JP2002217021A - 超電導磁石保護装置 - Google Patents

超電導磁石保護装置

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JP2002217021A JP2001006526A JP2001006526A JP2002217021A JP 2002217021 A JP2002217021 A JP 2002217021A JP 2001006526 A JP2001006526 A JP 2001006526A JP 2001006526 A JP2001006526 A JP 2001006526A JP 2002217021 A JP2002217021 A JP 2002217021A
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Tetsuo Asahara
哲郎 浅原
Kaoru Nemoto
薫 根本
Akihiko Kishikawa
昭彦 岸川
Yoshinao Sanada
芳直 眞田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超電導コイル1及び電流リードの印加電圧を
耐電圧の規定値以下に確実に制御する。 【解決手段】 電源10に対して、右側又は左側の超電導
コイル1毎にその両端子間に並列に接続された緊急消磁
保護抵抗8a群と並列に、当該緊急消磁保護抵抗との並列
合成抵抗値が基準値以下となる抵抗値の回路保護抵抗8p
と基準設定電圧で放電開始する回路保護放電管9pとの
直列回路を接続することにより、異常時の高電圧発生時
にも電圧制御が可能な基準値よりも高い電圧を発生させ
ない。これにより、超電導磁石装置6の構成機器である
超電導コイル1及び電流リードの印加電圧を耐電圧の規
定値以下に確実に制御し、耐電圧設計ができると共に不
確定要素のための裕度を設定しなくても済むようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁場を応用した磁
気浮上列車に搭載される超電導コイルを用いた超電導磁
石装置に対する超電導磁石保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁場を応用した磁気浮上列車の車両の概
略的な構造は図5に示すようなものである。超電導コイ
ル1及び永久電流スイッチを収納した超電導磁石装置6
は、車両3の床下の左右両側に取り付けられ、地上側の
左右に設けられた推進コイル4及び浮上案内コイル5そ
れぞれと対向している。このような構造の磁気浮上列車
の車両3は、超電導磁石装置6と推進コイル4との電磁
力で推進され、それに伴う超電導磁石装置6と浮上案内
コイル5との誘導電流で浮上力が発生すると共に、左右
の変位に対して常に中央位置になるように案内力が作用
する。
【0003】このような磁気浮上列車の超電導磁石装置
6には、超電導コイル1のクエンチに対する保護装置と
して、図6〜図8に示すような回路構成のものが採用さ
れている。図6に示す超電導磁石保護装置は、ダイオー
ド7と保護抵抗8との直列回路を左右両側の超電導コイ
ル1毎にそれぞれに並列に接続したものである。図7に
示す保護装置は、励消磁電源10に近い側と遠い側との
両端位置の超電導コイル1のみ、特許第2708678
号公報に記載されている構成の放電管9を用いて強制消
磁する回路と緊急消磁する回路を兼ねさせた回路構成に
し、中央部の超電導コイル1は図6に示した回路構成と
同じである。そして図8に示す超電導磁石保護回路は、
超電導磁石装置6のすべての超電導コイル1に対して放
電開始電圧が異なるループ放電管9a,9b,9c,9
dを用いて緊急消磁する回路と強制消磁する回路とを兼
ねた回路構成である。なお、ここで、ループ放電管9,
9a,9b,…等には、特許第2708678号の発明
の「超電導磁石保護回路用スイッチ」が用いられてい
る。
【0004】このような従来の超電導磁石保護装置で
は、片方の超電導コイル1がクエンチした場合に、対向
する反対側の超電導コイル1の永久電流スイッチ2のヒ
ータを投入して緊急消磁する。また、励消磁電源10が
ない場合でも、超電導コイル1をクエンチさせずに永久
