JP2002202962A - マイクロコンピュータ - Google Patents

マイクロコンピュータ

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JP2002202962A JP2000402424A JP2000402424A JP2002202962A JP 2002202962 A JP2002202962 A JP 2002202962A JP 2000402424 A JP2000402424 A JP 2000402424A JP 2000402424 A JP2000402424 A JP 2000402424A JP 2002202962 A JP2002202962 A JP 2002202962A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロコンピュータが実行する制御処理に
影響を与えることなく実行することができるようにす
る。 【解決手段】 マイクロコンピュータ1においては、切
替制御部27からCPU11に対して動作クロックの切
替完了を示す報知信号が出力される。このため、CPU
11は、周波数切替指令を発生した時点から実際に周波
数が切り替わった時点まで切替前の周波数の動作クロッ
クが入力されている事実と、その間切替前の動作クロッ
クを用いてFRC31がカウントしたカウント数を把握
することができる。このため、このカウント数を用いて
既に設定されたOCR33の値を補正することができ、
それにより、CPU11の制御タイミングのずれを補正
することができる。この結果、マイコン1による制御を
動作遅れなく、安定して実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロコンピュ
ータに関し、詳しくは処理負荷に応じて動作クロックを
切り替えて動作するマイクロコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロコンピュータ(以下
単に「マイコン」という)の消費電力を低減するため
に、マイコンの動作クロックを、マイコンの処理負荷に
応じて切り替える方法がとられている。すなわち、この
ようなマイコンでは、低負荷時には消費電流の小さい低
速の動作クロック(以下「低速クロック」ともいう)で
動作し、高負荷時には消費電流の比較的大きい高速の動
作クロック(以下「高速クロック」ともいう)に切り替
えて動作することにより、マイコン全体としての消費電
流を抑えている。
【0003】具体的には、図4に示すように、このよう
なマイコン101は、所定のプログラムに従って動作す
るCPU11,予め各種の数値やプログラムが書き込ま
れたROM13,及び演算過程の数値やフラグが所定の
領域に書き込まれるRAM15等の基本構成、CPU1
1へ動作クロックを供給すると共に、CPU11からの
周波数切替指令に応じて動作クロックの周波数を切り替
える動作クロック切替部20、及びCPU11が割込制
御処理を実行する際に用いられるタイマ部30等を備え
る。
【0004】動作クロックは、外部発振子50を振動さ
せて一定周波数F0の基準クロックを外部発振回路21
で生成し、この基準クロックを動作クロック切替部20
で切り替えることにより得ている。そして、この動作ク
ロック切替部20は、基準クロックをN分周する分周回
路23、この分周回路23にて分周されたクロックの周
波数(=F0/N)をM倍に逓倍する逓倍回路25、及
びこの逓倍回路25から出力された一定周波数F(=F
0×M/N)の信号を動作クロックとしてCPU11に
供給する切替制御部27から構成される。
【0005】この動作クロックの周波数Fを決定する分
周回路23の分周値N及び逓倍回路25の逓倍値Mは、
CPU11からの指令により切り替えられ、これによっ
て、動作クロックの周波数Fが、例えばF=16MHz
の高速、或いはF=4MHzの低速に切り替えられる。
また、分周回路23又は逓倍回路25は、CPU11側
からその動作を停止させることにより、動作クロックを
周波数F=0の停止状態へと切り替えることもできる。
この周波数の切り替えに際しては、切替制御部27が分
周回路23及び逓倍回路25の動作状態を監視し、これ
らの状態が安定したことを確認してから動作クロックの
切替処理を実行する。
【0006】また、動作クロック切替部20において
