JP2002204571A - 電源回路及び電源装置 - Google Patents

電源回路及び電源装置

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JP2002204571A
JP2002204571A JP2001019737A JP2001019737A JP2002204571A JP 2002204571 A JP2002204571 A JP 2002204571A JP 2001019737 A JP2001019737 A JP 2001019737A JP 2001019737 A JP2001019737 A JP 2001019737A JP 2002204571 A JP2002204571 A JP 2002204571A
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Hiroshi Narisawa
博 成澤
Takeshi Karii
健 狩井
Masaaki Hayashi
正明 林
Shusuke Maeda
秀典 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】効率を低下させずに過電流保護を行う。 【解決手段】上限電圧比較器64を、切換トランジスタ
41を介して出力トランジスタ12のドレイン端子に接
続し、出力トランジスタ41と同期して切換トランジス
タ41をスイッチングさせる。出力トランジスタ12が
導通したときには切換トランジスタ41も導通し、上限
電圧比較器64に、出力トランジスタ12の導通電圧V
onが入力される。導通電圧Vonが大きすぎる場合、上限
電圧比較器64が出力した比較結果によって制御回路1
5は出力トランジスタ12を直ちに遮断させる。出力ト
ランジスタ12が遮断したときには、切換トランジスタ
41も遮断しているので、上限電圧比較器64に一次電
圧源11の出力電圧が印加されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源装置の技術分野
にかかり、特に、出力トランジスタの過電流を防止する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図4の符号110は、従来技術の電源装
置を示している。この電源装置110は、トランス12
0と、nチャネルMOSで構成された出力トランジスタ
112と、制御回路115とを有している。
【0003】トランス120内には一次巻線121が設
けられており、一次巻線121の一端は出力トランジス
タ112のドレイン端子に接続され、他端は、直流電圧
を出力する一次電圧源111の出力端子に接続されてい
る。
【0004】出力トランジスタ112のソース端子は、
電流検出抵抗113を介して接地電位に接続されてお
り、ゲート端子は制御回路115に接続されている。
【0005】制御回路115は、出力トランジスタ11
2のゲート端子に、出力トランジスタの導通と遮断を制
御するゲート信号を出力しており、出力トランジスタが
導通すると、一次巻線121の一端を電流検出抵抗11
3を介して接地電位に接続し、一次電圧源111から一
次巻線121に電流を流すようになっている。
【0006】トランス120内には、二次巻線122と
補助巻線123とが設けられている。二次巻線122と
補助巻線123とは、それぞれ一次巻線121に磁気結
合されており、出力トランジスタ112がスイッチング
動作をし、一次巻線121に断続的に電流が流れると、
二次巻線122の両端と補助巻線123の両端にそれぞ
れ電圧が誘起されるように構成されている。
【0007】二次巻線122には、主整流平滑回路12
4が接続されており、この主整流平滑回路124には、
負荷125が接続されている。
【0008】主整流平滑回路124は、二次巻線122
に誘起された電圧のうち、出力トランジスタ112が導
通状態から遮断状態に切り替わったときの電圧によって
負荷125に電流を流すと共に、主整流平滑回路124
内の主コンデンサを充電し、他方、出力トランジスタ1
12が遮断状態から導通状態に転じた場合には、負荷1
25と内部の主コンデンサとを二次巻線122から切り
離し、主整流平滑回路124内の主コンデンサの充電電
圧で、負荷125に電流を供給するように構成されてい
る。
【0009】従って、二次巻線122に電圧が誘起され
た電圧は、主整流平滑回路124で整流平滑され、負荷
125に直流電圧が供給される。
【0010】また、補助巻線123には補助整流平滑回
路126が接続されている。この補助整流平滑回路12
6は、ダイオード素子131と補助コンデンサ132と
で構成されており、出力トランジスタ112が導通状態
から遮断状態に切り替わったときに、補助巻線123に
誘起された電圧で、補助コンデンサ132が充電される
ように構成されている。
【0011】補助コンデンサ132の充電電圧は制御回
路115に供給されており、制御回路115は、一次電
圧源111から出力される一次側の高電圧ではなく、補
助コンデンサ132の充電電圧で動作するように構成さ
れている。符号129は、補助コンデンサ132から制
御回路115に電流が供給される配線を示している。
【0012】一次巻線121と補助巻線123の巻数比
を調整することにより、補助コンデンサ132の電圧を
低くし、制御回路115をその低い電圧で動作させるこ
とで、電源装置110全体の効率を上げている。
【0013】しかし、上記の回路構成では、初期状態で
は補助コンデンサ132は充電されていないため、制御
回路115が動作できず、そのため、出力トランジスタ
112をスイッチング動作させて補助コンデンサ132
を充電させることができないという矛盾がある。
【0014】そこで、この電源装置110の一次側には
始動回路116が設けられており、補助コンデンサ13
2が充電されていない初期状態では、先ず、一次電圧源
111の出力電圧で始動回路116が下記のように動作
し、一次側電圧源111で補助コンデンサ132を充電
させるようになっている。
【0015】始動回路116の動作を説明すると、該始
動回路116は、第1〜第5のMOSトランジスタ14
1〜145と、第1、第2の抵抗素子148、149
と、比較器153と、定電圧回路154とを有してい
る。
【0016】第2のMOSトランジスタ142はpチャ
ネルMOSFETで構成されており、それ以外の第1、
第3〜第5のMOSトランジスタ141、143〜14
5はnチャネルMOSFETで構成されている。
【0017】第1のMOSトランジスタ141のドレイ
ン端子と第1の抵抗素子148の一端は、出力トランジ
スタ112のドレイン端子(一次巻線121と出力トラ
ンジスタ112とが接続された部分)に接続されてお
り、第1の抵抗素子148の他端は、第1のMOSトラ
ンジスタ141のゲート端子に接続されている。
【0018】第1のMOSトランジスタ141のソース
端子は、第2の抵抗149を介して、補助コンデンサ1
32の高電圧側の端子に接続されている。
【0019】初期状態では出力トランジスタ112は遮
断しており、その状態で一次電圧源111の電圧が上昇
すると、出力トランジスタ112のドレイン端子には、
一次電圧源111の出力電圧が現れる。
【0020】出力トランジスタ112のドレイン端子の
電圧は、第1の抵抗素子148を介して、第1のMOS
トランジスタ141のゲート端子に印加される。
【0021】初期状態では補助コンデンサ132の充電
電圧はゼロVであり、第1のMOSトランジスタ141
のソース端子はゼロVになっているから、一次電圧源1
11から供給される第1のMOSトランジスタ141の
ゲート電圧が閾値電圧以上に上昇すると第1のMOSト
ランジスタ141は導通する。
【0022】第1のMOSトランジスタ141の導通に
より、補助コンデンサ132には、第1のMOSトラン
ジスタ141と第2の抵抗素子149とを介して一次電
圧源111の出力電圧が印加され、一次電圧源111か
ら充電電流が供給される。この充電電流は、一次巻線1
21と第1のMOSトランジスタ141と第2の抵抗素
子149とを流れ、第2の抵抗素子149の両端に、充
電電流の大きさに応じた電圧降下を生じさせる。
【0023】第1のMOSトランジスタ141のソース
端子、即ち第2の抵抗素子149の高電圧側の端子に
は、pチャネルMOSFETで構成された第2のMOS
トランジスタ142のソース端子が接続されており、補
助コンデンサ132の高電圧側の端子、即ち第2の抵抗
素子149の低電圧側の端子には、その第2のMOSト
