JP2002220204A - Co除去器 - Google Patents

Co除去器

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JP2002220204A
JP2002220204A JP2001007612A JP2001007612A JP2002220204A JP 2002220204 A JP2002220204 A JP 2002220204A JP 2001007612 A JP2001007612 A JP 2001007612A JP 2001007612 A JP2001007612 A JP 2001007612A JP 2002220204 A JP2002220204 A JP 2002220204A
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catalyst
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JP2001007612A
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Isao Nakagawa
功夫 中川
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Industrial Gases (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】コンパクトな構成で改質ガス中のCO濃度を極
微量に低減できるものを得る。 【解決手段】筒状の容器1の中に、選択酸化用触媒2を
充填して形成した触媒層を配し、この触媒層の中にヒー
トパイプ3を埋設して触媒層内の温度の均一化を図り、
ピーク温度の上昇を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質ガスに含まれ
るCOの濃度を燃料電池本体に供給する燃料ガスの許容
濃度以下に低減するCO除去器に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電装置は、燃料の有する化学
エネルギーを、機械エネルギーや熱エネルギーを経由す
ることなく、直接、電気エネルギーに変換する装置であ
り、高いエネルギー変換効率が実現可能である。よく知
られた燃料電池の形態は、電解質層を挟んで一対の電極
を配置し、一方の電極(アノード電極)に水素を含む燃
料ガスを供給し、もう一方の電極(カソード電極)に酸
素を含む酸化剤ガスを供給するものであり、両極間で起
きる電気化学反応を利用して起電力が得られる。このと
きアノード側では次式(1)の反応が、また、カソード
側では次式(2)の反応が生じ、燃料電池全体では、次
式(3)に表す反応が進行する。
【0003】
【化1】 H2 → 2H+ +2e- (1) (1/2)O2 +2H+ +2e- → H2 O (2) H2 + (1/2)O2 → H2 O (3) 燃料電池は、使用する電解質の種類により分類される
が、そのうち、固体高分子型燃料電池、りん酸型燃料電
池、溶融炭酸塩型燃料電池等では、用いられる電解質の
性質から、二酸化炭素を含んだ酸化剤ガスや炭酸ガスを
使用することができる。したがって、これらの燃料電池
では、通常、空気を酸化剤ガスとして用い、メタノール
や天然ガス等の炭化水素系の原燃料を水蒸気改質して生
成した水素を含むガスを燃料ガスとして用いている。
【0004】このため、この種の燃料電池を用いる燃料
電池発電装置には改質器が備えられており、この改質器
によって原燃料の改質を行い、燃料ガス、すなわち水素
を含有する改質ガスを生成している。改質器は、通常、
容器に粒状の触媒を充填して構成されており、水蒸気改
質のみを行わせる方式の改質器は、一般に多重円筒型
で、反応に必要な熱を供給するためのバーナーと炉体を
中心部に配し、その周囲を囲むように円筒状の触媒充填
層が配して構成されるのが通例である。また、水蒸気改
質と部分酸化改質を併用して行わせる改質器では、外側
から熱を加える必要がないため、触媒充填層を比較的任
意の形状に形成することができる。りん酸型燃料電池発
電装置では、改質ガス中にCOが多量に含まれると電極
触媒が被毒して電池の性能低下を引き起こすので、通
常、改質器を出た改質ガスをCO変成器へと送り、CO
の濃度を1%程度に低減させたのち、燃料電池本体へと
供給している。これに対して、固体高分子型燃料電池発
電装置では、電極の被毒をより効果的に抑制するため
