JP2002205085A - 微生物を固定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置 - Google Patents
微生物を固定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置Info
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- JP2002205085A JP2002205085A JP2001005969A JP2001005969A JP2002205085A JP 2002205085 A JP2002205085 A JP 2002205085A JP 2001005969 A JP2001005969 A JP 2001005969A JP 2001005969 A JP2001005969 A JP 2001005969A JP 2002205085 A JP2002205085 A JP 2002205085A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Removal Of Floating Material (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、比較的安価に所望の処理効率と
優れた環境性を有する微生物を固定するための固定体及
びその製造方法、並びに、水処理装置を提供することを
例示的な目的とする。 【解決手段】 本発明の固定体は、微生物を固定する担
体と、前記担体に添加され、前記微生物の栄養剤とを有
する。また、本発明の水処理装置は、被処理水が供給さ
れて当該被処理水に含まれる油脂類を分離する第1の槽
と、前記油脂類を分解する微生物が予め固定された担体
と、当該担体を収納し、前記第1の槽に接続されて前記
被処理水が供給され、前記被処理水の油脂分を前記微生
物を介して分解する第2の槽とを有する。
優れた環境性を有する微生物を固定するための固定体及
びその製造方法、並びに、水処理装置を提供することを
例示的な目的とする。 【解決手段】 本発明の固定体は、微生物を固定する担
体と、前記担体に添加され、前記微生物の栄養剤とを有
する。また、本発明の水処理装置は、被処理水が供給さ
れて当該被処理水に含まれる油脂類を分離する第1の槽
と、前記油脂類を分解する微生物が予め固定された担体
と、当該担体を収納し、前記第1の槽に接続されて前記
被処理水が供給され、前記被処理水の油脂分を前記微生
物を介して分解する第2の槽とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場廃水、厨房廃
水を含む水、廃水又は下水の多段階処理(以下、本出願
では、特に断らない限り、単に「水処理」という。)に
関し、特に、生物処理に関する。本発明は、例えば、切
削油を含む工場廃水の処理するための微生物を固定する
固定体及びその製造方法並びに固定方法と、処理装置に
好適である。
水を含む水、廃水又は下水の多段階処理(以下、本出願
では、特に断らない限り、単に「水処理」という。)に
関し、特に、生物処理に関する。本発明は、例えば、切
削油を含む工場廃水の処理するための微生物を固定する
固定体及びその製造方法並びに固定方法と、処理装置に
好適である。
【0002】
【従来の技術】近年の水処理に対しては、設置及び維持
費用の低減、処理設備の小型化、処理設備の保守の容易
性、処理能力の向上のみならず環境(即ち、エコロジ
ー)に対する優しさなど様々な需要が存在する。例え
ば、従来の自動車工場等においては含油廃液処理に、限
外濾過装置や凝集反応装置等を使用する。限外濾過装置
は油水分離された含油廃液の浮遊物質量(SS)値やノ
ルマル(N)−ヘキサン値を下げる効果を有する。ま
た、凝集反応装置は、凝集剤、中和剤、高分子凝集剤を
利用して有害物質を汚泥として沈殿させ、後段の砂濾過
装置を利用してこれを除去することを企図している。
費用の低減、処理設備の小型化、処理設備の保守の容易
性、処理能力の向上のみならず環境(即ち、エコロジ
ー)に対する優しさなど様々な需要が存在する。例え
ば、従来の自動車工場等においては含油廃液処理に、限
外濾過装置や凝集反応装置等を使用する。限外濾過装置
は油水分離された含油廃液の浮遊物質量(SS)値やノ
ルマル(N)−ヘキサン値を下げる効果を有する。ま
た、凝集反応装置は、凝集剤、中和剤、高分子凝集剤を
利用して有害物質を汚泥として沈殿させ、後段の砂濾過
装置を利用してこれを除去することを企図している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、限外濾過装置
は高価であり、保守が煩雑で、処理能力もさほど高くな
い。また、凝集反応装置は、環境に好ましくない汚泥の
生成と廃棄を最終的にもたらす。一方、廃液を微生物に
より処理することが、公開特許公報2000年第301
196号、2000年第73084号、平成10年第2
16735号、平成10年第137786号、平成7年
第303894号、平成3年第181395号などによ
り既に提案されている。微生物処理は、汚泥の生成を防
止することができるという長所を有するが、微生物を処
理槽に固定することは必ずしも容易ではないという問題
がある。微生物を処理槽に効果的に固定できなければ、
廃液と共に微生物の殆どが後段に移動するので継続的に
多量の微生物を供給し続けなければならないばかりか処
理能力の低下やランニングコストの増加等の問題も発生
する。この点、公開特許公報平成3年第181395号
は多孔質粒状担体を微生物固定用の担体として利用する
ことを提案しているが、このような担体は廃液に含まれ
る多種多様な雑菌をも固定する機能を有するため目的の
微生物のみが効果的に固定されるとは限らないという問
題を有する。また、微生物は栄養剤を与えられて増殖す
るが、単に、廃液に微生物を投与して栄養剤を添加して
も上述の雑菌その他の要因から栄養剤が効率的に微生物
に消費されるわけではない。また、栄養剤も処理槽に固
定されなければ被処理水と共に後段に移動してしまう。
このため、微生物が効果的に増殖せず、微生物及び栄養
剤の継続的な供給、処理能力の低下、ランニングコスト
の増加等の問題をもたらす。
は高価であり、保守が煩雑で、処理能力もさほど高くな
い。また、凝集反応装置は、環境に好ましくない汚泥の
生成と廃棄を最終的にもたらす。一方、廃液を微生物に
より処理することが、公開特許公報2000年第301
196号、2000年第73084号、平成10年第2
16735号、平成10年第137786号、平成7年
第303894号、平成3年第181395号などによ
り既に提案されている。微生物処理は、汚泥の生成を防
止することができるという長所を有するが、微生物を処
理槽に固定することは必ずしも容易ではないという問題
がある。微生物を処理槽に効果的に固定できなければ、
廃液と共に微生物の殆どが後段に移動するので継続的に
多量の微生物を供給し続けなければならないばかりか処
理能力の低下やランニングコストの増加等の問題も発生
する。この点、公開特許公報平成3年第181395号
は多孔質粒状担体を微生物固定用の担体として利用する
ことを提案しているが、このような担体は廃液に含まれ
る多種多様な雑菌をも固定する機能を有するため目的の
微生物のみが効果的に固定されるとは限らないという問
題を有する。また、微生物は栄養剤を与えられて増殖す
るが、単に、廃液に微生物を投与して栄養剤を添加して
も上述の雑菌その他の要因から栄養剤が効率的に微生物
に消費されるわけではない。また、栄養剤も処理槽に固
定されなければ被処理水と共に後段に移動してしまう。
このため、微生物が効果的に増殖せず、微生物及び栄養
剤の継続的な供給、処理能力の低下、ランニングコスト
の増加等の問題をもたらす。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、この
ような従来の課題を解決する新規かつ有用な微生物を固
定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理
装置を提供することを概括的な目的とする。
ような従来の課題を解決する新規かつ有用な微生物を固
定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理
装置を提供することを概括的な目的とする。
【0005】より特定的には、本発明は、比較的安価に
所望の処理効率と優れた環境性を有する微生物を固定す
るための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置
を提供することを例示的な目的とする。
所望の処理効率と優れた環境性を有する微生物を固定す
るための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置
を提供することを例示的な目的とする。
【0006】上記目的を達成するために、本発明の一側
面としての固定体は、微生物を固定する担体と、前記担
体に添加され、前記微生物の栄養剤とを有する。かかる
固定体は、栄養剤が担体に添加されているために、担体
に固定された微生物が容易に増殖することができ、生物
処理における微生物及び栄養剤の供給量の低減に寄与す
る。担体は、アルギン酸カルシウム、多孔性セラミック
ス、イソパラフィン、アンバーライト液体膜、ポリアク
リルアミド、寒天、アクリルアミドモノマー、アクリル
アミド、カラギーナン、アルギン酸ソーダ、PVA、硫
酸カリウム等その種類は限定されない。通常は乾燥して
いて水と接触してこれを吸収・膨張する担体(例えば、
ポリアクリルアミド)を有する固定体は、微生物を固定
せずに乾燥した状態で取引されてもよいし、微生物を培
養する培養液に浸漬されて膨張し、微生物を固定した後
で取引されることもできるので便宜である。微生物は、
廃液に含まれる水溶性切削油その他の油脂類を分解する
近年の需要に対応するために、油脂類を資化する好気性
微生物、例えば、バチルスサブティリス属A乃至Dやバ
チルスセレウス属A乃至Cが好ましいであろう。これら
の微生物の場合、栄養剤は、例えば、有機炭素、窒素、
リン、塩素、ビタミン、アミノ酸、pH緩衝剤などを含
むであろう。
面としての固定体は、微生物を固定する担体と、前記担
体に添加され、前記微生物の栄養剤とを有する。かかる
固定体は、栄養剤が担体に添加されているために、担体
に固定された微生物が容易に増殖することができ、生物
処理における微生物及び栄養剤の供給量の低減に寄与す
る。担体は、アルギン酸カルシウム、多孔性セラミック
ス、イソパラフィン、アンバーライト液体膜、ポリアク
リルアミド、寒天、アクリルアミドモノマー、アクリル
アミド、カラギーナン、アルギン酸ソーダ、PVA、硫
酸カリウム等その種類は限定されない。通常は乾燥して
いて水と接触してこれを吸収・膨張する担体(例えば、
ポリアクリルアミド)を有する固定体は、微生物を固定
せずに乾燥した状態で取引されてもよいし、微生物を培
養する培養液に浸漬されて膨張し、微生物を固定した後
で取引されることもできるので便宜である。微生物は、
廃液に含まれる水溶性切削油その他の油脂類を分解する
近年の需要に対応するために、油脂類を資化する好気性
微生物、例えば、バチルスサブティリス属A乃至Dやバ
チルスセレウス属A乃至Cが好ましいであろう。これら
の微生物の場合、栄養剤は、例えば、有機炭素、窒素、