ランジスタのゲート端子が接続されている。
【0024】第2のMOSトランジスタ142のドレイ
ン端子は、ダイオード素子接続された第3のMOSトラ
ンジスタ143を介して接地電位に接続されており、補
助コンデンサ132への充電電流が増加し、第2の抵抗
素子149の両端に生じる電圧降下が、第2のMOSト
ランジスタ142の閾値電圧以上の大きさになると、第
2のMOSトランジスタ142が導通し、一次電源11
1から供給される電流を、ダイオード接続の第3のMO
Sトランジスタ143を介して接地電位に流す。
【0025】ダイオード素子接続された第3のMOSト
ランジスタ143のゲート端子(及びドレイン端子)に
は、第4のMOSトランジスタ144のゲート端子が接
続されている。この第4のMOSトランジスタ144の
ソース端子は、第3のMOSトランジスタ143のソー
ス端子と同様に接地電位に接続されており、第3のMO
Sトランジスタ143と第4のMOSトランジスタ14
4とでカレントミラー回路が構成されている。
【0026】第4のMOSトランジスタ144のドレイ
ン端子は、第1のMOSトランジスタ141のゲート端
子に接続されており、第3のMOSトランジスタ143
に電流が流れると、第4のMOSトランジスタ144
は、第1の抵抗素子148から電流を吸い込み、第1の
抵抗素子148の両端に生じた電圧降下によって第1の
MOSトランジスタ141のゲート端子の電圧を低下さ
せる。その結果、第1のMOSトランジスタ141に流
れる電流は減少する。
【0027】この状態では補助コンデンサ132への充
電電流は減少するが、補助コンデンサ132の充電電圧
は上昇し続ける。
【0028】比較器153は、補助コンデンサ132が
5V程度の電圧まで充電されると動作を開始し、定電圧
回路154が出力する定電圧と補助コンデンサ132の
充電電圧とを比較し始める。
【0029】補助コンデンサ132の充電電圧が、定電
圧(ここでは14V)を超えたところで、比較器153
は、第5のMOSトランジスタ145のゲート端子と制
御回路115にハイ信号を出力する。
【0030】比較器153はヒステリシスを有してお
り、一旦ハイ信号が出力されると、補助整流平滑回路1
26内の補助コンデンサ132の電圧が定電圧回路15
4の出力電圧よりも少し下がっても、ハイ信号を出力し
続ける。
【0031】第5のMOSトランジスタ145のドレイ
ン端子は第1のMOSトランジスタ141のゲート端子
に接続されており、ソース端子は接地電位に接続されて
いる。
【0032】第5のMOSトランジスタ145のゲート
端子に、比較器153からハイ信号が入力されると導通
し、第1のMOSトランジスタ141のゲート端子を接
地電位に接続する。
【0033】これにより、第1のMOSトランジスタ1
41は導通状態から遮断状態に転じ、始動回路116か
ら補助コンデンサ132へ供給される充電電流は停止す
る。
【0034】制御回路115は、比較器153から入力
されたハイ信号で動作を開始し、出力トランジスタ11
2にスイッチング動作をさせ、一次巻線121に断続的
に電流を流す。補助コンデンサ132は、補助巻線12
3に誘起された電圧によって充電される。
【0035】出力トランジスタ112のスイッチング動
作により、二次巻線122に電圧が誘起され、主整流平
滑回路124によって直流電圧に変換された電圧が出力
端子138と接地端子139から負荷125に印加され
る。
【0036】出力端子138と接地端子139の間に現
れる電圧は、出力電圧検出手段156によって検出さ
れ、フォトカプラ157を介して制御回路115に帰還
されている。
【0037】制御回路115内では、フォトカプラ15
7から入力される電圧が一定になるように、出力トラン
ジスタ112のON/OFF比を制御し、その結果、出
力端子138と接地端子139の間の電圧が一定に制御
される。
【0038】また、出力トランジスタ112に流れる電
流は、電流検出抵抗113に流れるため、電流検出抵抗
113の両端には電圧降下が生じる。
【0039】電流検出抵抗113の、出力トランジスタ
112のソース側の端子の電圧は、比較器152に入力
されており、比較器152は、定電圧回路155が出力
する上限電圧と入力された電圧とを比較し、比較結果を
制御回路115に出力している。
【0040】制御回路115は比較結果を監視し、比較
結果が、電流検出抵抗113に生じた電圧が上限電圧よ
りも高いことを示しているとき、即ち、出力トランジス
タ112に流れる電流が大きすぎるときに出力トランジ
スタ112を強制的に遮断させ、出力トランジスタ11
2の破壊を防止している。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】上記の回路構成では、
出力トランジスタ112に流れる電流を電流検出抵抗1
13にも流すため、電流検出抵抗113によって電力損
失が発生し、電源装置の効率を低下させる原因になって
いる。
【0042】本発明は上記従来技術の不都合を解決する
ために創作されたものであり、その目的は、効率を低下
させずに過電流保護を行うことにある。
【0043】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、2個の出力端子と1個の制
御端子を有し、一方の出力端子を接続点として一次巻線
の一端が接続され、前記一次巻線の他端に一次電圧源が
接続されるように構成された出力トランジスタと、二次
電圧源から供給される電力によって動作し、前記制御端
子の電圧を制御し、前記出力トランジスタにスイッチン
グ動作をさせ、前記一次巻線に断続的に電流を流す制御
回路と、前記接続点と前記二次電圧源とに接続され、前
記一次電圧源から前記接続点に印加される電圧によって
前記二次電圧源に充電電流を供給する始動回路と、略一
定電圧を出力する基準電圧回路と、前記接続点の電圧と
前記基準電圧回路の出力電圧とが入力され、両方の電圧
を比較して比較結果を前記制御回路に出力する上限電圧
比較器とを有し、前記比較結果が、前記接続点の電圧の
方が、前記基準電圧回路の出力電圧よりも高いことを示
していた場合に、前記制御回路は前記出力トランジスタ
を強制的に遮断させるように構成された電源回路であっ
て、前記上限電圧比較器と前記接続点の間には、導通す
ると前記上限電圧比較器と前記接続点とを接続する切換
トランジスタが挿入され、前記切換トランジスタには、
前記出力トランジスタの制御端子に入力される信号が入
力され、前記切換トランジスタは、前記出力トランジス
タが導通するときに導通するように構成された電源回路
である。請求項2記載の発明は、前記出力トランジスタ
の制御端子と前記切換トランジスタの制御端子の間には
遅延回路が設けられ、前記出力トランジスタを導通させ
るゲート信号は、前記切換トランジスタに遅れて伝達さ
れ、前記切換トランジスタは前記出力トランジスタに遅
れて導通される請求項1記載の電源回路である。請求項
3記載の発明は、前記切換トランジスタと前記上限電圧
比較器の間には、導通すると前記切換トランジスタと前
記上限電圧比較器とを接続する保護トランジスタが挿入
され、前記制御回路が始動する前は前記保護トランジス
タは遮断状態に置かれる請求項1又は請求項2のいずれ
か1項記載の電源回路である。請求項4記載の発明は、
前記充電電流が前記二次電圧源に供給される経路には、
電流供給トランジスタが挿入され、該電流供給トランジ
スタは、前記保護トランジスタが遮断している状態で、
前記切換トランジスタが導通すると導通し、前記充電電
流を前記二次電圧源に供給するように構成された請求項
1乃至請求項3のいずれか1項記載の電源回路である。
請求項5記載の発明は、前記電流供給トランジスタは、
前記出力トランジスタが前記スイッチング動作を開始し
た後は遮断するように構成された請求項4記載の電源回
路である。請求項6記載の発明は、前記電流供給トラン
ジスタの制御端子にはトランジスタが接続され、該トラ
ンジスタの導通と遮断を切り換えることで、前記電流供
給トランジスタの導通と遮断を切り換える請求項4又は
請求項5のいずれか1項記載の電源回路である。請求項
7記載の発明は、2個の出力端子と1個の制御端子を有
する出力トランジスタと、前記出力トランジスタの一方
の出力端子を接続点とし、一端が前記接続点に接続さ
れ、他端が一次電圧源に接続された一次巻線と、前記制
御端子の電圧を制御し、前記出力トランジスタにスイッ
チング動作をさせ、前記一次巻線に断続的に電流を流す
制御回路と、前記一次巻線とそれぞれ磁気結合された二
