JP2002209608A - 靴 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行時、足と靴とが常にフィットし、足の屈
曲蹴りだしも十分可能であり、履き心地も良く疲労も少
ない構造的にも安定したパンプスタイプの靴を提供す
る。 【解決手段】 靴甲被１の開口部２の前縁部に沿って連
続して伸縮体７を設け、該伸縮体７の伸縮力により、自
然状態における靴の先部分３が腰部分４に対し略逆へ字
状に屈曲されている靴において、靴の先部分３を形成す
る甲被内部の両側部分に、クッション性の側芯８を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に、パンプスタ
イプの靴の構造の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパンプスでは、歩行時、前のめり
のままの状態で歩くことになり、足とパンプスとのフィ
ットが良好ではなく、足の屈曲蹴りだしも困難なため、
安定が悪く、筋肉疲労や足指の変形の原因となってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に基づいてなされたもので、その目的とするところは、
歩行時、足と靴とが常にフィットし、足の屈曲蹴りだし
も十分可能であり、履き心地も良く疲労も少ない構造的
にも安定したパンプスタイプの靴を提供することにあ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このため、本発明の靴で
は、図の実施の形態にも示すように、靴甲被１の開口部
２の前縁部に沿って連続して伸縮体７を設け、該伸縮体
７の伸縮力により、自然状態における靴の先部分３が腰
部分４に対し略逆へ字状に屈曲されている靴において、
靴の先部分３を形成する甲被内部の両側部分に、クッシ
ョン性の側芯８を設けたことを特徴としている。

【０００５】また、靴甲被１のつま先部の内部には、両
側縁を略逆ハ字状の切欠状に形成した略逆台形状の先芯
９が設けられ、該先芯９の略逆ハ字状切欠の両側縁内に
先端が位置するようにして、略横長短冊状に形成した上
記側芯８、８を設けている。

【０００６】上記の靴特にパンプスによれば、歩行時、
足の踵に靴の踵部分が常に追従し、フィット感が良好
で、足先の屈曲蹴り出しも無理なく行うことができ、圧
迫感がなく、血行の循環にも支障がない。さらに、筋肉
や靱帯を酷使せず、疲労や足先の変形も防止できる。ま
た、靴に対する足のつま先両側（親指と小指の爪先部
分）がクッション性の側芯により緩衝保持され足先の変
形も防止できる。さらにまた、歩行時、甲被両側の上記
屈曲部分が疲労し又は皺り易いが、側芯により補強さ
れ、構造的にも堅牢で長持ちする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら具体的に説明する。実施の形態に係る
靴は、パンプスであり、靴甲被１は、前半の先部分３と
後半の腰部分４の対向縁が互いに逢着されて形成されて
いる。靴甲被１の開口部２の前縁部に沿った部分には、
伸縮体７が連続して設けられている。

【０００８】伸縮体７は、ゴム紐或いはゴムテープの類
により形成され、その両端部が腰部分４の前縁の上部に
固定され、中間部分は先部分３を構成する内布の上縁の
内部に包まれて逢着固定されている。この伸縮体７の伸
縮力により、自然状態における靴の先部分３が腰部分４
に対し上方に略逆へ字状に屈曲されており、歩行時にお
いて、足のつま先と踵が、靴のつま先と踵に常にフィッ
トして、足靴一体の屈曲歩行が可能とされている。

【０００９】靴甲被１のつま先部の内部には、図４に示
すように、両側縁を略逆ハ字状に形成した略逆台形状の
先芯９が設けられ、該先芯９の略逆ハ字状両側縁内に先
端部が位置して、略横長短冊状に形成した側芯８、８が
設けられている。先芯９は、厚紙若しくはプラスチック
等、又はこれらと織物の複合による硬質のシート材によ
り形成されている。また側芯８、８は、ゴム製スポン
ジ、或いはクッション性のあるプラスチック等の二重の
シート材などにより形成されている。

【００１０】従来の先芯は、図４に鎖線にて示すよう
に、略台形状とされていたが、この従来の先芯の下部の
両側部分に、足先の両側（親指又は小指）が当たり、負
担が大きく足の痛みや変形の原因となっていた。本発明
では、その下角部が、略逆ハ字状に切除され、この切除
部分内に、側芯８、８の先端が挿入された状態で設けら
れ、足先の両側（親指又は小指）の負担を軽減してい
る。図において、参照符号６はパンプスのハイヒールを
構成するヒール部、５は、靴底である。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る靴に
よれば、その伸縮性伸縮体による屈曲構造により、歩行
時、足の踵に靴の踵部分が常に追従し、フィット感が良
好で、足先の屈曲蹴り出しも無理なく行うことができ、
圧迫感がない。このように、歩行時の足の屈曲蹴りだし
に基づく血行の循環にも支障がない。さらに、筋肉や靱
帯を酷使せず、疲労や足先の変形も防止できる。

【００１２】また、靴に対する足のつま先両側がクッシ
ョン性の側芯により緩衝保持され足先の痛みや変形も防
止できる。さらにまた、歩行時、甲被両側の上記屈曲部
分が疲労し又は皺になり易いが、側芯により補強され、
構造的にも堅牢で長持ちする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる靴の実施の形態を示す斜視図で
ある。

【図２】同じく、使用状態を示す側面図である。

【図３】同じく、使用状態を示す側面図である。

【図４】先芯と側芯の配置を示す展開図である。

【符号の説明】

１ 甲被 ２ 開口部 ３ 先部分 ４ 腰部分 ５ 靴底 ６ ヒール部 ７ 伸縮体 ８ 側芯 ９ 先芯

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 靴甲被の開口部の前縁部に沿って伸縮体
   を設け、該伸縮体の伸縮力により、自然状態における靴
   の先部分が腰部分に対し略逆へ字状に屈曲されている靴
   において、靴の先部分を形成する甲被内部の両側部分
   に、クッション性の側芯を設けたことを特徴とする靴。
2. 【請求項２】 靴甲被のつま先部の内部に、両側縁を略
   逆ハ字状に形成した略逆台形状の先芯が設けられ、該先
   芯の両側縁の略逆ハ字状内に先端部が位置するように、
   略横長短冊状に形成したクッション性の側芯が設けられ
   ていることを特徴とする靴。
3. 【請求項３】 前記側芯は、足のつま先両側のクッショ
   ン機能と、甲被両側部分の補強機能を有していることを
   特徴とする請求項１又は２に記載の靴。