JP2002211109A - インクジェットプリンタ用印字メディア - Google Patents

インクジェットプリンタ用印字メディア

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JP2002211109A
JP2002211109A JP2001007367A JP2001007367A JP2002211109A JP 2002211109 A JP2002211109 A JP 2002211109A JP 2001007367 A JP2001007367 A JP 2001007367A JP 2001007367 A JP2001007367 A JP 2001007367A JP 2002211109 A JP2002211109 A JP 2002211109A
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JP
Japan
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ink
layer
pigment
solvent
gloss
Prior art date
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JP2001007367A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Kasugaya
知明 粕加屋
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料インクによるインクジェットプリンタの
顔料定着性と光沢性を同時に確保する。 【解決手段】 機能を層別に分割し、光沢付与層は平滑
表面にインクを通過させる縦孔を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンタから噴射されたインクを吸収定着し印字画像を得る
印字メディアの構造とその機能に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の印字メディア構造を図4に示す。
図4は従来の技術の一例として、浸透タイプもしくは空
隙タイプと呼ばれる一般的なインクジェット用印字メデ
ィアの断面構造を表した図である。メディアの基材とし
ては一般的なパルプから成る紙基材や樹脂フィルム等が
用いられる。この基材上に主に、大きさ10μ以下程度の
不定形シリカ等のそれ自体が多孔質な無機顔料、その無
機顔料を接続固定する接着剤の役目としてのポリビニル
アルコールやラテックス、さらにはこれらを水を溶媒と
して撹拌しコート剤を処方する際に、シリカ等の無機顔
料を一様に分散させるための分散剤から成るコート剤を
均一に塗布し、その後に乾燥工程により溶媒成分である
水を除去することにより図4の様な構造が得られる。
【0003】このコート層表面に着弾したインク滴は無
機顔料間で形成する流路や無機顔料自体の空孔を通りな
がら、深さ方向に浸透していく。このとき、インク滴に
含まれる顔料10が構造に引っかかり定着する事でイン
クの定着となる。
【0004】また、この浸透タイプの発展形としてコー
ト主剤に平板の材料を配向させる事で、コート表面の平
滑性を確保する旭硝子(株)のピクトリコ等が存在す
る。
【0005】更に図5は従来の膨潤タイプとよばれるイ
ンクジェット用印字メディアの構造を表した図である。
紙、もしくは樹脂フィルムの基材にゼラチンやポリビニ
ルアルコール等の親水性のバインダを塗布した構造を有
している。
【0006】このコート層表面に着弾したインク滴はそ
の溶媒によりコート表面を膨潤させることにより、イン
ク自体が顔料10とともにコート層内部に取り込まれ
る。その後、溶媒が自然乾燥することにより色剤はコー
ト層内部に取り込まれた状態でインクが定着する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の方法で構
成された印字メディアで、水性顔料もしくは油性顔料イ
ンクを定着させようとする場合、以下の様な課題があ
る。
【0008】不定形シリカの様な材料による吸収タイプ
のコート層構造の場合は、シリカ間の流路が直径数十〜
百数十nmのインク顔料に対し十分に大きいので顔料をコ
ート層内部に保持させる事は可能であるが、コート層表
面は数〜数十μmの凹凸になるため、全く光沢の無い印
字物しか得ることが出来ない。
【0009】更にピクトリコの様な表面光沢のあるメデ
ィアではインク流路空隙が光沢と透明性を確保するため
に100Å以下であり、インク顔料が入り込む事が出来な
いので、顔料はメディア表面に漉きとられ、顔料が表面
に乗っているだけの状態になるため、接触により容易に
顔料が欠落し全く定着出来ない。
【0010】更にコート剤に親水性バインダを用いたの