次巻線と補助巻線と、前記出力トランジスタの前記スイ
ッチング動作により、前記二次巻線と前記補助巻線に誘
起された電圧をそれぞれ整流平滑し、負荷と前記制御回
路にそれぞれ電力を供給する主整流平滑回路と補助整流
平滑回路と、前記接続点と前記補助整流平滑回路とに接
続され、前記一次電圧源から前記接続点に印加される電
圧によって前記補助整流平滑回路に充電電流を供給して
前記補助整流平滑回路内の補助コンデンサを充電し、該
補助コンデンサに生じた電圧によって前記制御回路を始
動させる始動回路と、略一定電圧を出力する基準電圧回
路と、前記接続点の電圧と前記基準電圧回路の出力電圧
とが入力され、両方の電圧を比較して比較結果を前記制
御回路に出力する上限電圧比較器とを有し、前記比較結
果が、前記接続点の電圧の方が、前記基準電圧回路の出
力電圧よりも高いことを示していた場合に、前記制御回
路は前記出力トランジスタを強制的に遮断させるように
構成された電源装置であって、前記上限電圧比較器と前
記接続点の間には、導通すると前記上限電圧比較器と前
記接続点とを接続する切換トランジスタが挿入され、前
記切換トランジスタの制御端子には、前記出力トランジ
スタの制御端子に入力される信号が入力され、前記切換
トランジスタは、前記出力トランジスタが導通するとき
に導通するように構成された電源装置である。請求項8
記載の発明は、前記出力トランジスタの制御端子と前記
切換トランジスタの制御端子間には遅延回路が設けら
れ、前記出力トランジスタを導通させるゲート信号は、
前記切換トランジスタに遅れて伝達され、前記切換トラ
ンジスタは前記出力トランジスタに遅れて導通される請
求項7記載の電源装置である。請求項9記載の発明は、
前記切換トランジスタと前記上限電圧比較器の間には、
導通すると前記切換トランジスタと前記上限電圧比較器
とを接続する保護トランジスタが挿入され、前記制御回
路が始動する前は前記保護トランジスタは遮断状態に置
かれる請求項7又は請求項8のいずれか1項記載の電源
装置である。請求項10記載の発明は、前記充電電流が
前記補助コンデンサに供給される経路には、電流供給ト
ランジスタが挿入され、該電流供給トランジスタは、前
記保護トランジスタが遮断している状態で、前記切換ト
ランジスタが導通すると導通し、前記充電電流を前記補
助整流平滑回路に供給するように構成された請求項7乃
至請求項9のいずれか1項記載の電源装置である。請求
項11記載の発明は、前記電流供給トランジスタは、前
記出力トランジスタが前記スイッチング動作を開始した
後は遮断するように構成された請求項10記載の電源装
置である。請求項12記載の発明は、前記電流供給トラ
ンジスタの制御端子にはトランジスタが接続され、該ト
ランジスタの導通と遮断を切り換えることで、前記電流
供給トランジスタの導通と遮断を切り換える請求項10
又は請求項11のいずれか1項記載の電源装置である。
【0044】本発明は上記のように構成されており、出
力トランジスタが導通したときに、出力トランジスタと
一次巻線との接続点に現れる電圧を、切換トランジスタ
を介して上限電圧比較器に入力し、上限電圧比較器が基
準電圧回路の出力電圧と比較することで、出力トランジ
スタに流れる電流の大きさを監視している。
【0045】この切換トランジスタは、出力トランジス
タが遮断しているときには遮断し、上限電圧比較器を出
力トランジスタから切り離し、出力トランジスタが導通
するときにだけ導通し、出力トランジスタの接続点を上
限電圧比較器に接続するようになっている。
【0046】従って、出力トランジスタが遮断状態のと
きに接続点に現れる高電圧は上限電圧比較器に印加され
ず、上限電圧比較器が破壊しないようになっている。
【0047】また、切換トランジスタは、出力トランジ
スタが導通するタイミングに遅れて導通するため、出力
トランジスタが遮断状態から導通状態に切り替わる間に
接続点に現れる高電圧が上限電圧比較器に印加されない
ようになっている。
【0048】また、切換トランジスタと上限電圧比較器
の入力端子の間には保護トランジスタが挿入されてお
り、制御回路が出力トランジスタをスイッチング動作さ
せる前は、保護トランジスタが遮断することにより、切
換トランジスタは上限電圧比較器から切り離されてい
る。
【0049】切換トランジスタの2個の出力端子のう
ち、一方の出力端子は接続点に接続されており、他方の
出力端子は電流供給トランジスタの制御端子に接続され
ている。
【0050】一次電圧源が起動し、その出力電圧が上昇
したときに、一次電圧源の出力電圧で電流供給トランジ
スタを導通させ、出力トランジスタと一次巻線とが接続
された接続点を二次電圧源に接続させ、電流供給トラン
ジスタを流れる充電電流で、二次電圧源を充電するよう
になっている。
【0051】二次電圧源の充電電圧は制御回路に供給さ
れており、二次電圧源が所定電圧以上に充電されると、
その充電電圧で制御回路が動作し、出力トランジスタの
スイッチング動作を開始させる。
【0052】出力トランジスタがスイッチング動作を開
始した後は、電流供給トランジスタは遮断されると共
に、二次電圧源は、出力トランジスタのスイッチング動
作によって充電される。
【0053】また、出力トランジスタがスイッチング動
作を開始した後は、切換トランジスタの接続先は、電流
供給トランジスタの制御端子から上限電圧比較器の入力
端子に変更され、上限電圧比較器のその入力端子は、切
換トランジスタが導通したときには、上記接続点に接続
されるようになっている。
【0054】この接続の切換により、上限電圧比較器
は、上記接続点の電圧を基準電圧と比較し、出力トラン
ジスタに流れる電流を監視できるようになる。
【0055】
【発明の実施の形態】図1、図5、図6を参照し、符号
2〜4は本発明の第1〜第3例の電源回路であり、1個
の樹脂パッケージ内に納められている。符号5〜7は、
その電源回路2〜4を用いた電源装置を示している。
【0056】先ず第1例の電源回路2を説明すると、こ
の電源回路2は、出力トランジスタ12と、制御回路1
5と、始動回路16と、過電流保護回路17とを有して
いる。
【0057】出力トランジスタ12はnチャネルMOS
FETで構成されており、そのソース端子とドレイン端
子が出力端子であり、ゲート端子が出力端子間の導通状
態を制御する制御端子になっている。
【0058】該電源装置5は、電源回路2の他、トラン
ス20と、二次側回路30とを有している。
【0059】トランス20内には、一次巻線21と、該
一次巻線21に対してそれぞれ磁気結合された二次巻線
22と補助巻線23とが設けられている。
【0060】一次巻線21の一端は、出力トランジスタ
12のドレイン端子に接続されており、他端は直流電圧
を出力する一次電圧源11の正電圧側の端子に接続され
ている。符号28は、出力トランジスタ12のドレイン
端子であり、一次巻線21と出力トランジスタ12とが
互いに接続された接続点を示している。
【0061】出力トランジスタ12のソース端子は、接
地電位に接続されており、ゲート端子は制御回路15に
接続されている。
【0062】制御回路15は、ゲート端子にハイ信号又
はロー信号のいずれかのゲート信号を出力しており、出
力トランジスタ12はnチャネルMOSFETであるか
ら、入力されるゲート信号がハイ信号のときに導通し、
ロー信号のときに遮断する。
【0063】ゲート信号のハイ信号とロー信号が切り替
わる周期は制御回路15によって制御されており、出力
トランジスタ12はその周期に従ってスイッチング動作
をするようになっている。
【0064】出力トランジスタ12が導通すると、出力
トランジスタ12のドレイン端子(接続点28)は接地電
位に接続され、一次電圧源11から一次巻線21に電流
が流される。出力トランジスタ12が遮断すると、その
電流は停止する。
【0065】出力トランジスタ12は、制御回路15が
出力するゲート信号に従って、スイッチング動作をし、
一次巻線21に断続的に電流を流す。
【0066】一次巻線21に断続的に電流が流れると、
二次巻線22と補助巻線23にそれぞれ電圧が誘起され
る。
【0067】二次巻線22と補助巻線23には、それぞ
れ主整流平滑回路24と補助整流平滑回路26とが接続
されている。
【0068】主整流平滑回路24内には、整流ダイオー
ド33と主コンデンサ34とが設けられており、補助整
流平滑回路26内には、同様に、整流ダイオード31
と、補助コンデンサ32とが設けられている。
【0069】各整流ダイオード31、33は、出力トラ
ンジスタ12が導通状態から遮断状態に転じたときに二
次巻線22に誘起された電圧によって導通し、逆に出力