電流スイッチ2のヒータを投入して強制消磁が可能なよ
うに、保護抵抗値を選択している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
いずれの構成の超電導磁石保護装置にあっても、次のよ
うな問題点があった。図6に示した超電導磁石保護装置
では、強制消磁でクエンチを起こさない保護抵抗値とし
ているため、緊急消磁時においてクエンチした超電導コ
イル1の速い電流減衰に比べて、対向側の超電導コイル
1の電流減衰が遅く、対向側の超電導コイルのクエンチ
による緊急消磁時の異常左右力の低減ができない問題点
があった。
【0006】また図7に示した超電導磁石保護装置で
は、超電導コイル1の4コイルの同時クエンチを想定し
た場合、中央コイルの回路構成のために、クエンチした
中央コイルに対する対向側コイルの電流減衰が遅く、対
向側コイルのクエンチによる緊急消磁時の異常左右力の
低減効果が十分に期待できない問題点があった。
【0007】さらに図8に示した超電導磁石保護装置で
は、超電導コイル1の4コイルの同時クエンチを想定し
た場合、対向側コイルのクエンチによる緊急消磁時の異
常左右力の低減は可能であるが、抵抗値の選択及び超電
導コイルのインダクタンス、常電導転移時のコイル抵抗
などによっては、発生電圧が機器の許容耐電圧を超える
可能性がある問題点があった。また、励消磁時に保護抵
抗のある片側の超電導コイルで保護抵抗への電流分流が
発生し、コイル電流が定格電流に達するまで定格電流保
持時間が必要となり、操作性が悪くなる問題点もあっ
た。さらに、電流リードの熱容量の増加、励消磁ロスの
増加を伴い、熱侵入量、熱負荷が大きくなる問題点もあ
った。
【0008】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、高電圧の発生を防止し、励消磁時の操
作性向上と発熱低減ができる超電導磁石保護装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の超電導
磁石保護装置は、左右に相対向する超電導コイル毎にそ
れらの端子間に挿入された、ループ放電管と強制消磁保
護抵抗との直列回路と、右側又は左側の前記超電導コイ
ル毎にその両端子間毎に接続された緊急消磁保護抵抗
と、電源に対して、前記緊急消磁保護抵抗群と並列に接
続された、当該緊急消磁保護抵抗との並列合成抵抗値が
基準値以下となる抵抗値の回路保護抵抗と、基準設定電
圧で放電開始する回路保護放電管との直列回路とから成
るものである。
【0010】請求項1の発明の超電導磁石保護装置で
は、電源に対して、右側又は左側の超電導コイル毎にそ
の両端子間毎に接続された緊急消磁保護抵抗群と並列
に、当該緊急消磁保護抵抗との並列合成抵抗値が基準値
以下となる抵抗値の回路保護抵抗と基準設定電圧で放電
開始する回路保護放電管との直列回路を接続することに
より、異常時の高電圧発生時にも電圧制御が可能な基準
値よりも高い電圧を発生させない。これにより、超電導
磁石装置の構成機器である超電導コイル及び電流リード
の印加電圧を耐電圧の規定値以下に確実に制御でき、耐
電圧設計ができると共に不確定要素のための裕度を設定
しなくても済むようになる。
【0011】請求項2の発明の超電導磁石保護装置は、
左右に相対向する超電導コイルの両端子の接続中点間毎
に挿入された緊急消磁保護抵抗と、前記接続中点と左右
いずれか一方の前記超電導コイルの端子との間毎に挿入
された、ループ放電管と強制消磁保護抵抗との直列回路
と、前記接続中点と左右いずれか他方の前記超電導コイ
ルの端子との間毎に挿入されたループ放電管とから成る
ものである。
【0012】請求項2の発明の超電導磁石保護装置で
は、左右の相対向する超電導コイルそれぞれの端子と両
者間の接続中点との間毎にループ放電管が存在すること
により、片側の超電導コイルのみに生じる保護抵抗の励
消磁時の電流分流を防止することができ、電源による定
格電流での保持やこの間の永久電流スイッチヒータの通
電が不要となり、励消磁時の電源操作性が良くなり、ま
た電流リードの熱容量の増加、永久電流スイッチヒータ
の発熱による励消磁ロスなどの熱負荷増分を低減するこ
とができる。
【0013】請求項3の発明の超電導磁石保護装置は、
