JP2002219437A - 塵灰処理装置 - Google Patents

塵灰処理装置

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JP2002219437A
JP2002219437A JP2001016761A JP2001016761A JP2002219437A JP 2002219437 A JP2002219437 A JP 2002219437A JP 2001016761 A JP2001016761 A JP 2001016761A JP 2001016761 A JP2001016761 A JP 2001016761A JP 2002219437 A JP2002219437 A JP 2002219437A
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Keiichi Kumakawa
圭一 熊川
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KUMAGAWA KK
Kumagawa Co Ltd
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KUMAGAWA KK
Kumagawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塵灰処理装置に係り、廃棄物処理装置の排煙
から集塵装置で分離回収された塵灰の有害ガス成分濃度
を薄めることができ、しかも、設備コスト及びランニン
グコストを安価にできる塵灰処理装置の提供を目的とす
る。 【解決手段】 排煙より分離収集した塵灰を塵灰加熱装
置10で加熱し、塵灰中のガス成分を膨張させて当該塵
灰の固形成分間より抜け出させることにより当該塵灰の
有害ガス成分濃度を薄くする。また、前記塵灰加熱装置
10に、ガス分を分離された塵灰を回収する回収容器1
4と、この回収容器14に回収された塵灰を当該塵灰加
熱装置10に再投入する投入口11dを設け、処理を繰
り返すことにより当該塵灰の有害ガス成分濃度を確実に
所定値以下に低下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塵灰処理装置に係
り、特に塵灰からダイオキシンなどの有害ガス成分を抜
け出させて、該塵灰を無害化できる上、設備コスト及び
ランニングコストが安価になるようにした塵灰処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般廃棄物などの廃棄物処理方法
としては、2段焼却法を含めた焼却法や、乾留ガス化燃
焼法などが知られている。これらの処理方法では、排煙
の中に塵灰が含まれているので、排煙を所定の温度以下
に冷却した後、集塵装置で排煙中の塵灰を分離回収して
いる。
【0003】回収された塵灰、即ち、塵灰はコンクリー
トに混合して投棄したり、建材や舗装材として再利用し
たりすることがある。また、大気中又は真空中で溶融さ
せた後、燒結させて投棄したり、建材や舗装材として再
利用したりすることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うにして回収された塵灰には環境保護の観点より無視で
きない程度に大量のダイオキシンなどの有害ガス成分が
含まれていることが少なくない。この有害ガス成分を含
んだままの塵灰をコンクリートに混入すると、時間が経
過するうちにこのコンクリートから有害ガス成分が周囲
に放散されることになるので、環境保護の観点より看過
できなくなる。
【0005】大気中で塵灰を溶融し、燒結させる方法
も、溶融時に有害ガス成分が塵灰より分離され、大気中
に放散されるので、環境保護の観点より看過できない。
【0006】真空中で塵灰を溶融し、燒結させる方法
は、溶融時に塵灰から分離される有害ガス成分を回収で