に、COの濃度を 100ppm 程度に抑える必要があり、さ
らに好ましくは 10 ppm 程度に低減することが要求され
ている。このため、CO変成器でCOの濃度を低減させ
たガスを、さらにCO除去器へと送り、改質ガス中に酸
素または酸素を含むガスを導入して、次式(4)のごと
くCOをCO2 へと選択的に酸化させてCOの濃度を低
レベルに抑えたのち、燃料電池本体へ供給する方法が検
討されている。
【0005】
【化2】 CO + (1/2)O2 → CO2 (4) 図5は、固体高分子型燃料電池発電装置のガス系および
冷却水系の基本構成を示すフロー図である。図におい
て、14は改質器、16はCO変成器、17はCO除去
器、18は燃料電池本体である。燃料電池本体18の燃
料極から排出された燃料極オフガスと燃焼空気ブロア1
3によって供給される空気が改質器14のバーナーへ送
られ、燃焼して改質器14が加熱される。水分を含んだ
燃焼ガスは蒸気発生器15へと送られる。原燃料として
の都市ガスは、例えば(株)東ソー製商品名ゼオラム等
の脱硫用触媒が充填された常温の脱硫器11を流れて硫
黄成分が除去されたのち、昇圧ブロア12により昇圧さ
れ、蒸気発生器15より送られた蒸気と混合されたの
ち、水蒸気改質用の貴金属系触媒、あるいはニッケル系
触媒が充填された改質器14へと供給される。改質器1
4で水素濃度の高い改質ガスへと改質されたガスは、銅
・亜鉛系触媒等のCO変成触媒が充填されたCO変成器
16においてCO濃度を低減させた後、CO除去器17
へと送られる。CO除去器17には反応空気ブロア22
によって取り込まれた空気の一部が、改質ガスとともに
供給され、COが酸化されてCO2 へと変換される。こ
のようにしてCO濃度が極微量に低減された改質ガスが
燃料ガスとして燃料電池本体18の燃料極へと供給され
る。燃料電池本体18の空気極には反応空気ブロア22
によって取り込まれた空気の過半が供給され、反応生成
水を含む空気極オフガスは冷却器24を経て回収水タン
ク25へと送られ、反応生成水が回収される。また、蒸
気発生器15で得られた冷却水は冷却器23で冷却され
たのち回収水タンク25へと送られる。26は回収水を
取出す回収水ポンプ、27は回収水を冷却する冷却器で
ある。なお、図中に示した19、20、21は、電池冷
却水循環系を構成する冷却器、純水タンク、ならびに循
環ポンプであり、上記の回収水の一部は水処理装置28
で純化されたのち、この電池冷却水循環系へと戻され
る。また、純水タンク20に貯えられて電池冷却水の一
部は蒸気発生器15へと送られ、燃焼ガスの冷却と改質
用の蒸気発生に用いられている。
【0006】図6は、図5に用いられているCO除去器
17の要部の基本構成例を示す構造図で、(a)は縦断
面図、(b)は横断面図である。図に見られるごとく、
選択酸化用触媒2を充填して形成した触媒層を円筒状の
容器1の内部に配して構成されており、下端から改質ガ
スと選択酸化空気を導入し、上端よりCO濃度が極微量
に低減された改質ガスを取出すよう構成されている。
【0007】CO変成器の後段にCO除去器を組み込
み、改質ガスと選択酸化空気を導入して触媒層に送る
と、改質ガス中のCOが選択酸化空気中の酸素によって
酸化されてCO2 となり、COは除去される。この酸化
反応はCO濃度の高い触媒層の上流側、特に入口部の近
傍において活発に生じるが、この酸化反応は発熱反応で
あるがゆえに、酸化の進行に伴って触媒層の温度、特に
入口部の近傍の温度が上昇する。触媒層の温度が高くな
りすぎると水素の燃焼反応が同時に起こって、温度上昇
がさらに加速されるので、CO除去器の触媒層としての
適正な温度が維持できなくなる。このため、触媒層に導
入される改質ガスの温度が、例えば150 ℃〜200℃の高
温であれば、COの酸化反応熱と水素の燃焼熱とにより
触媒層の温度が急上昇し、触媒層としての適正な温度の
維持ができなくなり、所定のCO除去性能が得られなく
なる。しかるに、CO除去器の前段に配されるCO変成
器から取出される改質ガスの温度は 200℃と高温である
ため、この高温の改質ガスをそのままCO除去器の触媒
層に導入する構成を採ることはできない。したがって、
CO除去器の上流側には、この高温の改質ガスを冷却す
るための熱交換器が、一体に、あるいは別置して組み込
まれるのが通例である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
固体高分子型燃料電池発電装置では、熱交換器を備えた
