JP2002211809A - 無芯乾式不織布ロール - Google Patents

無芯乾式不織布ロール

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JP2002211809A
JP2002211809A JP2001007318A JP2001007318A JP2002211809A JP 2002211809 A JP2002211809 A JP 2002211809A JP 2001007318 A JP2001007318 A JP 2001007318A JP 2001007318 A JP2001007318 A JP 2001007318A JP 2002211809 A JP2002211809 A JP 2002211809A
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coreless
sheet
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Tsutomu Onishi
勉 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は無芯のキッチンペーパなどの乾式不織
布の中空ロールに関し、最内層まで使い尽くすことがで
きるようにすることを目的とする。 【解決手段】キッチンペーパは巻きはじめの部分におい
て矢板19によりタッキングを入れかつ最内層の外周部
分に散開状に全幅及び30度程度といった所定角度領域
(全周も含む)において糊剤Nを付着させる。糊剤Nに
より再内層と次ぎの巻層間で剥離可能な接着がされ、他
方これが擬似的な芯となり、ロール巻きに形成後にロー
ル形状を維持する剛性を獲得する。ロールからのギッチ
ンペーパはミシン目などにより一枚一枚切断して使用す
る。最後の一枚となったとき散開的接着部Nを剥がすこ
とにより使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は無芯の乾式不織布
のロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】キッチンペーパー等として使用される乾
式不織布は通常はエアーレイ方式にて形成される。エア
ーレイ方式においてはパルプの原反ロールから引き出さ
れたパルプシートは開繊され、空気流によって金属スク
リーン上にウエブ状に移送され、バインダとしての接着
剤を散布することによりシートとして固化形成してい
る。そして、このように形成されたシートを分離用のミ
シン目を一定長さごとに付与しながらワインダによって
紙管の回りにロール状に形成することにより流通経路に
乗せている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のキッチンペーパ
ロールは紙管に巻回しているため、紙管の分だけ製造コ
ストが高くなり、また使用済みの紙管は廃棄する以外は
ないことから、回収再利用の途はあるといっても環境対
策上は好ましくなかった。そこで、紙管を使用しない無
芯型の水分付与型の巻取方式も提案されている。しかし
ながら、トイレットペーパなどに広く採用されている従
来方式では最初の巻層の部分に水分(又は薄い糊剤)の
付与を行うことにより固巻としこの部分をトイレットペ
ーパと一体型の芯とするものであり、固まってしまって
いるため芯の部分はトイレットペーパとして使用するこ
とはできず、廃棄せざるをえないことは紙管を使用する
場合と相違はなかった。また、巻取軸を半径方向に伸縮
可能として巻取後に巻取軸を抜去することにより無芯と
する方式もあるが、この場合は内層の剛性が足りないた
め、ロールの形状を維持することができない。そこで、
最内層の部分のみ糊付けする方式もあるが、この場合は
糊付けにより固化してしまうため、最内層の部位ではキ
ッチンペーパとして使用できず、破棄しなければならな
いため水分付与型の巻取方式による無芯トイレットペー
パと同様な問題点がある。
【0004】この発明は以上述べた従来技術の欠点に鑑
みてなされたものであり、無芯に構成されているにもか