きるので、この有害ガス成分を熱分解などにより無害化
したり、化学製品の原料として再利用したりすることが
できる。
【0007】しかし、この方法を実施するためには非常
に高価な設備が必要になり、ランニングコストも著しく
高くなるという問題がある。
【0008】なお、このような問題は廃棄物処理装置か
ら排出される塵灰の処理のみならず、例えば半導体製造
装置から排出されるモノシランガスなどを含む粉塵の処
理など、製造装置から排出される粉塵の処理にも共通す
る問題である。
【0009】本発明は、この従来技術の課題を解決し、
ダイオキシンなどの有害ガス成分を含んでいる塵灰より
有害ガス成分を分離して、該塵灰を無害化できる上、設
備コスト及びランニングコストが安価になるようにした
塵灰処理装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係る塵灰処理装置は、排煙より分離収集し
た塵灰を加熱する塵灰加熱装置を備える、という技術的
手段を採用する。
【0011】上述したように、例えば集塵装置により廃
棄物処理排煙より分離回収された塵灰を塵灰加熱装置で
加熱すると、塵灰に含まれたガス成分は膨張し、塵灰の
固形成分の間から抜け出し、これにより、ダイオキシン
などの有害ガス成分を含めたガス成分が廃棄物塵芥より
分離される。そして、このようにして、塵灰中の有害ガ
ス成分を環境衛生上無視できる程度に減少させることに
より、塵灰を無害化できるのである。
【0012】本発明において、排煙より塵灰を分離収集
する方法としては、例えば焼却炉、乾留炉などの処理炉
内で重力分離により排煙から分離した塵灰を炉底に落下
させ、スクレーパなどによりかき集める方法や、排煙の
煙道の途中に設けた集塵装置で分離収集する方法が代表
的であるが、この他に煙道内で重力分離により自然に排
煙より分離され堆積した塵灰を収集する方法などが含ま
れる。
【0013】前記塵灰加熱装置は、特に限定されない
が、処理する塵灰を収容する加熱容器と、前記加熱容器
内の塵灰を加熱する加熱手段と、加熱容器から処理済み
の塵灰を排出する搬出手段を備えていればよい。
【0014】ここで、前記加熱容器は、塵灰を投入する
ための入口を備える必要があり、又、処理後の塵灰を排
出するための出口を備える必要がある。もっとも、この
入口と出口とに兼用される出入口を設けてもよい。
【0015】例えば排煙より集塵装置で分離され、収集
された塵灰をこの塵灰加熱装置の加熱容器に収容し、加
熱手段で加熱すると、塵灰に含まれているガス分が、有
害ガス成分も含めて、塵灰の固形成分の間から抜ける。
そして、この加熱処理した塵灰を加熱容器から取出す
と、従来よりも有害ガス成分が減少した塵灰が得られる
のである。
【0016】この加熱処理は、バッチ処理方式で実施し
てもよく、又、連続処理方式で実施してもよい。又、こ
の加熱処理を行うための加熱手段としては、電気ヒータ
ー、ガスバーナー、石油バーナーなど、公知の加熱手段
を用いればよい。
【0017】塵灰加熱装置への塵灰の投入は、特に限定
されないが、周囲への塵灰の飛散を極力防止できるよう
にすることが好ましく、例えば集塵装置に回収された塵
灰は、これを周囲に飛散させることなく塵灰加熱装置に
搬入できる搬入手段を用いて搬入することが好ましい。
【0018】前記加熱処理を繰り返し実施し、あるいは
連続して実施するために、前記塵灰加熱装置には加熱容
器より処理済みの塵灰を排出する排出手段が設けられ
る。
【0019】この排出手段は、手動操作又は電動操作な
どの自動操作されるへら状スクレーパ、ブラシ状スクレ
ーパ、螺旋状にブラシ毛が配列された螺旋ブラシを含む
スクリューなどの灰掻き具を備えるものであればよく、
この排出手段と前記搬入手段とを同調操作することによ
り、バッチ処理をしたり、連続処理をしたりすることが
できる。
【0020】又、この灰掻き具は常時加熱容器内に配置
されている必要はないが、周囲への塵灰の飛散を防止す
