JP2002215221A - 監視制御装置 - Google Patents

監視制御装置

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JP2002215221A
JP2002215221A JP2001009228A JP2001009228A JP2002215221A JP 2002215221 A JP2002215221 A JP 2002215221A JP 2001009228 A JP2001009228 A JP 2001009228A JP 2001009228 A JP2001009228 A JP 2001009228A JP 2002215221 A JP2002215221 A JP 2002215221A
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Takuya Arakawa
卓也 荒川
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】修練操作員以外でも、設備の最小単位による監
視制御を可能とする。 【解決手段】監視対象である複数の設備１４〜１６を管
理する中央監視装置１と、各設備１４〜１６と中央監視
装置１との間の情報通信を行うローカルコントローラ２
とを備えた監視制御装置であって、中央監視装置１は、
各設備１４〜１６毎に、各設備１４〜１６を構成してな
る機器の監視情報、制御情報、管理情報、設備情報、運
転情報のうちの少なくともいずれかの情報に関するオブ
ジェクトデータを作成するオブジェクト作成部６と、オ
ブジェク作成部６によって各設備１４〜１６毎に作成さ
れた各オブジェクトデータについて、複数のオブジェク
トデータ同士の承継関係を属性情報によって定義する属
性情報定義部８と、属性情報定義部８によって定義され
た属性情報に関連付けて、オブジェクト作成部６によっ
て作成された各オブジェクトデータを記憶するデータベ
ース部９とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ビルの電
気設備、空調設備、照明設備、熱源設備、昇降機設備、
防災設備、防犯設備などを監視制御する監視制御装置に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の監視制御装置では、管理
する設備の最小単位が入出力信号で構成されていた。こ
のため、個別の監視制御機能としては、設備の最小単位
の入出力信号を定義し、これを設定しなければならなか
った。
【０００３】また、入出力信号の属性情報は、信号の持
つ基本的な情報（例えば、名称や単位）であり、設備の
持つ属性情報（例えば、空調機のスケジュール運転時間
や現在の状態など）は個別の監視制御機能として表現さ
れていた。このため、機器単位、系統単位、設備単位で
の信号同士の関連を把握することが課題であった。
【０００４】この課題を解決する一方法として、特開平
１０−２６８９３３３号公報「ビル管理装置およびビル
管理方法」では、建物内の各設備機器の持つ制御および
監視情報などを信号の相互の関連を容易に把握するため
に、設備機器毎の有する複数の監視情報と関連づけて記
憶したオブジェクトデータとしてまとめて管理できる方
法を提案している。
【０００５】これは、オブジェクトデータは、テナン
ト、設備、機器、信号を階層的な情報構造とし、信号変
化に応じて、設備コントローラからの信号変化により、
オブジェクトデータを更新し、更新後に入出力装置に情
報を転送するという方法である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の監視制御装置では、以下のような問題があ
る。
【０００７】すなわち、従来の監視制御装置は、上述し
たような管理方法を適用して、建物内の各設備機器の持
つ制御および監視情報などを信号の相互の関連を容易に
把握することはできるものの、オブジェクトデータの情
報構造が階層的であることから、データを記憶するデー
タ領域が大量に必要になることや、階層構造のデータを
