JP2002220905A - 手摺装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量的に軽く材料コストも安く付くと共に、
形状的に見た目の意匠性にも優れ、強度的にも撓みの発
生がない手摺装置を提供する。 【解決手段】 所定長さの手摺パイプ２と、この手摺パ
イプ２の両端を構造物に固定する取り付け金具３とから
なり、上記手摺パイプ２がアルミを用いて長円又は楕円
の断面形状に形成され、この手摺パイプ２の内部で断面
形状の端軸方向の対向面に、対向面間に補強プレート４
を挿入するための挿入溝５を設け、この挿入溝５間に挿
入した補強プレート４で、手摺パイプ２の断面端軸方向
の撓み発生を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、手摺装置、更に
詳しくは、建物の窓等の室内側に取り付ける落下防止用
の手摺装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】建物の窓等の開口部分には、落下事故の
発生を防止するため、開口部分の室内側に落下防止用の
手摺装置を取り付けることが行われている。

【０００３】落下防止用の手摺装置は、手摺パイプとこ
の手摺パイプの両端を構造物に固定する取り付け金具と
からなり、従来は手摺パイプに鋼管やステンレスの丸パ
イプ又は角パイプを使用していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な鋼管やステンレスの手摺パイプは、重量が重く材料コ
スト的に高くつくことになる。

【０００５】また、落下を防ぐための手摺装置は、室内
側に取り付けられるため、常に目に付くことになり、こ
のため、形状的に見た目の意匠性も要求されるが、丸パ
イプ又は角パイプを使用した手摺装置では形状的な変化
に乏しいものである。

【０００６】そこで、この発明の課題は、重量的に軽く
材料コストも安く付くと共に、形状的に見た目の意匠性
にも優れ、強度的にも撓みの発生がない手摺装置を提供
することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この発明は、所定長さの手摺パイプと、この
手摺パイプの両端を構造物に固定する取り付け金具とか
らなり、上記手摺パイプがアルミを用いて長円又は楕円
の断面形状に形成され、この手摺パイプの内部で断面形
状の端軸方向の対向面に、対向面間に補強プレートを挿
入するための挿入溝を手摺パイプの長さ方向に沿って設
けた構成を採用したものである。

【０００８】ここで、アルミ製の手摺パイプは軽量で鋼
管やステンレスよりコスト的に安く付くと共に、長円又
は楕円の断面形状は、見た目に優美で意匠性に優れたも
のになる。

【０００９】また、手摺パイプが長尺になる場合、この
手摺パイプの内部で対向する挿入溝間に補強プレートを
挿入すれば、手摺パイプの断面端軸方向への補強となっ
て撓みの発生を防ぐことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。

【００１１】図示のように、手摺装置１は、所定長さの
手摺パイプ２と、この手摺パイプ２の両端を構造物に固
定する取り付け金具３とからなり、上記手摺パイプ２
は、図２のように、アルミを用いて長円又は楕円の断面
形状に形成され、その内周には、断面長軸方向の対向位
置に補強用の突条２ａと、断面端軸方向の対向面に、対
向面間に補強プレート４を挿入するための挿入溝５が、
長さ方向の全長にわたって設けられている。

【００１２】この挿入溝５は、手摺パイプ２の断面端軸
方向の対向面に、それぞれ平行する一対の突条６を並べ
て突設することにより、突条６間で形成したものであ
り、対向する挿入溝５間に挿入する補強プレート４は、
アルミ、合成樹脂、ステンレス、鉄板等材質的に自由で
あり、手摺パイプ２が例えば１６００ｍｍ以上の長尺で
使用される場合に用い、手摺パイプ２の断面端軸方向へ
の補強となって撓みの発生を防ぐことになる。なお、手
摺パイプ２が例えば１６００ｍｍ以下の長さの場合、断
面端軸方向への撓みの発生が少なく、補強プレート４の
使用を省いてもよい。

【００１３】ちなみに、手摺パイプ２の大きさは、アル
ミを用いて、断面長軸方向の外長が４０ｍｍ、断面端軸
方向外長が２０ｍｍ、肉厚が２ｍｍ程度の断面長円形に
形成されている。