るために、常時加熱容器内に配置することが好ましい。
【0021】前記排出手段としては、特に限定されない
が、処理能力を高めるとともに、加熱容器内への塵灰の
残留を防止するために、連続的に塵灰を加熱容器の入口
から出口まで搬送できる公知の搬送装置で構成すること
が好ましく、特に粉体の搬送に適しているスクリューコ
ンベアを用いることが推奨される。
【0022】ところで、本発明においては、加熱容器よ
り排出される塵灰を周囲に飛散させることなく回収する
ために、前記加熱容器の出口に気密状に着脱される回収
容器が用いられる。この回収容器に回収された塵灰に含
まれている有害ガス成分の濃度は、集塵装置で収集され
た塵灰のそれに比べると希薄になってはいるが、環境衛
生上容認される程度まで薄められているとは限らない。
そして、この回収容器に回収された塵灰の有害ガス成分
の濃度が環境衛生上容認される程度まで薄められていな
い場合には、そのまま塵灰をコンクリートに混ぜて投棄
したり、建材や舗装材の原料として再利用したりするこ
とは許されない。
【0023】そこで、本発明においては、前記塵灰加熱
装置に外部より塵灰を投入する投入口を設け、前記回収
容器に回収された塵灰をこの投入口から加熱容器に再投
入できるように構成することが推奨されるのである。
【0024】もっとも、この投入口には、前記回収容器
に回収された塵灰に限らず、例えば乾留ガス化燃焼法で
用いる乾留炉においてガス化せずに残留した炭化物など
の炉灰を投入したり、排煙が流通する煙道に自然に堆積
した塵灰を投入したりすることは自由である。
【0025】もちろん、本発明により有害ガス成分濃度
が許容値以下に薄められ、前記回収容器に回収された塵
灰は、そのまま投棄したり、コンクリートに混ぜて投棄
したりしてもよく、又、モルタルやコンクリートの原料
として再利用してもよい。
【0026】ところで、本発明において、塵灰加熱装置
内で塵灰より分離されるガス成分には例えばダイオキシ
ンなどの有害成分が含まれているので、この有害ガス成
分を無害な物質か、化学原料として再利用できる物質に
化学変化させることが好ましい。このような化学変化を
起こす典型的な方法としては、熱分解、酸化、還元、中
和などの任意の方法のうちの少なくとも1方法を採用す
ることができる。
【0027】塩素を含む有害ガス、例えばダイオキシン
の場合には、800℃程度の温度で熱分解させて塩素を
遊離させることができ、又、この遊離塩素を例えば加熱
手段の燃料の燃焼により発生する遊離水素と結合させて
塩酸を生成させることができる。この塩酸を含むガスを
急冷すると、塩酸が再分解し難くなり、更に、塩酸は水
蒸気に容易に溶解するので、この塩酸と例えば加熱手段
の燃料の燃焼により生成された水蒸気とを含んだガスを
冷却すると、簡単に塩酸水溶液を凝集させることができ
る。
【0028】そこで、本発明においては、前記塵灰加熱
装置内で加熱されて塵灰から分離したガス分を熱分解
し、この熱分解により生成する塩素に水素を接触させて
塩酸を製造する塩酸製造装置を設けることが推奨される
のである。
【0029】
【発明の実施の態様】以下、本発明の一実施例に係る一
般廃棄物処理装置を図面に基づいて具体的に説明する
が、ここで、図1は本発明の一実施例に係る塵灰処理装
置の構成図であり、図2はこの塵灰処理装置を備える一
般廃棄物処理装置の構成図である。
【0030】図2に示すように、この一般廃材処理装置
は、一般廃棄物を乾留する乾留炉1を備え、この乾留炉
1の投入口1aから乾留炉1内に投下された一般廃棄物
は、水冷ロストル1bに受止められ、水冷ロストル1b
の下方に配置された油バーナーからなる一次バーナー1
cにより例えば300℃〜600℃に加熱されて乾留さ
れる。
【0031】なお、この乾留炉1の炉室内には一次ファ
ン1dから燃焼用空気を供給して、一次バーナー1cの
燃料や乾留により生成した可燃ガスが完全燃焼するよう