ハンドリングする処理のオーバーヘッドが発生する。
【０００８】このことにより、監視制御装置に大量なデ
ータエリア（メモリや補助記憶装置）を必要とし、ま
た、処理性能を維持するために高速な計算機を使用する
必要があり、監視制御装置のコストが高くなってしまう
という問題がある。
【０００９】また、高速な計算機を使用できない場合に
は、監視制御装置の操作性が著しく低下したものとな
る。これは、操作員の監視制御業務を煩雑にするため、
修練した操作員を必要とするが、修練した操作員を確保
することは難しいために、それ以外の操作者であっても
同程度のレベルで監視制御業務を実施することができる
操作性のよい監視制御装置が実現が望まれている。
【００１０】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、監視制御する情報を並列な情報構造とし、
オブジェクトの継承、オブジェクト間の伝播に加えて、
プロパティー（属性）の共用とオブジェクトの共用とい
う方法でデータをハンドリングすることによって設備単
位で管理する操作員の通常の思考過程に準じた監視制御
を行い、もって、修練した操作員以外の操作員であって
も、管理する設備を最小単位で監視制御することが可能
な監視制御装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【００１２】すなわち、請求項１の発明では、監視対象
である複数の設備を管理する中央監視手段と、各設備と
中央監視手段との間の情報通信を行う通信手段とを備え
た監視制御装置であって、中央監視手段は、各設備毎
に、各設備に備えられた機器の監視情報、制御情報、管
理情報、設備情報、運転情報のうちの少なくともいずれ
かの情報に関するオブジェクトデータを作成するオブジ
ェクトデータ作成手段と、オブジェクトデータ作成手段
によって各設備毎に作成された各オブジェクトデータに
ついて、複数のオブジェクトデータ同士の承継関係を属
性情報によって定義する属性情報定義手段と、属性情報
定義手段によって定義された属性情報に関連付けて、オ
ブジェクトデータ作成手段によって作成された各オブジ
ェクトデータを記憶するデータベースとを備える。
【００１３】従って、請求項１の発明の監視制御装置に
おいては、以上のような手段を講じることにより、被監
視設備内に設置された設備機器の運転情報や、それらの
監視情報をオブジェクトデータとして互いに関連付けて
管理記憶することができる。
【００１４】請求項２の発明では、請求項１の発明の監
視制御装置において、データベースに記憶されているい
ずれかのオブジェクトデータの表示要求情報の入力を受
け付け、入力された表示要求情報に基づくオブジェクト
データを表示するとともに、表示したオブジェクトデー
タと承継関係を持つオブジェクトデータも表示可能とし
た表示手段を中央監視手段に付加する。
【００１５】従って、請求項２の発明の監視制御装置に
おいては、以上のような手段を講じることにより、設備
機器の運転状態等を、それに関連するデータもあわせて
表示することができる。その結果、被監視設備内に配置
された各設備機器について、その運転状態をより広範に
把握することが可能となる。
【００１６】請求項３の発明では、請求項１または請求
項２の発明の監視制御装置において、オブジェクトデー
タ作成手段は、通信手段を介して設備側から送信された
運転情報に基づいて作成したオブジェクトデータが、既
にデータベースに記憶されている場合には、データベー
スに記憶されているオブジェクトデータの内容を、当該
作成したオブジェクトデータの内容に更新するととも
に、更新したオブジェクトデータと承継関係を持つオブ
ジェクトデータの関連する内容も更新する。
【００１７】従って、請求項３の発明の監視制御装置に
おいては、以上のような手段を講じることにより、設備
機器の運転情報に基づいて、関連するオブジェクトデー
タを更新することができる。その結果、常に最新のデー
タに基づいて監視制御を行うことが可能となる。
【００１８】請求項４の発明では、請求項１乃至３のう
