JP2002212566A - コークス乾式消火装置およびこれを利用した消火方法 - Google Patents

コークス乾式消火装置およびこれを利用した消火方法

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JP2002212566A
JP2002212566A JP2001008910A JP2001008910A JP2002212566A JP 2002212566 A JP2002212566 A JP 2002212566A JP 2001008910 A JP2001008910 A JP 2001008910A JP 2001008910 A JP2001008910 A JP 2001008910A JP 2002212566 A JP2002212566 A JP 2002212566A
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coke
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temperature exhaust
cooling chamber
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Mamoru Inoue
衞 井上
Tomio Tanaka
富三男 田中
Tomiyoshi Masuda
富良 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クーリングチャンバから出される高温の排ガ
スの顕熱回収に加え、さらに高温の排ガスを有効利用す
ること、より詳しくは高温の排ガスを省エネルギープロ
セスによる水素製造技術に活用することのできるコーク
ス乾式消火装置を提供する 【解決手段】 クーリングチャンバと、冷却ガス供給手
段と、前記クーリングチャンバから出される高温の排ガ
スの顕熱回収用の熱交換手段とを有するコークス乾式消
火装置において、前記クーリングチャンバと前記熱交換
手段との間に、前記高温の排ガスを外熱として利用して
炭化水素系ガスの水蒸気改質を行うためのガス改質手段
が設けられていることを特徴とするコークス乾式消火装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス乾式消火
装置およびこれを利用したコークス乾式消火方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】コークス乾式消火方法は、コークス炉か
ら排出される赤熱コークスをクーリングチャンバに投入
して、窒素等の不活性ガスを含む冷却ガスを該クーリン
グチャンバに供給することにより、コークスを消火、冷
却すると共に、該クーリングチャンバから排出される高
温の排ガスの顕熱をボイラなどの熱交換器により効率よ
く回収するという2つの目的を達成するものである。そ
して、前記クーリングチャンバから排出される冷却コー
クスは、高炉に装入される。即ち、高炉に装入され、焼
結鉱の昇温及び還元用の燃料として使用される。
【0003】そして、このようなコークス乾式消火方法
における顕熱回収の効率化を図るために、特開昭60−
90291号公報には、廃熱回収ボイラから冷却塔への
循環ガス経路に対して、水又は水蒸気を添加することに
より、冷却塔内のコークス温度分布の均一化と回収熱量
の増大とを図る方法が提案されている。さらに、特開昭
59−75981号公報には、冷却ガスにより赤熱コー
クスを冷却するようにしたコークス乾式消火方法におい
て、空気、及び窒素の少なくとも、一方に水分を加えた
冷却ガスを赤熱コークスと反応させて水素、一酸化炭素
を多く含むガスを生成し、この生成したガスを冷却ガス
の加熱された高温ガスに合流させ、燃焼させて、この顕
熱を回収することにより、高温ガスの顕熱回収を効果的
に行う方法が記載されている。また、特開昭60−12
3592号公報には、コークス炉で生成されたコークス
を赤熱状態のまま、又は一旦冷却した後、コークス乾式
消火設備に投入し、酸素ガス、空気、水分等のガス化剤
をコークス乾式消火設備の上部又は下部よりブロアーを
介して吹き込んで、発生する高温の排ガスの顕熱をボイ
ラーにより回収し、顕熱回収後のガスの一部を冷却ガス
としてブロアーによりコークス乾式消火設備に循環させ
る方法が記載されている。
【0004】しかしながら、こうしたーリングチャンバ
から排出される高温の排ガスの有効利用技術としては、
如何に効率よく高温ガスから顕熱を回収するかといった
点に関わるものであり、800〜1000℃という高温
の排ガスの温度に着目したさらなる有効利用技術に関し
ては、何ら提案されていないのが現状である。
【0005】また、上記したように顕熱回収効率を高め
ようとして高温の排ガス等を燃焼させる場合、ボイラー
等の熱交換器に供給される高温の排ガスの温度は900
℃以上となる場合もあり、既存のボイラ等の熱交換器に
使われている耐熱性材料では不十分であり、新たに90
0℃以上の高温にも耐えられる材料に変更するか、循環
ブロアを大型なものに変更して循環ガス流量を増加させ
てボイラー入口温度を900℃以下にする必要があり、
費用対効果からしてあまり得策といえるものではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、クーリングチャンバから排出される高温の排ガスの
顕熱回収に加え、さらに高温の排ガスを有効利用するこ
と、より詳しくは高温の排ガスを省エネルギープロセス
による水素製造技術に活用することのできるコークス乾
式消火装置およびその消火方法を提供するものである。
【0007】また、本発明の他の目的は、高温の排ガス
に所望の熱量を適時補填でき、かつコークスの品質を向
上することのできるコークス乾式消火装置およびその消
火方法を提供するものである。
【0008】さらに、本発明の他の目的は、製鉄プロセ
スで産生する副産物を省エネルギープロセスによる水素
製造技術に有効に利用することのできるコークス乾式消
火装置およびその消火方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、コークス
乾式消火装置およびその消火方法での、クーリングチャ
ンバから排出される高温の排ガスの有効利用技術に関
し、鋭意検討した結果、現在までに提案されている多く
の利用技術が顕熱回収効率を高める点に重点がおかれて
おり、高温の排ガスの800〜1000℃という温度そ
のものに着目した利用技術はなされていなかった。しか