にしている。又、乾留によりガス化されずに残留した固
形物は、炉灰として水冷ロストル1bから炉底1eに落
下し、回転式スクレーパ1fで灰出し口1gに集められ
て、灰出し口1gの下方に出し入れされる灰回収容器1
hに回収される。更に、乾留炉1の周壁1i及び天井1
jはウォータージャケットになっている。又更に、前記
投入口1aは外蓋1kと、水冷シャッター1mとによ
り、直接に炉内が大気中に連通されることがないように
開閉される。
【0032】さて、乾留により生成したガス分には、乾
留炉1内に舞上った粉塵、煤、焼却灰などが混じってい
て、この塵灰はガス分とともに乾留炉1から煙道2を経
て燃焼炉3に導入され、この燃焼炉3内で別の油バーナ
ーからなる二次バーナー3aによって、例えば800℃
以下の所定の温度で焼却、熱分解される。なお、この燃
焼炉3には二次ファン3bから燃焼用空気を供給して、
ガス分中の可燃ガス成分、粉塵、煤、焼却灰などを完全
燃焼させるようにしている。
【0033】燃焼炉3から排出される排煙は、燃焼炉3
内での焼却により生成した二次焼却灰(不燃性粉塵)、
煤などを含み、温水ボイラー4に導かれて例えば350
℃程度に急冷され、更に冷却塔5内で霧状に噴射される
水分に接触して例えば180℃に冷却された後、例えば
バグフィルター式集塵装置からなる集塵装置6に導か
れ、この集塵装置6で上述した二次焼却灰、煤、不燃性
粉塵などの塵灰、即ち、塵灰を分離されてから、排煙フ
ァン7に吸引され、煙突8から大気中に放散される。
【0034】前記集塵装置6には、逆洗用のコンプレッ
サー9が設けられ、このコンプレッサー9よりフィルタ
ーバッグ6aに排煙の流れと逆方向に加圧空気を通すこ
とにより、フィルターバッグ6aに集積した塵灰をフィ
ルターバッグ6aから除去し、集塵装置6の下部6b内
に落下させる。
【0035】集塵装置6の下部6bには、塵灰の排出を
制御する排出弁6cが設けられ、この排出弁6cの出口
に本発明の一実施例に係る塵灰処理装置10の搬入手段
11が組み付けられる。
【0036】図1に示すように、この塵灰処理装置10
は、前記搬入手段11の他に塵灰加熱装置12と、排出
手段13と、回収容器14とを備え、前記搬入手段11
は、特に限定されないが、横軸のスクリューコンベアで
構成され、搬送スクリュー11aと、この搬送スクリュ
ー11aを取り囲むケーシング11bと、搬送スクリュ
ー11aを駆動するモーター11cとを備え、このケー
シング11bの一端部を集塵装置6の排出弁6cに気密
状に連通させ、他端部は塵灰加熱装置12に連通させ
る。
【0037】前記塵灰加熱装置12は、炉体12aと、
炉体12a内に配置された加熱容器12bと、この加熱
容器12bを加熱する加熱手段12cとを備え、加熱容
器12bの一端部に形成した入口12dに前記搬入手段
11のケーシング11bの他端部が気密状に連通させ
る。
【0038】前記加熱手段12cとしては、特に限定さ
れないが、油バーナーが用いられ、炉体12a内に噴出
する火炎で加熱容器12bの外側からその内部にある塵
灰を例えば500℃程度に加熱する。なお、この加熱手
段12cの燃焼排ガスは排煙ファン8に吸引させるよう
にしている。
【0039】前記搬入手段11により加熱容器12b内
に搬入された塵灰は多量の微粉状ないし粒状の固形物か
らなり、この固形物の間に形成される無数の空間に乾留
ガス化燃焼法により生成した排煙が充満している。この
排煙はダイオキシンなどの有害ガス成分を含んでいる
が、前記加熱容器12b内で加熱されると、膨張し、密
度が小さくなって塵灰の固形物の間から上方に抜けて行
くので、塵灰に含まれる有害ガス成分の濃度が低下す
る。
【0040】ところで、この実施例では、前記加熱容器
12bに未処理の廃棄物塵芥を投入するための入口12
dの他に、この加熱容器12bより処理済みの塵灰を排
出するための出口12eが形成され、更に、加熱容器1