は、動作クロックの切り替えの際に過渡期(動作クロッ
クが低速クロックと高速クロックとの中間となる時期)
が発生しないように、分周回路23及び逓倍回路25が
それぞれ並列した回路構成となっており、低速クロック
(本実施例では4MHz)と高速クロック(本実施例で
は16MHz)を予め同時に生成できるように構成され
ている。
【0007】すなわち、分周回路23には第1分周回路
23a及び第2分周回路23bが、逓倍回路25には第
1逓倍回路25a及び第2逓倍回路25bがそれぞれ設
けられている。そして、第1分周回路23aと第1逓倍
回路25aとにより低速クロックを生成し、第2分周回
路23bと第2逓倍回路25bとにより高速クロックを
生成する。この生成された動作クロックは、切替制御部
27内の図示しないバッファ(ダブルバッファ)に供給
され、その一方の動作クロックがCPU11に供給され
る。そして、CPU11からの周波数切替指令がある
と、切替制御部27は、両動作クロックの同期をとって
から切替処理をし、指令にかかる他方の動作クロックを
供給すると共に、それまで供給していた動作クロックの
供給を停止する。この切替タイミングは切替制御部27
側で調整でき、両動作クロックの同期がとれてから瞬時
にして切り替えられるため、動作クロックの切り替えに
際して過渡期を発生させないようにすることができる。
【0008】タイマ部30は、動作クロックに基づいて
常時カウントアップされる計時用カウンタとしてのフリ
ーランニングカウンタ(FRC)31、FRC31のカ
ウント値と比較される時間情報としての値がCPU11
によってセットされるアウトプットコンペアレジスタ
(OCR)33、及び、FRC31のカウント値とOC
R33にセットされた値とを比較し、両値が一致すると
所定のタイマ割込要求を発生する比較器35を備える。
つまり、CPU11に供給される動作クロックは、分周
回路37を介して所定分周(通常は固定値)された後、
FRC31にも供給される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなマイコン101においては、マイコン101の動作
クロックを低速クロック(例えば4MHz)から高速ク
ロック(例えば16MHz)に切り替える際に、上述の
ように切替制御部27が切り替えの同期をとるための時
間等が必要となる。このため、例えば図5(a)に示す
ように、CPU11による周波数切替指令が発生した時
点と当該切替が完了した時点との間に時間遅延が生じ
る。その結果、この動作クロックを分周回路37にて分
周してFRC31に入力されるパルスも同図(b)に示
されるように遅延を生じることになる。
【0010】すなわち、同図(b)には、FRC31が
分周回路37から入力されたパルスの立ち下がりに同期
してカウントアップする例が示されているが(同図上段
及び中段)、従来構成においてはCPU11が当該時間
遅延を認識することができないため、以下の問題が生じ
た。
【0011】第1に、従来においては、このような遅延
時間があるにもかかわらず、同図(b)下段に示すよう
に、切替指令時から高速クロックに切り替わったことを
前提としてOCR33の値がセットされ、FRC31の
カウント値がこれに一致した時点で所定の割込処理が実
行されていた。このため、実際には同図(b)中段に示
すように、時間遅延によってFRC31によるカウント
時刻は設定時刻より遅れることになる(同図(b)では
6カウント分の遅れがある)。その結果、FRC31の
カウント値がOCR33の設定時刻に一致して割込処理
が実行される時点が、当初予定した時刻よりも遅れ、特
に迅速な処理や精密な処理が必要な場合にはこれを実行
することができないといった問題があった。
【0012】第2に、従来においては、このような遅延
時間があるにもかかわらず、切替指令時から高速クロッ
クに切り替わったことを前提として処理が開始されてい
た。このため、高速処理が必要なときに切替前の低速ク
ロックで処理が開始してしまう場合があった。例えば、
周波数切替指令をした後、高速クロックにて処理するこ
とを前提として複数のタスク処理の実行要求が発生した
場合には、低速クロックの状態でこれらのタスク処理の
実行が開始されることになる。そのため、各タスクの処
理速度が遅くなって所定の時間内に処理が終了しないと
いう事態が生じたり、或いは、各タスクが所定の時間に