左右に相対向する超電導コイルの両端子の接続中点間毎
に挿入された緊急消磁保護抵抗と、前記接続中点と左右
それぞれの前記超電導コイルの端子との間毎に挿入され
た、ループ放電管と強制消磁保護抵抗との直列回路とか
ら成るものである。
【0014】請求項3の発明の超電導磁石保護装置で
は、ループ放電管、強制消磁保護抵抗、緊急消磁保護抵
抗が左右の相対向する超電導コイルに対して対称的に接
続されているので、請求項2の発明の作用に加えて、左
右の超電導コイルにおいて、片側の超電導コイルだけに
強制消磁保護抵抗が挿入されている場合にはクエンチ発
生時に起こり得る左右コイル間の発生電圧のアンバラン
スを防止することができ、左右両側の構成機器に電圧仕
様が同一のものを採用することできるようになる。
【0015】請求項4の発明は、請求項2又は3に記載
の超電導磁石保護装置において、さらに、電源に対し
て、前記緊急消磁保護抵抗群と並列に接続された、当該
緊急消磁保護抵抗との並列合成抵抗値が基準値以下とな
る抵抗値の回路保護抵抗と、基準設定電圧で放電開始す
る回路保護放電管との直列回路を備えたものであり、請
求項2又は3の発明の作用に加えて、請求項1の発明の
ように、超電導磁石装置の構成機器である超電導コイル
及び電流リードの印加電圧を耐電圧の規定値以下に確実
に制御でき、耐電圧設計ができると共に不確定要素のた
めの裕度を設定しなくても済むようになる。
【0016】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
かに記載の超電導磁石保護装置において、さらに、その
中点電位点をアース抵抗を介して接地したものであり、
請求項1〜4の発明の作用に加えて、発生電圧を中点ア
ースから両側に分割発生させることによって両端の電圧
を1/2に固定でき、超電導コイル、電流リードの機器
の耐電圧に余裕を確保することができ、また保護抵抗の
設定値を上げることができて緊急消磁の異常左右力をよ
り低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
超電導磁石保護装置の回路構成を示している。この実施
の形態の超電導磁石保護装置は、左右両側に配置された
超電導コイル1と、永久電流スイッチ2と、左右両側の
超電導コイル1の端子間毎に挿入されたループ放電管9
と強制消磁保護抵抗8bとの直列回路と、各超電導コイ
ル1の両端子間毎に並列に接続された緊急消磁保護抵抗
8aから構成されている。そして、この超電導磁石保護
装置に対して、端位置の緊急消磁保護抵抗8aの外側の
端子Cnと励消磁電源10との間に緊急消磁保護抵抗8
a群と並列に、回路保護抵抗8pと回路保護放電管9p
との直列回路で成る保護回路11が接続されている。
【0018】この保護回路11における回路保護抵抗8
pは、緊急消磁保護抵抗8a群との並列回路の合成抵抗
が基準値以下となるようにその抵抗値が選択されてい
る。また、回路保護放電管9pは、基準設定電圧値で放
電を開始する特性のものが選択されている。
【0019】ループ放電管9には、全ループ放電管9
a、3/4ループ放電管9b、1/2ループ放電管9
c、1/4ループ放電管9dが用いられていて、これら
ループ放電管9a〜9dは順次比例的に放電開始電圧が
低いものである。
【0020】なお、これらのループ放電管9,9a,…
等にはすべて、従来例でも説明したように、特許第27
08678号の発明にかかる「超電導磁石保護回路用ス
イッチ」を採用している。そしてその動作の原理は、内
部の電極をあらかじめ不活性ガス中に微小距離をおいて
配置し、保護時には超電導磁石に蓄えられているエネル
ギーを利用し、保護の初期には両電極がアーク放電によ
って回路を構成し、その後はアーク放電中にアーク熱に
よって電極を溶解し両電極を溶着させることで回路を構
成することにより、アーク放電による回路構成から両電
極の溶着による回路構成に移行するというものである。
【0021】上記の実施の形態の超電導磁石保護装置で
は、緊急消磁保護抵抗8a、強制消磁保護抵抗8b、ル
ープ放電管9a〜9dで構成される保護装置に対し、こ
れに並列に、回路保護抵抗8pと回路保護放電管9pと
で成る保護回路11を並列に設け、また回路保護抵抗8
pの抵抗値を保護抵抗8a群との並列合成抵抗値が基準