2b内の塵灰を入口12dから出口12eに搬送して、
前記出口12eより排出させる排出手段13が設けられ
る。
【0041】この排出手段13は、前記塵灰加熱装置1
2に一体的に組付けられたスクリューコンベアからな
り、前記加熱容器12bと、この加熱容器12b内に配
置された排出スクリュー13aと、これを駆動するモー
ター13bとを備える。
【0042】前記搬入手段11とこの排出手段13とを
所定の周期に、あるいは、任意の時に所定時間にわたり
運転すると、バッチ処理方式で塵灰を加熱することがで
き、又、前記搬入手段11とこの排出手段13とを連続
運転すると、連続処理方式で塵灰を加熱することができ
る。
【0043】いずれの方式を採用するかは自由である
が、処理能力を高めるとともに、集塵装置6、搬入手段
11、加熱容器12b等の内部への廃棄物塵芥の残留を
防止するために、連続処理方式を採用することが好まし
い。
【0044】前記加熱容器12bの出口12eは加熱容
器12bの他端下部に形成され、その下方に出し入れさ
れる前記回収容器14に気密状に接続される。又、この
加熱容器12bの他端上部には塩酸製造装置15の熱分
解装置16が接続される。
【0045】この熱分解装置16は、耐火物で囲まれた
熱分解室16aと、この熱分解室16aに火炎を噴出す
る油バーナーからなる再加熱バーナー16bと、前記加
熱容器12bの他端上部に熱分解室16aを気密状に連
通させる導入ダクト16cとを備え、前記加熱容器12
b内で塵灰より分離されたガス分を、導入ダクト16c
経由で熱分解室16a内に導入し、再加熱バーナー16
bで例えば800℃程度に加熱して熱分解する。
【0046】ここで注意を留めておくべきことは、塵灰
加熱装置12における加熱は熱分解装置13に導かれる
ガス分を予熱することにもなり、再加熱バーナー16b
の負荷がその分軽減されることである。
【0047】ところで、熱分解されたガスにはダイオキ
シンが熱分解してできた塩素ガスと、燃料の燃焼により
生成した水素ガスと、塩素ガスが水素ガスと結合するこ
とにより生成した塩酸と、燃焼により生成した水蒸気が
含まれており、塩酸にはガス状のものと水蒸気溶解した
液状のものとが含まれる。
【0048】この熱分解されたガスを塩酸製造装置15
の一次コンデンサー17で急冷することにより、塩酸の
ガス化及び再分解が防止され、塩酸製造装置15の二次
コンデンサー18で更に冷却することにより多量の塩酸
水溶液を得ることができる。
【0049】二次コンデンサー18で凝縮させた塩酸水
溶液が所定量に到達したことを液面検出器18aが検出
すると、電磁弁18bが開弁され、二次コンデンサー1
8から塩酸水溶液が塩酸槽19に移されて一次的に貯留
され、更に、必要に応じて、塩酸回収タンク20に回収
される。
【0050】二次コンデンサー18の排気は、衛生的な
環境を保護するために、直接大気中に放散させずに、乾
留炉1と燃焼炉3とを接続する煙道2に還流させる。そ
して、燃焼炉3で再度熱分解してから温水ボイラー4、
クーリングタワー5、集塵装置6を経て排煙ファン7に
吸引させ、煙突8から大気中に放散させる。
【0051】上述したように、この塵灰処理装置10に
よれば、集塵装置6で排煙中から分離回収された塵灰を
塵灰加熱装置12で加熱し、ガス分を膨張させて塵灰か
ら抜くことにより、塵灰に含まれている有害ガス成分の
量を減少させて、塵灰の安全性を高めることができる
が、一度の加熱処理では有害ガス成分を十分に減少させ
ることができないことがあり得る。
【0052】このため、加熱容器12bの出口12eを
開閉する開閉弁を設け、該回収容器14に塵灰を回収し
た後、この開閉弁を閉じ、前記回収容器14の加熱容器
12bとの接続口を閉じてから加熱容器12bより回収
容器14を取り外すという手順を採用して、加熱容器1
2bの出口及び回収容器14から周囲への有害ガス成分
の放出を防止することが望まれる。
【0053】又、回収容器14には、当該回収容器14