かわらず最内層までまたは実質的に最内層まで使い尽く
すことができる無芯乾式不織布ロールを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、開繊されたパルプ繊維をウエブ状としバインダ
にてシート状に形成してなる乾式不織布を中空ロールに
巻回したことを特徴とする無芯乾式不織布ロールが提供
されている。
【0006】請求項1に記載の発明の作用効果を説明す
ると、乾式不織布は中空ロール状に巻回されており、無
芯に構成される。乾式不織布はトイレットペーパなどと
比較して厚みが大きいため、芯無ロールの状態でもロー
ル形状を維持しうる剛性を有しており、複数個を段ボー
ル箱に詰めて流通に乗せてもロール形態が崩れることは
なく流通に乗せることができ、使用感も同様である。無
芯であるため紙管が不要であり、その分コストダウンが
期待できまる。また、無芯であるため紙管は最後の一枚
まで使用可能であるため、経済的であり廃棄量も減るた
め環境負荷をその分下げることができる利点がある。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、開繊され
たパルプ繊維をウエブ状としバインダにてシート状に形
成してなる乾式不織布を中空ロールに巻回し、最内層と
次ぎの層とは剥離可能に接着されることによりロールに
連接する剥離可能な一体型の芯を構成することを特徴と
する無芯乾式不織布ロールが提供される。
【0008】請求項2の発明の作用・効果を説明する
と、最内層と次ぎの層とは剥離可能若しくは散開的に接
着されているため、この接着された不織布ロールの最内
層が擬似的な芯となる。そして、不織布シートは或る程
度の厚みを有しているため、接着状態では剛性が高めら
れ擬似的な芯を構成することができ、ロールに巻き上げ
たときにその形態を確保性がより良好となるそして、接
着は剥離可能であるため最後の一枚においても接着を簡
単に剥がすことにより使用し尽くすことができる。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明において、不織布シートの最内層における
剥離可能な接着部は不織布の実質的全幅に沿った所定角
度の領域に延在していることを特徴とする無芯乾式不織
布ロールが提供される。
【0010】請求項3の発明の作用・効果を説明する
と、剥離可能な接着部は不織布の実質的全幅に沿った所
定角度の領域に延在していることで、全体としては長手
方向帯状の接着領域が形成されるため、芯としての必要
な剛性を確保することができるとともに、最後の1枚と
なったときの分離も容易に可能である。また、請求項3
の発明において接着部の角度は略360度(実質的に最
内周全域)又はそれを幾分超える角度とすることもこの
発明に包含される。この場合、素材最内周により形成さ
れる擬似的な芯はより強固な構造を呈するため、中空ロ
ール形状の確実な維持に寄与させることができる効果が
ある。接着部を実質的に最内周全域とした場合でも、接
着方式を散開型とするなどの工夫により容易に剥離可能
とすることにより最後の一枚までの使い尽くすようにす
ることは可能である。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明において、剥離可能な接着部は散開状の接
着部であることを特徴とする無芯乾式不織布ロールが提
供される。
【0012】請求項4の発明の作用・効果を説明する
と、散開状の接着部とすることとにより剥離可能な接着
部を簡便に構成することができる。
【0013】請求項5に記載の発明によれは、請求項1
若しくは2に記載の発明において、不織布シートとして
は1平方メートルあたりの重量が35〜60グラムで、
バインダは固形分として9〜15重量パーセントを有し
たものであることを特徴とする無芯乾式不織布ロールが
提供される。
【0014】請求項5の発明の作用・効果を説明する
と、不織布シートとしては1平方メートルあたりの重量
が35〜60グラムで、バインダは固形分として9〜1
5重量パーセントとすることで、最内層を散開的に接着
したときの浸透性を防止しつつ実質的に剛直な擬似的な
