JP2002220995A - 覆工コンクリート打設用型枠装置及び覆工コンクリート施工方法 - Google Patents

覆工コンクリート打設用型枠装置及び覆工コンクリート施工方法

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JP2002220995A JP2001014737A JP2001014737A JP2002220995A JP 2002220995 A JP2002220995 A JP 2002220995A JP 2001014737 A JP2001014737 A JP 2001014737A JP 2001014737 A JP2001014737 A JP 2001014737A JP 2002220995 A JP2002220995 A JP 2002220995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次覆工コンクリート施工時に、ラップ部を
既設覆工コンクリート壁へ当接する際、既設覆工コンク
リート壁が過度に押圧されるのを未然に防ぐ。 【解決手段】 本発明によれば、ラップ部Wにロードセ
ル12を備え、前記ラップ部Wが前記既設覆工壁8の内
周面に当接する圧力をモニタリングしながらジャッキ4
aを制御して型枠体10を設置する。既設覆工壁8に損
傷を与える前に、自動的にジャッキ4aの動作を停止す
ることで、既設覆工壁8が過度に押圧されるのを未然に
防ぎ、かつ、ラップ部Wと前記覆工壁8の隙間から覆工
コンクリートが漏れない当接条件で型枠体10を配置で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下鉄や下水道な
どのトンネル工事に用いられる、覆工コンクリート打設
用型枠装置及び覆工コンクリート施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル工事では、トンネルを掘削後す
ぐに地山の緩みを抑えるために、吹き付けコンクリート
や、セグメントと呼ばれる鋼製またはコンクリート製の
ブロックでトンネルの内壁面を覆う一次覆工が施され
る。次いで、一次覆工面の補強・防護・表面抵抗の軽減
を目的とするコンクリート壁を形成する二次覆工が施工
される。前記二次覆工でコンクリート壁を形成する方法
としては、従来、型枠装置を用いる工法が知られてい
る。
【0003】前記型枠装置は、トンネル内に装設される
移動式型枠装置であって、トンネルの長手方向へ移動可
能な走行架台と、前記走行架台にジャッキ等の型枠体支
持手段で支持される複数のコンクリート打設用の型枠体
を備える。型枠装置は、覆工箇所に停止した状態で前記
型枠体をジャッキでトンネル内周面の所定位置に配置
し、型枠体とトンネル内周面との間に形成される空間に
覆工コンクリートを打設して、トンネル内周面に覆工壁
を形成する。覆工コンクリート硬化後、型枠装置は脱型
してトンネルの掘削方向に向かって移動し、再び新たな
覆工壁の形成を始める。上述のように、型枠装置が順次
移動され覆工壁の形成を繰り返して、最終的にはトンネ
ル内壁面の全体に覆工コンクリート壁を形成する。
【0004】従来より、前記型枠体は、打設されたコン
クリートが端部から漏れるのを防止するために、既設の
覆工コンクリート壁(以下、既設覆工壁)側の端部で
は、型枠体の一部を既設覆工壁の内周面に重合し当接さ
せる、いわゆるラップ構成を施し、その他の未設側(掘
削側)端部では妻止め構成を施している。
【0005】前記ラップ構成部分(以下、ラップ部)は
様々考案されており、例えば、ラップ部を型枠体とは別
のラップ部材とし、前記部材を既設覆工壁に当接して隙
間を塞いだ状態にしてから型枠体の側面へ固定する方法
や、ラップ部材を鋼製等から硬質ゴム等の弾性材料に変
更し、弾性変形させることでラップ部材と既設覆工壁と
の隙間を塞ぐ方法が提案されている。その他、可塑性を
有するポリウレタン樹脂やフッ素樹脂等の合成樹脂、あ
るいはエアバック等を、ラップ部と既設覆工壁の内周面
との間に挟む方法なども提案されている。具体例として
は、特開平11−101096号公報、特開平11−9
3591号公報が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、二次覆
工コンクリート壁は、トンネルの掘削進行とともに連続
して施工されるために、前記ラップ部が当接する既設覆
工壁は若材齢の場合が多く、十分に硬化した状態に比べ