膨潤タイプの場合は、そのインクの定着原理が化学反応
によるモノであり、通常保管時には反応しない様に反応
速度が遅く制御されており、インクの定着にも半日から
1日単位の時間が必要になる。このとき、インクドット
形状はコート層深さ方向のしみこみとメディア表面方向
への広がりによるが、深さ方向の浸透が遅いため印字が
にじみ、画質は劣化する。また、コート表面が湿度環境
等の影響で粘性を有し、浮遊ゴミの定着等印字ノイズの
要因等も指摘されている。
【0011】以上の様に、水性顔料および油性顔料イン
クを用いたインクジェットプリンタではインクの定着性
と印字表面の光沢性の双方を同時に確保する事は非常に
難しい問題である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるインクジェ
ット用印字メディアは、従来の浸透タイプのコート層の
上層として、インク全体が十分に通過する縦孔を有する
光沢付与層を設けることとした。従来の浸透タイプのコ
ート層部分はインクの保持定着用として機能し、その上
層に光沢を得るためだけのコート層を設けることによ
り、顔料インクで光沢印字を実現することができる。
【0013】つまり光沢を得るために必要な表面層形状
を表面全体に一様に形成させようとすれば、顔料径より
も小さな孔径の孔でなければ光沢を得られない状態に対
し、本発明の光沢層は全く孔の無い平面表面にインクが
浸透するに十分な孔径の孔を配置する事で、光沢は平面
部で発現し、インクはすべて孔から下層に送り込み、下
層にて定着させる事にした。
【0014】更に、下層のコート処方を調整する事によ
り、光沢付与層を通過したインクの縦方向の浸透と表面
方向への拡散のバランスを調整することによって着弾し
たインクの広がりを調整する事もできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形
態の一例を示す図で、コート層の深さ方向の構造を表し
ている。
【0016】本例ではインクジェット用メディアはメデ
ィアの基材1に対し、インク吸収層2、光沢付与層3を
積層させた基本構成を表している。
【0017】パルプ紙、樹脂フィルム、もしくはそれら
の複合材から成るメディア基材1上に無機顔料シリカ7
を主剤とするコート剤を塗布し、乾燥させることで、イ
ンク吸収層2を形成すする。図では無機顔料シリカは便
宜上すべて同じ大きさの球径のイメージで表すが、実際
には大きさ、形状のバラツキを有す。
【0018】更にその上にインク吸収孔8を有する光沢
付与層3を形成する事で基本構成は形成される。光沢付
与層は別に準備した透明樹脂フィルムを貼り付ける方法
や、たとえば日清紡績(株)のピーチコートのような水
置換基を配合した塗布剤をインク吸収層2上に塗布し、
水槽を通過させることにより、水置換基と水を置換する
事で形成する事も可能である。
【0019】図1の様に形成されたインクジェット用印
字メディアにインクが滴下されたとき、たとえばプリン
タが720DPIであれば、図1に示した1ドットインクの大
きさのイメージ9の様にインクは印字メディア上で広が
り、インクは光沢付与層3に設けられたインク吸収孔8
を通りコート層内部のインク吸収層2に送られる。この
ときインク粘性や表面との濡れ性、接触角の調整によ
り、印字メディア上に着弾したインクはすべて最寄りの
インク吸収孔8から内部に浸透する。インク吸収孔8か
ら吸収されたインクはインク吸収層2のシリカ間流路や
インク吸収層2と光沢付与層3間の隙間からメディア表
面方向にも浸透しインクは光沢付与層3の下層で定着す
る。この時点でメディア表面にはインク及び顔料が存在
しないので、外部の物理的力により顔料がこすり取られ
る事はない。さらに光沢付与層のインク吸収孔のない部
分での平滑性により印字の光沢も同時に確保できる。ま
たこの時点でインクはすべて光沢層の下層にあるので、
インク定着部と未定着部での光沢性の差も発生する事は
ない。また、光沢付与層3表親和性を使用するインク溶
媒に合わせて調整したり、インク吸収孔8の大きさを数
ミクロンから20ミクロン程度の範囲で調整することに
より、インク吸収速度や表面光沢度の調整も可能とな
る。
【0020】更に図2はインク吸収層内部の構造を細分
化した一例で、顔料をよりメディア表面層に保持して、
印字濃度、発色性を実現するものである。この場合、イ
ンク吸収層2は顔料保持層4と溶媒保持層5に分割され
ており、溶媒保持層5は図1におけるインク吸収層2と
同じ構成で、その上層により細かな無機顔料の層を設
け、流路を顔料径よりも狭くする事で顔料のみを漉きと
り、溶媒のみ下層に送り込む機能を有している。図1の
例では吸収された顔料はインク吸収層2の深さ方向全
体、さらには基材1がパルプ紙の場合には基材1中にも
分散保持されるのに対し、図2の例では顔料保持層4に
よって滴下されたインクの顔料は層厚10から20ミク