るに、かかる高温の排ガスの温度が、メタンガスの水蒸
気改質にとって必要な温度条件にうまく合致しており、
かつ水蒸気改質に必要な原料が製鉄プロセス内からでも
調達できことを知得し、これにより水素リッチなガスを
効率よくかつ安定的に生成することができ、さらに製鉄
プロセス内で使われている水素ガス分離技術との組み合
わせにより極めて効率よくかつ安価に水素ガスを得るこ
とができるとする、省エネルギープロセスによる水素製
造技術を構築することができることを見出し、本発明を
完成するに至ったものである。
【0010】即ち、本発明の要旨とするところは、以下
の通りである。
【0011】(1) コークス炉で産生する赤熱コーク
スが供給されるクーリングチャンバと、該クーリングチ
ャンバーに冷却ガスを吹き込んで、前記コークスを冷却
するための冷却ガス供給手段と、前記クーリングチャン
バから排出される高温の排ガスの顕熱を回収するための
熱交換手段と、を有するコークス乾式消火装置におい
て、前記クーリングチャンバと前記熱交換手段との間
に、前記高温の排ガスを外熱として利用して炭化水素系
ガスの水蒸気改質を行うためのガス改質手段が設けられ
ていることを特徴とするコークス乾式消火装置。
【0012】(2) 前記ガス改質手段に供給する炭化
水素系ガスが、コークス炉のCOGガス中のメタンガス
を含むものであることを特徴とする上記(1)に記載の
コークス乾式消火装置。
【0013】(3) 前記ガス改質手段に供給する水
が、前記熱交換手段で前記高温の排ガスの顕熱を回収し
た水蒸気の一部であることを特徴とする上記(1)また
は(2)に記載のコークス乾式消火装置。
【0014】(4) 前記ガス改質手段に触媒が設けら
れていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれ
か1つに記載のコークス乾式消火装置。
【0015】(5) 前記クーリングチャンバのコーク
スを再加熱するための酸素供給手段と炭化水素類供給手
段が設けられていることを特徴とする(1)〜(4)の
いずれか1つに記載のコークス乾式消火装置。
【0016】(6) コークス炉で産生する赤熱コーク
スが供給されるクーリングチャンバに、冷却ガス供給手
段により冷却ガスを吹き込んで、前記コークスを冷却す
ると共に、前記クーリングチャンバから排出される高温
の排ガスを熱交換手段に送って該高温の排ガスの顕熱を
回収し、好ましくは、さらに冷却された排ガスを循環手
段により前記冷却ガスとして使用するコークス乾式消火
方法において、前記クーリングチャンバと前記熱交換手
段との間に設けたガス改質手段に炭化水素系ガス及び水
を供給し、かつ前記高温の排ガスを外熱として利用し、
前記炭化水素系ガスの水蒸気改質を行うことを特徴とす
るコークス乾式消火方法。
【0017】(7) 前記炭化水素系ガスとして、コー
クス炉のCOGガス中のメタンガスおよび/または天然
ガスを利用することを特徴とする上記(6)に記載のコ
ークス乾式消火方法。
【0018】(8) 前記水として、前記熱交換器で前
記高温の排ガスの顕熱を回収した水蒸気の一部を利用す
ることを特徴とする上記(6)または(7)に記載のコ
ークス乾式消火方法。
【0019】(9) 前記炭化水素系ガスの水蒸気改質
を行う際に、触媒を利用することを特徴とする上記
(6)〜(8)のいずれか1つに記載のコークス乾式消
火方法。
【0020】(10) 前記クーリングチャンバに酸素
含有ガス及び炭化水素類を供給し、コークスを再加熱す
ることを特徴とする上記(6)〜(9)のいずれか1つ
に記載のコークス乾式消火装置。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係るコークス乾式消火装
置は、コークス炉で産生する赤熱コークスが供給される
クーリングチャンバと、該クーリングチャンバーに冷却
ガスを吹き込んで、前記コークスを冷却するための冷却
ガス供給手段(好ましくは冷却された排ガスを冷却ガス
として使用するための循環手段を兼ね備えることが望ま
しい)と、前記クーリングチャンバから排出される高温
の排ガスの顕熱を回収するための熱交換手段と、を有す
るコークス乾式消火装置において、前記クーリングチャ
ンバと前記熱交換器との間に、前記高温の排ガスを外熱
として利用して炭化水素系ガスの水蒸気改質を行うため
のガス改質器を設けてなることを特徴とするものであ
る。
【0022】これにより、極めて効率よく安価に水素ガ
スを得ることができるものである。
【0023】このことは、地球温暖化などの環境問題か
ら、その原因の1つである自動車の排気ガス規制が強ま
る中、電気自動車や燃料電池自動車など環境にやさしい
技術の開発が急ピッチで進められており、こうした燃料
電池自動車の原料として、いかに低コストで水素を大量
かつ安定的に供給できるかが技術開発の大きなテーマに
なっており、本発明は、こうした要望に答えられるコー
クス乾式消火装置を活用した省エネルギープロセスによ
る有力な水素製造技術ともなり得るものである。
【0024】また、エネルギー資源の多様化の観点か
ら、電力源についても風力発電や各家庭に設置可能な小
型発電装置の開発が進められており、そのなかで特に注
目されているのが、環境にやさしく、エネルギー資源と
しても有望な燃料電池を利用した小型発電装置であり、
この場合にも、燃料電池自動車と同様に、いかに低コス
トで水素を大量かつ安定的に供給できるかが技術開発の
大きなテーマになっている。さらに、水素を利用する化
学プラントなど既存の水素利用産業においても同様であ
る。したがって、本発明では、こうした要望にも答えら
れるコークス乾式消火装置を活用した省エネルギープロ
セスによる有力な水素製造技術ともなり得るものであ
る。
【0025】なお、本明細書中において、中赤熱コーク
スとは、コークス炉の炭化室から乾留後に取り出された
後の、温度が少なくとも800℃以上であるコークスを
いう。
【0026】クーリングチャンバとは、上部から装入さ
れる赤熱コークスを下部から排出して、その間にコーク
スの流下方向に対向する流れの冷却ガスによって赤熱コ
ークスを消火、冷却する機能(機構)を有する装置であ
る。より詳しくは、コークス炉より定期的に供給される
赤熱コークスをクーリングチャンバ上部側のプレチャン
バ部に一時的に蓄え、クーリングチャンバ下部側の冷却
ゾーン部に一定の流下速度となるように連続的に装入
し、該冷却ゾーン部を流下する際にコークスの流下方向
に対向する流れの冷却ガスによって赤熱コークスを消
火、冷却し、クーリングチャンバの下端より冷却コーク
スとして取り出すための機能(機構)を有する装置であ
る。
