JP2002212478A - インクジェット用インク。 - Google Patents

インクジェット用インク。

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JP2002212478A
JP2002212478A JP2001011822A JP2001011822A JP2002212478A JP 2002212478 A JP2002212478 A JP 2002212478A JP 2001011822 A JP2001011822 A JP 2001011822A JP 2001011822 A JP2001011822 A JP 2001011822A JP 2002212478 A JP2002212478 A JP 2002212478A
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JP
Japan
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ink
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water
ether
jet
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JP2001011822A
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English (en)
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Keiichi Adachi
慶一 安達
Junichi Yamanouchi
淳一 山之内
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルの目詰まりがなく、充分な画像濃度を
持ち、形成された画像の保存性に優れたインクジェット
用インク及びそれを用いたインクジェット記録方法を提
供する。 【解決手段】水、着色剤、一般式(1)で表される化合
物の少なくとも一種を含有することを特徴とするインク
である。水溶性溶剤を含む態様、浸透剤を含む態様、防
腐・防黴剤を含む態様、などが好ましい。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンター用のインク及び記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、材料費が安
価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が
少ないこと、さらにカラー記録が容易であることから、
急速に普及し、さらに発展しつつある。インクジェット
記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐
出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液
滴を吐出させる方式、あるいは静電力により液滴を吸引
吐出させる方式がある。また、インクジェット用インク
としては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶
融型)インクが用いられる。
【0003】インクジェット用インクに用いられる着色
剤に対しては、溶剤に対する溶解性が高いこと、高濃度
記録が可能であること、色相が良好であること、光、
熱、空気、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、
毒性がないこと、純度が高いこと、さらには、安価に入
手できることが要求されている。インクとしては受像材
料に対して定着性が良く滲みにくいこと、保存性に優れ
ていること、吐出口での目詰まりを起こさないことなど
が要求されている。
【0004】既にインクジェット用として様々な染料や
顔料が提案され、実際に使用されている。しかし、未だ
に全ての要求を満足する着色剤は、発見されていないの
が現状である。特開平10−251578号には染料と
グリセリン及びフッ化炭素化合物とエチレングリコール
類との生成物からなるインク、また特開平10−251
579号には染料とグリセリン及びエチレングリコール
低級直鎖脂肪酸エステル化合物からなるインクが提案さ
れているが、目詰まりしやすく、印字後の画像保存性が
悪く色調が変化するなどの欠点を有している。
【0005】更に、特開2000−265098号には
これらの問題の解決手段として長鎖で直鎖の脂肪酸エス
テルを用いることが開示されているが、ノズルの目詰ま
りを避けることができたとしても充分でなく、保存中に
形成された画像の画像品質が劣化するという欠点を有し
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノズ
ルの目詰まりがなく、充分な画像濃度を持ち、形成され
た画像の保存性に優れたインクジェット用インクおよび
それを用いたインクジェット記録方法を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、以下の発明を完成させ
た。 1.水、着色剤、及び下記一般式(1)で表される化合
物の少なくとも一種を含有することを特徴とするインク
ジェット用インク。
【0008】
【化2】
【0009】前記一般式(1)中、R1、R2は各々炭素
数2〜20の飽和炭化水素であり、mは2〜40であ
る。
【0010】2.着色剤が水溶性染料、顔料、油溶性染
料または分散染料である前記1.に記載のインクジェッ
ト用インク。
【0011】3.水溶性有機溶剤を含有する前記1また
は2.に記載のインクジェット用インク。
【0012】4.浸透剤を含有する前記1〜3.のいず
れかに記載のインクジェット用インク。
【0013】5.浸透剤が多価アルコールのモノあるい
はジアルキルエーテル、ノニオン界面活性剤、アニオン
界面活性剤のいずれかである前記1〜4.のいずれかで
あるインクジェット用インク。
【0014】6.多価アルコールのモノアルキルエーテ
ルがジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテルのいずれかである
前記1〜5.のいずれかに記載のインクジェット用イン
ク。
【0015】7.防腐・防黴剤を含有する前記1〜6.