終了しないためにCPUによる処理の破綻が生じ、マイ
コン101による制御処理を安定して実行できなくなる
という問題があった。
【0013】そして、このような問題に対処するため
に、静的な設計検証(ドキュメント)及び実機試験等に
て上記時間遅延のばらつきを測定し、これらから得られ
るデータを分析することにより当該時間遅延に対処する
方法もとられたが、近年のマイコンへの多機能化の要請
に伴い、それにも限界が生じた。
【0014】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、マイコンの動作クロックの切替処理を、マイ
コンが実行する制御処理に影響を与えることなく実行す
ることができるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題に鑑み、請求
項1記載のマイコンにおいては、動作クロック切替部
が、CPUに対して動作クロックを供給すると共に、こ
のCPUからの周波数切替指令に応じて動作クロックの
周波数を切り替える。ここまでは従来と同様であるた
め、周波数切替指令から実際に動作クロックの切り替え
が完了するまでには上述した時間遅延が発生することに
なるが、当該マイコンは、さらにこの遅延時間を考慮し
て実際の制御タイミングを設定できる構成を備える。
【0016】すなわち、請求項1記載のマイコンにおい
ては、動作クロック切替部が、この周波数切替指令に応
じてCPUへ出力する動作クロックの周波数の切替を完
了したときに、CPUがその旨を認識するための報知信
号を出力するように構成されている。
【0017】このため、CPUはこの報知信号を受ける
ことにより、動作クロックの周波数が指令した周波数に
切り替わったことを認識でき、この報知信号を受けた時
点を基準にして遅延時間を考慮した制御処理ができる。
つまり後述のように、遅延時間を算出してCPUの制御
タイミングを補正したり、遅延時間を避けて制御処理を
実行する等の処置をとることができる。
【0018】具体的には、請求項2に記載のように、割
込手段が、動作クロック切替部が出力した報知信号をC
PUに割込入力させる構成としてもよい。このように構
成することにより、CPUが周波数切替指令を発生した
時点から実際に周波数が切り替わった時点まで、CPU
に切替前の周波数の動作クロックが入力されている事
実、及び、その間切替前の動作クロックを用いて計時用
カウンタ(FRC等)がカウントしたカウント数を把握
することができる。このため、後述のようにCPUの制
御タイミングのずれを補正することができ、マイコンに
よる制御を動作遅れなく、安定して実行することができ
る。
【0019】また、請求項3に記載のように切替状態確
認レジスタを設置し、動作クロック切替部による報知信
号の出力により当該レジスタに動作クロックの切替完了
を表す完了フラグをセットする構成としてもよい。すな
わち、かかる構成によれば、CPUが必要に応じてこの
切替状態確認レジスタを参照することにより、動作クロ
ックの切替完了の有無を確認することができる。このた
め、例えばCPUが周波数切替指令を発生したにもかか
わらず、いつまで経っても当該切替状態確認レジスタが
セットされない場合には、CPUは動作クロック切替部
が故障したと判定することができる。このような故障診
断機能を備える構成とすることにより、マイコンの迅速
なメンテナンスに供することができる。
【0020】また、CPUが優先度の高い処理を実行し
ている場合には、割込手段による割込処理を実行するこ
となく当該優先度の高い処理を継続することが必要な場
合がある。従って、このようなCPUの事情に応じた処
理が行える構成とするのが好ましい。
【0021】そこで、請求項4に記載のように、切替割
込確認レジスタを設置し、CPUが上記割込手段による
割込入力を許可する場合には、その旨を表す許可フラグ
をセットする構成とするのがよい。すなわち、この場合
には、切替状態確認レジスタの完了フラグと切替割込確
認レジスタの許可フラグが共にセットされている場合に
のみ、割込手段がCPUに対して報知信号を割込入力さ
せる。換言すれば、両フラグがセットされていない場合
には、割込が許可されずCPUには報知信号が入力され
ない。このため、CPUが当該切替割込確認レジスタを
クリアの状態で保持すれば、例えばCPUが優先度の高
い処理を実行していた場合に報知信号が出力されても、
