JP2002212497A - 熱硬化型艶消し粉体塗料 - Google Patents

熱硬化型艶消し粉体塗料

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JP2002212497A
JP2002212497A JP2001013742A JP2001013742A JP2002212497A JP 2002212497 A JP2002212497 A JP 2002212497A JP 2001013742 A JP2001013742 A JP 2001013742A JP 2001013742 A JP2001013742 A JP 2001013742A JP 2002212497 A JP2002212497 A JP 2002212497A
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acid
meth
resin
acrylate
rubber
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JP2001013742A
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Hidefumi Takanashi
秀文 高梨
Isamu Takabayashi
勇 高林
Kazuhiko Onishi
和彦 大西
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】平滑性及び加工性に優れた艶消し粉体塗料を提
供する。 【解決手段】 下記成分 (A)芳香族及び/又は脂環族ポリカルボン酸成分及び
多価アルコール成分で構成される水酸基価5〜300m
gKOH/g、酸価で5〜200mgKOH/g、数平
均分子量400〜20,000、軟化温度30〜140
℃のポリエステル樹脂、(B)アクリル酸エステルモノ
マーを必須成分とするグリシジル基含有ビニル系樹脂、
(C)ブロックイソシアネート化合物、(D)ジカルボ
ン酸化合物、(E)(E)ゴム状ポリマーをコア層と
し、ビニル系重合体をシェル層とする水酸基含有ゴム複
合樹脂粒子 を熱硬化
性樹脂成分として含有することを特徴とする熱硬化型艶
消し粉体塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仕上がり外観及び
加工性に優れた艶消し塗膜を提供する熱硬化型艶消し粉
体塗料に関する。
【0002】
【従来からの技術及びその課題】従来より、熱硬化型艶
消し粉体塗料は家電製品、自動車部品、車両、事務用
品、鋼製家具、建材等の工業用製品分野において屋外又
は屋内用途として広く使用されている。上記した熱硬化
型艶消し粉体塗料としては、水酸基含有アクリル樹脂や
水酸基含有ポリエステル樹脂にブロックポリイソシアネ
ート架橋剤を配合してなる粉体塗料が公知である。該粉
体塗料はグリシジル基含有アクリル樹脂に多酸硬化剤を
配合してなる熱硬化型粉体塗料と比べて加工性に優れた
塗膜を形成するが、より加工性が要求される塗装物品に
おいては不十分であり、ユーザーから加工性の向上が要
求されているのが現状である。
【0003】また、粉体塗膜の加工性を改良させる方法
として、従来のブロックポリイソシアネート硬化型粉体
塗料に加工性に優れたゴム粒子を配合することも考えら
れるが、該ゴム粒子を多量に配合すると加工性は改良さ
れる平滑性が劣るようになり、一方平滑性が悪くならな
い程度に配合すると加工性が改良されず、塗膜外観及び
加工性の両者の性能を満足させることは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来から
の問題点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、特定
の組成物からなる硬化型粉体塗料が、仕上がり性、加工
性に優れた艶消し粉体塗料であることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、下記成分 (A)芳香族及び/又は脂環族ポリカルボン酸成分及び
多価アルコール成分で構成される水酸基価5〜300m
gKOH/g、酸価で5〜200mgKOH/g、数平
均分子量400〜20,000、軟化温度30〜140
℃のポリエステル樹脂、(B)アクリル酸エステルモノ
マーを必須成分とするグリシジル基含有ビニル系樹脂、
(C)ブロックイソシアネート化合物、(D)ジカルボ
ン酸化合物、(E)ゴム状ポリマーをコア層とし、ビニ
ル系重合体をシェル層とする水酸基含有ゴム複合樹脂粒
子、 を熱硬化性樹脂成
分として含有することを特徴とする熱硬化型艶消し粉体
塗料に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリエステル樹
脂(A)は、数平均分子量400〜20,000、特に
1000〜10,000の範囲のものが好ましい。ま
た、該樹脂の軟化温度は30〜140℃、特に35〜1
00℃の範囲のものが好ましい。
【0007】ポリエステル樹脂の官能基としては、水酸
基及びカルボキシル基を有する。水酸基は、樹脂水酸基
価で5〜300mgKOH/g、特に8〜150mgK
OH/gの範囲が好ましい。また、酸価は、樹脂酸価で
5〜200mgKOH/g、特に10〜150mgKO
H/gの範囲が好ましい。
【0008】該ポリエステル系樹脂(A)としては、例
えば(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、ヘキサ
ヒドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル
酸等の芳香族又は脂環族ジカルボン酸と(ポリ)エチレ
ングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチルプロピオ
ン酸等の2価アルコール、必要に応じて安息香酸等のモ
ノカルボン酸、(無水)トリメリット酸等の3価以上の
カルボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリットール等の3価
以上のアルコールとを上記した水酸基価又は酸価の範囲
になるように適宜反応させて得られる樹脂が挙げられ
る。これらの中でも、特に酸成分として、機械物性に優
れるテレフタル酸を主な酸成分としたポリエステル樹脂
が望ましい。
【0009】本塗料で使用するグリシジル基含有ビニル
系樹脂(B)としては、アクリル樹脂が好ましく、ガラ
ス転移温度が40〜100℃、好ましくは50℃〜80℃の範囲
で、数平均分子量が1000〜10000好ましくは2000〜6000
のものが好ましい。ガラス転移温度が40℃より低いと得
られる粉体塗料は粒子同士が融着をおこし耐ブロッキン
グ性が悪くなるので好ましくない。また100℃より高い
と熱フロー時の粘度が上がり仕上がり性が低下するばか
りでなく、溶解性が低下する。また数平均分子量が1000
を下回ると粉体塗料の耐ブロッキング性が劣り、かつ、
耐酸性、耐擦傷性等の塗膜性能評価が低下する。数平均
分子量が10000を超えると塗膜の仕上がり外観が劣るの
で好ましくはない。 該ガラス転移温度は、例えばDSC
(示査走査熱量計)によって求めることができる。
【0010】グリシジル基の含有量としては、樹脂を構
成するモノマー成分として、グリシジル基含有不飽和モ
ノマー成分が1〜80重量%、特に5〜50重量%の範
囲が好ましい。このものが1重量%未満になると低光沢
の塗膜が形成されず、一方80重量%を超えると硬化性
が低下するので好ましくない。
【0011】該ガラス転移温度は、例えばDSC (示査走
査熱量計)によって求めることができる。
【0012】グリシジル基含有ビニル系樹脂(B)とし
ては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルア
リルエーテル、3、4ーエポキシシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリ
シジル基含有不飽和モノマーとその他のビニルモノマー
とのラジカル共重合体が使用できる。
【0013】その他のビニルモノマーとしては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
α−クロルスチレン、フェニル(メタ)アクリレート、
フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト等等の芳香族ビニルモノマー;メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、 i−ブチル(メタ)アクリレー
ト、 t−ブチル(メタ)アクリレート、2ーエチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、nーオクチル(メタ)ア
クリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニ
ル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)
アクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素
数1〜24のアルキルエステルまたは環状アルキルエス
テル;2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3ーヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコーリ
モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルビニルエ
ーテル等の水酸基含有不飽和モノマー類が挙げられる。
これらのモノマーは1種あるいは2種以上組み合わせて
使用できる。
【0014】上記したポリエステル樹脂(A)とグリシ
ジル基含有ビニル系樹脂(B)との配合割合は、両者の
総合計量重量%換算で(A)/(B)が50〜99/50
〜1、好ましくは60〜90/40〜10である。
(A)が50未満になると塗面平滑性が低下し、一方、
90を超えると耐候性が低下するので好ましくない。
【0015】本発明粉体塗料で使用するブロックポリイ
ソシアネート化合物(C)は、ポリイソシアネート化合
物のイソシアネート基をブロック剤でブロックした軟化
点が約20〜100℃、好ましくは約25〜80℃の範
囲のものである。ポリイソシアネート化合物としては、
例えば、脂肪族系ジイソシアネート化合物としては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシ
アネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、
ペンタメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、1,3−ブチレンジイソシアネート等:脂環式系
ジイソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシ
アネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイ
ソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−(又
は−2,6−)ジイソシアネート、1,3−(又は1,
4−)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,
4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロ
ペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジ
イソシアネート等:芳香族ジイソシアネート化合物とし
ては、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジ
イソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、(m−又はp−)フェニレ
ンジイソシアネート等:その他のポリイソシアネート類
としては、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリ
イソシアネート等の3個以上のイソシアネ−ト基を有す
るポリイソシアネート化合物類、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
ポリアルキレングリコール、トリメチロ−ルプロパン、
ヘキサントリオ−ル等のポリオールの水酸基に対してイ
ソシアネート基が過剰量となる量のポリイソシアネート
化合物を反応させてなる付加物類、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−
メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などの
ビューレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加
物等が挙げられる。
【0016】上記したポリイソシアネート化合物をブロ
ックさせるために使用するブロック剤としては、例え
ば、フェノール系、ラクタム系、オキシム系の従来から
公知のブロック剤がいずれも使用できる。これらのブロ
ック剤の具体例として、フェノール系ブロック剤として
は、フェノール、クレゾール、キシレノール、ニトロフ
ェノール、クロロフェノール、エチルフェノール、ヒド
ロキシジフェニル、t−ブチルフェノール、ヒドロキシ
安息香酸メチル等:ラクタム系ブロック剤としては、ε
−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラ
クタム、β−プロピオラクタム等:オキシム系ブロック
剤としては、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチ
ルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾ
フェノンオキシム、シクロヘキサンオキシム等が挙げら
れる。
【0017】ブロックポリイソシアネート化合物の配合
割合は、樹脂(A)及び(B)が有する水酸基1個に対
してイソシアネート基が約0.3〜1.5個、好ましく
は約0.5〜1.2個の範囲になるように配合される。
また、樹脂100重量部に対して、通常、約10〜12
0重量部、好ましくは約20〜100重量部の範囲であ
る。上記した範囲をはずれるといずれも耐候性、耐水性
等の塗膜性能が低下する。
【0018】本発明で用いられる二塩基酸化合物(D)
としては、具体的は、例えばアジピン酸、セバシン酸、
スベリン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、ドデカン二酸、ピペリン酸、アゼライン酸、イタ
コン酸、シトラコン酸等の脂肪族ポリカルボン酸類およ
びその(ポリ)酸無水物;テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳
香族ポリカルボン酸類およびその(ポリ)酸無水物;ヘ
キサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、メチ
ルヘキサヒドロフタル酸等の脂環式ポリカルボン酸及び
その無水物等の如く(無水)ポリカルボン酸化合物が挙
げられる。これらを1種または2種以上組み合わせて使
用できる。上記した中でもドデカン二酸は塗料のブロッ
キング性、塗料の仕上がり外観等が優れている。
【0019】二塩基酸化合物(D)の配合割合は、樹脂
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して、通
常、約1〜20重量部、好ましくは約2〜10重量部の
範囲である。配合量が1未満になると塗面平滑性が低下
し、一方、20を超えると耐候性が低下するので好まし
くない。
【0020】本発明粉体塗料で使用するコアシェル型の
水酸基含有ゴム複合樹脂粒子(E)は、ゴム状ポリマー
をコア層とし、ビニル系重合体をシェル層とするコアシ
ェル構造を有する粒子であり、水酸基価が約0.1〜3
0KOHmg/g、特に約0.5〜20KOHmg/g
の範囲のものが好ましい。水酸基価が約0.1KOHm
g/g未満になると塗膜の加工性、耐水性などの性能が
低下し、一方約30KOHmg/gを超えると耐水性、
耐候性、平滑性等が低下するので好ましくない。該水酸
基はシェル層に導入されたものである。
【0021】また、コアシェル構造はコア層、ミッド
層、シェル層の3層構造を有していても良く、この場合