て比較的変形やひび割れが生じ易い。また一方で、ラッ
プ部の既設覆工壁への当接状態の判断は作業員の目視等
による感覚にたよっている実情がある。そのため、前述
の如くラップ部と既設覆工壁との間に可塑性材を挟む場
合でも、型枠体の位置決めをするジャッキ等の操作を誤
ると、前記可塑材料の可塑限界を超えてラップ部が既設
覆工壁を必要以上に押圧してしまう可能性がある。
【0007】本発明の課題は、覆工コンクリート打設用
型枠装置に、ラップ部が既設の覆工コンクリート壁に当
接する圧力の検知手段を設け、ラップ部が既設覆工コン
クリート壁に過度に押圧されるのを未然に防ぎ、より容
易かつ的確な二次覆工コンクリートの施工を行うことで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、トンネルの内壁面2Aとの
間に、覆工コンクリートの打設空間7を形成する型枠体
10と、前記型枠体を支持し配置位置を決める型枠体支
持手段(ジャッキ4a)と、前記型枠体に設けられ既設の
覆工コンクリート壁8の内周面と重合して当接するラッ
プ部Wと、を有する覆工コンクリート打設用型枠装置で
あって、前記ラップ部が前記既設覆工コンクリート壁の
内周面に当接する圧力を検知する圧力検知手段(ロード
セル12)を備えることを特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明によれば、前記圧力検
知手段として、歪計測器あるいは圧力計等の計測装置を
備え、ラップ部が既設覆工壁の内面に当接する圧力に起
因するラップ部や型枠体あるいは前記型枠体支持手段な
どで生じる歪や圧力変化等を測定する。または、弾性率
が判明している弾性部材と、弾性部材の変形量を検知す
る変位検知手段とを備え、前記弾性部材をラップ部が既
設覆工壁に当接し圧力が懸かると荷重が加わるように配
置して変形量を測定する。すなわち、ラップ部が既設覆
工壁に当接する圧力は、前記測定値から直接求められる
か、あるいは、前記歪や変形等からラップ部に懸かる荷
重を求め、前記荷重とラップ部の当接面積から、ラップ
部と既設覆工壁が当接する圧力を求めることができる。
したがって、前記圧力検知手段の検知結果から前記ラッ
プ部が既設覆工壁に当接する圧力状態を知ることができ
るので、既設覆工壁に損傷を与えず、かつ、ラップ部と
既設覆工壁の隙間から覆工コンクリートが漏れない当接
条件で型枠体を配置することができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の覆
工コンクリート打設用型枠装置であって、前記圧力検知
手段が、歪ゲージを用いた感圧センサ(ロードセル1
2)を備えることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明によれば、請求項1と
同様の効果を奏するとともに、前記圧力検知手段とし
て、歪ゲージを用いた感圧センサを採用し、ラップ部が
既設覆工壁の内面に当接し押圧することで生じる、ラッ
プ部や型枠体等の各所の歪や圧力変化を検知する。ここ
で前記感圧センサは、例えば歪ゲージ箔や、歪ゲージを
内蔵する圧縮型ロードセルであって、これらは既に様々
な形状や測定レンジが実用化されている。したがって、
例えば、ラップ部と既設覆工壁の間や、ラップ部あるい
は型枠体等の応力集中箇所など、ラップ部が既設覆工壁
に当接する力が直接的に伝わる位置に適宜設置可能とな
り、より精度の良い圧力検知手段を構築することができ
る。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の覆工コンクリート打設用型枠装置であって、前記
ラップ部が、既設の覆工コンクリート壁の内周面に当接
する可塑性材14と、前記可塑性材を支持し前記型枠体
に接合されるラップ部材11と、を備えることを特徴と
する。
【0013】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2と同様の効果を奏するとともに、前記ラップ部材
を可塑性材を介して既設覆工壁へ当接する。ここで、前
記可塑性材は、例えば、可塑性を有するポリウレタン樹
脂やフッ素樹脂等の合成樹脂などであって、ラップ部を
当接する際のショックを吸収し、前記圧力検知手段へ急
激な荷重変動が懸かるのを防ぐ。よって、ゼロ点ドリフ
ト等の計測ズレを回避する効果が有り、検知精度の向上
と検知手段のライフサイクルの向上が図れる。また、前
記可塑性材を既設覆工壁の内周面に当接し押圧すると内
周面の形状に対応して変形することで、隙間を効果的に