リン、塩素、ビタミン、アミノ酸、pH緩衝剤などを含
むであろう。
【0007】本発明の別の側面としての固定体の製造方
法は、微生物を固定する担体を溶解するステップと、前
記溶解された担体に前記微生物の栄養剤を添加するステ
ップと、前記栄養剤が添加された前記担体を乾燥させる
ステップとを有する。かかる製造方法によれば、栄養剤
が添加された所望の形状の固定体を形成することができ
る。例えば、担体をポリアクリルアミドにより構成する
場合、熱により融解されたポリアクリルアミドに栄養剤
が添加され、所望の形状に加工された後で冷却及び乾燥
されることになるであろう。
法は、微生物を固定する担体を溶解するステップと、前
記溶解された担体に前記微生物の栄養剤を添加するステ
ップと、前記栄養剤が添加された前記担体を乾燥させる
ステップとを有する。かかる製造方法によれば、栄養剤
が添加された所望の形状の固定体を形成することができ
る。例えば、担体をポリアクリルアミドにより構成する
場合、熱により融解されたポリアクリルアミドに栄養剤
が添加され、所望の形状に加工された後で冷却及び乾燥
されることになるであろう。
【0008】本発明の更に別の側面としての水処理装置
は、被処理水が供給されて当該被処理水に含まれる油脂
類を分離する第1の槽と、前記油脂類を分解する微生物
が予め固定された担体と、当該担体を収納し、前記第1
の槽に接続されて前記被処理水が供給され、前記被処理
水の油脂分を前記微生物を介して分解する第2の槽とを
有する。水処理装置は、このように、被処理水の油脂類
の分離と分解を第1及び第2の槽を介して行う。かかる
水処理装置の担体には予め微生物が固定されている。微
生物や菌は担体に群生し、先に群生した微生物等はその
後に他の菌等が担体に固定されることを排除する。この
ため、担体に予め微生物を固定しておけば微生物は被処
理水に含まれるであろう雑菌が担体に固定化されること
を排除する。本発明の水処理装置は微生物のかかる性質
を利用して微生物を効果的に第2の槽に固定している。
は、被処理水が供給されて当該被処理水に含まれる油脂
類を分離する第1の槽と、前記油脂類を分解する微生物
が予め固定された担体と、当該担体を収納し、前記第1
の槽に接続されて前記被処理水が供給され、前記被処理
水の油脂分を前記微生物を介して分解する第2の槽とを
有する。水処理装置は、このように、被処理水の油脂類
の分離と分解を第1及び第2の槽を介して行う。かかる
水処理装置の担体には予め微生物が固定されている。微
生物や菌は担体に群生し、先に群生した微生物等はその
後に他の菌等が担体に固定されることを排除する。この
ため、担体に予め微生物を固定しておけば微生物は被処
理水に含まれるであろう雑菌が担体に固定化されること
を排除する。本発明の水処理装置は微生物のかかる性質
を利用して微生物を効果的に第2の槽に固定している。
【0009】かかる水処理装置は、前記第2の槽を経た
前記被処理水の化学的酸素要求量(COD)及び/又は
浮遊物質量(SS)を下げる多孔質セラミックスと、前
記第2の槽に接続されて当該第2の槽から前記被処理水
が供給され、前記多孔質セラミックスを収納する第3の
槽とを更に有してもよい。これにより、水処理装置は、
限外濾過装置を省略することができる。また、多孔質セ
ラミックスはその多孔性から第2の槽を経た被処理水に
含まれる微生物を固定化する担体としても機能し、第3
の槽は被処理水のCOD及び/又はSSを下げるだけで
なく、第2の槽を経て残った油脂分を更に分解すること
ができる。
前記被処理水の化学的酸素要求量(COD)及び/又は
浮遊物質量(SS)を下げる多孔質セラミックスと、前
記第2の槽に接続されて当該第2の槽から前記被処理水
が供給され、前記多孔質セラミックスを収納する第3の
槽とを更に有してもよい。これにより、水処理装置は、
限外濾過装置を省略することができる。また、多孔質セ
ラミックスはその多孔性から第2の槽を経た被処理水に
含まれる微生物を固定化する担体としても機能し、第3
の槽は被処理水のCOD及び/又はSSを下げるだけで
なく、第2の槽を経て残った油脂分を更に分解すること
ができる。
【0010】前記第2の槽は、前記微生物と当該微生物
の栄養剤とを収納してもよい。これにより、水処理装置
は第1の槽において油脂分の分離と分解を同時に行うこ
とができる。また、前記水処理装置は、前記第2の槽に
接続されて当該第2の槽に前記微生物を供給する微生物
活性化装置を更に有してもよい。前記微生物活性化装置
は、例えば、前記微生物を培養する培養液を収納する手
段と、当該培養液に投入された微生物製剤から前記微生
物を分離する手段と、分離された前記微生物を培養及び
活性化する手段とを有する。これにより、水処理装置は
第2の槽において油脂分の分解を行うことができる。な
お、微生物自動活性化装置は第1の槽に接続されてもよ
く、これにより、水処理装置は第1の槽において油脂分
の分離と分解を同時に行うことができる。
の栄養剤とを収納してもよい。これにより、水処理装置
は第1の槽において油脂分の分離と分解を同時に行うこ
とができる。また、前記水処理装置は、前記第2の槽に
接続されて当該第2の槽に前記微生物を供給する微生物
活性化装置を更に有してもよい。前記微生物活性化装置
は、例えば、前記微生物を培養する培養液を収納する手
段と、当該培養液に投入された微生物製剤から前記微生
物を分離する手段と、分離された前記微生物を培養及び
活性化する手段とを有する。これにより、水処理装置は
第2の槽において油脂分の分解を行うことができる。な
お、微生物自動活性化装置は第1の槽に接続されてもよ
く、これにより、水処理装置は第1の槽において油脂分
の分離と分解を同時に行うことができる。
【0011】前記担体は、例えば、遠赤外線放射セラミ
ックスである。これにより、担体は、微生物を固定化す
るだけでなく、被処理水の生化学的酸素要求量(BO
D)、COD及びN−ヘキサンを低減する機能も有す
る。
ックスである。これにより、担体は、微生物を固定化す
るだけでなく、被処理水の生化学的酸素要求量(BO
D)、COD及びN−ヘキサンを低減する機能も有す
る。
【0012】前記多孔質セラミックスは、前記微生物を
予め固定しておいてもよい。これにより、第3の槽は、
第2の槽を経て被処理水に残った油脂分を微生物を介し
て更に分解することもできる。前記多孔質セラミックス
の例は、前記被処理水中の有機物を吸収し、及び/又
は、所定の分子を酸化還元する触媒を有する複合半導体
セラミックスである。
予め固定しておいてもよい。これにより、第3の槽は、
第2の槽を経て被処理水に残った油脂分を微生物を介し
て更に分解することもできる。前記多孔質セラミックス
の例は、前記被処理水中の有機物を吸収し、及び/又
は、所定の分子を酸化還元する触媒を有する複合半導体
セラミックスである。
【0013】微生物は、廃液に含まれる水溶性切削油そ
の他の油脂類を分解する近年の需要に対応するために、
油脂類を資化する好気性微生物、例えば、バチルスサブ
ティリス属A乃至Dやバチルスセレウス属A乃至Cが好
ましいであろう。
の他の油脂類を分解する近年の需要に対応するために、
油脂類を資化する好気性微生物、例えば、バチルスサブ
ティリス属A乃至Dやバチルスセレウス属A乃至Cが好
ましいであろう。
【0014】前記水処理装置は、前記被処理水のSSを
下げる濾過槽を更に有したりしてもよい。これにより、
水処理装置は、被処理水を更に環境に優しい状態に処理
することができる。なお、かかる濾過槽と代替的に高速
遠心分離機を更に有したり、前記被処理水を濾過するポ
リプロピレン不織布からなるフィルタを更に有したりし
てもよい。
下げる濾過槽を更に有したりしてもよい。これにより、
水処理装置は、被処理水を更に環境に優しい状態に処理
することができる。なお、かかる濾過槽と代替的に高速
遠心分離機を更に有したり、前記被処理水を濾過するポ
リプロピレン不織布からなるフィルタを更に有したりし
てもよい。
【0015】本発明の更に別の側面としての水処理装置
は、被処理水と、当該被処理水に含まれる油脂類を分解
する微生物と、当該微生物の栄養剤とが供給され、前記
被処理水から前記油脂類を分離する槽と、当該槽に収納
され、前記微生物が予め固定された担体とを有する。こ
れにより、水処理装置は槽において油脂分の分離と分解
を同時に行うことができる。また、本発明の更に別の側
面としての水処理装置は、油脂類を分解する微生物が予
め固定された担体と、当該担体を収納し、被処理水が供
給され、当該被処理水に含まれる前記油脂類を前記微生
物を介して分解する槽とを有する。更に、本発明の別の
側面としての水処理装置は、微生物が予め固定された担
体と、当該担体を収納し、被処理水が供給され、当該被
処理水に含まれる所定の成分を前記微生物を介して分解
する槽とを有する。これらの水処理装置の担体には予め
微生物が固定されている。微生物や菌は担体に群生し、
先に群生した微生物等はその後の菌などが担体に固定さ
れることを排除する。このため、担体に予め微生物を固
定しておけば微生物は被処理水に含まれるであろう雑菌
が担体に固定化されることを排除する。本発明の水処理
装置は微生物のかかる性質を利用して微生物を効果的に
槽に固定している。これらの水処理装置の前記担体は、
当該担体に前記栄養剤が予め添加された固定体の一部で
あってもよい。かかる固定体は、栄養剤が担体に添加さ
れているために、担体に固定された微生物が容易に増殖
することができ、生物処理における微生物及び栄養剤の
供給量の低減に寄与する。担体は、アルギン酸カルシウ
ム、多孔性セラミックス、イソパラフィン、アンバーラ
イト液体膜、ポリアクリルアミド、寒天、アクリルアミ
ドモノマー、アクリルアミド、カラギーナン、アルギン
酸ソーダ、PVA、硫酸カリウム等その種類は限定され
ない。水処理装置が被処理水の所定の成分を微生物を介
して分解する場合、所定の成分は、例えば、下水排除基
準の対象物質又は項目(即ち、カドミウム、シアン、有
機燐、鉛、六価クロム、砒素、水銀、アルキル水銀、P
CB、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジ
クロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、
1,1−ジクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチ
レン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−ト
リクロロエタン、チウラム、シマジン、チオベンカル
ブ、ベンゼン、セレン、クロム、銅、亜鉛、フェノー
ル、鉄、マンガン、弗素、BOD、SS、N−ヘキサ
ン、窒素含有量、燐含有量、水素イオン濃度、沃素消費
量など)から選択される物質又は項目であってもよい。
は、被処理水と、当該被処理水に含まれる油脂類を分解
する微生物と、当該微生物の栄養剤とが供給され、前記
被処理水から前記油脂類を分離する槽と、当該槽に収納
され、前記微生物が予め固定された担体とを有する。こ
れにより、水処理装置は槽において油脂分の分離と分解
を同時に行うことができる。また、本発明の更に別の側
面としての水処理装置は、油脂類を分解する微生物が予
め固定された担体と、当該担体を収納し、被処理水が供
給され、当該被処理水に含まれる前記油脂類を前記微生
物を介して分解する槽とを有する。更に、本発明の別の
側面としての水処理装置は、微生物が予め固定された担