トランジスタ12が遮断状態から導通状態に転じたとき
に、逆バイアスされるように接続されている。
【0070】主コンデンサ34と補助コンデンサ32と
は、整流ダイオード33、31が導通したときに、二次
巻線22と補助巻線23に誘起されている電圧で、整流
ダイオード33、31を介して充電されるようになって
いる。
【0071】主コンデンサ34の正電圧側の端子は出力
端子38に接続され、接地電位側の端子は接地端子39
に接続されている。出力端子38と接地端子39の間に
は、負荷25が接続されており、整流ダイオード33を
流れた電流は、主コンデンサ34を充電させると共に、
負荷25にも供給される。
【0072】補助コンデンサ32が充電されると充電電
圧が発生する。補助コンデンサ32の充電電圧は、二次
電圧源として電源回路2に供給されており、この二次電
圧源によって、電源回路2内の後述する制御回路15等
の回路が動作するように構成されている。符号29は、
補助コンデンサ32から制御回路15に供給される電圧
が印加される配線を示している。
【0073】出力端子38と接地端子39の間の電圧
は、出力電圧検出手段56によって検出され、フォトカ
プラ57によって制御回路15に帰還されている。
【0074】制御回路15は、フォトカプラ57から入
力される電圧、即ち、制御回路15に入力される電圧が
一定になるように、出力トランジスタ12のスイッチン
グ周波数を制御し、その結果、出力端子38と接地端子
39の間の電圧が一定に制御されるようになっている
(この実施例では、周波数を制御するようになっている
が、周波数が一定で、ON/OFF比を変化させるPW
M制御方式によって出力電圧を一定に維持させてもよ
い。)。
【0075】次に、始動回路16の動作を説明すると、
この始動回路16は10個のMOSトランジスタ41〜
50を有している。それらのMOSトランジスタ41〜
50のうち、符号43で示したMOSトランジスタは、
後述するように、補助コンデンサ32に電流を供給する
電流供給トランジスタとして動作する。
【0076】10個のMOSトランジスタ41〜50の
うち、1個のMOSトランジスタ41は、後述するよう
に、接続点28の接続先を、補助整流平滑回路26から
上限電圧比較器64に切り換える切換トランジスタであ
り、この切換トランジスタを第1のMOSトランジスタ
41とし、他の9個のMOSトランジスタ42〜50を
第2〜第10のMOSトランジスタ42〜50とする。
【0077】第4のMOSトランジスタ44はpチャネ
ルMOSFETで構成されており、他の第1〜第3及び
第5〜第10のMOSトランジスタ41〜50はnチャ
ネルMOSFETで構成されている。
【0078】始動回路16はまた、第1のダイオード素
子61と、第1〜第3の抵抗素子71〜73と、始動電
圧比較器53と、始動電圧生成回路54とを有してい
る。
【0079】第1の抵抗素子71の一端は、出力トラン
ジスタ12のドレイン端子(接続点28)に接続されてお
り、他端は第1のダイオード素子61のアノード端子に
接続されている。第1のダイオード素子61のカソード
端子は、第1のMOSトランジスタ41のゲート端子に
接続されている。
【0080】この第1のMOSトランジスタ41のドレ
イン端子は、出力トランジスタ12のドレイン端子に接
続されており、一次電圧源11が起動し、一次巻線21
を介して出力トランジスタ12のドレイン端子に正電圧
が印加されると、第1の抵抗素子71と第1のダイオー
ド素子61とを介して第1のMOSトランジスタ41の
ゲート端子に正電圧が印加され、第1のMOSトランジ
スタ41は導通する。
【0081】第1のMOSトランジスタ41のソース端
子には、第2のMOSトランジスタ42のドレイン端子
と第2の抵抗素子72の一端が接続されている。この第
2の抵抗素子72の他端は第2のMOSトランジスタ4
2のゲート端子に接続されており、第1のMOSトラン
ジスタ41が導通すると、第2のMOSトランジスタ4
2のドレイン端子とゲート端子には、出力トランジスタ
12のドレイン端子の電圧と略等しい電圧が印加され、
第2のMOSトランジスタ42は導通する。
【0082】第2のMOSトランジスタ42のソース端
子は、第3のMOSトランジスタ43のゲート端子に接
続されている。この第3のMOSトランジスタ43のド
レイン端子は出力トランジスタ12のドレイン端子に接
続されており、第1、第2のMOSトランジスタ41、
42の導通によって、第3のMOSトランジスタ43が
導通する。
【0083】第3のMOSトランジスタ43のソース端
子は、第3の抵抗素子73を介して、補助コンデンサ3
2の正電圧側の端子に接続されている。従って、第3の
MOSトランジスタ43の導通により、補助コンデンサ
32の正電圧側の端子は、第3のMOSトランジスタ4
3と第3の抵抗素子73とを介して出力トランジスタ1
2のドレイン端子に接続される。その結果、補助コンデ
ンサ32は、一次電圧源11から供給される充電電流で
電圧が上昇し始める。その充電電流は、第3のMOSト
ランジスタ43と第3の抵抗素子73を流れ、第3の抵
抗素子73の両端に電圧降下を生じさせる。
【0084】第3のMOSトランジスタ43のソース端
子には、第4のMOSトランジスタ44のソース端子が
接続され、補助コンデンサ32の正電圧側の端子には、
第4のMOSトランジスタ44のゲート端子が接続され
ている。
【0085】一次電圧源11から補助コンデンサ32に
供給される充電電流により、第3の抵抗素子73の両端
に電圧降下が生じ、第3のMOSFET43が導通する
と、pチャネルMOSFETである第4のMOSトラン
ジスタ44が直ちに導通する。
【0086】第4のMOSトランジスタ44のドレイン
端子には、第5のMOSトランジスタ45のドレイン端
子が接続されている。この第5のMOSトランジスタ4
5はダイオード構成になっており、そのドレイン端子と
ゲート端子は短絡されている。
【0087】第5のMOSトランジスタ45のソース端
子は接地電位に接続されており、第4のMOSトランジ
スタ44が導通することにより、ダイオード接続の第5
のMOSトランジスタ45に電流が流れる。
【0088】第5のMOSトランジスタ45のゲート端
子には、ソース端子が接地電位に接続された第6、第7
のMOSトランジスタ46、47のゲート端子が接続さ
れており、第5〜第7のMOSトランジスタ45〜47
によってカレントミラー回路が構成されている。
【0089】第6、第7のMOSトランジスタ46、4
7のドレイン端子は、それぞれ第2のMOSトランジス
タ42のソース端子と第1のダイオード素子61のカソ
ード端子に接続されている。
【0090】ダイオード構成の第5のMOSトランジス
タ45に電流が流れることにより、第6、第7のMOS
トランジスタ46、47にも各トランジスタの電流駆動
能力に応じて電流が流れ、第6、第7のMOSトランジ
スタ46、47が、第2のMOSトランジスタ42と第
1のダイオード素子61に流れる電流をそれぞれ吸い込
むと、第1、第3のMOSトランジスタ41、43のゲ
ート端子の電位が低下する。
【0091】その結果、第1、第3のMOSトランジス
タ41、43に流れる電流が減少し、補助コンデンサ3
2に供給される電流が減少する。
【0092】この状態でも、補助コンデンサ32は、一
次電圧源11から、始動回路16を介して充電電流が供
給され続けており、補助コンデンサ32の正電圧側の端
子の電圧は上昇し続けている。
【0093】補助コンデンサ32の正電圧側の端子は始
動電圧比較器53の一方の入力端子に接続されており、
この始動電圧比較器53の他方の入力端子には、始動電
圧生成回路54が出力する一定電圧が入力されている。
【0094】始動電圧比較器53と始動電圧生成回路5
4は、補助コンデンサ32の充電電圧で動作するように
構成されており、補助コンデンサ32が5V程度に充電
されると動作を開始し、始動電圧比較器53は、補助コ
ンデンサ32の正電圧側の端子を分圧器79で分圧した
電圧と、始動電圧生成回路54が出力する一定電圧とを
比較し始める。補助コンデンサ32の充電電圧が14V
程度まで上昇し、分圧器79から始動電圧比較器53に
出力する電圧が始動電圧生成回路54が出力する一定電
圧を超えると、制御回路15にハイ信号を出力する。
【0095】始動電圧比較器53は、ヒステリシスを有
しており、一旦ハイ信号を出力すると、補助コンデンサ
32の電圧が始動電圧生成回路54の出力電圧を少し下
回った程度では、ハイ信号を出力し続けるように構成さ
れている。