【0027】高温の排ガスとは、クーリングチャンバに
冷却ガスとして供給され、冷却ゾーン部を通過する間
に、流下する赤熱コークスとの熱交換により自らは加熱
されて700℃以上の高温ガスとなって、冷却ゾーン部
の上部脇(胴回り)に設けられた排ガス回収部より排出
されるガスをいう。そして、熱交換手段により顕熱回収
されるまでは、特に断らない限りこれらを区別すること
なく高温の排ガスと称する。なお、その後は、単に排ガ
スまたは低温の排ガスといい、両者を区別した。
【0028】熱交換手段とは、クーリングチャンバから
供給される高温の排ガスの顕熱を熱交換により回収し冷
却する手段であり、以下の図面を用いた説明では、熱交
換手段に代えて、該熱交換手段の1種であるボイラー
(クーリングチャンバから供給される高温の排ガスの顕
熱を熱交換により装置内の内管(水管)中の水ないし水
蒸気(冷媒)を加熱する一方、高温の排ガスを冷却する
熱交換器)を用いて説明する場合もある。
【0029】プレダスターとは、その名称に拘泥される
ことなく、クーリングチャンバと熱交換手段との間の高
温の排ガス経路上に設けられ、前記高温の排ガス中のダ
ストを捕集する機能を有する装置をいう。さらに、クー
リングチャンバから排出される高温の排ガス中に含まれ
る可燃性ガスを、プレダスターまたはクーリングチャン
バに空気を供給することで燃焼させる、いわば燃焼室的
な働きを持たせてもよい。なお、高温の排ガス中に含ま
れる可燃性ガスには、炭化水素、一酸化炭素、水素等の
コークスの熱分解成分、及びコークスと冷却ガス中の水
分とが反応して生じる一酸化炭素、水素等のガス種があ
り、酸素と結合して酸化反応を行うことのできる成分と
もいえる。
【0030】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発
明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解
に供する。
【0031】ここに、図1は、本発明に係るコークス乾
式消火装置およびその関連装置(コークス炉、タールデ
カンター等)の代表的な実施の形態を模式的に表す概略
説明図である。
【0032】図1に示すように、コークス乾式消火装置
101は、コークス炉201の炭化室から取り出される赤熱コ
ークスが投入されるクーリングチャンバー103のプレチ
ャンバー部105と、該プレチャンバー部105の下部に位置
し、赤熱コークスを冷却ガス(例えば、窒素などの不活
性ガス)により冷却するクーリングチャンバーの冷却ゾ
ーン部107と、冷却ガスをクーリングチャンバーの冷却
ゾーン部107に吹き込ませるための冷却ガス供給手段の
1例である送風機(図1では、送風機が循環手段を兼ね
備える実施形態であるため、循環ブロアーとする)109
と、冷却ゾーン部107の上部脇に設けられた排ガス回収
部111から排出される高温の排ガス中のダストを捕集す
るためのプレダスター113と、高温の排ガスの顕熱によ
り、内管(水管)117中の水蒸気又は水を加熱する熱交
換器の一例であるボイラー115とを有する。さらに、ボ
イラー115にて顕熱を回収した後の低温の排ガスを循環
ブロアー109により冷却ガスとしてコークス乾式消火装
置101に循環させるために、循環ブロアー109の磨耗を軽
減すべく、顕熱回収後の排ガス中に含まれる細かな粒子
を取り除くためのサイクロン121が、ボイラー115と循環
ブロアー109との間の排ガス循環経路上に設けられてい
る。そして、クーリングチャンバの冷却ゾーン部107の
下端部から排出される冷却コークスは、この時点で20
0℃程度にまで冷却されており、一般的な搬送装置によ
る取り扱いが可能となっていることから、ベルトコンベ
ア(図示せず)などに乗せて高炉工場等に輸送すること
ができる。
【0033】なお、クーリングチャンバー本体は、略円
筒状の内壁を有するコークス保有量が数千トン(ここで
は、約3000トンの場合を例に説明する)である冷却
装置であり、その下部には冷却されたコークスを所定の
切り出し速度で、この場合は約100トン/Hで排出す
ることができる切り出し装置(図示せず)が設けられて
いる。プレチャンバー部105を介して冷却ゾーン部107の
上部から連続的に装入されるコークスが冷却ゾーン部10
7の下部から排出されるまでの冷却ゾーン部107内におけ
る滞留時間は、約2〜3時間に設定されている。クーリ
ングチャンバーの冷却ゾーン部107へ吹き込まれる冷却
ガスの流量は、循環ブロアー109を駆動させることによ
り約15万Nm3/Hのレベルに維持されるようになっ
ている。
【0034】さらに、本発明のコークス乾式消火装置10
1では、クーリングチャンバー103(排ガス回収部111)
とボイラー115(入口部)との間、好ましくはプレダス
ター113(出口部)とボイラ115(入口部)との間の排ガ
ス経路上に、前記高温の排ガスを外熱として利用して炭
化水素系ガス(例えば、天然ガスやコークス炉からのC
OG中のメタンガス等)の水蒸気改質を行うためのガス
改質手段の1例としてチューブ状の反応管を有するガス
改質器119が貫設されているものである。
【0035】かかるガス改質手段としては、例えば、
「分解加熱蒸留を中心にする設計、化学工学協会編、P
75(1974)丸善」に記載のもの、高温の排ガスを
外熱として利用可能な状態に取り付けられた多管式ない
し単管式の反応管やジャケット式の反応管であって、該
反応管内部に炭化水素系ガスおよび水蒸気を通すことの
できるものなどが例示できるが、特にこれらに制限され
るべきものではない。したがって、高温の排ガス経路に
多管式の反応管を貫通させてもよいし、高温の排ガス経
路の外周部にジャケット式の反応管を周設させてもよ
い。特に高温の排ガスとの接触効率(熱交換効率)に優
れる多管式の反応管を高温の排ガスの進行方向に対して
直交するように貫通させるのが望ましい。具体的には、
一般に工業化されている天然ガスの外熱式スチームリフ
ォーマーなどの装置技術を適宜利用することができる。
さらにガス改質手段では、後述するように、クーリング
チャンバにてコークスの再加熱を行い、高温の排ガスの
熱量補填を行う場合もあるため、こうした利用を勘案し
1000℃程度の高温ガス(外熱)にも耐え得るもので
あること、また、炭化水素系ガスおよび水蒸気を昇圧し
て供給することもあるため20MPaの高圧ガス(内
圧)にも耐え得るものであることが望ましく、具体的に
は、25/20クロム・ニッケル遠心鋳造管(ASTM
規格HK−40)などが好適に利用できる。なお、ガ
ス改質手段の反応容積部の大きさは、高温の排ガスの流
量ないし流速や温度、ガス改質する炭化水素系ガスの種