塞ぐ効果も有る。
【0014】なお、前記ラップ部材を、型枠体の既設覆
工壁側の端面に対して着脱自在あるいは可動式に接合す
る別体としても良い。別体とすることで、型枠体を移動
させることなく、前記可塑性材や前記圧力検知手段のメ
ンテナンス作業を容易にする効果が付加されてより好ま
しい。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1から3い
ずれか一つに記載の覆工コンクリート打設用型枠装置で
あって、前記圧力検知手段からの検知結果に基づいて前
記型枠体支持手段を制御する制御手段(上下限設定器2
1、動力制御器23)と、前記検知結果が所定の値を超
える場合に警報を発する警報手段22と、を備えること
を特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、請求項1か
ら3いずれか一つと同様の効果を奏するとともに、例え
ば、ラップ部を既設覆工壁へ当接する際に、前記圧力検
知手段の検知結果が所定の上限値を超える場合には、ラ
ップ部が既設覆工壁を過度に押圧する前に前記警報手段
により作業員へ警報を出し、また前記制御手段によって
前記型枠体支持手段の動作を停止させることができる。
また、既設覆工壁の硬化状態に応じて、ラップ部を既設
覆工壁に押圧する力を適宜強弱することができる。した
がって、より確実に覆工コンクリートの施工を行うこと
ができる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれか一つに記載の覆工コンクリート打設用型枠装置
を用い、トンネルの内壁面との間に型枠体を介して、覆
工コンクリートを打設する覆工コンクリート施工方法で
あって、前記圧力検知手段の検知結果をモニタリングし
ながら前記型枠体支持手段を制御することを特徴とす
る。
【0018】請求項5記載の発明によれば、請求項1か
ら4のいずれか一つと同様の効果を奏するとともに、前
記ラップ部が前記覆工壁に当接する圧力をモニタリング
しながら施工することで、覆工壁に損傷を与えず、か
つ、ラップ部と前記覆工壁の隙間から覆工コンクリート
が漏れない当接条件で型枠体を配置することができる。
よって、ラップ部が既設覆工壁へ当接される際に過度に
押圧されるのを未然に防ぎ、より容易かつ的確な二次覆
工コンクリートの施工を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態
を、図1〜4を参照して詳細に説明する。
【0020】(第1の実施形態)図1に示すように、第1
の実施形態の覆工コンクリート打設用型枠装置1(以
下、型枠装置1)は、トンネル2内に型枠体10を配置
する移動式型枠装置であって、トンネルの長手方向へ敷
設されたガイドレール5上に移動可能な走行架台3と、
前記走行架台3に装備される型枠体支持手段であり型枠
体10の位置決めをする複数のジャッキ4aと、前記ジ
ャッキ4aに支持され全体としてアーチ状に配置される
複数の型枠体10と、前記ジャッキ4aの伸縮動作等を
制御する制御部C(図4に図示)と、を備える。
【0021】前記ジャッキ4aは、例えば、油圧式ある
いは歯車式等の伸縮シリンダジャッキであって、動力制
御器23(図4に図示)によって動作が制御される。ジ
ャッキ4aは、複数本で一つの型枠体10を支持し、型
枠体10をトンネル内壁面2A方向に移動して位置決め
する。
【0022】前記型枠体10は、鋼製の覆工コンクリー
ト打設用の型枠であって、複数備えられている。型枠体
10は、トンネル内壁面2Aの天井面・側面・下端面に
それぞれ配置され、全体としてアーチ形状を形成してト
ンネル底面を除くトンネル内壁面2Aを覆う。図2に示
すように、型枠体10は、既設覆工壁8側にラップ部W
を備え、掘削方向側の端部は周知の妻止め9を備えて覆
工コンクリートの打設空間7を形成し、図示されない充
填口から流動性のコンクリートが打設される。
【0023】前記ラップ部Wは、図3に示すように、既
設覆工壁8に重合するラップ部材11をベースに、既設
覆工壁8の内周面に当接して隙間をうめる可塑性材14
と、前記可塑性材14を支持する支持板13と、前記支
持板13と前記ラップ部材11の間に配置される圧縮型
ロードセル12とを備える。
【0024】前記ラップ部材11は、断面がほぼL字型
の鋼材であって、既設覆工壁8に重合しトンネル内壁面
2Aの形状に対応した曲面を有する外周部11bと、前
記外周部11bと略直角をなし前記型枠体10と接合す