値以下となるように設定し、また回路保護放電管9pと
して基準電圧値で放電開始するもの選択したので、基準
電圧値よりも高い異常な高電圧が発生した時に回路保護
放電管9pが最初に放電し、電圧分担により電圧を低く
制御することが可能である。このため、基準値以上の電
圧が発生するのを防止することができる。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態を図2に
基づいて説明する。第2の実施の形態の超電導磁石保護
装置は、左右に相対向する超電導コイル1の両端子の接
続中点間毎に緊急消磁保護抵抗8aを挿入し、また各接
続中点と左右いずれか一方(ここでは上側を右、下側を
左とすれば、左側)の超電導コイル1の端子との間毎
に、ループ放電管9lと強制消磁保護抵抗8bとの直列
回路を挿入し、また各接続中点と左右いずれか他方(こ
こでは右側)の超電導コイル1の端子との間毎にループ
放電管9rを挿入した構成である。
【0023】ループ放電管9r,9lには、全ループ放
電管9ar,9al、3/4ループ放電管9br,9b
l、1/2ループ放電管9cr,9cl、1/4ループ
放電管9dr,9dlが用いられ、これらのループ放電
管9ar〜9dr;9al〜9dlは順次比例的に放電
開始電圧が低いものである。
【0024】この第2の実施の形態の超電導磁石保護装
置では、図1に示した第1の実施の形態の回路構成に対
して、ループ放電管9r,9lを左右の超電導コイル1
各々に対して個別に接続した構成であるので、左右片側
の超電導コイル1のみに生じる緊急消磁保護抵抗8aへ
の励消磁時の電流分流を防止することができ、コイル電
流を励消磁電源10の電源電流まで持ち上げる定格電流
の保持を不要とし、また分流が消滅するまでの時間の永
久電流スイッチ2のヒータへの通電を不要とし、励消磁
時の超電導磁石コイル1及び励消磁電源10の操作性を
良くすると共に、電流リードの熱容量増加、永久電流ス
イッチ2のヒータ発熱による励消磁ロスなどの熱負荷増
分を低減する。
【0025】次に、本発明の第3の実施の形態を図3に
基づいて説明する。第3の実施の形態の超電導磁石保護
装置は、図2に示した第2の実施の形態の超電導磁石保
護装置に対して、さらに左右両側の超電導コイル1の相
対向する端子と接続中点との間毎に、左右対称にループ
放電管9rと強制消磁保護抵抗8rとの直列回路、また
ループ放電管9lと強制消磁保護抵抗8lとの直列回路
を挿入し、左右両側のこれらの直列回路の接続中点間毎
に、緊急消磁保護抵抗8aを接続した構成である。な
お、ループ保護放電管9r,9lには、第1、第2の実
施の形態と同様に、全ループ放電管9ar,9al、3
/4ループ放電管9br,9bl、1/2ループ放電管
9cr,9cl、1/4ループ放電管9dr,9dlが
用いられている。
【0026】この第3の実施の形態の超電導磁石保護装
置では、強制消磁保護抵抗とループ放電管とを一対とし
た直列回路を、左右の超電導コイル1それぞれに対して
個別に挿入した構成であるので、図2に示した第2の実
施の形態の保護装置と同様に、左右片側の超電導コイル
1のみに生じる緊急消磁保護抵抗8aへの励消磁時の電
流分流を防止することができ、コイル電流を励消磁電源
10の電源電流まで持ち上げる定格電流の保持を不要と
し、また分流が消滅するまでの時間の永久電流スイッチ
2のヒータへの通電を不要とし、励消磁時の超電導磁石
コイル1及び励消磁電源10の操作性を良くすると共
に、電流リードの熱容量増加、永久電流スイッチ2のヒ
ータ発熱による励消磁ロスなどの熱負荷増分を低減す
る。
【0027】そして、これに加えて、回路構成が左右対
称であることにより、図2に示した第2の実施の形態の
ように片側の超電導コイル1だけに強制消磁保護抵抗8
bが挿入されていることに起因するクエンチ発生のコイ
ル側の差違による発生電圧の違いが起きず、したがっ
て、左右の機器に電圧仕様が同一のものを採用すること
ができる。
【0028】次に、本発明の第4の実施の形態を図4に
基づいて説明する。この第4の実施の形態の超電導磁石
保護装置は、図1に示した第1の実施の形態の超電導磁
石保護装置に対して、回路中点Ctを数kオームのアー
ス抵抗8rを介して接地したことを特徴とする。
【0029】このように超電導磁石保護装置の回路中点