CPUは当該処理の実行を中断することなく継続するこ
とができる。この結果、CPUの事情に応じた処理を行
うことができる。
【0022】そして、上述のようにCPUの制御タイミ
ングのずれを補正するための具体的構成としては、現在
の時刻を計時する計時用カウンタのカウント値を用いて
当該補正を行う請求項5に記載の構成が考えられる。す
なわち、一般に、ソフトウェアによる制御におけるタイ
マ割込処理は、当該ソフトウェアが所定のレジスタに設
定した時刻(OCR等)と、計時用カウンタ(FRC
等)によりカウントされた時刻とが一致したときに実行
される。従って、上記時間遅延による制御タイミングの
誤差は、当該時間遅延があるにもかかわらず周波数切替
指令時に動作クロックが切り替わったものとみなして上
記設定時刻が設定されていることに起因する。
【0023】そこで、請求項5に記載のマイコンにおい
ては、CPUが、まず、報知信号を受けた時点において
計時用カウンタが示す第1カウント値と、周波数切替指
令時において計時用カウンタが示す第2カウント値との
差を算出する。そして、このカウント値の差に、動作ク
ロックの切替前後における周波数比を乗算することによ
り、本来得るべきカウント数(つまり、周波数切替時の
時間遅延がなく周波数切替指令時に動作クロックが切り
替わったと想定した場合のカウント数)を算出する。そ
して、この本来得るべきカウント数と、周波数切替指令
時から切替完了時までの計時用カウンタの実際のカウン
ト数との誤差を算出する。
【0024】このため、この誤差分を上記設定時刻から
差し引いた時刻を、補正時刻として上記所定のレジスタ
に再度設定することにより、計時用カウンタのカウント
値と上記所定のレジスタの設定時刻とが本来の制御タイ
ミングで一致し、その結果、CPUは本来の制御タイミ
ングで割込処理を実行することができるようになる。
【0025】また、上述のように、CPUが動作クロッ
クを低速クロックから高速クロックに切り替える周波数
切替指令をした後、高速クロックにて処理すべき複数の
タスク処理の実行要求が発生した場合には、請求項6に
記載のように、CPUが、少なくとも周波数切替指令時
から報知信号を受けるまで、複数のタスクのうち優先順
位の低い少なくとも一つのタスク処理を行わないように
するとよい。
【0026】このようにすれば、CPUは優先順位の低
いタスク処理に割り当てられた処理時間を優先順位の高
いタスク処理に費やすことができるため、当該優先順位
の高いタスク処理を遅延なく実行することができる。こ
のため、CPUによる制御処理に破綻が生じることもな
い。尚、このとき処理が実行されなかった優先順位の低
いタスク処理については、動作クロックが高速クロック
に切り替わった後に実行することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面と共
に説明する。尚、本実施例において、上述した従来構成
と同様の部分については同様の符号を付し、その説明を
適宜省略する。
【0028】図1は、本発明が適用されたマイコン1の
構成を表すブロック図である。本実施例のマイコン1
は、例えば自動車に搭載されて自動車各部を制御するた
めに用いられるものであり、図1に示すように、CPU
11,ROM13,RAM15等の基本構成、動作クロ
ック切替部20、タイマ部30等に加え、さらに、CP
U11に対し動作クロックの切替完了を報知するための
割込処理を制御する動作クロック切替要因による割込制
御部40(割込手段)を備える。
【0029】そして、動作クロック切替部20の切替制
御部27は、CPU11からの周波数切替指令に従って
動作クロックを切り替え、切替後の動作クロックをCP
U11に対して供給すると共に、当該切替処理が完了し
た時点でその旨を表す報知信号を動作クロック切替要因
による割込制御部40に対して出力する。
【0030】動作クロック切替要因による割込制御部4
0は、切替制御部27から入力された上記報知信号を受
けて、動作クロックの切替完了を表す完了フラグをセッ
トする切替状態確認レジスタ41、CPU11が割込入
力を許可する場合にその旨を表す許可フラグをセットす
る切替割込確認レジスタ43、これらの両フラグがセッ
トされたときに上記報知信号を通過させるアンド回路4
5から構成され、動作クロック切替要因による割込制御
部40を通過した報知信号は、割込発生回路47により
