JP2002204122A - Rfid用アンテナ - Google Patents
Rfid用アンテナInfo
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Abstract
離が長く、携帯性に優れる。 【解決手段】 RFID用アンテナ11は磁芯部材14
にコイル本体16を巻回することにより形成される。上
記磁芯部材14は磁性材料からなる粉末若しくはフレー
ク及びプラスチックの複合材により或いはフェライトに
より柱状に形成された柱状部14aと、柱状部14aの
両端に設けられた一対のテーパ部14b,14bとを有
する。柱状部14aにはコイル本体16が巻回され、一
対のテーパ部14b,14bは柱状部14aから離れる
に従って次第に太くなるようにそれぞれ形成される。
Description
波数識別:Radio Frequency Identification)技術を利
用したタグや、このタグに記憶された情報を読出す質問
器に用いられるアンテナに関するものである。
FIDタグがバス等に取付けられ、時刻表情報が入力さ
れたRFIDタグが乗り場の時刻表示板のベースに埋設
され、バス等の乗り場への誘導情報が入力されたRFI
Dタグが歩行路の点字誘導タイルに埋設され、更に上記
各RFIDタグが発信する情報を杖状のアンテナを介し
て質問器が読取るように構成された非接触認識ラベルを
利用した交通情報認識装置が開示されている(特開平1
1−143418号)。このように構成された非接触認
識ラベルを利用した交通情報認識装置では、視覚障害者
が歩行路の点字誘導タイル上を歩行すると、このタイル
に埋設されたRFIDタグの発信する誘導情報がアンテ
ナを介して質問器により得られるので、視覚障害者はバ
スの乗場までの道程を確実に知ることができる。またバ
スの乗場に到着し、杖状アンテナを時刻表示板のベース
に向けると、このベースに埋設されたRFIDタグの発
信する時刻表情報がアンテナを介して質問器により得ら
れる。更にバスが乗場に到来したときに杖状アンテナを
バスに向けると、このバスに取付けられたRFIDタグ
の発信する行先情報がアンテナを介して質問器により得
られるので、このバスが乗るべきバスであるか否かを知
ることができる。このように視覚障害者等は交通機関の
乗場までの道順や時刻表情報などを自動的に得られるの
で、道や交通機関を間違えずにスムーズに目的地まで行
くことができるようになっている。
開平11−143418号に示された非接触認識ラベル
を利用した交通情報認識装置では、質問器に接続された
杖状のアンテナの作動距離を大きくするには、フェライ
ト等により形成されかつコイルが巻回される磁芯部材の
直径及び長さのいずれか一方又は双方を大きくする必要
があり、この磁芯部材を大型化すると、杖状のアンテナ
が重くなって携帯性を損う不具合があった。本発明の目
的は、軽量であって、しかも作動距離が長く、携帯性に
優れた、RFID用アンテナを提供することにある。本
発明の別の目的は、構造が簡単であって、しかも磁芯部
材内に電子部品や電池等を収容可能なスペースを確保す
ることにより小型化できる、RFID用アンテナを提供
することにある。
察と実験を繰返した結果、RFIDタグの作動距離(R
FID質問器のアンテナ及びRFIDタグのアンテナ間
の距離であって、RFIDタグが作動可能な最大距離)
がRFID質問器又はRFIDタグのアンテナの磁芯部
材の長さとその両端部の外周の形状寸法が変わらなけれ
ば殆ど変化しないことを見出した。即ち、磁芯部材を一
定断面積の柱状ではなく、長さと両端部の外周を同一に
すれば、中央を細く形成したり、両端部近傍に一対の穴
を形成したり、或いは全長にわたって通孔を形成して
も、上記作動距離が殆ど変化しないことを見出して、本
発明をなすに至った。
テナの一端が常にRFIDタグのアンテナの一端に対向
するように設定されている場合、RFID質問器のアン
テナ又はRFIDタグのアンテナの磁芯部材の長さとそ
の一端の外周の形状寸法が変わらなければ、RFIDタ
グの作動距離は殆ど変化しないことを見出した。即ち、
磁芯部材を一定断面積の柱状ではなく、長さと一端の外
周を同一にすれば、他端側を細く形成したり、他端側に
スリットや穴を形成しても、上記作動距離が殆ど変化し
ないことを見出して、本発明をなすに至った。
に、磁芯部材14にコイル本体16を巻回することによ
り形成されたRFID用アンテナの改良である。その特
徴ある構成は、磁芯部材14が、磁性材料からなる粉末
若しくはフレーク及びプラスチックの複合材により或い
はフェライトにより柱状に形成されコイル本体16が巻
回される柱状部14aと、柱状部14aの両端に設けら
れ柱状部14aから離れるに従って次第に太くなる一対
のテーパ部14b,14bとを有するところにある。
テナでは、一対のテーパ部14b,14bの最も太い部
分を直径とする従来の柱状の磁芯部材と比べて、本発明
の磁芯部材14は中央から両端近傍まで従来の磁芯部材
より細く形成されているので軽く、しかもその磁芯部材
14を用いたアンテナ11の作動距離は従来の磁芯部材
を用いたアンテナの作動距離と略同一となる。また磁芯
部材14の柱状部14aで磁束の通過する断面が小さく
なるため、コイル本体16の巻数を増やす必要があるけ
れども、コイル本体16は細い柱状部14aに巻回され
るため、コイル本体16の全長が短くなってその電気抵
抗が小さくなり、この磁芯部材14を用いたアンテナ1
1とコンデンサにより構成される共振回路のQ値が大き
くなって共振の幅が鋭くなる。ここで、Q値とは、電波
の角周波数をωとし、アンテナ及びコンデンサにて構成
される共振回路の抵抗値をrとし、コイル本体の自己イ
ンダクタンスをLとするとき、ωL/rで定義される数
値であり、Q値が高いほど渦電流等による損失が少なく
なり、共振の幅が鋭くなることが知られている。
明であって、更に図4に示すように、一対のテーパ部1
4b,14bのいずれか一方又は双方に形成され磁芯部
材34の端面から柱状部14aに向うに従って穴径が小
さくなるテーパ穴34c,34cを更に有することを特
徴とする。この請求項2に記載されたRFID用アンテ
ナでは、一対のテーパ部14b,14bのいずれか一方
又は双方にテーパ穴34c,34cを形成したので、磁
芯部材34を更に軽くすることができるとともに、その
磁芯部材34を用いたアンテナ31の作動距離は従来の
磁芯部材を用いたアンテナの作動距離と略同一となる。
に、磁芯部材44が磁性材料からなる粉末若しくはフレ
ーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライト
により、前記磁芯部材44の軸線に沿って延びる通孔4
4aを有する筒状に形成されたことを特徴とする。この
請求項3に記載されたRFID用アンテナでは、外径を
同一とする従来の柱状の磁芯部材と比べて、磁芯部材4
4が軽くなり、しかもその磁芯部材44を用いたアンテ
ナ41の作動距離は従来の磁芯部材を用いたアンテナの
作動距離と略同一となる。
に、磁芯部材54が、磁性材料からなる粉末若しくはフ
レーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライ
トにより柱状に形成されコイル本体16が巻回される柱
状部54aと、柱状部54aの両端にそれぞれ接着され
アモルファスの積層体或いはアモルファス箔及びプラス
チックフィルムの積層体により形成された一対の積層部
54b,54bとを有することを特徴とする。この請求
項4に記載されたRFID用アンテナでは、磁芯部材5
4の中央の柱状部54aで渦電流が発生しないため、高
周波損失は少なく、この磁芯部材54を用いたアンテナ
51とコンデンサにより構成される共振回路のQ値は低
下しない。また一対の積層部54b,54bは軽量であ
るため、アンテナ51全体の重量を低減できる。
明であって、更に図8に示すように、柱状部54aの横
断面積が一対の積層部54b,54bの横断面積より小
さく形成されたことを特徴とする。この請求項5に記載
されたRFID用アンテナでは、比較的比重の大きな柱
状部54aを細く形成しかつ比較的大径の一対の積層部
54b,54bの比重を小さくすることにより、アンテ
ナ51全体の重量を更に低減できる。また柱状部54a
で磁束の通過する断面が小さくなるため、コイル本体1
6の巻数を増やす必要があるけれども、コイル本体16
は細い柱状部54aに巻回されるため、コイル本体16
の全長が短くなってその電気抵抗が小さくなり、この磁
芯部材54を用いたアンテナ51とコンデンサにより構
成される共振回路のQ値が大きくなってその共振の幅が
鋭くなる。
に、磁芯部材64がアモルファスの積層体或いはアモル
ファス箔及びプラスチックフィルムの積層体により柱状
に形成されたことを特徴とする。この請求項6に記載さ
れたRFID用アンテナでは、磁芯部材64をアモルフ
ァス箔及びプラスチックフィルムの積層体にて形成する
ことにより、磁芯部材64を軽くすることができる。こ
の場合、磁芯部材64に渦電流が発生し易く、高周波損
失が多くなるため、この磁芯部材64を用いたアンテナ
61とコンデンサにより構成される共振回路のQ値が低
下するけれども、上記アンテナ61はQ値が低くても作
動可能なICチップを用いたRFID用タグに適用でき
る。
に、磁芯部材74が、磁性材料からなる粉末若しくはフ
レーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライ
トにより柱状に形成された柱状部74aと、柱状部74
aの一端に接続されアモルファス箔の積層体或いはアモ
ルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体により柱
状に形成された積層部74bとを有することを特徴とす
る。この請求項7に記載されたRFID用アンテナで
は、磁芯部材74の積層部74bを比重の比較的小さい
アモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体にて
形成すれば、磁芯部材74をある程度軽くすることがで
きる。また磁芯部材74には上記請求項6の磁芯部材よ
り渦電流が発生し難くかつ高周波損失が少なくなるた
め、この磁芯部材74を用いたアンテナ71とコンデン
サにより構成される共振回路のQ値は請求項6の磁芯部
材を用いた共振回路のQ値より高くなる。
明であって、更に図16に示すように、積層部84bの
横断面積が柱状部74aの横断面積より小さく形成され
たことを特徴とする。この請求項8に記載されたRFI
D用アンテナでは、積層部84bの横断面積が柱状部7
4aの横断面積より小さいため、積層部84bに沿って
電子部品や電池等を収容するスペースを確保できる。
明であって、更に図19に示すように、一対の積層部9
4b,94bが長手方向に直交する方向に所定のスペー
ス94cをあけた状態で柱状部74aの一端にそれぞれ
接続されたことを特徴とする。この請求項9に記載され
たRFID用アンテナでは、一対の積層部94b,94
bの間の所定のスペース94cに電子部品や電池等を収
容することができる。また積層部94b,94bの外周
は上記スペース94cにアモルファス箔の積層体などが
充填された積層部と同一であるため、磁芯部材94の性
能は殆ど変わらない。
うに、磁芯部材104が、磁性材料からなる粉末若しく
はフレーク及びプラスチックの複合材により或いはフェ
ライトにより柱状に形成された柱状部104aと、柱状
部104aの一端に接続されアモルファス箔の積層体或
いはアモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体
により筒状に形成された積層部104bとを有すること
を特徴とする。この請求項10に記載されたRFID用
アンテナでは、筒状の積層部104内に電子部品や電池
等を収容することができる。
うに、磁芯部材114が、磁性材料からなる粉末若しく
はフレーク及びプラスチックの複合材により或いはフェ
ライトにより柱状に形成された柱状部104aと、柱状
部104aの一端に接続されアモルファス箔の積層体或
いはアモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体
により半筒状に形成された積層部114bとを有するこ
とを特徴とする。この請求項11に記載されたRFID
用アンテナでは、積層部114bの横断面積が柱状部1
04aの横断面積より小さいため、積層部114bに沿
って電子部品や電池等を収容するスペースを確保でき
る。
図面に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、本
発明のRFID用アンテナ11は視覚障害者の携帯する
ステッキ12の先端に内蔵されかつRFID質問器13
に接続された質問器用アンテナである。このアンテナ1
1は磁芯部材14と、この磁芯部材14に巻回されたコ
イル本体16とを有する。RFID質問器13は質問器
用アンテナ11を介してRFIDタグ17のICチップ
19のメモリ19fに記憶された情報を読出すように構
成される(図3)。RFIDタグ17は駅のホームの乗
車位置に埋設されたり、駅の階段の最上段又は最下段に