のいずれかに記載のインクジェット用インク。
【0016】8.前記1〜7.のいずれかに記載のイン
クを用いてインクジェット方式で記録する記録方法。
【0017】以下、本発明について詳述する。先ず、一
般式(1)で表される化合物について詳細に説明する。
1、R2は各々炭素数2〜20の飽和炭化水素(例え
ば、エチル、n−ブチル、i−ブチル、n−ヘキシル、
n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシ
ル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシ
ル等)であり、炭素数4〜13の飽和炭化水素が好まし
く、更に好ましくはR1とR2の炭素数の合計が8〜18
の範囲にあることである。mは2〜40であり、好まし
くは4〜30であり、更に好ましくは4〜20である。
【0018】本発明の一般式(1)で表される化合物は
藤本武彦著 全訂版「新・界面活性剤入門」(1992
年)107頁等に記載の方法で得ることができるが、合
成原料、合成法により一般式(1)中のmは平均的な値
を示すものであることは言うまでもない。従ってmの値
の異なるものを2種以上用いてもよいし、またその混合
物を用いてもよい。
【0019】次に本発明の一般式(1)で表される化合
物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0020】
【表1】
【0021】一般式(1)で表される化合物の含有量は
インクに対して0.001〜15質量%、好ましくは
0.005〜10質量%、更に好ましくは0.01〜5
質量%である。
【0022】本発明に用いられる着色剤は水溶性染料、
顔料、油溶性染料または分散染料であり、水溶性染料と
してはカラーインデックスにおける酸性染料、直接染
料、塩基性染料、反応性染料、食用染料が用いられる
が、これらに限定されるものではなく分子中にカルボキ
シル基、スルホ基を含有して実質的にインク中に溶解す
るものであればよい。
【0023】これら水溶性染料を具体的に挙げれば、酸
性染料としてC.I.アシッドイエロー17、23、4
2、44、79、142、C.I.アシッドレッド1、
8、13、14、18、26、27、35、37、4
2、52、82、87、89、92、97、106、1
11、114、115、134、186、249、25
4、289、C.I.アシッドブルー9、29、45、
92、249、C.I.アシッドブラック1、2、7、
24、26、94、等が挙げられる。
【0024】食用染料としてC.I.フードイエロー
3、4、C.I.フードレッド7、9、14、C.I.
フードブラック1、2、等が挙げられる。
【0025】直接染料としてC.I.ダイレクトイエロ
ー1、12、24、26、33、44、50、86、1
20、132、142、144、C.I.ダイレクトレ
ッド1、4、9、13、17、20、28、31、3
9、80、81、83、89、225、227、C.
I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、
71、76、79、86、87、90、98、163、
165、199、202、C.I.ダイレクトブラック
19、22、32、38、51、56、71、74、7
5、77、154、168、171、等が挙げられる。
【0026】塩基性染料としてC.I.ベーシックイエ
ロー1、2、11、13、14、15、19、21、2
3、24、25、28、29、32、36、40、4
1、45、49、51、53、63、64、65、6
7、70、73、77、87、91、C.I.ベーシッ
クレッド2、12、13、14、15、18、22、2
3、24、27、29、35、36、38、39、4
6、49、51、52、54、59、68、69、7
0、73、78、82、102、104、109、11
2、C.I,ベーシックブルー1、3、5、7、9、2
1、22、26、35、41、45、47、54、6
2、65、66、67、69、75、77、78、8
9、92、93、105、117、120、122、1
24、129、137、141、147、155、C.
I.ベーシックブラック2、8、等が挙げられる。
【0027】反応性染料としてC.I.リアクティブイ
エロー1、5、11、13、14、20、21、22、
25、40、47、51、55、65、67、C.I.