ちいずれか１項の発明の監視制御装置において、機器を
操作するための操作情報の入力を受け付け、入力された
操作情報に基づいて、データベースに記憶されている関
連するオブジェクトデータの内容を更新し、更新したオ
ブジェクトデータを、機器を操作するための操作入力と
して、通信手段を介して機器が備えられた設備側に送信
する操作手段を中央監視手段に付加する。
【００１９】従って、請求項４の発明の監視制御装置に
おいては、以上のような手段を講じることにより、操作
情報に基づいて、関連するオブジェクトデータを更新
し、更新したオブジェクトデータに基づいて設備機器を
操作することができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【００２１】本発明の実施の形態を図１から図７を用い
て説明する。
【００２２】図１は、本発明の実施の形態に係る監視制
御装置の一例を示す機能構成図である。
【００２３】すなわち、本発明の実施の形態に係る監視
制御装置は、互いに接続された中央監視装置１とローカ
ルコントローラ２とを備えている。
【００２４】中央監視装置１は更に表示部４と、操作部
５と、オブジェクト作成部６と、ファイリング部７と、
属性情報定義部８と、データベース部（ＤＢ部）９とを
備えている。
【００２５】表示部４は、操作員からの操作要求に応じ
て、ＤＢ部９に記憶されているいずれかのオブジェクト
データの表示要求情報の入力を受け付け、入力された表
示要求情報に基づくオブジェクトデータを表示する。ま
た、この場合、表示したオブジェクトデータと承継関係
を持つオブジェクトデータも表示することを可能として
いる。
【００２６】操作部５は、ビル等に設置される電気設備
１４、空調設備１５、照明設備１６側に対する操作員か
らの操作情報の入力を受け付け、操作情報が入力された
場合には、ＤＢ部９の該当するオブジェクトデータの内
容を更新するとともに、この更新したオブジェクトデー
タを、各設備１４〜１６を操作するための操作入力とし
てローカルコントローラ２の制御部１２に出力する。
【００２７】オブジェクト作成部６は、電気設備１４、
空調設備１５、照明設備１６の各設備を構成してなる機
器の監視情報に関するオブジェクトデータである監視オ
ブジェクト、これら機器の制御情報に関するオブジェク
トデータである制御オブジェクト、これら機器の管理情
報に関するオブジェクトデータである管理オブジェク
ト、これら機器の設備情報に関するオブジェクトデータ
である設備オブジェクト、これら機器の情報である機器
情報に関するオブジェクトデータである機器オブジェク
ト、ローカルコントローラ２を介して各設備１４〜１６
側から送信された各設備１４〜１６の運転情報に基づい
て、各設備１４〜１６に備えられた機器のプロセス値の
オブジェクトデータである信号オブジェクトを、それぞ
れ設備１４〜１６毎に作成する。また、空調設備１５や
照明設備１６のスケジュール制御用のデータ作成を、各
設備１５、１６毎に受け付け、スケジュール制御用のデ
ータが作成された場合には、ＤＢ部９の該当する内容を
更新するとともに、このスケジュール制御用のデータを
ローカルコントローラ２の制御手段１２へ出力する。
【００２８】また、オブジェクト作成部６は、ローカル
コントローラ２を介して設備１４〜１６側から送信され
た各設備１４〜１６の運転情報に基づいて作成したオブ
ジェクトデータが、既にＤＢ部９に記憶されている場合
には、ＤＢ部９に記憶されているこのオブジェクトデー
タの内容を、当該作成したオブジェクトデータの内容に
更新するとともに、更新したオブジェクトデータと承継
関係を持つオブジェクトデータの関連する内容も更新す
る。
【００２９】ファイリング部７は、データベース部９の
内容が更新された場合には、それに伴って、各設備１４
〜１６の状態、故障、計測、計量などのプロセス値を時
系列で、各設備１４〜１６毎にファイリングし、ファイ
リングしたオブジェクトデータであるファイリングオブ
ジェクトを各設備１４〜１６毎に作成する。このファイ
リングには、例えば、１分周期でトレンドグラフで表示
できるデータをファイリングするトレンドファイリン