体と、当該担体を収納し、被処理水が供給され、当該被
処理水に含まれる所定の成分を前記微生物を介して分解
する槽とを有する。これらの水処理装置の担体には予め
微生物が固定されている。微生物や菌は担体に群生し、
先に群生した微生物等はその後の菌などが担体に固定さ
れることを排除する。このため、担体に予め微生物を固
定しておけば微生物は被処理水に含まれるであろう雑菌
が担体に固定化されることを排除する。本発明の水処理
装置は微生物のかかる性質を利用して微生物を効果的に
槽に固定している。これらの水処理装置の前記担体は、
当該担体に前記栄養剤が予め添加された固定体の一部で
あってもよい。かかる固定体は、栄養剤が担体に添加さ
れているために、担体に固定された微生物が容易に増殖
することができ、生物処理における微生物及び栄養剤の
供給量の低減に寄与する。担体は、アルギン酸カルシウ
ム、多孔性セラミックス、イソパラフィン、アンバーラ
イト液体膜、ポリアクリルアミド、寒天、アクリルアミ
ドモノマー、アクリルアミド、カラギーナン、アルギン
酸ソーダ、PVA、硫酸カリウム等その種類は限定され
ない。水処理装置が被処理水の所定の成分を微生物を介
して分解する場合、所定の成分は、例えば、下水排除基
準の対象物質又は項目(即ち、カドミウム、シアン、有
機燐、鉛、六価クロム、砒素、水銀、アルキル水銀、P
CB、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジ
クロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、
1,1−ジクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチ
レン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−ト
リクロロエタン、チウラム、シマジン、チオベンカル
ブ、ベンゼン、セレン、クロム、銅、亜鉛、フェノー
ル、鉄、マンガン、弗素、BOD、SS、N−ヘキサ
ン、窒素含有量、燐含有量、水素イオン濃度、沃素消費
量など)から選択される物質又は項目であってもよい。
【0016】本発明の更に別の側面としての水処理装置
は、油脂類を分解する微生物が予め固定され、被処理水
のCOD及び/又はSS一を下げる多孔質セラミックス
と、前記被処理水が供給され、前記多孔質セラミックス
を収納する槽とを有する。これにより、水処理装置は槽
において、被処理水のCOD及び/又はSSを下げると
共に微生物を介して油脂分を分解することもできる。か
かる多孔質セラミックスの例は、前記被処理水中の有機
物を吸収し、及び/又は、所定の分子を酸化還元する触
媒を有する複合半導体セラミックスである。
は、油脂類を分解する微生物が予め固定され、被処理水
のCOD及び/又はSS一を下げる多孔質セラミックス
と、前記被処理水が供給され、前記多孔質セラミックス
を収納する槽とを有する。これにより、水処理装置は槽
において、被処理水のCOD及び/又はSSを下げると
共に微生物を介して油脂分を分解することもできる。か
かる多孔質セラミックスの例は、前記被処理水中の有機
物を吸収し、及び/又は、所定の分子を酸化還元する触
媒を有する複合半導体セラミックスである。
【0017】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以
下、添付図面を参照して説明される実施例により明らか
にされるであろう。
下、添付図面を参照して説明される実施例により明らか
にされるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明による切削油の廃水処理システム100について説明
する。なお、同一の参照番号にアルファベットを付した
ものはアルファベットのない参照番号の変形例であり、
特に断らない限り、アルファベットのない参照番号はア
ルファベットを付した参照番号を総括するものとする。
廃水処理システム100は、図1に示すように、原水受
入槽110と、油脂分解槽(バイオリアクター)120
と、触媒反応槽130と、濾過槽140と、濾過水槽1
45と、活性炭吸着槽150と、微生物自動活性化装置
200と、バイオ製剤供給部280と、栄養剤供給部2
90と、空気ブロア300と、ばっ気ブロア310と、
水質計測装置320とを有する。ここで、図1は、廃水
処理システム100のブロック図である。図2は、図1
に示す廃水処理システム100の微生物自動活性装置2
00の内部構造を示す概略側面図である。
明による切削油の廃水処理システム100について説明
する。なお、同一の参照番号にアルファベットを付した
ものはアルファベットのない参照番号の変形例であり、
特に断らない限り、アルファベットのない参照番号はア
ルファベットを付した参照番号を総括するものとする。
廃水処理システム100は、図1に示すように、原水受
入槽110と、油脂分解槽(バイオリアクター)120
と、触媒反応槽130と、濾過槽140と、濾過水槽1
45と、活性炭吸着槽150と、微生物自動活性化装置
200と、バイオ製剤供給部280と、栄養剤供給部2
90と、空気ブロア300と、ばっ気ブロア310と、
水質計測装置320とを有する。ここで、図1は、廃水
処理システム100のブロック図である。図2は、図1
に示す廃水処理システム100の微生物自動活性装置2
00の内部構造を示す概略側面図である。
【0019】微生物自動活性化装置200は、水槽20
2内の培養液中で被処理水中の油脂類を分解する微生物
を培養して十分に活性化し、活性化した微生物を含んだ
培養液(以下、活性化培養液と略称する)を油脂分解槽
120に送水する。微生物自動活性化装置200は、培
養液を収容し、更にその培養液中で微生物を活性化させ
る水槽202と、充填された微生物製剤を水槽202に
供給する微生物製剤ホッパー204と、充填された活性
化剤を水槽202に供給する活性化剤槽206と、水槽
202中の活性化培養液を原水受入槽110に送水する
送水ポンプ208と、空気ポンプ210と、上記した各
装置の電源回路等を自動的に開閉する図示しない制御盤
とを備えている。本実施例では、油脂類を資化する好気
性微生物、例えば、バチルスサブティリス属A乃至Dや
バチルスセレウス属A乃至Cが使用されるが、本発明は
微生物の種類を限定するものではない。バチルスサブテ
ィリス属A乃至Dやバチルスセレウス属A乃至Cを利用
する微生物自動活性化装置200は、例えば、東京都港
区のコスモ総合開発株式会社製のバイオフローラ等とし
て商業的に入手可能である。
2内の培養液中で被処理水中の油脂類を分解する微生物
を培養して十分に活性化し、活性化した微生物を含んだ
培養液(以下、活性化培養液と略称する)を油脂分解槽
120に送水する。微生物自動活性化装置200は、培
養液を収容し、更にその培養液中で微生物を活性化させ
る水槽202と、充填された微生物製剤を水槽202に
供給する微生物製剤ホッパー204と、充填された活性
化剤を水槽202に供給する活性化剤槽206と、水槽
202中の活性化培養液を原水受入槽110に送水する
送水ポンプ208と、空気ポンプ210と、上記した各
装置の電源回路等を自動的に開閉する図示しない制御盤
とを備えている。本実施例では、油脂類を資化する好気
性微生物、例えば、バチルスサブティリス属A乃至Dや
バチルスセレウス属A乃至Cが使用されるが、本発明は
微生物の種類を限定するものではない。バチルスサブテ
ィリス属A乃至Dやバチルスセレウス属A乃至Cを利用
する微生物自動活性化装置200は、例えば、東京都港
区のコスモ総合開発株式会社製のバイオフローラ等とし
て商業的に入手可能である。
【0020】水槽202には、図示しない水道水の給水
口214、培養液液面制御用のフロートスイッチ21
6、培養液の温度を計測し、計測データを制御盤に入力
する温度計218、水槽202に収容された培養液を加
熱するヒータ220が設けられている。給水口214は
ゴムホース等で水道の蛇口に接続され、フロートスイッ
チ216の信号によって開閉する電磁弁が組み込まれた
構造になっている。フロートスイッチ216は水槽20
2の水面の上限及び下限となる位置にそれぞれ検出部が
設けられ、水槽202に一定量の水を張り込むように給
水口214の電磁弁を制御している。
口214、培養液液面制御用のフロートスイッチ21
6、培養液の温度を計測し、計測データを制御盤に入力
する温度計218、水槽202に収容された培養液を加
熱するヒータ220が設けられている。給水口214は
ゴムホース等で水道の蛇口に接続され、フロートスイッ
チ216の信号によって開閉する電磁弁が組み込まれた
構造になっている。フロートスイッチ216は水槽20
2の水面の上限及び下限となる位置にそれぞれ検出部が
設けられ、水槽202に一定量の水を張り込むように給
水口214の電磁弁を制御している。
【0021】微生物製剤ホッパー204及び活性化剤槽
206は水槽の水面上方に取り付けられ、送水ポンプ2
08は水中ポンプであって、水槽202の底部に取り付
けられている。微生物製剤ホッパー204は、円筒容器
本体とロート状の下部とからなり、その円筒容器内には
微生物製剤をかき落とすスクレーパが設けられ、ロート
状下部の下端開口にロータリーフィーダ222が設けら
れている。ロータリーフィーダ222は、スパイラル状
の溝が設けられた縦方向のロータを備え、このロータに
連動するスクレーパにかき落とされた微生物製剤は、自
然にその溝に入り、ロータの回転により下部に下降し、
出口端から落下するようにされたフィーダであって、微
生物製剤が定量的に供給されるようになっている。微生
物製剤ホッパー204に充填する微生物製剤は、油脂分
を分解する菌体等の微生物を珪藻土、ゼオライト、多孔
質セラミック、土壌等から選ばれる1種又は2種以上の
混合物に担持させ、その水分を減じて微生物の増殖を一
時的に抑止したものである。
206は水槽の水面上方に取り付けられ、送水ポンプ2
08は水中ポンプであって、水槽202の底部に取り付
けられている。微生物製剤ホッパー204は、円筒容器
本体とロート状の下部とからなり、その円筒容器内には
微生物製剤をかき落とすスクレーパが設けられ、ロート
状下部の下端開口にロータリーフィーダ222が設けら
れている。ロータリーフィーダ222は、スパイラル状
の溝が設けられた縦方向のロータを備え、このロータに
連動するスクレーパにかき落とされた微生物製剤は、自
然にその溝に入り、ロータの回転により下部に下降し、
出口端から落下するようにされたフィーダであって、微
生物製剤が定量的に供給されるようになっている。微生
物製剤ホッパー204に充填する微生物製剤は、油脂分
を分解する菌体等の微生物を珪藻土、ゼオライト、多孔
質セラミック、土壌等から選ばれる1種又は2種以上の
混合物に担持させ、その水分を減じて微生物の増殖を一
時的に抑止したものである。
【0022】ロータリーフィーダ222の下方には金網
箱224が設けられ、金網箱224はその大部分が培養
液に浸漬するように配置されている。金網箱224の金
網は、網目が50から150メッシュ程度のステンレス
金網であるが、特に100メッシュのステンレス金網で
形成するのが望ましい。また、本実施例では、金網箱2
24を使用したが、これに限定するものではなく、微生
物が通ってゼオライト等の微粉が通らない不織布等の容
器や袋等を使用しても良い。
箱224が設けられ、金網箱224はその大部分が培養
液に浸漬するように配置されている。金網箱224の金