リアクティブレッド1、14、17、25、26、3
2、37、44、46、55、60、66、74、7
9、96、97、C.I.リアクティブブルー1、2、
7、14、15、23、32、35、38、41、6
3、80、95、C.I.リアクティブブラック3、
4、7、11、12、17、等挙げられる。
【0028】水溶性染料としてはこれらに限定されるも
のではなく、フェノール類、ナフトール類、アニリン
類、ピラゾロン類、ピリドン類、チアゾール類、開鎖型
活性メチレン化合物類、ピラゾロトリアゾール類、ピロ
ロトリアゾール類などを有するアリール若しくはヘテリ
ルアゾ染料やアゾメチン染料の分子中にカルボキシル
基、スルホ基等に代表される水溶性基を含有して、実質
的にインクに溶解するものであればよい。
【0029】顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、ア
ントラキノン系、キナクリドン系、ジケトピロロピロー
ル系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、
ペリレン系、イソインドレノン系、レーキ顔料、カーボ
ンブラック等が挙げられる。
【0030】油溶性染料としてC.I.ソルベントイエ
ロー14、16、19、29、30、56、82、9
3、162、C.I.ソルベントレッド1、3、8、1
8、24、27、43、49、51、72、73、10
9、122、132、218、C.I.ソルベントバイ
オレット3、C.I.ソルベントブルー2、11、2
5、35、38、67、70、C.I.ソルベントグリ
ーン3、7、C.I.ソルベントオレンジ2、等が挙げ
られる。
【0031】油溶性染料はこれらの具体例に限定される
ものではなく、フェノール類、ナフトール類、アニリン
類、ピラゾロン類、ピリドン類、チアゾール類、開鎖型
活性メチレン化合物類、ピラゾロトリアゾール類、ピロ
ロトリアゾール類などを有するアリール若しくはヘテリ
ルアゾ染料やアゾメチン染料類も用いることができる。
【0032】分散染料としてはC.I.ディスパースイ
エロー5、42、54、64、79、82、83、9
3、99、100、119、122、124、126、
160、184:1、186、198、199、20
1、204、224、237、C.I.ディスパースオ
レンジ13、29、31:1、33、49、54、5
5、66、73、118、119、163、C.I.デ
ィスパースレッド54、60、72、73、86、8
8、91、92、93、111、126、127、13
4、135、143、145、152、153、15
4、159、164、167:1、181、204、2
06、207、221、239、240、258、27
7、278、283、311、323、343、34
8、356、362、C.I.ディスパースバイオレッ
ト33、C.I.ディスパースブルー56、60、7
3、83、113、128、143、148、154、
158、165、165:1、165:2、176、1
83、185、197、198、201、214、22
4、225、257、266、267、287、35
4、358、365、368、C.I.ディスパースグ
リーン6:1、9、等が挙げられる。
【0033】次に、水溶性有機溶剤について詳細に説明
する。本発明に使用される水溶性有機溶剤としては水よ
り蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例
としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリ
コール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,
2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘
導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表さ
れる多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル
(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメ
チル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコール
モノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコール
の低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチ
ルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホ
ラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫
黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の多官能化合物が用いられ
る。
【0034】次に、浸透剤について詳細に説明する。浸
透剤としてエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコールのモノメチルエーテル、モノエ
チルエーテル、モノ−n−ブチルエーテル、モノ−is
o−ブチルエーテル、モノ−n−ヘキシルエーテル等の
多価アルコール類の低級モノアルキルエーテルやエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコールのジメチルエーテル、
ジエチルエーテル等の多価アルコール類の低級ジアルキ
ルエーテル等が浸透性溶剤として挙げられる。
【0035】浸透性を付与する界面活性剤として脂肪酸
塩類、高級アルコールのエステル塩類、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、高級
アルコールのリン酸エステル塩類等のアニオン界面活性
剤や高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アル
キルフェノールのエチレンオキサイド付加物、多価アル
コール脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ア
セチレングリコール及びそのエチレンオキサイド付加物
等のノニオン界面活性剤等が挙げられる。
【0036】防腐・防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリ
ウム、2−フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウ
ム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒ
ドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソ
チアゾリン−3−オンおよびその塩等が挙げられる。
【0037】
【発明の実施の形態】次に本発明の好ましい態様につい
て詳細に説明する。本発明のインクジェット用インクに
おいて用いられる着色剤の少なくとも一種はインクの
0.1〜20質量%の範囲で使用されることが好まし