には、コア層又はミッド層がゴム状ポリマーで形成さ
れ、シェル層がビニル系重合体で形成されたものが使用
できる。粒子の粒径は、約0.05μm〜150μm、
好ましくは約0.1μm〜100μmの範囲である。粒
子径が約0.05μm未満になると粉体塗料の静電塗装
作業性が低下し、一方、約150μmを越えると塗膜の
平滑性が悪くなるので好ましくない。シェル層の軟化温
度(ガラス転移温度)約20℃未満になると粉体塗料を
貯蔵している間に粒子同士が融着を起こして小さな固ま
りを生じ、このものが静電塗装機の輸送管に詰まったり
して塗装トラブルの原因になったり、塗膜のブツの原因
になったりするので好ましくない。コア層を形成するゴ
ム状ポリマーとしては、ゴム状のポリマーを形成する不
飽和単量体の重合体である。不飽和単量体の具体例とし
ては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート
等のアルキル(メタ)アクリレート:酢酸ビニル等のビ
ニルエステル:塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリ
デン、フッ化ビニリデン等のビニルハライド又はビニリ
デンハライド:(メタ)アクリロニトリル、(メタ)ア
クリルアミド等の含窒素不飽和単量体:スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族化合物:ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチロール(メ
タ)アクリルアミド等の水酸基含有不飽和単量体:(メ
タ)アクリル酸等の不飽和酸:ブタジェン、イソプレン
等のジェン系単量体等が挙げられる。これらのものは1
種もしくは2種以上併用して使用することができる。重
合体の代表例としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル
酸エステルゴム、ポリブタジェンゴム、ポリイソプレン
ゴム、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジェンゴム、ス
チレン−ブタジェン−スチレンゴム、スチレン−イソプ
レン−スチレンゴム、スチレン−ブチレンゴム、スチレ
ン−エチレンゴム、エチレン−プロピレンゴム等が挙げ
られる。これらの中でも、特にポリ(メタ)アクリル酸
エステルゴム、ポリブタジェンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジェンゴムが好ましい。
【0022】シェル層を形成するビニル系重合体は、上
記ビニル系単量体、例えば、水酸基含有不飽和単量体
(例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレートなどのアクリル酸またはメタ
クリル酸のC2〜C8 ヒドロキシアルキルエステル;ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リブチレングリコールなどのポリエーテルポリオールと
(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸とのモノエ
ステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリブチレングリコールなどのポリエーテルポ
リオールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
などの水酸基含有不飽和モノマーとのモノエーテル;
α,β−不飽和カルボン酸と、カージュラE10(シェ
ル化学社製)やα−オレフィンエポキシドのようなモノ
エポキシ化合物との付加物;グリシジル(メタ)アクリ
レートと酢酸、プロピオン酸、p−t−ブチル安息香
酸、脂肪酸類のような一塩基酸との付加物;無水マレイ
ン酸や無水イタコン酸のごとき酸無水基含有不飽和化合
物と、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類とのモ
ノエステル化物またはジエステル化物;ヒドロキシエチ
ルビニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビニルエ
ーテル類、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートのような塩素を含んだ水酸基含有単量
体、アリルアルコ−ルなど)を必須成分として必要に応
じてアルキル(メタ)アクリレート(上記した硬質アク
リルモノマーや軟質アクリルモノマーなど)、前記含窒
素不飽和単量体、芳香族化合物、エポキシ基含有不飽和
単量体等の不飽和単量体をガラス転移温度が約20℃以
上、好ましくは約30〜110℃の範囲に調整したビニ
ル系重合体が使用できる。
【0023】上記したゴム複合粒子の製造方法は、従来
から公知の方法、例えば、予めゴム状ポリマーエマルシ
ョンの存在下でビニル系不飽和単量体及びラジカル重合
性開始剤を添加したエマルション重合法や懸濁重合法等
によって得ることができる。
【0024】この水酸基含有ゴム複合樹脂粒子として
は、例えば、武田薬品工業(株)の商品名として、スタ
フィロイドAC−4030等が挙げられる。
【0025】上記の水酸基含有ゴム複合樹脂粒子の配合
割合は、基体樹脂とビニル系樹脂の合計量に対して1〜
10重量部、好ましくは3〜7重量部の範囲である。水
酸基含有ゴム複合樹脂粒子の配合割合が1重量部未満に
なると加工性が低下し、10重量部を超えると塗膜平滑
性、耐水性等が低下する。
【0026】本発明粉体塗料は、必要に応じてブロック