Ctをアース抵抗8rを介してアース接地することによ
り、発生電圧を中点接地点Ctから両側に分割発生させ
て、両端の発生電圧を2分の1に固定することができ、
超電導コイル1、電流リードの機器の耐圧電圧の余裕度
を確保することができ、さらに、保護抵抗8pの設定値
を上げて電流減衰を速めることが可能となり、緊急消磁
時の異常左右力のさらなる低減が図れる。
【0030】なお、本発明は上記の各実施の形態に限定
されることはなく、次のような構成を採用することもで
きる。図2に示した第2の実施の形態、また図3に示し
た第3の実施の形態において、超電導コイル1群の外側
の端部の端子Cnと励消磁電源10との間に、第1の実
施の形態と同様に、回路保護抵抗8pと回路保護放電管
9pとで成る保護回路11を並列に接続することができ
る。これによって、第1の実施の形態と同様に、基準電
圧値よりも高い異常な高電圧が発生した時に回路保護放
電管9pが最初に放電し、電圧分担により電圧を低く制
御することが可能である。
【0031】また、図1に示した第1の実施の形態、図
2に示した第2の実施の形態、図3に示した第3の実施
の形態それぞれにおいて、図4に示した第4の実施の形
態と同様に、回路中点Ctをアース抵抗8rを介して接
地することができ、これによって、発生電圧を中点接地
点Ctから両側に分割発生させて、両端の発生電圧を2
分の1に固定することができ、超電導コイル1、電流リ
ードの機器の耐圧電圧の余裕度を確保することができ
る。
【0032】さらに、図2に示した第2の実施の形態、
図3に示した第3の実施の形態において、図4に示した
第4の実施の形態と同様に、保護回路11と共に回路中
点Ctの接地を行うことができ、これによって、第4の
実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0033】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
電源に対して、右側又は左側の超電導コイル毎にその両
端子間に並列に接続された緊急消磁保護抵抗群と並列
に、当該緊急消磁保護抵抗との並列合成抵抗値が基準値
以下となる抵抗値の回路保護抵抗と基準設定電圧で放電
開始する回路保護放電管との直列回路を接続することに
より、異常時の高電圧発生時にも電圧制御が可能な基準
値よりも高い電圧を発生させることがなく、超電導磁石
装置の構成機器である超電導コイル及び電流リードの印
加電圧を耐電圧の規定値以下に確実に制御でき、耐電圧
設計ができると共に不確定要素のための裕度を設定しな
くても済む。
【0034】請求項2の発明によれば、左右の相対向す
る超電導コイルそれぞれの端子と両者間の接続中点との
間毎にループ放電管が存在することにより、片側の超電
導コイルのみに生じる保護抵抗の励消磁時の電流分流を
防止することができ、電源による定格電流での保持やこ
の間の永久電流スイッチヒータの通電が不要となり、励
消磁時の電源操作性が良くなり、また電流リードの熱容
量の増加、永久電流スイッチヒータの発熱による励消磁
ロスなどの熱負荷増分を低減することができる。
【0035】請求項3の発明によれば、ループ放電管、
強制消磁保護抵抗、緊急消磁保護抵抗が左右の相対向す
る超電導コイルに対して対称的に接続されているので、
請求項2の発明の効果に加えて、左右の超電導コイルに
おいて、片側の超電導コイルだけに強制消磁保護抵抗が
挿入されている場合にはクエンチ発生時に起こり得る左
右コイル間の発生電圧のアンバランスを防止することが
でき、左右両側の構成機器に電圧仕様が同一のものを採
用することできる。
【0036】請求項4の発明によれば、請求項2又は3
の発明の効果に加えて、請求項1の発明のように、超電
導磁石装置の構成機器である超電導コイル及び電流リー
ドの印加電圧を耐電圧の規定値以下に確実に制御でき、
耐電圧設計ができると共に不確定要素のための裕度を設
定しなくても済む。
【0037】請求項5の発明によれば、当該保護装置の
中点電位点をアース抵抗を介して接地したので、請求項
1〜4それぞれの発明の効果に加えて、発生電圧を中点
アースから両側に分割発生させることによって両端の電
圧を1/2に固定でき、超電導コイル、電流リードの機