類や流量ないし流速、温度などに応じて適宜決定すれば
よく、特に制限されるべきものではない。
【0036】また、本発明に係るガス改質手段では、分
解吸熱反応を行うのに適した外熱が供給されるため、チ
ューブ状の反応管のみを貫設し、かかる反応管内に炭化
水素系ガスおよび水蒸気を通すだけでも充分に水蒸気改
質を行うことが出来るが、好ましくは、かかる反応管内
部に分解吸熱反応を促進させることの出来る触媒を装填
しておくことが望ましい。
【0037】かかる触媒としては、通常ニッケルを基に
している。コバルトや貴金属もまた活性を有するが高価
である。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。また、これらの触媒は、適当な触
媒担体(例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア、酸化
カルシウムなどの1種又は2種以上からなる酸化セラミ
ック物質)の上に被覆して、この触媒担体を反応管内部
に配置するのが望ましい。これは触媒交換時に担体ごと
交換することで短時間で交換作業を終了できるからであ
る。
【0038】また、上記ガス改質器119に供給する炭化
水素系ガスとしては、特に制限されるものではないが、
好ましくは、製鉄プロセス内で使用されている天然ガ
ス、LPG、重油、製鉄プロセス内で産生されるもの、
例えば、コークス炉からのCOG中のメタンガスを含む
もの、タール、軽油、BTX(ベンゼン、トルエン、キ
シレン)などが挙げられる。特に、資源の有効利用の観
点からは、コークス炉からのCOG中のメタンガスを含
むものである。詳しくは、図1に示すように、コークス
炉201で発生するCOGガス(H2、CH4、CO、O2
2、タールなどを含む)は800〜1000℃の高温
のガスであり、その中にはタールなどの高沸点留分を含
むため、副産物回収装置(図示せず)にて、冷却凝縮し
タールデカンター203にて高沸点留分のタール等を液化
し、取り除いた後のメタンガスを含む低沸点留分のガス
成分につき、更に昇圧手段の1例である圧縮機205にて
昇圧し、これをメタンガスを含むガス成分として利用す
るのが望ましい。一方、液化されたタール成分等のう
ち、上層部の高純度タール分は製品として取り出し、一
方、下層部の不純物を含むタールスラッジは、後述する
ようにコークスの再加熱の熱源として利用することが望
ましい。これらCH4を含むガス成分は、従来、製鉄プ
ロセス内、例えば、加熱炉や熱風炉などで燃料ガスの一
部として単に利用されていたものであるが、本発明で
は、こうした製鉄プロセス内で産生するガス成分を有効
に活用し、かつ製鉄プロセス内で生じる高温の排ガスと
有機的に組み合わせることにより、450〜950℃の
温度で起こる分解吸熱反応に必要な熱量をわざわざ外部
から補填することなく反応が完結する省エネルギープロ
セスによる水素製造技術を構築することに成功したもの
であり、これにより従来の燃焼ガスとしての利用に比し
てより高付加価値を有する水素ガスを得ることができ、
また同時に産生するCOガスを従来と同様に加熱炉や熱
風炉などで燃料ガスの一部として有効に利用することが
できるものである。
【0039】また、上記ガス改質器119に供給する水な
いし水蒸気としては、特に制限されるものではないが、
好ましくは製鉄プロセス内で産生されるもの、例えば、
図1に示すように、当該コークス乾式消火装置101のボ
イラー115で高温の排ガスの顕熱を回収した水蒸気の一
部を利用することができるほか、専用のボイラー蒸気、
発電蒸気タービンからの抽気蒸気、転炉防熱フードの排
熱回収蒸気などが利用できる。これら高温の排ガスの顕
熱を回収した高温の水蒸気成分は、製鉄プロセス内に設
置されてなる蒸気タービンに送られ、該タービンを回転
させる動力源として有効に利用されていたものである
が、本発明では、こうした製鉄プロセス内で産生する水
蒸気成分を蒸気タービンの駆動等に影響を与えない程度
取り出し、これを省エネルギープロセスによる水素製造
技術に利用することで反応に利用しやすい高温高圧状態
の水蒸気を安価かつ安定して調達できるなど、製鉄プロ
セスと水素製造プロセスとを有機的に結合することによ
り、省エネルギープロセスによる水素製造技術をより有
利に構築することができる。これにより従来の蒸気回収
に加え、さらに付加価値の高い水素ガスの産生にも寄与
し得るものである。
【0040】また、本発明では、ガス改質器119に供給
する際の炭化水素系ガスおよび水蒸気の圧力が1.05
〜20MPa、好ましくは3〜7MPa、より好ましく
は3〜5MPaの範囲に昇圧したものを使用することが
望ましく、かかる観点から、図1に示すように、タール
デカンター203からでてきた炭化水素系ガスを昇圧する
ための昇圧手段として、例えば、圧縮機205を設けるこ
とが望ましく、また、該圧縮機205で昇圧後の炭化水素
系ガスに、高圧蒸気、例えば、ボイラー115にて顕熱回
収した蒸気等を混合できるような装置構成とすることが
望ましい。なお、図1に示すように、炭化水素系ガスお
よび水蒸気をガス改質器119に供給する前に混合しても
よいが、それぞれを(好ましくは昇圧した状態で)別々
に供給し、ガス改質器内部で混合できるような装置構成
としてもよい。ガス改質器119に供給する際に昇圧して
おくことで、ガス改質後に、既存の製鉄プロセスの1つ
であるPSA等にそのままもっていくことができ、再度
昇圧する必要がなく、装置全体をコンパクト化できるた
めである。ここで、ガス改質器119に供給する際の炭化
水素系ガスおよび水蒸気の圧力が、1.05MPa未満
の場合には、反応速度が遅くガス改質器の容量を大きく
する必要があるほか、ガス改質器に触媒などを装填して
用いる場合には、かかる装置内での圧力損失により、P
SAにもっていくまでに常圧に戻る場合があり好ましく
ない。一方、20MPaを超える場合には、反応速度へ
の高圧の効果があまりないほか、昇圧以降の配管や装置
類をすべて高い耐圧性を有する材料及び構造にする必要
があり、高コストな装置になるなど好ましくない。
【0041】さらに、本発明のコークス乾式消火装置10
1では、クーリングチャンバ103のコークスを再加熱する
ための酸素供給手段131と炭化水素類供給手段133が設け
られていることが望ましい。これにより、ガス改質の際
に分解吸熱反応に伴って高温の排ガスから奪われる熱量
分を事前に補填することができるため、ガス改質量を増
強し、需要に応じて水素ガスの生産量を増やす場合な
ど、高温の排ガスから奪われる熱量が増加するような場