【0096】始動電圧比較器53の出力端子は制御回路
15に接続されている。始動電圧比較器53が出力した
ハイ信号が制御回路15に入力されると、制御回路15
は出力トランジスタ12のスイッチング動作を開始さ
せ、一次巻線21に断続的に電流を流す。
【0097】始動電圧比較器53の出力端子は第8〜第
10のMOSトランジスタ48〜50のゲート端子に接
続されており、それらのゲート端子にも始動電圧比較器
53が出力したハイ信号が入力される。
【0098】第8のMOSトランジスタ48のドレイン
端子は第1のダイオード素子61のアノード端子に接続
されており、第9、第10のMOSトランジスタ49、
50のドレイン端子は、それぞれ第2、第3のMOSト
ランジスタ42、43のゲート端子に接続されている。
【0099】第8〜第10のMOSトランジスタ48〜
50のソース端子はそれぞれ接地電位に接続されてお
り、第8〜第10のMOSトランジスタ48〜50のゲ
ート端子にハイ信号が入力され、第8〜第10のMOS
トランジスタ48〜50が導通すると、第1のダイオー
ド素子61のアノード端子と、第2、第3のMOSトラ
ンジスタ42、43のゲート端子は接地電位に接続され
る。
【0100】この状態では、第1の抵抗素子71を流れ
る電流は第8のMOSトランジスタ48に全部流れ、ま
た、第2、第3のMOSトランジスタ42、43は完全
に遮断するため、始動回路16の動作は停止し、一次電
圧源11から補助コンデンサ32に供給される充電電流
は停止する。この状態では、補助コンデンサ32は出力
トランジスタ12のスイッチング動作に伴って補助巻線
23に誘起された電圧で充電される。
【0101】二次巻線22と補助巻線23には、出力ト
ランジスタ12が導通状態から遮断状態に移行する場合
に電圧が誘起されるが、二次巻線22の両端に現れる電
圧と補助巻線23の両端に現れる電圧の比は、二次巻線
22の巻数と補助巻線23の巻数の比に比例する。
【0102】二次巻線22に現れる電圧は、出力端子3
8と接地端子39の間の電圧に略等しく、その大きさは
一定であるから、補助巻線23に現れる電圧も略一定値
になる。従って、出力トランジスタ12のスイッチング
動作中には、補助コンデンサ32の電圧は一定に維持さ
れる。
【0103】他方、二次巻線22と補助巻線23には、
それぞれ主コンデンサ34と補助コンデンサ32とが別
個に接続されているので、負荷25の変動により、出力
電流が急変して出力端子38と接地端子39の間の電圧
が急変しても、補助コンデンサ32の電圧は急変せず、
制御回路15等の一次側の回路は安定して動作するよう
になっている。
【0104】なお、第3のMOSトランジスタ43のド
レイン端子は出力トランジスタ12のドレイン端子に接
続されており、ソース端子は補助コンデンサの正電圧側
の端子に接続されている。出力トランジスタ12が導通
するときには、補助コンデンサ32は充電されており、
出力トランジスタ12の導通によって、そのドレイン端
子の電位が略接地電位に等しくなると、第3のMOSト
ランジスタ43のソース端子の電圧の方がドレイン端子
の電圧よりも高くなる。
【0105】第3のMOSトランジスタ43は、バック
ゲート端子(チャネルが形成されるp型拡散層に接続さ
れた端子)とソース端子とはショートしておらず、バッ
クゲート端子は接地電位に接続されている。従って、第
3のMOSトランジスタ43には、寄生ダイオードは生
じておらず、ソース端子の電位がドレイン端子の電位よ
りも高くなっても、ゲート端子の電圧が低ければ、第3
のMOSトランジスタ43は遮断状態にあり、ソース端
子からドレイン端子に向けて電流が流れることはない。
【0106】また、第4のMOSトランジスタ44はp
チャネルMOSトランジスタであり、第3のMOSトラ
ンジスタ43が遮断状態にあれば、第4のMOSトラン
ジスタ44のゲート端子の電圧はソース端子の電圧と等
しくなるから遮断状態にあり、結局、補助コンデンサ3
2の電荷が始動回路16によって放電されることはな
い。
【0107】また、第3のMOSトランジスタ43が完
全に遮断することにより、ダイオード接続された第5の
MOSトランジスタ45には電流が流れなくなるため、
第6、第7のMOSトランジスタ46、47のゲート端
子には電圧が印加されなくなり、電流は流れなくなる。
【0108】次に、出力トランジスタ12の過電流保護
について説明する。過電流保護回路17は、タイミング
制御回路18と、上限電圧比較器64と、基準電圧回路
65と、第11のMOSトランジスタ51とを有してい
る。この第11のMOSトランジスタ51は、後述する
ように、制御回路15が動作を開始する前に、上限電圧
比較器64へ一次電圧源11が出力する高電圧が印加さ
れないようにする保護トランジスタである。
【0109】タイミング制御回路18内には、遅延回路
74と、第2のダイオード素子62と、第12のMOS
トランジスタ52と、AND素子77と、インバータ素
子78とが設けられている。
【0110】遅延回路74の入力端子は、出力トランジ
スタ12のゲート端子に接続されており、出力端子は第
2のダイオード素子62のアノード端子に接続されてい
る。制御回路15が動作し、出力トランジスタ12のゲ
ート端子に、出力トランジスタ12を導通させるゲート
信号、即ちハイ信号が印加されると、そのハイ信号は遅
延回路74によって所定時間遅延された後、第2のダイ
オード素子62のアノード端子に印加される。
【0111】第2のダイオード素子62のカソード端子
は、始動回路16内の第1のMOSトランジスタ(切換
トランジスタ)41のゲート端子及び第1のダイオード
素子61のカソード端子に接続されている。
【0112】遅延回路74から遅れて出力されたハイ信
号は、第1のダイオード素子61のカソード端子と第1
のMOSトランジスタ41のゲート端子に入力される。
【0113】第1のダイオード素子61のアノード端子
は、導通状態にある第8のMOSトランジスタ48によ
って接地電位に接続されており、カソード端子に入力さ
れたハイ信号によって逆バイアスされ、他方、第1のM
OSトランジスタ41は、ゲート端子に入力されたハイ
信号によって遮断状態から導通状態に転じる。
【0114】第1のMOSトランジスタ41のソース端
子には、上述した第2のMOSトランジスタ42のドレ
イン端子の他、第11のMOSトランジスタ(保護トラ
ンジスタ)51のドレイン端子が接続されている。
【0115】第11のMOSトランジスタ51のソース
端子は上限電圧比較器64の一方の入力端子に接続され
ており、ゲート端子は、始動電圧比較器53の出力端子
に接続されている。始動電圧比較器53からはハイ信号
が出力されているから、第11のMOSトランジスタ5
1は導通可能な状態になっている。
【0116】遅延回路74から遅延して出力されたハイ
信号により、第1のMOSトランジスタ41が導通する
と、第11のMOSトランジスタ51のドレイン端子
は、第1のMOSトランジスタ41を介して出力トラン
ジスタ12のドレイン端子に接続され、第11のMOS
トランジスタ51は導通する。その結果、上限電圧比較
器64の一方の入力端子は、第1、第11のMOSトラ
ンジスタ41、51を介して出力トランジスタ12のド
レイン端子に接続される。
【0117】第1のMOSトランジスタ41が導通する
ときには、出力トランジスタ12は既に導通しており、
上限電圧比較器64の一方の入力端子には、出力トラン
ジスタ12の内部抵抗と、流れる電流に応じた導通電圧
が入力される。出力トランジスタ12の内部抵抗を
on、流れる電流をIdとすると、導通電圧Vonは、 Von = Ron×Id である。
【0118】出力トランジスタ12のゲート端子に十分
大きな電圧が印加された状態で、出力トランジスタ12
が導通しいる場合はRonは略一定値であり、導通電圧V
onは流れる電流Idの大きさに比例する。
【0119】上限電圧比較器64の他方の入力端子は、
基準電圧回路65の出力端子に接続されており、出力端
子は制御回路15に接続されている。
【0120】上限電圧比較器64は、出力トランジスタ
12の導通電圧Vonと、基準電圧回路65が出力する一
定電圧とを比較し、比較結果を制御回路15に出力す
る。
【0121】制御回路15は、上限電圧比較器64から
入力された比較結果から、出力トランジスタ12の導通
抵抗Vonを監視し、導通抵抗Vonが基準電圧回路65が
出力する一定電圧よりも大きくなったことを検出する
と、出力トランジスタ12に過電流が流れていると判断
し、出力トランジスタ12のゲート端子にロー信号を入