CO除去器17をCO変成器16の後段に組み込み、冷
却した改質ガスを順次通流させてCO濃度を極微量に抑
えた燃料ガスを得る方法を採っているが、CO除去器が
所定のCO除去性能を発揮するためには、上記のように
触媒層に導入する改質ガスを所定温度に冷却するのみで
は不十分であり、さらに、触媒層の温度が適性温度に保
持される構成とする必要がある。
【0009】すなわち、後述の図3および図4に見られ
るように、CO除去器の触媒層の反応温度が 120℃を下
回ると、COをCO2 へと選択的に酸化させる式(4)
の反応の活性が低下し、残留するCO濃度が増大するの
で、触媒層の温度は120 ℃以上、少なくとも 100℃以上
に保持する必要がある。一方、酸化反応に伴う発熱によ
り触媒層の反応温度が上昇して200 ℃を超えると、副反
応として次式(5)のごとき逆シフト反応が強まり、C
O濃度が増加する。
【0010】
【化3】 CO2 +H2 → CO+H2 O (5) また、反応温度が上昇すると、COあるいはCO2 から
CH4 を生成するメタネーション反応が強まり、この反
応に伴う発熱も加わるので、触媒層の温度が急激に上昇
して特性低下を引き起こす恐れがある。したがって触媒
層の温度は120℃以上、200 ℃以下に保持されるのが望
ましく、少なくとも、100 ℃以上、200℃以下に保持す
る必要がある。このため、従来のCO除去器では、例え
ば、反応器を上流側と下流側の2段に分割し、各反応器
の前段に熱交換器を配してピーク温度の上昇を抑える等
の対策が講じられているが、構造が複雑となり、制御も
困難になるという難点が指摘されている。
【0011】本発明は、上記のごとき現状技術の問題点
を考慮してなされたもので、本発明の目的は、触媒層の
ピーク温度が抑制され、触媒層の各部温度が適性温度に
保持されて、改質ガス中のCO濃度が効果的に極微量へ
と低減されるコンパクトな構成のCO除去器を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、選択酸化用触媒を充填した触
媒層中に改質ガスと酸化剤ガスを導入し、選択酸化反応
により改質ガス中に含まれるCOの濃度を低減して燃料
電池本体に供給する燃料ガスを得るCO除去器におい
て、 (1)選択酸化用触媒を充填した前記触媒層の内部に少
なくとも一本のヒートパイプを装着することとし、 (2)例えば、改質ガスと酸化剤ガスが触媒層中を下端
より上端へと流れる縦型構造とし、上記のヒートパイプ
を中心軸が鉛直方向となるように触媒層の内部に装着す
ることとする。
【0013】(3)また、上記の選択酸化用触媒として
Ru系触媒を用いることとする。さらに、運転に際して、
2 とCOの量論比が少なくとも2以上、したがってO
2 とCOのモル比が少なくとも1以上となるように、触
媒層に導入する改質ガスと酸化剤ガスの流量比を設定す
ることとする。温度の高い部分と低い部分との間にヒー
トパイプを配置すると、ヒートパイプの内部に充填され
た作動流体の流動によって温度の高い部分から低い部分
へと効率的に熱の輸送が行われる。したがって、上記
(1)のごとくCO除去器の触媒層の内部に少なくとも
一本のヒートパイプを装着すれば、温度の均一化が図ら
れ、ピーク温度の上昇が抑えられる。
【0014】特に、上記(2)のごとく、改質ガスと酸
化剤ガスが触媒層中を下端より上端へと流れる縦型構造
とし、ヒートパイプを中心軸が鉛直方向となるように触
媒層の内部に装着すれば、発生熱が大きく、温度が高く
なる改質ガスと酸化剤ガスの入口側の下端近傍と、発生
熱が小さく、相対的に温度が低くなる出口側の上端近傍
との間にヒートパイプが配されることとなるので、ヒー
トパイプ内部の作動流体は、下端部近傍で蒸発し、生じ
た蒸気は高速でヒートパイプ内を上端部近傍へと移動
し、この部分で潜熱を放出して凝縮し、凝縮液となって
重力によって下端部近傍へと戻される。この動作の繰り
返しにより極めて効率的に熱の輸送が行われ、触媒層内
の温度の均一化が行われるので、ピーク温度の上昇が抑
制される。また、本構成は、従来の触媒層内にヒートパ
イプを挿入、配置するのみで目的が達成されるので極め
てコンパクトに構成できる。また、自動的に効率的な熱
の輸送が行われるので制御系の追加も必要としない。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のCO除去器の一
実施例を示す構造図で、(a)は縦断面図、(b)は横
断面図である。本実施例のCO除去器は、縦型の円筒状