合であっても、かかる反応での吸熱分をプレチャンバー
内での増熱分で補うことができる。また、ボイラー115
で上記タービンを駆動するのに最低限必要な熱量を確保
する上でも、上記供給手段131、133による熱量補填技術
は望ましいものといえる。かかる観点から、ボイラー11
5入口部での高温の排ガス温度は、800〜1000
℃、好ましくは850〜950℃の範囲となるように調
節することが望ましい。なお、ガス改質器への炭化水素
ガス量を大幅に変えるような場合にも、かかるガス流量
の変化に応じて、酸素供給手段131及び炭化水素類供給
手段133による供給量を調節することで、補填する熱量
を調節できるようにすることもできる一方、この逆のパ
ターンも可能である。ボイラー115入口部での高温の排
ガス温度が800℃未満の場合には、スチームリフォー
ム反応が十分な速度で進行しないほか、熱交換による顕
熱の蒸気回収効率が低下し、蒸気タービンの駆動源とし
て充分でない場合があるなど好ましくない。一方、ボイ
ラー115入口部での高温の排ガス温度が1000℃を超
える場合には、内部に3〜7MPaの高圧がかかる反応
管の劣化が問題となるほか、ボイラー115の内管(ボイ
ラーチューブ)など高温の排ガスに晒される部分の熱衝
撃による劣化など、ボイラー115の負担を軽減できない
など好ましくない。
【0042】すなわち、ガス改質器119との組み合わせ
に伴い、高温の排ガスの持つ熱量は、改質ガス流量に比
例して漸次減少する。これは、ガス改質反応; CH4+H2O→CO+3H2 ΔH=49.3kcal/mol(吸熱) (ここでは炭化水素系ガスとしてメタンガスを用いた場
合を例にとった)が、上記に示すように吸熱反応である
ためである。したがって、炭化水素系ガスの有効利用促
進の観点から、できるだけ多くの水素ガスを得ようとす
ればするほど、高温の排ガスの持つ熱量は漸次減少して
いくため、後工程の熱交換により顕熱を蒸気回収しよう
とする場合に、蒸気化するのに適した温度条件を確保す
ることができず、顕熱回収効率が低下する。一方、本発
明の供給手段131、133を用いる場合には、コークスの再
加熱によりプレチャンバー内での増熱分を、ガス改質器
での分解吸熱反応で吸収し、ボイラー115の負担を軽減
できるため、ボイラチューブなど熱交換器の反応管の増
設や増加する蒸気のために蒸気タービンを追加する必要
がなく、顕熱回収効率の点で特に優れている。特に、既
存の化学プラントなどでの需要に加え、今後、燃料電池
の普及に伴い急激にその需要が高まったような場合な
ど、特に増産に適した有効な手段であるといえる。
【0043】なお、本発明では、図1に示すように、プ
レチャンバ部105に酸素含有ガス供給手段131と炭化水素
類供給手段133を設け、プレチャンバ部105内でコークス
の再加熱を行うことで、目的とする熱量補填を達成でき
るのに加え、炭化水素類供給手段133を通じてタールデ
カンター203のタールスラッジや他の炭化水素類(廃
油、廃プラスチックなど)をコークス表面に吹き付ける
ことにより、コークス強度が向上し、コークスの品質を
向上させることができる。これは、コークス表面に吹き
付けた炭化水素類に由来する熱分解カーボンが易黒鉛化
性の光学的高次異方性カーボンのため、高炉内での粉化
が抑制され、品質が向上すると考えられる。
【0044】また、プレチャンバー部105にて再加熱を
行うことから、コークス炉の乾留時間を短縮することが
可能となる利点を有する。これにより乾留熱量が低下し
て省エネルギーにつながる利点をも有するものである。
また、コークス炉の乾留時間を短縮した場合、一般的に
コークスの品質は低下するが、本発明の供給手段131、
133を用いた場合には、たとえコークス炉の乾留時間を
短縮した場合であっても、プレチャンバー部105でター
ルなどの炭化水素類をコークス表面に吹き付け、燃焼さ
せて再加熱することで、コークス品質を向上させること
ができるという優れた利点を有する。
【0045】上記炭化水素類供給手段133により供給す
る炭化水素類としては、コークスの再加熱に必要な熱源
(着火源)となるものであればよく、特に制限されるも
のではないが、好ましくは、タールデカンター203で液
化分離して捕集されるタール分のうちのタールスラッジ
や他の炭化水素類(廃油、廃プラスチック等)などが熱
源以外にコークスの品質向上に寄与し得るものである。
また、これらタールスラッジや廃油、廃プラスチックな
どの炭化水素類のうち、廃材として焼却処分(ダイオキ
シン類などの有害物質が燃焼反応により発生する危険性
があり、高温で焼却処分)するか、産業廃棄物として有
料で引き取ってもらうしかないものなど、他の再生技術
では再利用できないような利用価値のないものでも本発
明では有効に利用できる点で特に有用である。
【0046】また、上記酸素含有ガス供給手段により供
給する酸素含有ガスとしては、特に制限されるものでは
ないが、通常、空気でよい。
【0047】なお、上記酸素含有ガスと炭化水素類の供
給量などについては、上述したとおり、ガス改質での吸
熱量(COG中の炭化水素系ガスの含有量や天然ガスの
使用量によっても変わる)により適時調整すればよく、
一義的に規定されるべきものではない。また、酸素含有
ガスと炭化水素類の供給比率も、炭化水素類の種類など
により異なるため、一義的に規定されるべきものではな
い。
【0048】したがって、本発明のコークス乾式消火装
置101の酸素含有ガス供給手段131では、プレチャンバー
部105の上部に設けられた酸素含有ガス供給口135と、該
酸素含有ガス供給口135の手前の酸素含有ガス供給経路
上に設けられた酸素含有ガス供給量制御手段(制御弁な
ど;図示せず)とを有していることが望ましい。これに
より、高温の排ガス中にある一酸化炭素等の可燃性ガス
と酸素との酸化反応を、その反応の終点まで移行させる
ことも可能となり、高温の排ガス中の可燃性ガスを効率
的に燃焼させることができると共に、吹き込む酸素含有
ガス量の正確な制御を可能とするためである。同様に、
炭化水素類供給手段133では、プレチャンバー部105の上
部に設けられた炭化水素類供給口137と、該炭化水素類
供給口137の手前の炭化水素類供給経路上に設けられ炭
化水素類供給量制御手段(制御弁など;図示せず)と、
さらに手前の炭化水素類供給経路上に設けられたタール
等の炭化水素類の貯蔵部139とを有していることが望ま
しい。これにより、プレチャンバー部105内にバッチ式
で装入されるコークスに対して、効果的にコークス表面
に吹きつけが行えるように、吹き込む炭化水素類の量及
びタイミングを正確に制御することが可能となるためで