力し、出力トランジスタ12にスイッチング動作をさせ
る制御回路15内部の回路の出力信号にかかわらず、出
力トランジスタ12を強制的に遮断させる。
【0122】そのロー信号は、遅延回路74に入力さ
れ、遅延されることなく、直ちに第2のダイオード素子
62のアノード端子に出力される。その結果、第1のM
OSトランジスタ41のゲート端子にはハイ信号が入力
されなくなり、第1のMOSトランジスタ41は、出力
トランジスタ12の強制的な遮断に伴って、導通状態が
取り消される。但し、第2のダイオード62は、遅延回
路74から出力されるロー信号を伝達できないため、第
1のMOSトランジスタ41は、下記回路で遮断され
る。
【0123】第1のMOSトランジスタ41を遮断させ
る回路を説明すると、先ず、遅延回路74の出力端子
は、第2のダイオード素子62のアノード端子の他、イ
ンバータ素子78を介してAND素子77の一方の入力
端子に接続されている。出力トランジスタ12を強制的
に遮断させたロー信号はインバータ素子78で反転さ
れ、ハイ信号となって、AND素子77の一方の入力端
子に入力される。
【0124】AND素子77の他方の入力端子は、始動
電圧比較器53の出力端子に接続されている。制御回路
15が始動した後は、始動電圧比較器53の出力端子か
らハイ信号が出力されているから、インバータ素子78
からハイ信号が入力されると、AND素子77の出力端
子からハイ信号が出力される。
【0125】AND素子77の出力端子は、第12のM
OSトランジスタ52のゲート端子に接続されている。
この第12のMOSトランジスタ52のソース端子は接
地電位に接続されており、ドレイン端子は、第1のMO
Sトランジスタ41のゲート端子に接続されている。
【0126】AND素子77からハイ信号が出力される
と、第12のMOSトランジスタ52は導通し、第1の
MOSトランジスタ41のゲート端子を接地電位に接続
し、第1のMOSトランジスタ41を遮断させる。
【0127】上記のように、過電流保護回路17が出力
トランジスタ12を強制的に遮断させる場合だけではな
く、出力トランジスタ12が通常のスイッチング動作を
している場合も、制御回路15が、出力トランジスタ1
2を遮断させるロー信号を出力すると、そのロー信号
は、遅延回路74と、インバータ素子78と、AND素
子77を介して反転して伝達され、第12のMOSトラ
ンジスタ52を導通させる。その結果、制御回路15が
ロー信号を出力すると、第1のMOSトランジスタ41
のゲート端子の電圧は接地電位に接続され、第1のMO
Sトランジスタ41は遮断される。
【0128】制御回路15から出力されたロー信号によ
り、出力トランジスタ12が導通状態から遮断状態に転
じる時間よりも、第1のMOSトランジスタ41が導通
状態から遮断状態に転じる時間が短くなっており、その
ため、出力トランジスタ12が遮断してそのドレイン端
子に高電圧が現れるときよりも速く、第1のMOSトラ
ンジスタ41が遮断する。
【0129】従って、第1のMOSトランジスタ41の
ドレイン端子に高電圧が印加されるときには、第1のM
OSトランジスタ41は遮断しており、上限電圧比較器
64は、出力トランジスタ12のドレイン端子から切り
離され、出力トランジスタ12に印加される高電圧は、
上限電圧比較器64の入力端子に印加されないようにな
っている。
【0130】なお、第1、第3、第8のMOSトランジ
スタ41、43、48は高耐圧構造になっているので、
第1、第3、第8のMOSトランジスタ41、43、4
8が遮断した状態で、そのドレイン端子とソース端子の
間に高電圧が印加されても降伏したり、破壊しないよう
になっている。
【0131】図2は、以上の動作を説明するためのタイ
ミングチャートであり、時刻t1で一次電圧源11の電
圧が上昇し、時刻t2で、始動電圧比較器53がハイ信
号を出力している。時刻t1〜t2の間は、補助コンデン
サ32は、始動回路16によって充電されている。
【0132】時刻t2を経過すると、出力トランジスタ
12はスイッチング動作を開始し、補助コンデンサ32
は、補助巻線23に誘起された電圧で充電される。出力
トランジスタ12がスイッチング動作をしている間、第
1のMOSトランジスタ(切換トランジスタ)41のゲー
ト端子には、出力トランジスタ12のゲート端子に入力
されるゲート信号と同極性の信号が同期して入力されて
いる。第12のMOSトランジスタ52のゲート端子に
は、出力トランジスタ12のゲート信号とは逆極性の信
号が印加されている。
【0133】出力トランジスタ12がスイッチング動作
をしている時刻t2〜t3の間の、出力トランジスタ12
へ入力されるゲート信号と、遅延回路74から出力され
る信号のタイミングを図3に示す。
【0134】ゲート信号は出力トランジスタ12を導通
させるハイ信号Vonと、遮断させるロー信号Voffで構
成されており、遅延回路74は、ハイ信号Vonを、遅れ
時間Δtだけ遅れて出力し、ロー信号Voffは遅延させ
ずに出力している。
【0135】遅れ時間Δtは、出力トランジスタ12が
遮断状態から導通状態に切り替わるまでの遷移時間より
も長く設定されており、その結果、第1のMOSトラン
ジスタ(切換トランジスタ)41は、出力トランジスタ1
2が完全に導通した後に導通するので、上限電圧比較器
64が、誤って遷移状態の出力トランジスタ12のドレ
イン電圧と定電流回路65の出力電圧を比較しないよう
になっている。
【0136】また、ゲート信号がハイ信号Vonからロー
信号Voffに切り替わるときには、遅延回路74は、ロ
ー信号Voffを遅延させずに出力している。その結果、
第1のMOSトランジスタ41は、出力トランジスタ1
2の導通状態から遮断状態への切り替わりの初期に完全
に遮断するため、出力トランジスタ12が導通状態から
遮断状態に切り替わるときの出力トランジスタ12のド
レイン電圧が、上限電圧比較器64に印加されないよう
になっている。
【0137】以上は、出力トランジスタがnチャネルM
OSトランジスタであったが、pチャネルMOSトラン
ジスタ、バイポーラトランジスタ、IGBTその他の3
端子半導体スイッチ装置を用いることができる。
【0138】また、第1のMOSトランジスタ(切換ト
ランジスタ)41や第11のMOSトランジスタ(保護ト
ランジスタ)51や、始動回路16内の他のMOSトラ
ンジスタは、バイポーラトランジスタを用いることもで
きる。
【0139】また、以上は二次電圧源を得るために、一
次巻線21に磁気結合された補助巻線23と、補助巻線
23に誘起された電圧を整流平滑する補助整流平滑回路
26とを設けたが、主整流平滑回路24を二次電圧源と
して電源回路2を動作させてもよい。この場合、始動回
路16によって主整流平滑回路24内の主コンデンサ3
4が充電される。
【0140】上記第1例の電源回路2では、始動電圧比
較器53の出力信号によって第9、第10のMOSトラ
ンジスタ49、50が導通し、また、第2のMOSトラ
ンジスタ42が遮断し、それによって第3のMOSトラ
ンジスタ(電流供給トランジスタ)43を遮断させ、一次
電圧源11から補助コンデンサ32への充電を終了させ
ていたが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0141】図1の符号81は、第2、第9、第10の
MOSトランジスタ42、49、50と第2の抵抗素子
72とで構成された遮断回路であり、この遮断回路81
が第3のMOSトランジスタ43を遮断させている。
【0142】図5に示した本発明の第2例の電源回路3
は、その遮断回路81に替え、符号82で示す遮断回路
を有しており、他の構成は図1の電源回路2と同じ構成
である。
【0143】図5の遮断回路82は、第9、第10のM
OSトランジスタ69、70と、第3のダイオード素子
67と、第4の抵抗素子68とを有している。
【0144】第9のMOSトランジスタ69はnチャネ
ルMOSトランジスタで構成されており、第10のMO
Sトランジスタ70はpチャネルMOSトランジスタで
構成されている。
【0145】第3のMOSトランジスタ43のゲート端
子は第1のMOSトランジスタ(切り換えトランジスタ)
41のソース端子に接続されており、ドレイン端子は、
第3のダイオード素子67のアノード端子に接続されて
いる。
【0146】第3のダイオード素子67のカソード端子
は、第4のMOSトランジスタ44のソース端子に接続
されており、そのカソード端子とソース端子が接続され
た部分は、第3の抵抗素子73を介して、補助コンデン
サ32の高電圧側の端子に接続されている。