ロン程度に構成された顔料保持層4の範囲に保持される
ため、顔料密度が向上し印字濃度、発色性が向上する。
顔料保持層4は、溶媒保持層5に使用される直径5〜1
0ミクロン程度のシリカよりも更に細かな、直径数百ナ
ノメータのシリカや、アルミナ等の材料を使用すること
により形成する事が可能である。
【0021】次に図3に本発明の別の応用例を示す。本
例は図1のインク吸収層2の下部に溶媒定着層6を設け
た構造である。インクが油性顔料インクの場合、コート
層内部に吸収されたインクは乾燥蒸発することなく、半
永久的にメディア内部に存在する。この状態で溶媒であ
るオイルは常に流動性を有し、時には顔料まで取り込ん
で流動するため、印字画像は経時的に色相変化するとい
う問題がある。この問題を解決するためには、油性顔料
インクでは乾燥蒸発しない溶媒を固定する機能が必要に
なる。本例では溶媒を定着させるために溶媒定着層6を
設けた例であり、溶媒である油分を吸収するセルロース
系材料や、油分を固める油誘導体、溶媒を乳化させる非
イオン、もしくは陰イオン系界面活性剤等を処方する事
で流動性を有する溶媒を安定させる効果を有している。
【0022】基材1に第一に上記のセルロースの様な、
溶媒に反応し油分を吸収固形化する溶媒定着層6を形成
した上でシリカ7を主成分とする吸収層を形成し全体で
インク吸収層2とする。この場合、インク吸収孔8を通
過したインクは溶媒吸収層5で顔料を漉きとりながら下
層方向に浸透し、溶媒定着層6に到着した油性溶媒は吸
収、固化等の方法にて固定され流動性を失う。このと
き、溶媒定着層は従来の膨潤タイプのコート層の機能と
同様に働くが、反応がコート層内部で進行するため、メ
ディア表面の乾燥性や、反応途中のべたつきによる浮遊
ゴミの吸収等も発生しない。この結果、コート層内部で
溶媒が移動する事もなく、印字画像の経時安定性も確保
される事になる。
【0023】さらには図示しないが、図2と図3の例の
複合タイプや、使用する無機顔料の種類、サイズを調整
することにより様々な機能を有しながら、顔料インクの
定着性と光沢性を同時に確保する事が可能になることは
言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット用メディアの機能層を積層化することに
より、従来では困難であった、水性顔料、油性顔料イン
クの定着性と光沢性を同時に確保し、更に機能の追加に
より油性顔料の経時的色相変化を抑制する事が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット用印字メディ
アの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の応用の一例で印字の発色性を向上させ
るメディアの構造を示す図である。
【図3】本発明の応用の一例で油性顔料インクの溶媒を
定着させる機能を有した構造を示す図である。
【図4】従来の技術による浸透タイプのコート層の構造
を示す図である。
【図5】従来の技術による膨潤タイプのコート層の構造
を示す図である。
【符号の説明】
1 メディア基材 2 インク吸収層 3 光沢付与層 4 顔料保持層 5 溶媒保持層 6 溶媒定着層 7 シリカ 8 インク吸収孔 9 1ドットの大きさのイメージ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒中に顔料を分散したインクをインク
    ヘッドから噴出させるインクジェットプリンタに用いら
    れ、噴出したインク滴を受容、定着し印字結果を得る印
    字メディアであって、 インクを吸収するインク吸収層と、 該インク吸収層の上に積層され、表面に光沢を有すると
    ともに、表面に付着したインクを前記インク吸収層に導
    く多数の微細孔を有する光沢付与層とを備えることを特
    徴とするインクジェットプリンタ用印字メディア。
  2. 【請求項2】 前記インク吸収層が、インク中の顔料を
    保持する第1の層と、該第1の層を通過した溶媒を吸収
    する第2の層とからなることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェットプリンタ用印字メディア。
  3. 【請求項3】 前記第1の層は、前記第2の層より細か
    い粒子で構成されていることを特徴とする請求項2に記
    載のインクジェットプリンタ用印字メディア。
  4. 【請求項4】 前記インク吸収層の下層に、溶媒を非流
    動化させる溶媒固定層を備えることを特徴とする請求項
    1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリン
    タ用印字メディア。
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Effective date: 20040303