グ、日報や月報などの帳票のデータをファイリングする
作表ファイリング、状態や故障発生などの変化をタイム
スタンプ付きでデータをファイリングする履歴ファイリ
ングがある。
【００３０】属性情報定義部８は、オブジェクトデータ
作成部６によって各設備１４〜１６毎に作成されたオブ
ジェクトデータについて、複数のオブジェクトデータ同
士の承継関係を属性情報によって定義する。
【００３１】ＤＢ部９は、属性情報定義部８によって定
義された属性情報に関連付けて、各設備１４〜１６毎に
作成された各オブジェクトデータを記憶する。また、ロ
ーカルコントローラ２側から出力される電気設備１４、
空調設備１５、照明設備１６などの状態、故障信号、計
測信号などの変化情報に基づいて、記憶しているオブジ
ェクトデータのうち、関連するオブジェクトデータを更
新し、記憶する。
【００３２】ローカルコントローラ２は、入出力処理手
段１１と、制御手段１２とを備えている。
【００３３】入出力処理手段１１は、電気設備１４、空
調設備１５、照明設備１６などの状態、故障信号、計測
信号などの変化情報を取得し、これら取得した情報を中
央監視装置１側に出力する。中央監視装置１側に出力さ
れた情報は、ＤＢ部９に記憶されるようにしている。
【００３４】制御手段１２は、オブジェクト作成部６に
おいて作成されたスケジュール制御用のデータに基づい
て電気設備１４、空調設備１５、照明設備１６を制御す
る。ＤＢ部９の内容が更新された場合には、それに伴っ
て検針、設備管理、設備保全等を行う機能を備えてい
る。ここで、検針機能とは、使用電力量に関し毎月のメ
ータ値から検針メータ値を作成し、料金徴収用データを
作成する機能である。設備管理機能とは、個々の設備台
帳を管理する機能である。設備保全機能とは、個々の設
備の故障履歴を管理する機能である。更に、操作部５か
ら各設備１４〜１６毎の操作情報が入力された場合に
は、その操作情報を該当する設備１４〜１６に入力す
る。
【００３５】電気設備１４、空調設備１５、照明設備１
６は、ビルに設置される一般的な設備であり、制御手段
１２からの制御情報および操作情報にしたがって動作す
る。また、自己の動作データを入出力処理手段１１によ
って取得されるようにしている。取得された動作データ
は、入出力処理手段１１からＤＢ部９に送信され、そこ
でデータの更新および記憶がなされるようにしている。
【００３６】図２は、空調設備１５の一例を示す系統構
成図である。
【００３７】すなわち、図２にその一例を示すような空
調設備１５は、この空調設備１５によって制御されるテ
ナント室２１と、テナント室２１の空調を行う空調機２
０と、テナント室２１の排気を行う排気ファン３と、空
調機２０からテナント室２１へ給気される空気の温度を
測定する給気温度計２２と、テナント室２１から排気さ
れる空気の温度を測定する排気温度計２３とを備えてい
る。
【００３８】空調機２０は、更に、テナント室２１へ空
気を供給する給気ファン２５、給気ファン２５の上流に
備えられ給気ファン２５が供給する空気から微粒子等を
除去するフィルタ２６、フィルタ２６と給気ファン２５
との間に介挿されフィルタ２６によって微粒子等が除去
された空気を冷却する冷却器２７、フィルタ２６と給気
ファン２５との間に介挿されフィルタ２６によって微粒
子等が除去された空気を加熱する加熱器２８、フィルタ
２６と給気ファン２５との間に介挿されフィルタ２６に
よって微粒子等が除去された空気に水分を噴霧し加湿す
る加湿器２９、冷却器２７に供給する冷却水の流量を調
節する冷水バルブ３１、加熱器２８に供給する温水の流
量を調節する加熱バルブ３２、加湿器２９に供給する水
分量を調節する加湿バルブ３３を備えている。
【００３９】一方、テナント室２１は、空調機２０で生
成され給気ファン２５によってテナント室１側に供給さ
れた熱をテナント室２１内に可変風量で空調するＶＡＶ
ユニット３５（Variable Air Volume Unit）と、テナン
ト室２１内の温度を測定する室内温度計３６と、テナン
ト室２１内の湿度を測定する室温湿度計３７とを備えて