ある。また、貯蔵部139は、図1に示すように、タール
デカンター203から抜き取ったタールスラッジを一時的
に蓄えておき、必要なときに必要な量だけ該貯蔵部139
から供給することができるので、一時的に供給量を増や
す必要に迫られても十分に対応できる。好ましくは、コ
ークスの品質の均質化ないし安定化を図る観点からは、
これら供給手段131、133を調節することで、コークス強
度にバラツキがないようにクーリングチャンバ103のプ
レチャンバー部105に装入されるコークス全量に炭化水
素類を吹き付け再加熱させることが望ましい。なお、こ
れらの供給手段131、133の数や配置は、特に制限される
ものではなく、例えば、プレチャンバー部105内のコー
クス表面に均一に吹きつけができるように、プレチャン
バー部105の周囲に適当な間隔で複数個づつを交互に配
するようにしてもよいし、図1に示すように、供給手段
131、133相互が対峙するような位置にそれぞれ1つづつ
配してもよいなど、特に制限されるものではない。
【0049】また、本発明のコークス乾式消火装置101
においては、従来技術で説明したような高温の排ガスの
顕熱回収効率を高めるための既存技術と組み合わせるこ
ともできる。これによっても、上述したコークスの再加
熱による熱量補填と同様に、プレチャンバー部105やプ
レダスター113内での可燃性ガスの燃焼による増熱分
を、ガス改質器での分解吸熱反応で吸収し、ボイラー11
5などの熱交換器の負担を軽減できるため、ボイラチュ
ーブなどの熱交換器の反応管の増設や増加する蒸気のた
めに蒸気タービンを追加する必要がない点で特に優れて
いる。また、これとは逆に、ガス改質器での分解吸熱反
応による熱量の減少分を補填する目的で、可燃性ガスを
燃焼させることもできる。
【0050】一方、上記ガス改質器119の後方には、適
当な水素ガスの分離装置(図示せず)を設けることが望
ましい。すなわち、上記ガス改質器119により水蒸気改
質された水素リッチなガスを、粗製水素原料としてその
まま外販することも可能であるが、好ましくは、上記ガ
ス改質器119により水蒸気改質された水素リッチなガス
は、適当な水素ガスの分離装置(図示せず)を設けるこ
とで、高純度の精製水素ガスとその他のガス(COガス
など)とに分離回収することが望ましいといえる。
【0051】ここで、水素ガス分離装置としては、従来
公知の各種装置を利用することも可能であるが、製鉄プ
ラントの既存設備の1つとして使用されているPSAを
用いるのが好ましい。こては、既に水素ガス分離装置と
してのPSAに関する設計、施工、運用、改良面などで
多くの優れた技術的蓄積(ノウハウや特許技術など)が
あり、これらを有効に活用できるため、製鉄プラント内
で比較的安価に分離回収ができ、より一層の高付加価値
を持たせることが容易にできるからである。
【0052】また、水素ガスの分離装置(図示せず)に
続き、分離された水素ガスを蓄えるための水素貯蔵装置
(図示せず)と、水素ガス以外のCOガスを含む分離ガ
スを製鉄プラントの熱源として利用するための装置構成
(水素ガス以外の分離ガスを一時的に蓄えるため貯蔵装
置、配管、流量制御弁など)が構築されていることが望
ましい。
【0053】これは、分離回収した高純度の水素ガス
は、そのまま隣接する燃料電池を使った発電プラントや
水素を使用する化学プラントにパイプライン等を通じて
供給することも出来るが、適当な水素貯蔵装置(図示せ
ず)に製品として貯蔵し、必要に応じて外販することも
出来るためである。この場合、その一部を水素吸蔵合金
などに貯蔵することも可能である。
【0054】これら水素ガスは、例えば、鋼板の焼鈍熱
処理における雰囲気ガスなどに利用できるほか、燃料電
池の水素原料、各種の化学プラントに使用される水素原
料などとして有効利用することができる。
【0055】一方、分離回収した水素ガス以外の分離ガ
スは、製鉄プラントの加熱炉、コークス炉、熱風炉、発
電用ボイラー等において熱源として利用することもでき
るが、さらに、本発明者らは、コーク炉ガスから高収率
で水素ガスを得る方法についても鋭意検討した結果、コ
ークス炉ガスをATRリフォーマーにて改質後、生成し
たCOガスをさらにシフト器にてシフト反応を利用して
水素ガスとCO2ガスにすることのできる製鉄プラント
を提案している。したがって、本発明では、こうしたコ
ーク炉ガスから高収率で水素ガスを得る方法を採用する
製鉄プラントの場合には、本発明の方法によるCOガス
を含む分離ガスを、かかる製鉄プラント内に設けたシフ
ト器に供給するCOガス成分の一部として利用すること
が出来るような装置構成を構築してもよいといえる。
【0056】次に、本発明に係るコークス乾式消火方法
は、コークス炉で産生する赤熱コークスが供給されるク
ーリングチャンバに、冷却ガスを吹き込んで、前記コー
クスを冷却すると共に、前記クーリングチャンバから排
出される高温の排ガスを熱交換器に送って前記高温の排
ガスの顕熱を回収する(さらに好ましくは、冷却された
排ガスを前記冷却ガスとして使用する)コークス乾式消
火方法において、前記クーリングチャンバと前記熱交換
手段との間に設けたガス改質手段に炭化水素系ガス及び
水を供給し、かつ前記高温の排ガスを外熱として利用
し、前記炭化水素系ガスの水蒸気改質を行うことを特徴
とするものである。
【0057】本発明のコークス乾式消火方法でも、水素
リッチなガスを効率よく安定して製造することができ、
その後、製鉄プロセスで使われている水素ガス分離技術
を組み合わせにより、極めて効率よく安価に水素ガスを
得ることができるものである。すなわち、同じ製鉄プロ
セス内で産生するガス成分を有効に活用し、かつ製鉄プ
ロセス内で生じる高温の排ガスと有機的に組み合わせる
ことにより、450〜950℃の温度で起こる分解吸熱
反応に必要な熱量をわざわざ外部から補填することなく
反応が完結する省エネルギープロセスによる水素製造技
術を構築することに成功したものであり、これにより従
来の燃焼ガスとしての利用に比してより高付加価値を有
する水素ガスを得ることができ、また同時に産生するC
Oガスを従来と同様に加熱炉や熱風炉などで燃料ガスの
一部として有効に利用することができるものである。
【0058】本発明に係るコークス乾式消火方法につ
き、上述した図1のコークス乾式消火装置を用いて説明
する(ここでは、コークス保有量が約3000トンの場
合を例に説明する)が、既に上記コークス乾式消火装置
の説明において記載した部分に関しては、重複を避ける
ため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0059】コークス炉201で産生される乾留後のコー