芯を形成しうる接着性を得るとともに、最後の一枚にお
いて接着部を容易に剥がしてこの一枚まで使い尽くすこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の実施としての乾式不織
布としてのキッチンペーパは開繊されたパルプ繊維をウ
エブ状としバインダにてシート状に形成してなるもので
あり、所謂エアーレイ法によって形成したものが代表的
である。エアーレイ方式においてはパルプの原反ロール
から引き出されたパルプシートは開繊され、空気流によ
って金属スクリーン上にウエブ状に移送され、バインダ
としての接着剤を散布することによりシートとして固化
形成している。そして、この発明において、不織布シー
トとしては1平方メートルあたりの重量が35〜60グ
ラムで、バインダは固形分として9〜15重量パーセン
トを有したものが好適に利用可能である。このようなキ
ッチンペーパは厚みとしては大きく適度な剛性もあり、
この発明に従って、最内層を散開的に接着した場合にロ
ール状態を維持するに十分な剛直な擬似的な芯を提供す
ることができる。しかしながら、この発明はエアーレイ
法によって製造したものに限定されず、他の製造方法に
よる不織布シートであってもとより適用は可能である。
【0016】次ぎに、この発明の実施の形態としての無
芯のキッチンペーパロールの形成方法について以下図面
を参照しながら説明する。図1及びはこの発明の実施形
態における無芯キッチンペーパロールの形成手順(イ)
〜(ニ)を示している。ワインダの構成について先ず説明
すると、図1の(イ)に示すように、一対の同一径の同
一方向(図の時計方向)に回転する巻取ローラ10A, 10B
が多少の間隔をおいて設けられる。巻取ローラ10A, 10B
の下流にはシュート12が配置され、巻取ローラ10A, 1
0Bとシュート12との間に糊剤の塗布ノズル14及びエ
アノズル16が配置されている。巻取ローラ10A, 10Bの
上方に加圧ローラ17が昇降自在に設けられる。18は
巻取軸であり、(イ)示す退避位置と(ロ)に示す巻取
ローラ10A, 10B間を跨った巻取位置との間を移動可能に
設置されている。また、タッキングのための矢板19が
設けられる。
【0017】巻取軸18は伸縮型であり、巻取時におい
ては拡径状態にあり、巻取完了後に縮径することにより
巻取軸の抜去が可能となり、ロールは無芯状態となる。
伸縮式の巻取軸18としては各種の形態を取り得るが、
一例として図3の構造のものが可能な採用可能であり、
この実施形態においては組合せたとき円管を構成する4
個の割片20と、割片20の各々に半径方向に協働する
ように設けられた駆動ピン22と、ピン22を半径方向
に摺動案内するスリットを備えた案内環26と、案内環
26の内部に配置されるゴムなどの弾性材料製スリーブ
28と、スリーブ28内への空気圧の導入手段(図示し
ない)からなり、図3(イ)の巻取時においてはスリー
ブ28に空気圧が導入されることによりスリーブ28は
膨張され、ピン22により割片20は半径方向に拡開駆
動され、これが巻取軸18の拡径状態となる。この拡径
状態においてキッチンペーパPの巻取が行われる。ロー
ル30の巻取完了後にスリーブ28への空気圧が排出さ
れると、図3の(ロ)に示すように割片20は半径内方
に収縮され、これが巻取軸18の縮径状態となり巻取軸
18をロール30から引き抜くことができる。図3の伸
縮自在巻取軸の構成は特願2000-252256に記載のものと
同様な構造である。
【0018】次ぎに、この発明による無芯のキッチンペ
ーパロールの形成方法を説明すると、図1の(イ)はロ
ール30の巻取完了状態を示しており、巻取直後のロー
ル30は矢印aのようにシュート12上を転動され、ス
トッパ部32に当接している。Pはロール30から延び
るキッチンペーパを示しており、巻取ローラ10A, 10Bを
経てキッチンペーパの原反ロール(図示しない)まで至
っている。
【0019】糊剤塗布ノズル14が矢印cのようにキッ
チンペーパPに向けて前進され、ノズル14からの糊剤
がキッチンペーパPの底面に塗布される。塗布後14は