CPU11に割込入力される。
【0031】この切替状態確認レジスタ41には、切替
制御部27からの報知信号の入力により完了フラグがセ
ットされるが、アンド回路45により割込入力が許可さ
れCPU11に当該報知信号が供給されると、自動的に
クリアされる。また、切替割込確認レジスタ43には、
CPU11が通常処理を行っている場合には、CPU1
1が許可フラグをセットする。従って、このとき切替制
御部27から動作クロックの切替完了を示す報知信号が
出力されると、アンド回路45により割込が許可され、
直ちにCPU11への割込入力が行われる。
【0032】一方、CPU11が優先度の高い重要処理
を実行する際には、上記報知信号の割込による重要処理
の中断を回避するため、切替割込確認レジスタ43の許
可フラグはクリアされる。このため、このとき切替制御
部27から動作クロックの切替完了を示す報知信号が出
力されても、アンド回路45により割込が拒否され、C
PU11への割込入力は阻止される。この結果、CPU
11は、当該重要処理の実行を中断することなく継続す
ることができる。
【0033】次に、動作クロックの切替処理時における
CPU11の制御タイミングの補正方法について、図2
に基づいて説明する。尚、ここでは、動作クロックが低
速クロックから高速クロックへ切り替えられた場合の処
理を例に説明する。同図(a)に示すように、マイコン
1の動作クロックを低速クロック(本実施例では4MH
z)から高速クロック(本実施例では16MHz)に切
り替える際には、前述したようにFRC31のカウント
値に遅延が生じる。
【0034】つまり、同図(a)中段が、CPU11に
よる周波数切替指令があった後の実際のFRC31のカ
ウント状態を示し、同図(a)下段が、切替指令時から
高速クロックに切り替わったことを想定したFRC31
のカウント状態を示すのであるが、両者には切替指示時
から切替完了時の間のカウント値にずれがある(同図
(a)の例では、6カウント分のずれがある)。
【0035】しかし、CPU11は、既に後者のカウン
ト状態を前提としてOCR33の値(時刻)を設定して
いるため、この状態でタイマ割込処理が実行されると、
予定した時刻よりも(6カウント分)遅れて当該割込処
理が実行されることになる。そこで、同図(b)に示す
ように、まずFRC31の値を参照して、CPU11に
よる切替指令時から切替制御部27による切替完了時ま
での当該FRC31のカウント数を算出する。本例の場
合、2カウントが算出される。
【0036】続いて、このカウント数に切替前後の周波
数比(本実施例では16/4=4)を乗算することによ
り、本来のカウント数(つまり、切替指令時から高速ク
ロックに切り替わったことを想定した場合のFRC31
のカウント数)を算出する。本例の場合、8カウント
(=2×4)ということになる。
【0037】続いて、この本来のカウント数から実際の
カウント数を減算することにより、切替指令時から切替
完了時までのカウント数の誤差(Δt)を算出する。本
例の場合、当該誤差Δtは6カウント(=8−2)とい
うことになる。そして、OCR33の既設定値tからこ
の誤差分Δtを減算した値t’(=t−Δt)を、補正
値としてOCR33に再度設定する。すると、実際にO
CR33に設定された時刻が本来の制御タイミングに一
致する。このため、FRC31の時刻が本来の制御タイ
ミングでOCR33の設定値に一致し、正規の時刻で割
込要求が発生する。その結果、CPU11は、当初予定
した制御処理を正常に実行することができる。
【0038】次に、動作クロックの切替処理時において
CPU11が実行する制御タイミングの補正処理につい
て、図3のフローチャートに基づいて説明する。まず、
CPU11は、切替制御部27に対して周波数F1から
周波数F2への周波数切替指令を出力すると(S11
0)、その切替指令時におけるFRC31のカウント値
t1(第1カウント値)を読み込む(S120)。
【0039】そして、切替制御部27からの報知信号の
入力を待ち(S130)、その入力により切替処理が完
了したと判断すると(S130:YES)、その切替完
了時点でのFRC31のカウント値t2(第2カウント
値)を読み込む(S140)。そして、今回の切替処理
が低速クロックから高速クロックへの切替処理であるか
否かを判断し(S150)、低速クロックから高速クロ