いる。また、テナント室２１は、排気ファン３９によっ
て室内の空気が排気されるようにしている。
【００４０】上述するように複数の機器を備えてなる空
調設備１５を制御する場合、本発明の実施の形態に係る
監視制御装置は、空調機２０の操作、状態、故障、計測
および切替の信号を、それぞれ関連付けて監視制御す
る。これを実現するために、空調設備１５において監視
制御をする対象機器や、その対象機器が有する監視制御
機能をオブジェクトとして定義し、更に、それぞれのオ
ブジェクトの継承関係を定義する。
【００４１】このように定義したオブジェクトを参照、
操作等することによって、空調設備１５において監視制
御対象とする機器や制御項目のみならず、それに関連し
た機器や制御項目についてもその参照、操作等を容易に
行う。このような空調設備１５の監視制御機能について
定義したオブジェクト構造の一例を図３に示す。
【００４２】ここではオブジェクトとして、監視オブジ
ェクト４１、制御オブジェクト４２、ファイルオブジェ
クト４３、管理オブジェクト４４、テナントオブジェク
ト４５、設備オブジェクト４６、機器オブジェクト４
７、信号オブジェクト４８を定義している。更に、レイ
ヤとして管理レイヤＡ、テナントレイヤＢ、設備レイヤ
Ｃ、機器レイヤＤ、信号レイヤＥを定義している。そし
て、管理レイヤＡには監視オブジェクト４１、制御オブ
ジェクト４２、ファイルオブジェクト４３、管理オブジ
ェクト４４を割り付け、テナントレイヤＢにはテナント
オブジェクト４５を割り付け、設備レイヤＣには設備オ
ブジェクト４６を割り付け、機器レイヤＤには機器オブ
ジェクト４７を割り付け、信号レイヤＥには信号オブジ
ェクト４８を割り付ける。
【００４３】管理レイヤＡのそれぞれのオブジェクトで
ある監視オブジェクト４１、制御オブジェクト４２、フ
ァイルオブジェクト４３、管理オブジェクト４４は、テ
ナントオブジェクト４５、設備オブジェクト４６と継承
関係を持つ。テナントオブジェクト４５は更に信号オブ
ジェクト４８とも継承関係を持ち、設備オブジェクト４
６は更に機器オブジェクト４７および信号オブジェクト
４８と継承関係を持つ。また、機器オブジェクト４７は
更に、信号オブジェクト４８と継承関係を持つ。
【００４４】このように定義されたオブジェクトのクラ
ス構成例について図４および図５を用いて説明する。
【００４５】図４は、管理レイヤＡに割り付けられた各
オブジェクトのクラス構成例を示す図である。監視オブ
ジェクト４１はグラフィック表示、アラーム、機器稼
動、スケジュール設定、設備属性表示などのオブジェク
トクラスを持つ。制御オブジェクト４２はスケジュール
制御、連動制御、デマンド制御、自家発電負荷制御など
のオブジェクトクラスを持つ。ファイルオブジェクト４
３は履歴、トレンド、作表などのオブジェクトクラスを
持つ。管理オブジェクト４４はメータ検視、空調機時間
外運転検視、設備台帳、稼動履歴、故障履歴、エネルギ
ーなどのオブジェクトクラスを持つ。
【００４６】図５は、テナントレイヤＢ、設備レイヤ
Ｃ、機器レイヤＤ、信号レイヤＥに割り付けられた各オ
ブジェクトのクラス構成例を示す。テナントオブジェク
ト４５はテナント、共用部などのオブジェクトクラスを
持つ。設備オブジェクト４６は受変電、自家発電、空
調、照明、防犯、防災、昇降、衛生、熱源などのオブジ
ェクトクラスを持つ。機器オブジェクト４７はファン、
弁、ＶＡＶユニットなどのオブジェクトクラスを持つ。
信号オブジェクト４８は信号構成要素である発停(運転
／停止)、状態、故障、設定、計測、計量、切替のオブ
ジェクトクラスを持つ。
【００４７】図６は管理レイヤＡに割り付けられた各オ
ブジェクトのオブジェクトクラスが持つ属性の一例を示
す図である。監視オブジェクト４１のオブジェクトクラ
スのグラフィック表示は発停操作、状態表示、故障表示
などの属性を持つ。制御オブジェクト４２のオブジェク
トクラスのスケジュール制御はスケジュール時刻などの
属性を持つ。ファイルオブジェクト４３のオブジェクト
クラスのトレンドファイルはファイリングデータなどの
属性を持つ。管理オブジェクト４４のオブジェクトクラ