後退される。(ロ)においてNは糊剤の塗布された部分
を示す。糊剤の塗布はスポット状などの散開的に行われ
る。糊剤の散開状況の一例は図4に示され、糊剤が付着
されたスポット状の部位が軸方向及び円周方向に間隔を
おいて形成される。このようなスポット的に塗布された
糊剤の付着部分は全軸長において例えば30度(この角
度に限らず略360度又はそれを超える角度に至る適当
な角度とすることができる)といったの角度領域にわた
って延びている。このような散開的な糊剤の塗布によっ
てキッチンペーパの最内層は次層との接着によりキッチ
ンペーパ自体による一体化された芯となり、かつ糊剤に
よるスポット状の接着部分Nを剥離することによりキッ
チンペーパとして最後の一枚まで使用可能となる。
【0020】巻取軸18は(イ)において矢印bのよう
に回動され、図1の(ロ)に示すように巻取ローラ10A,
10Bをまたがった巻取位置において、巻取軸18はキッ
チンペーパPを巻取ローラ10A, 10Bに押し付ける。他
方、図示しないカッタは矢印dのように駆動され、キッ
チンペーパPの切断が行われる。巻取軸18の抜去はこ
の時点において行うことができる。即ち、図3の(イ)
の状態において、スリーブ28から空気圧を抜くことに
より(ロ)のようにスリーブ28は半径内方に収縮し、
割片20も縮径しうるためロール30より巻取軸18を
引き抜くことができ、かつ無芯にも係わらずロール形状
は崩れないままである。
【0021】図1(ロ)においてエアノズル16より矢
印eのように空気が噴出され、切断されたキッチンペー
パPは矢印fに添ってめくられ、P'で示す中間状態を
経て、巻取軸18を巡り、先端が図示しない原反からの
キッチンペーパの部分に重ねられたP''にて示す状態に
至る。この状態において糊剤の付着部分Nは外向きとな
っている。
【0022】つぎに、図2の(ロ)において、矢板19
が実線の退避状態から矢印gのように巻取ローラ10B
と巻取軸18との間の窪み領域に向けて前進され、図2
の(ハ)に示す状態にいたる。このと、矢板19の先端
と係合したキッチンペーパの部位は巻取ローラ10Bと
巻取軸18との間の窪み領域に押しつけられ、キッチン
ペーパに折り線P'''が付与され、折り線P'''より先の
キッチンペーパの部位は巻取ローラ10Bの周面に添い
付けられ、折り線P'''より手前のキッチンペーパの部
位P''は原反ローラからのキッチンペーパPと重ねられ
る。図4の斜視図も参照。
【0023】そして、図2の(ニ)にて示すように矢板
19は矢印hのように退避位置まで後退され、他方加圧
ローラが(ハ)の位置から矢印iのように下降され、巻
取軸18に巻きつけられたキッチンペーパPは(ニ)の
ように巻取軸18の周面に押しつけられる。この状態に
おいて、巻取ローラ10A, 10Bは矢印jのようにその回転
を開始し、キッチンペーパの曲折部P''' を折り込みつ
つ、矢印kのように巻取軸18へのキッチンペーパの巻
取が開始される。そして、所定量の巻取が完了すると巻
取ローラ10A, 10B は停止し、加圧ローラ17が図1の
(イ)のように上昇され、ロール30をシュート12に
向けて排出する。以降の工程は(イ)から(ニ)につい
て説明の手順と同様手順の繰返しである。
【0024】図5は巻取軸を抜去後のキッチンペーパの
ロール30において巻き始めの部位を模式的に表してお
り、曲折部P'''より先端側が折り返され、最内層とな
り、その上につぎの巻層が形成され、最内層との接触面
は散開的にスポット的に付与された糊剤Nにより接合さ
れている。その上にキッチンペーパは引き続き巻きつけ
られることによりロール30(図3)となる。最内層と
その上の層とは糊剤Nにより全幅にわたって所定角度範
囲で散開的スポット的ではあるが接着されておりキッチ
ンペーパは凹凸があるため、少量の糊剤により接着可能
であり、他方キッチンペーパは厚みがあるので糊剤が他
の層に浸透することはなく、また厚みがあることにより
剛性はトイレットペーパより圧倒的に大きいため最内層
とその外側の接着により剛直性のある擬似的な芯が形成
される。そのため、ロール30に巻き上げたときの芯と
しての剛性を確保することができ、ダンボールへ詰めて