る接合部11cを有する。そして、前記外周部11bで
圧縮型ロードセル12・支持板13・可塑性材14を支
持し、接合部11cで前記型枠体10の既設覆工壁8側
の端面にスライド機構11aによってトンネル半径方向
にスライド自在に接合される。また、前記ラップ部材1
1は、前記制御手段Cによって遠隔制御可能または手動
操作可能な伸縮式のラップ部材用ジャッキ4bによって
型枠体10に連結され、ラップ部材用ジャッキ4bの伸
縮によってスライドし、型枠体10に対する位置決めと
固定がなされる。
【0025】前記可塑性材14は、前記ラップ部材11
の外周部11bとほぼ同じ大きさの板状材であって、可
塑性を有するポリウレタン樹脂やフッ素樹脂等の合成樹
脂素材からなる。可塑性材14は、ラップ部Wが既設覆
工壁8に当接する際のショックを吸収し前記ロードセル
12を保護するとともに、既設覆工壁8の内周面に当接
し押圧され、内周面の形状に追従して変形することでラ
ップ部Wと既設覆工壁8との隙間を効果的に塞ぐ。ま
た、可塑性材14の型枠体10側端面は、型枠体10の
既設覆工壁8側の端面と覆工コンクリートが漏れないよ
うに接合される。
【0026】前記圧縮型ロードセル12は、内部に歪ケ
ージを内蔵し圧縮方向の荷重を測定する周知の荷重セン
サである。ロードセル12は、トンネル内壁面2A側で
前記支持板13を介して前記可塑性材14を支持し、反
対側をラップ部材11の外周部11bに固定されてい
る。ロードセル12からは、後述する制御部Cに信号線
が接合され、計測値を出力する。
【0027】前記制御部Cは、図4に示すように、前記
ロードセル12から信号線が接続され計測値を表示する
デジタル表示器20と、前記計測値の上下限値等を設定
する上下限設定器21、作業員に警報を発する警報手段
22と、前記ジャッキ4aおよびラップ部材用ジャッキ
4bの伸縮を制御する動力制御器23と、検知結果を統
合的に監視するパーソナルコンピュータ24(以下、パ
ソコン)と、ロードセル12の設置位置でも簡易的に荷
重を見ることができるアナログゲージ25とを備える。
【0028】前記デジタル表示器20は、前記ロードセ
ル12により検知された値を表示する一方、上下限設定
器21・パソコン24・アナログゲージ25にデータを
伝える。前記上下限設定器21は、デジタル表示器20
からの信号に対して、上限値・下限値を予め設定可能な
電気・電子回路、またはソフトウェアに制御されるコン
ピュータ等であって、ロードセル12の検知結果が上下
限値を超える場合は、警報手段22と動力制御器23に
信号を出す。前記パソコン24は、演算装置・各種記憶
媒体・ディスプレイ・ソフトウェア等を備え、前記ロー
ドセル12の検知結果を解析・表示するとともに、動力
制御器23に制御信号を出しジャッキ4aおよびラップ
部材用ジャッキ4bの伸縮を制御できる。また、上下限
設定機能を備えることで、前記上下限設定器21と同様
の機能を有する。前記警報手段22は、回転灯や警報器
などであって適宜組み合わされ、前記上下限設定器21
あるいはパソコン24からの信号を受けて作動し、作業
員に警報を発する。
【0029】次に、動作を説明する。第1の実施形態の
型枠装置1を、トンネル2内に敷設されたガイドレール
5上を移動し所定の位置で停止させる。型枠装置1は、
ジャッキ4aを伸ばし、型枠体10をラップ部Wが既設
覆工壁8に重合し、かつ、打設空間7が所定の厚さを形
成するようにトンネル内壁2Aに所定位置に配置する。
【0030】この時、ロードセル12からの検知結果を
制御部Cで常時モニタリングし、可塑性材14が既設覆
工壁8の内周面に当接する圧力状態に注視する。そし
て、既設覆工壁8に損傷を与えず、かつ、可塑性材14
と前記既設覆工壁8の隙間から覆工コンクリートが漏れ
ない当接条件で、ジャッキ4aの動作を停止させる。ま
たは、前記検知結果が所定の上限値を達した場合には、
自動的に上下限設定器21あるいはパソコン24から信
号が発せられ、警報手段22が作動し作業員に過押圧を
警告し、動力制御器23が前記ジャッキ4aの伸縮動作
を自動停止する。
【0031】なお、型枠体10が、所望する打設空間7
の厚さを形成する所定位置に達しても可塑性材14が当
接されない場合、あるいは、所定の位置に達する前に前
記検知結果が過押圧に至る場合は、ラップ部材用ジャッ
キ4bを制御して、ラップ部材11の接合位置を適切に
調整して対処する。
【0032】上記のようにして、打設空間7が形成され
たならば、覆工コンクリートを打設して養生硬化させ