の容器1の内部に Ru 系の選択酸化用触媒2を充填して
触媒層を形成し、この触媒層中に7本のヒートパイプを
埋設して構成されている。これらのヒートパイプは、図
1(a)に見られるごとく、いずれも温度が最も高くな
る触媒層下端近傍と温度が最も低くなる触媒層上端を連
結するよう中心軸を鉛直方向にして埋設されている。ま
た図1(b)に見られるごとく、横断面上にほぼ均等に
分散配置されている。
【0016】なお、本構成のCO除去器は、CO変成器
から送られた改質ガスおよび選択酸化空気を、図示しな
い別置の熱交換器によって約100 ℃に冷却したのち、下
端から触媒層の中へと導入し、CO除去後の改質ガスを
上端より取出すよう構成されているが、熱交換器を本C
O除去器の上流側に一体に組み込む構造とすることもで
きる。
【0017】図2は、図1に示した本実施例のCO除去
器について実施した選択酸化反応試験における触媒層内
の温度分布を、ヒートパイプを装着しない従来の構成の
CO除去器の温度分布と比較して示した特性図であり、
図中に▲で示した特性Aが本実施例のCO除去器の温度
分布、△で示した特性Bが従来の構成のCO除去器の温
度分布である。この特性Aと特性Bは、選択酸化反応試
験の条件を同一条件、すなわち、導入ガスの温度を 100
℃、CO濃度を 1.0%、O2/CO量論比を3.0(すなわ
ちO2/COモル比を1.5 )、水蒸気割合を 10 〜 20
%、またGHSV= 10000(l/h )に設定して実施した
試験の結果である。ヒートパイプを装着しない従来の構
成のCO除去器の特性Bでは、酸化反応に伴う発熱によ
って触媒層の入口近傍の温度が 250℃以上の高温に上昇
しているのに対して、ヒートパイプを装着した本実施例
の構成のCO除去器の特性Aでは、この触媒層の入口近
傍のピーク温度が 200℃以下に抑えられ、触媒層全域の
温度が、上限温度( 200℃)と下限温度( 100℃)で規
定される適正温度範囲に収まっている。CO除去器の出
口ガスのCO濃度の測定結果によれば、従来の構成のC
O除去器ではCO濃度を数百ppm のレベルまでしか低減
することが出来なかったが、本実施例の構成のCO除去
器ではCOがほぼ完全に除去されていることが確認され
た。本実施例の構成のCO除去器では触媒層の温度が適
正温度範囲に保持されているので、高温で生じる逆シフ
ト反応が抑制され、効果的にCOの選択酸化反応が進行
してCOが除去されたことが判る。
【0018】なお、図1に示した本実施例のCO除去器
においては、7本のヒートパイプを横断面上にほぼ均等
に分散配置して触媒層中に埋設しているが、埋設される
ヒートパイプの果たす効果を考慮すれば判るように、上
記の例に限定されるものではなく、ヒートパイプの形
態、数量、取付け方式等は、組み込むCO除去器の構造
に対応して任意に選定される。
【0019】図3および図4は、本実施例の構成のCO
除去器に用いたRu系選択酸化用触媒の選択酸化性能の触
媒層温度依存性を示す特性図である。これらの特性は、
導入ガスのCO濃度を1.0 %、水蒸気割合を 12 %、G
HSV= 10000(l/h)に設定して実施した試験の結果
であり、図3は、O2/CO量論比を 2.0としたときの特
性、図4は、O2/CO量論比を 3.0としたときの特性で
ある。図3に見られるごとく、O2/CO量論比が 2.0の
場合には、触媒層温度が約 130℃のとき酸化処理された
ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が最低となり、約 120
℃を下回ると、酸化反応の活性の低下による一酸化炭素
濃度の上昇が、また、約 140℃を上回ると逆シフト反応
の発生による一酸化炭素濃度の上昇が見られるが、100
〜 220℃の幅広い温度範囲で、50 ppm以下の低濃度に低
減されている。酸化剤ガスの割合を上げてO2/CO量論
比を 3.0とすれば、図4に見られるごとく、COが効果
的に酸化されて低減し、100 〜 180℃の温度範囲では 1
0 ppm 以下にまで低減されている。このようにRu系選択
酸化用触媒は優れた選択酸化性を備えているので、この
Ru系選択酸化用触媒を本発明のCO除去器に用いれば効
果的にCOの除去を行うことができる。また、この Ru
系選択酸化用触媒を用いたCO除去器に導入する改質ガ
スと酸化剤ガスを、O2/CO量論比が少なくとも 2.0以
上となるように調整して導入することとすれば、COが
効果的に酸化されて低CO濃度の改質ガスが得られるこ
ととなる。