流通させた場合にもロールの形態が崩れることはない。
接着部の角度は最後の一枚の使用時に引き剥がしを容易
とするという観点では30度程度が好ましいがこの発明
においては接着部の角度は略360度(実質的に最内周
全域)又はそれを幾分超える角度に至るまでの範囲の適
当な角度を含む。実質的に最内周全域を接着部とするこ
とにより素材最内周により形成される擬似的な芯はより
強固な構造を呈するため、中空ロール形状の確実な維持
に寄与させることができる効果がある。接着部を実質的
に最内周全域とした場合でも、図3及び図5に示すよう
な散開型の接着方式などの工夫により容易に剥離可能と
することにより最後の一枚まで使い尽くすことができ
る。必要あれば最内層における数巻きを接着してもよく
この場合においても散開的接着などにより引き剥がし可
能とすることで最後の一枚まで使い尽くすことは可能で
ある一方より強固な擬似芯を得ることができる。
【0025】ロールの使用時はロールからキッチンペー
パを繰出し、ミシン目の箇所で1枚1枚切断してゆく
が、最後の一枚となった場合はスポット的な接着部分N
を引き剥がし、折り畳み部分は延ばすことによりこの最
後の一枚も使用できる。即ち、糊はスポット的に少量付
着されているだけであり、また、キッチンペーパは厚み
があるため浸透はせずそこ留まって固化するだけであ
り、キッチンペーパの凹凸性により少量でも接着性はよ
く、また、容易に引き剥がすことができる。
【0026】このように本発明の無芯不織布ロールは最
内層同士を適当な角度範囲で接着することにより一体化
することにより剛性のある芯を形成することができ、ま
た、最後の一枚となったときは接着部を簡単に剥がすこ
とができ、この最後の一枚まで使い尽くすことができ
る。
【0027】以上の実施形態では剥離可能とするため散
開状態の接着としたが、糊剤などの特性により剥離可能
であれば連続的な接着でもよいことはいうまでもない。
【0028】この発明の変形形態として最内層での接着
は行わないで済ませることもできる。この場合おいては
最内層の接着による中空ロール30の擬似的な芯がない
ためロール形状の剛性は幾分降下しようが、キッチンペ
ーパPはトイレットペーパなどと比較して厚いため無接
着であっても剛性としては十分高くまた、不織布層間の
凹凸により最内層は次ぎの層に相互付着状態にあるた
め、自然にめくれるようなことはなく使用感が損なわれ
ることはない。
【0029】図6及び図7は伸縮型巻取軸の変形を示
し、この実施形態では伸縮型巻取軸18はロールとの接
触部を弾性チューブとし内部の機械構造を省略可能とし
細い径であるにも係わらず十分な剛性を持たせ、幅1メ
ートルを超えるような原反シートであっても小径のロー
ルに巻取を可能としたものである。次ぎに、この実施形
態の巻取軸18の構成を説明すると、図6及び図7にお
いて(イ)は縮径状態、(ロ)は拡径状態を示す。34
は中空軸体であり、中空軸体34をその外周側において
包囲するようにゴム材などよりなる弾性チューブ36が
設けられる。中空軸体34の長手方向に沿って等間隔に
円周方向係留溝38が形成され、円周方向係留溝38の
部位において弾性チューブ36は合成繊維などの糸条4
0によって中空軸体34に結束される。即ち、糸条40
が弾性チューブ36を介して円周方向係留溝38に食込
むことにより弾性チューブ36はその軸位置において中
空軸体34に止着される。
【0030】中空軸体34は隣接した円周方向係留溝3
8間の中間位置において半径方向連通孔42を備えてお
り、各半径方向連通孔42は内端は中空軸体34の内部
空洞44に開口し、外端は中空軸体34の外周に開口
し、換言すれば、弾性チューブ36の内周面に開口して
いる。
【0031】中空軸体34の一端にはこの発明の空気導
入手段としてのチェック弁内蔵型のキャップ具46が設
けられている。図7に示すようにキャップ具46はキャ
ップ48と、弁スリーブ50と、弁体52と、スプリン
グ54と、Оリング56とから構成される。キャップ4
8は中空軸体34の開口端に挿入固定され、弁スリーブ
50はキャップ48に同芯に挿入固定される。弁スリー