剤解離触媒、充填剤、着色顔料、流動性調整剤、その他
重合体微粒子、表面調整剤、硬化促進剤、スベリ性付与
剤などの粉体塗料用添加剤などを配合することができ
る。
【0027】本発明粉体塗料は、例えば、静電粉体スプ
レー、摩擦帯電塗装機等により静電粉体塗装し、通常、
約30〜200μm 、好ましくは約40〜100μmの
範囲で塗装することができる。塗装膜の焼付条件は、通
常、被塗物温度約160〜210℃で約30〜60分間
である。
【0028】本発明粉体塗料は、従来から使用されてい
る基材に塗装することができる。該基材としては、例え
ば鉄鋼、亜鉛、アルミニウム、銅、スズ等の金属素材、
これらの金属に表面処理を施したもの、これらの金属素
材に必要に応じてプライマーや中塗り塗装を施した下地
塗装膜等が挙げられる。
【0029】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例及び比較例中の「部」は重量基準によ
る。
【0030】実施例1 ポリエステル樹脂( ネオペンチルグリコール/テレフ
タル酸/イソフタル酸=38.8/5.7/55.5重
量部、水酸基価 10KOHmg/g、酸価 15KO
Hmg/g)75部、アクリル樹脂(グリシジルメタク
リレート/メチルメタクリレート/スチレン/n−ブチル
メタクリレート=20/60/10/10重量比、数平均
分子量1万)25部、べスタゴンB1530(ヒュルス
社製 NCO約15%、商品名、カプロラクタムブロッ
クポリイソシアネート)10部、ト゛テ゛カン2酸 1.5
部、VESTAGON EP−P100(ヒュルス
(株)、商品名、エチレングリコール/アジピン酸/テ
レフタル酸=29/35/36重量比、酸価5mgKO
H/g、水酸基価5mgKOH/g、数平均分子量1万)
10部、スタフィロイドAC―4030(武田薬品工業
(株)、商品名、OH価約5KOHmg/g)5部、及びJ
R605 (テイカ(株)製、酸化チタン)50部を混
合し、エクストルーダで溶融混練りし、冷却後、アトマ
イザーによって微粉砕し、150Meshでろ過して実
施例1のポリエステル粉体を得た。
【0031】実施例2 実施例1においてスタフィロイドAC―4030の添加
量を10部に置き換えた以外は実施例1と同様にして実
施例2のポリエステル粉体を得た。
【0032】比較例1 実施例1においてスタフィロイドAC―4030を添加
しなかったこと以外は実施例1と同様にして比較例1の
ポリエステル粉体を得た。
【0033】実施例及び比較例の結果を表1に示す。表
【0034】
【表1】
【0035】表1において試験は次の様にして行った。
仕上り外観:塗膜表面の平滑性を肉眼で観察した。○;
良好、△;劣る、×;激しく劣る。 塗面光沢:JIS K−5400 7.6(1990)
に準じて測定した。 (60度鏡面光沢度) エリクセン試験;JIS K−5400 8.2(19
90)に準じて測定した。塗膜にワレ、剥がれが生じる
までの押し出し距離(mm)を測定した。 耐衝撃試験;JIS K−5400 8.3.2(19
90)のデュポン式耐衝撃試験に準じて、落錘重量50
0g、撃心の尖端直径1/2インチ、落錘高さ50cm
の条件にて塗装板の塗面に衝撃を与えた。次いで衝撃を
加えた部分にセロハン粘着テープを粘着させ瞬時にテー
プを剥がした程度を評価した。○;塗面に剥がれが認め
られない、△;塗面にわずかの剥がれ認められる、×;
塗面にかなりの剥がれが認められる。
【0036】
【発明の作用効果】本発明は艶消しポリエステル粉体に
水酸基含有樹脂粒子を含有させることにより、該水酸基
含有樹脂粒子が塗膜中に粒子として存在し、外からの衝
撃などによるエネルギーを吸収することにより加工性が
良くなる。また、該水酸基含有樹脂粒子はイソシアネー
ト架橋剤により基体樹脂と化学結合するのでより加工性
が向上し、また耐候性、耐水性等の耐久性も向上する。
また、水酸基を含有しないゴム複合粒子では配合量を多
くすると、加工性は良くなるが平滑性が悪くなり、一方
平滑性が悪くならない程度に配合量を少なくすると加工
性が十分ではないといった問題があるが、本発明で使用
する水酸基含有ゴム複合粒子は上記のようにイソシアネ
ート架橋剤と化学結合するのでより加工性が向上するた
めに配合量を減少させることができ、平滑性及び加工性
の両者の性能を満足させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 Fターム(参考) 4J038 CA002 CG142 CH172 CP082 DB222 DD041 DG302 JA41 JA48 MA03 MA14 NA01 PC02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分 (A)芳香族及び/又は脂環族ポリカルボン酸成分及び
    多価アルコール成分で構成される水酸基価5〜300m
    gKOH/g、酸価で5〜200mgKOH/g、数平
    均分子量400〜20,000、軟化温度30〜140
    ℃のポリエステル樹脂、(B)アクリル酸エステルモノ
    マーを必須成分とするグリシジル基含有ビニル系樹脂、
    (C)ブロックイソシアネート化合物、(D)ジカルボ
    ン酸化合物、(E)ゴム状ポリマーをコア層とし、ビニ
    ル系重合体をシェル層とする水酸基含有ゴム複合樹脂粒
    子 を熱硬化性樹脂成分
    として含有することを特徴とする熱硬化型艶消し粉体塗
    料。
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