埋設されたり、バスの停留所に埋設されたり、遊園地の
チケット売場や各遊戯施設の入口近傍に埋設されたり、
或いは音楽堂などのチケット売場や各座席近傍に埋設さ
れる。タグ17のICチップ19のメモリ19fにはタ
グ17の埋設された場所に関する情報(タグ17固有の
情報)が記憶され、ICチップ19にはタグ用アンテナ
18が電気的に接続される。
柱状に形成された柱状部14aと、柱状部14aの両端
に設けられた一対のテーパ部14b,14bとを有する
(図1及び図2)。テーパ部14bは柱状部14aから
離れるに従って次第に太くなるように形成される。磁芯
部材14aは金属又はフェライトの粉末又はフレークと
プラスチックとの複合材により形成される。金属の粉末
としては、カーボニル鉄粉末,鉄又はパーマロイ等のア
トマイズ粉末,還元鉄粉末等が用いられる。また金属の
フレークとしては、上記金属の粉末をボールミル、ロー
ラ等で機械的に扁平化して得られたフレークや、鉄系又
はコバルト系合金の溶湯を水冷銅に衝突させて得られた
アモルファスフレークなどが用いられる。更にプラスチ
ックとしては加工性の良い熱可塑性のプラスチックを用
いたり、或いは耐熱性の良い熱硬化性のプラスチックを
用いたりすることができる。なお、柱状部14aは円柱
状ではなく角柱状に形成してもよい。
を載せた電波を質問器用アンテナ11から発信しかつタ
グ用アンテナ18の発信したタグ17固有の情報を載せ
た電波を受けてメモリ21に記憶する処理部22と、こ
のメモリ21に記憶された情報を音声信号に変換する音
声変換部23と、この音声信号を音声に変換するイヤホ
ン24とを備える(図3)。処理部22は質問器用アン
テナ11に接続されバッテリ(図示せず)を内蔵する電
源回路22aと、無線周波数(RF)回路22bと、変
調回路22cと、復調回路22dと、CPU22eとを
有する。RF回路22bには質問器用アンテナ11と共
振回路を構成するコンデンサ(図示せず)が設けられ
る。またメモリ21はCPU22eに接続され、タグ1
7のICチップ19から読取った情報が記憶される。イ
ヤホン24の入力部は音声変換部23の出力に接続さ
れ、イヤホン24の出力部は視覚障害者の耳に装着され
る。またRFID質問器13はイヤホン24と一体的に
設けられる。なお、質問器はイヤホンと一体的ではな
く、ステッキに内蔵してもよいが、イヤホンとの一体化
やステッキへの内蔵が難しければ、視覚障害者が所持す
るように構成してもよい。
は電源回路19aと、無線周波数(RF)回路19b
と、変調回路19cと、復調回路19dと、CPU19
eと、このCPU19eに接続されタグ17の埋設され
た場所の情報が記憶されるメモリ19fとを有する(図
3)。電源回路19aはコンデンサ(図示せず)を内蔵
し、このコンデンサはタグ用アンテナ18とともに共振
回路を構成する。このコンデンサにはタグ用アンテナ1
8が特定の周波数の電波(上記共振回路が共振する周波
数)を受信したときにその相互誘導作用で生じる電力が
充電される。電源回路19aはこの電力を整流し安定化
してCPU19eに供給し、ICチップ19を活性化す
る。メモリ19fはROM(read only memory)、RA
M(ramdom-access memory)及びEEPROM(electr
ically erasable programmable read only memory)を
含み、CPU19eの制御の下で上記RFID質問器1
3からの電波のデータ通信による読出しコマンドに応じ
て記憶されたデータの読出しを行うように構成される。
1の動作を説明する。視覚障害者は質問器用アンテナ1
1が内蔵されたステッキ12を携帯しかつイヤホン24
を耳に装着して歩行する。駅のホームに到着してステッ
キ12の先端をホームの乗車位置に埋設されたRFID
タグ17のタグ用アンテナ18に向けると、RFID質
問器13は質問器用アンテナ11からタグ用アンテナ1
8に向けて2値化されたデジタル信号の質問信号を特定
周波数の電波により送信する。質問器13から発せられ
るデジタル信号は、図示しない信号発生器から発せられ
変調回路22cで変調を受け、RF回路22bでこの変
調した信号を増幅して質問器用アンテナ11から送信さ
れる。この変調には例えばASK(振幅変調)、FSK
(周波数変調)又はPSK(位相変調)が挙げられる。
送信された質問信号の電波はタグ用アンテナ18に受信
される。
9aのコンデンサとにより構成される共振回路の共振の
振幅が大きくなるので、このコンデンサには十分な量の
電力が充電される、即ち質問器用アンテナ11とタグ用
アンテナ18の相互誘導作用により十分な量の電力が電
源回路19aのコンデンサに充電される。電源回路19
aはこの電力を整流し安定化してCPU19eに供給
し、ICチップ19を活性化し、更にRF回路19bを
介して復調回路19dで元のデジタル信号の質問信号を
再現させる。CPU19eはこの質問信号に基づいてメ
モリ19fに書込まれていたその場所に関する情報を送
信する。この情報の送信は2値化されたデータ信号をI
Cチップ19の変調回路19cで変調し、RF回路19
bで増幅してタグ用アンテナ18から送出することによ
り行われる。送信されたデータは質問器用アンテナ11
が受信し、処理部22がタグ17からの情報をメモリ2
1に記憶するとともに、音声変換部23に出力するの
で、視覚障害者は音声変換部23で音声に変換された上
記情報をイヤホン24を通して聞くことができ、そのホ
ームに入線する電車が行先の駅を通る電車であるか否か
を速やかに判断することができる。
は従来の磁芯部材(一対のテーパ部14b,14bの最
も太い部分を直径とする柱状の磁芯部材)と比べて、細
く形成されて軽いので、ステッキ12の先端に内蔵して
も、視覚障害者の携帯性を損うことはない。また上記磁
芯部材14を用いた質問器用アンテナ11の作動距離は
従来の磁芯部材を用いた質問器用アンテナの作動距離と
略同一となるので、アンテナ特性が低下することもな
い。更に磁芯部材14の柱状部14aで磁束の通過する
断面が小さくなるため、コイル本体16の巻数を増やす
必要があるけれども、コイル本体16は細い柱状部14
aに巻回されるため、コイル本体16の全長が短くなっ
てその電気抵抗が小さくなるとともに、磁芯部材14に
巻回したコイル本体16の外径を小さくできる。この結
果、この磁芯部材14を用いたアンテナ11とコンデン
サにより構成される共振回路のQ値が大きくなって共振
の幅が鋭くなるという利点がある。
を示す。図4及び図5において図1及び図2と同一符号
は同一部品を示す。この実施の形態では、磁芯部材34