網は、網目が50から150メッシュ程度のステンレス
金網であるが、特に100メッシュのステンレス金網で
形成するのが望ましい。また、本実施例では、金網箱2
24を使用したが、これに限定するものではなく、微生
物が通ってゼオライト等の微粉が通らない不織布等の容
器や袋等を使用しても良い。
【0023】微生物製剤ホッパー204のロータリーフ
ィーダ222は、制御盤からの駆動信号によって駆動
し、一定量の微生物製剤を微生物製剤ホッパー204か
ら金網箱224の中に落下させる。微生物製剤の粉粒体
が金網箱224の中に入ると、微生物は水分によって活
性化し、金網箱224の網目を通って水槽202に張ら
れた培養液中に分散する。水槽202内の培養液に微生
物製剤を添加する量は、ロータリーフィーダ222の回
転数及び回転時間を制御盤に設定するプログラムによっ
て制御することにより任意に調整可能にしている。金網
箱224を使用することにより、微生物を担持していた
ゼオライト等の微粉ないし微粒担体は金網箱224を通
過することなくその内部に残存するので、水槽202の
内部を清掃する場合には、金網箱224を単に引き上げ
ることによって大部分のゼオライト等の微粉ないし微粒
担体を除去できる。従って、水槽202の清掃を効率的
に行うことができる。
ィーダ222は、制御盤からの駆動信号によって駆動
し、一定量の微生物製剤を微生物製剤ホッパー204か
ら金網箱224の中に落下させる。微生物製剤の粉粒体
が金網箱224の中に入ると、微生物は水分によって活
性化し、金網箱224の網目を通って水槽202に張ら
れた培養液中に分散する。水槽202内の培養液に微生
物製剤を添加する量は、ロータリーフィーダ222の回
転数及び回転時間を制御盤に設定するプログラムによっ
て制御することにより任意に調整可能にしている。金網
箱224を使用することにより、微生物を担持していた
ゼオライト等の微粉ないし微粒担体は金網箱224を通
過することなくその内部に残存するので、水槽202の
内部を清掃する場合には、金網箱224を単に引き上げ
ることによって大部分のゼオライト等の微粉ないし微粒
担体を除去できる。従って、水槽202の清掃を効率的
に行うことができる。
【0024】活性化剤槽206は円筒容器本体からな
り、下端には電磁弁226を有するパイプが取り付けら
れた構造になっている。活性化剤槽206には、微生物
の栄養分となって微生物を活性化する活性化剤、例え
ば、使用する微生物の特質に応じて、窒素、リン酸、カ
リが適度に配合された園芸用肥料(固体肥料、粉体肥
料、液体肥料)やヨーグルト等が充填されている。活性
化剤槽206の電磁弁226は制御盤からの駆動信号に
よって開閉作動し、一定量の活性化剤を活性化剤槽20
6から水槽202内に落下させている。また、電磁弁2
26は後述する微生物自動活性化装置200aの様にロ
ータリーポンプ234に置換されても良い。ロータリー
ポンプ234は電磁弁226と同様、一定量の活性化材
を活性化剤槽206から水槽202内に落下させる機能
を有する。
り、下端には電磁弁226を有するパイプが取り付けら
れた構造になっている。活性化剤槽206には、微生物
の栄養分となって微生物を活性化する活性化剤、例え
ば、使用する微生物の特質に応じて、窒素、リン酸、カ
リが適度に配合された園芸用肥料(固体肥料、粉体肥
料、液体肥料)やヨーグルト等が充填されている。活性
化剤槽206の電磁弁226は制御盤からの駆動信号に
よって開閉作動し、一定量の活性化剤を活性化剤槽20
6から水槽202内に落下させている。また、電磁弁2
26は後述する微生物自動活性化装置200aの様にロ
ータリーポンプ234に置換されても良い。ロータリー
ポンプ234は電磁弁226と同様、一定量の活性化材
を活性化剤槽206から水槽202内に落下させる機能
を有する。
【0025】空気ポンプ210は、鑑賞魚の水槽内飼育
用のものが使用され、この空気ポンプ210には空気を
送り出す2本の空気ホース228が設けられ、更にそれ
ぞれの空気ホース228の先端には多孔質の空気透過性
の石できたいわゆるエアストーン230が取り付けられ
ている。なお、かかる構成は例示的であって後述する微
生物自動活性化装置200aのように空気ホース228
aを使用し、エアストーン230を省略することも可能
である。但し、空気ホース228aはその先端に小さな
孔を有し、散気管の機能を有するものである。空気ポン
プ210は、空気ホース228と協働して、水槽202
内の培養液中に空気を吹き込み、エアレーションを行
う。エアレーションは、微生物製剤の添加に先立って水
槽202内の培養液を撹拌して均一にする働きをすると
ともに、水槽202内の培養液に空気を送り込み、培養
液に酸素を溶存させて、微生物の培養を促進するために
働きをする。
用のものが使用され、この空気ポンプ210には空気を
送り出す2本の空気ホース228が設けられ、更にそれ
ぞれの空気ホース228の先端には多孔質の空気透過性
の石できたいわゆるエアストーン230が取り付けられ
ている。なお、かかる構成は例示的であって後述する微
生物自動活性化装置200aのように空気ホース228
aを使用し、エアストーン230を省略することも可能
である。但し、空気ホース228aはその先端に小さな
孔を有し、散気管の機能を有するものである。空気ポン
プ210は、空気ホース228と協働して、水槽202
内の培養液中に空気を吹き込み、エアレーションを行
う。エアレーションは、微生物製剤の添加に先立って水
槽202内の培養液を撹拌して均一にする働きをすると
ともに、水槽202内の培養液に空気を送り込み、培養
液に酸素を溶存させて、微生物の培養を促進するために
働きをする。
【0026】温度計218は水槽202内の培養液の温
度を計測して、計測データを制御盤に入力している。制
御盤は温度計218の計測データに基づいてヒータ22
0を制御し、水槽202内の培養液の温度を最適に調整
して微生物の培養を促進させている。ヒータ220は、
電熱ヒータであって、冬季の間に水槽202内の水温が
約1時間で最適になる加熱能力を有するものが使用され
ている。ヒータ220は水槽202内の水温を30℃乃
至35℃に維持するように制御盤によって制御される。
なお、かかる水温は例示的な値を示すものであって、水
槽202内の水温は微生物を最適に活性させる温度に設
定されることが好ましい。本実施例では水槽202内の
温度を温度計218で測定する構成であるが、かかる構
成は例示的であって後述する微生物自動活性化装置20
0aのようにサーモスタットによって代替されてもよ
い。また、水槽202内の水温を制御可能であるなら
ば、当該周知のセンサの使用を排除するものではない。
度を計測して、計測データを制御盤に入力している。制
御盤は温度計218の計測データに基づいてヒータ22
0を制御し、水槽202内の培養液の温度を最適に調整
して微生物の培養を促進させている。ヒータ220は、
電熱ヒータであって、冬季の間に水槽202内の水温が
約1時間で最適になる加熱能力を有するものが使用され
ている。ヒータ220は水槽202内の水温を30℃乃
至35℃に維持するように制御盤によって制御される。
なお、かかる水温は例示的な値を示すものであって、水
槽202内の水温は微生物を最適に活性させる温度に設
定されることが好ましい。本実施例では水槽202内の
温度を温度計218で測定する構成であるが、かかる構
成は例示的であって後述する微生物自動活性化装置20
0aのようにサーモスタットによって代替されてもよ
い。また、水槽202内の水温を制御可能であるなら
ば、当該周知のセンサの使用を排除するものではない。
【0027】送水ポンプ208は、水中ポンプ型であっ
て、制御盤からの制御信号に基づいて駆動し、水槽20
2内の活性化培養液をヘッダー232に通して油脂分解
槽120に送水している。なお、本実施例では送水ポン
プ208を使用したが、微生物自動活性化装置200を
原水受入槽110よりも高い位置に配置し、水槽202
の底部に開閉弁を取り付けることにより、送水ポンプ2
08を不要にしてもよい。
て、制御盤からの制御信号に基づいて駆動し、水槽20
2内の活性化培養液をヘッダー232に通して油脂分解
槽120に送水している。なお、本実施例では送水ポン
プ208を使用したが、微生物自動活性化装置200を
原水受入槽110よりも高い位置に配置し、水槽202
の底部に開閉弁を取り付けることにより、送水ポンプ2
08を不要にしてもよい。
【0028】制御盤は、水槽202の外部に設けられ、
予め組み込まれたプログラムに従って駆動し、油脂分解
槽120の大きさ及び毎日の被排水処理量のデータに応
じて、油脂分解槽120に供給する活性化培養液の供給
量、水槽202内の培養液に添加する微生物製剤量及び
活性化剤量、微生物を水槽202内で活性させる時間、
水槽202内の培養液の水温及び培養液の空気含有量等
を最適な値に自動的に調整している。
予め組み込まれたプログラムに従って駆動し、油脂分解
槽120の大きさ及び毎日の被排水処理量のデータに応
じて、油脂分解槽120に供給する活性化培養液の供給
量、水槽202内の培養液に添加する微生物製剤量及び
活性化剤量、微生物を水槽202内で活性させる時間、
水槽202内の培養液の水温及び培養液の空気含有量等
を最適な値に自動的に調整している。
【0029】図3及び図4を参照するに、微生物自動活
性化装置200は微生物自動活性化装置200aに置換
されても良い。ここで、図3は、図2に示す微生物自動
活性化装置200の変形例である微生物自動活性化装置
200aの内部構造を示す概略側面図である。図4は、
図3に示す微生物自動活性装置200aの内部構造を示
す別の概略側面図である。微生物自動活性化装置200
aは微生物自動活性化装置200の変形例であって同一
の構成に関する説明は省略するものとし、上述した微生
物自動活性化装置200と異なる部分に関してのみ説明
をする。
性化装置200は微生物自動活性化装置200aに置換
されても良い。ここで、図3は、図2に示す微生物自動
活性化装置200の変形例である微生物自動活性化装置
200aの内部構造を示す概略側面図である。図4は、
図3に示す微生物自動活性装置200aの内部構造を示
す別の概略側面図である。微生物自動活性化装置200
aは微生物自動活性化装置200の変形例であって同一
の構成に関する説明は省略するものとし、上述した微生
物自動活性化装置200と異なる部分に関してのみ説明
をする。
【0030】微生物自動活性化装置200aは上述した
金網箱224が省略され、かかる場所に筒236を有す
る。筒236は、例えば、断面形状が円の筒であって、
ロータリーフィーダ222の下方に設けられる。筒23
6はロータリーフィーダ222、より詳細にはロータリ
ーフィーダ222の出口端より落下する微生物製剤を当
該筒236を介し、水槽202に導入する機能を有す
る。なお、かかる機能を達成可能であるならば、筒23
6はその形状に限定を有するものではなく、例えば矩形
等の任意の形状を有する物であっても良い。なお、金網
箱224は微生物製剤の微粉を除去する機能を有した
が、微生物自動活性化装置200aではエアレーション
によってかかる微粉を粉砕する及び/又は送水ポンプ2
08の図示しないスクリューによって粉砕することで、
ヘッダー232が目詰まりを起こすことなく油脂分解槽
120に送水することが可能である。
金網箱224が省略され、かかる場所に筒236を有す
る。筒236は、例えば、断面形状が円の筒であって、