【0020】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、選択酸
化用触媒を充填した触媒層中に改質ガスと酸化剤ガスを
導入し、選択酸化反応により改質ガス中に含まれるCO
の濃度を低減して燃料電池本体に供給する燃料ガスを得
るCO除去器において、 (1)請求項1に記載のごとく、選択酸化用触媒を充填
した上記の触媒層の内部に少なくとも一本のヒートパイ
プを装着することとしたので、触媒層の内部のピーク温
度が低く抑えられ、触媒層の各部温度が適性温度に保持
されて、COの酸化反応を阻害する逆シフト反応等の副
反応が抑えられることとなった。これにより、改質ガス
中のCO濃度が極微量へと効果的に低減されるコンパク
トな構成のCO除去器が得られることとなった。
【0021】(2)さらに請求項2に記載のごとく、改
質ガスと酸化剤ガスが触媒層中を下端より上端へと流れ
る縦型構造とし、上記のヒートパイプを中心軸が鉛直方
向となるように触媒層の内部に装着すれば、ヒートパイ
プが触媒層の高温部と低温部とを連結し、かつ作動流体
が重力の作用によって効率よく熱を輸送して触媒層の温
度の均一化がより効果的に行われることとなるので、コ
ンパクトな構成で、優れたCO低減作用を有するCO除
去器として好適である。
【0022】(3)また、請求項3のごとく選択酸化用
触媒としてRu系触媒を用いることとし、さらには請求項
4のごとく、O2/COの量論比が少なくとも2以上とな
るように、触媒層に導入する改質ガスと酸化剤ガスの流
量比を設定したCO除去器とすれば、優れたCO低減作
用を有するCO除去器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCO除去器の一実施例を示す構造図
で、(a)は縦断面図、(b)は横断面図
【図2】図1に示したCO除去器の選択酸化反応試験に
おける触媒層内の温度分布を従来の構成のCO除去器の
温度分布と比較して示した特性図
【図3】図1に示したCO除去器に用いたRu系選択酸化
用触媒の選択酸化性能の触媒層温度依存性を示す特性図
(O2/CO量論比が 2.0の場合)
【図4】図1に示したCO除去器に用いたRu系選択酸化
用触媒の選択酸化性能の触媒層温度依存性を示す特性図
(O2/CO量論比が 3.0の場合)
【図5】固体高分子型燃料電池発電装置のガス系および
冷却水系の基本構成を示すフロー図
【図6】従来のCO除去器の基本構成例を示す構造図
で、(a)は縦断面図、(b)は横断面図
【符号の説明】
1 容器 2 選択酸化用触媒 3 ヒートパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/04 H01M 8/04 N 8/06 8/06 G Fターム(参考) 4G040 EA09 EB14 EB31 EB46 4G070 AA01 AB06 BB02 CA01 CA25 CA30 CB18 CC12 DA21 4G140 EA09 EB14 EB31 EB46 4H060 AA02 BB11 CC18 EE03 FF02 GG02 5H027 AA02 BA17 KK48 MM13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】選択酸化用触媒を充填した触媒層中に改質
    ガスと酸化剤ガスを導入し、選択酸化反応により改質ガ
    ス中に含まれるCOの濃度を低減して燃料電池本体に供
    給する燃料ガスを得るCO除去器において、選択酸化用
    触媒を充填した前記触媒層の内部に少なくとも一本のヒ
    ートパイプが装着されていることを特徴とするCO除去
    器。
  2. 【請求項2】改質ガスと酸化剤ガスが触媒層中を下端よ
    り上端へと流れる縦型構造を備え、かつ、前記のヒート
    パイプが中心軸を鉛直方向に配して触媒層の内部に装着
    されていることを特徴とする請求項1に記載のCO除去
    器。
  3. 【請求項3】前記の選択酸化用触媒が Ru 系触媒である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のCO除去
    器。
  4. 【請求項4】O2 とCOの量論比が少なくとも2以上と
    なるように、触媒層に導入される改質ガスと酸化剤ガス
    の流量比が設定されていることを特徴とする請求項3に
    記載のCO除去器。
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