の一対のテーパ部14b,14bに一対のテーパ穴34
c,34cがそれぞれ形成される。上記テーパ穴34
c,34cは磁芯部材34の両端面から柱状部14aに
向うに従って穴径がそれぞれ小さくなるように形成され
る。なお、上記テーパ穴は一対のテーパ部のいずれか一
方に設けてもよい。上記以外は第1の実施の形態と同一
に構成される。このように構成された質問器用アンテナ
31では、磁芯部材34が第1の実施の形態の磁芯部材
より軽くなるので、携帯性が更に良好になるとともに、
その磁芯部材34を用いたアンテナ31の作動距離は従
来の柱状の磁芯部材を用いたアンテナの作動距離と略同
一となる。上記以外の動作は第1の実施の形態の動作と
略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
を示す。図6において図1と同一符号は同一部品を示
す。この実施の形態では、磁芯部材44が磁性材料から
なる粉末若しくはフレーク及びプラスチックの複合材に
より或いはフェライトにより、磁芯部材44の軸線に沿
って延びる通孔44aを有する筒状に形成される。上記
以外は第1の実施の形態と同一に構成される。このよう
に構成された質問器用アンテナ41では、磁芯部材44
の肉厚を十分に小さくすれば、磁芯部材44が第1又は
第2の実施の形態の磁芯部材より更に軽くなり、しかも
その磁芯部材44を用いた質問器用アンテナ41の作動
距離は第1又は第2の実施の形態の磁芯部材を用いた質
問器用アンテナの作動距離と略同一となる。上記以外の
動作は第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰
返しの説明を省略する。
を示す。図8において図1と同一符号は同一部品を示
す。この実施の形態では、磁芯部材54が、磁性材料か
らなる粉末若しくはフレーク及びプラスチックの複合材
により或いはフェライトにより柱状に形成された柱状部
54aと、柱状部54aの両端にそれぞれ接着されアモ
ルファスの積層体或いはアモルファス箔及びプラスチッ
クフィルムの積層体により形成された一対の積層部54
b,54bとを有する。柱状部54aは四角柱状に形成
され、柱状部54aの両端には柱状部54aの両端から
離れるに従って次第に太くなる一対の四角錐台54c,
54cが柱状部54aと同一材料で一体的に設けられ
る。また積層部54bは柱状部54aより太い四角柱状
に形成される、即ち柱状部54aの横断面積は一対の積
層部54b,54bの横断面積より小さく形成される。
一対の積層部54b,54bは一対の四角錐台54c,
54cの端面に接着剤を用いて接着される。更にアモル
ファス箔としてはFe系(METGLAS2605S-2:アライドケ
ミカル社製)やCo系(METGLAS2714A:アライドケミカ
ル社製)等を用いることが好ましく、プラスチックフィ
ルムとしてはPET(ポリエチレンテレフタレート)フ
ィルム、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム等を
用いることが好ましい。上記以外は第1の実施の形態と
同一に構成される。
1では、磁芯部材54の中央の柱状部54aが複合材に
より形成されているため、渦電流が発生せず、かつ高周
波損失が少ない。この結果、上記磁芯部材54を用いた
アンテナ51とコンデンサにより構成される共振回路の
Q値は低下しない。また比較的比重の大きな柱状部54
aが細く形成されかつ比較的大径の一対の積層部54
b,54bの比重が小さいため、アンテナ51全体の重
量を低減できる。上記以外の動作は第1の実施の形態の
動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
形態を示す。図11において図1と同一符号は同一部品
を示す。この実施の形態では、磁芯部材64がアモルフ
ァスの積層体或いはアモルファス箔及びプラスチックフ
ィルムの積層体により四角柱状に形成される。アモルフ
ァス箔としてはFe系(METGLAS2605S-2:アライドケミ
カル社製)やCo系(METGLAS2714A:アライドケミカル
社製)等を用いることが好ましく、プラスチックフィル
ムとしてはPET(ポリエチレンテレフタレート)フィ
ルム、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム等を用
いることが好ましい。上記以外は第1の実施の形態と同
一に構成される。
1では、磁芯部材64を比重の比較的小さいアモルファ
スの積層体或いはアモルファス箔及びプラスチックフィ
ルムの積層体にて形成したので、磁芯部材64を軽くす
ることができる。この場合、磁芯部材64に渦電流が発
生し易く、高周波損失が多くなるため、この磁芯部材6
4を用いたアンテナ61とコンデンサにより構成される
共振回路のQ値が低下する。しかし、Q値が低くても作
動するICチップが存在するため、上記アンテナ61は
このようなICチップを用いたRFID用タグに適用で
きる。上記以外の動作は第1の実施の形態の動作と略同
様であるので、繰返しの説明を省略する。
示す。この実施の形態では、磁芯部材74が四角柱状に
形成された柱状部74aと、柱状部74aの一端に接続
された四角柱状の積層部74bとを有する。柱状部74
aは第4の実施の形態の柱状部と同様に、磁性材料から
なる粉末若しくはフレーク及びプラスチックの複合材に
より或いはフェライトによりして形成される。また積層
部74bは第4の実施の形態の積層部と同様に、アモル
ファス箔及びプラスチックフィルムの積層体により形成
されるか、或いはアモルファス箔のみの積層体により形
成される。柱状部74aの一端と積層部74bの一端と
は接着剤を用いて直接接続される。なお、柱状部の一端
と積層部の一端とが接触するように、柱状部及び積層部
を図示しないベース板に接着剤を用いて接着することに
より、間接的に接続してもよい。またコイル本体16は
柱状部74aに巻回される。上記以外は第1の実施の形
態と同一に構成される。このように構成された質問器用
アンテナ71では、磁芯部材74の積層部74bを比重
の比較的小さいアモルファス箔及びプラスチックフィル
ムの積層体にて形成すれば、磁芯部材74をある程度軽
くすることができる。また磁芯部材74には上記第5の
実施の形態の磁芯部材より渦電流が発生し難くかつ高周
波損失が少なくなるため、この磁芯部材74を用いたア
ンテナ71とコンデンサにより構成される共振回路のQ
値は第5の実施の形態の磁芯部材を用いた共振回路のQ
値より高くなる。上記以外の動作は第1の実施の形態の
動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