る。硬化後、ジャッキ4aを縮めて型枠体10を脱型
し、覆工コンクリートの打設を完了する。以上の施工
を、トンネル掘削側に向けて順次、型枠装置1を移動さ
せて繰り返し、最終的にトンネル全長にわたって二次覆
工コンクリート壁を形成する。
【0033】(第2の実施形態)次に、図5を参照して、
第2の実施形態の説明をする。なお、第1の実施形態と
同様の構成要素に対しては、同じ番号の符号を付けて重
複する説明を省略する。
【0034】第2の実施形態は、第1の実施形態と比べ
てラップ部材11と型枠体10の接合方法と、圧力検知
手段が異なる。ラップ部材11の接合部11cには長楕
円のボルト穴11dが形成され、型枠体10にボルト締
結され,ラップ部材11の位置決めは、作業員の手作業
や別途用意されるジャッキ等によって行われる。従っ
て、ジャッキ4aにかかる重量を軽減できるので小規模
の施工に好ましい。
【0035】また、圧力検知手段は、安価な歪ゲージ箔
15を感圧センサとして採用する。歪ゲージ箔15をラ
ップ部材11や型枠体10の応力集中部分に設置し、図
示はされていないが、周囲を樹脂材等で適宜保護して耐
候性高める。前記応力集中部分には、前記可塑性材14
が既設覆工壁8に当接する圧力に応じた応力が懸かって
いる。したがって、事前にラップ部Wに既知の荷重を懸
けて前記応力との相関関係を求める、いわゆるキャリブ
レーションをすることで、歪ゲージ箔15で検出される
応力からラップ部Wが既設覆工壁8に当接する圧力を検
知することができる。以上のことから、より安価に圧力
検知手段を実現可能であるとともに、既存の型枠装置1
へ容易に適用できる効果がある。
【0036】(第3の実施形態)次に、図6を参照して、
第2の実施形態の説明をする。なお、第1の実施形態と
同様の構成要素に対しては、同じ番号の符号を付けて重
複する説明を省略する。
【0037】第3の実施形態において、前記圧力検知手
段は、可塑性材14を支持する支持板13とラップ部材
11との間に、弾性部材16と、変形量を検知する手段
である変位検知手段17を備える。前記前記変位検知手
段17は、例えば、光学式やダイヤルゲージを用いた距
離センサであって、変位量が所定値に達した否かを検知
するだけならばスイッチの類でもよい。前記弾性部材1
6は、ゴムや樹脂材料あるいはバネ材であって、可塑性
材14が塑性変形する荷重条件で弾性変形するように設
定され、可塑性材14が塑性変形しきらないうちに前記
変位検知手段17が作動するようにする。すなわち、ラ
ップ部Wが既設覆工壁8に当接し押圧することで、弾性
部材16が変形し、変形量は前記変位検知手段17によ
って計測される。ここで、弾性部材16の弾性率は既知
であるから、押圧する荷重と変形量の相関から、ラップ
部Wが既設覆工壁8に当接する圧力を検知することがで
きる。
【0038】なお、以上の実施例において、ラップ部材
11の形状を断面ほぼL字型としたが、これに限定する
ものではなく他の形状でも構わない。また、一つの型枠
体10に接合されるラップ部材11の数や、ラップ部材
11の位置決め手段およびその数は、実施条件にあわせ
て適宜変更可能である。同様に、ロードセル12や歪ゲ
ージ箔15等の感圧センサの種類・配置位置・数、また
可塑性材14の形状・数なども適宜変更可能である。
【0039】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、前記型枠
体10をジャッキ4aによって支持して配置する際に、
ロードセル12の検知結果をモニタリングすることで、
既設覆工壁8に損傷を与えることなく、ラップ部Wと前
記既設覆工壁8の隙間から覆工コンクリートが漏れない
当接条件で型枠体10を配置することができる。
【0040】請求項2記載の発明によれば、請求項1と
同様の効果を奏するとともに、前記圧力検知手段として
ロードセル12や歪ゲージ箔15といった歪ゲージを用
いた感圧センサを採用し、ラップ部Wが既設覆工壁8の
内周面に当接する力が直接的に伝わる位置に設置するこ
とで、より精度の良い圧力検知手段を構築することがで
きる。
【0041】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2と同様の効果を奏するとともに、前記ラップ部材
11を可塑性材14を介して既設覆工壁8へ当接する。
前記可塑性材14は、ラップ部Wを既設覆工壁8に当接
する際のショックを吸収し、ロードセル12や歪ゲージ
箔15といった前記圧力検知手段へ急激な荷重変動が懸
かるのを防ぐ。よって、ゼロ点ドリフト等の計測ズレを
