されたプランジャ室内の軸受
    部に摺動自在に設けられ、前記励磁手段を励磁させるこ
    とによって、前記センターポストに磁気力により吸引さ
    れるプランジャと、 前記プランジャ室と略同軸的に、該プランジャ室を介し
    て前記センターポストとは反対側に設けられた流体溜り
    室と、 前記プランジャに形成された貫通孔内周に固定されると
    共に、その一端が前記センターポストに形成された貫通
    孔を介してソレノイド本体外部の流体内に届く位置まで
    突出され、かつ、その他端が前記流体溜り室内に届く位
    置まで突出されたロッドと、を備えたソレノイドであっ
    て、 前記ロッドの外周側に、前記プランジャ室とソレノイド
    本体外部とを隔てる遮断部を設けると共に、 前記ロッドには、前記ソレノイド本体外部の流体を前記
    流体溜り室内に導くための貫通孔を形成し、かつ、該ロ
    ッドの流体溜り室側の端部に、該流体溜り室と前記貫通
    孔内部とを隔てる弾性隔壁を設けることを特徴とするソ
    レノイド。
  3. 【請求項3】ソレノイド本体に設けられ、通電により励
    磁される励磁手段と、 ソレノイド本体内部に固定されたセンターポストと、 ソレノイド本体内部に形成されたプランジャ室内の軸受
    部に摺動自在に設けられ、前記励磁手段を励磁させるこ
    とによって、前記センターポストに磁気力により吸引さ
    れるプランジャと、 前記プランジャ室と略同軸的に、該プランジャ室を介し
    て前記センターポストとは反対側に設けられた流体溜り
    室と、 前記プランジャに形成された貫通孔内周に固定されるロ
    ッドと、を備えたソレノイドであって、 前記ロッドの外周側に、前記プランジャ室とソレノイド
    本体外部とを隔てる遮断部を設けると共に、 前記流体溜り室を形成する外壁の少なくとも一部を、該
    流体溜り室内の圧力に応じて弾性変形する弾性部材で構
    成することを特徴とするソレノイド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011052750A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Kawasaki Precision Machinery Ltd 電気機械変換器、及びそれを備える流体制御アセンブリ

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