スの空調機時間外運転検針は時間外精算時間、コア時間
などのオブジェクトクラスを持つ。
【００４８】図７は、図２に示す系統構成の空調設備１
５を監視制御するオブジェクトの構成例である。
【００４９】監視オブジェクト４１のグラフィック表示
（オブジェクトクラス）では、テナントＴ（テナントオ
ブジェクト４５）の空調設備ＡＣ（設備オブジェクト４
６）の空調機２０、給気ファン２５、排気ファン３９
（機器オブジェクト４７）について関連付けている。そ
して、空調機２０に関しては更に空調機発停、空調機状
態、空調機故障（信号オブジェクト４８）を、給気ファ
ン２５に関しては更に給気ファン発停、給気ファン状
態、給気ファン故障、給気ファン目詰まり（信号オブジ
ェクト４８）を、排気ファン３９に関しては更に排気フ
ァン発停、排気ファン状態、排気ファン故障（信号オブ
ジェクト４８）を関連付けている。
【００５０】制御オブジェクト４２のスケジュール制御
（オブジェクトクラス）では、テナントＴ（テナントオ
ブジェクト４５）の空調設備ＡＣ（設備オブジェクト４
６）の空調機２０（機器オブジェクト４７）の空調機発
停（信号オブジェクト４８）を関連付けている。
【００５１】ファイルオブジェクト４３のトレンドファ
イル（オブジェクトクラス）では、テナントＴ（テナン
トオブジェクト４５）の空調設備ＡＣ（設備オブジェク
ト４６）の空調機２０（機器オブジェクト４７）の空調
機状態（信号オブジェクト４８）を関連付けている。
【００５２】管理オブジェクト４４の空調機時間外運転
時間検針（オブジェクトクラス）では、テナントＴ（テ
ナントオブジェクト４５）の空調設備ＡＣ（設備オブジ
ェクト４６）の空調機２０（機器オブジェクト４７）の
空調機状態（信号オブジェクト４８）を関連付けてい
る。
【００５３】次に、以上のように構成した本発明の実施
の形態に係る監視制御装置の動作について、図７を用い
て説明する。
【００５４】すなわち、上述したように、ここでは、本
発明の実施の形態に係る監視制御装置を、空調設備１５
の監視制御に適用した場合における構成を示したもので
あるが、この場合、空調設備１５の空調機２０の状態が
変化すると、「空調機２０の状態が変化した」という物
理的な変化信号がローカルコントローラ２の入出力処理
手段１１によって取得される。
【００５５】この変化信号が、入出力処理手段１１から
更に中央監視装置１側に通知されると、信号オブジェク
ト４８の状態クラスの実体である「空調機状態」が「停
止」から「運転」に変化する。この信号オブジェクト４
８が各オブジェクトで継承している情報ならば、「共
用」という動作で以下の処理が中央監視装置１で処理さ
れるように各オブジェクトの動作を定義しておく。
【００５６】このように信号オブジェクト４８の状態ク
ラスの実態である「空調機状態」が「停止」から「運
転」に変化すると、これに連動して、監視オブジェクト
４１のグラフィック表示において、テナントＴの平面図
に表現された空調機２０の状態色が「停止」を示す赤色
から、「運転」を示す緑色に変化する。制御オブジェク
ト４２では、図７に示すように、「空調機状態」の信号
オブジェクト４８は共用していないので、何も処理しな
い。ファイルオブジェクト４３では、トレンドファイル
において、テナントＴの空調機２０の状態変化を「Ｘ
Ｘ：ＸＸ運転」という情報がファイリングされる。管理
オブジェクト４４では、空調機時間外運転時間検針（オ
ブジェクトクラス）において、テナントＴの空調機２０
の状態変化から空調機の運転時間の積算が開始される。
設備オブジェクト４６では、図７に示すように、空調機
２０の状態変化は共用していないので、何も処理しな
い。機器オブジェクト４７では、図７に示すように、空
調機２０について、空調機２０の状態変化は共用してい
ないので、何も処理しない。
【００５７】つまり、信号オブジェクト４８である空調
機２０の状態変化を監視オブジェクト４１、ファイルオ
ブジェクト４３、管理オブジェクト４４の属性情報とし
て共用している。これにより、信号オブジェクト４８の
属性変化（空調機２０の状態変化）が発生すると、共用