く、0.5〜10質量%の範囲であることがより好まし
い。またこれらの着色剤を混合して用いる場合は任意の
割合で用いることができる。
【0038】本発明に用いられる水溶性染料は水性媒体
中に溶解すれば基本的にインクとなるが、油溶性染料の
場合は水非混和性有機溶媒と水性媒体中に微粒子状の油
滴として分散させた、いわゆる乳化分散物状態にして用
いる。本発明における「水性媒体」とは、水又は水と少
量の水混和性有機溶剤との混合物に、必要に応じて界面
活性剤、湿潤剤、安定剤、防腐剤等の添加剤を添加した
ものを意味する。
【0039】本発明に用いられる水非混和性有機溶媒
は、高沸点有機溶媒で沸点は150℃以上であるが、好
ましくは170℃以上である。また本発明に用いられる
高沸点有機溶媒の誘電率は3から12の範囲にあるもの
であるが、より好ましくは4から10の範囲にあるもの
である。ここでいう誘電率とは25℃における真空中に
対する比誘電率を表す。高沸点有機溶媒としては米国特
許第2,322,027号等に記載の化合物を用いるこ
とができるが、リン酸エステル類、脂肪酸エステル類、
フタル酸エステル類、安息香酸エステル類、フェノール
類、アミド系類の高沸点有機溶媒が好ましいがこれに限
定されるものではない。高沸点有機溶媒は、油溶性染料
に対して質量比で0.1〜5倍量用いるのが好ましく、
0.5〜2倍量用いるのがより好ましい。
【0040】乳化分散は、高沸点有機溶媒と場合によっ
ては低沸点有機溶媒の混合溶媒に油溶性染料を溶かした
油相を、水を主体とした水相中に分散し、油相の微小油
滴を作るために行われる。この際、水相、油相のいずれ
か又は両方に、界面活性剤、湿潤剤、染料安定剤、乳化
安定剤、防腐剤、防黴剤等の添加剤を必要に応じて添加
することができる。乳化法としては水相中に油相を添加
する方法が一般的であるが、油相中に水相を添加してい
く、いわゆる転送乳化法も好ましく用いることができ
る。
【0041】本発明に用いられる顔料は分散剤、分散安
定剤の存在下に水性媒体中でボールミル、遠心ミル、遊
星ボールミル等の容器駆動媒体ミルあるいはサンドミル
等の高速回転ミルあるいは攪拌槽型ミル等の媒体攪拌ミ
ル等を用いて粉砕することでインクにできる。
【0042】本発明に用いられる一般式(1)で表され
る化合物について詳細に説明する。R1、R2は各々炭素
数2〜20の飽和炭化水素(例えば、エチル、n−ブチ
ル、i−ブチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オ
クチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−
ヘキサデシル、n−オクタデシル等)であり、炭素数4
〜13の飽和炭化水素が好ましく、更に好ましくはR1
とR2の炭素数の合計が8〜18の範囲である。mは2
〜40であり、好ましくは4〜20であり、更に好まし
くは4〜15である。
【0043】一般式(1)で表される化合物の含有量は
インクに対して0.001〜5質量%、好ましくは0.
005〜3質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%
である。
【0044】本発明のインクにおいて主に乾燥防止のた
めに使用される水溶性有機溶剤としては、水より蒸気圧
の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としては
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−
ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グ
リセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価
アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエ
チル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又
はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級ア
ルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、
ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合
物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等の多官能化合物が用いられる。これ
らのうちエチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、2−ピロリドン、トリエタノールアミンがより
好ましい。
【0045】また上記の水溶性有機溶剤は単独で用いて
もよいし2種以上併用してもよい。これらの水溶性有機
溶剤は各々インク中に0.1〜20質量%含有すること
が好ましく、0.5〜15質量%の範囲であることがよ
り好ましい。
【0046】本発明に使用される浸透性溶剤はエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ルのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノ−
n−ブチルエーテル、モノ−iso−ブチルエーテル、
モノ−n−ヘキシルエーテル等の多価アルコール類の低
級モノアルキルエーテルやエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコールのジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の
多価アルコール類の低級ジアルキルエーテル等の浸透性
溶剤が挙げられる。上記の浸透性溶剤は単独で用いても
よいし2種以上併用してもよい。これらの溶剤は各々イ
ンク中に0.1〜20質量%含有することが好ましく、
印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない
0.5〜15質量%の範囲であることがより好ましい。
【0047】本発明に使用される浸透性を付与する界面
活性剤として脂肪酸塩類、高級アルコールのエステル塩
類、アルキルベンゼンスルフォン酸塩類、スルホコハク
酸エステル塩類、高級アルコールのリン酸エステル塩類
等のアニオン界面活性剤(具体的には、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウムなど)や高級アルコールのエチレンオキサイド
付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加
物、多価アルコール脂肪酸エステルのエチレンオキサイ
ド付加物、アセチレングリコール及びそのエチレンオキ
サイド付加物等のノニオン界面活性剤(具体的には、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、Air Produc
ts and Chemicals Inc.製のサーフィノール104、同
440、同465、同TGなど)等が挙げられる。上記
の浸透性を付与する界面活性剤は単独で用いてもよいし
2種以上併用してもよい。これらは各々インク中に0.