クス(赤熱コークス)は、各炭化室ごとに窯出しされ、
クーリングチャンバー103上部のプレチャンバー105にい
わばバッチ投入される。続いて、かかるバッチ投入によ
るコークス量の変動吸収機能を持つプレチャンバー105
を介してクーリングチャンバー103の冷却ゾーン部107に
連続的に投入される、温度950〜1000℃の赤熱コ
ークスは、該冷却ゾーン部107内を降下する2〜3時間
の間に、該冷却ゾーン部107内を上昇する温度の低い冷
却ガスと熱交換して200℃以下に冷却される。そし
て、コークス中の揮発分は、熱分解により可燃性ガスと
して発生し、また冷却ガス中の微量水分とコークスとが
水性ガス化反応して水素、及び一酸化炭素ガス等を発生
する。
【0060】次に、冷却ゾーン部107内のコークスのガ
ス化反応により生成した水素、及び一酸化炭素を含む冷
却ガスが、高温のコークスをさらに冷却しながら、該冷
却ゾーン部107内を上昇して、最後に冷却ゾーン部107の
上部脇に設けられた排ガス回収部111から高温の排ガス
として排出される。
【0061】そして、冷却ゾーン部107の上部脇に設け
られた排ガス回収部111から排出される温度が900〜
980℃である高温の排ガスは、排ガス経路上に設けら
れたプレダスター113に通される。該プレダスター113に
て、ボイラー115内のボイラーチューブなどが損傷しな
いように、高温の排ガス中のダスト分を捕集し、除去す
る。
【0062】本発明の係るコークス乾式消火方法におい
ては、前記クーリングチャンバ103の排ガス回収部111
と、前記ボイラー115(入口部)との間に設けられたガ
ス改質器119に炭化水素系ガス及び水蒸気を供給し、か
つダスト分を取り除いた高温の排ガスを外熱として利用
し、該ガス改質器119、例えば、多管式の反応管(内
管)を通過する間に炭化水素系ガスの水蒸気改質を行う
ものである。
【0063】この際、ガス改質器119の内管に供給する
炭化水素系ガスには、コークス炉201で発生するガスを
タールデカンター203を介して回収され圧縮機205で昇圧
されたメタンガスを含有するガス成分を利用してもよい
し、さらに製鉄プロセスで利用されている天然ガスなど
を併用するなどしてもよい。
【0064】また、ガス改質器119の内管に供給する水
蒸気には、熱交換器115で高温の排ガスの顕熱を回収し
た水蒸気の一部を利用してもよいし、他の製鉄プロセス
で得られた水蒸気などを利用してもよい。
【0065】また、前記炭化水素系ガスの水蒸気改質を
行う際に、触媒を利用してもよい。例えば、ガス改質器
の反応管内に触媒を設け、炭化水素系ガス及び水蒸気を
触媒と気相接触させてもよい。これにより水蒸気改質を
促進させることができ、水素ガス改質度(反応効率)を
高めることができる。
【0066】次に、ガス改質器119により改質された水
素リッチなガス成分は、その後、水素ガスの分離装置、
好ましくはPSAにより水素ガスと、水素ガス以外の分
離ガス(主にCOガス成分)とに分離され、水素ガスは
適当な貯蔵装置に回収し、必要に応じて水素原料として
有効利用することができる。一方、水素ガス以外の分離
ガス(主にCOガス成分)は、製鉄プロセス内の加熱炉
や熱風炉で熱源(燃料ガス)として利用することができ
るほか、上述したようにシフト反応を利用してさらにガ
ス改質を行うこともできる。
【0067】一方、上記ガス改質において、外熱として
利用された高温の排ガスは、その後ボイラー115に通さ
れ、ボイラー115の水管等を介して供給される冷却水な
いし水蒸気などの冷媒と熱交換させることにより、その
顕熱により冷却水ないし水蒸気などの冷媒を加熱して高
温の水蒸気を得ることができる。これにより、該高温の
排ガスの持つ顕熱を冷媒との熱交換により蒸気回収す
る。顕熱を回収した高温の水蒸気は、蒸気タービンに送
られ、駆動源として使用することができる(得られた電
力は、製鉄プロセスで消費することもできるし、外販す
ることもできる)ほか、その一部は、上述したように水
蒸気改質のための水原料としても利用することができ
る。また、ボイラー115を通過する間に顕熱回収された
排ガスは、ボイラー115から排出され、低温の排ガスと
なって回収される。
【0068】さらに、この低温の排ガスは、循環ブロア
ー109の磨耗を防ぐためにサイクロン121に送られ、排ガ
ス中に含まれる細かい粒子を取り除いた後、排ガス中の
水分量等が測定され、循環ブロアー109を介して加圧さ
れ、約15万Nm3/Hの流量で、クーリングチャンバ
ー103の冷却ゾーン部107の下部に冷却ガスとして戻され
ることが望ましい。このとき冷却ガスとして戻されるガ
ス流量が、排ガスの増加により所定の範囲をオーバーす
る場合には、例えば、循環ブロアー109とクーリングチ
ャンバー103との間に設けられた排ガス放出量制御手段
(制御弁など;図示せず)を開いて、排ガスの一部を外
気中に放出して調節することができる。これにより、コ
ークス乾式消火装置101内を循環する冷却ガスの流量を
所定の、例えば、15万Nm3/Hに維持することがで
きる。このときの冷却ガスはクーリングチャンバー103
の下部から排出される約200℃に冷却されたコークス
と接触しながら、冷却ガスがクーリングチャンバーの冷
却ゾーン部内を上昇していき、冷却ガスが赤熱コークス
を冷却すると共に、自らは加熱されて900℃以上の高
温ガスとなって、クーリングチャンバー103の冷却ゾー
ン部107の上部脇に設けられた排ガス回収部111から排出
される。
【0069】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものでは
なく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適
用範囲である。
【0070】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例により本発明がなんら限定され
るものではない。
【0071】実施例1 表1は図1に示すように、ガス改質器をコークス乾式消
火装置に設置した本発明の第1の実施形態ならびに従来
の実施形態を比較してまとめたものである。
【0072】ガス改質の条件は、内径50mmの25/
20クロム・ニッケル遠心鋳造管を30本ボイラー入口
に20cmピッチで図1に示す如く循環ガス流によって
効率よく加熱されるように配置した。触媒はニッケル基
のものをアルミナの担体に担持させて使用した。改質用
のガスは表2に示すメタン28.4%等を含むコークス
炉ガスを用い、添加する水蒸気量はH2O/CH4=2.