しているオブジェクトである監視オブジェクト４１、フ
ァイルオブジェクト４３、管理オブジェクト４４につい
て属性情報変化が発生し、属性情報変化に対応するオブ
ジェクトの処理が実施される。
【００５８】上述したように、本発明の実施の形態に係
る監視制御装置においては、上記のような作用により、
監視制御する情報を並列な情報構造とし、オブジェクト
の継承、オブジェクト間の伝播に加えて、プロパティー
（属性）の共用とオブジェクトの共用という方法でデー
タをハンドリングすることによって設備単位で管理する
操作員の通常の思考過程に準じた監視制御を行う。これ
によって、大容量で高速な計算機を用いることなく、修
練した操作員以外の操作員であっても、管理する設備を
最小単位で監視制御することが可能となる。
【００５９】つまり、空調設備１５の監視制御を一例に
説明したように、空調設備１５、および空調設備１５を
構成してなる各機器に関する種々のオブジェクトデータ
を階層的ではなく、全て並列的な情報構造として取り扱
い、更に、オブジェクトデータ間の承継関係を、属性情
報によって定義付けている。説明していないが、電気設
備１４、照明設備１６についても同様にして各設備毎に
関連するオブジェクトデータについては、それぞれ並列
的に取り扱う。これによって、同一設備に関連するオブ
ジェクトデータについては、設備単位で管理されるよう
になるので、操作員の通常の思考過程に準じた監視制御
を行うことが可能となる。
【００６０】なお、本発明の実施の形態に係る監視制御
装置は、ビルの監視制御に限定したものではなく、プラ
ントを監視制御する装置であれば、監視、制御、ファイ
リング、管理、設備、機器、信号オブジェクトでそのオ
ブジェクトの処理と属性情報を定義することによって、
上述したような効果を奏することができる。
【００６１】実施例の効果の得られる監視制御装置が提
供できる。
【００６２】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例
および修正例についても本発明の技術的範囲に属するも
のと了解される。
【００６３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
監視制御する情報を並列な情報構造とし、オブジェクト
の継承、オブジェクト間の伝播に加えて、プロパティー
（属性）の共用とオブジェクトの共用という方法でデー
タをハンドリングすることによって設備単位で管理する
操作員の通常の思考過程に準じた監視制御を行うことが
できる。
【００６４】以上により、修練した操作員以外の操作員
であっても、管理する設備を最小単位で監視制御するこ
とが可能な監視制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係る監視制御装置の一例
を示す機能構成図
【図２】空調設備の一例を示す系統構成図
【図３】監視制御機能について定義したオブジェクト構
造の一例を示す図
【図４】管理レイヤに割り付けられた各オブジェクトの
クラス構成例を示す図
【図５】テナントレイヤ、設備レイヤ、機器レイヤ、信
号レイヤに割り付けられた各オブジェクトのクラス構成
例を示す図
【図６】管理レイヤに割り付けられた各オブジェクトの
オブジェクトクラスが持つ属性の一例を示す図
【図７】図２に示す系統構成の空調設備を監視制御する
オブジェクトの構成例を示す図
【符号の説明】
Ａ・・・管理レイヤ Ｂ・・・テナントレイヤ Ｃ・・・設備レイヤ Ｄ・・・機器レイヤ Ｅ・・・信号レイヤ ＡＣ・・・空調設備 １・・・中央監視装置 ２・・・ローカルコントローラ ４・・・表示手段 ５・・・操作手段 ６・・・設定手段 ７・・・ファイリング手段 ８・・・管理手段 ９・・・データベース部 １１・・・入出力処理手段 １２・・・制御手段 １４・・・電気設備 １５・・・空調設備 １６・・・照明設備 ２０・・・空調機 ２１・・・テナント室 ２２・・・給気温度計 ２３・・・排気温度計 ２５・・・給気ファン ２６・・・フィルタ ２７・・・冷却器 ２８・・・加熱器 ２９・・・加湿器 ３１・・・冷水バルブ ３２・・・加熱バルブ ３３・・・加湿バルブ ３５・・・ＶＡＶユニット ３６・・・室内温度計 ３７・・・室内湿度計 ３９・・・排気ファン ４１・・・監視オブジェクト ４２・・・制御オブジェクト ４３・・・ファイルオブジェクト ４４・・・管理オブジェクト ４５・・・テナントオブジェクト ４６・・・設備オブジェクト ４７・・・機器オブジェクト ４８・・・信号オブジェクト