ブ50はその内周の縮径部としての弁シート50-1を備え
る。弁体52は弁スリーブ50に軸線方向に摺動自在に
嵌合される。弁体52は中空軸体34に近接した一端に
おいて、第1の拡径部52-1を備え、かつ中間部に第2の
拡径部52-2を備える。
【0032】スプリング54は弁スリーブ50の縮径部
50-1と弁体52の拡径部52-2との間に配置され、スプリ
ング54の弾性力は拡径部52-1をしてОリング56を介
して弁シート50-1に着座するように付勢する。中空軸体
34から離間した弁体52の端部はテーパ状に拡開した
空気圧受部52-3となっている。
【0033】空気圧受部52-3に空気圧が矢印a方向に作
用すると、(ロ)に示すように弁体52はスプリング5
4の付勢力に抗して中空軸体34に向けて変位され、第
1の拡径部52-1は弁シート50-1から離間される。そのた
め、空気は弁体52の中心52aを介して中空軸体34
の内部空洞44に導入することができる。図6の(ロ)
に示すように内部空洞44へ導入された空気は半径方向
連通孔42を介して弾性チューブ36に矢印bのように
作用し、図6の(ロ)で示すように、糸条40の部位では
中空軸体34に拘束されるが、その中間では半径方向に
膨張する。所定の内部圧力が得られた時点で受圧部52-3
への空気供給を停止すると、スプリング54の付勢力に
よって弁体52は弁座50-1に着座するように移動する。
弁体52が弁座50-1に着座すると、そのままでは内部の
空気は漏出せず、弾性チューブ36は半径外方に膨張し
たままである。図6の(ロ)において一点鎖線36´は
無負荷状態(シートの巻回を行わない状態)での弾性チ
ューブの拡径状態を示しており、実線12にて示す弾性
チューブの状態はその上にシートを巻回したため一部平
坦に圧潰された負荷状態を示す。
【0034】膨張した巻取軸を縮径させるためには、受
圧部52-3を大気に開放させた状態で弁体52をスプリン
グ54の付勢力に抗して押圧する(図7(ロ)参照)。
すると、巻取軸内部の空気は中心孔52aより即座に大
気に放出され、弾性チューブ36は図6の(イ)のよう
に半径内方に縮径変位される。
【0035】図6及び図7に示される巻取軸18は図3
に示される巻取軸18と同様に図1及び図2の巻取方法
において使用可能である。即ち、巻取に先だって、図6
において既に説明したように、内部に空気圧が充填さ
れ、弾性チューブが図6の(ロ)の36´で示すように
膨張した無負荷の拡径状態にある。巻取軸18は図1の
(イ)において矢印eのように回動され、(ロ)に示す
ように巻取ローラ10A, 10Bをまたがって位置され、以下
は図1(イ)〜図2(ニ)を参照して説明したと同様に巻
取軸18への巻取が開始される。
【0036】図8の(ロ)は巻取軸18へのロール30
の巻取時を示しており、図6及び図7において説明した
ように巻取軸18のチェック弁型の弁体52が自動閉鎖
するためその内部空洞44には所定圧の空気圧が封入さ
れ、図6の(ロ)のように弾性チューブ36は膨張し、
巻取軸18は拡径するためこの拡径した巻取軸18上に
キッチンペーパロール30が形成されることになる。キ
ッチンペーパロール30の形成時は図6の(ロ)で示す
ように弾性チューブ36は無負荷状態36´より押し広
げられるが、依然として弾性チューブ36と中空軸本体
40との間の隙間は維持され、巻取軸18の拡径状態を
維持しながらロール形成が行われる。
【0037】所定の巻径のキッチンペーパロール30を
形成後、同ロール30の引き抜きのため、弁体50をス
プリング54に抗して押圧することにより弁体52-1を弁
座50-1より離間させ、これにより内部空洞44の圧力は
一気に放出される。そのため、弾性チューブ36は図6
の(イ)で示すように中空軸体34の外周に密接する状
態まで、半径内方に変位し、換言すれば巻取軸18は縮
径する。この縮径状態では図8の(イ)で示すように弾
性チューブ36とロール30の内周30aとの間には隙
間62が残るようになるため、巻取軸9を軽微な力でキ
ッチンペーパロール30からロール形状を少しも崩すこ
となく抜去することができる。そのため、無芯のキッチ
ンペーパロール30を形成することができる。