ックへの切替処理であると判断すると(S150:YE
S)、S160へ進む。
【0040】そして、まず、切替指示時から切替完了時
までの間の本来のカウント数t0(つまり、周波数切替
時の時間遅延がなく周波数切替指令時に動作クロックが
切り替わったと想定した場合のカウント数)を算出する
(S160)。この際の演算は、上記において説明した
通りであり、切替指令時から切替完了時までのFRC3
1のカウント数(t2ーt1)に、切替前後の周波数比
(F2/F1)を乗算して行われる。
【0041】続いて、上述した本来のカウント数と実際
のカウント数との誤差(つまり補正値)Δtを算出する
(S170)。この際の演算は、本来のカウント数t0
から切替指令時から切替完了時までのFRC31のカウ
ント数(t2ーt1)を減算することにより行われる。
【0042】そして、こうして算出された補正値Δtを
OCR33の既設定値から減算することにより、当該O
CR33の値を補正する(S180)。一方、S150
において、今回の切替処理が低速クロックから高速クロ
ックへの切替処理ではない(つまり高速クロックから低
速クロックへの切替処理である)と判断された場合には
(S150:NO)、S190へ進む。
【0043】そして、まず、切替指示時から切替完了時
までの間の本来のカウント数t0を上記S160と同様
に算出する(S190)。続いて、補正値Δtを算出す
る(S200)。この際の演算は、切替指令時から切替
完了時までのFRC31のカウント数(t2ーt1)か
ら本来のカウント数t0を減算することにより行われ
る。
【0044】そして、こうして算出された補正値Δtを
OCR33の既設定値に加算することにより、当該OC
R33の値を補正する(S210)。以上のように、本
実施例のマイコン1によれば、切替制御部27から切替
完了を示す報知信号が出力されることにより、CPU1
1は、周波数切替指令を発生した時点から実際に周波数
が切り替わった時点まで切替前の周波数の動作クロック
が入力されている事実と、その間切替前の動作クロック
を用いてFRC31がカウントしたカウント数を把握す
ることができる。このため、上述したOCR33の値を
補正することができ、それにより、CPU11の制御タ
イミングのずれを補正することができる。この結果、マ
イコン1による制御を動作遅れなく、安定して実行する
ことができる。
【0045】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定され
ることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形
態をとり得ることはいうまでもない。例えば、上記各実
施例では述べなかったが、切替完了時にCPU11に報
知信号が入力される構成を利用して、CPU11が、切
替完了前の処理の効率化を図ることも可能である。
【0046】例えば、CPU11が動作クロックを低速
クロックから高速クロックに切り替える周波数切替指令
をした後、高速クロックにて処理すべき複数のタスク処
理の実行要求が発生した場合には、CPU11は、切替
指令時から当該報知信号を受けるまで、複数のタスクの
うち優先順位の低い少なくとも一つのタスク処理を行わ
ないよう構成することができる。
【0047】このようにすれば、CPU11は優先順位
の低いタスク処理に割り当てられた処理時間を優先順位
の高いタスク処理に費やすことができるため、当該優先
順位の高いタスク処理を遅延なく実行することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のマイクロコンピュータの概略構成を
表すブロック図である。
【図2】 実施例のマイクロコンピュータにおいて実行
される動作クロック切替時の補正処理の説明図である。
【図3】 実施例のマイクロコンピュータにおいて、動
作クロック切替時にCPUが実行する補正処理を表すフ
ローチャートである。
【図4】 従来のマイクロコンピュータの概略構成を表
すブロック図である。
【図5】 従来のマイクロコンピュータにおける問題点
を説明する説明図である。
【符号の説明】
1・・・マイクロコンピュータ、 11・・・CPU、
20・・・動作クロック切替部、 23・・・分周回
路、 25・・・逓倍回路、27・・・切替制御部、
30・・・タイマ部、31・・・フリーランニングカウ
ンタ、33・・・アウトプットコンペアレジスタ、35