ロータリーフィーダ222の下方に設けられる。筒23
6はロータリーフィーダ222、より詳細にはロータリ
ーフィーダ222の出口端より落下する微生物製剤を当
該筒236を介し、水槽202に導入する機能を有す
る。なお、かかる機能を達成可能であるならば、筒23
6はその形状に限定を有するものではなく、例えば矩形
等の任意の形状を有する物であっても良い。なお、金網
箱224は微生物製剤の微粉を除去する機能を有した
が、微生物自動活性化装置200aではエアレーション
によってかかる微粉を粉砕する及び/又は送水ポンプ2
08の図示しないスクリューによって粉砕することで、
ヘッダー232が目詰まりを起こすことなく油脂分解槽
120に送水することが可能である。
【0031】微生物自動活性化装置200aはエアレー
ションを行うために散気管として機能するホース228
aを使用するが、上述した微生物自動活性化装置200
のようにホース228の先端にエアストーン230を設
けるとした構成であっても良い。また、微生物自動活性
化装置200aは活性化剤槽206の活性化剤を落下さ
せるためにロータリーポンプ234を使用するが、上述
した微生物自動活性化装置200のように電磁弁226
を使用する構成であってもよい。更に、微生物自動活性
化装置200aは培養液の温度を計測するためにサーモ
スタット238を使用するが、上述した微生物自動活性
化装置200のように温度計218を使用する構成であ
ってもよい。以上説明した微生物自動活性化装置200
aは、上述した微生物自動活性化装置200と同様な機
能を有する装置であって、本発明の廃水処理システム1
00にどちらの装置を使用するかは選択的である。
ションを行うために散気管として機能するホース228
aを使用するが、上述した微生物自動活性化装置200
のようにホース228の先端にエアストーン230を設
けるとした構成であっても良い。また、微生物自動活性
化装置200aは活性化剤槽206の活性化剤を落下さ
せるためにロータリーポンプ234を使用するが、上述
した微生物自動活性化装置200のように電磁弁226
を使用する構成であってもよい。更に、微生物自動活性
化装置200aは培養液の温度を計測するためにサーモ
スタット238を使用するが、上述した微生物自動活性
化装置200のように温度計218を使用する構成であ
ってもよい。以上説明した微生物自動活性化装置200
aは、上述した微生物自動活性化装置200と同様な機
能を有する装置であって、本発明の廃水処理システム1
00にどちらの装置を使用するかは選択的である。
【0032】栄養剤供給部290は、微生物の栄養剤を
原水受入槽110及び油脂分解槽120に供給する。栄
養剤供給部290には当業界で周知のいかなる構成をも
適用することができるのでここでは詳しい説明は省略す
る。また、栄養剤供給部290は、微生物自動活性化装
置200の活性化剤槽206として構成されるなど、微
生物自動活性化装置200と一体的に構成されてもよ
い。好ましくは、栄養剤供給部290は栄養剤の供給量
を制御する。本実施例に使用される微生物がバチルスサ
ブティリス属A乃至Dやバチルスセレウス属A乃至Cで
あれば、栄養剤は、例えば、有機炭素、窒素、リン、塩
素、ビタミン、アミノ酸、pH緩衝剤などを含むであろ
う。
原水受入槽110及び油脂分解槽120に供給する。栄
養剤供給部290には当業界で周知のいかなる構成をも
適用することができるのでここでは詳しい説明は省略す
る。また、栄養剤供給部290は、微生物自動活性化装
置200の活性化剤槽206として構成されるなど、微
生物自動活性化装置200と一体的に構成されてもよ
い。好ましくは、栄養剤供給部290は栄養剤の供給量
を制御する。本実施例に使用される微生物がバチルスサ
ブティリス属A乃至Dやバチルスセレウス属A乃至Cで
あれば、栄養剤は、例えば、有機炭素、窒素、リン、塩
素、ビタミン、アミノ酸、pH緩衝剤などを含むであろ
う。
【0033】原水受入槽110は、被処理水としての原
水(廃油、廃水)が供給されて当該廃水に含まれる油脂
類を分離する。なお、本実施例では微生物自動活性化装
置200より供給される微生物は油脂分解槽120に供
給されるが、選択的に、微生物自動活性化装置200よ
り微生物の一部又は全部を原水受入槽110に供給して
も良い。この結果、原水受入槽110は、原水の油脂類
を分離するだけでなく、微生物を介して油脂類を分解す
ることもできる。かかる場合において、原水受入槽11
0は栄養剤供給部290から栄養剤を供給されてもよ
い。更に、原水受入槽110に予め栄養剤を供給するこ
とは、工程において次段に位置する油脂分解槽120に
栄養剤を斑なく供給可能であるという長所を有する。
水(廃油、廃水)が供給されて当該廃水に含まれる油脂
類を分離する。なお、本実施例では微生物自動活性化装
置200より供給される微生物は油脂分解槽120に供
給されるが、選択的に、微生物自動活性化装置200よ
り微生物の一部又は全部を原水受入槽110に供給して
も良い。この結果、原水受入槽110は、原水の油脂類
を分離するだけでなく、微生物を介して油脂類を分解す
ることもできる。かかる場合において、原水受入槽11
0は栄養剤供給部290から栄養剤を供給されてもよ
い。更に、原水受入槽110に予め栄養剤を供給するこ
とは、工程において次段に位置する油脂分解槽120に
栄養剤を斑なく供給可能であるという長所を有する。
【0034】原水受入槽110は、空気ブロア300に
接続された一又は複数の空気ノズルパイプ112と排出
部114とを有する。空気ノズルパイプ112は、外部
の空気ポンプから供給される空気を好気性微生物に供給
する。排出部114は、少なくとも一のポンプと排出管
とを有し、油脂類が分離された廃水を次段の油脂分解槽
120に供給する。
接続された一又は複数の空気ノズルパイプ112と排出
部114とを有する。空気ノズルパイプ112は、外部
の空気ポンプから供給される空気を好気性微生物に供給
する。排出部114は、少なくとも一のポンプと排出管
とを有し、油脂類が分離された廃水を次段の油脂分解槽
120に供給する。
【0035】油脂分解槽120は、原水受入槽110の
排出部114に接続されて排出部114から廃水及び微
生物自動活性化装置100から微生物が供給され、廃水
に含まれる油脂類を微生物を介して分解する。図1によ
く示されるように、微生物自動活性化装置200及び栄
養剤供給部290は油脂分解槽120に接続されてこれ
に微生物及び栄養剤を継続的に供給する。廃水処理シス
テム100は、油脂分解槽120の(微生物の)働きに
より従来の凝集反応槽等により生成された汚泥を生成し
ないので優れた環境性を有する。油脂分解槽120は、
ばっ気ブロア310に接続された一又は複数の空気ノズ
ルパイプ122と、排出部124と、バイオリアクター
126と、担体128とを有する。空気ノズルパイプ1
22は、外部の空気ポンプから供給される空気を好気性
微生物が固定された担体128に供給する。排出部12
4は、少なくとも一のポンプと排出管とを有し、油脂類
が分解された廃水を次段の触媒反応槽130に供給す
る。バイオリアクター126は二段構造を有して各段に
担体128を収納するが、段数や棚の構造、位置等は例
示的であり、油脂分解槽120の形状その他の条件によ
って決定される。担体128は、油脂類を分解する微生
物が予め固定化されている。
排出部114に接続されて排出部114から廃水及び微
生物自動活性化装置100から微生物が供給され、廃水
に含まれる油脂類を微生物を介して分解する。図1によ
く示されるように、微生物自動活性化装置200及び栄
養剤供給部290は油脂分解槽120に接続されてこれ
に微生物及び栄養剤を継続的に供給する。廃水処理シス
テム100は、油脂分解槽120の(微生物の)働きに
より従来の凝集反応槽等により生成された汚泥を生成し
ないので優れた環境性を有する。油脂分解槽120は、
ばっ気ブロア310に接続された一又は複数の空気ノズ
ルパイプ122と、排出部124と、バイオリアクター
126と、担体128とを有する。空気ノズルパイプ1
22は、外部の空気ポンプから供給される空気を好気性
微生物が固定された担体128に供給する。排出部12
4は、少なくとも一のポンプと排出管とを有し、油脂類
が分解された廃水を次段の触媒反応槽130に供給す
る。バイオリアクター126は二段構造を有して各段に
担体128を収納するが、段数や棚の構造、位置等は例
示的であり、油脂分解槽120の形状その他の条件によ
って決定される。担体128は、油脂類を分解する微生
物が予め固定化されている。
【0036】担体128への微生物の固定化は、例え
ば、微生物の培養液に担体128を浸漬することによっ
て行われる。微生物や菌は担体128に群生し、先に群
生した微生物等はその後に他の菌等が担体128に固定
されることを排除する。このため、担体128に予め微
生物を固定しておけば微生物は廃水に含まれるであろう
雑菌が担体128に固定化されることを排除する。廃水
処理システム100は微生物のかかる性質を利用して微
生物を効果的に原水受入槽110に固定する。
ば、微生物の培養液に担体128を浸漬することによっ
て行われる。微生物や菌は担体128に群生し、先に群
生した微生物等はその後に他の菌等が担体128に固定
されることを排除する。このため、担体128に予め微
生物を固定しておけば微生物は廃水に含まれるであろう
雑菌が担体128に固定化されることを排除する。廃水
処理システム100は微生物のかかる性質を利用して微
生物を効果的に原水受入槽110に固定する。
【0037】この場合、担体128は、それに栄養剤が
予め添加された固定体の一部であってもよい。かかる固
定体は、栄養剤が担体128に添加されているために、
担体128に固定された微生物が容易に増殖することが
でき、生物処理における微生物及び栄養剤の供給量の低
減に寄与する。かかる担体128の例は、例えば、通常
は乾燥していて水と接触してこれを吸収・膨張するポリ
アクリルアミドである。
予め添加された固定体の一部であってもよい。かかる固
定体は、栄養剤が担体128に添加されているために、
担体128に固定された微生物が容易に増殖することが
でき、生物処理における微生物及び栄養剤の供給量の低
減に寄与する。かかる担体128の例は、例えば、通常
は乾燥していて水と接触してこれを吸収・膨張するポリ
アクリルアミドである。
【0038】固定体は、一般に、担体を溶解するステッ
プと、溶解された担体に微生物の栄養剤を添加するステ
ップと、栄養剤が添加された担体を乾燥させるステップ
により所望の形状に製造可能である。例えば、担体がポ
リアクリルアミドである場合、熱により融解されたポリ
アクリルアミドに栄養剤が添加され、所望の形状に加工
された後で冷却及び乾燥されることになる。
プと、溶解された担体に微生物の栄養剤を添加するステ
ップと、栄養剤が添加された担体を乾燥させるステップ
により所望の形状に製造可能である。例えば、担体がポ
リアクリルアミドである場合、熱により融解されたポリ
アクリルアミドに栄養剤が添加され、所望の形状に加工
された後で冷却及び乾燥されることになる。
【0039】上述したように、担体128に予め微生物
を固定しておけば微生物は廃水に含まれるであろう雑菌
が担体に固定化されることを排除する。廃水処理システ
ム100は微生物のかかる性質を利用して微生物を効果
的に油脂分解槽120に固定する。担体128は、アル
ギン酸カルシウム、多孔性セラミックス、イソパラフィ