【0147】第9のMOSトランジスタ69のドレイン
端子は、第4の抵抗素子68を介し第3のMOSトラン
ジスタ43のゲート端子に接続されており、また、第1
0のMOSトランジスタ70のソース端子と第6のMO
Sトランジスタ46のドレイン端子は、第3のMOSト
ランジスタ43のゲート端子に直結されている。また、
第10のMOSトランジスタ70のドレイン端子は、第
3のダイオード素子67のアノード端子に接続されてい
る。
【0148】第9のMOSトランジスタ69のゲート端
子は始動電圧比較器53の出力端子に接続されており、
始動電圧比較器53の出力信号は、第9のMOSトラン
ジスタ69のゲート端子に入力されるようになってい
る。
【0149】第9のMOSトランジスタ69のソース端
子は接地電位に接続されており、補助コンデンサ32の
充電電圧が14V程度まで上昇し、始動電圧比較器53
がハイ信号を出力すると、第9のMOSトランジスタ6
9のドレイン端子の電圧はローになる。
【0150】第10のMOSトランジスタ70のゲート
端子は、第9のMOSトランジスタ69のドレイン端子
に接続されており、第9のMOSトランジスタ69のド
レイン端子がローになると、第10のMOSトランジス
タ70は導通するようになっている。
【0151】上記構成により、始動時に、第10のMO
Sトランジスタ70が遮断している状態で、第3のMO
Sトランジスタ43に電流が流れると、その電流は、第
3のダイオード素子67と第3の抵抗素子73を通っ
て、補助コンデンサ32を充電する。そして、補助コン
デンサ32が充電され、始動電圧比較器53からハイ信
号が出力されると、第9、第10のMOSトランジスタ
69、70が導通する。
【0152】第10のMOSトランジスタ70が導通す
ることにより、第3のMOSトランジスタ43のゲート
端子とソース端子が短絡し、第3のMOSトランジスタ
43は遮断する。
【0153】第3のMOSトランジスタ43が遮断する
と、出力トランジスタ12がスイッチング動作を開始す
る。第3のMOSトランジスタ43の遮断後、出力トラ
ンジスタ12が遮断している状態では、第3のMOSト
ランジスタ43のドレイン端子に高電圧が印加され、ゲ
ート端子とソース端子には、略接地電位の電圧が印加さ
れる。
【0154】補助コンデンサ32の充電電圧は少なくと
も接地電位よりも高いため、第3のダイオード素子67
は逆バイアス状態に置かれる。この状態では、第4のM
OSトランジスタ44も遮断しているため、補助コンデ
ンサ32は、第3のダイオード素子67と第4のMOS
トランジスタ44によって始動回路16から切り離され
る。
【0155】他方、出力トランジスタ12が導通した状
態では、第3のMOSトランジスタ43のドレイン端
子、ゲート端子、ソース端子は略同じ電圧になり、第3
のMOSトランジスタ43は遮断する。この状態では、
第3の抵抗素子67は逆バイアスされるので、第3のM
OSトランジスタ43は、補助コンデンサ32から切り
離される。
【0156】従って、上限電圧比較器64に入力される
出力トランジスタ12のドレイン端子の電圧には、補助
コンデンサ32の充電電圧の影響はない。
【0157】出力トランジスタ12が導通状態にあり、
第1、第11のMOSトランジスタ41、51が導通す
ると、出力トランジスタ12のドレイン端子は、上限電
圧比較器64の入力端子に接続されると共に、第8の抵
抗素子68を介して接地電位に接続される。
【0158】但し、この第8の抵抗素子68と、上記第
1例の電源回路5の第2の抵抗素子72と、後述する電
源回路7の第5の抵抗素子95の抵抗値は大きく、第
1、第11のMOSトランジスタ41、51の導通抵抗
は小さいので、上限電圧比較器64には、出力トランジ
スタ12のドレイン端子の電圧が入力されるとしても誤
差は非常に小さい。
【0159】次に、図6に、本発明の第3例の電源回路
4を示す。この電源回路4は、遮断回路83が、上記第
1、第2例の遮断回路81、82とは異なるが、他の構
成は同一である。
【0160】この遮断回路83は、第2、第9、第1
0、第13のMOSトランジスタ82、89、90、9
3と、第5、第6の抵抗素子95、96とを有してい
る。
【0161】第2のMOSトランジスタ82はpチャネ
ルMOSトランジスタで構成されており、第9、第1
0、第13のMOSトランジスタ89、90、93はn
チャネルMOSトランジスタで構成されている。
【0162】第2のMOSトランジスタ82のソース端
子は、第1のMOSトランジスタ41のソース端子と第
11のMOSトランジスタ51のドレイン端子とが接続
された部分に接続されており、また、その第2のMOS
トランジスタ82のドレイン端子は第3のMOSトラン
ジスタ43のゲート端子に接続されている。
【0163】第13のMOSトランジスタ93のドレイ
ン端子は、第5の抵抗95を介して、第2のMOSトラ
ンジスタ82のソース端子に接続されており、第9のM
OSトランジスタ89のドレイン端子は、第2のMOS
トランジスタ82のゲート端子に接続されている。
【0164】また、第13のMOSトランジスタ93の
ゲート端子は始動電圧比較器53の出力端子に接続され
ており、第9のMOSトランジスタ89のゲート端子
は、第13のMOSトランジスタ93のドレイン端子に
接続されている。
【0165】第9、第10、第13の各MOSトランジ
スタ89、90、93のソース端子は接地電位に接続さ
れており、補助コンデンサ32への充電開始時には、始
動電圧比較器53からロー信号が出力され、第13のM
OSトランジスタ93が遮断状態に置かれる。
【0166】このとき、第1のMOSトランジスタ41
は導通状態にあり、第2のMOSトランジスタ82のソ
ース端子には、直流電圧源11から電圧が印加されるか
ら、第9のMOSトランジスタ89のゲート端子には、
第5の抵抗素子95を介してゲート電圧が印加されてい
る。従って、第9のMOSトランジスタ89は導通して
おり、その結果、第2のMOSトランジスタ82のゲー
ト端子は接地電位に置かれる。
【0167】第2のMOSトランジスタ82はpチャネ
ルMOSトランジスタであるから、ゲート端子が接地電
位に置かれると導通し、直流電圧源11より第3のMO
Sトランジスタ43のゲート端子にゲート電圧が印加さ
れる。
【0168】従って、第3のMOSトランジスタ43は
導通し、補助コンデンサ32は、第3のMOSトランジ
スタ43を流れる電流によって充電される。
【0169】次に、補助コンデンサ32の充電電圧が上
昇し、始動電圧比較器53の出力信号がロー信号からハ
イ信号に変わると、第13のMOSトランジスタ93が
導通し、それに応じて、第9のMOSトランジスタ89
が遮断し、第2のMOSトランジスタ82が遮断し、第
3のMOSトランジスタ43が遮断する。その結果、補
助コンデンサ32への充電電流は停止する。
【0170】上記第2、第3例の電源回路3、4におい
ても、出力トランジスタ12がスイッチング動作を開始
した後は、第1のMOSトランジスタ41のソース端子
は補助コンデンサ32から切り離されるから、補助コン
デンサ32の充電電圧が、上限電圧比較器64の入力電
圧に影響を与えることはない。
【0171】
【発明の効果】電流検出抵抗に出力トランジスタに流れ
る電流を流さなくても出力トランジスタを保護できるの
で、高効率である。従来の電源装置では、電流検出抵抗
外付けするために、パワーグラウンド端子とは別に出力
トランジスタのソース端子の外部端子を設けていたが、
パワーグランド端子とソース端子とを1個の外部端子に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1例の電源回路とその電源回路を有
する電源装置を説明するための回路ブロック図
【図2】その電源回路の動作を説明するためのタイミン
グチャート(1)
【図3】その電源回路の動作を説明するためのタイミン
グチャート(2)
【図4】従来技術の電源装置を説明するための回路ブロ
ック図
【図5】本発明の第2例の電源回路とその電源回路を有
する電源装置を説明するための回路ブロック図
【図6】本発明の第3例の電源回路とその電源回路を有
する電源装置を説明するための回路ブロック図
【符号の説明】
2〜4……電源回路 5〜7……電源装置 12……出力トランジスタ 15……制御回路 17……始動回路 18……タイミング制御回路 21……一次巻線 22……二次巻線 23……補助巻線 24……主整流平滑回路 25……負荷 26……補助整流平滑回路 28……接続点 41……切換トランジスタ 43……電流供給トランジスタ(第3のMOSトランジ