01〜10質量%含有することが好ましく、印字の滲
み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない0.1〜5
質量%の範囲であることがより好ましい。
【0048】本発明に使用される防腐・防黴剤としては
デヒドロ酢酸ナトリウム、2−フェノキシエタノール、
安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−
オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンおよびその塩
等が挙げられる。1,2−ベンズイソチアゾリン−3−
オンおよびその塩が好ましい。尚、これらの詳細につい
ては「防菌・防黴剤事典」(日本防菌防黴学会事典編集
委員会編)等に記載されている。上記の防腐・防黴剤は
単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。これら
は各々インク中に0.001〜3質量%含有することが
好ましく、0.01〜1.00質量%の範囲であること
がより好ましい。
【0049】本発明で得られるインクジェット記録用水
性インクには脱イオン水を用いるのが好ましく、インク
の噴射口での乾操による目詰まりの防止、吐出安定性、
プリントヘッド及びインクカートリッジへの適合性、保
存安定性、印字後の乾燥性、画質、画像保存性等の緒性
能を向上させるために乾燥防止剤、浸透促進剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、分
散剤、分散安定剤、防黴剤、防錆剤、pH調整剤、消泡
剤、キレート剤等の添加剤を適宜選択して適量使用する
ことができる。
【0050】次に、表面張力調整、分散剤及び分散安定
剤、消泡剤等の目的に用いられる界面活性剤について詳
細に説明する。本発明で使用される界面活性剤として
は、脂肪酸塩類、高級アルコールのエステル塩類、アル
キルベンゼンスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル
塩類、高級アルコールのリン酸エステル塩類等のアニオ
ン界面活性剤、脂肪族アミン塩類、4級アンモニュウム
塩類等のカチオン界面活性剤、高級アルコールのエチレ
ンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオ
キサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルのエチ
レンオキサイド付加物、アセチレングリコール及びその
エチレンオキサイド付加物等のノニオン界面活性剤、ア
ミノ酸型、ベタイン型等の両性界面活性剤、フッソ系、
シリコーン系化合物等が用いられる。これらは単独であ
るいは2種以上を用いることができる。ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホネート、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウムや前記エチレンオキサ
イド付加物の付加モル数は4〜20の範囲の例えばサー
フィノール440、サーフィノール465、サーフィノ
ール485(何れもAir Products and Chemicals Inc.
製)が好ましい。界面活性剤の添加量には制限はないが
インクに対して0.01〜15質量%が好ましく、0.
1〜10質量%がより好ましい。
【0051】本発明に使用される表面張力調整剤として
は前述したノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活
性剤が挙げられる。本発明のインクの表面張力はこれら
を使用してあるいは使用しないで25〜70mN/mが
好ましい。さらに25〜60mN/mが好ましい。
【0052】本発明で画像の保存性を向上させるために
使用される紫外線吸収剤としては特開昭58−1856
77号公報、同61−190537号公報、特開平2−
782号公報、同5−197075号公報、同9−34
057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合
物、特開昭46−2784号公報、特開平5−1944
83号公報、米国特許第3214463号等に記載され
たベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号
公報、同56−21141号公報、特開平10−881
06号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−
298503号公報、同8−53427号公報、同8−
239368号公報、同10−182621号公報、特
表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン
系化合物、リサーチディスクロージャーNo.2423
9号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサ
ゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発
する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができ
る。紫外線吸収剤は、インクに対して0.1〜30質量
%の範囲で使用するのが好ましく、1〜10質量%の範
囲で使用するのがより好ましい。
【0053】本発明で画像の保存性を向上させるために
使用される酸化防止剤としては、各種の有機系及び金属
錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪
色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノ
ール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、ア
ニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコ
キシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体とし
てはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的に
はリサーチディスクロージャーNo.17643の第VI
IのIないしJ項、同No.15162、同No.187
16の650頁左欄、同No.36544の527頁、
同No.307105の872頁、同No.15162
に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−2
15272号公報の127頁〜137頁に記載された代
表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使
用することができる。酸化防止剤は、インクに対して
0.1〜30質量%の範囲で使用するのが好ましく、1
〜10質量%の範囲で使用するのがより好ましい。
【0054】本発明のインクは、その保存安定性のため
にpH6〜10が好ましく、7〜10がさらに好まし
い。そのために使用されるpH調整剤としては水酸化リ
チウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩、酢酸
カリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム等の
無機塩基、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の有機塩基が挙げられる。
【0055】粘度調製等にはイソプロパノール、ブタノ
ール、1,5−ペンタンジオール、ポリビニルアルコー
ル、尿素あるいは尿素誘導体を使用することができる。
これらの添加量はインクに対して0.01〜20質量%
の範囲が好ましく、0.1〜10質量%がより好まし
い。本発明のインクの粘度はこれらを使用してあるいは
使用しないで30mPa・s以下が好ましい。更に20
mPa・s以下に調整することがより好ましい。
【0056】防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、
チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモン、ジイ
ソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリ
スリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライ
ト、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらはイン
ク中に0.02〜5.00質量%使用するのが好まし
い。
【0057】その他の添加剤として色材の不純物、ある
いはカートリッジ等から溶出すると思われる金属イオン
を捕捉するためにEDTAに代表されるキレート剤、ベ
ンゾトリアゾール及びその誘導体も必要に応じて使用す
ることができる。
【0058】本発明のインクは公知の被記録材、即ち普
通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号
公報、同8−27693号公報、同2−276670号
公報、同7−276789号公報、同9−323475
号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10
−153989号公報、同10−217473号公報、
同10−235995号公報、同10−337947号
公報、同10−217597号公報、同10−3379
47号公報等に記載されているインクジェット専用紙、
フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁
器等に画像を形成するのに用いることができる。
【0059】これら被記録材の支持体はパルプ、合成
紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよ
く、両面をポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリス
チレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテンおよ
びそれらのコポリマー)でラミネートした紙およびプラ
スチックフイルムがより好ましく用いられる。ポリオレ
フィンポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸化チタ
ン、酸化亜鉛)または色味付け染料(例、コバルトブル
ー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好まし
い。
【0060】支持体上に設けられるインキ受容層には、
顔料や水性バインダーが含有される。顔料としては、白
色顔料がよく、白色顔料としては、炭酸カルシウム、カ
オリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、
珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオラ
イト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、
硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグ
メント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹
脂等の有機顔料等が挙げられる。インク受容層に含有さ
れる白色顔料としては、多孔性無機顔料がよく、特に細
孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が好適である。
【0061】インク受容層に含有される水性バインダー
としては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリ
ビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カ
ゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
アルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導
体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、
アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられ
る。これらの水性バインダーは単独または2種以上併用
して用いることができる。本発明においては、これらの
中でも特にポリビニルアルコール、シラノール変性ポリ
ビニルアルコールが顔料に対する付着性、インク受容層
の耐剥離性の点で好適である。インク受容層は、顔料及
び水性バインダーの他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上
剤、界面活性剤、その他の添加剤を含有することができ
る。
【0062】インク受容層中に添加する媒染剤は、不動
化されていることが好ましい。そのためには、ポリマー
媒染剤が好ましく用いられる。ポリマー媒染剤について
は、特開昭48−28325号、同54−74430
号、同54−124726号、同55−22766号、
同55−142339号、同60−23850号、同6
0−23851号、同60−23852号、同60−2
3853号、同60−57836号、同60−6064
3号、同60−118834号、同60−122940
号、同60−122941号、同60−122942
号、同60−235134号、特開平1−161236
号の各公報、米国特許2484430号、同25485
64号、同3148061号、同3309690号、同
4115124号、同4124386号、同41938
00号、同4273853号、同4282305号、同
4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−
161236号公報の212〜215頁に記載のポリマ
ー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。
【0063】耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、
これらの耐水化剤としては、特にカチオン樹脂が望まし
い。このようなカチオン樹脂としては、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリ
アミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロラ
イド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダル
シリカ等が挙げられ、これらのカチオン樹脂の中で特に
ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが好適であ
る。
【0064】耐光性向上剤としては、硫酸亜鉛、酸化亜
鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン、ベ
ンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0065】その他のインク受容層に添加される添加剤
としては、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増
白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げ
られる。なお、インク受容層は1層でも2層でもよい。
【0066】被記録材には、バックコート層を設けるこ
ともできるし、その構成層(バック層を含む)には、ポ
リマーラテックス(ポリマー微粒子分散物)を添加して
もよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防
止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の
目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特
開昭62−245258号、同62−1316648
号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガ
ラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテック
スを媒染剤含有層に添加すると、層のひび割れやカール
を防止することができる。また、ガラス転移温度が高い
ポリマーラテックスをバック層に添加しても、カールを
防止できる。
【0067】本発明のインクはインクジェットの記録方
式に制限はなく、公知の方式例えば静電誘引力を利用し
てインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動
圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス
方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して
放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェッ
ト方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧
力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット
(登録商標))方式等に用いられる。
【0068】本発明のインクはイエロー、マゼンタ、シ
アンのインクを使ったフルカラー印刷に使用できる。イ
ンクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度
の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的
に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を
改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれ
る。
【0069】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。また以下の
記載で「部」は質量基準であり、例示化合物は表1に記
載の化合物を指す。
【0070】実施例1〜8 下記の成分を各々混合、溶解した後、ポアサイズ0.2
μmのメンブレンフィルター(商品名アストロポアCA
SL 20 2.5CMD、富士写真フイルム製)を用
いて濾過し、本発明のインクを調整する。
【0071】 実施例1のインク C.I.ダイレクトイエロー86 5.0部 例示化合物3 3.0部 グリセリン 15.0部 ジエチレングリコール 16.0部 TEGmBE 12.0部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 脱イオン水 48.9部
【0072】 実施例2のインク C.I.アシッドレッド52 4.5部 例示化合物5 3.0部 グリセリン 16.0部 ジエチレングリコール 11.0部 サーフィノール465 11.5部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.2部 脱イオン水 53.8部
【0073】 実施例3のインク C.I.ダイレクトブルー87 3.5部 例示化合物7 2.0部 グリセリン 18.0部 ジエチレングリコール 13.0部 トリエタノールアミン 6.5部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 脱イオン水 56.9部
【0074】 実施例4のインク C.I.フードブラック2 1.5部 C.I.ダイレクトブラック19 2.5部 例示化合物8 3.0部 グリセリン 12.0部 2−ピロリドン 18.0部 トリエタノールアミン 11.0部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 脱イオン水 51.9部
【0075】 実施例5のインク C.I.ダイレクトブルー87 2.5部 C.I.アシッドブルー9 1.0部 例示化合物10 2.5部 グリセリン 17.0部 ジエチレングリコール 12.0部 トリエタノールアミン 5.5部 TEGmBE 13.0部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 ベンゾトリアゾール 0.1部 脱イオン水 46.3部
【0076】 実施例6のインク C.I.アシッドレッド52 1.2部 例示化合物7 1.5部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 14.0部 トリエタノールアミン 6.0部 DEGmBE 5.0部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1部 脱イオン水 60.2部
【0077】 実施例7のインク C.I.ダイレクトブルー87 4.0部 例示化合物7 1.0部 グリセリン 6.0部 ジエチレングリコール 3.0部 エチレングリコール 5.0部 サーフィノール465 1.0部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 ベンゾトリアゾール 0.1部 脱イオン水 79.8部
【0078】 実施例8のインク C.I.アシッドブルー9 3.0部 例示化合物20 0.4部 グリセリン 4.0部 トリエチレングリコール 20.0部 TEGmBE 15.0部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.2部 脱イオン水 57.4部