ン、アンバーライト液体膜、ポリアクリルアミド、寒
天、アクリルアミドモノマー、アクリルアミド、カラギ
ーナン、アルギン酸ソーダ、PVA、硫酸カリウム等そ
の種類は限定されないが、本実施例では、遠赤外線セラ
ミックスを使用する。遠赤外線セラミックスは、BO
D、COD及びN−ヘキサンを低減する、多孔質のため
親水性が高く、好気性微生物が付着しやすい、耐圧性や
耐熱性に優れるなどの特徴を有する。遠赤外線セラミッ
クスは、例えば、高知県高知市の宇治電化学工業株式会
社製セラパワーストーンやセラミックスボール等として
商業的に入手可能である。
を固定しておけば微生物は廃水に含まれるであろう雑菌
が担体に固定化されることを排除する。廃水処理システ
ム100は微生物のかかる性質を利用して微生物を効果
的に油脂分解槽120に固定する。担体128は、アル
ギン酸カルシウム、多孔性セラミックス、イソパラフィ
ン、アンバーライト液体膜、ポリアクリルアミド、寒
天、アクリルアミドモノマー、アクリルアミド、カラギ
ーナン、アルギン酸ソーダ、PVA、硫酸カリウム等そ
の種類は限定されないが、本実施例では、遠赤外線セラ
ミックスを使用する。遠赤外線セラミックスは、BO
D、COD及びN−ヘキサンを低減する、多孔質のため
親水性が高く、好気性微生物が付着しやすい、耐圧性や
耐熱性に優れるなどの特徴を有する。遠赤外線セラミッ
クスは、例えば、高知県高知市の宇治電化学工業株式会
社製セラパワーストーンやセラミックスボール等として
商業的に入手可能である。
【0040】代替的に、担体128は、それに栄養剤が
予め添加された固定体の一部であってもよい。かかる固
定体は、栄養剤が担体に添加されているために、担体1
28に固定された微生物が容易に増殖することができ、
生物処理における微生物及び栄養剤の供給量の低減に寄
与する。かかる担体128の例は、例えば、ポリアクリ
ルアミドである。固定体の製造方法は上述の通りであ
る。
予め添加された固定体の一部であってもよい。かかる固
定体は、栄養剤が担体に添加されているために、担体1
28に固定された微生物が容易に増殖することができ、
生物処理における微生物及び栄養剤の供給量の低減に寄
与する。かかる担体128の例は、例えば、ポリアクリ
ルアミドである。固定体の製造方法は上述の通りであ
る。
【0041】触媒反応槽130は、油脂分解槽120の
排出部124に接続されて排出部124から廃水が供給
され、廃水に含まれる化学的酸素要求量(COD)及び
/又は浮遊物質量(SS)を下げる。また、触媒反応槽
130は、廃水の色を透明にする機能も有する(色除
去)。廃水処理システム100は、触媒反応槽130の
(多孔質セラミックスの)働きにより従来の限外濾過装
置を省略することができ、優れた経済性を有する。触媒
反応槽130は、廃水のCOD及び/又はSSを下げる
多孔質セラミックス132と、排出部134と、返送手
段136とを有する。本実施例の多孔質セラミックス1
32は、廃水中の有機物(界面活性剤や微生物により分
解された結果物等)を吸収、及び/又は、塩素などの所
定の分子を酸化還元する触媒を有する複合半導体セラミ
ックスである。複合半導体セラミックスは、PH、BO
D、COD、SS、全窒素等、下水排除基準の対象物質
及び項目を当該基準を満足するように機能する。多孔質
セラミックス132は、例えば、東京都港区の西松建設
株式会社製マリンストーン等として商業的に入手可能で
ある。
排出部124に接続されて排出部124から廃水が供給
され、廃水に含まれる化学的酸素要求量(COD)及び
/又は浮遊物質量(SS)を下げる。また、触媒反応槽
130は、廃水の色を透明にする機能も有する(色除
去)。廃水処理システム100は、触媒反応槽130の
(多孔質セラミックスの)働きにより従来の限外濾過装
置を省略することができ、優れた経済性を有する。触媒
反応槽130は、廃水のCOD及び/又はSSを下げる
多孔質セラミックス132と、排出部134と、返送手
段136とを有する。本実施例の多孔質セラミックス1
32は、廃水中の有機物(界面活性剤や微生物により分
解された結果物等)を吸収、及び/又は、塩素などの所
定の分子を酸化還元する触媒を有する複合半導体セラミ
ックスである。複合半導体セラミックスは、PH、BO
D、COD、SS、全窒素等、下水排除基準の対象物質
及び項目を当該基準を満足するように機能する。多孔質
セラミックス132は、例えば、東京都港区の西松建設
株式会社製マリンストーン等として商業的に入手可能で
ある。
【0042】また、多孔質セラミックス132は、その
多孔性から油脂分解槽120を経た廃水に含まれる微生
物が固定化しやすく、微生物にとって担体として機能す
る。微生物が多孔質セラミックス132に固定化するこ
とにより、触媒反応槽130は廃水のCOD及び/又は
SSを下げるだけでなく、油脂分解槽120を経て残っ
た廃水の油脂分を微生物を介して更に分解することがで
きる。
多孔性から油脂分解槽120を経た廃水に含まれる微生
物が固定化しやすく、微生物にとって担体として機能す
る。微生物が多孔質セラミックス132に固定化するこ
とにより、触媒反応槽130は廃水のCOD及び/又は
SSを下げるだけでなく、油脂分解槽120を経て残っ
た廃水の油脂分を微生物を介して更に分解することがで
きる。
【0043】好ましくは、多孔質セラミックス132に
は油脂類を分解する微生物が予め固定される。上述した
ように、多孔質セラミックス132に予め微生物を固定
しておけば微生物は廃水に含まれるであろう雑菌が担体
に固定化されることを排除する。この場合、触媒反応槽
130の多孔質セラミックス132に固定される微生物
のために図示しない空気ポンプから空気を供給すること
が好ましい。
は油脂類を分解する微生物が予め固定される。上述した
ように、多孔質セラミックス132に予め微生物を固定
しておけば微生物は廃水に含まれるであろう雑菌が担体
に固定化されることを排除する。この場合、触媒反応槽
130の多孔質セラミックス132に固定される微生物
のために図示しない空気ポンプから空気を供給すること
が好ましい。
【0044】排出部134は、少なくとも一のポンプと
排出管とを有し、油脂類が分解された廃水を次段の濾過
槽140に供給する。返送手段136は、逆送が必要な
場合に機能し、触媒反応槽130が収納する廃水を原水
受入槽110及び/又は油脂分解槽120に供給する。
排出管とを有し、油脂類が分解された廃水を次段の濾過
槽140に供給する。返送手段136は、逆送が必要な
場合に機能し、触媒反応槽130が収納する廃水を原水
受入槽110及び/又は油脂分解槽120に供給する。
【0045】触媒反応槽130を経た廃水が所定の基準
(例えば、下水排除基準)を満足すれば放流され、触媒
反応槽130に残ったカスやゴミは焼却される。
(例えば、下水排除基準)を満足すれば放流され、触媒
反応槽130に残ったカスやゴミは焼却される。
【0046】濾過槽140は触媒反応槽130を経た廃
水が所定の基準(例えば、下水排除基準)を満足しない
場合にSS値を下げる。即ち、濾過槽140は、油脂分
解槽120や触媒反応槽130において発生するスカム
(有機物の浮遊固形物)を濾過装置142で除去する。
活性炭吸着槽150は濾過槽140を経た廃水の色を更
に透明に近づける場合に(即ち、色除去用に)使用され
る。なお、このとき、濾過槽140を経た廃水は濾過水
槽145に排出され、かかる廃水は少なくとも一のポン
プと排出管とを有する排気部146より活性炭吸着槽1
50に送られる。
水が所定の基準(例えば、下水排除基準)を満足しない
場合にSS値を下げる。即ち、濾過槽140は、油脂分
解槽120や触媒反応槽130において発生するスカム
(有機物の浮遊固形物)を濾過装置142で除去する。
活性炭吸着槽150は濾過槽140を経た廃水の色を更
に透明に近づける場合に(即ち、色除去用に)使用され
る。なお、このとき、濾過槽140を経た廃水は濾過水
槽145に排出され、かかる廃水は少なくとも一のポン
プと排出管とを有する排気部146より活性炭吸着槽1
50に送られる。
【0047】なお、本実施例においては濾過槽140を
使用したが、かかる形態は例示的であり、これと同様な
いかなる技術をも適用することができる。例えば、触媒
反応槽130に高速遠心分離機を取り付けて使用しても
良い。濾過装置140、活性炭吸着槽150及び高速遠
心分離機は、当業界で周知のいかなる構造をも使用する
ことができるのでここでは詳しい構造及び動作の説明は
省略する。本実施例では、このように、油脂分解槽12
0から直接に活性炭吸着槽150による除去プロセスを
導入せずに、一旦、触媒反応によりできる限り分解させ
ることにより、活性炭への付加を最小限にしている。濾
過槽140、活性炭吸着槽150及び高速遠心分離機を
経た廃水が所定の基準(例えば、下水排除基準)を満足
すれば放流され、残ったカスやゴミは焼却される。
使用したが、かかる形態は例示的であり、これと同様な
いかなる技術をも適用することができる。例えば、触媒
反応槽130に高速遠心分離機を取り付けて使用しても
良い。濾過装置140、活性炭吸着槽150及び高速遠
心分離機は、当業界で周知のいかなる構造をも使用する
ことができるのでここでは詳しい構造及び動作の説明は
省略する。本実施例では、このように、油脂分解槽12
0から直接に活性炭吸着槽150による除去プロセスを
導入せずに、一旦、触媒反応によりできる限り分解させ
ることにより、活性炭への付加を最小限にしている。濾
過槽140、活性炭吸着槽150及び高速遠心分離機を
経た廃水が所定の基準(例えば、下水排除基準)を満足
すれば放流され、残ったカスやゴミは焼却される。
【0048】触媒反応槽130に濾過槽140又は高速
遠心分離機を取り付ける代わりに、又は、濾過槽140
又は高速遠心分離機に活性炭吸着槽150を取り付ける
代わりに、微粒子保持能力と吸油性の高い、例えば、ポ
リプロピレン不織布からなるフィルタを設けてもよい。
かかるフィルタは、例えば、東京都世田谷区の住友スリ
ーエム株式会社製リキッドフィルタシステム等として商
業的に入手可能である。
遠心分離機を取り付ける代わりに、又は、濾過槽140
又は高速遠心分離機に活性炭吸着槽150を取り付ける
代わりに、微粒子保持能力と吸油性の高い、例えば、ポ
リプロピレン不織布からなるフィルタを設けてもよい。
かかるフィルタは、例えば、東京都世田谷区の住友スリ
ーエム株式会社製リキッドフィルタシステム等として商
業的に入手可能である。
【0049】本実施例では、微生物自動活性化装置20
0から供給される微生物、原水受入槽110、油脂分解
槽120及び触媒反応槽130に固定される又は固定さ
れることが好ましい微生物は同一の好気性微生物である
が、必要があれば、異なる種類の微生物が使用されても
よい。また、本発明は、廃水に含まれる所定の成分、例
えば、下水排除基準の対象物質又は項目(即ち、カドミ
ウム、シアン、有機燐、鉛、六価クロム、砒素、水銀、
アルキル水銀、PCB、トリクロロエチレン、テトラク
ロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−
ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス1,
2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタ
ン、1,1,2−トリクロロエタン、チウラム、シマジ