5になるように調整した。圧力は2.2MPaで反応が
進むように圧力調整し、ガス改質器の出側温度が830
℃になるように改質ガス流量を調整した。メタンなど炭
化水素分は水蒸気によって改質されH2とCOに分解さ
れる。代表的な出口のガス成分を表2に示した。
【0073】コークス乾式消火装置に装入されるコーク
ス量は表1に示した如く装入温度とも一定であるが、ガ
ス改質器を設置した実施例1の方が循環ガス流量を従来
例に比べて低く維持できている。これはコークス処理量
が増えると、ボイラー入口の循環ガス温度が上がるため
で、ボイラーチューブの保護のために870℃以下にな
るように従来は循環ガス流量を大きくして調整している
からである。ガス改質器では吸熱反応が進むためボイラ
ー入口温度を870℃以下に容易に調整することが可能
であった。蒸気発生量が低下した分の熱量がガス改質の
吸熱反応に有効に働いており、コークス炉ガスを原料に
コークスの顕熱を利用して表1に示すごとく水素を大量
に発生させることができた。
【0074】実施例2 図2は、発熱量を増大する目的で、プレチャンバー内に
コークス炉で発生した粗タールを噴霧した時の水素の発
生増加量を示したものである。粗タールはタールポンプ
によって内径7mmφのノズル4本よりプレチャンバー
内の上部壁面より装入した赤熱コークスの上面に吹き付
けた。900〜950℃のプレチャンバー内でタールは
熱分解し、揮発した燃焼ガスが導入空気によって燃焼
し、循環ガスの温度が上昇してガス改質器の吸熱反応を
促進することになり、ガス改質器へ導入するコークス炉
ガス流量を増大させ、図2に示すように水素の発生量を
増加させることができた。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】本発明では、クーリングチャンバから排
出される高温の排ガスの顕熱回収に加え、さらに高温の
排ガスを有効利用すること、より詳しくは高温の排ガス
を省エネルギープロセスによる水素製造技術に活用する
ことができ、極めて効率よく安価に水素ガスを得ること
ができる。
【0078】また、本発明では、上記効果に加え、高温
の排ガスに所望の熱量を適時補填でき、かつコークスの
品質を向上することができる。
【0079】さらに、本発明では、上記効果に加え、製
鉄プロセスで産生する副産物を省エネルギープロセスに
よる水素製造技術に有効に利用することができる。
【0080】よって、地球温暖化などの環境問題から、
その原因の1つである自動車の排気ガス規制が強まる
中、電気自動車や燃料電池自動車など環境にやさしい技
術の開発が急ピッチで進められており、こうした燃料電
池自動車の原料として、いかに低コストで水素を大量か
つ安定的に供給できるかが技術開発の大きなテーマにな
っており、本発明では、こうした要望に答えられるコー
クス乾式消火装置を活用した省エネルギープロセスによ
る有力な水素製造技術ともなり得るものである。
【0081】また、エネルギー資源の多様化の観点か
ら、電力源についても風力発電や各家庭に設置可能な小
型発電装置の開発が進められており、そのなかで特に注
目されているのが、環境にやさしく、エネルギー資源と
しても有望な燃料電池を利用した小型発電装置であり、
この場合にも、燃料電池自動車と同様に、いかに低コス
トで水素を大量かつ安定的に供給できるかが技術開発の
大きなテーマになっている。さらに、水素を利用する化
学プラントなど既存の水素利用産業においても同様であ
る。したがって、本発明では、こうした要望にも答えら
れるコークス乾式消火装置を活用した省エネルギープロ
セスによる有力な水素製造技術ともなり得るものである
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコークス乾式消火装置およびそ
の関連装置(コークス炉、タールデカンター等)の代表
的な実施の形態を模式的に表す概略説明図である。
【図2】 本実施例2において、発熱量を増大する目的
で、プレチャンバー内にコークス炉で発生した粗タール
を噴霧した時の水素の発生増加量を示したグラフであ
る。
【符号の説明】
101…コークス乾式消火装置、 103…クーリングチ
ャンバー、105…プレチャンバー部、 107…冷
却ゾーン部、109…循環ブロアー、 111…
排ガス回収部、113…プレダスター、 115
…ボイラー、117…水管、 119…
ガス改質器、121…サイクロン、 131…
酸素含有ガス供給手段、133…炭化水素類供給手段、
135…酸素含有ガス供給口、137…炭化水素類供給
口、 139…貯蔵部、201…コークス炉、
203…タールデカンター、205…圧縮機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 富良 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EA09 EB43 EB44 4G140 EA03 EA06 EA09 EB43 EB44 4H012 DA02 DA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉で産生する赤熱コークスが供
    給されるクーリングチャンバと、該クーリングチャンバ
    ーに冷却ガスを吹き込んで、前記コークスを冷却するた
    めの冷却ガス供給手段と、前記クーリングチャンバから
    排出される高温の排ガスの顕熱を回収するための熱交換
    手段とを有するコークス乾式消火装置において、 前記クーリングチャンバと前記熱交換手段との間に、前
    記高温の排ガスを外熱として利用して炭化水素系ガスの
    水蒸気改質を行うためのガス改質手段が設けられている
    ことを特徴とするコークス乾式消火装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス改質手段に供給する炭化水素系
    ガスが、コークス炉のCOGガス中のメタンガスを含む
    ものであることを特徴とする請求項1に記載のコークス
    乾式消火装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス改質手段に供給する水が、前記
    熱交換手段で前記高温の排ガスの顕熱を回収した水蒸気
    の一部であることを特徴とする請求項1または2に記載
    のコークス乾式消火装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス改質手段に触媒が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    のコークス乾式消火装置。
  5. 【請求項5】 前記クーリングチャンバのコークスを再
    加熱するための酸素供給手段および炭化水素類供給手段
    が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のコークス乾式消火装置。
  6. 【請求項6】 コークス炉で産生する赤熱コークスが供
    給されるクーリングチャンバに、冷却ガスを吹き込ん
    で、前記コークスを冷却すると共に、前記クーリングチ
    ャンバから排出される高温の排ガスを熱交換器に送って
    前記高温の排ガスの顕熱を回収するコークス乾式消火方
    法において、 前記クーリングチャンバと前記熱交換手段との間に設け
    たガス改質手段に炭化水素系ガス及び水を供給し、かつ
    前記高温の排ガスを外熱として利用し、前記炭化水素系
    ガスの水蒸気改質を行うことを特徴とするコークス乾式
    消火方法。
  7. 【請求項7】 前記炭化水素系ガスとして、コークス炉
    のCOGガス中のメタンガスおよび/または天然ガスを
    利用することを特徴とする請求項6に記載のコークス乾
    式消火方法。
  8. 【請求項8】 前記水として、前記熱交換器で前記高温
    の排ガスの顕熱を回収した水蒸気の一部を利用すること
    を特徴とする請求項6または7に記載のコークス乾式消
    火方法。
  9. 【請求項9】 前記炭化水素系ガスの水蒸気改質を行う
    際に、触媒を利用することを特徴とする請求項6〜8の
    いずれか1項に記載のコークス乾式消火方法。
  10. 【請求項10】 前記クーリングチャンバに酸素含有ガ
    ス及び炭化水素類を供給し、コークスを再加熱すること
    を特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のコー
    クス乾式消火方法。
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