【0079】 比較例1のインク C.I.アシッドブルー9 3.0部 モノステアリン酸ジエチレングリコール 0.2部 グリセリン 30.0部 脱イオン水 66.8部
【0080】 比較例2のインク C.I.アシッドレッド52 4.0部 ノニポールソフトSDH90 5.0部 ジエチレングリコール 15.0部 サーフィノール465 2.0部 脱イオン水 74.0部
【0081】 比較例3のインク C.I.ダイレクトブルー87 3.0部 グリセリン 18.0部 ジエチレングリコール 13.0部 トリエタノールアミン 6.5部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 脱イオン水 59.4部
【0082】上記実施例中のTEGmBEはトリエチレ
ングリコールモノブチルエーテルを、ノニポールソフト
SDH90は高級アルコールのエチレンオキサイド付加
物(三洋化成製)を表す。
【0083】評価試験 上記で得られた実施例1〜8と比較例1〜3の各インク
を用いてインクジェットプリンターPM−770C(セ
イコーエプソン株式会社)によって印字し、(1)目詰
まり性、(2)画像保存性、(3)画像の滲みについて
下記の基準で評価した。結果を表2に記す。尚、評価に
使用した紙は下記の4紙である。 (A)ゼロックスP紙(富士ゼロックス株式会社製) (B)ハイグレード専用紙(富士写真フイルム株式会社
製) (C)フォト光沢紙EX(富士写真フイルム株式会社
製) (D)PM写真用紙(セイコーエプソン株式会社製)
【0084】評価方法及び評価基準 (1)目詰まり性 プリンターにインクを充填し、10分間連続して英数文
字を印字後、プリントを停止し、2週間放置後、ノズル
の目詰まり回復操作を行い、何回目の操作回数で文字の
カスレ、欠けがなくなるかで評価した。 ○:5回以内の回復操作で正常印字が可能 △:6〜10回の回復操作で正常印字が可能 ×:11回以上の回復操作で正常印字が可能
【0085】(2)画像保存性 上記で得られた実施例1〜8と比較例1〜3の各インク
を用いてインクジェットプリンターPM−770C(セ
イコーエプソン株式会社)によってベタ印字したサンプ
ルを作製する。印字直後の濃度CiをX−rite 3
10にて測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを
用いキセノン光(8万5千ルックス)を3日照射した
後、再び濃度Cfを測定し着色剤残存率(Cf/Ci)
×100を求めた。着色剤残存率が70%以上をA、7
0%未満〜40%以上をB、40%以下をCとした。
【0086】(3)画像の滲み 上記のベタ印字したサンプルを室温で一週間放置した後
に、印字部と未印字部の境界を目視で観察し、変化のな
いものを○、やや滲みのあるものを△、滲みの大きいも
のを×とした。
【0087】
【表2】
【0088】本発明のインクを用いたサンプルは、目詰
まり性、画像保存性、画像の滲みの全般に優れ、特に写
真用の光沢紙(CおよびDの紙)に対して本発明のイン
クを用いた場合、得られる画像の保存性に優れているこ
とが分かる。
【0089】実施例9 C.I.ピグメントブルー15:3を4.0部、ジョン
クリルJ−61Jを7.0部、脱イオン水7.5部を混
合しペイントシェイカーで分散した。
【0090】 実施例9のインク 上記分散液 18.0部 例示化合物7 5.0部 エチレングリコール 10.9部 グリセリン 15.8部 2−ピロリドン 1.6部 TEGmBE 14.7部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 脱イオン水 33.9部 このインクを実施例1〜8と同様の方法で、目詰まり
性、画像保存性、画像の滲みを評価したところ、良好な
結果が得られた。
【0091】実施例10 Aizen Spilon Blue GNH(保土ヶ
谷化学製)6.0部を、ジオクチルスルホコハク酸2.
5部、フタール酸ジブチル8.0部、酢酸エチル50部
中に70℃で溶解させた。この溶液中に250部の脱イ
オン水を攪拌下に添加し、水中油滴型の分散物を作製し
た。次に、この分散物をマイクロフルイダイザー(MI
CROFLUIDEX INC)にて60MPaの圧力
で5回通過させて微粒子化した。このものを減圧下に酢
酸エチルの臭気がなくなるまで脱溶媒して、微細乳化物
を得た。
【0092】 実施例10のインク 上記微細乳化物 28.0部 例示化合物7 5.0部 グリセリン 9.0部 ジエチレングリコール 11.0部 サーフィノール465 5.5部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.2部 脱イオン水 41.3部 このインクを実施例1〜8と同様の方法で、目詰まり
性、画像保存性、画像の滲みを評価したところ、良好な
結果が得られた。
【0093】
【発明の効果】以上の如く、本発明のインクはノズル先
端での目詰まりがなく、印字性能が安定した信頼性のあ
るインクを提供できる。普通紙、インクジェット専用紙
に印字すると比較例にくらべ画像保存性、画像の滲みが
小さく優れている。受像層にシリカ多孔質層を設けたい
わゆる写真画質を謳った用紙に印字すると比較例にくら
べ、更に画像保存性の向上が見られる。また、フォトイ
ンクといわれる染料濃度の低いインクの場合でも比較例
に比べ画像保存性が低下することなく、画像品位に優れ
たインクを提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、着色剤、及び下記一般式(1)で表
    される化合物の少なくとも一種を含有することを特徴と
    するインクジェット用インク。 一般式(1) 【化1】 前記一般式(1)中、R1、R2は各々炭素数2〜20の
    飽和炭化水素であり、mは2〜40である。
  2. 【請求項2】 前記着色剤が水溶性染料、顔料、油溶性
    染料または分散染料である請求項1に記載のインクジェ
    ット用インク。
  3. 【請求項3】 水溶性有機溶剤を含有する請求項1また
    は2に記載のインクジェット用インク。
  4. 【請求項4】 浸透剤を含有する請求項1〜3のいずれ
    かに記載のインクジェット用インク。
  5. 【請求項5】 前記浸透剤が多価アルコールのモノ、あ
    るいはジアルキルエーテル、ノニオン界面活性剤、アニ
    オン界面活性剤のいずれかである請求項1〜4のいずれ
    かに記載のインクジェット用インク。
  6. 【請求項6】 前記多価アルコールのモノアルキルエー
    テルがジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
    エチレングリコールモノブチルエーテルのいずれかであ
    る請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット用イ
    ンク。
  7. 【請求項7】 防腐・防黴剤を含有する請求項1〜6の
    いずれかに記載のインクジェット用インク。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のインク
    を用いてインクジェット方式で記録する記録方法。
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