ン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、クロム、銅、
亜鉛、フェノール、鉄、マンガン、弗素、BOD、S
S、N−ヘキサン、窒素含有量、燐含有量、水素イオン
濃度、沃素消費量など)から選択される物質又は項目を
微生物を解して分解又は減少する槽と、当該槽に収納さ
れてかかる微生物を予め固定した担体にも適用すること
ができることが理解されるであろう。
0から供給される微生物、原水受入槽110、油脂分解
槽120及び触媒反応槽130に固定される又は固定さ
れることが好ましい微生物は同一の好気性微生物である
が、必要があれば、異なる種類の微生物が使用されても
よい。また、本発明は、廃水に含まれる所定の成分、例
えば、下水排除基準の対象物質又は項目(即ち、カドミ
ウム、シアン、有機燐、鉛、六価クロム、砒素、水銀、
アルキル水銀、PCB、トリクロロエチレン、テトラク
ロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−
ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス1,
2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタ
ン、1,1,2−トリクロロエタン、チウラム、シマジ
ン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、クロム、銅、
亜鉛、フェノール、鉄、マンガン、弗素、BOD、S
S、N−ヘキサン、窒素含有量、燐含有量、水素イオン
濃度、沃素消費量など)から選択される物質又は項目を
微生物を解して分解又は減少する槽と、当該槽に収納さ
れてかかる微生物を予め固定した担体にも適用すること
ができることが理解されるであろう。
【0050】次に、本実施例の廃水処理システム100
によって工場廃水を処理する手順について説明する。微
生物自動活性化装置200では、主電源を入れると、フ
ロートスイッチ216によって水道水の蛇口である供給
口214の電磁弁が開いて水槽202に一定量の浄水が
流入する。続いて、空気ポンプ210が駆動し、水槽2
02内の培養液が撹拌されると同時に、水槽202内の
培養液に酸素が供給される。このとき、活性化剤槽20
6の電磁弁226は所定時間だけ開いて水槽202内の
培養液に一定量の液体肥料が添加される。次に、微生物
製剤ホッパー204のロータリーフィーダ222が駆動
して金網箱224の中に微生物製剤が添加される。
によって工場廃水を処理する手順について説明する。微
生物自動活性化装置200では、主電源を入れると、フ
ロートスイッチ216によって水道水の蛇口である供給
口214の電磁弁が開いて水槽202に一定量の浄水が
流入する。続いて、空気ポンプ210が駆動し、水槽2
02内の培養液が撹拌されると同時に、水槽202内の
培養液に酸素が供給される。このとき、活性化剤槽20
6の電磁弁226は所定時間だけ開いて水槽202内の
培養液に一定量の液体肥料が添加される。次に、微生物
製剤ホッパー204のロータリーフィーダ222が駆動
して金網箱224の中に微生物製剤が添加される。
【0051】随時、温度計218によって水槽202内
の水温が計測され、この計測データに基づいて制御盤が
ヒータ220を制御し、水槽202内の水温は冬季でも
約25℃前後に調整される。水槽202内で微生物が培
養、活性化されると、所定時間毎に制御盤から送水ポン
プ208へ駆動信号が送出され、送水ポンプ208が駆
動する。このように送水ポンプ208が駆動すると、水
槽202内の培養液は原水受入槽110へ送水される。
の水温が計測され、この計測データに基づいて制御盤が
ヒータ220を制御し、水槽202内の水温は冬季でも
約25℃前後に調整される。水槽202内で微生物が培
養、活性化されると、所定時間毎に制御盤から送水ポン
プ208へ駆動信号が送出され、送水ポンプ208が駆
動する。このように送水ポンプ208が駆動すると、水
槽202内の培養液は原水受入槽110へ送水される。
【0052】原水受入槽110は、廃水を受け入れて廃
水に含まれる油脂分を所定時間(例えば、半日)放置す
ることにより分離する。なお、例示的に、原水受入槽1
10は、微生物自動活性化装置200及び栄養剤供給部
290から微生物及び栄養剤を受け入れてもよい。かか
る場合において、原水受入槽110においても微生物は
増殖する。原水受入槽110には図示しない空気ポンプ
からの空気が微生物に供給されるので、微生物の働きは
促進される。微生物が予め固定された担体が原水受入槽
110に収納されれば、廃水に含まれるであろう雑菌に
拘らず微生物は原水受入槽110に安定して固定されて
経済性と処理効率は向上する。
水に含まれる油脂分を所定時間(例えば、半日)放置す
ることにより分離する。なお、例示的に、原水受入槽1
10は、微生物自動活性化装置200及び栄養剤供給部
290から微生物及び栄養剤を受け入れてもよい。かか
る場合において、原水受入槽110においても微生物は
増殖する。原水受入槽110には図示しない空気ポンプ
からの空気が微生物に供給されるので、微生物の働きは
促進される。微生物が予め固定された担体が原水受入槽
110に収納されれば、廃水に含まれるであろう雑菌に
拘らず微生物は原水受入槽110に安定して固定されて
経済性と処理効率は向上する。
【0053】原水受入槽110を経た廃水は排出部11
4によって油脂分解槽120に排出される。油脂分解槽
120は、微生物自動活性化装置200及び栄養剤供給
部290から微生物及び栄養剤を受け入れ、微生物によ
って廃水の油脂類を分解する。油脂分解槽120にも図
示しない空気ポンプからの空気が微生物に供給されるの
で、微生物の働きは促進される。微生物が予め固定され
た担体128が油脂分解槽120に収納されているの
で、廃水に含まれるであろう雑菌に拘らず微生物は油脂
分解槽120に安定して固定されて経済性と処理効率は
向上する。
4によって油脂分解槽120に排出される。油脂分解槽
120は、微生物自動活性化装置200及び栄養剤供給
部290から微生物及び栄養剤を受け入れ、微生物によ
って廃水の油脂類を分解する。油脂分解槽120にも図
示しない空気ポンプからの空気が微生物に供給されるの
で、微生物の働きは促進される。微生物が予め固定され
た担体128が油脂分解槽120に収納されているの
で、廃水に含まれるであろう雑菌に拘らず微生物は油脂
分解槽120に安定して固定されて経済性と処理効率は
向上する。
【0054】油脂分解槽120を経た廃水は排出部12
4によって触媒反応槽130に排出され、廃水のCOD
値及びSS値を複合半導体セラミックスを利用して下げ
ると共に廃水の色を透明に近づける。多孔質セラミック
ス132の多孔性から油脂分解槽120から供給される
廃水に含まれる微生物が多孔質セラミックス132に固
定され、触媒反応槽130においても廃水中に残った油
脂分を微生物を介して分解することができる。多孔質セ
ラミックス132に微生物を予め固定して触媒反応槽1
30に収納しておけば、廃水に含まれるであろう雑菌に
拘らず微生物は多孔質セラミックス132に安定して固
定されて経済性と処理効率は向上する。
4によって触媒反応槽130に排出され、廃水のCOD
値及びSS値を複合半導体セラミックスを利用して下げ
ると共に廃水の色を透明に近づける。多孔質セラミック
ス132の多孔性から油脂分解槽120から供給される
廃水に含まれる微生物が多孔質セラミックス132に固
定され、触媒反応槽130においても廃水中に残った油
脂分を微生物を介して分解することができる。多孔質セ
ラミックス132に微生物を予め固定して触媒反応槽1
30に収納しておけば、廃水に含まれるであろう雑菌に
拘らず微生物は多孔質セラミックス132に安定して固
定されて経済性と処理効率は向上する。
【0055】触媒反応槽130を経た廃水は、排出部1
34によって、直接に、又は、必要があれば次段の高速
遠心分離機140若しくはフィルタを介して、放流され
る。濾過槽140、活性炭吸着槽150及び図示しない
高速遠心分離機、及び、フィルタにより、廃水中のSS
値その他の要件が所定の基準(例えば、下水排除基準)
を満足するように処理される。
34によって、直接に、又は、必要があれば次段の高速
遠心分離機140若しくはフィルタを介して、放流され
る。濾過槽140、活性炭吸着槽150及び図示しない
高速遠心分離機、及び、フィルタにより、廃水中のSS
値その他の要件が所定の基準(例えば、下水排除基準)
を満足するように処理される。
【0056】本実施例の廃水処理システム100を使用
すれば、微生物を使って切削油を含む幅広い油を分解で
きるので環境上好ましくない汚泥の形成、汚泥による排
水溝の詰まりや悪臭などを防止することができる。ま
た、人が分離、浮上した臭い油脂分を除去せずに油脂類
は微生物により油脂分が分解されるので、油脂分の廃棄
等に伴う2次公害の問題もない。
すれば、微生物を使って切削油を含む幅広い油を分解で
きるので環境上好ましくない汚泥の形成、汚泥による排
水溝の詰まりや悪臭などを防止することができる。ま
た、人が分離、浮上した臭い油脂分を除去せずに油脂類
は微生物により油脂分が分解されるので、油脂分の廃棄
等に伴う2次公害の問題もない。
【0057】
【実施例】以下の表1に示されるN−ヘキサン値、BO
D、COD、SS等を含む廃水を図1に示す廃水処理シ
ステム100によって処理した場合の実施例を説明す
る。
D、COD、SS等を含む廃水を図1に示す廃水処理シ
ステム100によって処理した場合の実施例を説明す
る。
【0058】
【表1】
【0059】表1に示す廃水150m3を200m3の大
きさを有する原水受入槽110に供給し、同時に、微生
物製剤マックマイクローブZ−1と栄養剤マックマイク
ローブMTを一日/一回各100gを投入した。原水受
入槽110には、空気300l/分の流量で空気を供給
した。次に、原水受入槽110から40m3を50m3の
大きさを有する油脂分解槽120に移された。この時の
廃水は黒ずんだねずみ色をしていた。油脂分解槽120
に収納される担体は、宇治電化学工業(株)製のセラパ
ワーストーン(商品名)60kgであった。そして、油
脂分解槽120には微生物自動活性化装置200から4
時間に一回/150lの培養液を、栄養剤供給部290
から一日/一回/500gの栄養剤を油脂分解槽120
に供給した。油脂分解槽120には、空気ポンプから、
1,300l/分の流量で空気を供給した。微生物自動
活性化装置200の水槽内には300l の水道水が溜
まるようにセットした。微生物製剤はマックマイクロー
ブZ−1を使用し、微生物製剤の添加量は最初の1箇月
間は一日当たり300 gとし、その後は一日当たり1
50 gとした。活性化剤はマックマイクローブH を
使用し、4時間に一回/24mlを添加した。また、微
生物自動活性化装置200の水槽202には空気ポンプ
210により 60l/分の流量で空気を供給した。油
脂分解槽120中の廃水の温度は約15 ℃(常温)で
あり、廃水は油脂分解槽120において6日間放置され
てその油脂分が分解された。6日間放置された廃水はじ
ゃっかん黒ずんだ黄色い液であった。
きさを有する原水受入槽110に供給し、同時に、微生
物製剤マックマイクローブZ−1と栄養剤マックマイク
ローブMTを一日/一回各100gを投入した。原水受
入槽110には、空気300l/分の流量で空気を供給
した。次に、原水受入槽110から40m3を50m3の