回避する効果が有り、検知精度の向上と検知手段のライ
フサイクルの向上を図れる。
【0042】請求項4記載の発明によれば、請求項1か
ら3のいずれか一つと同様の効果を奏するとともに、型
枠体10の設置、または可塑性材14の既設覆工壁8へ
の当接の際に、ラップ部Wが既設覆工壁8を過度に押圧
する前に警報手段22より作業員へ警報を出し、動力制
御器23によってジャッキ4aの動作を停止させること
で、より確実に二次覆工コンクリートの施工を行うこと
ができる。
【0043】請求項5記載の発明によれば、請求項1か
ら4のいずれか一つと同様の効果を奏するとともに、前
記ラップ部Wが前記既設覆工壁8の内周面に当接する圧
力をモニタリングしながら施工することで、既設覆工壁
8に損傷を与えず、かつ、可塑性材14と既設覆工壁8
の隙間から覆工コンクリートが漏れない当接条件で型枠
体10を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態における型枠
装置の構成を示す概略正面図である。
【図2】第1の実施形態における、型枠体の構成を示す
A−A断面図である。
【図3】第1の実施形態における、型枠装置のラップ部
を示す要部断面図である。
【図4】第1の実施形態における、型枠装置の制御部を
示すブロック図である。
【図5】本発明を適用した第2の実施形態における、型
枠装置のラップ部を示す要部断面図である。
【図6】本発明を適用した第3の実施形態における、型
枠装置のラップ部を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 覆工コンクリート打設用型枠装置 2A トンネル内壁 4A ジャッキ 4B ラップ部材用ジャッキ 7 覆工コンクリート打設空間 8 既設覆工コンクリート壁 10 型枠体 11 ラップ部材 12 圧縮型ロードセル 13 支持板 14 可塑性材 15 歪ゲージ箔 16 弾性部材 17 変位検知手段 20 デジタル表示器 21 上下限設定器 22 警報手段 23 動力制御器 24 パーソナルコンピュータ C 制御部 W ラップ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの内壁面との間に覆工コンクリ
    ートの打設空間を形成する型枠体と、 前記型枠体を支持し配置位置を決める型枠体支持手段
    と、 前記型枠体に設けられ、既設の覆工コンクリート壁の内
    周面と重合して当接するラップ部と、を有する覆工コン
    クリート打設用型枠装置であって、 前記ラップ部が前記既設覆工コンクリート壁の内周面に
    当接する圧力を検知する圧力検知手段を備えることを特
    徴とする覆工コンクリート打設用型枠装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の覆工コンクリート打設用
    型枠装置であって、 前記圧力検知手段が、歪ゲージを用いた感圧センサを備
    えることを特徴とする覆工コンクリート打設用型枠装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の覆工コンクリー
    ト打設用型枠装置であって、 前記ラップ部が、既設の覆工コンクリート壁の内周面に
    当接する可塑性材と、前記可塑性材を支持し前記型枠体
    に接合されるラップ部材と、を備えることを特徴とする
    覆工コンクリート打設用型枠装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一つに記載の
    覆工コンクリート打設用型枠装置であって、 前記圧力検知手段からの検知結果に基づいて前記型枠体
    支持手段を制御する制御手段と、前記検知結果が所定の
    値を超える場合に警報を発する警報手段と、を備えるこ
    とを特徴とする覆工コンクリート打設用型枠装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一つに記載の
    覆工コンクリート打設用型枠装置を用い、トンネルの内
    壁面との間に型枠体を介して覆工コンクリートを打設す
    る覆工コンクリート施工方法であって、 前記圧力検知手段の検知結果をモニタリングしながら前
    記型枠体支持手段を制御することを特徴とする覆工コン
    クリート施工方法。
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