示す。この実施の形態では、磁芯部材84の積層部84
bの横断面積が柱状部74aの横断面積より小さく形成
される。即ち、磁芯部材84の柱状部74aは第6の実
施の形態の柱状部と同一に形成され、積層部84bは第
6の実施の形態の積層部より厚さが薄く形成される。ま
た磁芯部材84は柱状部74aの他端がステッキ(図示
せず)の先端に位置するようにステッキに内蔵される。
柱状部74aの一端と積層部84bの一端とは第6の実
施の形態と同様に、接着剤を用いて直接或いは間接的に
接続される。更にコイル本体16は柱状部74aに巻回
される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成され
る。このように構成された質問器用アンテナ81では、
磁芯部材84をステッキに内蔵するときに磁芯部材84
の向きが上述のように限定されるけれども、積層部84
bの横断面積が柱状部74aの横断面積より小さいた
め、積層部84bに沿ってRFID質問器13や電池等
を収容するスペースを確保できる。この結果、このアン
テナ81を含むRFID質問器13の構造が簡単にな
り、しかも小型化することができるの、ステッキの不使
用時にステッキをコンパクトに折畳むことができる。上
記以外の動作は第1の実施の形態の動作と略同様である
ので、繰返しの説明を省略する。
示す。この実施の形態では、磁芯部材94の柱状部74
aの一端に、一対の積層部94b,94bが長手方向に
直交する方向に所定のスペース94cをあけた状態でそ
れぞれ接続される。即ち、磁芯部材94の柱状部74a
は第6の実施の形態の柱状部と同一に形成され、一対の
積層部94b,94bは第6の実施の形態の積層部より
厚さが薄く形成される。またコイル本体16は柱状部7
4aに巻回される。上記以外は第1の実施の形態と同一
に構成される。このように構成された質問器用アンテナ
91では、磁芯部材94をステッキに内蔵するときに磁
芯部材94の向きが限定されず、一対の積層部94b,
94bの間のスペース94cにRFID質問器13や電
池等を収容することができる。この結果、このアンテナ
91を含むRFID質問器13の構造が簡単になり、し
かも小型化することができるの、ステッキの不使用時に
ステッキをコンパクトに折畳むことができる。上記以外
の動作は第1の実施の形態の動作と略同様であるので、
繰返しの説明を省略する。
示す。この実施の形態では、磁芯部材104が円柱状に
形成された柱状部104aと、柱状部104aの一端に
接続され円筒状に形成された積層部104bとを有す
る。柱状部104aは磁性材料からなる粉末若しくはフ
レーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライ
トにより形成され、積層部104bはアモルファス箔の
積層体或いはアモルファス箔及びプラスチックフィルム
の積層体により形成される。また柱状部104aの一端
には小径の突起104cが突設される。柱状部104a
の一端と積層部104bの一端とは柱状部104aの突
起104cを積層部104bの通孔104dに挿入した
状態で接着剤を用いて直接接続される。またコイル本体
16は柱状部104aに巻回される。更に積層部104
bのアモルファス箔等の積層方向は積層作業の容易性か
ら積層部104bの円周方向に積層される。なお、積層
部のアモルファス箔等の積層方向を円周方向ではなく、
水平方向又は鉛直方向に積層してもよい。上記以外は第
1の実施の形態と同一に構成される。このように構成さ
れた質問器用アンテナ101では、磁芯部材104をス
テッキに内蔵するときに磁芯部材104の向きが限定さ
れず、積層部104bの通孔104dにRFID質問器
13や電池等を収容することができる。この結果、この
アンテナ101を含むRFID質問器13の構造が簡単
になり、しかも小型化することができるの、ステッキの
不使用時にステッキをコンパクトに折畳むことができ
る。上記以外の動作は第1の実施の形態の動作と略同様
であるので、繰返しの説明を省略する。
を示す。この実施の形態では、磁芯部材114の柱状部
104aが第9の実施の形態の柱状部と同一に形成さ
れ、積層部114bが第9の実施の形態の積層部を縦に
半分に割った半円筒状に形成される。柱状部104aの
一端と積層部114bの一端とは柱状部104aの突起
104cを積層部114bの凹部114dに挿入した状
態で接着剤を用いて直接接続される。また磁芯部材11
4は柱状部104aの他端がステッキの先端に位置する
ようにステッキに内蔵される。またコイル本体16は柱
状部104aに巻回される。更に積層部114bのアモ
ルファス箔等の積層方向は積層作業の容易性から積層部
114bの円周方向に積層される。なお、積層部のアモ
ルファス箔等の積層方向を円周方向ではなく、水平方向
又は鉛直方向に積層してもよい。上記以外は第1の実施
の形態と同一に構成される。このように構成された質問
器用アンテナ111では、磁芯部材114をステッキに
内蔵するときに磁芯部材114の向きが上述のように限
定されるけれども、積層部114bの横断面積が柱状部
104aの横断面積より小さいため、積層部114bに
沿ってRFID質問器13や電池等を収容するスペース
を確保できる。この結果、このアンテナ111を含むR
FID質問器13の構造が簡単になり、しかも小型化す
ることができるの、ステッキの不使用時にステッキをコ
ンパクトに折畳むことができる。上記以外の動作は第1
の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明
を省略する。
説明する。 <実施例1>92重量%の鉄粉と8重量%のポリエチレ
ンとの混練物を射出成形することにより、直径×長さが
10mm×60mmである円柱状の複合材製の磁芯部材
を作製した。この磁芯部材は図1及び図2に示すよう
に、直径×長さが7mm×30mmの円柱状に形成され
た柱状部14aと、最大外径×最小外径×長さがそれぞ
れ10mm×7mm×15mmである一対のテーパ部1
4b,14bを有する。この磁芯部材14の柱状部14
a外周面に直径が0.15mmの被覆銅線を390回巻
いてコイル本体16を作製し、質問器用アンテナ11を
得た。このアンテナ11を実施例1とした。 <実施例2>フェライトにより実施例1の磁芯部材と同
一形状の磁芯部材を作製した。この磁芯部材の柱状部外
周面に直径が0.15mmの被覆銅線を300回巻いて
コイル本体を作製し、質問器用アンテナを得た。このア
ンテナを実施例2とした。
材と同一材料で同一形状に作製した後に、図4及び図5