大きさを有する油脂分解槽120に移された。この時の
廃水は黒ずんだねずみ色をしていた。油脂分解槽120
に収納される担体は、宇治電化学工業(株)製のセラパ
ワーストーン(商品名)60kgであった。そして、油
脂分解槽120には微生物自動活性化装置200から4
時間に一回/150lの培養液を、栄養剤供給部290
から一日/一回/500gの栄養剤を油脂分解槽120
に供給した。油脂分解槽120には、空気ポンプから、
1,300l/分の流量で空気を供給した。微生物自動
活性化装置200の水槽内には300l の水道水が溜
まるようにセットした。微生物製剤はマックマイクロー
ブZ−1を使用し、微生物製剤の添加量は最初の1箇月
間は一日当たり300 gとし、その後は一日当たり1
50 gとした。活性化剤はマックマイクローブH を
使用し、4時間に一回/24mlを添加した。また、微
生物自動活性化装置200の水槽202には空気ポンプ
210により 60l/分の流量で空気を供給した。油
脂分解槽120中の廃水の温度は約15 ℃(常温)で
あり、廃水は油脂分解槽120において6日間放置され
てその油脂分が分解された。6日間放置された廃水はじ
ゃっかん黒ずんだ黄色い液であった。
【0060】次に、油脂分解槽120から廃水が1m3
の大きさを有する触媒反応槽130に移された。触媒反
応槽130に収納される半導体触媒は、西松建設株式会
社製のマリンストーン(商品名)6枚(直径250mm
×厚25mm)であった。触媒反応130中廃水の温度
は 15℃(常温)であり、廃水は触媒反応槽130に
おいて48時間空気撹拌した。触媒反応槽130では、
磁気や圧力エネルギーにより、電気分極をおこし、電流
を発生させ、マリンストーン表面で、正孔や電子による
酸化・還元反応により、不安定で酸化力の強い「酸素
(アニオン)」や「水酸基(ラジカル)」を生成する。
そして、O2や−OHは有機化合物を構成するC−C、
C−H等の結合を切り離し、炭酸ガスと水に分解する。
このような触媒反応によってBOD値、COD値、N−
ヘキサン及びSS値が下げられた。48時間空気撹拌さ
れた廃水は乳白色であった。
の大きさを有する触媒反応槽130に移された。触媒反
応槽130に収納される半導体触媒は、西松建設株式会
社製のマリンストーン(商品名)6枚(直径250mm
×厚25mm)であった。触媒反応130中廃水の温度
は 15℃(常温)であり、廃水は触媒反応槽130に
おいて48時間空気撹拌した。触媒反応槽130では、
磁気や圧力エネルギーにより、電気分極をおこし、電流
を発生させ、マリンストーン表面で、正孔や電子による
酸化・還元反応により、不安定で酸化力の強い「酸素
(アニオン)」や「水酸基(ラジカル)」を生成する。
そして、O2や−OHは有機化合物を構成するC−C、
C−H等の結合を切り離し、炭酸ガスと水に分解する。
このような触媒反応によってBOD値、COD値、N−
ヘキサン及びSS値が下げられた。48時間空気撹拌さ
れた廃水は乳白色であった。
【0061】次に、触媒反応槽130から廃水を濾過器
140、住友スリーエム株式会社製のリキッドフィルタ
ーバック(商品名)にて微小のSS値とN−ヘキサン値
を除去した。濾過した廃水は薄い乳白色であった。そし
て、濾過器140廃水を活性炭吸着槽150にて最終的
に廃水処理された。このときの廃水は透明な水であっ
た。
140、住友スリーエム株式会社製のリキッドフィルタ
ーバック(商品名)にて微小のSS値とN−ヘキサン値
を除去した。濾過した廃水は薄い乳白色であった。そし
て、濾過器140廃水を活性炭吸着槽150にて最終的
に廃水処理された。このときの廃水は透明な水であっ
た。
【0062】
【表2】
【0063】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可
能である。例えば、本実施例は、工場廃水を例に説明し
たが、本発明は厨房廃水、下水処理など被処理水の種類
は限定されない。
が、本発明はその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可
能である。例えば、本実施例は、工場廃水を例に説明し
たが、本発明は厨房廃水、下水処理など被処理水の種類
は限定されない。
【0064】
【発明の効果】本発明の固定体は、担体に固定された微
生物を容易に増殖することができ、生物処理における微
生物及び栄養剤の供給量の低減に寄与する。従って、本
発明の固定体は、微生物を使用して汚泥の生成を防止す
ることによる優れた環境性を提供するだけでなく優れた
経済性を提供している。本発明の固定体の製造方法は、
処理対象や処理槽の形状に適宜対応すると共に生物処理
における微生物及び栄養剤の供給量の低減に寄与する固
定体を提供することができる。
生物を容易に増殖することができ、生物処理における微
生物及び栄養剤の供給量の低減に寄与する。従って、本
発明の固定体は、微生物を使用して汚泥の生成を防止す
ることによる優れた環境性を提供するだけでなく優れた
経済性を提供している。本発明の固定体の製造方法は、
処理対象や処理槽の形状に適宜対応すると共に生物処理
における微生物及び栄養剤の供給量の低減に寄与する固
定体を提供することができる。
【0065】本発明の水処理装置は、微生物を効果的に
(第2の)槽に固定して優れた経済性を提供することが
できる。また、別の水処理装置は槽において油脂分の分
離と分解を同時に行うことができ、更に別の処理装置は
被処理水のCOD及び/又はSSを下げると共に微生物
を介して油脂分を分解することもでき、高い処理効率を
提供することができる。
(第2の)槽に固定して優れた経済性を提供することが
できる。また、別の水処理装置は槽において油脂分の分
離と分解を同時に行うことができ、更に別の処理装置は
被処理水のCOD及び/又はSSを下げると共に微生物
を介して油脂分を分解することもでき、高い処理効率を
提供することができる。
【図1】 本発明の一実施例による廃水処理システムの
ブロック図である。
ブロック図である。
【図2】 図1に示す廃水処理システムの微生物自動活
性装置の内部構造を示す概略側面図である。
性装置の内部構造を示す概略側面図である。
【図3】 図2に示す微生物自動活性化装置の変形例で
ある微生物自動活性化装置の内部構造を示す概略側面図
である。
ある微生物自動活性化装置の内部構造を示す概略側面図
である。
【図4】 図3に示す微生物自動活性装置の内部構造を
示す別の概略側面図である。
示す別の概略側面図である。
100 廃水処理システム 110 原水受入槽 120 油脂分解槽 128 担体 130 触媒反応槽 140 濾過槽 200 微生物自動活性化装置
フロントページの続き Fターム(参考) 4B029 AA02 AA21 BB02 CC03 CC10 DA06 4B033 NA03 NA11 NA12 NB27 NB68 NC04 ND04 4D003 AA01 AB02 BA02 CA02 EA01 EA21 EA22 EA24 EA30 4D051 AA01 AB02 BA09
Claims (7)
- 【請求項1】 微生物を固定する担体と、 前記担体に添加され、前記微生物の栄養剤とを有する固
定体。 - 【請求項2】 微生物を固定する担体を溶解するステッ
プと、 前記溶解された担体に前記微生物の栄養剤を添加するス
テップと、 前記栄養剤が添加された前記担体を乾燥させるステップ
とを有する固定体の製造方法。 - 【請求項3】 被処理水が供給されて当該被処理水に含
まれる油脂類を分離する第1の槽と、 前記油脂類を分解する微生物が予め固定された担体と、 当該担体を収納し、前記第1の槽に接続されて前記被処
理水が供給され、前記被処理水の油脂分を前記微生物を
介して分解する第2の槽とを有する水処理装置。 - 【請求項4】 被処理水と、当該被処理水に含まれる油
脂類を分解する微生物と、当該微生物の栄養剤とが供給
され、前記被処理水から前記油脂類を分離する槽と、 当該槽に収納され、前記微生物が予め固定された担体と
を有する水処理装置。 - 【請求項5】 油脂類を分解する微生物が予め固定され
た担体と、 当該担体を収納し、被処理水が供給され、当該被処理水
に含まれる前記油脂類を前記微生物を介して分解する槽
とを有する水処理装置。 - 【請求項6】 微生物が予め固定された担体と、 当該担体を収納し、被処理水が供給され、当該被処理水
に含まれる所定の成分を前記微生物を介して分解する槽
とを有する水処理装置。 - 【請求項7】 油脂類を分解する微生物が予め固定さ
れ、被処理水の化学的酸素要求量及び/又は浮遊物質量
を下げる多孔質セラミックスと、 前記被処理水が供給され、前記多孔質セラミックスを収
納する槽とを有する水処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001005969A JP2002205085A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | 微生物を固定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001005969A JP2002205085A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | 微生物を固定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002205085A true JP2002205085A (ja) | 2002-07-23 |
Family
ID=18873931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001005969A Pending JP2002205085A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | 微生物を固定するための固定体及びその製造方法、並びに、水処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002205085A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346560A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Tottori Univ | 含油排水の処理方法、含油排水の処理装置および添加剤 |
JP2009073687A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Ikuro Takeda | 鉄バクテリア集積物の収集方法 |
-
2001
- 2001-01-15 JP JP2001005969A patent/JP2002205085A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346560A (ja) * | 2005-06-15 | 2006-12-28 | Tottori Univ | 含油排水の処理方法、含油排水の処理装置および添加剤 |
JP2009073687A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Ikuro Takeda | 鉄バクテリア集積物の収集方法 |
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