【0038】図6〜図7の実施形態の巻取軸18は外層
の空気圧開閉式のゴムチューブ36を設け、ゴムチュー
ブ36の拡径、縮径のため内部空洞44に空気を導入し
又は空気を排出するをもって足り、図3の実施形態の中
空軸のように割片20、スリット付スリーブ26、駆動
ピン22などの機械的部品が中空軸体34の内部に必要
がなく、その分中空軸本体34の肉厚を大きくとる余裕
ができ、外径を大きくしないで軸長を長くしても高い剛
性を得ることができ、キッチンペーパ原反からの1〜2
メートルに達するような幅広のシートであっても中空部
の内径を小さく抑えつつロールに巻き取ることを可能と
する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の無芯乾式不織布ロールの製造
段階の(イ)(ロ)を示す図である。
【図2】図2は図1に後続するこの発明の無芯乾式不織
布ロールの製造段階の(ハ)(ニ)を示す図である。
【図3】図3は伸縮型巻取軸への不織布ロール巻取状態
を示し、(イ)は拡径時、(ロ)は縮径時をそれぞれ示
す。
【図4】図4は矢板によるシートの巻き始めのタッキン
グ方式を示す斜視図である。
【図5】図5はこの発明の無芯キッチンロールの巻き始
めの層形成状態を模式的に示す斜視図である。
【図6】図6は別実施形態の伸縮型巻取軸の長手方向断
面図であり、(イ)は縮径状態、(ロ)は拡径状態をそ
れぞれ示す。
【図7】図7は図6の巻取軸における軸端のキャップ部
の拡大図であり、(イ)は閉弁状態、(ロ)は開弁状態
をそれぞれ示す。
【図8】図8は図6の巻取軸を使用したロール巻取状態
を示し、(イ)は縮径時(キッチンロール抜取時)、
(ロ)は拡径時(キッチンロール巻取時)をそれぞれ示
す。
【符号の説明】
10A, 10B…巻取ローラ 12…シュート 14…糊剤塗布ノズル 16…エアノズル 17…加圧ローラ 18…巻取軸 19…矢板 20…割片 22…駆動ピン 26…案内環 28…弾性材料製スリーブ 30…キッチンペーパロール 34…中空軸体 36…弾性チューブ 40…糸条 46…チェック弁内蔵型のキャップ具 48…キャップ 50…弁スリーブ 52…弁体 54…Оリング N…糊剤接着部分 P…キッチンペーパ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開繊されたパルプ繊維をウエブ状としバ
    インダにてシート状に形成してなる乾式不織布を中空ロ
    ールに巻回したことを特徴とする無芯乾式不織布ロー
    ル。
  2. 【請求項2】 開繊されたパルプ繊維をウエブ状としバ
    インダにてシート状に形成してなる乾式不織布を中空ロ
    ール状に巻回し、最内層と次ぎの層とは剥離可能に接着
    されることによりロールに連接する剥離可能な一体型の
    芯を構成することを特徴とする無芯乾式不織布ロール。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の発明において、不織布
    シートの最内層における剥離可能な接着部は不織布の実
    質的全幅に沿った所定角度の領域に延在していることを
    特徴とする無芯乾式不織布ロール。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発明において、剥離可
    能な接着部は散開状の接着部であることを特徴とする無
    芯乾式不織布ロール。
  5. 【請求項5】 請求項1若しくは2に記載の発明におい
    て、不織布シートとしては1平方メートルあたりの重量
    が35〜60グラムで、バインダは固形分として9〜1
    5重量パーセントを有したものであることを特徴とする
    無芯乾式不織布ロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111155261A (zh) * 2020-01-17 2020-05-15 盛萍萍 一种印花布匹的染色处理方法

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