内の有害ガス成分の濃度を検出するガス濃度検知手段を
設け、当該回収容器14内の有害ガス濃度が所定値を上
回るときには、再処理をした後、投棄あるいは再資源化
することが望ましい。
【0054】そこで、例えばこの実施例では、前記搬入
手段11のケーシング11bに再処理する塵灰を投入す
る投入口11dを連設してあり、処理が不充分な塵灰を
収容する回収容器14をこの投入口11dに気密状に接
続し、その回収容器14から塵灰をケーシング11a内
に落下させて、再度塵灰加熱装置12に搬入させるよう
にしている。
【0055】なお、この投入口11dには、回収容器1
4に回収された塵灰に限らず、例えば前記灰回収容器1
hに回収された炉灰や、ダクト2、燃焼炉3、温水ボイ
ラー4その他この一般廃棄物処理装置の排煙が通過する
煙道に自然に堆積した塵灰を投入することもできる。
【0056】又、本発明の本質には直接関係のないこと
ではあるが、この一般廃棄物処理装置の冷却系統は、水
源から供給された水を貯留する給水タンク21より直接
に冷却水が供給される原水系のものと、給水タンク21
より供給された水を冷却するクーリングタワー22の冷
水槽22aより冷却水が供給される冷水系のものとに大
別される。
【0057】原水系のものとしては、乾留炉1の周壁1
i、天井1j、温水ボイラー4、冷却塔5などの冷却系
があり、冷水系のものとしては、乾留炉1の水冷ロスト
ル1b及び水冷シャッター1m、塩酸製造装置15の一
次コンデンサー17及び二次コンデンサー18などの冷
却系がある。
【0058】更に、この実施例では、塵灰を含む排煙の
発生源として一般廃棄物処理装置が挙げられているが、
本発明が適用される塵灰を含む排煙の発生源はこれに限
定されず、例えばプラスチック廃棄物処理装置、産業廃
棄物焼却処理装置などにも本発明を適用することができ
る。
【0059】又更に、前記集塵装置6はバグフィルター
式集塵装置に限定されず、例えばサイクロン式集塵装
置、電気集塵機などを用いてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の塵灰処
理装置は、排煙より分離収集した塵灰を加熱する塵灰加
熱装置を備えるので、排煙より分離した塵灰を加熱して
その塵灰に含まれている有害ガス分を含めたガス分を塵
灰の固形成分の間から抜けださせるという作用が得ら
れ、これにより、塵灰中の有害ガス成分を減少させるこ
とができる、という効果を得ることができる。
【0061】又、この塵灰加熱装置は、排煙より分離し
た塵灰を収容する加熱容器と、この加熱容器に収容され
た塵灰を加熱する加熱手段とを備えていればよいので、
その構成が簡単で、設備コストを安価にできるととも
に、ランニングコストを安価にできる、という効果も得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明を適用した一般廃棄物処理装置の構成図
である。
【符号の説明】
10 塵灰処理装置 11d 投入口 14 回収容器 15 塩酸製造装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排煙より分離収集した塵灰を加熱する塵
    灰加熱装置を備えることを特徴とする塵灰処理装置。
  2. 【請求項2】 前記塵灰加熱装置に、ガス分を分離され
    た塵灰を回収する回収容器と、この回収容器に回収され
    た塵灰を当該塵灰加熱装置に再投入する投入口が設けら
    れる請求項1に記載の塵灰処理装置。
  3. 【請求項3】 前記塵灰加熱装置内で加熱されて塵灰か
    ら分離したガス分を熱分解し、この熱分解により生成す
    る塩素を水素に接触させて塩酸を製造する塩酸製造装置
    が設けられる請求項3に記載の塵灰処理装置。
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