に示すように、一対のテーパ部14b,14b内に磁芯
部材34の両端面から柱状部14aに向うに従って穴径
がそれぞれ小さくなる一対のテーパ穴34c,34cを
形成した。これらのテーパ穴34c,34cの最大内径
×長さはそれぞれ7mm×15mmであった。この磁芯
部材34の柱状部14a外周面に直径が0.15mmの
被覆銅線を400回巻いてコイル本体16を作製し、質
問器用アンテナ31を得た。このアンテナ31を実施例
3とした。 <実施例4>図6及び図7に示すように、92重量%の
鉄粉と8重量%のポリエチレンとの混練物を射出成形す
ることにより、外径×内径×長さが10mm×7mm×
60mmである円筒状の複合材製の磁芯部材を作製し
た。この磁芯部材44の中央外周面に直径が0.15m
mの被覆銅線を390回巻いてコイル本体16を作製
し、質問器用アンテナ41を得た。このアンテナ41を
実施例4とした。
のポリエチレンとの混練物を射出成形することにより、
縦×横×長さが7mm×7mm×30mmである四角柱
状の複合材製の柱状部54aを作製した(図8〜図1
0)。一方、厚さ25μmのアモルファス箔(METGLAS2
705A:アライドケミカル社製)と、厚さが0.25mm
のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとを
交互に積層して縦×横×長さが10mm×10mm×1
2mmの一対の積層部54b,54bをそれぞれ形成し
た。なお、柱状部54aの両端には、柱状部54aの両
端から離れるに従って次第に太くなる一対の四角錐台5
4c,54cを上記複合材により柱状部54aと一体的
に形成した。一対の四角錐台54c,54cの端面に一
対の積層部54b,54bを接着剤を用いて接着するこ
とにより磁芯部材54を作製した。この磁芯部材54の
柱状部54a外周面に直径が0.15mmの被覆銅線を
320回巻いてコイル本体16を作製し、質問器用アン
テナ51を得た。このアンテナ51を実施例5とした。 <実施例6>フェライトにより縦×横×長さが7mm×
7mm×30mmの四角柱状の柱状部を作製した。また
一対の積層部を実施例5の一対の積層部と同様にして作
製した。なお、柱状部の両端には、柱状部の両端から離
れるに従って次第に太くなる一対の四角錐台を上記フェ
ライトにより柱状部と一体的に形成した。一対の四角錐
台の端面に一対の積層部を接着剤を用いて接着すること
により磁芯部材を作製した。この磁芯部材の柱状部外周
面に直径が0.15mmの被覆銅線を330回巻いてコ
イル本体を作製し、質問器用アンテナを得た。このアン
テナを実施例6とした。
に、厚さが25μmのアモルファス箔(METGLAS2705A:
アライドケミカル社製)と、厚さが0.25mmのPE
T(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとを交互に
積層して縦×横×長さが10mm×10mm×60mm
の磁芯部材64を形成した。この磁芯部材64の中央外
周面に直径が0.15mmの被覆銅線を290回巻いて
コイル本体16を作製し、質問器用アンテナ61を得
た。このアンテナ61を実施例7とした。 <実施例8>図13〜図15に示すように、フェライト
により縦×横×長さが7mm×7mm×30mmの四角
柱状の柱状部74aを作製した。また厚さが20μmの
アモルファス箔(METGLAS2705A:アライドケミカル社
製)と、厚さが0.5mmのPET(ポリエチレンテレ
フタレート)フィルムとを交互に積層して縦×横×長さ
が10mm×10mm×30mmの四角柱状の積層部7
4bを作製した。柱状部74aの一端と積層部74bの
一端とを接着剤を用いて接続することにより磁芯部材7
4を得た。この磁芯部材74の柱状部74aに直径が
0.15mmの被覆銅線を280回巻いてコイル本体1
6を作製し、質問器用アンテナ71を得た。このアンテ
ナ71を実施例8とした。
に、92重量%の鉄粉と8重量%のポリエチレンとの混
練物を射出成形することにより、縦×横×長さが7mm
×7mm×30mmである四角柱状の複合材製の柱状部
74aを作製した。また厚さが20μmのアモルファス
箔(METGLAS2705A:アライドケミカル社製)と、厚さが
0.5mmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フ
ィルムとを交互に積層して縦×横×長さが10mm×1
0mm×30mmの四角柱状の積層部84bを作製し
た。柱状部74aの一端と積層部84bの一端とを接着
剤を用いて接続することにより磁芯部材を得た。この磁
芯部材84の柱状部74aに直径が0.15mmの被覆
銅線を270回巻いてコイル本体16を作製し、質問器
用アンテナ81を得た。このアンテナ81を実施例9と
した。 <実施例10>図19〜図21に示すように、92重量
%の鉄粉と8重量%のポリエチレンとの混練物を射出成
形することにより、縦×横×長さが7mm×7mm×3
0mmである四角柱状の複合材製の柱状部74aを作製
した。また厚さが20μmのアモルファス箔(METGLAS2
705A:アライドケミカル社製)と、厚さが0.5mmの
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムとを交
互に積層して縦×横×長さが10mm×1.5mm×3
0mmの四角柱状の積層部94b,94bを2本作製し
た。柱状部74aの一端に2本の積層部94b,94b
の一端を上下に所定の間隔をあけ接着剤を用いて接続す
ることにより磁芯部材94を得た。この磁芯部材94の
柱状部74aに直径が0.15mmの被覆銅線を350
回巻いてコイル本体16を作製し、質問器用アンテナ9
1を得た。このアンテナ91を実施例10とした。
に、92重量%の鉄粉と8重量%のポリエチレンとの混
練物を射出成形することにより、外径×長さが7mm×
30mmである円柱状の複合材製の柱状部104aを作
製した。この柱状部104aの一端には外径が6mmの
突起104cを突設した。また厚さが20μmのアモル
ファス箔(METGLAS2705A:アライドケミカル社製)と、
厚さが0.1mmのPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)フィルムとを交互に積層して外径×内径×長さが7
mm×6mm×30mmの円筒状の積層部104bを作
製した。柱状部104aの突起104cを積層部104
bの一端から通孔104dに挿入し接着剤を用いて接続
することにより磁芯部材104を得た。この磁芯部材1
04の柱状部104aに直径が0.15mmの被覆銅線