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｑ 9/00 ３０１ Ｈ０４Ｑ 9/00 ３０１Ｃ Ｆターム(参考） 5C087 AA02 AA03 AA19 BB03 BB74 DD04 DD05 DD08 DD23 EE06 EE16 FF01 FF02 FF04 GG10 GG18 GG23 GG51 GG65 GG66 5H223 AA11 AA20 CC08 DD03 DD05 DD07 EE05 EE06 EE30 5K048 BA07 BA08 BA51 EB02 EB12 EB13 HA01 HA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 監視対象である複数の設備を管理する中
    央監視手段と、前記各設備と前記中央監視手段との間の
    情報通信を行う通信手段とを備えた監視制御装置であっ
    て、 前記中央監視手段は、 前記各設備毎に、前記各設備に備えられた機器の監視情
    報、制御情報、管理情報、設備情報、運転情報のうちの
    少なくともいずれかの情報に関するオブジェクトデータ
    を作成するオブジェクトデータ作成手段と、 前記オブジェクトデータ作成手段によって各設備毎に作
    成された各オブジェクトデータについて、複数のオブジ
    ェクトデータ同士の承継関係を属性情報によって定義す
    る属性情報定義手段と、 前記属性情報定義手段によって定義された属性情報に関
    連付けて、前記オブジェクトデータ作成手段によって作
    成された各オブジェクトデータを記憶するデータベース
    とを備えたことを特徴とする監視制御装置。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載の監視制御装置におい
    て、 前記データベースに記憶されているいずれかのオブジェ
    クトデータの表示要求情報の入力を受け付け、入力され
    た表示要求情報に基づくオブジェクトデータを表示する
    とともに、前記表示したオブジェクトデータと承継関係
    を持つオブジェクトデータも表示可能とした表示手段を
    前記中央監視手段に付加したことを特徴とする監視制御
    装置。
  3. 【請求項３】 請求項１または請求項２に記載の監視制
    御装置において、 前記オブジェクトデータ作成手段は、前記通信手段を介
    して前記設備側から送信された前記運転情報に基づいて
    作成したオブジェクトデータが、既に前記データベース
    に記憶されている場合には、前記データベースに記憶さ
    れているオブジェクトデータの内容を、当該作成したオ
    ブジェクトデータの内容に更新するとともに、更新した
    オブジェクトデータと承継関係を持つオブジェクトデー
    タの関連する内容も更新するようにしたことを特徴とす
    る監視制御装置。
  4. 【請求項４】 請求項１乃至３のうちいずれか１項に記
    載の監視制御装置において、 前記機器を操作するための操作情報の入力を受け付け、
    入力された前記操作情報に基づいて、前記データベース
    に記憶されている関連するオブジェクトデータの内容を
    更新し、前記更新したオブジェクトデータを、前記機器
    を操作するための操作入力として、前記通信手段を介し
    て前記機器が備えられた設備側に送信する操作手段を前
    記中央監視手段に付加したことを特徴とする監視制御装
    置。
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