器の耐電圧に余裕を確保することができ、また保護抵抗
の設定値を上げることができて緊急消磁時の異常左右力
をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の回路図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の回路図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の回路図。
【図5】一般的な磁気浮上列車の構造を示す断面図。
【図6】従来例の回路図。
【図7】他の従来例の回路図。
【図8】さらに他の従来例の回路図。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 永久電流スイッチ 6 超電導磁石装置 8a,8ar,8al 緊急消磁保護抵抗 8b,8br,8bl 強制消磁保護抵抗 8p 回路保護抵抗 8r アース抵抗 9 ループ放電管 9a,9ar,9al 全ループ放電管 9b,9br,9bl 3/4ループ放電管 9c,9cr,9cl 1/2ループ放電管 9d,9dr,9dl 1/4ループ放電管 9p 回路保護放電管 10 励消磁電源 11 保護回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 基仁 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 浅原 哲郎 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 根本 薫 東京都国分寺市光町二丁目8番38 財団法 人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 岸川 昭彦 東京都国分寺市光町二丁目8番38 財団法 人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 眞田 芳直 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右に相対向する超電導コイル毎にそれ
    らの端子間に挿入された、ループ放電管と強制消磁保護
    抵抗との直列回路と、 右側又は左側の前記超電導コイル毎にその両端子間毎に
    接続された緊急消磁保護抵抗と、 電源に対して、前記緊急消磁保護抵抗群と並列に接続さ
    れた、当該緊急消磁保護抵抗との並列合成抵抗値が基準
    値以下となる抵抗値の回路保護抵抗と、基準設定電圧で
    放電開始する回路保護放電管との直列回路とから成る超
    電導磁石保護装置。
  2. 【請求項2】 左右に相対向する超電導コイルの両端子
    の接続中点間毎に挿入された緊急消磁保護抵抗と、 前記接続中点と左右いずれか一方の前記超電導コイルの
    端子との間毎に挿入された、ループ放電管と強制消磁保
    護抵抗との直列回路と、 前記接続中点と左右いずれか他方の前記超電導コイルの
    端子との間毎に挿入されたループ放電管とから成る超電
    導磁石保護装置。
  3. 【請求項3】 左右に相対向する超電導コイルの両端子
    の接続中点間毎に挿入された緊急消磁保護抵抗と、 前記接続中点と左右それぞれの前記超電導コイルの端子
    との間毎に挿入された、ループ放電管と強制消磁保護抵
    抗との直列回路とから成る超電導磁石保護装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の超電導磁石保護
    装置において、 電源に対して、前記緊急消磁保護抵抗群と並列に接続さ
    れた、当該緊急消磁保護抵抗との並列合成抵抗値が基準
    値以下となる抵抗値の回路保護抵抗と、基準設定電圧で
    放電開始する回路保護放電管との直列回路を備えて成る
    超電導磁石保護装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の超電導
    磁石保護装置において、その中点電位点をアース抵抗を
    介して接地したことを特徴とする超電導磁石保護装置。
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