・・・比較器、 40・・・動作クロック切替要因によ
る割込制御部、41・・・切替状態確認レジスタ、 4
3・・・切替割込確認レジスタ、45・・・アンド回
路、 47・・・割込発生回路、 50・・・外部発振
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新田 修一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5B062 CC01 HH02 5B079 BA01 BA20 BC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のプログラムに従って動作するCP
    Uと、 該CPUへ動作クロックを供給すると共に、該CPUか
    らの周波数切替指令に応じて前記動作クロックの周波数
    を切り替える動作クロック切替部と、 を備えたマイクロコンピュータにおいて、 前記動作クロック切替部は、前記周波数切替指令に応じ
    て前記CPUへ出力する動作クロックの周波数の切替を
    完了したときに、前記CPUがその旨を認識するための
    報知信号を出力するように構成されたことを特徴とする
    マイクロコンピュータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロコンピュータに
    おいて、さらに、 前記動作クロック切替部が出力した報知信号を、前記C
    PUに割込入力させる割込手段を備えたことを特徴とす
    るマイクロコンピュータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のマイクロコンピュータに
    おいて、さらに、 前記動作クロック切替部が出力した報知信号を受けて、
    前記動作クロックの切替完了を表す完了フラグをセット
    する切替状態確認レジスタを備えたことを特徴とするマ
    イクロコンピュータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のマイクロコンピュータ
    において、さらに、 前記動作クロック切替部が出力した報知信号を、前記C
    PUに割込入力させる割込手段と、 前記動作クロック切替部が出力した報知信号を受けて、
    前記動作クロックの切替完了を表す完了フラグをセット
    する切替状態確認レジスタと、 前記CPUが前記割込入力を許可する旨を表す許可フラ
    グをセットする切替割込確認レジスタと、 を備え、 前記割込手段は、前記報知信号を受けた際に、前記切替
    状態確認レジスタの完了フラグと、前記切替割込確認レ
    ジスタの許可フラグとが共にセットされている場合に、
    該報知信号を前記CPUに割込入力させることを特徴と
    するマイクロコンピュータ。
  5. 【請求項5】 請求項2又は請求項4に記載のマイクロ
    コンピュータにおいて、さらに、 前記動作クロックを用いてカウントし、現在の時刻を計
    時する計時用カウンタを備え、 前記CPUは、前記報知信号を受けた時点において前記
    計時用カウンタが示す第1カウント値と前記周波数切替
    指令時において前記計時用カウンタが示す第2カウント
    値との差と、前記動作クロックの切替前後における該動
    作クロックの周波数比とに基づいて、前記周波数切替指
    令時から前記周波数の切替完了時までの前記計時用カウ
    ンタのカウント数の誤差を算出し、該CPUが実行する
    割込処理のタイミングを補正することを特徴とするマイ
    クロコンピュータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のマイク
    ロコンピュータにおいて、 前記CPUが前記動作クロックを低速から高速に切り替
    える周波数切替指令をした後、高速で処理すべき複数の
    タスク処理の実行要求が発生した場合には、 該CPUは、少なくとも前記周波数切替指令時から前記
    報知信号を受けるまで、前記複数のタスクのうち優先順
    位の低い少なくとも一つのタスク処理を行わないことを
    特徴とするマイクロコンピュータ。
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