スタ) 51……保護トランジスタ 64……上限電圧比較器 65……基準電圧回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 正明 埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株 式会社飯能工場内 (72)発明者 前田 秀典 埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株 式会社飯能工場内 Fターム(参考) 5H730 AA20 BB23 DD28 EE07 FD01 FG05 VV03 XC14 XX15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個の出力端子と1個の制御端子を有し、
    一方の出力端子を接続点として一次巻線の一端が接続さ
    れ、前記一次巻線の他端に一次電圧源が接続されるよう
    に構成された出力トランジスタと、 二次電圧源から供給される電力によって動作し、前記制
    御端子の電圧を制御し、前記出力トランジスタにスイッ
    チング動作をさせ、前記一次巻線に断続的に電流を流す
    制御回路と、 前記接続点と前記二次電圧源とに接続され、前記一次電
    圧源から前記接続点に印加される電圧によって前記二次
    電圧源に充電電流を供給する始動回路と、 略一定電圧を出力する基準電圧回路と、 前記接続点の電圧と前記基準電圧回路の出力電圧とが入
    力され、両方の電圧を比較して比較結果を前記制御回路
    に出力する上限電圧比較器とを有し、 前記比較結果が、前記接続点の電圧の方が、前記基準電
    圧回路の出力電圧よりも高いことを示していた場合に、
    前記制御回路は前記出力トランジスタを強制的に遮断さ
    せるように構成された電源回路であって、 前記上限電圧比較器と前記接続点の間には、導通すると
    前記上限電圧比較器と前記接続点とを接続する切換トラ
    ンジスタが挿入され、 前記切換トランジスタには、前記出力トランジスタの制
    御端子に入力される信号が入力され、 前記切換トランジスタは、前記出力トランジスタが導通
    するときに導通するように構成された電源回路。
  2. 【請求項2】前記出力トランジスタの制御端子と前記切
    換トランジスタの制御端子の間には遅延回路が設けら
    れ、前記出力トランジスタを導通させるゲート信号は、
    前記切換トランジスタに遅れて伝達され、前記切換トラ
    ンジスタは前記出力トランジスタに遅れて導通される請
    求項1記載の電源回路。
  3. 【請求項3】前記切換トランジスタと前記上限電圧比較
    器の間には、導通すると前記切換トランジスタと前記上
    限電圧比較器とを接続する保護トランジスタが挿入さ
    れ、前記制御回路が始動する前は前記保護トランジスタ
    は遮断状態に置かれる請求項1又は請求項2のいずれか
    1項記載の電源回路。
  4. 【請求項4】前記充電電流が前記二次電圧源に供給され
    る経路には、電流供給トランジスタが挿入され、 該電流供給トランジスタは、前記保護トランジスタが遮
    断している状態で、前記切換トランジスタが導通すると
    導通し、前記充電電流を前記二次電圧源に供給するよう
    に構成された請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載
    の電源回路。
  5. 【請求項5】前記電流供給トランジスタは、前記出力ト
    ランジスタが前記スイッチング動作を開始した後は遮断
    するように構成された請求項4記載の電源回路。
  6. 【請求項6】前記電流供給トランジスタの制御端子には
    トランジスタが接続され、該トランジスタの導通と遮断
    を切り換えることで、前記電流供給トランジスタの導通
    と遮断を切り換える請求項4又は請求項5のいずれか1
    項記載の電源回路。
  7. 【請求項7】2個の出力端子と1個の制御端子を有する
    出力トランジスタと、 前記出力トランジスタの一方の出力端子を接続点とし、
    一端が前記接続点に接続され、他端が一次電圧源に接続
    された一次巻線と、 前記制御端子の電圧を制御し、前記出力トランジスタに
    スイッチング動作をさせ、前記一次巻線に断続的に電流
    を流す制御回路と、 前記一次巻線とそれぞれ磁気結合された二次巻線と補助
    巻線と、 前記出力トランジスタの前記スイッチング動作により、
    前記二次巻線と前記補助巻線に誘起された電圧をそれぞ
    れ整流平滑し、負荷と前記制御回路にそれぞれ電力を供
    給する主整流平滑回路と補助整流平滑回路と、 前記接続点と前記補助整流平滑回路とに接続され、前記
    一次電圧源から前記接続点に印加される電圧によって前
    記補助整流平滑回路に充電電流を供給して前記補助整流
    平滑回路内の補助コンデンサを充電し、該補助コンデン
    サに生じた電圧によって前記制御回路を始動させる始動
    回路と、 略一定電圧を出力する基準電圧回路と、 前記接続点の電圧と前記基準電圧回路の出力電圧とが入
    力され、両方の電圧を比較して比較結果を前記制御回路
    に出力する上限電圧比較器とを有し、 前記比較結果が、前記接続点の電圧の方が、前記基準電
    圧回路の出力電圧よりも高いことを示していた場合に、
    前記制御回路は前記出力トランジスタを強制的に遮断さ
    せるように構成された電源装置であって、 前記上限電圧比較器と前記接続点の間には、導通すると
    前記上限電圧比較器と前記接続点とを接続する切換トラ
    ンジスタが挿入され、 前記切換トランジスタの制御端子には、前記出力トラン
    ジスタの制御端子に入力される信号が入力され、 前記切換トランジスタは、前記出力トランジスタが導通
    するときに導通するように構成された電源装置。
  8. 【請求項8】前記出力トランジスタの制御端子と前記切
    換トランジスタの制御端子間には遅延回路が設けられ、
    前記出力トランジスタを導通させるゲート信号は、前記
    切換トランジスタに遅れて伝達され、前記切換トランジ
    スタは前記出力トランジスタに遅れて導通される請求項
    7記載の電源装置。
  9. 【請求項9】前記切換トランジスタと前記上限電圧比較
    器の間には、導通すると前記切換トランジスタと前記上
    限電圧比較器とを接続する保護トランジスタが挿入さ
    れ、前記制御回路が始動する前は前記保護トランジスタ
    は遮断状態に置かれる請求項7又は請求項8のいずれか
    1項記載の電源装置。
  10. 【請求項10】前記充電電流が前記補助コンデンサに供
    給される経路には、電流供給トランジスタが挿入され、 該電流供給トランジスタは、前記保護トランジスタが遮
    断している状態で、前記切換トランジスタが導通すると
    導通し、前記充電電流を前記補助整流平滑回路に供給す
    るように構成された請求項7乃至請求項9のいずれか1
    項記載の電源装置。
  11. 【請求項11】前記電流供給トランジスタは、前記出力
    トランジスタが前記スイッチング動作を開始した後は遮
    断するように構成された請求項10記載の電源装置。
  12. 【請求項12】前記電流供給トランジスタの制御端子に
    はトランジスタが接続され、該トランジスタの導通と遮
    断を切り換えることで、前記電流供給トランジスタの導
    通と遮断を切り換える請求項10又は請求項11のいず
    れか1項記載の電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100737794B1 (ko) * 2005-09-29 2007-07-11 후지쯔 가부시끼가이샤 Dc-dc 컨버터, dc-dc 컨버터의 제어 회로 및dc-dc 컨버터의 제어 방법

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KR100737794B1 (ko) * 2005-09-29 2007-07-11 후지쯔 가부시끼가이샤 Dc-dc 컨버터, dc-dc 컨버터의 제어 회로 및dc-dc 컨버터의 제어 방법

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