【００１４】上記手摺パイプ２の両端を建物に固定する
取り付け金具３は、例えば、アルミ等を用い、ベース部
７の一面側端部に手摺パイプ２の端部が嵌合する長円又
は楕円の筒状部８を突設し、ベース部７に固定用ビス９
の挿通孔１０と、筒状部８に手摺パイプ２を締結するビ
ス１１の挿通孔１２を設けた構造になっている。

【００１５】この発明の手摺装置は、上記のような構成
であり、図３と図４のように、建物Ａにおける窓Ｂの内
側に手摺り取り付け枠Ｃを固定し、この取り付け枠Ｃの
両側対向面の間隔に対応する長さに設定した手摺パイプ
２の両端に取り付け金具３を嵌合し、取り付け金具３を
取り付け枠Ｃの両側対向面にビス１０で固定することに
より、窓Ｂの室内側で窓Ｂの下縁から所定高さ位置に手
摺パイプ２を、断面長軸方向を上下にして配置し、窓Ｂ
の室内側で上下方向の途中を手摺パイプ２が水平に横切
ることにより、窓Ｂからの転落事故の発生を未然に防ぐ
ことになる。

【００１６】上記手摺パイプ２は、長円又は楕円形に形
成されているので、見た目に優美な外観となり、室内側
に取り付ける落下防止用の手摺り１として意匠的に優れ
たものとなる。

【００１７】上記手摺パイプ２を取り付け枠Ｃに固定す
る場合、例えば１６００ｍｍ以上の長さになる場合、手
摺パイプ２の内部で対向する挿入溝５間に補強プレート
４を挿入しておくようにする。

【００１８】上記手摺パイプ２は、アルミを用いて長円
又は楕円の断面形状に形成されているので、長尺の場
合、断面長軸方向に対して断面端軸方向の耐曲がり強度
が低くなるきらいがあり、両端が取り付け金具３で支持
された手摺パイプ２は、例えば１６００ｍｍ以上の長さ
になると、どうしても断面端軸方向に撓みが生じること
になり、このため、手摺パイプ２の内部で対向する挿入
溝５間に補強プレート４を挿入すると、手摺パイプ２の
断面端軸方向の撓み強度が介在した補強プレート４で補
強され、これにより、手摺パイプ２を人が握って荷重が
掛かった場合でも、手摺パイプ２の断面端軸方向への撓
みの発生を防ぐことができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、この発明によると、手摺
パイプをアルミを用いて長円又は楕円の断面形状に形成
したので、室内側に取り付ける落下防止用の手摺りとし
て、手摺パイプの外形が見た目に優美な外観となり、意
匠的に優れたものとなる。

【００２０】また、アルミ製の手摺パイプの採用は、軽
量でコスト的に安く付くという利点がある。

【００２１】更に、手摺パイプの内部で断面形状の端軸
方向の対向面に、対向面間に補強プレートを挿入するた
めの挿入溝を設けたので、挿入溝間に補強プレートを挿
入すると、手摺パイプの断面端軸方向の曲がり強度が介
在した補強プレートで補強され、これにより、手摺パイ
プを人が握って荷重が掛かった場合でも、手摺パイプの
断面端軸方向への撓みの発生を防ぐことができ、アルミ
製手摺パイプの長尺での使用が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の手摺装置を示す斜視図

【図２】この発明の手摺装置の手摺パイプを示す拡大縦
断面図

【図３】この発明の手摺装置の使用状態を示す縦断面図

【図４】この発明の手摺装置の使用状態を示す横断平面
図

【符号の説明】

１ 手摺装置 ２ 手摺パイプ ３ 取り付け金具 ４ 補強プレート ５ 挿入溝 ６ 突条 ７ ベース部 ８ 筒状部 ９ 固定用ビス １０ 挿通孔 １１ ビス １２ 挿通孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定長さの手摺パイプと、この手摺パイ
   プの両端を構造物に固定する取り付け金具とからなり、
   上記手摺パイプがアルミを用いて長円又は楕円の断面形
   状に形成され、この手摺パイプの内部で断面形状の端軸
   方向の対向面に、対向面間に補強プレートを挿入するた
   めの挿入溝を手摺パイプの長さ方向に沿って設けた手摺
   装置。