を300回巻いてコイル本体16を作製し、質問器用ア
ンテナ101を得た。このアンテナ101を実施例11
とした。 <実施例12>図25〜図27に示すように、92重量
%の鉄粉と8重量%のポリエチレンとの混練物を射出成
形することにより、外径×長さが7mm×30mmであ
る円柱状の複合材製の柱状部104aを作製した。この
柱状部104aの一端には外径が6mmの突起104c
を突設した。また厚さ20μmのアモルファス箔(METG
LAS2705A:アライドケミカル社製)と、厚さが0.1m
mのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムと
を交互に積層して外径×内径×長さが7mm×5mm×
30mmの半円筒状の積層部114bを作製した。柱状
部104aの突起104cを積層部114bの一端から
凹部114dに挿入し接着剤を用いて接続することによ
り磁芯部材114を得た。この磁芯部材114の柱状部
104aに直径が0.15mmの被覆銅線を320回巻
いてコイル本体16を作製し、質問器用アンテナ111
を得た。このアンテナ111を実施例12とした。
のポリエチレンとの混練物を射出成形することにより、
直径×長さが10mm×60mmである円柱状の複合材
製の磁芯部材を作製した。この磁芯部材の中央外周面に
直径が0.15mmの被覆銅線を340回巻いてコイル
本体を作製し、質問器用アンテナを得た。このアンテナ
を比較例1とした。
び比較例1の質問器用アンテナのアンテナコイルの両端
を質問器にそれぞれ接続し、これらのアンテナをRFI
D用タグ(タグ用アンテナとICチップ(HT1 MOA2 S3
0:Philips Semiconductors社製)からなる。)のタグ
用アンテナに次第に近付けていき、タグが作動したとき
の質問器用アンテナとタグ用アンテナとの距離をそれぞ
れ測定した。ここでRFID用タグはタグ用アンテナ
と、このアンテナに接続されたICチップ(HT1 MOA2 S
30:Philips Semiconductors社製)とを備える。またタ
グ用アンテナは比較例1の磁芯部材と同一材料で同一形
状に形成された磁芯部材と、この磁芯部材の中央外周面
に直径が0.15mmの被覆銅線を340回巻いて形成
されたコイル本体とを有する。また各質問器用アンテナ
の自己インダクタンスと、質問器用アンテナと質問器内
のコンデンサとにより構成される共振回路のQ値をQメ
ータを用いてそれぞれ測定した。なお、Q値の測定は電
波の周波数を0.1MHz〜20MHzの範囲で変化さ
せて行った。これらの測定値を磁芯部材の材質及び重量
とコイル本体の巻数とともに表1に示す。
量が23.56gと比較的重い円柱状の磁芯部材を用い
ることにより、作動距離が60cmと比較的長く、かつ
Q値が85と比較的大きい質問器用アンテナを得ること
ができた。これに対して実施例1〜6及び8〜12で
は、重量が12.02〜15.30gと比較例1の約半
分の磁芯部材を用いても、作動距離及びQ値が比較例1
と略同等、即ち作動距離が55〜61cmと比較的長
く、Q値が69〜93と比較的大きい質問器用アンテナ
を得ることができた。また実施例7ではQ値が25と小
さいけれども、重量が比較例1の約40%と極めて軽い
磁芯部材を得ることができた。
芯部材の柱状部を磁性材料からなる粉末若しくはフレー
ク及びプラスチックの複合材により或いはフェライトに
より柱状に形成し、この柱状部の両端に柱状部から離れ
るに従って次第に太くなる一対のテーパ部を設けたの
で、一対のテーパ部の最も太い部分を直径とする従来の
柱状の磁芯部材と比べて、磁芯部材が軽くなり、しかも
この磁芯部材を用いたアンテナの作動距離は従来の磁芯
部材を用いたアンテナの作動距離と略同一となる。この
結果、本発明のアンテナを用いたRFID用タグは携帯
性に優れたものとなる。また柱状部で磁束の通過する断
面が小さくなるため、コイル本体の巻数を増やす必要が
あるけれども、コイル本体は細い柱状部に巻回されるた
め、コイル本体の全長が短くなってその電気抵抗が小さ
くなり、本発明のアンテナとコンデンサにより構成され
る共振回路のQ値が大きくなって共振の幅が鋭くなる。
方に、磁芯部材の端面から柱状部に向うに従って穴径が
小さくなるテーパ穴を形成すれば、磁芯部材を更に軽く
することができるとともに、その磁芯部材を用いたアン
テナの作動距離を従来の磁芯部材を用いたアンテナの作
動距離と略同一にすることができる。また磁芯部材をそ
の軸線に沿って延びる通孔を有する筒状に形成すれば、
外径を同一とする従来の柱状の磁芯部材と比べて、磁芯
部材が軽くなり、しかもその磁芯部材を用いたアンテナ
の作動距離は従来の磁芯部材を用いたアンテナの作動距
離と略同一である。この結果、本発明のアンテナを用い
たRFID用タグは携帯性に優れたものとなる。またコ
イル本体が巻回される柱状部を磁性材料からなる粉末若
しくはフレーク及びプラスチックの複合材により或いは
フェライトにより柱状に形成し、アモルファスの積層体
或いはアモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層
体により形成された一対の積層部を上記柱状部の両端に
それぞれ接着すれば、磁芯部材の中央の柱状部で渦電流
が発生しないため、高周波損失は少なく、この磁芯部材
を用いたアンテナとコンデンサにより構成される共振回
路のQ値は低下しない。また一対の積層部は軽量である
ため、アンテナ全体の重量を低減できる。
を比較的比重の小さな一対の積層部の横断面積より小さ
く形成すれば、アンテナ全体の重量を更に低減できる。
また柱状部で磁束の通過する断面が小さくなるため、コ
イル本体の巻数を増やす必要があるけれども、コイル本
体は細い柱状部に巻回されるため、コイル本体の全長が
短くなってその電気抵抗が小さくなり、この磁芯部材を
用いたアンテナとコンデンサにより構成される共振回路
のQ値が大きくなって共振の幅が鋭くなる。また磁芯部
材をアモルファスの積層体或いはアモルファス箔及びプ
ラスチックフィルムの積層体により柱状に形成すれば、
磁芯部材を軽くすることができる。この場合、磁芯部材
に渦電流が発生し易く、高周波損失が多くなるため、こ
の磁芯部材を用いたアンテナとコンデンサにより構成さ
れる共振回路のQ値が低下するけれども、上記アンテナ
はQ値が低くても作動可能なICチップを用いたRFI
D用タグに適用できる。
り柱状に形成し、アモルファス箔の積層体等により柱状
に形成された積層部を柱状部の一端に接続すれば、この
磁芯部材には上記磁芯部材より渦電流が発生し難くかつ
高周波損失が少なくなるため、この磁芯部材を用いたア
ンテナとコンデンサにより構成される共振回路のQ値は
上記磁芯部材を用いた共振回路のQ値より高くなる。ま
た積層部の横断面積を柱状部の横断面積より小さく形成
すれば、積層部の横断面積が柱状部の横断面積より小さ
いため、積層部に沿って電子部品や電池等を収容するス
ペースを確保できる。この結果、アンテナを含むRFI
D質問器等の構造が簡単になり、しかも上記磁芯部材を
用いたアンテナを小型化することができる。また積層部
にその長手方向に延びるスリットを形成すれば、積層部
のスリットに電子部品や電池等を収容することができ
る。この結果、上記と同様の効果が得られる。
り柱状に形成し、アモルファス箔の積層体等により筒状
に形成された積層部を柱状部の一端に接続すれば、積層
部の通孔に電子部品や電池等を収容することができる。
この結果、上記と同様の効果が得られる。更に磁芯部材
の柱状部をフェライト等により柱状に形成し、アモルフ
ァス箔の積層体等により半筒状に形成された積層部を柱
状部の一端に接続すれば、積層部の横断面積が柱状部の
横断面積より小さいため、積層部に沿って電子部品や電
池等を収容するスペースを確保できる。この結果、上記
と同様の効果が得られる。
用アンテナを示す要部破断側面図。
た状態を示すRFID質問器及びRFIDタグの構成
図。
部破断側面図。
部破断側面図。
部破断側面図。
要部破断側面図。
面図。
面図。
面図。
面図。
断面図。
01,111 質問器用アンテナ(RFID用アンテ
ナ) 14,34,44,54,64,74,84,94,1
04,114 磁芯部材 14a,54a,74a,104a 柱状部 14b テーパ部 16 コイル本体 34c テーパ穴 44a 通孔 54b,74b,84b,94b,104b,114b
積層部 94c スリット
Claims (11)
- 【請求項1】 磁芯部材(14)にコイル本体(16)を巻回す
ることにより形成されたRFID用アンテナにおいて、 前記磁芯部材(14)が、磁性材料からなる粉末若しくはフ
レーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライ
トにより柱状に形成され前記コイル本体(16)が巻回され
る柱状部(14a)と、前記柱状部(14a)の両端に設けられ前
記柱状部(14a)から離れるに従って次第に太くなる一対
のテーパ部(14b,14b)とを有することを特徴とするRF
ID用アンテナ。 - 【請求項2】 一対のテーパ部(14b,14b)のいずれか一
方又は双方に形成され磁芯部材(14)の端面から柱状部(1
4a)に向うに従って穴径が小さくなるテーパ穴(34c,34c)
を更に有する請求項1記載のRFID用アンテナ。 - 【請求項3】 磁芯部材(44)にコイル本体(16)を巻回す
ることにより形成されたRFID用アンテナにおいて、 前記磁芯部材(44)が磁性材料からなる粉末若しくはフレ
ーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライト
により、前記磁芯部材(44)の軸線に沿って延びる通孔(4
4a)を有する筒状に形成されたことを特徴とするRFI
D用アンテナ。 - 【請求項4】 磁芯部材(54)にコイル本体(16)を巻回す
ることにより形成されたRFID用アンテナにおいて、 前記磁芯部材(54)が、磁性材料からなる粉末若しくはフ
レーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライ
トにより柱状に形成され前記コイル本体(16)が巻回され
る柱状部(54a)と、前記柱状部(54a)の両端にそれぞれ接
着されアモルファスの積層体或いはアモルファス箔及び
プラスチックフィルムの積層体により形成された一対の
積層部(54b,54b)とを有することを特徴とするRFID
用アンテナ。 - 【請求項5】 柱状部(54a)の横断面積が一対の積層部
(54b,54b)の横断面積より小さく形成された請求項4記
載のRFID用アンテナ。 - 【請求項6】 磁芯部材(64)にコイル本体(16)を巻回す
ることにより形成されたRFID用アンテナにおいて、 前記磁芯部材(64)がアモルファスの積層体或いはアモル
ファス箔及びプラスチックフィルムの積層体により柱状
に形成されたことを特徴とするRFID用アンテナ。 - 【請求項7】 磁芯部材(74)にコイル本体(16)を巻回す
ることにより形成されたRFID用アンテナにおいて、 前記磁芯部材(74)が、磁性材料からなる粉末若しくはフ
レーク及びプラスチックの複合材により或いはフェライ
トにより柱状に形成された柱状部(74a)と、前記柱状部
(74a)の一端に接続されアモルファス箔の積層体或いは
アモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体によ
り柱状に形成された積層部(74b)とを有することを特徴
とするRFID用アンテナ。 - 【請求項8】 積層部(84b)の横断面積が柱状部(84a)の
横断面積より小さく形成された請求項7記載のRFID
用アンテナ。 - 【請求項9】 一対の積層部(94b,94b)が長手方向に直
交する方向に所定のスペース(94c)をあけた状態で柱状
部(74a)の一端にそれぞれ接続された請求項7記載のR
FID用アンテナ。 - 【請求項10】 磁芯部材(104)にコイル本体(16)を巻
回することにより形成されたRFID用アンテナにおい
て、 前記磁芯部材(104)が、磁性材料からなる粉末若しくは
フレーク及びプラスチックの複合材により或いはフェラ
イトにより柱状に形成された柱状部(104a)と、前記柱状
部(104a)の一端に接続されアモルファス箔の積層体或い
はアモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体に
より筒状に形成された積層部(104b)とを有することを特
徴とするRFID用アンテナ。 - 【請求項11】 磁芯部材(114)にコイル本体(16)を巻
回することにより形成されたRFID用アンテナにおい
て、 前記磁芯部材(114)が、磁性材料からなる粉末若しくは
フレーク及びプラスチックの複合材により或いはフェラ
イトにより柱状に形成された柱状部(104a)と、前記柱状
部(104a)の一端に接続されアモルファス箔の積層体或い
はアモルファス箔及びプラスチックフィルムの積層体に
より半筒状に形成された積層部(114b)とを有することを
特徴とするRFID用アンテナ。
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